JP6567974B2 - アデノ随伴ウイルスの定量方法 - Google Patents

アデノ随伴ウイルスの定量方法 Download PDF

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Description

本発明は、アデノ随伴ウイルス(AAV)ゲノムの定量方法、AAVの力価測定方法、AAVゲノムを定量するための組成物、AAVゲノムの定量用キット、AAVの定量方法、AAVを定量するための組成物、及びAAVの定量用のキットに関する。
アデノ随伴ウイルス(AAV)は、パルボウイルス科に属する線状一本鎖DNAウイルスである。AAVは、ヒトを含む広範な種の細胞に感染可能であり、血球、筋、神経細胞等の分化を終えた非分裂細胞にも感染する。野生型のAAVは、ヒトに対する病原性がない。また、AAV粒子は物理化学的に極めて安定である。これらの特徴から、AAVは、遺伝子導入用のベクターとして開発が進められている。
AAV粒子は、3つのカプシドタンパク質(VP1、VP2、及びVP3)を有するタンパク質カプシドと、それに囲まれた一本鎖DNAゲノムとからなる。野生型のAAVのゲノムは、両端にITR(Inverted Terminal Repeat:逆方向末端反復配列)と呼ばれるT字型のヘアピン構造を形成する核酸配列を持ち、その間の直鎖状一本鎖ゲノムの半分はRepタンパク質をコード(rep遺伝子)し、残りの半分はカプシドタンパク質をコード(cap遺伝子)している。ヒトに感染し得る野生型のAAVとしては、現在までに少なくとも13種類の血清型(AAV1〜13)が知られている。
典型的な組換えアデノ随伴ウイルスベクター(rAAVベクター)は、AAVゲノムのrep遺伝子とcap遺伝子とが所望の遺伝子等と置換されたゲノム構造を有する。rAAVベクターの作製方法の一例としては、AAVの両端のITR間に目的遺伝子を挿入したベクタープラスミド、AAVの複製やウイルス粒子の形成に必要とされるウイルスタンパク質を供給するためのヘルパープラスミド、及びAAVの増殖に必要とされるアデノウイルスのヘルパー作用を担う遺伝子領域の一部を有するアデノウイルスヘルパープラスミドを一括して293細胞等の宿主細胞に導入し、宿主細胞内の核内にrAAVベクターを産生させる方法が挙げられる。細胞への遺伝子導入にrAAVベクターを用いる際には、十分に高い力価のrAAVベクターを調製する必要がある。このため、rAAVベクターを調製した際には、その力価の測定が必須である。
rAAVの力価の測定方法としては、サザンブロッティング法、ドットブロッティング法、及びリアルタイムPCR法等が利用されている。このうち、操作の簡便性や迅速性等の観点からは、リアルタイムPCR法の利用が好適と言える。rAAVベクターのITRは、PCR増幅が困難な二次構造を有する。このため、rAAVベクターの力価のリアルタイムPCRによる測定の標的配列としては、ベクターに挿入された外来遺伝子が利用されている。しかしながら、標的配列として外来遺伝子を利用する場合、構築されたベクター毎にPCRに利用するプライマーを設計する必要がある。最近、ITR配列のみを標的配列とした、TaqManプローブを用いたリアルタイムPCRによるrAAVベクターの力価の測定方法について報告があった(非特許文献1)。しかしながら、TaqManプローブを用いるリアルタイムPCRは、二重標識した核酸プローブを合成する必要があるため、インターカレーティング色素を用いる定量リアルタイムPCRと比較してコストがかかる。
Human Gene Therapy Methods、2012年2月、Part B 23、p.18−28
本発明の目的は、簡便で、かつ、効率の良いアデノ随伴ウイルス(AAV)の定量方法、AAVの力価測定方法、AAVゲノムの定量方法、AAVを定量するための組成物、AAVゲノムを定量するための組成物、AAVの定量用のキット、及びAAVゲノムの定量用キットを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意努力した結果、ITR配列のみを標的配列としたインターカレーティング色素を用いた定量リアルタイムPCRにより、AAVゲノムの定量が可能であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の[1]〜[13]に関する。
[1] アデノ随伴ウイルスゲノムの定量方法であって、
(a)検体、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素を含む組成物を調製する工程、
(b)工程(a)により調製した組成物を用いて核酸増幅反応を行う工程、並びに
(c)工程(b)により得られた増幅産物を検出する工程、
を含む方法。
[2] プライマー対が、配列表の配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列表の配列番号7で表される塩基配列を含むプライマーとからなる、[1]に記載の方法。
[3] プライマー対が、配列表の配列番号1又は2で表される塩基配列からなるプライマーと、配列表の配列番号7又は8で表される塩基配列からなるプライマーとからなる、[1]又は[2]に記載の方法。
[4] インターカレーティング色素が、シアニン系色素を含む、[1]〜[3]いずれかに記載の方法。
[5] [1]〜[4]いずれかに記載の方法によりアデノ随伴ウイルスゲノムを定量する工程を包含する、アデノ随伴ウイルスの力価測定方法。
