JP6566693B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍サイクル装置に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2012−189238号公報(特許文献1)がある。この公報には、冷媒R32は冷媒R410Aと比べて熱物性が異なるので、この熱物性に応じた冷凍サイクル装置の制御を行うことが必要であるとしている。そして、特許文献1では、冷媒R410Aから冷媒R32に変えると、その熱物性の差により圧縮機の吐出温度が上昇し、冷凍サイクルの圧縮機の冷凍機油が劣化するという現象が発生するので、インジェクション用の膨張弁から冷媒熱交換器を通り、圧縮機の圧縮室に接続されたバイパス回路を設けて圧縮機の吐出温度の上昇を抑制することを提案している。
特開2012−189238号公報
特許文献1では熱物性の観点から冷媒R32の特性に対応した装置構成を提案している。しかし、本発明者等の知見によると、冷媒R32と冷媒R410Aの流量特性の相違によって次のような事実が明らかになった。すなわち、冷媒の流量特性の相違によって、室外機の膨張弁(以下、室外膨張弁という)を通過する冷媒R32の量が冷媒R410Aに比べて特異性を有している。これによって、冷媒R410Aを用いる機種と同じ室外膨張弁を使用すると冷媒の温度が大きく変動することが判明した。
これにより、特に、室外膨張弁を通過する冷媒R32の循環量が少なくなる外気温度が低いときの暖房運転において、冷媒R410Aに使用している室外膨張弁を使用すると、室外膨張弁の開度変化に対する冷媒の流量変化の割合が大きく変化し、室外膨張弁から吐出される冷媒R32の温度が異常上昇することで、冷凍機油の劣化によって圧縮機が故障するといった事態を引き起こす恐れがある。
そこで、本発明は、冷媒R410Aに使用しても圧縮機の故障等の不具合が生じない冷凍サイクル装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の一形態は、圧縮機、四方弁、膨張弁、室外熱交換器、及び室内熱交換器を冷媒配管で接続して冷凍サイクルを構成する冷凍サイクル装置であって、前記冷凍サイクルに用いる冷媒はR32であり、前記膨張弁は、比較的開度が低い低開度領域では当該膨張弁の開度変化に対する冷媒の流量の割合を比較的小さくし、開度が前記低開度領域より高い高開度領域では前記膨張弁の開度変化に対する冷媒の流量の割合を前記低開度領域より大きくする形状であり、前記圧縮機に吸入される冷媒の吸入乾き度を算出する吸入乾き度算出部と、前記膨張弁の開度を、前記吸入乾き度が目標吸入乾き度に収束するようにフィードバック制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記吸入乾き度算出部で算出した吸入乾き度が予め設定された吸入乾き度を下回ったときは前記膨張弁の上限開度を前記低開度領域の上限開度とし、そうでないときは前記膨張弁の上限開度を前記高開度領域の上限開度とすることを特徴とする冷凍サイクル装置である。
本発明によれば、冷媒R410Aに使用しても圧縮機の故障等の不具合が生じない冷凍サイクル装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、本発明の実施例1である冷凍サイクル装置の系統図である。 図2は、室外膨張弁による冷媒R410Aと冷媒R32の流量−吐出温度特性について示すグラフである。 図3は、本発明の実施例1である冷凍サイクル装置の室外膨張弁の膨張弁開度−膨張弁流量特性について説明するグラフである。 図4は、本発明の実施例1である冷凍サイクル装置の室外膨張弁の縦断面図である。 図5は、本発明の実施例2である冷凍サイクル装置の系統図である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例1である冷凍サイクル装置の系統図である。本実施例の冷凍サイクル装置1は、室外機2と室内機3とを備えている。冷凍サイクル装置1は、圧縮機11、四方弁12、室外膨張弁13、室外熱交換器14、及び室内熱交換器21、室内膨張弁22(室内機3の膨張弁)などを冷媒配管31で接続して冷凍サイクルを構成している。本実施例では、冷媒として冷媒R32を使用している。
