JP6569096B2 - 開放循環冷却システムおよび運転休止時の熱交換器のチューブ防食方法 - Google Patents
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第2往路と、第2復路と、第2往路の下流端と第2復路の上流端に接続された第3熱交換器とを有する冷水ラインと、
冷却水ライン内を流れる冷却水と、
冷水ライン内を流れる冷却水とは異なる冷水と、
冷却水ラインと冷水ラインとの間に設けられた第2熱交換器と、
少なくとも1本のバイパス管とを備え、
第2熱交換器は、第1往路と第1復路とを接続する冷却水チューブと、第2往路と第2復路とを接続する冷水チューブと、第1往路と冷却水チューブとを開閉可能に接続する第1切換バルブと、第1復路と冷却水チューブとを開閉可能に接続する第2切換バルブとを有し、
前記少なくとも1本のバイパス管は、第1切換バルブまたは第2切換バルブを介して冷却水チューブと第2往路または第2復路とを開閉可能に接続し、
前記少なくとも1本のバイパス管と冷却水チューブとが連通した状態において、第1切換バルブによって第1往路と冷却水チューブとの連通が遮断され、かつ、第2切換バルブによって第1復路と冷却水チューブとの連通が遮断されることにより、冷却水ラインからの冷却水が冷水ライン内へ流入しないように構成された開放循環冷却システムが提供される。
なお、本発明の開放循環冷却システムは、例えば、商業ビル、駅、空港、美術館等の大型建築物の空調設備に備えられる冷却システムとして好適であり、火力発電や原子力発電等の発電施設の冷却システムなどにも最適な第1〜第3熱交換器を選択して適用可能である。
第2往路と、第2復路と、第2往路の下流端と第2復路の上流端に接続された第3熱交換器とを有する冷水ラインと、
冷却水ライン内を流れる冷却水と、
冷水ライン内を流れる冷却水とは異なる冷水と、
冷却水ラインと冷水ラインとの間に設けられた第2熱交換器と、
少なくとも1本のバイパス管とを備え、
第2熱交換器は、第1往路と第1復路とを接続する冷却水チューブと、第2往路と第2復路とを接続する冷水チューブと、第1往路と冷却水チューブとを開閉可能に接続する第1切換バルブと、第1復路と冷却水チューブとを開閉可能に接続する第2切換バルブとを有し、
前記少なくとも1本のバイパス管は、第1切換バルブまたは第2切換バルブを介して冷却水チューブと第2往路または第2復路とを開閉可能に接続し、
前記少なくとも1本のバイパス管と冷却水チューブとが連通した状態において、第1切換バルブによって第1往路と冷却水チューブとの連通が遮断され、かつ、第2切換バルブによって第1復路と冷却水チューブとの連通が遮断されることにより、冷却水ラインからの冷却水が冷水ライン内へ流入しないように構成されている。
(1)第1熱交換器が冷却塔であり、第2熱交換器が冷凍機であり、第3熱交換器が室内機であってもよい。
このようにすれば、商業ビル、駅、空港、美術館等の大型建築物に設置される空調設備用の開放循環冷却システムとして本発明を適用できる。
複数の第2熱交換器のうち少なくとも1つの第2熱交換器において、冷却水チューブと第2往路または第2復路とが、少なくとも1本のバイパス管および第1切換バルブまたは第2切換バルブを介して接続されてもよい。
このようにすれば、開放循環冷却システムを運転しながら特定の第2熱交換器の休止、修理または交換が可能となる。
第1バイパス管は、第1切換バルブを介して冷却水チューブと第2往路または第2復路とを開閉可能に接続し、
第2バイパス管は、第2切換バルブを介して冷却水チューブと第2往路または第2復路とを開閉可能に接続してもよい。
なお、第1バイパス管および第2バイパス管は、第3熱交換器から戻ってくる冷水が第2往路よりも温度が高く、冷凍機で冷却されていないことからエネルギーロスが少ないため、第1切換バルブと第1バイパス管および第2切換バルブと第2バイパス管を介して冷却水チューブの両端と第2復路とを開閉可能に接続することが好ましい。