[6] アデノ随伴ウイルスゲノムを定量するための組成物であって、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素を含む組成物。
[7] プライマー対が、配列表の配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列表の配列番号7で表される塩基配列を含むプライマーとからなる、[6]に記載の組成物。
[8] プライマー対が、配列表の配列番号1又は2で表される塩基配列からなるプライマーと、配列表の配列番号7又は8で表される塩基配列からなるプライマーとからなる、[6]又は[7]に記載の組成物。
[9] インターカレーティング色素が、シアニン系色素を含む、[6]〜[8]いずれかに記載の組成物。
[10] アデノ随伴ウイルスゲノムの定量用のキットであって、DNAポリメラーゼ、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素を含むキット。
[11] プライマー対が、配列表の配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列表の配列番号7で表される塩基配列を含むプライマーとからなる、[10]に記載のキット。
[12] プライマー対が、配列表の配列番号1又は2で表される塩基配列からなるプライマーと、配列表の配列番号7又は8で表される塩基配列からなるプライマーとからなる、[10]又は[11]に記載のキット。
[13] インターカレーティング色素が、シアニン系色素を含む、[10]〜[12]いずれかに記載のキット。
ここで、本発明で用いるシアニン系色素としては、CAS登録番号 163795−75−3の下記式(I)に示される[2−[N−(3−dimethylaminopropyl)−N−propylamino]−4−[2,3−dihydro−3−methyl−(benzo−1,3−thiazol−2−yl)−methylidene]−1−phenyl−quinolinium]あるいはその塩が使用できる。言い換えると、N’,N’−dimethyl−N−[4−[(E)−(3−methyl−1,3−benzothiazol−2−ylidene)methyl]−1−phenylquinolin−1−ium−2−yl]−N−propylpropane−1,3−diamine、あるいはその塩が使用できる。これらは、SYBR(登録商標)Green Iと称されている。さらにcis−trans異性体であってもよく、下記式(II)に示されるN’,N’−dimethyl−N−[4−[(Z)−(3−methyl−1,3−benzothiazol−2−ylidene)methyl]−1−phenylquinolin−1−ium−2−yl]−N−propylpropane−1,3−diamine、あるいはその塩が使用できる。
本発明により、簡便で、かつ、効率の良いアデノ随伴ウイルス(AAV)の定量方法、AAVの力価測定方法、AAVゲノムの定量方法、AAVを定量するための組成物、AAVゲノムを定量するための組成物、AAVの定量用のキット、及びAAVゲノムの定量用キットが提供される。
実施例3におけるリアルタイムPCRにより得られた増幅曲線と融解曲線分析の結果を示す図である。図中L1_R1は、プライマーペアとしてプライマーL1及びプライマーR1を用いた反応であることを示す。 実施例3におけるリアルタイムPCRにより得られた増幅曲線と融解曲線分析の結果を示す図である。図中L3_R1は、プライマーペアとしてプライマーL3及びプライマーR1を用いた反応であることを示す。 実施例3におけるリアルタイムPCRにより得られた増幅曲線と融解曲線分析の結果を示す図である。図中L5_R1は、プライマーペアとしてプライマーL5及びプライマーR1を用いた反応であることを示す。 実施例4におけるリアルタイムPCRの結果を示す図である。図中L1_R1は、プライマーペアとしてプライマーL1及びプライマーR1を用いた反応であることを示し、各プライマーセットについて、上から順に、各コピー数のプラスミドDNAを鋳型として用いた場合の増幅曲線、各コピー数のプラスミドDNAを鋳型として用いた場合の融解曲線分析結果、鋳型としてrAAV2ベクター由来の粗精製ゲノム溶液を用いた場合とネガティブコントロールの反応の増幅曲線、鋳型としてrAAV2ベクター由来の粗精製ゲノム溶液を用いた場合とネガティブコントロールの反応の融解曲線分析結果、及び各コピー数のプラスミドDNAを鋳型として用いたリアルタイムPCRの結果より作成した検量線を示す。
本発明のアデノ随伴ウイルスゲノムの定量方法は、(a)検体、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素を含む組成物を調製する工程、(b)工程(a)により調製した組成物を用いて核酸増幅反応を行う工程、並びに(c)工程(b)により得られた増幅産物を検出する工程を含む。