図1において、圧縮機11は冷媒配管31を介して四方弁12に接続されている。四方弁12は圧縮機11との接続をガス阻止弁32側又は室外熱交換器14側に切り替える機能を備えている。室外熱交換器14には室外ファン15が設けられており、冷媒と外部の空気との間で熱交換して、冷房運転では冷媒R32の熱を外部空気に排出し、暖房運転では外部空気の熱を冷媒R32に汲み上げる機能を備えている。
また、室外熱交換器14には冷媒配管31を介して室外膨張弁13が接続されており、室外膨張弁13は、さらに液阻止弁33と接続されている。ガス阻止弁32と液阻止弁33は冷媒配管31によって室内機3側と接続されている。
室外膨張弁13はパルスモータ16によって往復動される膨張弁本体41(図4)を備えており、膨張弁本体41は冷媒R32の量を連続的に調整することができる。すなわち、パルスモータ16のパルス数と膨張弁本体41の移動量(往復移動量)とは予め関係付けて決められており、例えば1パルスで0.1mmだけ膨張弁本体41が移動するようにしていれば、1mm移動させる場合は10パルスを与えれば良いことになる。もちろん、このパルス数と膨張弁本体41の移動量は任意に設定することが可能である。更に、膨張弁本体41の往復移動量と冷媒R32の流量の関係は膨張弁本体41の軸方向断面形状によって定めることができ、この点は後述する。つまり、本実施例では、冷媒R32の流量特性によってこの断面形状が決められている。この流量特性と膨張弁本体41の弁開度及び断面形状の関係については図2、図3を用いて後ほど説明する。
吐出温度検出部である温度センサ17は、圧縮機11の上部に設けられて冷媒の吐出温度を間接的に検出する。
外気温度検出部である温度センサ18は、室外熱交換器14に取り付けられて外気温度を検出する。
制御部となる制御装置19は、温度センサ17,18などの検出値に基づいて、パルスモータ16を制御する。
本実施例において、暖房運転時には、圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、図1に実線矢印で示すように、四方弁12、ガス阻止弁32、冷媒配管31を通り、室内機3に至って室内熱交換器21で凝縮されて液冷媒となる。この液冷媒は、通常では全開状態の室内膨張弁22を通過後、冷媒配管31及び液阻止弁33を通って室外膨張弁13に至り、この室外膨張弁13により減圧されて低温低圧のガス液混合冷媒となる。この減圧された冷媒は、室外熱交換器14、室外ファン15の作用によって蒸発され、ガス冷媒となり再び四方弁12を経由して圧縮機11に戻される。なお、冷房運転中の冷媒の流れは破線で示している(公知のため、詳細な説明は省略する)。
暖房運転中は、圧縮機11の運転可能範囲を逸脱しないように、圧縮機11の上部に設けた温度センサ17により冷媒の吐出温度を間接的に検出し、圧縮機11からの冷媒の吐出温度が所定の目標温度に収束するように室外膨張弁13の開度をフィードバック制御している。すなわち、室外膨張弁13の開度を制御することにより冷媒の吐出温度を調整できるので、結果的に、圧縮機11の冷媒の吐出温度を制御することができるようになる。かかる制御は、制御装置19が行う。
ところで、本発明者等の知見によると、冷媒R32と冷媒R410Aの流量特性の相違によって次のような事実が明らかになった。すなわち、冷媒の流量特性の相違によって、室外膨張弁を通過する冷媒R32の量が、冷媒R410Aに比べて特異的な特性を有しており、これによって、室外膨張弁として冷媒R410Aを用いた機種と同じ室外膨張弁を使用すると冷媒の温度が大きく変動することが判明した。
冷媒R32は冷媒R410Aに比べて流れ易い特性を有しており、これによって冷媒R32の温度を制御する室外膨張弁の開度変化に対する冷媒の流量変化の割合が大きくなり、冷媒R410Aと比べると、この流量変化に依存して冷媒R32の温度変化が大きくなる傾向となる。
特に、室外膨張弁を通過する冷媒R32の循環量が少なくなる外気温度が低いときの暖房運転において、冷媒R410Aに使用している機種の室外膨張弁を使用すると、室外膨張弁の開度変化に対する冷媒R32の流量変化の割合が大きく変化し、室外膨張弁から吐出される冷媒R32の温度が異常上昇することで、冷凍機油の劣化によって圧縮機が故障するといった事態を引き起こす恐れがある。
