JP6569399B2 - 消音器 - Google Patents
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Description
この発明は、管楽器に用いる消音器に関する。
管楽器の吹奏時の音量を少なくする目的でベルに装着されて使用される消音器がある。管楽器のベルとは、音量を増大させるために管楽器の管の径が徐々に広げられた呼気の排出口付近の部分のことを言う。本明細書では、管楽器のベルの端面からベル内へ向かう方向を後方と呼び、ベルの端面からベル外へ向かう方向を前方と呼ぶ。
大きな音量で吹奏することができない場所や状況において管楽器の吹奏を行う場合、消音器は欠かせないものである。このため、例えば、楽器収納ケースに管楽器とともに消音器を収納するというように、消音器を管楽器と合わせて収納できると便利である。管楽器と一緒に消音器が収納されていれば、管楽器および消音器の持ち運びの煩わしさを減らすことができ、管楽器の吹奏を行う際には即座に消音器を使用することができるからである。しかし、多くの楽器収納ケースの収納スペースには限りがある。具体的には、管楽器が収納された楽器収納ケース内における空きスペースは、手入れ用品等を収納するための小物入れを除けば、管楽器のベル内のスペースくらいである。小物入れによる空きスペースはベル内のスペースよりも小さいことが多いため、管楽器のベル内のスペースに消音器が収納できると良い。
ところで、この種の管楽器用の消音器には、当該消音器を使用して吹奏したときの音程のずれを抑えるインナーヘッドが設けられているものもある。インナーヘッドは、例えば、ベルの内周面と当該インナーヘッドとの間に呼気が通過する隙間を形成するような部材である。このようなインナーヘッドが設けられている消音器では、管楽器と一緒に当該消音器を収納することがより困難である。
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、収納時に管楽器と一緒に収納可能な消音器を提供することを目的としている。
この発明は、中空の管状をなし、小径側端と大径側端の両方が開口しているボディと、中空の管状をなし、底部により閉塞され、前記底部に貫通穴を有する小径側端と、前記ボディの大径側端と同径の開口した大径側端とを有し、前記ボディの大径側端の端面と当該大径側端の端面を重ね合わせた状態で前記ボディに連結可能なヘッドと、前記貫通孔に挿入されて軸方向に摺動可能な棒状部材と、前記棒状部材の一端に固定されて前記ヘッドに支持されるインナーヘッドと、を具備し、前記ボディと前記ヘッドとが分離されて前記ボディにおける内周面に囲まれた空間に前記ヘッドが収容され、前記ヘッドにおける内周面に囲まれた空間に前記インナーヘッドが収容されることを特徴とする消音器を提供する。
この発明の消音器の使用の際には、ボディの大径側端の端面とヘッドの大径側端の端面を重ね合わせた状態でボディとヘッドが連結される。この状態の消音器は、ボディにおける内周面に囲まれた空間およびヘッドにおける内周面に囲まれた空間によってベル内の音をミュート(消音)する。一方、この発明の消音器の収納の際には、ボディとヘッドとが分離されてボディにおける内周面に囲まれた空間にヘッドが収容され、ヘッドにおける内周面に囲まれた空間にインナーヘッドが収容される。この状態の消音器のボディがベル内に挿入されると、消音器全体がベル内のスペースに収容される。従って、この発明によれば、収納時に管楽器と一緒に収納可能な消音器を実現することができる。
また、ボディとヘッドが連結された状態の消音器では、棒状部材の摺動によりインナーヘッドがベル内の適切な位置に配置される。このため、ベルの内周面とインナーヘッドとの間に隙間ができ、この隙間を通って呼気がボディおよびヘッド内の空間に導入されることになる。従って、この発明によれば、消音器を使用して吹奏したときの音程のずれを抑えることができる。
消音器の一例として、特許文献1には、チューバ用消音器が開示されている。特許文献1のチューバ用消音器は、消音器本体と、消音器本体から後方へ延びる支持部と、当該支持部から後方へ向けて延びる調整筒と、を備えている。このチューバ用消音器の消音器本体は、チューバのベルの先端寄りに開口周縁部を当接させる環状の後端部と、ベルの端面より前方へ離れて位置する前壁と、後端部および前壁を連結する側壁とを備えている。このチューバ用消音器では、消音器本体の後端部の開口周縁部がベルの先端寄りに当接されるため、消音器本体のほとんどの部分がベルの端面よりもベルの外に配置される。このため、このチューバ用消音器では、当該チューバ用消音器の全体をベル内のスペースに収容することができない。従って、このチューバ用消音器では、収納時に管楽器と一緒に消音器を収納することができない。
以下、図面を参照し、この発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
この発明の第1実施形態による消音器1は、チューバ用の消音器である。本明細書では、管状の部材や棒状の部材における回転対称軸となる中心線のことを当該部材の軸と呼ぶ。
<第1実施形態>
この発明の第1実施形態による消音器1は、チューバ用の消音器である。本明細書では、管状の部材や棒状の部材における回転対称軸となる中心線のことを当該部材の軸と呼ぶ。
図1および図2は、本実施形態による消音器1が収容されたベル3の軸に沿って消音器1およびベル3を切断した縦断面を示している。本実施形態において、消音器1の形態は、消音器としての機能(すなわちミュート機能)を発揮させる場合と、楽器収納ケースに収納して持ち運んだりする場合とで異なる。図1は、前者の使用時の形態の消音器1がベル3に装着されている状態を表しており、図2は、後者の収納時の形態の消音器1がベル3内に収容されている状態を表している。本実施形態においてユーザは、消音器1を図1に示す使用時の形態から図2に示す収納時の形態に組み替え、図2に示す収納時の形態から図1に示す使用時の形態に組み替えることが可能である。
消音器1は、本体部10、棒状部材50およびインナーヘッド60を有している。本体部10は、ボディ20、ヘッド30および連結部材40から構成されている。ボディ20とヘッド30とは、連結部材40によって互いに連結可能であり、連結部材40を取り外すことにより互いに分離することが可能である。
ボディ20は、略円錐管状に構成された中空の部材である。本明細書において、略円錐管状とは、軸に垂直な断面形状が円環状であり、一端から他端に進むに従って次第に外径および内径が大きくなる(あるいは小さくなる)管の形状をいう。また、略円錐管状の部材における外径および内径が大きい方の端を大径側端と呼び、略円錐管状の部材における外径および内径の小さい方の端を小径側端と呼ぶ。ボディ20の大径側端21と小径側端22は、共に開口している。ボディ20は、その小径側端22側からベル3内に挿入される。このため、ボディ20の小径側端22はボディ20の後端であり、ボディ20の大径側端21はボディ20の前端である。
ボディ20の外周面には、ウレタンなどの柔軟な素材から構成されたスポンジなどの緩衝材24がボディ20の軸の周りにわたって設けられている。ベル3内に収容されたボディ20は、当該ボディ20の外周面とベル3の内周面との間に緩衝材24を挟んでベル3に固定される。この状態において、ボディ20の外周面とベル3の内周面との間は緩衝材24によって塞がれる。また、ボディ20は、ベル3の内周面に固定された状態において大径側端21がベル3の端面の近傍またはベル3の端面よりも後方に位置するように大径側端21および小径側端22の寸法が決定されている。図1の例では、ボディ20の大径側端21がベル3の端面に丁度位置している。また、図1の例では、ボディ20は、小径側端22から大径側端21に進むに従ってベル3の内周面にほぼ沿うように大径化している。
ボディ20の大径側端21には、フランジ23が設けられている。フランジ23は、ボディ20の軸から遠ざかる方向に大径側端21から張り出す板状の部材である。フランジ23の外縁は、円形となっている。フランジ23の外径は、ベル3の端部の内径よりも小さくなっている。
