JP6567298B2 - 旋動式破砕機の給油構造 - Google Patents

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Description

本発明は、旋動するマントルとコーンケーブとの間に原石等の被破砕物を供給して破砕する旋動式破砕機に関し、特に旋動式破砕機の給油構造に関する。
コーンクラッシャやジャイレトリクラッシャなどの旋動式破砕機は、旋動される主軸組立の上部に固定された漏斗状のマントルと、マントルを覆うように設けられたコーンケーブと、の間に形成される破砕室を備えた機械である。
コーンケーブの下方には外筒ブッシュ部を有する下部フレーム組立が配置されており、下部フレーム組立の外筒ブッシュ部には、偏心スリーブ組立のスリーブ部が嵌合されている。スリーブ部には、偏心スリーブ組立の回転軸線に対して傾斜する向きに延びる孔が形成されており、その傾斜する向きに延びる孔に、内筒ブッシュ部が嵌合されている。また、マントルが固定された主軸組立は、内筒ブッシュ部の偏心孔に嵌合されている。また、スリーブ部の上部または下部には、外筒ブッシュ部の外方に延びるフランジ部が延在しており、フランジ部の先端には回転動力伝達系が接続されている。回転動力伝達系からの回転動力により偏心スリーブ組立が回転することにより、主軸組立とマントルとが一体に内筒ブッシュ部の偏心孔の回転軸線回りに旋動される。
旋動式破砕機の上部に設けられたホッパから破砕室に原石が供給されると、旋動されるマントルとコーンケーブとの間に捕捉された原石が所定の粒度まで圧砕されて排出される。
ところで、偏心スリーブ組立のスリーブ部とフランジ部との位置関係に関して、フランジ部がスリーブ部の上部に延在するタイプ(以下、上部開放整備型と呼ぶ)と、フランジ部がスリーブ部の下部に延在するタイプ(以下、下部開放整備型と呼ぶ)とが知られている。たとえば特許文献1には、上部開放整備型の旋動式破砕機が開示されており、特許文献2には、下部開放整備型の旋動式破砕機が開示されている。
上部開放整備型の旋動式破砕機は、整備性に優れるが、各軸受部分において健全な油膜を維持するための給油量制御が困難である。一方、下部開放整備型の旋動式破砕機は、各軸受部分において健全な油膜を維持するための給油量制御は容易であるが、整備性は低い。
特開2014−108390号公報 特開平5−345136号公報
本発明は、このような点を考慮してなされたものである。本発明の目的は、整備性に優れる上部開放整備型でありながら、軸受部分おける健全な油膜維持のための給油量制御を可能とする旋動式破砕機の給油構造を提供することにある。
本発明による給油構造は、外筒ブッシュ部を有する下部フレーム組立と、前記外筒ブッシュ部に嵌合して回転される内筒ブッシュ部を保持するスリーブ部と前記スリーブ部の上部に延在するフランジ部とを有する偏心スリーブ組立と、前記内筒ブッシュ部に嵌合して旋動されるマントルを保持する主軸組立と、前記フランジ部に回転動力を伝達する回転動力伝達系と、を備え、旋動するマントルとコーンケーブとの間で被破砕物を破砕する旋動式破砕機において、前記主軸組立と前記内筒ブッシュ部との間の第1軸受部および前記スリーブ部と前記外筒ブッシュ部との間の第2軸受部にそれぞれ潤滑油を供給するための給油構造であって、前記第1軸受部に給油するように前記下部フレーム組立の底部に開口する第1給油入口と、前記第2軸受部に給油するように前記外筒ブッシュ部の円周面に開口する第2給油入口と、前記下部フレーム組立の内側に設けられ、前記スリーブ部の下端部の端面と対向する非接触面を有する環状のシール形成部と、を有し、前記シール形成部の前記非接触面と前記スリーブ部の下端部の端面との間の隙間は前記潤滑油でシールされ、前記環状のシール形成部の外周には仕切板が配設され、前記仕切板と前記スリーブ部の下端部の外周面との間に環状の油溜まり部が形成されている。