また、一般的に暖房運転では、室外膨張弁の開度は圧縮機の温度が所定の温度になるように前記の例のようにフィードバック制御されているが、前記したように室外膨張弁の開度変化に対して冷媒R32の流量変化の割合が大きいため、これに伴って冷媒R32の温度が大きく変動するようになる。
したがって、圧縮機の冷媒の吐出温度を所定の温度に収束するようにフィードバック制御していても、室外膨張弁の開度が小さいときは開度制御している状態で冷媒の流量変化(=温度変化)が大きいため、圧縮機の冷媒の吐出温度もこれに対応して大きく変動して目標温度に収束させることが困難である。このため、暖房運転を行っている場合は室内機の吹出温度が上下してユーザの快適性を損なうことにもなる。
以下では、冷凍サイクル装置1において、これらの不具合を解消するための手段について説明する。
図2は、室外膨張弁による冷媒R410Aと冷媒R32の流量−吐出温度特性について示すグラフである。この図2は、同じ流量特性の室外膨張弁を用いて冷媒R410Aと冷媒R32を使用した場合の室外膨張弁を流れる冷媒の流量(膨張弁流量)と圧縮機からの冷媒の吐出温度(吐出温度)との関係を示す特性図であり、圧縮機の回転数は冷媒R410A、冷媒R32とも同じ回転数としている。
図2からは、膨張弁流量が少ない室外膨張弁の低開度の領域では、冷媒R32の膨張弁流量の流量変化に対し吐出温度の温度変化の割合が大きく、その傾きが大きいことが分かる。一方、冷媒R410Aを使用した場合は膨張弁流量の流量変化に対し吐出温度の温度変化の割合が小さく、その傾きが小さいことが分かる。したがって、ある吐出温度T1から、これより高い吐出温度T2まで冷媒を温度上昇させるためには、冷媒R32は少ない量の冷媒を調量するのに対し、冷媒R410Aは多くの量の冷媒を調量することになる。
膨張弁流量の流量変化は膨張弁の開度により変化するが、本実施例ではパルスモータ16を使用していることから、前記のフィードバック制御に際して、パルスモータ16の1パルス毎の冷媒R32の温度変化は冷媒R410Aに比較して大きいことが分かる。つまり、低開度の領域での膨張弁流量、あるいは膨張弁の開度の変化による冷媒の吐出温度の変化が大きいことがわかる。
例えば、図2に示すように、冷媒R410Aの膨張弁流量をG1、冷媒R32の膨張弁流量をG2として同等の吐出温度(T1)で比較した場合、冷媒R410Aに比較して冷媒R32の膨張弁流量のほうが少ないことがわかる。これは冷媒R32が少ない流量変化で大きな温度変化を生じることを示している。
図3は、実施例1の室外膨張弁13の膨張弁開度−膨張弁流量特性について説明するグラフである。この図3は、冷媒R410Aに使用した既存の室外膨張弁(a1)と、冷媒R32に使用する実施例1の室外膨張弁13(a2)の開度(膨張弁開度)と流量(膨張弁流量)との関係を示した特性図である。図2に示した特性から、冷媒R410Aで使用している既存の室外膨張弁をそのまま冷媒R32で使用すると、冷媒R410Aで使用している室外膨張弁は吐出温度に対して流量変化が大きいため、低開度領域でも流量の変化が大きく、吐出温度を安定化させるのが困難となる。
そこで、本実施例では、図3に示したような(a2)、冷媒R32の流量特性に対応した室外膨張弁13を使用するようにしている。具体的にはこの図3のa2の特性に合わせて、膨張弁本体41(図4)の移動量(開度変化)に対する必要とされる冷媒流量に合せて膨張弁本体41の表面形状を決めればよい。
本実施例においては、冷媒R32に対応した室外膨張弁13は図3に示す低開度領域で、膨張弁の開度変化に対する膨張弁流量の変化の割合を小さくすることで吐出温度の変化を小さくすることが可能となる。
また、高開度領域においては、膨張弁流量及び(冷凍サイクル装置1における)冷媒循環量が多いため、冷媒の吐出温度が低くなりやすいが、当該膨張弁流量及び冷媒循環量が多い場合でも冷媒の吐出温度が上昇する場合があるため膨張弁流量を小さくすることは得策でない。このため、高開度領域では室外膨張弁13の開度変化に対する冷媒の流量変化の傾きを大きくする形状とするのがよい。
以下では、以上の知見に基づいた室外膨張弁13の具体的な構成や、その制御等について説明する。
図4は、実施例1の室外膨張弁13の縦断面図である。室外膨張弁13の膨張弁本体41は、弁部42と、この弁部42に固定された作動軸43とにより構成されている。弁部42は冷媒通路の壁面44に対向して配置されており、弁部42と壁面44の間の開口面積によって冷媒R32の流量を制御することができる。