ヘッド30は、略円錐管状に構成された中空の部材である。ヘッド30は、ボディ20と同様に、軸方向両側に小径側端32と大径側端31を有している。ここで、大径側端31は開口端、小径側端32は閉塞端となっている。ヘッド30の軸方向の長さは、ボディ20の軸方向の長さよりも短くなっている。ヘッド30の大径側端31の内径は、ボディ20の大径側端21の内径と同じになっている。
ヘッド30の大径側端31には、フランジ33が設けられている。フランジ33は、ヘッド30の軸から遠ざかる方向に大径側端31から張り出す板状の部材である。フランジ33の外縁は、円形となっている。ヘッド30のフランジ33の外径は、ボディ20のフランジ23の外径と同じになっている。
ヘッド30の小径側端32の外径は、ボディ20の小径側端32の外径と同程度になっている。ヘッド30の小径側端32には、底部34が設けられている。底部34は、ヘッド30の小径側端32を閉塞する円形の板状の部材である。底部34の縁は、ヘッド30の側壁に連続している。底部34は、ヘッド30の軸にほぼ直交している。底部34におけるヘッド30の内周面に囲まれた空間側の面を内側面と呼び、底部34における当該内側面に対して反対側の面を外側面と呼ぶ。
ヘッド30とボディ20は、連結部材40により連結可能である。具体的には、連結部材40は、ゴムなどの弾性体によって構成された円環状の部材である。図3は、連結部材30の円周に直交する面で連結部材40を切断したときの連結部材40の切断面を表す断面図である。図3に示すように、連結部材40の切断面は、連結部材40の内周側の側面の中央付近が外周側方向に窪む略U字状になっている。
図1に示す使用時の形態の消音器1では、大径側端21の端面であるフランジ23のシール面23Sと大径側端31の端面であるフランジ33のシール面33Sとが重ね合されている。連結部材40は、その窪み部42にフランジ23および33の両方が挿入されるように、フランジ23および33に取り付けられる。これにより、ボディ20とヘッド30が連結されて互いに固定される。このようにしてボディ20とヘッド30とが連結されると、ボディ20とヘッド30の間は密閉される。また、このような状態では、ボディ20における内周面により囲まれた空間(ボディ20内の空間)とヘッド30における内周面により囲まれた空間(ヘッド30内の空間)とが一体となった空間Sが形成される。
図1に示すように、ヘッド30の底部34の中心には、当該底部34を貫通する円形の貫通孔35が設けられている。貫通孔35には、円柱状の棒状部材50が挿入されている。棒状部材50は、底部34に対して軸方向に摺動可能になっている。棒状部材50の軸方向の長さは、ヘッド30の軸方向の長さとボディ20の軸方向の長さを合わせた長さよりも長くなっている。
棒状部材50における底部34の外側面側の端部52には、ツバ53が設けられている。ツバ53は、棒状部材50が端部52から底部34の内側面側の端部51に向かう方向に摺動されたときに、当該棒状部材50が貫通孔35から抜け出るのを防止する部材である。
底部34の貫通穴35部分には、ストッパ36が設けられている。ストッパ36は、棒状部材50の摺動を制止して当該棒状部材50をヘッド30に固定する摺動制止手段である。ストッパ36は、例えば、ユーザによる回転操作子37の回転操作に応じて、棒状部材50が摺動可能な状態と棒状部材50がヘッド30に固定された状態とを切り換えることが可能な構成となっている。棒状部材50がヘッド30に固定された状態では、貫通孔50は密閉される。
インナーヘッド60は、小径側端から大径側端に進むに従って次第に外径が大きくなるような外周面を有する部材である。図1の例では、インナーヘッド60は、中空の略円錐管状をなしている。インナーヘッド60の軸方向の長さは、ヘッド30の軸方向の長さよりも短くなっている。インナーヘッド60の大径側端41は、開口している。インナーヘッド60の大径側端61の外径は、ボディ20の小径側端22の内径よりも小さくなっている。
インナーヘッド60の小径側端62には、底部64が設けられている。底部64は、インナーヘッド60の小径側端62を閉塞する円形の板状の部材である。底部64の縁は、インナーヘッド60の側壁に連続している。底部64は、インナーヘッド60の軸にほぼ直交している。底部64におけるインナーヘッド60の内周面に囲まれた空間側の面を内側面と呼び、底部64における当該内側面に対して反対側の面を外側面と呼ぶ。
インナーヘッド60は、当該インナーヘッド60の大径側端61の端面がヘッド30の底部34の内側面に対向する姿勢で棒状部材50に固定されてヘッド30に支持されている。より詳細には、棒状部材50の端部51がインナーヘッド60の底部64の内側面の中心部分に固定されている。インナーヘッド60は、端部51から端部52に向かう方向の棒状部材50の摺動に応じて、ヘッド30内に収容される。さらに詳細には、図2に示すように、インナーヘッド60の大径側端61がヘッド30の底部34の内側面の近傍に配置されると、インナーヘッド60の小径側端62は、ヘッド30の大径側端31の端面よりも内側に配置される。一方、ヘッド30内に収容されていたインナーヘッド60は、端部52から端部51に向かう方向の棒状部材50の摺動に応じて、ヘッド30の大径側端31側からヘッド30外に出る。図1に示す使用時の形態では、インナーヘッド60の大径側端61の端面がヘッド30の大径側端31の端面に対向するようにインナーヘッド60全体がヘッド30外に出ており、インナーヘッド60の小径側端62が空間S外の空間に配置されている。
ヘッド30の底部34には、空気穴38が貫通している。空気穴38は、例えば円形の穴であり、底部34の中心から外れた位置に設けられている。底部34の内側面における空気穴38の縁部分には、空気穴35の径と同じ内径で両端が開口している円管状のパイプ39の一端が固定されている。パイプ39の軸方向の長さは、インナーヘッド60の軸方向の長さよりも短くなっている。すなわち、パイプ39は、インナーヘッド60のヘッド30内への収納を妨げないように設けられている。パイプ39の内径および空気穴38の径は、マウスピースの最小内径と同径以上となっている。
以上が、消音器1の構成である。
以上が、消音器1の構成である。
消音器1にミュート機能を発揮させる場合、ユーザは、ヘッド30のフランジ33のシール面33Sをボディ20のフランジ23のシール面23Sに重ね合わせて連結部材40によってフランジ33および23を挟んでヘッド30とボディ20を連結する。また、ユーザは、棒状部材50の端部52が底部34付近に位置するように棒状部材50を摺動して、ストッパ36の回転操作子37を時計回りに回転して棒状部材50をヘッド30に固定する。このようにして、ユーザは、消音器1を図1に示す使用時の形態に組み立てる。
その後、ユーザは、この形態の消音器1をインナーヘッド60の小径側端62側からチューバのベル3内に挿入する。ボディ20の緩衝材24がベル3の内周面に接触してボディ20がベル3の内周面に固定されると、ヘッド30の小径側端32の底部34は、ベル3の端面よりも前方に配置される。そして、ユーザは、消音器1が装着されたチューバを吹奏する。吹奏によりベル3内に生じた音は、ボディ20およびヘッド30内の一体となった空間Sに伝搬される。空間Sに伝搬された音は、空間Sにおいてミュート(消音)される。すなわち、この使用時の形態の消音器1は、従来の消音器と同様にベル3内に生じた音をミュートする。
また、使用時の形態の消音器1がベル3に装着された状態では、インナーヘッド60が適正な位置に配置されてインナーヘッド60の外周面がベル3の内周面に向けて張り出した状態になる。マウスピースからチューバ内に導入された呼気は、インナーヘッド60の小径側端64が閉塞しているため、インナーヘッド60の外周面とベル3の内周面との間に形成された隙間を通ってボディ20の小径側端22を介して空間Sへ導入される。空間Sへ導入される呼気の呼気流路がインナーヘッド60によって狭くなっているため、ミュートされていない時の音の音程に対するミュートされた時の音の音程のずれが抑えられる。また、空間Sへ導入された呼気は、パイプ39内および空気穴38を通って消音器1の外部の空間に排出される。
