JP2014023681A - 音響波測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検体から伝播する音響波を測定して被検体内部の情報を得る装置において、マッチング液の漏れを抑制する。
【解決手段】被検者の一部である被検体を保持する保持部材と、保持部材を介して被検体と対向して配置され、保持部材に沿って移動した各位置で被検体からの音響波を受信するプローブユニットと、保持部材とプローブユニットの間にマッチング液を供給する供給手段を有し、保持部材は、被検者の側において、プローブユニットが配置された方向に突出する突起部を有する音響波測定装置を用いる。
【選択図】図3
【解決手段】被検者の一部である被検体を保持する保持部材と、保持部材を介して被検体と対向して配置され、保持部材に沿って移動した各位置で被検体からの音響波を受信するプローブユニットと、保持部材とプローブユニットの間にマッチング液を供給する供給手段を有し、保持部材は、被検者の側において、プローブユニットが配置された方向に突出する突起部を有する音響波測定装置を用いる。
【選択図】図3
Description
本発明は、音響波測定装置に関する。
従来、音響波を用いた診断装置としては、音響波を対象物に照射し、その反射波(エコー)を映像化することで、対象物内部を撮像する生体内部観察装置が知られている。このような生体内部観察装置には、音響波を発振し、その反射波(エコー)を受信して信号を出力する音響波プローブが用いられる。このプローブで受信した音響波から変換された電気信号に基づき、画像が生成され表示される。
また、最近では、光音響トモグラフィー(PAT:PhotoAcoustic Tomography)による診断システムの開発が進められている。この装置では、Nd:YAGレーザなどのパルス光源から照明光(近赤外線など)を対象物に照射し、光音響効果により対象物内部で発生する音響波をプローブで受信し、画像を生成して表示する。
このような生体内部から発せられる音響波を測定する装置では、音響波のロスを少なくするため音響インピーダンスの整合をとる必要がある。特に、音響波が伝達する部材間に空気が介在しないような構成にしなければならない。
このような装置の例として、特許文献1に示す音響波測定装置がある。タンクに充填されているマッチング液は、供給手段であるポンプにより配管を経てプローブユニットに供給される。測定時には、圧迫プレートとプローブの間の空間がマッチング液で満たされるようにする。圧迫プレートの下部にはマッチング液を回収する回収系(回収手段)が設けられている。回収系は圧迫プレートを伝い落ちるマッチング液を受ける受け容器と、受け容器とタンクを接続する配管とから構成される。プローブユニットから漏れ出たマッチング液は回収系で回収されて、循環してタンクに戻される。
特許文献1のような装置において、マッチング液の量が減らないように、圧迫プレートとその周辺の部品の間にシール処理が必要である。シール処理が十分でないと、マッチング液が減少し、測定が困難になる。さらに、被検体にマッチング液が接触すると、被検体が圧迫プレート表面で滑ってしまい保持が困難になる。
ここで、音響波測定装置は、検査の死角を減らすために、プローブユニットを圧迫プレートの端部まで走査させることが好ましい。しかし、圧迫プレートの端部にプローブユニットが近付くと、マッチング液が漏れ、液が減少する可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、被検体から伝播する音響波を測定して被検体内部の情報を得る装置において、マッチング液の漏れを抑制することを目的とする。
本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
被検者の一部である被検体を保持する保持部材と、
前記保持部材を介して前記被検体と対向して配置され、前記保持部材に沿って移動した各位置で前記被検体からの音響波を受信するプローブユニットと、
前記保持部材と前記プローブユニットの間にマッチング液を供給する供給手段と、
を有し、
前記保持部材は、前記被検者の側において、前記プローブユニットが配置された方向に突出する突起部を有する
ことを特徴とする音響波測定装置である。
被検者の一部である被検体を保持する保持部材と、
前記保持部材を介して前記被検体と対向して配置され、前記保持部材に沿って移動した各位置で前記被検体からの音響波を受信するプローブユニットと、
前記保持部材と前記プローブユニットの間にマッチング液を供給する供給手段と、
を有し、