本発明による給油構造において、前記油溜まり部は、前記隙間より高い位置に形成されていてもよい。
本発明による旋動式破砕機は、外筒ブッシュ部を有する下部フレーム組立と、前記外筒ブッシュ部に嵌合して回転される内筒ブッシュ部を保持するスリーブ部と前記スリーブ部の上部に延在するフランジ部とを有する偏心スリーブ組立と、前記内筒ブッシュ部に嵌合して旋動されるマントルを保持する主軸組立と、前記フランジ部に回転動力を伝達する回転動力伝達系と、を備え、旋動するマントルとコーンケーブとの間で被破砕物を破砕する旋動式破砕機であって、前記主軸組立と前記内筒ブッシュ部との間の第1軸受部および前記スリーブ部と前記外筒ブッシュ部との間の第2軸受部にそれぞれ潤滑油を供給するための給油構造をさらに備え、前記給油構造は、前記第1軸受部に給油するように前記下部フレーム組立の底部に開口する第1給油入口と、前記第2軸受部に給油するように前記外筒ブッシュ部の円周面に開口する第2給油入口と、前記下部フレーム組立の内側に設けられ、前記スリーブ部の下端部の端面と対向する非接触面を有する環状のシール形成部と、を有し、前記シール形成部の前記非接触面と前記スリーブ部の下端部の端面との間の隙間は前記潤滑油でシールされ、前記環状のシール形成部の外周には仕切板が配設され、前記仕切板と前記スリーブ部の下端部の外周面との間に環状の油溜まり部が形成されている。
本発明によれば、整備性に優れる上部開放整備型でありながら、軸受部分おける健全な油膜維持のための給油量制御が可能である。
図1は、本発明の一実施の形態による旋動式破砕機を示す縦断面図である。 図2は、図1の旋動式破砕機における給油構造を拡大して示す概略図である。 図3は、図1の旋動式破砕機の第1軸受部に形成される油膜を示す横断面図である。 図4は、図3の油膜の圧力を示すグラフである。 図5は、シール形成部とスリーブ部との間の隙間における潤滑油の流出(流入)量分布を示すグラフである。 図6は、上部開放型の旋動式破砕機における給油構造の比較例を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について具体例を説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1は、本発明の一実施の形態による旋動式破砕機を示す縦断面図である。
図1に示すように、本実施の形態による旋動式破砕機10は、コーンケーブ12を保持する上部フレーム組立11と、上部フレーム組立11の下方に配置された外筒ブッシュ部13aを有する下部フレーム組立13と、外筒ブッシュ部13aの内側で回転される偏心スリーブ組立14と、偏心スリーブ組立14に嵌合して旋動されるマントル17を保持する主軸組立15と、偏心スリーブ組立14に回転動力を伝達する回転動力伝達系20と、を備えている。
このうち偏心スリーブ組立14は、下部フレーム組立13の外筒ブッシュ部13aに嵌合して回転される内筒ブッシュ部14aを保持するスリーブ部14cと、スリーブ部14cの上部に固定されたフランジ部14bと、を有している。フランジ部14bは、スリーブ部14cの上部から外筒ブッシュ部13aの外方に形成されたギア収容空間40へと延びており、外筒ブッシュ部13aの上端部に設けられたスラストベアリング19により下から支持されている。本実施の形態では、フランジ部14bがスリーブ部14cの上部に延在していることで、下部フレーム組立13から偏心スリーブ組立14を上方へ引き抜くことが可能となっている。フランジ部14bの先端部には、ベベルギア21aが固定されている。ベベルギア21aは、外筒ブッシュ部13aの軸線と同軸状に配置されている。