作動軸43の他端は、パルスモータ16のロータにねじ作用で係り合うようにされており、すなわち、ロータの内部に形成されたねじ部とねじ作用で係り合うようなねじ部が形成されている(以上、図示せず)。したがって、ロータが回転することによってねじ係合されている作動軸43が図4において上下に往復動することができる。そして、パルスモータ16に与えられるパルス数に対応してそのロータが回転し、この回転に応じた動作量だけ作動軸43が往復動される。
弁部42の表面には断面形状が異なる少なくとも高開度領域部42aと低開度領域部42bの2つの領域が形成されている。低開度領域部42bは図3に示す低開度領域の開度−流量特性を実現するものであり、高開度領域部42aは図3に示す高開度領域の開度−流量特性を実現する。図4に示す弁部42の高開度領域部42aと低開度領域部42bの表面の断面形状は、曲線状あるは直線状で形成することができる(図4の例では低開度領域部42bが直線状で、高開度領域部42aが曲線状である)。そして、作動軸43の長手方向に沿った弁部42の表面の断面形状の変動は、低開度領域部42bに比べて高開度領域部42aの方が急峻な変化をするように形成されている。高開度領域部42aと低開度領域部42bの表面の断面形状は、図3に示すような特性、あるいは当該特性に近似した特性が得られる形状とすれば、図4の例以外にも様々に実現することができる。
ここで、本実施例では室外膨張弁13に予め下限開度及び複数の上限開度を設けておき、制御装置19が、温度センサ18で検出する外気温度により上限開度を決定して室外膨張弁13の開度制御を実施する。
例えば、図3に示す下限開度EVOminは、冷凍サイクル装置1の運転停止直後の冷媒R32の移動による次回起動時の圧縮機11への液戻り防止のため、冷媒R410Aを使用した既存の冷凍サイクル装置の膨張弁流量と同様の冷媒流量になるように設定にする(a1とa2が一致する)。また、図3に示す上限開度EVOmax1は、高開度領域においての冷媒の吐出温度の異常上昇防止のために冷媒R410Aを使用した既存の冷凍サイクル装置と同様の膨張弁流量とする(a1とa2が一致する)。なお、上限開度EVOmax1はR410Aの膨張弁流量以下としても良い。
そして、温度センサ18で検出する通常の外気温度では上限開度は高開度領域の上限開度であるEVOmax1とするが、外気温度が予め設定された温度を下回った場合は、上限開度をEVOmax1から上限開度EVOmax2に変更する制御を制御装置19で行う。ここで、“上限開度EVOmax1>上限開度EVOmax2”であり、上限開度EVOmax2は、図3の低開度領域の上限値であり高開度領域の下限値である。
上限開度EVOmax1から上限開度EVOmax2への変更の制御は、前記したように室外膨張弁13を通過する冷媒R32の循環量が少なくなる外気温度が低いときに行う。すなわち、膨張弁流量の変動が大きい高開度領域で室外膨張弁13の開度を制御した場合、圧縮機11からの冷媒の吐出温度の変化が大きくなり、当該吐出温度の異常上昇による冷凍機油の劣化や、室外膨張弁13の開度変化に基づく大きな空調温度変化によるユーザの快適性不良を防止するために行われる。
上限開度をEVOmax2に変更する場合は、下限開度EVOminから上限開度EVOmax2に至るまでのパルスモータ16のステップ数を予め記憶しておき、制御装置19による室外膨張弁13の開度制御を開始してからの積算ステップ数(室外膨張弁13を開く場合は加算、閉じる場合は減算する)によって現在の室外膨張弁13の開度がおおよそ推定できるので、これら積算ステップ数を比較することによって上限開度EVOmax2を超えない範囲で開度の調整が可能となる。
また、室外膨張弁13の作動軸43の位置を検出する位置センサを設け、この位置センサからの検出信号によって上限開度EVOmax2を超えない範囲で制御装置19が開度制御するようにしてもよい。
以上説明した本実施例の冷凍サイクル装置1によれば、暖房運転を行うような外気温度が低い状態においては、室外膨張弁13は低開度領域で使用するが、室外膨張弁13の弁部42に形成した低開度領域部42bの開度変化(弁部42の移動量)に対する冷媒の流量変化の割合が小さく設定されている。そのため、冷媒R32を使用した場合においても、暖房運転時の冷媒R32の温度変化を小さくすることができ、冷媒R32の圧縮機11からの吐出温度の異常上昇による冷凍機油の劣化を抑制することができる。