前記保持部材は、前記被検者の側において、前記プローブユニットが配置された方向に突出する突起部を有する
ことを特徴とする音響波測定装置である。
本発明によれば、被検体から伝播する音響波を測定して被検体内部の情報を得る装置において、マッチング液の漏れを抑制することができる。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明の音響波測定装置は、生体等の被検体内部で発生し伝播する音響波を受信して電気信号に変換し、その信号から被検体内部の特性情報を取得する。信号処理によりかかる特性情報から画像データを生成し、被検体内を可視化することもできる。この音響波測定装置は、例えば、超音波エコーを用いた超音波診断装置や光音響トモグラフィー装置(PAT)などの生体内部観察装置に適用可能である。被検体内の特性情報は被検体情報とも呼べるので、音響波測定装置を被検体情報取得装置として捉えることもできる。超音波診断装置の場合、被検体に送信され、被検体内で反射したエコーが受信される。
超音波診断装置の場合、特性情報とは、被検体内部の組織の音響インピーダンスの違いを反映した情報である。光音響トモグラフィー装置の場合、特性情報は、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を示す。物質の濃度分布とは、例えば、酸素飽和度分布や酸化・還元ヘモグロビン濃度分布などである。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。例えば超音波よりも低い周波数の可聴域の弾性波を用いてもよい。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。この光音響波が音響波探触子により受信され、特性情報が取得される。
音響波測定装置において、上述したように、測定時にプローブユニットを圧迫プレートの端部まで走査させることが好ましいものの、圧迫プレートの端部にプローブユニットが近付くと、マッチング液が漏れる可能性がある。かかる状況は、例えば、被検者が伏臥位で寝台に横たわって挿入口から挿入した乳房(被検体)を圧迫プレートで保持する場合に、圧迫プレート上端部で発生し得る。そして、マッチング液の減少や被検者への付着を起こす可能性がある。マッチング液の減少は測定結果の正確さを減少させる点で、被検者への付着は快適性を損なう点で、それぞれ望ましくない。
このような場合、圧迫プレート上端部に板状の補強部材を設けることにより、被検者の胸壁を支えると共に液漏れを防ぐことが考えられる。補強部材を圧迫プレートとは別体とする場合、両者を接合するために接着、はめ込み、ネジ止め等の方法が考えられる。しかし何れの場合も接合部分からマッチング液が染み出す可能性がある。特に、被検体を圧迫したときに、被検体への圧力やその反力によって圧迫プレートや補強部材に歪が生じると、染み出しの可能性が増す。
接合部分の液漏れ防止のために、接合部分にOリングのようなシール部材を設けることは有効である。しかし、音響波の減衰を減らすために圧迫プレートを薄くしたり、撮影の死角を減らすために補強部材を薄くしたりすると、シール部材を設置しにくい。
<実施例1>
以下、本発明に係る音響波測定装置の好適な実施例について、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明に係る音響波測定装置の好適な実施例について、図面を参照しながら説明する。
(音響波測定装置)
図1は本実施例の音響波測定装置のブロック図である。装置は圧迫プレート1、プローブユニット2、補強部材3、照明ユニット7、ポンプ8、タンク9、画像生成部101、表示部102、制御部103を含む。装置による撮像対象は被検体200である。
図1は本実施例の音響波測定装置のブロック図である。装置は圧迫プレート1、プローブユニット2、補強部材3、照明ユニット7、ポンプ8、タンク9、画像生成部101、表示部102、制御部103を含む。装置による撮像対象は被検体200である。
図2は実施例1の音響波測定装置の斜視図であり、本発明を乳房検査装置に適用した図である。本実施例において、被検者Eは被検者支持台4(寝台)の上にうつ伏せで横たえられる。被検者は、その一部であり、撮像対象となる被検体(乳房等)を、被検者支持台4の挿入口41に挿入する。挿入口41内部には圧迫プレート1および補強部材3が配置されている。
図1に示すように、圧迫プレート1は、2枚の圧迫プレート1aおよび1bから構成されており、お互いが平行に配置されている。そして、紙面上左右方向において互いの距離を変えることにより被検体を圧迫保持する。圧迫プレート1の間隔を調整する機構(不図示)は、動力として電動モータもしくはユーザーの手動いずれを用いても良い。