あるいは、冷却水チューブと第2往路または第2復路とが第1切換バルブおよび第1バイパス管を介して連通し、かつ冷却水チューブと第2往路または第2復路とが第2切換バルブおよび第2バイパス管を介して連通した状態において、第1切換バルブおよび第2切換バルブは接続管を介した相互連通状態に切り換え可能に構成されると共に、第1切換バルブと前記接続管と第2切換バルブとを介して第1往路と第1復路とが連通するように構成されてもよい。
このようにすれば、第1および第2切換バルブの相互連通状態において、冷却水ラインにおける第1および第2切換バルブ近傍の冷却水を抜くことができ、水抜きした部分の冷却水ラインを乾燥保管、または冷水用(密閉系用)水処理剤を含む水を満たして満水保管することもできる。
(A)前記(3)または(4)に記載の開放循環冷却システムにおける熱交換器のチューブ防食方法であって、第1切換バルブおよび第2切換バルブを操作して、冷却水ラインと第2熱交換器の冷却水チューブとの間を閉じ、冷水ラインと冷却水チューブとを第1および第2バイパス管を介して連通させて冷水用水処理剤を含む冷水を冷却水チューブに流通させてもよい。
このようにすれば、第2熱交換器の休止期間において、冷水ラインの冷水用(密閉系用)水処理剤を含む冷水を第2熱交換器の冷却水チューブに継続的に流通させることができる。
このようにすれば、冷却水チューブ内の冷却水が冷水ラインの冷水中に混入して影響を与えることがない。なお、冷却水チューブ内の冷却水の量は、冷水ライン中の冷水の量に比べて無視できる程微量であるため、冷却水チューブ内の冷却水が冷水中に混入したとしても特に問題が生じる訳ではない。
通常、冷却水には防食剤、スケール分散剤、殺菌剤等の薬剤が予め添加されている。また必要に応じて、冷却水に洗浄剤やスライム分散剤等を添加してもよく、これらの薬剤を添加した冷却水を、冷却水ラインから冷却水チューブへ流入させることにより冷却水チューブ内がきれいに洗浄されて前処理された効果を得ることができる。この結果、第1切換バルブおよび第2切換バルブを操作して、冷水ラインと冷却水チューブとを連通させる切り替え後の防食効果が向上する。
図1は本発明の開放循環冷却システムの実施形態1の構成を説明する図であり、図2は図1の開放循環冷却システムにおける1基の冷凍機を停止させた状態を示す説明図であり、図3は図1の開放循環冷却システムにおける2基の冷凍機を停止させた状態を示す説明図である。
実施形態1の開放循環冷却システム1は、第1熱交換器としての冷却塔11を有する冷却水ライン10と、第3熱交換器としての室内機31を有する冷水ライン30と、冷却水ライン10と冷水ライン30との間に設けられた第2熱交換器としての複数の冷凍機20と、第1バイパス管41および第2バイパス管42を備える。
冷却塔11は、開放式の冷却塔である。
さらに詳しく説明すると、第2往路32および第2復路33は4基の冷凍機20A〜20Dと接続する接続管32a、33aをそれぞれ有している。また、第2復路33には循環ポンプ35が設けられている。
第2バイパス管42は、第1復路13側の第2切換バルブ24を介して冷凍機20(冷凍機20C、20D)の冷却水チューブ21と第2往路32とを開閉可能に接続する。
図1に示すように、実施形態1の開放循環冷却システム1を最大出力で運転する場合、4基の冷凍機20が駆動する。このとき、全ての第1・第2切換バルブ23、24および三方弁25、26は、第1および第2バイパス管41、42を介して冷却水ライン10と冷水ライン30とが連通しないよう、第1および第2バイパス管41、42を冷却水ライン10および冷水ライン30から遮断した状態に切り換えられている。この遮断切換状態は、図1において、第1および第2バイパス管41、42を点線で示すことにより表現されている。
図4は本発明の開放循環冷却システムの実施形態2の構成を説明する図であり、図5は図4の開放循環冷却システムにおける1つの冷凍機を停止させた状態を示す説明図であり、図6は図4の開放循環冷却システムにおける2つの冷凍機を停止させた状態を示す説明図である。なお、図4〜図6において、図1〜図3と同様の要素には同一の符号を付している。