回転動力伝達系20は、駆動モータ(不図示)に連結された横軸22と、横軸22の一端部に固定されたベベルピニオン21bと、を有している。横軸22は、外筒ブッシュ部13aの軸線に対して直角な向きに向けられている。横軸22の一端に固定されたベベルピニオン21bは、ギア収容空間40において、フランジ部14bに固定されたベベルギア21aと噛み合うように配置されている。駆動モータの回転動力により横軸22とベベルピニオン21bとが一体に回転されると、ベベルピニオン21bからベベルギア21aへと回転動力が伝達され、偏心スリーブ組立14が外筒ブッシュ部13aの軸線回りに回転駆動される。
スリーブ部14cには、外筒ブッシュ部13aの軸線に対して傾斜する向きに延びる貫通孔が形成されており、その傾斜する向きに延びる孔に、内筒ブッシュ部14aが嵌合されている。主軸組立15は、内筒ブッシュ部14aに挿入されている。主軸組立15の上部には、漏斗状のマントル17が固定されている。
図示された例では、旋動式破砕機10は、いわゆる油圧式コーンクラッシャであり、主軸組立15の上端部は、上部フレーム組立11に保持された軸受23により支持されている。一方、主軸組立15の下端部には、凸球面を有する主軸ステップ15aが固定されており、主軸ステップ15aの下方には、凹球面を有するステップ座金13cと、ステップ座金13cの裏面を支持する摩耗板13bとが積み重ねられて配置されている。摩耗板13bは、下部フレーム組立13の底部、より詳しくは下部フレーム組立13の下方に設置された油圧シリンダ組立のラム、に固定されている。主軸ステップ15aの凸球面とステップ座金13cの凹球面とが摺動する摺動部を形成している。
回転動力伝達系20により偏心スリーブ組立14が回転されると、主軸組立15は、軸受23を支点として内筒ブッシュ部14aの回転軸線回りを歳差運動される。マントル17は、主軸組立15の歳差運動に応じてコーンケーブ12に対して歳差運動され、マントル17とコーンケーブ12との間に挟まれた破砕室18に供給される被破砕物を破砕するようになっている。
旋動式破砕機10の運転中は、大きな負荷の掛かる主軸組立15を円滑に歳差運動させるために、主軸組立15と内筒ブッシュ部14aとの間の第1軸受部41およびスリーブ部14cと外筒ブッシュ部13aとの間の第2軸受部42にそれぞれ適切な量の潤滑油を供給して健全な油膜を維持する必要がある。そのため、旋動式破砕機10には、第1軸受部41および第2軸受部42にそれぞれ潤滑油を供給するための給油構造30が設けられている。
図2は、給油構造30を拡大して示す概略図である。図2において、矢印は潤滑油の流れる向きを示している。
図2に示すように、給油構造30は、第1軸受部41に給油するように下部フレーム組立13の底部、より詳しくは油圧シリンダ組立のラム中央部、に開口する第1給油入口31と、第2軸受部42に給油するように外筒ブッシュ部13aの内周面に開口する第2給油入口32と、下部フレーム組立13の内側に設けられ、スリーブ部14cの下端部の端面と対向する非接触面を有する環状のシール形成部34と、を有している。
図示された例では、シール形成部34は、下部フレーム組立13の内面から上向きに突き出すように設けられており、その上端部に非接触面が設けられている。偏心スリーブ組立14のフランジ部14bがスラストベアリング19により下から支持されているため、偏心スリーブ組立14のスリーブ部14cは一定の高さ位置に位置決めされ、これにより、シール形成部34の非接触面とスリーブ部14cの下端部の端面との間には一定の間隔の隙間33が形成されるようになっている。
シール形成部34の非接触面とスリーブ部14cの下端部の端面との間に形成される隙間33は、潤滑油でシールされており、第1給油入口31から供給された潤滑油が第2軸受部42に流入することを防止するような間隔に調整されている。隙間33の間隔は、具体的には、例えば0.5mm〜1.0mm程度であるが、この範囲の値に限定されるものではない。