本発明の方法は、公知のいずれの血清型のアデノ随伴ウイルス(AAV)ゲノムにも適用可能であり、例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、及びAAV13からなる群より選択された少なくとも1種のAAVのゲノムの定量に利用することができる。本発明の方法におけるAAVとしては、本発明を特に限定するものではないが、組換えアデノ随伴ウイルスベクター(rAAVベクター)が例示される。なお、本明細書においてrAAVベクターの血清型について述べる場合、カプシドの由来となる血清型を基準とする。すなわち、rAAV調製時に使用されるcap遺伝子の由来に応じてそのrAAVベクターの血清型を決定するものとし、rAAV粒子中に封入されているAAVゲノムの血清型の由来には依存しないものとする。例えば、カプシドがAAV6由来で、rAAV粒子中に封入されているAAVゲノム中のITRがAAV2由来の場合は、本明細書中では当該rAAVベクターは血清型6とする。
本発明のAAVゲノムの定量方法は、AAVの定量に使用することができる。従って、本発明のAAVゲノムの定量方法を利用したAAVの定量方法は、本発明の好適な一態様である。AAVを含む組成物中のAAV粒子外のDNAを分解又は除去した後に、AAV粒子内よりゲノムDNAを遊離させ、このゲノムDNAを本発明のAAVゲノムの定量方法で定量することにより、元のAAVの量を推定することができる。同様に、こうしてAAVの量を測定することにより実施されるrAAVベクターの力価の測定方法は、本発明の好適な一態様である。なお、AAVゲノムの定量により推定されたAAVの力価は、ゲノム力価(ゲノムタイター)と言われることもある。rAAVベクターは、ゲノムDNAとカプシドとが異なる血清型のAAVに由来するものであってもよい。例えば、本発明の方法により、AAV2に由来するITRとその内側に挿入された外来遺伝子とを含むゲノムDNAを有し、AAV2以外の血清型のAAVに由来するカプシドを有するrAAVベクターの力価を測定することもできる。
本発明の方法における検体としては、AAVが存在するか、AAVの存在の有無の確認を要するサンプルからAAVのゲノムDNAを遊離させる工程を経て得られた検体が例示される。上記のサンプルとしては、例えば、宿主細胞内で産生したAAVを宿主細胞から抽出する工程を経て得られた組成物や、AAVを産生する細胞の培養上清が例示され、なかでもrAAVベクター産生細胞からrAAVベクターを抽出する工程を経て得られたrAAVベクターを含む組成物や、rAAVベクター産生細胞の培養上清が好適に例示される。
AAVの宿主細胞からの抽出方法、例えばrAAVベクターのrAAVベクター産生細胞からの抽出方法としては、本発明を特に限定するものではないが、例えば、凍結融解法、超音波破砕法、及び溶液抽出法が例示される。溶液抽出法としては、宿主細胞を酸性の溶液と接触させる方法が例示される。宿主細胞を酸性の溶液と接触させる方法は、遠心分離やろ過によって回収された宿主細胞の酸性の溶液への懸濁、又は宿主細胞を含む培養液への当該培養液を酸性とし得る成分の添加により実施される。酸性の溶液のpHとしては、例えばpH3.0〜6.9、好ましくはpH3.0〜6.0、より好ましくはpH3.0〜5.0が例示される。また、酸性の溶液としては、本発明を特に限定するものではないが、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、安息香酸、スルホサリチル酸、ギ酸、及びそれらの塩、並びにMES、Bis−Tris等の緩衝域がpH7未満のグッドバッファーからなる群より選択された少なくとも1種を含有する溶液が例示される。本発明には、このうち、クエン酸、酢酸、リン酸、及びそれらの塩が好適に例示され、このうちクエン酸がより好適に例示される。
宿主細胞と酸性の溶液との接触の時間は、本発明を特に限定するものではないが、例えば1分〜48時間、好適には5分〜24時間が例示される。宿主細胞と酸性の溶液との接触の際の温度条件としては、例えば0〜40℃、好適には4〜37℃が例示される。宿主細胞から抽出されたAAV抽出液は、宿主細胞由来のDNAを含有することがある。例えば、デオキシリボヌクレアーゼによる処理をAAV抽出液に施して、このDNAを分解してもよい。
AAVからゲノムDNAを遊離させるには、AAVのカプシドを破壊できる公知の方法を利用すればよく、例えば、AAVをタンパク質変性剤や界面活性剤を含む溶液で処理することによりゲノムDNAを遊離させる方法、及び熱処理によりAAVのカプシドを破壊する方法が例示される。こうして調製される遊離のAAVゲノムを含有する溶液は、本発明のAAVの定量方法における検体として用いることができる。
本発明の方法におけるアデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対は、インターカレーティング色素を利用した定量的な核酸増幅反応に用いることによりAAVベクターのゲノムDNAの定量が可能なプライマー対であれば特に限定はない。本発明の方法をrAAVベクターのゲノムDNAの定量に利用する場合、本発明を特に限定するものではないが、AAV1、AAV2、AAV3、AAV6及びAAV7からなる群より選択された少なくとも1種のAAVのITRに含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対が好ましい。