被検体を2枚の圧迫プレート1により圧迫保持し、密着させた状態で、撮像が行われる。プローブユニット2は、圧迫プレート1bを挟んで被検体の逆側に、被検体と対向するように配置される。プローブユニット2はステージ(不図示)に支持されており、圧迫プレート1bの圧迫面に平行な平面上を走査しながら、被検体を撮像する。本実施例では圧迫プレートが、本発明の保持部材に相当する。
補強部材3は圧迫プレート1bの上方に配置されている。補強部材3の材料は、剛性が高く、被検体の自重が付加されても撓みが小さいもの(鉄、ステンレスなど)が好適である。これはプローブユニット2が圧迫プレート1b上端に近づいた際、撓んだ補強部材3と干渉しないようにするためである。すなわち、乳房検査の際、被検者は補強部材3で胸壁を支持された状態となるので、被検者の体重による撓みを抑制するため、剛性の高い材
料で補強部材3を製作する。
料で補強部材3を製作する。
また、光音響効果を用いた測定をする場合には、パルス光を照射する照明ユニット7を設ける。照明ユニット7をステージ(不図示)に配置し、圧迫プレートの面に沿って移動させて各位置で光を照射する。また、プローブユニット2および照明ユニット7を、被検体を挟んで圧迫プレート1aと圧迫プレート1bの側にそれぞれ配置し、双方のステージを制御部103により同期制御することで、被検体の広い領域を撮像できる。
図3は、圧迫プレート1bと補強部材3の接合部分、および、プローブユニット2の周辺を拡大した断面図である。圧迫プレート1b上端には突起部11が設けられている。圧迫プレート1bは、プローブユニット2に正対する面に凸部を有しており、この部分が突起部11である。本実施例での突起部は、圧迫プレート1bに略垂直に面状に伸びており、当該面状の領域は、寝台の被検者支持台4と略同一面にある。
補強部材3には溝部31が設けられており、突起部11と溝部31が嵌合している。このように構成することにより、接合部分において安定したシール機能を確保できるようになる。さらに、補強部材3に、圧迫プレート1が被検体から受ける力(圧迫力F)と、プローブユニット2のシール部材22から受ける力(反力R)と、を支持する面を確保できるようになる。
音響波を受信する側の圧迫プレート1bの好適な材料として、PMP(ポリメチルペンテン)が挙げられる。PMPの音響インピーダンスは生体に比較的近く、インピーダンスマッチングの観点から優れた材料である。一方でPMPは、接着が困難な材料であり、補強部材3と接合する際には十分な面積が必要となる。本発明では突起部11を設けることにより、十分な接着面を確保できる。
図4を用いて本実施例のプローブユニット2について説明する。図4(a)は、プローブユニット2を被検体側から見た概念図である。図4(b)は、プローブユニット2周辺の、被検者の正中面を延長した面での断面図である。
図4(a)において、受信面214は音響波受信面であり、素子が配置される。供給口213a、213bはプローブユニット2と圧迫プレート1bの間にマッチング液を供給する。そして、受信面214及び供給口213を含む筐体の被検体側の面の外周を、シール部材22が囲んでいる。シール部材22の存在により、音響波受信時に圧迫プレート1bと受信面214の間の空間がマッチング液で満たされる。タンク9内のマッチング液は、供給手段であるポンプ8a、8bによって、配管を経てプローブユニット2の供給口213に供給される。
本実施例におけるマッチング液の回収について説明する。プローブユニット2は、走査にともない、その上部からマッチング液を溢れさせながら移動するので、マッチング液がシール部材22から溢れたり漏れたりして垂れ落ちる場合がある。
そこで、プローブユニット2にはマッチング液の回収手段21が設けられている。回収手段21は、マッチング液の流れを制御して回収する。回収手段21には例えば、マッチング液の流れを制御するフェンスや溝、ポンプ8の吸引力を用いてマッチング液の流れを制御する回収口がこれに該当する。
そこで、プローブユニット2にはマッチング液の回収手段21が設けられている。回収手段21は、マッチング液の流れを制御して回収する。回収手段21には例えば、マッチング液の流れを制御するフェンスや溝、ポンプ8の吸引力を用いてマッチング液の流れを制御する回収口がこれに該当する。
回収口212a、212bでの回収の際には、図4(b)に示すように、フェンス211が、マッチング液がプローブユニットより後方(圧迫プレートから遠い側)に出ることを防ぎ、回収口に導いている。フェンス211としては例えば、ゴム製や樹脂製などのヘラ状の、突出部の面と摺動して液体をせき止める部材を用いることができる。また、溢れ