なお、高開度領域においては、冷媒R32の吐出温度が低くなりやすいが、膨張弁流量及び冷媒循環量が多い場合でも冷媒R32の吐出温度が上昇する場合があるため膨張弁流量を小さくすることは得策でない。そのため、高開度領域では高開度領域部42aの開度変化(弁部42の移動量)に対する冷媒の流量変化の割合を大きくしている。
また、本実施例では、室外膨張弁13を通過する冷媒R32の循環量が少なくなる外気温度が低いときには、上限開度EVOmax1から上限開度EVOmax2への変更の制御を行う(図3)。すなわち、膨張弁流量の変動が大きい高開度領域で室外膨張弁13の開度を制御した場合、圧縮機11からの冷媒の吐出温度の変化が大きくなり、あるいは、当該吐出温度の異常上昇による冷凍機油の劣化や、室外膨張弁13の開度変化に基づく大きな空調温度変化によるユーザの快適性不良が生じるのを、防止することができる。
また、室外膨張弁13の開度は圧縮機11の冷媒R32の吐出温度が所定の温度になるようにフィードバック制御されている。そして、前記したように室外膨張弁13の開度変化に対して冷媒R32の流量変化の割合を小さくできるため、これに伴う冷媒R32の温度変動も小さくなる。したがって、圧縮機11のR32の吐出温度を所定の温度に収束するようにフィードバック制御する場合も目標温度に収束させることが容易となる。このため、暖房運転を行っている場合は、室内機3の吹出温度が極度に上下せずユーザの快適性を保つことが可能となる。
図5は、本発明の実施例2である冷凍サイクル装置の系統図である。図5において、実施例1の場合と同一符号は実施例1と同様の部材等であり、詳細な説明は省略する。実施例2においても冷媒R32を用いていることも同様である。
実施例1の冷凍サイクル装置1において、前記のような圧縮機11の冷媒の吐出温度を目標値に収束させるようなフィードバック制御を行うことは、冷媒の吐出温度の変化に対して追従性が遅いということが想定される。
このため、本実施例では圧縮機11の吸入乾き度を目標値に収束させるように室外膨張弁13の開度制御を実施することにより、更に冷媒の吐出温度の変化を小さくすることができるようにする。
すなわち、図5の冷凍サイクル装置100が実施例1の冷凍サイクル装置1と相違するのは、圧縮機11の吸入側の冷媒温度を検出する温度センサ51、圧縮機11の吸入側の冷媒圧力を検出する圧力センサ52、及び圧縮機11の吐出側の冷媒圧力を検出する圧力センサ53を設けている点である。また、制御装置19においては、これらのセンサの検出値に基づいて圧縮機11に吸入される冷媒の吸入乾き度を算出する吸入乾き度算出部19aを備えている。
そして本実施例では、制御装置19が、吸入乾き度算出部19aが算出する吸入乾き度が予め設定した目標値となるように室外膨張弁13の開度をフィードバック制御する。
ここで、既存の冷媒R410Aを使用した一般的な冷凍サイクル装置においては、圧縮機への冷媒の液戻りを回避するために目標吸入乾き度を1に近い値になるように制御している。しかしながら、冷媒R32を使用した場合、圧縮機から吐出される冷媒R32の吐出温度が上昇しやすいため、冷媒R410Aを用いる場合と同じような吸入乾き度の目標値となるような制御を実行すると、圧縮機から吐出される冷媒温度の異常上昇による冷凍機油の劣化や、室外膨張弁の開度変化に基づく大きな温度変化によるユーザの快適性不良に至る恐れがある。この点を防止するため、吸入乾き度を1より十分小さな値にすると圧縮機への冷媒の液戻りが懸念される。
そこで、前記の吸入乾き度のフィードバック制御を、吸入乾き度が例えば0.7〜0.9程度になるように行うことが望ましい。これにより、圧縮機11への冷媒の液戻り、及び圧縮機11からの冷媒の吐出温度の上昇を抑制することができる。
そのため、本実施例では、使用する室外膨張弁は実施例1の場合と同様に冷媒R32の特性に対応した前記の室外膨張弁13(図3、図4)とし、室外膨張弁13の流量特性は実施例1と同様に、低開度領域では開度変化に対する流量変化の傾きを小さくし、高開度領域では開度変化に対する流量変化の傾きを大きくしたものを使用する。
そして、吸入乾き度が比較的小さい場合は室外膨張弁13の開度を閉じ側に制御し、吸入乾き度が1に近くなった場合は室外膨張弁13の開度を開き側に制御することにより、目標吸入乾き度に収束するようにフィードバック制御することができる。