このようなプライマー対としては、例えば、配列番号1で表される塩基配列からなるプライマーと配列番号7で表される塩基配列からなるプライマーとからなるプライマー対、配列番号1で表される塩基配列からなるプライマーと配列番号8で表される塩基配列からなるプライマーとからなるプライマー対、配列番号2で表される塩基配列からなるプライマーと配列番号7で表される塩基配列からなるプライマーとからなるプライマー対、及び配列番号2で表される塩基配列からなるプライマーと配列番号8で表される塩基配列からなるプライマーとからなるプライマー対が好適に例示される。これらのプライマーはAAV2及びAAV6由来のITR配列を元に設計したプライマーであり、AAV1、AAV2、AAV3、AAV6及びAAV7のAAVゲノムや、これらの血清型のAAVに由来するITRを有するrAAVベクターのゲノムの定量に使用することができる。リアルタイムPCRにより算出されるCt値と鋳型量との相関性、高い相関性が得られる鋳型量の範囲、及びPCRの増幅効率の観点からは、配列表の配列番号1で表される塩基配列からなるプライマーと配列表の配列番号7で表される塩基配列からなるプライマーとからなるプライマー対がより好適に例示される。本発明の方法において核酸増幅反応に使用される各プライマーの量は、本発明を特に限定するものではないが、核酸増幅反応の反応液25μLあたり0.5〜15pmolが、好適には1〜10pmolが、より好適には2〜8pmol、例えば5pmolが例示される。
本明細書においてインターカレーティング色素とは、二本鎖核酸へのインターカレーションにより蛍光が増強される色素のことを言う。本発明におけるインターカレーティング色素は、特にこれらに限定されるものではなく、核酸へのインターカレーションにより蛍光が増強される色素であれば、本発明におけるインターカレーティング色素に包含される。当該色素としては、特に限定はされないが例えば、臭化エチジウムやシアニン系色素が挙げられる。前記シアニン系色素としては、SYBR(登録商標)Green I、PicoGreen、YOYO、TOTO、SYTO9、LCGreen、EvaGreen、及びこれらの類似体等が例示される。本発明の方法におけるインターカレーティング色素としては、なかでもSYBR(登録商標)Green Iが好適である。
SYBR(登録商標)Green Iは、非対称シアニン系色素であり、その構造はZipper Hら(“Nucleic Acids Research”、2004年、第32巻、第12号、e103)により明らかにされている。当該文献では、下記式(I)に示される[2−[N−(3−dimethylaminopropyl)−N−propylamino]−4−[2,3−dihydro−3−methyl−(benzo−1,3−thiazol−2−yl)−methylidene]−1−phenyl−quinolinium]、あるいはその塩と解析されている。言い換えると、N’,N’−dimethyl−N−[4−[(E)−(3−methyl−1,3−benzothiazol−2−ylidene)methyl]−1−phenylquinolin−1−ium−2−yl]−N−propylpropane−1,3−diamine、あるいはその塩である。これらは、SYBR(登録商標)Green Iと称されている。さらに当該色素は、前記式(I)で表される化合物のcis−trans異性体であってもよく、下記式(II)に示される、N’,N’−dimethyl−N−[4−[(Z)−(3−methyl−1,3−benzothiazol−2−ylidene)methyl]−1−phenylquinolin−1−ium−2−yl]−N−propylpropane−1,3−diamine、あるいはその塩も使用できる。
Zipper Hらによれば、ライフテクノロジーズ社より販売されているSYBR(登録商標)Green IのDMSO溶液の10,000倍希釈液(×1濃度)のSYBR(登録商標)Green Iのモル濃度は、約2μMである。定量的な核酸増幅反応に好適なインターカレーティング色素の濃度は、当業者であれば公知の情報を参考に適宜決定可能であるが、例えば×0.025濃度(約50nM)以上、好適には×0.05濃度(約100nM)〜×2濃度(約4μM)、より好適には×0.1濃度(約200nM)〜×1濃度(約2μM)が例示される。
本発明の方法に利用可能な核酸増幅反応としては、DNAを鋳型としてこれに相補的なDNAを合成する反応であれば特に限定はないが、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ICAN、LAMP、SDA等の当分野で周知の核酸増幅反応が例示され、なかでもPCRが好適に例示される。
本発明の方法にPCRを利用する場合、PCRの温度サイクル条件としては一般的な条件が適用できる。例えば、二本鎖鋳型DNAの一本鎖への解離(変性)、一本鎖鋳型DNAへのプライマーのアニーリング、プライマーからの相補鎖合成(伸長)の3つのステップからなる反応により、又は「シャトルPCR」[『PCR法最前線』、「蛋白質核酸 酵素」別冊、第41巻、第5号、425頁〜428頁(1996)]と呼ばれる、前述の3ステップ反応のうちプライマーのアニーリング及び伸長のステップを同一温度で行なう2ステップ反応によりPCRが実施される。PCRの温度サイクルは、本発明を特に限定するものではないが、非特異的な増幅産物の産生を避けるため、40サイクル未満、例えば35サイクル程度が好ましい。特に限定はされないが例えば、95℃ 2分間処理後、95℃ 5秒、60℃ 30秒を1サイクルとする35サイクル反応が挙げられる。