これに対し、実施形態2で用いられた第1および第2切換バルブ123、124は、4本の管に接続されるバルブであり、4本のうち2本の管のみを連通した状態と、4本全ての管をペアで連通した状態に切換可能に構成されている。
図7は本発明の開放循環冷却システムの実施形態3の構成を説明する図である。なお、図7において、図1〜図3と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態3の開放循環冷却システム201の基本構成は実施形態1の開放循環冷却システム1と同じであるが、第2バイパス管242が三方弁226を介して第2復路33に接続されている点のみが実施形態1とは異なる。以下、実施形態3における実施形態1とは異なる点を説明する。
図8は本発明の開放循環冷却システムの実施形態4の構成を説明する図である。なお、図8において、図4〜図7と同様の要素には同一の符号を付している。
実施形態4の開放循環冷却システム301の基本構成は実施形態2の開放循環冷却システム101と同じであるが、第2バイパス管242が三方弁226を介して第2復路33に接続されている点のみが実施形態2とは異なる。以下、実施形態4における実施形態2とは異なる点を説明する。
図9は本発明の開放循環冷却システムの実施形態5の構成を説明する図である。なお、図9において、図1〜図3と同様の要素には同一の符号を付している。
本発明の開放循環冷却システムは、1基の冷凍機に対して1本のバイパス管が設けられ、この1本のバイパス管のみによって冷凍機の冷却水チューブと第2往路32または第2復路33とを接続してもよい。
図10は本発明の開放循環冷却システムの実施形態6の構成を説明する図である。なお、図10において、図4〜図6と同様の要素には同一の符号を付している。
図10に示すように、実施形態6の開放循環冷却システム501の場合、第1往路12の下流側の2基の冷凍機20C、20Dについて、実施形態2(図4〜図6参照)における第2バイパス管42および第4切換バルブ26が省略され、かつ第2切換バルブ124の代わりに後述する第2切換バルブ324が用いられている。さらに、冷却水チューブ21には図示しない水抜き口が設けられる。
したがって、この場合も、停止した冷凍機20Dの冷却水チューブ21に冷水を流入させるチューブ防食期間中は、例えば、第1往路12の最下流側の三方弁14と第1復路13の最上流側の三方弁14を操作し、第1往路12の下流側と第1復路13の上流側を閉じれば、管317における冷凍機20Dに対応する接続管116に設けられた開閉可能な水抜き口から管317内の冷却水を抜くことにより、管317を乾燥保管して防食することができる。他の冷凍機20Cを休止させる場合も同様である。
本発明では、実施形態1〜4における第1バイパス管41を第2往路32に接続した実施形態(図示省略)および実施形態5、6における第1バイパス管41を第2往路32に接続した実施形態(図示省略)が含まれるが、エネルギーロスの観点から、第1バイパス管41は第2復路33に接続する方が好ましい。
10 冷却水ライン
11 冷却塔(第1熱交換器)
12 第1往路
13 第1復路
20、20A〜20D 冷凍機(第2熱交換器)
21 冷却水チューブ
22 冷水チューブ
23、123 第1切換バルブ
24、124、224、324 第2切換バルブ
30 冷水ライン
32 第2往路
33 第2復路
41 第1バイパス管
42 第2バイパス管
Claims (10)
- 第1往路と、第1復路と、第1往路の上流端と第1復路の下流端に接続された第1熱交換器とを有する冷却水ラインと、
第2往路と、第2復路と、第2往路の下流端と第2復路の上流端に接続された第3熱交換器とを有する冷水ラインと、
冷却水ライン内を流れる冷却水と、
冷水ライン内を流れる冷却水とは異なる冷水と、
冷却水ラインと冷水ラインとの間に設けられた第2熱交換器と、
少なくとも1本のバイパス管とを備え、