次に、使用していた消音器1を収納する場合について説明する。図4〜図7は、使用時の形態から収納時の形態へ組み替える手順を説明する消音器1の組み立て図である。ユーザは、使用していた消音器1を収納する場合、図1→図4→図5→図6→図7→図2の順に消音器1の形態を変える。
まず、ユーザは、チューバに装着されている消音器1(図1の消音器1)をベル3外に取り外す。次に、ユーザは、図4に示すように、連結部材40をフランジ23および33から取り外す。これにより、連結されていたボディ20とヘッド30とが分離されて、消音器1は、ヘッド30と棒状部材50とインナーヘッド60とが一体となった部分(以下、ヘッド側部分300と呼ぶ)と、ボディ20と、連結部材40とに分かれる。次に、ユーザは、ボディ20および連結部材40に対してヘッド30が軸に沿って離れるようにヘッド側部分300を移動する。このヘッド側部分300の移動に際して、インナーヘッド60は、ボディ20の小径側端22側からボディ20内に入り、ボディ20の大径側端21側からボディ20外へ出るというように、ボディ20内を通過する。また、連結部材40は、インナーヘッド60の大径側端61側からインナーヘッド60の外周上のエリア内に入り、小径側端62側からインナーヘッド60の外周上のエリア外へ出るというように、インナーヘッド60の外周上を通過する。この図4に示す状態では、インナーヘッド60の小径側端62の端面(すなわち、底部64の外側面)とボディ20の大径側端21の端面とが対向している。
次に、ユーザは、図5に示すように、ヘッド30とインナーヘッド60の位置を入れ替えるようにしてヘッド側部分300の姿勢を前後反転した姿勢にする。これにより、ヘッド30の小径側端32の端面(すなわち、底部34の外側面)がボディ20の大径側端21の端面に対向する。
次に、ユーザは、図6に示すように、インナーヘッド60をヘッド30内に収容する。より詳細には、まず、ユーザは、ヘッド30のストッパ36の回転操作子37を反時計回りに回転操作して、ヘッド30における棒状部材50を把持する力を弱めて、棒状部材50を摺動可能な状態にする。次に、ユーザは、棒状部材50をその端部51から端部52に向かう方向に摺動してインナーヘッド60を移動する。棒状部材50の摺動に応じて、インナーヘッド60は、その大径側端61側からヘッド30の開口している大径側端30を介してヘッド30内に挿入される。そして、インナーヘッド60全体がヘッド30内に収容される。このとき、棒状部材50の端部52は、インナーヘッド60がヘッド30内に収容される前に比べヘッド30の底部34の外側面側に大きく突出する。そして、ユーザは、インナーヘッド60がヘッド30に収容された状態で、ストッパ36の回転操作子37を時計回りに回転操作して、ヘッド30の棒状部材50を把持する力を強めて、棒状部材50をヘッド30に固定する。
次に、ユーザは、底部34の外側面側に大きく突出している棒状部材50の端部52側からヘッド側部分300をボディ20の大径側端21を介してボディ20内に挿入する。この際、棒状部材50の端部52は、ボディ20の大径側端21側からボディ20内を通過し、小径側端22側からボディ20外へ出る。また、ヘッド側部分300を挿入していくと、ヘッド30がその小径側端34側からボディ20内に挿入される。そして、ユーザは、図7に示すように、ヘッド30のフランジ33のシール面33Sの反対側の面がボディ20のフランジ23のシール面23Sに接触するまでヘッド側部分300をボディ20内に挿入する。これにより、ボディ20内にヘッド30が収容される。この状態では、ヘッド30の外周面がボディ20の内周面に接触する。
次に、ユーザは、フランジ23とフランジ33が接触した状態で、連結部材40をその軸から離れる方向に動かして当該連結部材40を伸ばしつつ、フランジ23および33の周縁部の周りに連結部材40を配置する。そして、ユーザは、連結部材40の窪み部42にフランジ23および33の両方が挿入されるように、当該連結部材40をフランジ23および33に被せる。これにより、ボディ20とヘッド30が連結されて、ヘッド側部分300、ボディ20および連結部材40が一体となる。このようにして、消音器1は、図2に示す収納時の形態に組み替えられる。
次に、ユーザは、図2に示すように、収納時の形態に組み替えられた消音器1をボディの小径側端20側からベル3内に挿入する。図2に示すように、収納時の形態に組み替えられた消音器1のボディ20がベル3の内周面に固定されると、ボディ20の大径側端21は、ベル3の端面の近傍またはベル3の端面よりも後方に位置する。図2の例では、ボディ20の大径側端21は、ベル3の端面に丁度位置している。収納時の形態の消音器1では、ボディ20内にヘッド30が収容され、ヘッド30内にインナーヘッド60が収容されているため、消音器1全体がベル3内に収容される。
以上が、消音器1を使用時の形態から収納時の形態に組み替える手順である。
以上が、消音器1を使用時の形態から収納時の形態に組み替える手順である。
消音器1を収納時の形態から使用時の形態に組み替える場合、ユーザは、上述した使用時の形態から収納時の形態に組み替える手順の反対の手順を行えば良い。具体的には、ユーザは、まず、収納時の形態の消音器1をベル3内から取り出す。次に、ユーザは、ボディ20およびヘッド30から連結部材40を取り外してボディ20とヘッド30とを分離する。次に、ユーザは、ボディ20内からヘッド側部分300を取り出す。次に、ユーザは、ヘッド30内からインナーヘッド60を出し、ヘッド側部分300の姿勢を前後反転する。次に、ユーザは、ボディ20のフランジ23のシール面23Sとヘッド30のフランジ33のシール面33Sを重ね合わせて、連結部材40によってフランジ23とフランジ33を連結する。
以上が、消音器1の取り扱い方法の一例である。なお、使用時の形態と収納時の形態を相互に組み替える詳細な手順は、上述した手順に限らない。
以上が、消音器1の取り扱い方法の一例である。なお、使用時の形態と収納時の形態を相互に組み替える詳細な手順は、上述した手順に限らない。
以上のように、収納時の形態に組み替えられた消音器1では、ボディ20内にヘッド30とインナーヘッド60が収容されている。このため、収納時の形態の消音器1のボディ20がベル3内に挿入されると、消音器1全体がベル3内のスペースに収容される。従って、本実施形態の消音器1によれば、収納時の形態に組み替えることで、楽器収納ケースにチューバと一緒に消音器1を収納することができる。
また、本実施形態の消音器1では、ボディ20がベル3内に挿入されてベル3に固定された状態において、当該ボディ20の大径側端31がベル3の端面に丁度位置している。このため、収納時の形態に組み替えられた消音器1の全体を確実にベル3内に収容することができ、楽器収納ケースにチューバと一緒に当該消音器1を確実に収納することができる。
また、使用時の形態の消音器1がベル3内に挿入されると、ボディ20およびヘッド30によってベル3内の音がミュートされるとともに、インナーヘッド60によって吹奏による音程のずれが抑えられる。
<第2実施形態>
図8および図9は、この発明の第2実施形態による消音器1Aの構成を示す縦断面図である。本実施形態の消音器1Aは、本体部10に代えて本体部10Aを有し、かつ、棒状部材50に代えて棒状部材50Aを有する点において第1実施形態の消音器1と異なる。本体部10Aは、ボディ20に代えてボディ20Aを有し、かつ、ヘッド30に代えてヘッド30Aを有する点において本体部10と異なる。本実施形態の消音器1Aは、第1実施形態の消音器1と同様に、ヘッド30Aとボディ20Aが連結および分離可能であり、使用時の形態と収納時の形態を相互にとることが可能である。図8は、使用時の形態の消音器1Aがベル3に装着されている状態を表しており、図9は、収納時の形態の消音器1Aがベル3内に収容されている状態を表している。第1実施形態の消音器1は、インナーヘッド60が棒状部材50を介してヘッド30に支持される構成であった。これに対して、本実施形態の消音器1Aは、インナーヘッド60が棒状部材50Aを介してボディ20Aに支持される構成である。