本発明の方法における核酸増幅反応により得られた増幅産物の検出は、インターカレーティング色素の蛍光強度を測定することにより実施できる。インターカレーティング色素の蛍光強度の測定は、核酸増幅反応を行う工程の過程において実施しても良く、この場合、核酸増幅過程のモニタリングが可能である。核酸増幅過程のモニタリングには、例えば市販のリアルタイムPCR用装置、例えばThermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System II(タカラバイオ社製)を用いればよい。
核酸増幅過程のモニタリング結果を利用したDNAの定量は、当該技術分野で公知の方法を利用すればよい。本発明を特に限定するものではないが、例えば、核酸増幅反応に使用するプライマー対による核酸増幅の鋳型となる核酸配列を有するスタンダードDNA(ポジティブコントロールDNA)の希釈系列を作成し、これを鋳型として用いたリアルタイムPCRによりCt値を算出して検量線を作成し、これに基づいて検体中のDNAを定量することができる。上記のスタンダード核酸としては、例えばプラスミドDNAを用いることができる。Ct値の算出方法としては、例えば閾値と増幅曲線の交点をCt値とする方法(Crossing Point法)や、増幅曲線の2次導関数を求めてそれが最大となる点をCt値とする方法(2nd Derivative Maximum法)が利用できる。
本発明の方法は、更に融解曲線分析を実施する工程を含んでもよい。融解曲線分析では、核酸増幅反応後に反応液の温度を徐々に上げ、その際にインターカレーティング色素の蛍光シグナルをモニタリングする。低温では核酸増幅産物が二本鎖を形成して強い蛍光シグナルを示すが、ある一定の温度に達すると一本鎖に解離し、インターカレーティング色素の蛍光シグナル強度は急激に低下する。このときの温度が融解温度(Tm値)である。融解曲線分析により増幅産物のTm値を調べ、特異的な増幅産物であるか否かを確認することができる。
本発明のアデノ随伴ウイルスゲノムを定量するための組成物は、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素を含み、本発明の方法の実施に利用できる。本発明の組成物は、更にDNAポリメラーゼ、反応緩衝剤、2価の金属イオン、及びデオキシリボヌクレオチド三リン酸からなる群より選択された少なくとも1種を含んでもよい。
本発明に使用されるDNAポリメラーゼは、DNAを鋳型としてこれに相補的なDNAを合成する活性を有するものであれば特に限定はない。本発明を特に限定するものではないが、本発明に使用されるDNAポリメラーゼとしては、耐熱性のDNAポリメラーゼが好ましい。このようなDNAポリメラーゼとしては、Thermus属細菌由来DNAポリメラーゼ(Thermus aquaticus由来DNAポリメラーゼ等)や好熱性Bacillus属細菌由来DNAポリメラーゼ(Bacillus caldotenax由来DNAポリメラーゼ等)等の真正細菌由来の耐熱性DNAポリメラーゼ、及びPyrococcus属古細菌由来DNAポリメラーゼ(Pyrococcus sp.由来DNAポリメラーゼ等)やThermococcus属古細菌由来DNAポリメラーゼ(Thermococcus kodakaraensis由来DNAポリメラーゼ等)等の古細菌由来の耐熱性DNAポリメラーゼが例示される。また、DNAポリメラーゼは、天然由来酵素、組換体酵素のいずれであっても本発明に使用でき、DNAポリメラーゼ活性を有する範囲で天然由来のアミノ酸配列に改変が施されたDNAポリメラーゼも本発明に使用できる。
本発明の組成物には、2種類以上のDNAポリメラーゼが含まれていても良い。2種類以上のDNAポリメラーゼとしては、3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼと3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を実質的に有さないDNAポリメラーゼとの組み合わせが例示される。なお、このような2種類のDNAポリメラーゼを含む反応液でPCRを行う技術は、LA−PCR(Long and Accurate PCR)として知られている。本発明を特に限定するものではないが、本発明には3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼと3’→5’エキソヌクレアーゼ活性を実質的に有さないDNAポリメラーゼとの組み合わせが好適である。
本発明の組成物中のDNAポリメラーゼの濃度は、DNA合成反応が実施可能な濃度であれば特に限定はなく、例えばPCRが実施可能な濃度が例示される。Thermus aquaticus由来DNAポリメラーゼを用いて反応液量25μLでPCRを行う場合、反応液中のDNAポリメラーゼの量は0.125〜5U程度にすればよい。なお、本明細書に記載の耐熱性DNAポリメラーゼの活性は、市販の酵素の表示に基づくものであり、例えば、活性化サケ精子DNAを鋳型/プライマーとして用い、活性測定用反応液(25mM TAPS Buffer(pH9.3、25℃)、50mM KCl、2mM MgCl、1mM 2−Mercaptoethanol、各200μM dATP・dGTP・dTTP、100μM [α−32P]dCTP、0.25mg/mL 活性化サケ精子DNA)中にて、74℃において30分間に10nmolの全ヌクレオチドを酸不溶性沈殿物に取り込む活性を1Uとする。