また、実施例1と同様に予め室外膨張弁13の下限開度、及び上限開度を設けておき、吸入乾き度により上限開度を前記EVOmax1及びEVOmax2(図3)から選択して、室外膨張弁13の制御を実施することもできる。
例えば、実施例1と同様に下限開度EVOminは、運転停止直後の冷媒R32の移動による次回起動時の冷媒の液戻り防止のため、既存の冷媒R410Aを使用している機種の膨張弁流量と同じ流量に設定にする。また、上限開度EVOmax1は、高開度領域においての圧縮機11からの冷媒の吐出温度の異常上昇防止のために、既存の冷媒R410Aを使用している機種と同じ膨張弁流量とする。
そして、通常の場合、吸入乾き度をフィードバック制御するときの上限開度はEVOmax1とする。しかし、吸入乾き度算出部19aで算出した吸入乾き度が予め設定された値を下回った場合は、制御装置19は、上限開度はEVOmax1から上限開度EVOmax2に変更する制御を行う。上限開度をEVOmax2に変更する制御は、実施例1と同じ手段で実現することができる。
以上説明した本実施例の冷凍サイクル装置100によれば、暖房運転を行うような外気温度が低い状態においては、室外膨張弁13は低開度領域で使用される。そして、室外膨張弁13の弁部42に形成した低開度領域部42bでは、開度変化(弁部42の移動量)に対する冷媒の流量変化の割合を小さく設定している。そのため、冷媒R32を使用した場合においても、暖房運転時の冷媒R32の温度変化を小さくすることができ、冷媒R32の圧縮機11からの冷媒の吐出温度の異常上昇による冷凍機油の劣化を抑制することができる。
なお、室外膨張弁13の高開度領域においては、膨張弁流量が多い場合でも圧縮機11からの冷媒の吐出温度が上昇する場合があるため、膨張弁流量を小さくすることは得策でないので、室外膨張弁13の開度変化に対する冷媒の流量変化の傾きを大きくする形状としている。
また、室外膨張弁13の開度は目標の吸入乾き度になるようにフィードバック制御されているが、前記したように室外膨張弁13の開度変化に対して冷媒R32の流量変化の割合が小さくできるため、これに伴う冷媒R32の温度変動も小さくなる。したがって、目標となる値に収束するように吸入乾き度をフィードバック制御する場合も、追従性良く目標となる吸入乾き度に収束させることが容易となる。
さらに、算出した吸入乾き度が予め設定された値を下回った場合は、制御装置19は、上限開度はEVOmax1から上限開度EVOmax2に変更する制御を行う。これにより、吸入乾き度が過度に低下して圧縮機への冷媒の液戻りが発生するのを抑制することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1 冷凍サイクル装置
11 圧縮機
12 四方弁
13 室外膨張弁(膨張弁)
14 室外熱交換器
17 温度センサ(吐出温度検出部)
18 温度センサ(外気温度検出部)
19 制御装置(制御部)
19a 吸入乾き度算出部
21 室内熱交換器
31 冷媒配管
42a 高開度領域部(高開度領域)
42b 低開度領域部(低開度領域)
100 冷凍サイクル装置

Claims (1)

  1. 圧縮機、四方弁、膨張弁、室外熱交換器、及び室内熱交換器を冷媒配管で接続して冷凍サイクルを構成する冷凍サイクル装置であって、
    前記冷凍サイクルに用いる冷媒はR32であり、
    前記膨張弁は、比較的開度が低い低開度領域では当該膨張弁の開度変化に対する冷媒の流量の割合を比較的小さくし、開度が前記低開度領域より高い高開度領域では前記膨張弁の開度変化に対する冷媒の流量の割合を前記低開度領域より大きくする形状であり、
    前記圧縮機に吸入される冷媒の吸入乾き度を算出する吸入乾き度算出部と、
    前記膨張弁の開度を、前記吸入乾き度が目標吸入乾き度に収束するようにフィードバック制御する制御部とを備え
    前記制御部は、前記吸入乾き度算出部で算出した吸入乾き度が予め設定された吸入乾き度を下回ったときは前記膨張弁の上限開度を前記低開度領域の上限開度とし、そうでないときは前記膨張弁の上限開度を前記高開度領域の上限開度とすることを特徴とする冷凍サイクル装置。
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