図8および図9は、この発明の第2実施形態による消音器1Aの構成を示す縦断面図である。本実施形態の消音器1Aは、本体部10に代えて本体部10Aを有し、かつ、棒状部材50に代えて棒状部材50Aを有する点において第1実施形態の消音器1と異なる。本体部10Aは、ボディ20に代えてボディ20Aを有し、かつ、ヘッド30に代えてヘッド30Aを有する点において本体部10と異なる。本実施形態の消音器1Aは、第1実施形態の消音器1と同様に、ヘッド30Aとボディ20Aが連結および分離可能であり、使用時の形態と収納時の形態を相互にとることが可能である。図8は、使用時の形態の消音器1Aがベル3に装着されている状態を表しており、図9は、収納時の形態の消音器1Aがベル3内に収容されている状態を表している。第1実施形態の消音器1は、インナーヘッド60が棒状部材50を介してヘッド30に支持される構成であった。これに対して、本実施形態の消音器1Aは、インナーヘッド60が棒状部材50Aを介してボディ20Aに支持される構成である。
ヘッド30Aは、底部34に代えて底部34Aを有する点においてヘッド30と異なる。底部34Aは、第1実施形態における貫通孔35に相当する部分およびストッパ36に相当する部分が設けられていない点において底部34と異なる。また、ヘッド30Aは、軸方向の長さがボディ20Aの軸方向の長さよりも大きい点においてヘッド30と異なる。また、ヘッド30Aは、ボディ20Aと同様に、小径側端32Aから大径側端31Aに進むに従ってベル3の内周面に沿うように大径化している。
棒状部材50Aは、その軸方向に長さ調整が可能な構成となっている点において棒状部材50と異なる。例えば、棒状部材50Aは、大径パイプ50A1内に中径パイプ50A2が挿入されて繋がっており、中径パイプ50A2内に小径パイプ50A3が挿入されて繋がっているテレスコピック(telescopic)構造となっている。大径パイプ50A1内へ中径パイプ50A2および小径パイプ50A3を各々収容して棒状部材50Aの軸方向の長さを最も短くしたときの当該棒状部材50Aの軸方向の長さは、ボディ20Aの軸方向の長さよりも短くなっている。一方、大径パイプ50A1内から中径パイプ50A2および小径パイプ50A3を各々引き出して棒状部材50Aの軸方向の長さを最も長くしたときの当該棒状部材50Aの軸方向の長さは、ボディ20Aの軸方向の長さよりも長くなっている。
ボディ20Aの大径側端21Aの端面近傍には、棒状部材50Aを支持するための支持部材として、ボディ20Aの軸の位置に各々の一端が固定され、そこから放射状に延びてボディ20Aの内周面に至る複数本のスポークが設けられている。図8には、これらの放射状のスポークのうちの2本のスポーク25A1および25A2が図示されている。以下、スポーク25A1および25A2を含む複数本のスポークをスポーク25Aと総称する。複数本のスポーク25Aの各一端の共通の固定位置には、棒状部材50Aの一端が固定されている。この棒状部材50Aは、ボディ20Aの軸に沿って配置されている。また、この棒状部材50Aは、最も短縮した状態で当該棒状部材50Aの全体がボディ20A内に収まるように配置されている。複数本のスポーク25A間には隙間があるため、ボディ20Aの大径側端21Aは閉塞されていない。また、ボディ20Aは、緩衝材24を介してベル3の内周面に固定された状態において、その大径側端21Aの端面がベル3の端面よりも若干後方に位置するように大径側端21Aおよび小径側端22Aの寸法が決定されている。
棒状部材50Aは、当該棒状部材50Aにおけるボディ20Aの小径側端21Aに近い方の端部(すなわち、スポーク25Aが固定されている端部52Aの反対の端部)51Aにおいて、大径パイプ50A1に対する中径パイプ50A2および小径パイプ50A3の引き出しおよび収容が可能となっている。このため、棒状部材50Aは、当該棒状部材50Aの短縮に応じて端部51Aがボディ20A外から小径側端21Aを介してボディ20A内に収容される。一方、棒状部材50Aは、当該棒状部材50Aの伸長に応じて端部51Aがボディ20A内から小径側端21Aを介してボディ20A外へ突出する。
棒状部材50Aの端部51A(より正確には、小径パイプ50A3の端部)は、インナーヘッド60の底部64の内側面の中心部分に固定されている。インナーヘッド60は、棒状部材50Aおよび複数本のスポーク25Aを介してボディ20Aに支持されている。インナーヘッド60は、棒状部材50Aの伸縮に応じて棒状部材50Aの軸方向に移動可能になっている。棒状部材50Aが最も伸長している状態では、インナーヘッド60の大径側端61の端面がボディ20Aの小径側端22Aの端面に対向する。そして、棒状部材の短縮に応じて、インナーヘッド60はボディ20A内に収容される。さらに詳細には、インナーヘッド60の大径側端61が複数本のスポーク25Aの近傍に配置されると、インナーヘッド60の小径側端62は、ボディ20Aの小径側端22Aの端面よりも内側に配置される。
このように消音器1Aでは、ボディ20A内にインナーヘッド60を収容可能な構成となっている。そして、消音器1Aでは、インナーヘッド60が収容されたボディ20Aをヘッド30内に収容可能になっている。
消音器1Aにミュート機能を発揮させる場合、ユーザは、ヘッド30Aのフランジ33のシール面33Sをボディ20Aのフランジ23のシール面23Sに重ね合わせて連結部材40によってフランジ33および23を挟んでヘッド30Aとボディ20Aを連結する。また、ユーザは、インナーヘッド60の小径側端62がボディ20外に配置されるように、インナーヘッド60をボディ20A内から引き出す。このようにして、ユーザは、消音器1Aを図8に示す使用時の形態に組み立てて、消音器1Aをベル3内へ挿入する。
次に、使用していた消音器1Aを収納する場合について説明する。図10〜図12は、使用時の形態から収納時の形態へ組み替える手順を説明する消音器1Aの組み立て図である。ユーザは、使用していた消音器1を収納する場合、図8→図10→図11→図12→図9の順に消音器1Aの形態を変える。
まず、ユーザは、消音器1Aをベル3外に取り外す。次に、ユーザは、連結部材40をフランジ23および33から取り外して、連結されていたボディ20Aとヘッド30Aとを分離する。ボディ20Aとヘッド30Aとが分離されると、図10に示すように、消音器1Aは、ボディ20Aと棒状部材50Aとインナーヘッド60とが一体となった部分(以下、ボディ側部分200Aと呼ぶ)と、ヘッド30Aと、連結部材40とに分かれる。
次に、ユーザは、図11に示すように、ボディ側部分200Aにおいて、インナーヘッド60の小径側端62がボディ20A内に配置されるように、インナーヘッド60をボディ20Aの小径側端22Aを介してボディ20A内に収容する。そして、ユーザは、ボディ側部分200Aとヘッド30Aの位置を入れ替え、ヘッド30Aの大径側端31Aの端面をボディ20Aの小径側端22Aの端面に対向させる。
次に、ユーザは、図12に示すように、ボディ20Aの小径側端22A側からボディ側部分200Aをヘッド30A内へ挿入する。このとき、ユーザは、ボディ20Aのフランジ23のシール面23Sの反対側の面がヘッド30Aのフランジ33のシール面33Sに接触するまでボディ側部分200Aを挿入する。ボディ20Aがヘッド30A内に収容されると、ボディ20Aの緩衝材24はヘッド30Aの内周面に接触し、ボディ20Aの外周面は、ヘッド30Aの内周面の近傍に位置する。そして、ユーザは、第1実施形態と同様にして、連結部材40をフランジ23および33に取り付けて、ボディ20Aとヘッド30Aを連結する。これにより、ボディ側部分200A、ヘッド30Aおよび連結部材40が一体となる。このようにして、消音器1Aは、収納時の形態に組み替えられる。なお、ヘッド30Aのパイプ39は、ボディ側部分200Aのヘッド30A内への収容を妨げないように設けられている。