図2に示すように、環状のシール形成部34の外周には、仕切板35が配設されている。仕切板35は、第2軸受部42の下方において、スリーブ部14cの下端部の外周面を取り囲むように設けられており、仕切板35の内周面とスリーブ部14cの下端部の外周面との間には、環状の油溜まり部50が形成されている。第2軸受部42の下端部から流出する潤滑油の一部は、油溜まり部50に溜められるようになっている。油溜まり部50は、シール形成部34の非接触面とスリーブ部14cの下端部の端面との間の隙間33と連通されている。
以下、図3〜図5を参照して偏心スリーブ組立14の回転に伴う油溜まり部50の作用について説明する。
図3は、旋動式破砕機10の第1軸受部41に形成される油膜を示す横断面図である。図3では、偏心スリーブ組立14の位相のうち、主軸組立15の外周面と内筒ブッシュ部14aの内周面との間の間隔が最大となる位相をθ=0°、最小となる位相をθ=180°とし、時計回りを正方向とする。
図3では、偏心スリーブ組立14は時計回りに回転しており、これにより、主軸組立15の外周面と内筒ブッシュ部14aの内周面との間の間隔が最小となる部分(θ=180°の位相に対応する部分)も、時計回りに回転する。主軸組立15の外周面と内筒ブッシュ部14aの内周面との間の間隔が最小となる部分(θ=180°の位相に対応する部分)が、時計回りに回転することで、第1軸受部41に供給される潤滑油は、主軸組立15の外周面と内筒ブッシュ部14aの内周面との間に押し挟まれながら、時計回りに押し出される。これにより、主軸組立15の外周面と内筒ブッシュ部14aの内周面との間の第1軸受部41には、図3に示すように、θ=180°の位相に対応する部分の近傍からθ=0°の位相に対応する部分にわたって、油膜が形成される。
図4は、この油膜の圧力分布を示している。第1軸受部41のうちθ=180°の位相に対して時計回りの方向に隣接する領域では、偏心スリーブ組立14が時計回りに回転することで、主軸組立15の外周面と内筒ブッシュ部14aの内周面との間で油膜が押し潰されるため、油膜の圧力が上昇する。
これにより、図5に示すように、シール形成部34の非接触面とスリーブ部14cの下端部の端面との間の隙間33のうち、θ=180°付近〜360°の位相に対応する領域では、隙間33の潤滑油が第1軸受部41に形成される油膜から圧力を受けることで、隙間33から油溜まり部50へと流出する向きの潤滑油の流れが生じる。
一方、図4には示されていないが、第1軸受部41のうちθ=180°の位相に対して反時計回りの方向に隣接する領域では、偏心スリーブ組立14が時計回りに回転することで、油膜が失われるとともに、主軸組立15の外周面と内筒ブッシュ部14aの内周面との間の間隔が広げられるため、その空間には負圧が生じる。
これにより、図5に示すように、シール形成部34の非接触面とスリーブ部14cの下端部の端面との間の隙間33のうち、θ=0°〜180°付近の位相に対応する領域では、隙間33の潤滑油が第1軸受部41に生じる負圧を受けることで、隙間33から第1軸受部41へと流入する向きの潤滑油の流れが生じる。
ここで、比較例として、隙間33の外側に油溜まり部50が形成されていない態様を考える。この態様では、偏心スリーブ組立14の回転により隙間33から第1軸受部41へと流入する向きの潤滑油の流れが生じる時に、環状空間38のエアが隙間33へと吸い込まれて潤滑油に気泡が混ざると、第1軸受部41内部で軸受破損の原因のひとつである油膜切れが発生する可能性が高い。
これに対し、本実施の形態では、隙間33の外側に油溜まり部50が形成されているため、偏心スリーブ組立14の回転により隙間33から第1軸受部41へと流入する向きの潤滑油の流れが生じる時に、油溜まり部50に溜められた潤滑油が隙間33へと吸い込まれることになる。これにより、環状空間38のエアが隙間33へと吸い込まれて潤滑油に気泡が混じることが、効果的に防止される。