本明細書において反応緩衝剤とは、反応溶液の水素イオン濃度(pH)の変動を和らげる作用を持つ化合物又は混合物のことをいう。一般に弱酸とその塩、あるいは弱塩基とその塩の混合溶液は強い緩衝作用を持つので、反応緩衝剤としてpHコントロールの目的で広く用いられている。本発明を特に限定するものではないが、本発明の組成物のpHは、PCRが実施される通常の範囲、例えばpH8.0〜pH9.5の範囲に設定されるのが適当である。
本発明の組成物に含まれる2価の金属イオンとしては、マグネシウムイオン、マンガンイオン、及びコバルトイオンが例示される。各DNAポリメラーゼに適する2価の金属イオンとその濃度は、当該分野でよく知られている。2価の金属イオンは塩化物、硫酸塩、又は酢酸塩等の塩の形態で供給され得る。本発明を特に限定するものではないが、本発明の組成物中の2価の金属イオンの濃度としては、例えば0.5〜20mMが例示される。
デオキシリボヌクレオチドは、有機塩基に結合したデオキシリボースにホスホジエステル結合を介してリン酸基が結合した化合物である。それぞれアデニン、グアニン、シトシン及びチミン塩基を有する4種のデオキシリボヌクレオチドが天然型DNAに見られる。塩基のアデニン、グアニン、シトシン、及びチミンはそれぞれ、A、G、C、及びTと略されることが多い。デオキシリボヌクレオチドは、遊離の一リン酸型、二リン酸型及び三リン酸型(すなわち、リン酸基が、それぞれ、1つ、2つ又は3つのリン酸部分を有する)を含む。また、塩基部分にヒポキサンチンやウラシルを有するデオキシリボヌクレオシド三リン酸も核酸増幅反応に使用できることが知られている。本発明の組成物には、デオキシリボヌクレオシド三リン酸(例えば、dATP、dCTP、dITP、dGTP、dTTP、及びdUTP)及びそれらの誘導体の少なくとも1種が使用できる。本発明の組成物に含まれうるデオキシリボヌクレオシド三リン酸としては、好適にはdATP、dCTP、dGTP、及びdTTP(又はdUTP)の混合物が例示される。
本発明のアデノ随伴ウイルスの定量用のキットは、DNAポリメラーゼ、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素を含む。DNAポリメラーゼ、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素は、これらのうち一部又は全部が混合された状態でキットに包含されていても、それぞれが単独のコンポーネントの状態でキットに包含されていてもよい。
本発明のキットは、更に反応緩衝剤、2価の金属イオン、デオキシリボヌクレオチド三リン酸、宿主細胞からAAVを抽出するための試薬、AAVのウイルス粒子外のDNAを分解又は除去するための試薬、AAVからAAVゲノムを遊離させるための試薬、DNA溶液の希釈のための試薬、及び検量線作成用のポジティブコントロールDNAからなる群より選択された少なくとも1種を含んでも良い。
上記の宿主細胞からAAVを抽出するための試薬としては、本発明を特に限定するものではないが、pH3.0〜6.9、好ましくはpH3.0〜6.0、より好ましくはpH3.0〜5.0の酸性の溶液が例示される。また、酸性の溶液としては、本発明を特に限定するものではないが、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、安息香酸、スルホサリチル酸、ギ酸、及びそれらの塩、並びにMES、Bis−Tris等の緩衝域がpH7未満のグッドバッファーからなる群より選択された少なくとも1種を含有する溶液が例示される。本発明には、このうち、クエン酸、酢酸、リン酸、及びそれらの塩が好適に例示され、このうちクエン酸がより好適に例示される。
上記のAAVのウイルス粒子外のDNAを分解又は除去するための試薬としては、例えばDNaseI等のデオキシリボヌクレアーゼ(DNase)が例示される。AAVのウイルス粒子外のDNAを分解又は除去するための試薬としてDNaseを利用する場合、本発明のキットは、更にDNase用の反応緩衝液を含んでいてもよい。
上記のAAVからAAVのゲノムDNAを遊離させるための試薬としては、例えば、タンパク質変性剤や界面活性剤を含む溶液が例示される。
上記の検量線作成用のポジティブコントロールDNAとしては、本発明のキットに含まれるプライマー対により核酸増幅が可能な核酸配列を含む核酸が例示される。このような核酸としては、例えばプラスミドDNAが例示される。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例におけるリアルタイムPCRの反応装置としては、Thermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System II(タカラバイオ社製)を使用した。
実施例1 プライマー設計
2型AAV(以下、AAV2)のゲノム塩基配列情報(RefSeq Acc. No.NC_001401)を元に、AAV2のITRに対して5’側プライマー及び3’側プライマーを設計した。5’側プライマーは、L1(配列番号1)、L2(配列番号2)、L3(配列番号3)、L4(配列番号4)、L5(配列番号5)、及びL6(配列番号6)の6種類、3’側プライマーは、R1(配列番号7)、R2(配列番号8)、R3(配列番号9)、R4(配列番号10)、R5(配列番号11)、R6(配列番号12)、及びR7(配列番号13)の7種類である。
実施例2 rAAV2ベクター由来の粗精製ゲノムの調製
(1)rAAV2ベクター製造用細胞の播種