次に、ユーザは、図9に示すように、収納時の形態に組み替えられた消音器1Aをヘッド30Aの小径側端32A側からベル3内に挿入する。ヘッド30Aは、ヘッド30Aの外周面がベル3の内周面に接触する程度まで挿入される。ヘッド30Aがボディ20Aと同様にベル3の内周面に沿うように大径化しているため、収納時の形態に組み替えられた消音器1Aがベル3内に収容されると、ヘッド30Aの大径側端31Aおよびボディ20Aの大径側端21Aは、ベル3の端面の近傍またはベル3の端面よりも後方に位置する。図9の例では、ボディ20Aの大径側端21Aは、ベル3の端面に丁度位置している。
消音器1Aを収納時の形態から使用時の形態に組み替える場合、ユーザは、上述した使用時の形態から収納時の形態に組み替える手順の反対の手順を行えば良い。具体的には、ユーザは、まず、収納時の形態の消音器1Aをベル3内から取り出す。次に、ユーザは、ボディ20Aおよびヘッド30Aから連結部材40を取り外してボディ20とヘッド30とを分離する。次に、ユーザは、ボディ側部分200Aをヘッド30A内から取り出す。次に、ユーザは、ヘッド30Aの姿勢を前後反転して、ヘッド30Aとボディ側部分200Aの位置を入れ替える。次に、ユーザは、ボディ20A内からインナーヘッド60を引き出す。次に、ユーザは、ボディ20Aのフランジ23のシール面23Sとヘッド30Aのフランジ33のシール面33Sを重ね合わせて、連結部材40によってフランジ23とフランジ33を連結する。
以上が、消音器1Aの取り扱い方法の一例である。なお、使用時の形態と収納時の形態を相互に組み替える詳細な手順は、上述した手順に限らない。
以上が、消音器1Aの取り扱い方法の一例である。なお、使用時の形態と収納時の形態を相互に組み替える詳細な手順は、上述した手順に限らない。
以上のように、本実施形態の消音器1Aは、収納時の形態において、ヘッド30A内にボディ20Aが収容され、ボディ20A内にインナーヘッド60が収容される。消音器1Aでは、ボディ20Aと同様な形状のヘッド30A内にボディ20Aとインナーヘッド60が収容されるため、当該消音器1Aの全体がベル3内に収容可能である。従って、消音器1Aでは、第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
図13および図14は、この発明の第3実施形態による消音器1Bの構成を示す縦断面図である。本実施形態の消音器1Bは、本体部10Aに代えて本体部10Bを有し、棒状部材50Aに代えて棒状部材50Bを有し、インナーヘッド60に代えてインナーヘッド60Bを有する点において第2実施形態の消音器1Aと異なる。本体部10Bは、ヘッド30Aに代えてヘッド30Bを有する点において本体部10Aと異なる。図13は、使用時の形態の消音器1Bがベル3に装着された状態を表しており、図14は、収納時の形態の消音器1Bがベル3内に収容された状態を表している。消音器1Bは、消音器1Aと同様に、収納時の形態において、ヘッド30B内にボディ20Aが収容され、ボディ20A内にインナーヘッド60Bが収容される。
図13および図14は、この発明の第3実施形態による消音器1Bの構成を示す縦断面図である。本実施形態の消音器1Bは、本体部10Aに代えて本体部10Bを有し、棒状部材50Aに代えて棒状部材50Bを有し、インナーヘッド60に代えてインナーヘッド60Bを有する点において第2実施形態の消音器1Aと異なる。本体部10Bは、ヘッド30Aに代えてヘッド30Bを有する点において本体部10Aと異なる。図13は、使用時の形態の消音器1Bがベル3に装着された状態を表しており、図14は、収納時の形態の消音器1Bがベル3内に収容された状態を表している。消音器1Bは、消音器1Aと同様に、収納時の形態において、ヘッド30B内にボディ20Aが収容され、ボディ20A内にインナーヘッド60Bが収容される。
ヘッド30Bは、底部34Aに代えて底部34Bを有する点においてヘッド30Aと異なる。底部34Bは、空気穴38およびパイプ39の設けられる位置が底部34Bの中心である点において底部34Aと異なる。すなわち、空気穴38およびパイプ39の軸はヘッド30Bの軸と重なっている。
棒状部材50Bは、空気穴38の径およびパイプ39の内径よりも外径が小さい円柱状の棒状の部材である。棒状部材50Bの軸方向の長さは、ボディ20Aの軸方向の長さよりも長くなっている。棒状部材50Bは、ボディ20Aの軸に沿って配置されている。棒状部材50Bの一方の端部52Bは、ボディ20A内における大径側端21Aの端面の近傍に配置されている。棒状部材50Bは、ボディ20A内において大径側端21Aの端面の近傍からボディ20Aの小径側端22Aの端面へ向かう方向へ延びており、棒状部材50Bの他方の端部51Bがボディ20A外に配置されている。棒状部材50Bの大径側の端部52Bは、第2実施形態と同様に、複数本のスポーク25Aを介してボディ20Aに固定されている。
インナーヘッド60Bは、底部64に代えて底部64Bを有する点においてインナーヘッド60と異なる。底部64Bは、板状の当該底部64Bの中心に当該底部64Bを貫通する円形の貫通孔65Bを有する点において底部64と異なる。
貫通孔65Bには、棒状部材50Bが挿入されている。棒状部材50Bが貫通孔65Bに挿入された状態で、端部52Bは、底部64Bの内側面側に配置されている。棒状部材50Bは、底部64Bに対して当該棒状部材50Bが軸方向に摺動し得る程度の摩擦力をもって貫通孔65Bの周縁部分に接している。すなわち、インナーヘッド60Bは、棒状部材50Bに沿って摺動可能になっており、棒状部材50Bおよび複数本のスポーク25Aを介してボディ20Bに支持される。
図1に示すように、棒状部材50Bの端部51Bが底部64B近傍に位置する状態では、インナーヘッド64の大径側端61Bの端面がボディ20Aの小径側端22Aの端面に対向する。そして、端部51Bから端部52Bに向かう方向のインナーヘッド60Bの摺動に応じて、インナーヘッド60Bは、ボディ20Aの小径側端22Aを介してボディ20A内に収容される。さらに詳細には、インナーヘッド60Bの大径側端61Bが複数本のスポーク25Aの近傍に配置されると、インナーヘッド60Bの小径側端62Bは、ボディ20Aの小径側端22Aの内側に配置される。
消音器1Bでは、端部51Bから端部52Bに向かう方向のインナーヘッド60Bの摺動に応じた量だけ、棒状部材50Bの端部51Bが底部64の外側面側に突出する。そこで、消音器1Bでは、図2に示す収納時の形態において、底部64Bの外側面側から突出する棒状部材50Bの端部51B側部分が空気穴38およびパイプ39内に挿入される。
消音器1Bにミュート機能を発揮させる場合、ユーザは、ヘッド30Bのフランジ33のシール面33Sをボディ20Aのフランジ23のシール面23Sに重ね合わせて連結部材40によってフランジ33および23を挟んでヘッド30Bとボディ20Aを連結する。また、ユーザは、インナーヘッド60Bの小径側端62Bがボディ20A外に配置されるように、インナーヘッド60Bを摺動してボディ20A内から引き出す。このようにして、ユーザは、消音器1Bを図13に示す使用時の形態に組み立ててベル3内へ挿入する。
次に、使用していた消音器1Bを収納する場合について説明する。図15〜図17は、使用時の形態から収納時の形態へ組み替える手順を説明する消音器1Bの組み立て図である。ユーザは、使用していた消音器1Bを収納する場合、図13→図15→図16→図17→図14の順に消音器1Bの形態を変える。
まず、ユーザは、消音器1Bをベル3外に取り外し、第2実施形態と同様に、ボディ20Aとヘッド30Bとを分離する。ボディ20Aとヘッド30Bとが分離されると、図15に示すように、消音器1Bは、ボディ20Aと棒状部材50Bとインナーヘッド60Bとが一体となった部分(以下、ボディ側部分200Bと呼ぶ)と、ヘッド30Bと、連結部材40とに分かれる。
次に、ユーザは、図16に示すように、ボディ側部分200Bにおいて、端部51Bから端部52Bに向かう方向へインナーヘッド60Bを摺動し、インナーヘッド60Bの小径側端62Bがボディ20A内に配置されるように、インナーヘッド60Bをボディ20A内に収容する。そして、ユーザは、ボディ側部分200Bとヘッド30Bの位置を入れ替え、ヘッド30Bの大径側端31Bの端面をボディ20Aの小径側端22Aの端面に対向させる。