図示されたように、油溜まり部50は、隙間33より高い位置に形成されていることが好ましい。この場合、油溜まり部50に溜められた潤滑油は重力により隙間33側に寄せ集められるため、偏心スリーブ組立14の回転により隙間33から第1軸受部41へ流入する向きの潤滑油の流れが生じる時に、油溜まり部50に溜められた潤滑油が隙間33へと吸い込まれることが保証され、環状空間38のエアが隙間33へと吸い込まれることが、より確実に防止され得る。
図示された例では、摩耗板13bの中央部およびステップ座金13cの中央部をそれぞれ貫通するように貫通孔36が形成されており、第1給油入口31は、貫通孔36の内側に開口している。図2に示すように、第1給油入口31から貫通孔36に導入される潤滑油は、摩耗板13bとステップ座金13cとの間の摺動部の内径側端部およびステップ座金13cと主軸ステップ15aとの間の摺動部の内径側端部にそれぞれ流入し、各摺動部を潤滑させる。そして、各摺動部を通過した潤滑油は、各摺動部の外径側端部から主軸組立15の下端部の外側の環状空間37に流出し、当該環状空間37から第1軸受部41の下端部に流入して、第1軸受部41を潤滑させる。そして、第1軸受部41を通過した潤滑油は、第1軸受部41の上端部から外筒ブッシュ部13aの外側のギア収容空間40に流出し、ギア収容空間40の床に溜まる潤滑油は、図1に示す給油出口39から回収される。
一方、第2給油入口32から第2軸受部42に導入される潤滑油の一部は、第2軸受部42のうち第2給油入口32より下方の領域に流入して、当該下方領域を潤滑させる。そして、第2軸受部42の下方領域を通過した潤滑油は、第2軸受部42の下端部から流出して、その下方に設けられた油溜まり部50に溜められる。油溜まり部50から溢れた潤滑油は、その外側の環状空間38に流出し、当該環状空間38の床に溜まる潤滑油は、図1に示す給油出口39から回収される。また、第2給油入口32から第2軸受部42に直接導入される潤滑油の残りの部分は、第2軸受部42のうち第2給油入口32より上方の領域に流入して、当該上方領域を潤滑させる。そして、第2軸受部42の上方領域を通過した潤滑油は、第2軸受部42の上端部から外筒ブッシュ部13aの外側のギア収容空間40に流出し、ギア収容空間40の床に溜まる潤滑油は、図1に示す給油出口39から回収される。
ところで、図6は、上部開放型の旋動式破砕機における給油構造の比較例を示す概略図である。図6において、矢印は潤滑油の流れる向きを示している。図6に示すような上部開放整備型の旋動式破砕機では、第1給油入口131から第1軸受部141に供給される潤滑油の流路と第2給油入口132から第2軸受部142に供給される潤滑油の流路とが構造的に分離されていない。とくに第2軸受部142の給油出口側152と第1軸受部141の給油入口側151とが連通しており、第1給油入口131から供給される潤滑油は第1軸受部141だけでなく第2軸受部142へも流入するようになっている。そのため、各軸受部141、142への給油配分量が不安定であり、とくに悪条件下においては健全な油膜維持が困難となる可能性がある。
一方、図2に示すように、本実施の形態では、下部フレーム組立13の内側にはシール形成部34が設けられており、シール形成部34の非接触面とスリーブ部14cの下端部の端面との間の隙間33が潤滑油でシールされているため、第1軸受部41および第2軸受部42にそれぞれ独立に給油することが可能である。したがって、第1軸受部41および第2軸受部42において健全な油膜が維持されるように給油量を制御することができる。
次に、本実施の形態による旋動式破砕機10の作用について説明する。
まず、第1給油入口31から第1軸受部41に潤滑油が供給されるとともに、第2給油入口32から第2軸受部42に潤滑油が供給される。また、回転動力伝達系20から偏心スリーブ組立14のフランジ部14bに回転動力が伝達され、偏心スリーブ組立14が外筒ブッシュ部13aの軸線回りに回転される。
