JP6566562B2 - 椅子 - Google Patents
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Description
この場合、弾性部材の上面を押圧する当接壁を利用してカバー部材の下方変位を規制することができるため、脚柱の構造の簡素化を図ることができる。
この場合、脚柱がいずれの方向に傾動した場合にも、傾動許容孔の内周縁部とカバー部材の外表面との距離距離、若しくは、接触圧がより一定に保たれ易くなる。
この場合、本体部よりも外径の大きい当接壁が弾性部材に当接することになるため、脚柱の傾動に伴う荷重を弾性部材上の広い面積に作用させることが可能になる。したがって、弾性部材による反力を効率良く高めることができる。
この場合、当接壁を、弾性部材に効率良く荷重を伝達できる平坦な形状にしたまま、支持部材によってカバー部材を下方から安定的に支持することが可能になる。したがって、この構造を採用することにより、弾性部材への安定した荷重伝達と、カバー部材の過剰な下方変位の防止を両立させることができる。
この場合、下壁部を当接壁に当接させ、起立壁部を脚柱に当接させた状態において、カバー部材を支持部材によって下方から非固定状態で支持することができる。
この場合、起立壁部の円筒部と上部壁がクランク状の断面形状をなすため、起立壁部に作用する倒れ方向の荷重を効率良く受け止めることができる。したがって、この構造を採用することにより、支持部材の形状を安定的に維持し、カバー部材を下方から安定的に支持することが可能になる。
この場合、支持部材の高さを抑制することが可能になるとともに、カバー部材の下面側を突部で支持部材に安定的に支持させることが可能になる。
図1は、実施形態に係る椅子1を正面から見た図であり、図2は、椅子1全体の縦断面を示した図である。
これらの図に示すように、椅子1は、建造物のフロア等の設置面上に載置される設置ベース10と、設置ベース10から上方に起立し、起立位置を中心とした円周方向の任意の方向に傾動可能となるように設置ベース10に支持される円筒状の脚柱11と、脚柱11の上部に支持され、着座者の着座荷重を上面で受ける座体12と、を備えている。
設置ベース10は、上面視が円形状の板金製のベースフレーム13と、ベースフレーム13に取り付けられ、ベースフレーム13の上部を覆う上面視が円形状の樹脂製の上装部材14と、を備えている。上装部材14は、外周縁部から中心部に向かって緩やかな曲面を描いて上方に膨出しており、膨出部分の中心領域には、脚柱11の下部領域が傾動可能に挿通される傾動許容孔15が形成されている。ベースフレーム13は、中央領域が上方に隆起し、その隆起した部分が略水平に延在する平坦な壁となっている。この平坦な壁は、後述する弾性部材19の下面を支持する支持壁16とされている。ベースフレーム13の支持壁16の上面と上装部材14の間には、空間部17が設けられている。
なお、上装部材14の傾動許容孔15の周縁部15aは、略一定厚みの薄肉の壁によって形成されており、その周縁部15aの下面は、周縁部15aの上面側の形状に略沿うように、略球面状の円弧面とされている。また、図2に示すように、ベースフレーム13の外周縁部の下面には、下方に突出して設置面に接する円環状の設置部材90が取り付けられている。設置部材90は、滑りにくい樹脂材料によって形成され、設置ベース10の外周端部よりも内側に配置されている。
スペーサ部材24は、軸部24aの上端にフランジ部24bを有している。脚柱11の当接壁18には貫通孔18aが形成されており、スペーサ部材24の軸部24aがその貫通孔18aに上方から挿入されている。スペーサ部材24のフランジ部24bは、当接壁18の上面に当接してスペーサ部材24の下方変位を規制されている。また、スペーサ部材24の軸部24aの内周面には、ボルト25の軸部が螺合される雌ねじが設けられている。
また、脚柱11は、平坦な当接壁18と支持壁16の間に挟持された弾性部材19が撓むことにより、任意方向の傾動が許容されているが、脚柱11の傾動時には、抜け規制部材22の頭部22bの球面状のガイド面23が摺動ガイド21の支持面21a上を摺動することにより、脚柱11の傾動がガイドされる。したがって、脚柱11は弾性部材19よりも下方のガイド面23の球面中心Cの近傍部を中心として傾動することになる。
なお、この実施形態においては、抜け規制部材22が、スペーサ24とボルト25によって支持壁18に締結固定されることにより、弾性部材19が所定量圧縮されるようにしているが、弾性部材19は、抜け規制部材22を支持壁18に固定する前に予め圧縮しておくようにしても良い。