たのち圧迫プレート1を伝って流れ落ちたマッチング液は、下の溝等からタンク9へ回収される。
たのち圧迫プレート1を伝って流れ落ちたマッチング液は、下の溝等からタンク9へ回収される。
このように、マッチング液はフェンス211により流れを制御され、回収口212、もしくは圧迫プレート1まで導かれ、圧迫プレートを伝って、もしくは配管を通ってタンク9へ戻る。このとき、突起部11の末端が、少なくとも回収手段21より後方(圧迫プレートから遠い側)の位置まで突出していることにより、圧迫プレート1と補強部材3の間にマッチング液が流れ込み、毛細管現象により被検体にまで達することを抑制することができる。より好ましくは、突起部11の末端がプローブユニット2自体よりも後方に突出していることにより、より確実にマッチング液の漏れを抑止できる。
本実施例においては、回収口がプローブユニット2に配置されている。プローブユニット2に回収口を備えていることにより、回収手段21が小規模な構造物で構成できる。一方、プローブユニット2周辺の部材に回収口を設けた場合には、プローブユニット2が走査するエリア全体に回収口が必要になる。
以上述べた本実施例の構成によれば、圧迫プレート1を有した音響波測定装置において、マッチング液が接合部分から漏れて染み出すことにより、量が減少したり、被検者の快適性を減少させたりすることを防ぐことができる。
<実施例2>
図5は、実施例2の音響波測定装置の側面図である。本実施例では、本発明を乳房検査装置に適用している。
図5は、実施例2の音響波測定装置の側面図である。本実施例では、本発明を乳房検査装置に適用している。
本実施例において、被検者は自立した状態で装置に正対する。立位の被検者は、被検体である乳房を2枚の圧迫プレート1の間に挿入する。技師は、2枚の圧迫プレート1により被検体を圧迫したり、解放したりして、撮像に適当な状態にする。圧迫プレート1を支持するアーム部5は回転軸500の方向に回転するので、被検体を様々な方向から圧迫して撮像することができる。例えば、CC(Cranio Caudal:頭尾方向)、MLO(Mediolateral oblique view:内外斜位)といった方向がある。これにより左右乳房の深部および腋窩を含めた、乳癌検診における重要な部位の撮像が可能になる。本実施例では圧迫プレートが、本発明の保持部材に相当する。
図6に、プローブユニット2および圧迫プレート1の周辺の断面図を示す。圧迫プレート1は、互いに平行な2枚のプレートから構成される。プローブユニット2に近い圧迫プレート1bには、被検体側端部に突起部11が設けられている。補強部材3には溝部が設けられており、突起部11と溝部が嵌合している。このように構成することにより、安定したシール機能を確保できることができる。さらに、補強部材3に圧迫プレート1bが被検体から受ける力(圧迫力F)とプローブユニット2のシール部材22から受ける力(反力R)を支持する面が確保できる。
本実施例でも上記実施例と同様、突起部11を設けることにより、補強部材3と圧迫プレート1bの接着面を確保できる。なお、圧迫プレート1の突起部11が、回収手段21よりも後方(圧迫プレートから遠い側)の位置まで突出していることにより、圧迫プレート1と補強部材3の間にマッチング液が流れ込み、毛細管現象により被検体にまで達することを抑制することができる。
本実施例におけるプローブユニット2はアーム部5の回転により姿勢が変わる。姿勢によりマッチング液の流路が変わってしまうため、プローブユニット2に回収口を設け、圧迫プレート1bにマッチング液が残留するのを防ぐ構成が好ましい。プローブユニット2
はマッチング液を供給、回収しながら走査する。圧迫プレートの方向が変化してもマッチング液の流路を制御可能とするために、回収手段のフェンス等の構造における開放部分を減らし、マッチング液が外部に漏れないようにすることが好ましい。
はマッチング液を供給、回収しながら走査する。圧迫プレートの方向が変化してもマッチング液の流路を制御可能とするために、回収手段のフェンス等の構造における開放部分を減らし、マッチング液が外部に漏れないようにすることが好ましい。
また、光音響効果を用いた測定をする場合には、パルス光を照射する照明ユニット7をステージに取り付ける。プローブユニット2及び照明ユニット7を、被検体を挟んで対向配置させ、そのステージを制御部により同期制御することで、被検体の広い領域を撮像できる。照明ユニット7とプローブユニット2の位置関係は図5、図6に限られず、様々に配置できる。