次に、ユーザは、図16に示すように、ボディ側部分200Bの軸とヘッド30Bの軸が同一直線上に位置するようにし、棒状部材50Bを端部51B側からヘッド30Bのパイプ39内に挿入する。棒状部材50Bをパイプ39に挿入していくと、ボディ20Aがその小径側端22Aからヘッド30B内へ挿入される。このようにして、ユーザは、ボディ20Aのフランジ23のシール面23Sの反対側の面がヘッド30Bのフランジ33のシール面33Sに接触するまでボディ20Aをヘッド30B内に挿入する。ボディ20Aがヘッド30B内に収容されると、ボディ20Aの緩衝材24はヘッド30Bの内周面に接触し、ボディ20Aの外周面は、ヘッド30Bの内周面の近傍に位置する。そして、ユーザは、第2実施形態と同様にして、連結部材40をフランジ23および33に取り付けて、ボディ20Aとヘッド30Bを連結する。これにより、図17に示すように、ボディ側部分200B、ヘッド30Bおよび連結部材40が一体となる。このようにして、消音器1Bは、図14に示す収納時の形態に組み替えられる。
次に、ユーザは、図14に示すように、収納時の形態に組み替えられた消音器1Bを第2実施形態の消音器1Aと同様にベル3内に挿入する。収納時の形態に組み替えられた消音器1Bがベル3内に収容されると、ヘッド30Bの大径側端31Bおよびボディ20Aの大径側端21Aは、ベル3の端面の近傍またはベル3の端面よりも後方に位置する。
消音器1Bを収納時の形態から使用時の形態に組み替える場合、ユーザは、上述した使用時の形態から収納時の形態に組み替える手順の反対の手順を行えば良い。第2実施形態の消音器1Aにおける手順とほぼ同様であるため、説明は省略する。
以上が、消音器1Bの取り扱い方法の一例である。なお、使用時の形態と収納時の形態を相互に組み替える詳細な手順は、上述した手順に限らない。
以上が、消音器1Bの取り扱い方法の一例である。なお、使用時の形態と収納時の形態を相互に組み替える詳細な手順は、上述した手順に限らない。
以上のように、本実施形態の消音器1Bは、第2実施形態と同様に、収納時の形態において、ヘッド30B内にボディ20Aが収容され、ボディ20A内にインナーヘッド60Bが収容される。従って、消音器1Bは、第2実施形態と同様の効果が得られる。
<第4実施形態>
図18および図19は、この発明の第4実施形態による消音器1Cの構成を示す縦断面図である。図18は、使用時の形態の消音器1Cがベル3に装着された状態を表しており、図19は、収納時の形態の消音器1Cがベル3内に収容されている状態を表している。本実施形態の消音器1Cは、本体部10に代えて本体部10Cを有する点において第2実施形態の消音器1Aと異なる。本体部10Cは、ヘッド30Aに代えてヘッド30C、ボディ20Aに代えてボディ20C、連結部材40に代えて連結部材40Cを有する点において本体部10と異なる。
図18および図19は、この発明の第4実施形態による消音器1Cの構成を示す縦断面図である。図18は、使用時の形態の消音器1Cがベル3に装着された状態を表しており、図19は、収納時の形態の消音器1Cがベル3内に収容されている状態を表している。本実施形態の消音器1Cは、本体部10に代えて本体部10Cを有する点において第2実施形態の消音器1Aと異なる。本体部10Cは、ヘッド30Aに代えてヘッド30C、ボディ20Aに代えてボディ20C、連結部材40に代えて連結部材40Cを有する点において本体部10と異なる。
ヘッド30Cは、底部34Aに代えて底部34Cを有する点においてヘッド30Aと異なる。底部34Cは、第3実施形態の底部34Bと同様に、空気穴38およびパイプ39の設けられる位置が底部34Cの中心である点において底部34Aと異なる。
ボディ20Cは、第1ボディ20C1と第2ボディ20C2から構成されている点においてボディ20Aと異なる。第1ボディ20C1と第2ボディ20C2は、互いに分離可能になっている。
第1ボディ20C1は、略円錐管状に構成された中空の部材である。第1ボディ20C1は、小径側端22C1から大径側端21C1に進むに従ってベル3の内周面に沿うように大径化している。第1ボディ20C1の大径側端21C1および小径側端22C1は、共に開口している。第1ボディ20C1の外周面には、緩衝材24が設けられている。第1ボディ20C1はその小径側端22C1側からベル3内に挿入される。第1ボディ20C1の大径側端21C1には、第1ボディ20C1の軸から遠ざかる方向に大径側端21C1から張り出す板状のフランジ23C1が設けられている。
第2ボディ20C2は、円環状の部材である。第2ボディ20C2の内径は、第1ボディ20C1の大径側端21C1の内径およびヘッド30Cの大径側端31Cの内径と同じになっている。第2ボディ20C2の外径は、第1ボディ20C1のフランジ23C1の外径およびヘッド30Cのフランジ33の外径と同じになっている。第2ボディ20C2の軸方向の長さは、第1ボディ20C1の軸方向の長さに比べ大幅に短くなっている。例えば、第2ボディ20C2の軸方向の長さは、第1ボディ20C1のフランジ23C1の厚さと同程度になっている。
第2ボディ20C2は、第2ボディ20C2の軸と第1ボディ20C1の軸が同一直線上に位置するようにして第1ボディ20C1の大径側端21C1側に配置される。第1ボディ20C1および第2ボディ20C2の軸上には、第2実施形態と同様の長さ調整が可能な棒状部材50Aが配置される。棒状部材50Aの端部51Aは、第2ボディ20C2における第1ボディ20C1側の端面の近傍に配置される。棒状部材50Aの端部51Aには、第2実施形態と同様の複数本のスポーク25Aの一端が固定されている。複数本のスポーク25Aの他端は、第2ボディ20C2の内周面に固定されている。
連結部材40Cは、第1ボディ20C1の大径側端21C1のフランジ23C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cの大径側端31Cのフランジ33とを連結する部材である。連結部材40Cの具体的な構成は、第1実施形態の連結部材40と同様である。連結部材40Cでは、窪み部42の内幅42Wがフランジ23C1の厚さとフランジ33の厚さと第2ボディ20C2の軸方向の長さを合わせた厚さよりも若干小さくなっている。また、連結部材40Cの内径は、第2ボディ20C2の外径およびフランジ23C1および33の外径よりも小さくなっている。
図18に示す使用時の形態の消音器1Cでは、第1ボディ20C1の大径側端21C1とヘッド30Cの大径側端31Cとを向い合せた姿勢で第1ボディ20C1およびヘッド30Cが配置され、その第1ボディ20C1の大径側端21C1とヘッド30Cの大径側端31Cの間に第2ボディ20C2が配置されている。第2ボディ20C2における第1ボディ20C1側に位置している端部21C2の端面は、第1ボディ20C1の大径側端21C1の端面であるフランジ23C1のシール面23C1Sに重ね合されている。第2ボディ20C2における端部21C2の反対側の端部22C2の端面は、ヘッド30Cの大径側端31Cの端面であるフランジ33のシール面33Sに重ね合されている。連結部材40Cは、その窪み部42に第1のボディ20C1のフランジ23C1と第2のボディ20C2とヘッド30Cのフランジ33とが挿入されるように、第2のボディ20C2およびフランジ23C1および33に取り付けられる。連結部材40Cが取り付けられると、第2のボディ20C2およびフランジ23C1および33は互いに押し合わされる。これにより、第1ボディ20C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cとが連結されて互いに固定される。このようにして第1ボディ20C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cとが連結されると、第1ボディ20C1と第2ボディ20C2との間および第2ボディ20C2とヘッド30Cとの間は密閉される。また、このような状態では、第1ボディ20C1の内周面に囲まれた空間(第1ボディ20C1内の空間)と第2ボディ20C2の内周面に囲まれた空間(第2ボディ20C2内の空間)とヘッド30Cの内周面に囲まれた空間(ヘッド30C内の空間)とが一体となった空間SCが形成される。