本実施の形態では、偏心スリーブ組立14の回転中、シール形成部34の非接触面とスリーブ部14cの下端部の端面との間の隙間33により、第1給油入口31から供給された潤滑油が第2軸受部42に流入することが防止される。そのため、各軸受部41、42への給油量を制御することで、第1軸受部41および第2軸受部42において健全な油膜を維持することができる。
偏心スリーブ組立14の回転に伴って、内筒ブッシュ部14aに嵌合された主軸組立15は、軸受23を支点として歳差運動される。主軸組立15に固定されたマントル17は、主軸組立15の歳差運動に応じてコーンケーブ12に対して歳差運動され、回転ごとにマントル17とコーンケーブ12との間の間隙が広狭に変化される。
次に、上部フレーム組立11の上部のホッパ25から原石等の被破砕物が投入される。投入された被破砕物は、マントル17とコーンケーブ12との間に形成される破砕室18に落下し、マントル17とコーンケーブ12との間に捕捉される。マントル17が旋動されて、マントル17とコーンケーブ12との間の間隙が狭くなった時に、被破砕物の圧砕が行われる。
その後、マントル17とコーンケーブ12との間の間隙が広がると、被破砕物は、破砕室18内においてマントル17とコーンケーブ12との間の間隙がより広くなる部分に落下し、マントル17とコーンケーブ12との間の間隙が再び狭くなった時に、さらに細かく圧砕される。被破砕物は、圧砕と落下とを繰り返して徐々に細かくなり、所定粒度の製品となってマントル17とコーンケーブ12との間の間隙を通って床に落下し、床の開口から機外に排出される。
旋動式破砕機10の運転中は、第1軸受部41および第2軸受部42において健全な油膜が維持されるように十分な給油量を安定的且つ各々独立して制御することができるため、焼き付き等により軸受部分41、42が破損することが防止され得る。
以上のような本実施の形態によれば、偏心スリーブ組立14のフランジ部14bがスリーブ部14cの上部に延在しているため、下部フレーム組立13から偏心スリーブ組立14を上方へ引き抜くことが可能であり、軸受部分41、42やギア21a、21bが破損した場合には、偏心スリーブ組立14を上方へ引き抜くことで、各軸受部分41、42やギア21a、21bの整備作業を行うことができる。そのため、下部フレーム組立13の下方に配置された油圧シリンダ組立を分解する必要がなく、かつ吊り荷の下に作業者が入って行う危険な作業も不要であり、下部開放整備型に比べて優れた整備性が得られる。
また、本実施の形態によれば、シール形成部34の非接触面とスリーブ部14cの下端部の端面との間の隙間33が潤滑油でシールされているため、第1軸受部41および第2軸受部42における健全な油膜維持のための給油量制御が可能である。これにより、焼き付き等により軸受部分41、42が破損することが防止され得る。
また、本実施の形態によれば、スリーブ部14cの下端部の外周面を取り囲むように仕切板35が設けられており、仕切板35の内周面とスリーブ部14cの下端部の外周面との間に形成される環状の油溜まり部50が、隙間33と連通されているため、偏心スリーブ組立14の回転により隙間33の潤滑油に径方向内向きの流れが生じる時に、油溜まり部50に溜められた潤滑油が隙間33へと吸い込まれることになる。これにより、環状空間38のエアが隙間33へと吸い込まれて潤滑油に気泡が混じることが防止され得る。
また、本実施の形態によれば、油溜まり部50が隙間33より高い位置に形成されているため、油溜まり部50に溜められた潤滑油は重力により隙間33側に寄せ集められる。これにより、偏心スリーブ組立14の回転により隙間33の潤滑油に径方向内向きの流れが生じる時に、油溜まり部50に溜められた潤滑油が隙間33へと吸い込まれることが保証され、環状空間38のエアが隙間33へと吸い込まれることが確実に防止され得る。
なお、図1に示す例では、旋動式破砕機10は、いわゆる油圧式コーンクラッシャであったが、これに限定されるものではない。たとえば機械式(サイモンズ式)コーンクラッシャに対しても、本実施の形態による給油構造30を適用することは可能である。