細胞培養用10cmディッシュ(コーニング社製)に、10%FBS(ギブコ社製)を含むDMEM(シグマ社製)に懸濁した293細胞を播種した。その後、37℃のCOインキュベーターで終夜培養し、細胞がおよそ70%コンフルエントになっていることを確認した。
(2)rAAV2ベクター製造用プラスミドのトランスフェクション
前記実施例2−(1)で調製した細胞に、リン酸カルシウム法を用いて、AAV2のRepタンパク質及びCapタンパク質をコードするプラスミド、アデノウイルスのE2A、VA、V4配列を含むプラスミド、並びにAAV2の2つのITRの間に蛍光タンパク質ZsGreen1の発現カセットを含むプラスミドをトランスフェクションした。トランスフェクション7時間後、培地を完全に除去した後、10%FBSを含むDMEMをディッシュ1枚当たり15mL添加し、37℃のCOインキュベーターで2日間培養した。
(3)rAAV2ベクター産生細胞の回収
(2)の培養終了後、20mM EDTAを含むPBS溶液3mLを各ディッシュへ添加し、室温で数分間反応させることで細胞を剥離させた。その後、溶液ごと細胞を回収し、1,750×g、4℃で10分間遠心分離した後、上清を除去した。細胞ペレットにクエン酸を含有する酸性バッファーを添加し、遠心分離後、その上清をrAAV2ベクター抽出液とした。得られたrAAV2ベクター抽出液中のAAV2のウイルス粒子外の核酸をDNaseIにて消化した後、タンパク質変性剤を用いてAAV2粒子よりゲノムDNAを遊離させた。こうして得られた溶液を、rAAV2ベクター由来の粗精製ゲノム溶液とした。
実施例3 プライマーペア選定のためのスクリーニング
実施例1において設計した6種類の5’側プライマーと7種類の3’側プライマーとを組み合わせてプライマーペア(全42通り)とし、AAVゲノムの定量に有効なプライマーペアのスクリーニングを行った。スクリーニングには、SYBR(登録商標) Premix Ex Taq II(Tli RNaseH Plus)(タカラバイオ社製)を使用し、以下の反応組成で行った。SYBR(登録商標) Premix Ex Taq II(Tli RNaseH Plus)(2×conc.) 12.5μL、各10μM プライマーミックス 0.5μL、鋳型 5.0μLを混合し、滅菌水にて全量を25μLにした。鋳型にはポジティブコントロールとして実施例2で調製したrAAV2ベクター由来の粗精製ゲノム溶液を用いた。また、鋳型の代わりに滅菌水を使用する以外は上記と同様の反応組成のものを調製し、これをネガティブコントロールの反応液とした。反応は、ネガティブコントロールとポジティブコントロール共に、プライマーペア毎に2反応ずつ行った。反応及び検出は、Thermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System IIを使用し、95℃、2分(初期変性)の後、95℃、5秒〜60℃、30秒を1サイクルとする35サイクルのリアルタイムPCRにより行った。また、PCR終了後には、融解曲線分析を行った。
リアルタイムPCRにより得られた増幅曲線と融解曲線分析の結果を各プライマーペアについてまとめたものを、図1、2、3に示す。また、この結果に基づいて、ポジティブコントロールにおける反応性について各プライマーペアに関して行った判定を表1に、ネガティブコントロールにおける非特異的増幅の有無について各プライマーペアに関して行った判定を表2に示した。表1中、「○」は良好な増幅シグナルが認められる組み合わせを、「×」はそうでない組み合わせを示し、表2中、「○」は非特異的増幅シグナルが認められない組合せを、「×」は非特異的増幅シグナルが認められる組み合わせをそれぞれ示す。
この結果より、プライマーの組み合わせとしては、全42種類の組合せのうち、僅かにL1/R1、L1/R2、L2/R1、L2/R2の組み合わせのみが有望であった。
実施例4 定量性の確認
実施例3より有望であったプライマーセットL1/R1、L1/R2、L2/R1、L2/R2の4通りを用いて定量性の確認を行った。定量性の確認には、SYBR(登録商標) Premix Ex Taq II(Tli RNaseH Plus)を使用し、以下の反応組成で行った。SYBR(登録商標) Premix Ex Taq II(Tli RNaseH Plus)(2×conc.) 12.5μL、前記4通りの各10μM プライマーミックス 0.5μL、鋳型 5.0μLを混合し、滅菌水にて全量を25μLにした。反応液は、鋳型として実施例2で調製したrAAV2ベクター由来の粗精製ゲノム溶液を使用したもの、AAV2のITR中の増幅領域を搭載したプラスミドDNAの10倍段階希釈物(1×10コピー/5μL、1×10コピー/5μL、1×10コピー/5μL、1×10コピー/5μL、1×10コピー/5μL、又は1×107コピー/5μL)を使用したもの、及びネガティブコントロールとして鋳型の代わりに滅菌蒸留水を用いたものを調製した。反応及び検出は、95℃、2分(初期変性)の後、95℃、5秒〜60℃、30秒を1サイクルとする35サイクルのリアルタイムPCRにより行った。また、リアルタイムPCRの終了後には融解曲線分析を行った。さらに、各コピー数のプラスミドDNAを鋳型として用いたリアルタイムPCRの結果より検量線を作成し、得られた検量線よりrAAV2ベクター由来の粗精製ゲノムの定量解析を行った。