第2熱交換器は、第1往路と第1復路とを接続する冷却水チューブと、第2往路と第2復路とを接続する冷水チューブと、第1往路と冷却水チューブとを開閉可能に接続する第1切換バルブと、第1復路と冷却水チューブとを開閉可能に接続する第2切換バルブとを有し、
前記少なくとも1本のバイパス管は、第1切換バルブまたは第2切換バルブを介して冷却水チューブと第2往路または第2復路とを開閉可能に接続し、
前記少なくとも1本のバイパス管と冷却水チューブとが連通した状態において、第1切換バルブによって第1往路と冷却水チューブとの連通が遮断され、かつ、第2切換バルブによって第1復路と冷却水チューブとの連通が遮断されることにより、冷却水ラインからの冷却水が冷水ライン内へ流入しないように構成されたことを特徴とする開放循環冷却システム。 - 第1熱交換器が冷却塔であり、第2熱交換器が冷凍機であり、第3熱交換器が室内機である請求項1に記載の開放循環冷却システム。
- 冷却水ラインと冷水ラインとの間に複数の第2熱交換器が設けられており、
複数の第2熱交換器のうち少なくとも1つの第2熱交換器において、冷却水チューブと第2往路または第2復路とが、少なくとも1本のバイパス管および第1切換バルブまたは第2切換バルブを介して接続されている請求項1または2に記載の開放循環冷却システム。 - 前記バイパス管が第1バイパス管および第2バイパス管を含み、
第1バイパス管は、第1切換バルブを介して冷却水チューブと第2往路または第2復路とを開閉可能に接続し、
第2バイパス管は、第2切換バルブを介して冷却水チューブと第2往路または第2復路とを開閉可能に接続する請求項1〜3のいずれか1つに記載の開放循環冷却システム。 - 冷却水チューブと第2往路または第2復路とが、少なくとも1本のバイパス管および第1切換バルブまたは第2切換バルブを介して連通した状態において、第1切換バルブおよび第2切換バルブは接続管を介した相互連通状態に切り換え可能に構成されると共に、第1切換バルブと前記接続管と第2切換バルブとを介して第1往路と第1復路とが連通するように構成されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の開放循環冷却システム。
- 冷却水チューブと第2往路または第2復路とが第1切換バルブおよび第1バイパス管を介して連通し、かつ冷却水チューブと第2往路または第2復路とが第2切換バルブおよび第2バイパス管を介して連通した状態において、第1切換バルブおよび第2切換バルブは接続管を介した相互連通状態に切り換え可能に構成されると共に、第1切換バルブと前記接続管と第2切換バルブとを介して第1往路と第1復路とが連通するように構成されている請求項4に記載の開放循環冷却システム。
- 請求項1〜3のいずれか1つに記載の開放循環冷却システムにおける熱交換器のチューブ防食方法であって、第1切換バルブおよび第2切換バルブを操作して、冷却水ラインと第2熱交換器の冷却水チューブとの間を閉じ、冷水ラインと冷却水チューブとをバイパス管を介して連通させて冷水用水処理剤を含む冷水を冷却水チューブに流入させる運転休止時の熱交換器のチューブ防食方法。
- 請求項4〜6のいずれか1つに記載の開放循環冷却システムにおける熱交換器のチューブ防食方法であって、第1切換バルブおよび第2切換バルブを操作して、冷却水ラインと第2熱交換器の冷却水チューブとの間を閉じ、冷水ラインと冷却水チューブとを第1および第2バイパス管を介して連通させて冷水用水処理剤を含む冷水を冷却水チューブに流通させる運転休止時の熱交換器のチューブ防食方法。
- 冷水ラインと冷却水チューブとを連通させる前に、第1切換バルブおよび第2切換バルブを操作して、冷却水ラインと冷却水チューブとの間を閉じた後、冷却水チューブ内から冷却水を抜く請求項7または8に記載の運転休止時の熱交換器のチューブ防食方法。
- 冷却水チューブ内から冷却水を抜く前に、予め薬剤が添加された冷却水を冷却水チューブに通して冷却水チューブの内面を前処理する請求項9に記載の運転休止時の熱交換器のチューブ防食方法。
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