10 旋動式破砕機
11 上部フレーム組立
12 コーンケーブ
13 下部フレーム組立
13a 外筒ブッシュ部
13b 摩耗板
13c ステップ座金
14 偏心スリーブ組立
14a 内筒ブッシュ部
14b フランジ部
14c スリーブ部
15 主軸組立
15a 主軸ステップ
17 マントル
18 破砕室
19 スラストベアリング
20 回転動力伝達系
21a ベベルギア
21b ベベルピニオン
22 横軸
23 軸受
25 ホッパ
30 給油構造
31 第1給油入口
32 第2給油入口
33 隙間
34 シール形成部
35 仕切板
36 貫通孔
37 環状空間
38 環状空間
39 給油出口
40 ギア収容空間
41 第1軸受部
42 第2軸受部
50 油溜まり部

Claims (3)

  1. 外筒ブッシュ部を有する下部フレーム組立と、前記外筒ブッシュ部に嵌合して回転される内筒ブッシュ部を保持するスリーブ部と前記スリーブ部の上部に延在するフランジ部とを有する偏心スリーブ組立と、前記内筒ブッシュ部に嵌合して旋動されるマントルを保持する主軸組立と、前記フランジ部に回転動力を伝達する回転動力伝達系と、を備え、旋動するマントルとコーンケーブとの間で被破砕物を破砕する旋動式破砕機において、前記主軸組立と前記内筒ブッシュ部との間の第1軸受部および前記スリーブ部と前記外筒ブッシュ部との間の第2軸受部にそれぞれ潤滑油を供給するための給油構造であって、
    前記第1軸受部に給油するように前記下部フレーム組立の底部に開口する第1給油入口と、
    前記第2軸受部に給油するように前記外筒ブッシュ部の円周面に開口する第2給油入口と、
    前記下部フレーム組立の内側に設けられ、前記スリーブ部の下端部の端面と対向する非接触面を有する環状のシール形成部と、
    を有し、
    前記シール形成部の前記非接触面と前記スリーブ部の下端部の端面との間の隙間は前記潤滑油でシールされ、前記環状のシール形成部の外周には仕切板が配設され、前記仕切板と前記スリーブ部の下端部の外周面との間に環状の油溜まり部が形成されている
    ことを特徴とする給油構造。
  2. 前記油溜まり部は、前記隙間より高い位置に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の給油構造。
  3. 外筒ブッシュ部を有する下部フレーム組立と、
    前記外筒ブッシュ部に嵌合して回転される内筒ブッシュ部を保持するスリーブ部と前記内筒ブッシュ部の上部に固定されたフランジ部とを有する偏心スリーブ組立と、
    前記内筒ブッシュ部に嵌合して旋動されるマントルを保持する主軸組立と、
    前記フランジ部に回転動力を伝達する回転動力伝達系と、
    を備え、
    旋動するマントルとコーンケーブとの間で被破砕物を破砕する旋動式破砕機であって、
    前記主軸組立と前記内筒ブッシュ部との間の第1軸受部および前記スリーブ部と前記外筒ブッシュ部との間の第2軸受部にそれぞれ潤滑油を供給するための給油構造をさらに備え、
    前記給油構造は、
    前記第1軸受部に給油するように前記下部フレーム組立の底部に開口する第1給油入口と、
    前記第2軸受部に給油するように前記外筒ブッシュ部の円周面に開口する第2給油入口と、
    前記下部フレーム組立の内側に設けられ、前記スリーブ部の下端部の端面と対向する非接触面を有する環状のシール形成部と、
    を有し、
    前記シール形成部の前記非接触面と前記スリーブ部の下端部の端面との間の隙間は前記潤滑油でシールされ、前記環状のシール形成部の外周には仕切板が配設され、前記仕切板と前記スリーブ部の下端部の外周面との間に環状の油溜まり部が形成されている
    ことを特徴とする旋動式破砕機。
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