結果を図4に示した。図4では、各プライマーセットについて、上から順に、各コピー数のプラスミドDNAを鋳型として用いた場合の増幅曲線、各コピー数のプラスミドDNAを鋳型として用いた場合の融解曲線分析結果、鋳型としてrAAV2ベクター由来の粗精製ゲノム溶液を用いた場合とネガティブコントロールの反応の増幅曲線、鋳型としてrAAV2ベクター由来の粗精製ゲノム溶液を用いた場合とネガティブコントロールの反応の融解曲線分析結果、及び検量線を示す。図4から明らかな通り、いずれのプライマーセットも良好な定量性を示し、rAAV2のゲノムDNAを定量することができた。また、非特異的増幅も認められなかった。L1/R1の組み合わせでは、1×10コピー〜1×10コピーの鋳型量の範囲で相関係数(R)が1.000の検量線が得られた。また、この鋳型量の範囲でのL1/R1をプライマーセットとして用いた場合の反応効率は99.7%であり、4種類のプライマーセットを用いた反応のうち最も100%に近い反応効率であった。本実施例により、プライマーセットL1/R1、L1/R2、L2/R1、L2/R2の4通りがAAV2のゲノムDNAの定量用のプライマーセットとして優れており、なかでもL1/R1の組み合わせが最も優れていることが分かった。
本発明は、医学、遺伝子工学、生物学分野において特に有用である。
SEQ ID NO:1 ; Designed PCR primer "L1"
SEQ ID NO:2 ; Designed PCR primer "L2"
SEQ ID NO:3 ; Designed PCR primer "L3"
SEQ ID NO:4 ; Designed PCR primer "L4"
SEQ ID NO:5 ; Designed PCR primer "L5"
SEQ ID NO:6 ; Designed PCR primer "L6"
SEQ ID NO:7 ; Designed PCR primer "R1"
SEQ ID NO:8 ; Designed PCR primer "R2"
SEQ ID NO:9 ; Designed PCR primer "R3"
SEQ ID NO:10 ; Designed PCR primer "R4"
SEQ ID NO:11 ; Designed PCR primer "R5"
SEQ ID NO:12 ; Designed PCR primer "R6"
SEQ ID NO:13 ; Designed PCR primer "R7"

Claims (10)

  1. アデノ随伴ウイルスゲノムの定量方法であって、
    (a)検体、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素を含む組成物を調製する工程、
    (b)工程(a)により調製した組成物を用いて核酸増幅反応を行う工程、並びに
    (c)工程(b)により得られた増幅産物を検出する工程、
    を含む方法
    ここで、当該プライマー対は、配列表の配列番号1又は2で表される塩基配列からなるプライマーと、配列表の配列番号7又は8で表される塩基配列からなるプライマーとからなるプライマー対である。
  2. プライマー対が、配列表の配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列表の配列番号7で表される塩基配列を含むプライマーとからなる、請求項1に記載の方法。
  3. インターカレーティング色素が、シアニン系色素を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 請求項1〜いずれかに記載の方法によりアデノ随伴ウイルスゲノムを定量する工程を包含する、アデノ随伴ウイルスの力価測定方法。
  5. アデノ随伴ウイルスゲノムを定量するための組成物であって、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素を含む組成物
    ここで、当該プライマー対は、配列表の配列番号1又は2で表される塩基配列からなるプライマーと、配列表の配列番号7又は8で表される塩基配列からなるプライマーとからなるプライマー対である。
  6. プライマー対が、配列表の配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列表の配列番号7で表される塩基配列を含むプライマーとからなる、請求項に記載の組成物。
  7. インターカレーティング色素が、シアニン系色素を含む、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. アデノ随伴ウイルスゲノムの定量用のキットであって、DNAポリメラーゼ、アデノ随伴ウイルスの逆方向末端反復配列に含まれる核酸配列のみを増幅するための少なくとも1対のプライマー対、及びインターカレーティング色素を含むキット
    ここで、当該プライマー対は、配列表の配列番号1又は2で表される塩基配列からなるプライマーと、配列表の配列番号7又は8で表される塩基配列からなるプライマーとからなるプライマー対である。
  9. プライマー対が、配列表の配列番号1で表される塩基配列を含むプライマーと、配列表の配列番号7で表される塩基配列を含むプライマーとからなる、請求項に記載のキット。
  10. インターカレーティング色素が、シアニン系色素を含む、請求項8又は9に記載のキット。
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