以上述べたように、アーム部5を有し、乳房を様々な方向から圧迫保持する音響波測定装置においても、マッチング液が漏れて減少することを防ぐことができる。さらに、補強部材と圧迫プレートの接合部分からマッチング液が染み出して被検者の快適性を減少させることを防止できる。
上記各実施例においては、プローブユニットと照明ユニットが2枚の圧迫プレートそれぞれに配置されていた。しかし、両者を同じ側に配置しても良く、照明ユニットを2枚の圧迫プレート双方に配置しても構わない。
<実施例3>
図7は、実施例3の音響波測定装置の斜視図であり、本発明を乳房検査装置に適用した例を示す。実施例1と同様、被検者Eは被検者支持台4の上に伏臥し、挿入口41から被検体を挿入する。
図7は、実施例3の音響波測定装置の斜視図であり、本発明を乳房検査装置に適用した例を示す。実施例1と同様、被検者Eは被検者支持台4の上に伏臥し、挿入口41から被検体を挿入する。
本実施例においては、挿入口41内部には保持容器6および補強部材3が配置されている。保持容器6はお椀型の形状をしており、内部には被検体と保持容器6の音響インピーダンスのマッチング材(不図示)が充填されている。言い換えると、挿入口41は、お椀型の保持容器6の縁の部分に当たる。保持容器6内に挿入された被検体が撮像される。マッチング材は、液体、ゲルなど被検体の形状に応じて変形するものが好適である。被検体が人体の場合、被検体とマッチング材の間にフィルム等を挟むと、被検者が不快な思いをすることを防ぐことができる。
保持容器6外周部には、リング形状の補強部材3が配置されている。補強部材3は、剛性の高い、被検体の自重が付加されても撓みが小さい材料(鉄、ステンレスなど)で構成されている。これはプローブユニット2が保持容器6の上端に近づいた際、補強部材3と干渉しないようにするためである。乳房検査の際、被検者が補強部材3で胸壁を支持された状態で撮像するので、被検者の体重により補強部材3が撓まないように、剛性の高い材料で補強部材3を製作する。
図8は、本実施例の圧迫プレート1およびプローブユニット2の断面図である。プローブユニット2はステージ(不図示)に支持されており、保持容器6の保持面に沿って走査しながら、被検体を撮像する。保持面は曲面であるので、ステージにはRガイドが備えられており、Rガイドは、保持面と同じ曲率を有している。本実施例では保持容器が、本発明の保持部材に相当する。
保持容器6の上端には突起部11が設けられている。補強部材3には溝部が設けられており、突起部11と溝部が嵌合している。このように構成することにより、安定したシール機能を確保することができる。さらに、補強部材3に、保持容器6が被検体から受ける力とプローブユニット2のシール部材22から受ける力を支持する面が確保できる。
保持容器6に用いられる材料としてPMP(ポリメチルペンテン)があげられる。PMPの音響インピーダンスは生体に比較的近く、インピーダンスマッチングの観点から優れた材料である。一方で接着が困難な材料であり、接着によるマッチング液のシールを行う場合には、十分な面積が必要となる。本発明では保持容器6に突起部11を設けることにより十分な接着面を確保できる。
本実施例のマッチング液回収手段21について述べる。本実施例の保持容器6の音響透過面は曲面を有している。従って、プローブユニット2が曲面を走査できるように構成し、保持容器6にプローブユニット2を近接させた状態で撮像する。プローブユニット2にはマッチング液の回収手段21が設けられている。
ここで、保持容器6の突起部11は、保持容器6の保持面から見て、回収手段21より後方(遠い位置)まで突出している。これにより、保持容器6と補強部材3の間にマッチング液が流れ込み、毛細管現象により被検体にまで達することを抑制することができる。
また、光音響効果を用いた測定をする場合には、パルス光を照射する照明ユニット7をステージに取り付ける。プローブユニット2、照明ユニット7のステージを制御部により同期制御することで、被検体の広い領域を撮像できる。両者の配置については、被検体を挟んだ対向配置、プローブユニット2に近接して照明する配置など、様々な位置関係を取り得る。照明ユニット7のステージにもRガイドが備えられており、Rガイドは、保持面と同じ曲率を有している。
本実施例におけるプローブユニット2は、保持容器6上での位置に応じて姿勢が変わり、それに応じてマッチング液の流路が変わる。従って、プローブユニット2に回収口を設け、保持容器6の外周上にマッチング液が残留するのを防ぐ構成が好ましい。プローブユニット2はマッチング液を供給、回収しながら走査する。