次に、消音器1Cの取り扱いについて説明する。まず、消音器1Cを使用する場合について説明する。ユーザは、第2ボディ20C2の端部21C2の端面を第1ボディ20C1のフランジ23C1のシール面23C1Sに重ね合わせ、ヘッド30Cのフランジ33のシール面33Sを第2ボディ20C2の端部22C2の端面に重ね合わせて、連結部材40Cによってフランジ23C1と第2ボディ20C2とフランジ33とを挟んで第1ボディ20C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cを連結する。また、ユーザは、インナーヘッド60の小径側端62が第1ボディ20C1外に配置されるように、インナーヘッド60を移動する。このようにして、ユーザは、消音器1Cを使用時の形態に組み立てて、消音器1Cをベル3内に挿入する。使用時の形態の消音器1Cの第1ボディ20C1がベル3の内周面に固定されると、第1ボディ20C1と第2ボディ20C2とを合わせたボディ20Cの大径側端(すなわち、第2ボディ20C2の端部22C2)の端面がベル3の端面の近傍またはベル3の端面よりも後方に位置する。
次に、使用していた消音器を収納する場合について説明する。図20〜図22は、使用時の形態から収納時の形態へ組み替える手順を説明する消音器1Cの組み立て図である。使用時の形態から収納時の形態へ組み替える場合、図18→図20→図21→図22→図19の順に消音器1Cの形態が変わる。
まず、ユーザは、消音器1Cをベル3外に取り外す。次に、ユーザは、第2実施形態と同様にして、連結部材40Cを第1ボディ20C1のフランジ23C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cのフランジ33とに取り付けられた連結部材40Cを取り外して、第1ボディ20C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cとを分離する。これらが分離されると、図20に示すように、消音器1Cは、第2ボディ20C2と棒状部材50Bとインナーヘッド60とが一体となった部分(以下、第2ボディ側部分200C2と呼ぶ)と、第1ボディ20C1と、ヘッド30Cと、連結部材40Cとに分かれる。
次に、ユーザは、図21に示すように、第2ボディ側部分200C2において、棒状部材50Aを短縮してインナーヘッド60の大径側端61が複数本のスポーク25Aの近傍に位置するようにインナーヘッド60を移動する。次に、ユーザは、第2ボディ側部分200C2とヘッド30Cの位置を入れ替えるようにして第2ボディ側部分200C2と第1ボディ20C1の間にヘッド30Cを配置する。そして、ユーザは、ヘッド30Cの小径側端32Cが第1ボディ20C1側に位置しヘッド30Cの大径側端31C1が第2ボディ20C2側に位置するようにヘッド30Cの姿勢を前後反転する。
次に、ユーザは、ヘッド30Cのフランジ33のシール面33Sの反対側の面が第1ボディ20C1のフランジ23C1のシール面23C1Sに接触するまでヘッド30Cを小径側端32C側から第1ボディ20C1内に挿入する。ヘッド30Cが第1ボディ20C1内に収容されると、ヘッド30Cの外周面は第1ボディ20C1の内周面に接触する。次に、ユーザは、第2ボディ20C2の端部21C2がヘッド30Cのフランジ33のシール面33Sに接触するまでインナーヘッド60を小径側端62側からヘッド30C内に挿入する。そして、ユーザは、連結部材40Cをフランジ23C1と第2ボディ20C2とフランジ33とに取り付けて第1ボディ20C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cを連結する。これにより、第2ボディ側部分200C2、ヘッド30C、第1ボディ20C1および連結部材が一体となる。このようにして、消音器1Cは、収納時の形態に組み替えられる。
次に、ユーザは、図19に示すように、収納時の形態に組み替えられた消音器1Cを第1実施形態の消音器1と同様にベル3内に挿入する。収納時の形態に組み替えられた消音器1Cがベル3内に収容されると、第2ボディ20C2の端部22C2は、ベル3の端面の近傍またはベル3の端面よりも後方に位置する。
消音器1Cを収納時の形態から使用時の形態に組み替える場合、ユーザは、上述した使用時の形態から収納時の形態に組み替える手順の反対の手順を行えば良い。具体的には、ユーザは、まず、収納時の形態の消音器1Cをベル3内から取り出す。次に、ユーザは、第1ボディ20C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cから連結部材40Cを取り外して第1ボディ20C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cとを分離する。次に、ユーザは、ヘッド30Cを第1ボディ側部分20C1内から取り出し、第2ボディ側部分200C2をヘッド30Cから取り出す。次に、ユーザは、ヘッド30Cの姿勢を前後反転して、ヘッド30Cと第2ボディ側部分200C2の位置を入れ替える。次に、ユーザは、第2ボディ側部分200C2において棒状部材50Aを伸長する。次に、ユーザは、第1ボディ20C1のフランジ23C1のシール面23C1Sと第2ボディ20C2の端部21C2とを重ね合わせ、第2ボディ20C2の端部22C2とヘッド30Cのフランジ33のシール面33Sを重ね合わせて、連結部材40Cによって第2ボディ20C2およびフランジ23C1および33を連結する。
以上が、消音器1Cの取り扱い方法の一例である。なお、使用時の形態と収納時の形態を相互に組み替える詳細な手順は、上述した手順に限らない。
以上が、消音器1Cの取り扱い方法の一例である。なお、使用時の形態と収納時の形態を相互に組み替える詳細な手順は、上述した手順に限らない。
以上のように、本実施形態の消音器1Cは、収納時の形態において、第1ボディ20C1内にヘッド30Cが収容され、ヘッド30C内にインナーヘッド60が収容される。そして、この収納時の形態の消音器1Cは、当該消音器1Cの全体がベル3内に収容可能である。従って、消音器1Cは、第1実施形態と同様の効果が得られる。
<他の実施形態>
以上、この発明の各実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
以上、この発明の各実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)各実施形態の消音器1〜1Cは、チューバ用の消音器であった。チューバは、その音域や用途によってベルのサイズが異なっている。消音器1〜1Cは、使用が想定されるサイズのチューバに最適に設計されている。しかし、ユーザは、別のサイズのチューバに消音器1〜1Cを装着して使用しても良い。また、ユーザは、消音器1〜1Cを、例えば、ユーフォニウムなどのチューバ以外の管楽器に装着しても良い。
図23は、使用時の形態に組み替えた消音器1を、想定のベルよりも小さいベル3Dのチューバに装着したときの消音器1の縦断面図である。図23に示すように、ユーザは、使用時の形態の消音器1を装着する際、ベル3Dのサイズに合わせてインナーヘッド60の位置を調整する。具体的には、ユーザは、想定のベル3のチューバに装着する場合に比べて、インナーヘッド60の小径側端62の位置がボディ20の小径側端22に近くなるように棒状部材50を摺動して固定する。このようにインナーヘッド60の位置を移動することで、インナーヘッド60によってベル3D内が塞がれるのを防止しすることができ、ミュートした音の音程のずれを低減する効果が低くなるのを防止することができる。
(2)各実施形態の技術的思想を、例えばトランペットやトロンボーンなどの他の管楽器用の消音器に適用しても良い。