また、円筒部27bの内周面には、略水平に延出する円環状の補強板27dが溶接固定されている。補強板27dの内周部には、脚柱11の内筒11Aが嵌入されており、補強板27dの内周部は内筒11Aの外周面に対して溶接固定されている。
なお、この実施形態においては、支持部材27の外向きフランジ27aが当接壁18の上面に当接する下壁部を構成し、円筒部27bと上壁部27cとが、下壁部から上方に起立して脚柱11に当接する起立壁部を構成している。
座支持部材28は、上端面に座体12が取り付けられる本体ブロック28Aと、本体ブロック28Aの下端に連設され、外筒11Bの上端部に嵌合固定されるボス部28Bと、を備えている。ボス部28Bと本体ブロック28Aの軸心部には、ガススプリング29の上端部が嵌合固定されている。本体ブロック28Aの上面の略中央には操作レバー30の基端のプッシュ操作部30aが配置される凹部28A−1が形成されている。
着座者は、例えば、椅子1の座体12の前に後向きで立ち、座体12に手を添えて座体12の上面に腰を下ろす。このとき、椅子1の脚柱11は、着座者から座体12に加える荷重の位置と方向に応じて、設置ベース10に対して適宜傾動する。このとき、設置ベース10と脚柱11の間に介装された弾性部材19が変形し、弾性部材19において脚柱11の傾動に応じた反力を発生する。
椅子1は、弾性部材19に蓄積された反力と着座者の臀部を通して座体12に入力される荷重がバランスしたところで脚柱11の傾動を停止する。この状態において、着座者の臀部は座体12の上面に安定して保持されることになる。
座体12等に荷重が加えられて脚柱11が傾動するときには、図6に示すように、当接壁18と支持壁16の間に介装された弾性部材19が荷重の加わった側に押し潰されつつ、弾性部材19よりも下方に位置されている抜け規制部材22の球面状のガイド面23が摺動ガイド21に対して摺動し、この摺動によって脚柱11の傾動がガイドされる。したがって、脚柱11は、このときガイド面23の球面中心Cの近傍を中心として荷重の加わった方向に傾動する。
10 設置ベース
11 脚柱
11A 内筒(本体部)
12 座体
15 傾動許容孔
18 当接壁
19 弾性部材
26 カバー部材
26b 突部
27 支持部材
27a 外向きフランジ(下壁部)
27b 円筒部(起立壁部)
27c 上壁部(起立壁部)
Claims (8)
- 設置面上に載置され、若しくは固定される設置ベースと、
前記設置ベースから上方に起立し、前記設置ベースに任意の方向に傾動可能に支持される脚柱と、
前記脚柱の上部に支持され、着座者の着座荷重を上面で受ける座体と、
前記脚柱と前記設置ベースの間に介装され、前記脚柱を初期傾動姿勢である鉛直姿勢となるように付勢する弾性部材と、を備え、
前記脚柱は、前記弾性部材の上面を押圧する当接壁を有し、
前記設置ベースは、前記脚柱の前記当接壁よりも上方側位置に配置され、前記脚柱が傾動可能に挿通される傾動許容孔を有し、
前記当接壁の上方には、前記脚柱に一体傾動可能に係合されて、前記傾動許容孔を下方から閉塞するカバー部材が配置され、前記カバー部材は前記脚柱に非固定状態で下方変位を規制されていることを特徴とする椅子。 - 前記カバー部材は、前記当接壁に非固定状態で下方変位を規制されていることを特徴する請求項1に記載の椅子。
- 前記カバー部材は、前記脚柱の傾動中心近傍を球面中心とする略球面状に形成されていることを特徴する請求項1または2に記載の椅子。
- 前記当接壁は、前記脚柱の本体部よりも径方向外側に張り出して形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の椅子。
- 前記当接壁の上部には、前記カバー部材に下方から当接する支持部材が設置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の椅子。
- 前記支持部材は、前記当接壁の上面に当接する下壁部と、該下壁部から上方に起立して前記脚柱に当接する起立壁部と、を有していることを特徴とする請求項5に記載の椅子。
- 前記起立壁部は、前記下壁部から上方に延出する円筒部と、該円筒部の上部から略水平に屈曲して内周縁部が前記脚柱に当接する上壁部と、を有していることを特徴とする請求項6に記載の椅子。
- 前記カバー部材の下面には、前記支持部材に摺動可能に当接する突部が設けられていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の椅子。
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