以上述べた本実施例の構成によれば、お椀型の保持容器6を有した音響波測定装置においても、マッチング液が漏れて減少することを防ぐことができる。そして、保持容器6と補強部材3の接合部分からマッチング液が染み出して被検者に付着することを防止できる。
1:圧迫プレート,2:プローブユニット,8:ポンプ,9:タンク,11:突起部,21:回収手段
Claims (12)
- 被検者の一部である被検体を保持する保持部材と、
前記保持部材を介して前記被検体と対向して配置され、前記保持部材に沿って移動した各位置で前記被検体からの音響波を受信するプローブユニットと、
前記保持部材と前記プローブユニットの間にマッチング液を供給する供給手段と、
を有し、
前記保持部材は、前記被検者の側において、前記プローブユニットが配置された方向に突出する突起部を有する
ことを特徴とする音響波測定装置。 - 前記プローブユニットは、前記マッチング液を回収する回収手段を含んでおり、
前記突起部の末端は、前記プローブユニットが前記保持部材に接している場合に、前記保持部材から見て、前記回収手段よりも遠い位置まで突出している
ことを特徴とする請求項1に記載の音響波測定装置。 - 前記プローブユニットが前記保持部材に接している場合に、前記突起部の末端は、前記保持部材から見て前記プローブユニットよりも遠い位置まで突出している
ことを特徴とする請求項2に記載の音響波測定装置。 - 前記被検者を支持する補強部材をさらに有し、
前記突起部は、前記補強部材と接合している
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の音響波測定装置。 - 前記突起部は、前記補強部材に設けられた溝と嵌合している
ことを特徴とする請求項4に記載の音響波測定装置。 - 前記被検者が伏臥する寝台をさらに有し、
前記寝台には、前記被検者が、前記被検体である乳房を挿入する挿入口が設けられており、
前記補強部材は、伏臥した前記被検者の胸壁を支持する
ことを特徴とする請求項4または5に記載の音響波測定装置。 - 前記保持部材は、前記挿入口から挿入された前記被検体を保持する圧迫プレートであり、
前記突起部は、前記圧迫プレートの上端から、前記寝台の面に沿って突出する
ことを特徴とする請求項6に記載の音響波測定装置。 - 前記保持部材は、前記被検体を保持する2枚の圧迫プレートであり、
前記補強部材および前記突起部は、前記プローブユニットが配置された側の前記圧迫プレートに設けられている
ことを特徴とする請求項7に記載の音響波測定装置。 - 前記保持部材は、前記挿入口から挿入された前記被検体を保持する椀型の容器であり、
前記突起部は、前記椀型の容器の縁の上端から、前記寝台の面に沿って突出する
ことを特徴とする請求項6に記載の音響波測定装置。 - 前記保持部材および前記プローブユニットを支持するアーム部をさらに有し、
前記保持部材は、前記被検体を保持する2枚の圧迫プレートであり、
前記補強部材は、立位の前記被検者が前記2枚の圧迫プレートの間に前記被検体である
乳房を挿入したときの胸壁を支持する部材である
ことを特徴とする請求項4または5に記載の音響波測定装置。 - 光を照射する照明ユニットをさらに有し、
前記音響波は、光を照射された前記被検体から発生する光音響波である
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の音響波測定装置。 - 前記音響波は、前記被検体に送信されたのち反射したエコーである
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の音響波測定装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016070822A (ja) * | 2014-09-30 | 2016-05-09 | キヤノン株式会社 | 光音響顕微鏡 |
WO2016092797A1 (en) | 2014-12-09 | 2016-06-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Breast computed tomography system |
CN105686799A (zh) * | 2014-12-09 | 2016-06-22 | 佳能株式会社 | 声学成像装置 |
-
2012
- 2012-07-26 JP JP2012165616A patent/JP2014023681A/ja active Pending
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