(3)各実施形態の消音器1〜1Cにマイク、ジャック、電子部品などを搭載しても良い。例えば、第1実施形態の消音器1において、棒状部材50のインナーヘッド60側の端部51にマイクを設け、棒状部材50のヘッド30側の端部52にジャックを設け、棒状部材50内にマイクとジャックを結ぶ信号線を設けても良い。この構成によれば、ベル3内に発生する音を表す信号をジャックに接続されるケーブルを介して取り出すことができる。
(4)第1実施形態の消音器1では、インナーヘッド60が円柱状の棒状部材50を介してヘッド30に固定されていた。この棒状部材50を、第2実施形態の棒状部材50Aのように、伸縮可能な構成としても良い。棒状部材を伸縮可能な構成にすると、棒状部材がヘッド内に収容可能になるため、収納時の形態に組み替えられた消音器を、第1実施形態の消音器1に比べて、より小さくすることができる。
(5)第1実施形態の消音器1では、ゴムなどで構成された円環状の連結部材40によってボディ20とヘッド30を連結していた。しかし、ヘッド30がボディ20に連結および分離可能であれば良く、連結手段はこの態様の連結部材40に限らない。例えば、連結手段は、フランジ23と33とを貫通するボルトと、そのボルトの両端に取り付けられるナットとから構成されていても良い。また、他の例では、ヘッド30のフランジ33のシール面33Sに突起を設け、この突起に対応する窪みをボディ20のフランジ23のシール面23Sに設け、ヘッド30の突起をボディ20の窪みに所定の摩擦力をもって挿入および取り外し可能な構成にしても良い。他の実施形態においても同様である。
(6)第1実施形態の消音器1では、ボディ20の大径側端21とヘッド30の大径側端31とを連結部材40によって連結していた。しかし、ボディとヘッドを連結する手段が設けられる位置は、ボディ20とヘッド30とが接触する部分に限らない。例えば、連結手段は、ヘッド30の大径側端31からボディ20の外周面にかけて設けられても良いし、ヘッド30の外周面からボディ20の外周面にかけて設けられても良い。
(7)第1実施形態の消音器1では、ミュート機能を発揮させる本体部10がボディ20とヘッド30に2分割されており、第4実施形態の消音器1Cでは、そのような本体部10Cが第1ボディ20C1と第2ボディ20C2とヘッド30Cに3分割されていた。しかし、本体部は、さらに多くの部分に分割されても良い。例えば、ヘッドをさらに2分割しても良いし、ボディを3分割にしても良い。
(8)第1実施形態の消音器1の連結部材40は、使用時の形態と収納時の形態の双方においてボディ20とヘッド30とを連結していた。しかし、連結部材40は、少なくとも使用時の形態においてボディ20とヘッド30とを連結可能であれば良く、収納時の形態においてボディ20とヘッド30とを連結しなくても良い。収納時の形態では、少なくともボディ20内にヘッド30が収容されれば良いからである。他の実施形態においても同様である。
(9)各実施形態の消音器1〜1Cは、主に吹奏練習に使用される消音型の消音器であった。しかし、各消音器1〜1Cの技術的特徴を、音量を小さくして音色を変化させることを主目的としたストレートミュート等の音色用ミュートに適用しても良い。
1,1A,1B,1C…消音器、3,3D…ベル、10,10A,10B,10C…本体部、20,20A,20C…ボディ、20C1…第1ボディ、20C2…第2ボディ、21,21A,21C1,31,31A,31B,31C,61,61B…大径側端、22,22A,22C1,32,32A,32B,32C,62,62B…小径側端、23,23C1,33…フランジ、23S,23C1S,33S…シール面、24…緩衝材、30,30A,30B,30C…ヘッド、34,34A,34B,34C,64,64B…底部、35…貫通孔、36…ストッパ、37…回転操作子、38…空気穴、39…パイプ、40,40C…連結部材、50,50A,50B…棒状部材、51,51A,51B,52,52A,52B…端部、53…ツバ、60,60B…インナーヘッド、200…ベル側部分、200A,200B…ボディ側部分、200C2…第2ボディ側部分、S,SA,SB,SC…空間。
Claims (6)
- 中空の管状をなし、小径側端と大径側端の両方が開口しているボディと、
中空の管状をなし、底部により閉塞され、前記底部に貫通穴を有する小径側端と、前記ボディの大径側端と同径の開口した大径側端とを有し、前記ボディの大径側端の端面と当該大径側端の端面を重ね合わせた状態で前記ボディに連結可能なヘッドと、
前記貫通孔に挿入されて軸方向に摺動可能な棒状部材と、
前記棒状部材の一端に固定されて前記ヘッドに支持されるインナーヘッドと、
を具備し、
前記ボディと前記ヘッドとが分離されて前記ボディにおける内周面に囲まれた空間に前記ヘッドが収容され、前記ヘッドにおける内周面に囲まれた空間に前記インナーヘッドが収容されることを特徴とする消音器。 - 前記ボディは、当該ボディの小径側端からベル内に挿入されて前記ベルの内周面に固定された状態において当該ボディの大径側端が前記ベルの端面の近傍または前記ベルの端面よりも後方に位置することを特徴とする請求項1に記載の消音器。
- 中空の管状をなし、大径側端と小径側端の両方が開口しており、当該大径側端に対して固定された支持部材を有するボディと、
中空の管状をなし、底部により閉塞された小径側端と、前記ボディの大径側端と同径の開口した大径側端とを有し、前記ボディの大径側端の端面と当該大径側端の端面を重ね合わせた状態で前記ボディに連結可能なヘッドと、
前記支持部材に一端が固定され、前記ボディの軸方向に長さ調整が可能な棒状部材と、
前記棒状部材の他端に固定されたインナーヘッドと、
を具備し、
前記ボディにおける内周面に囲まれた空間に前記インナーヘッドが前記ボディの小径側端を介して収容され、前記ボディと前記ヘッドとが分離されて前記ヘッドにおける内周面に囲まれた空間に前記ボディが収容されることを特徴とする消音器。 - 中空の管状をなし、大径側端と小径側端の両方が開口しており、当該大径側端に対して固定された支持部材を有するボディと、
中空の管状をなし、底部により閉塞され、前記底部に貫通穴を有する小径側端と、前記ボディの大径側端と同径の開口した大径側端とを有し、前記ボディの大径側端の端面と当該大径側端の端面を重ね合わせた状態で前記ボディに連結可能なヘッドと、
前記支持部材に一端が固定された棒状部材と、
前記棒状部材の他端が挿入されて前記棒状部材に沿って摺動可能なインナーヘッドと、
を具備し、
前記ボディにおける内周面に囲まれた空間に前記インナーヘッドが前記ボディの小径側端を介して収容され、
前記ボディと前記ヘッドとが分離されて、前記インナーヘッドを貫通した前記棒状部材の他端側が前記ヘッドの貫通穴に挿入されて、前記ヘッドにおける内周面に囲まれた空間に前記ボディが収容されることを特徴とする消音器。 - 中空の管状をなし、小径側端と大径側端の両方が開口している第1のボディと、
中空の管状をなし、閉塞した小径側端と、前記第1のボディの大径側端と同径の開口した大径側端とを有するヘッドと、
前記第1のボディの大径側端と同径の円環状をなし、支持部材を有する第2のボディであって、前記第1のボディの大径側端の端面と当該第2のボディの一方の端面を重ね合わせ、前記ヘッドの大径側端の端面と当該第2のボディの他方の端面を重ね合わせた状態で前記第1のボディおよび前記ヘッドに連結可能な第2のボディと、
前記支持部材に一端が固定され、前記第2のボディの軸方向に長さ調整が可能な棒状部材と、
前記棒状部材の他端に固定されたインナーヘッドと、
を具備し、
前記第1のボディと前記ヘッドと前記第2のボディが各々分離されて、前記第1のボディにおける内周面に囲まれた空間に前記ヘッドが収容され、前記ヘッドにおける内周面に囲まれた空間に前記インナーヘッドが収容されることを特徴とする消音器。 - 前記インナーヘッドは、前記ボディまたは前記第1のボディの小径側端の開口を通過可能な形状であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1の請求項に記載の消音器。
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