JP6565975B2 - エンジンの排気ガス還流制御装置 - Google Patents

エンジンの排気ガス還流制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの排気ガス還流制御装置に関し、特に排気ターボ過給機の故障時における排気ガス還流制御を改善したものである。
エンジン(特にディーゼルエンジン)の動弁機構のカムが摩耗すると、その摩耗粉がオイル中に混入し、そのオイルが排気ターボ過給機の軸受部に供給されることによって、高速回転するタービンとブロアを支持するタービン軸が摩耗して折れ、タービンが排気通路を閉塞したり、ブロアが吸気通路を閉塞するという問題がある。
排気ターボ過給機のタービン軸の折損により例えば排気通路が閉塞した場合に、その排気ターボ過給機の故障を判定するのは簡単ではない。例えば、タービン軸が折損した場合には排気圧力が上昇するが、例えばDPFに水が溜まった場合や、排気管内に氷が成長した場合や、排気管の端部が雪で閉塞された場合にも、上記と同様に排気圧力が上昇するからである。
一方、特許文献1には、排気ターボ過給機のブロアの回転を検出する電磁ピックアップからなる故障検出センサを設け、ブロアの回転数が著しく低下したり又は停止したりした場合に排気ターボ過給機が故障したとして、タービンをバイパスする排気バイパス通路の開閉弁を開放し、ブロアをバイパスする吸気バイパス通路の開閉弁を開放して排気と吸気の流れを円滑にする技術が開示されている。
特開昭59−63322号公報
排気ターボ過給機のタービン上流の排気通路からブロア下流の吸気通路へ排気ガスを還流させる排気ガス還流装置(EGR装置)を備えたエンジンの場合、排気ターボ過給機が故障して排気通路や吸気通路が閉塞されると、排気ガス還流量が増加して燃焼性が低下し、エンジン回転数が低下してエンジンストールが発生する。
尚、特許文献1の技術を採用する場合でも、排気ターボ過給機の故障により吸気圧力が低下し、新気の充填量が低下するため、排気ガス還流装置が作動する限り、燃焼性の低下は避けられない。
本発明の目的は、排気ターボ過給機のタービン又はブロアの通路閉塞状態を検知した時、排気ガス還流装置による排気ガスの還流を制限するようにしたエンジンの排気ガス還流制御装置を提供することである。
請求項1のエンジンの排気ガス還流制御装置は、排気ターボ過給機と、この排気ターボ過給機のタービン上流の排気通路から排気ターボ過給機のブロア下流の吸気通路へ排気ガスを還流させる排気ガス還流装置と、この排気ガス還流装置を制御する排気ガス還流制御手段とを備えたエンジンの排気ガス還流制御装置において、前記排気ガス還流制御手段は、前記排気ターボ過給機のタービン又はブロアによる排気通路又は吸気通路の閉塞状態が検知された時、前記排気ターボ過給機の排気通路をバイパスする排気バイパス弁及び吸気通路をバイパスする吸気バイパス弁を開弁し、且つ燃焼室内の酸素濃度が設定値以下に低下したことを条件として前記排気ガス還流装置による排気ガスの還流を制限することを特徴としている。
この構成によれば、排気ターボ過給機の異常による排気通路又は吸気通路の閉塞状態が検出されたとき、排気バイパス弁と吸気バイパス弁を開弁するため、排気の流れと吸気の流れを円滑にすると共に、排気ガス還流量が増加するのを抑制することできる。
しかも、燃焼室内の酸素濃度が設定値以下に低下したことを条件として前記排気ガス還流装置による排気ガスの還流を制限するため、排気ガス還流量が零又は僅少になり、燃焼室内の酸素濃度を回復させて燃焼性を維持することができ、エンジンストールするのを防止することができる。
本発明の好ましい第の形態では、前記排気ガス還流制御手段は、前記排気ターボ過給機のタービン上流の排気通路の排気圧力とブロア下流の吸気圧力とに基づいて、前記排気ターボ過給機のタービン又はブロアの異常に伴う前記排気通路又は吸気通路の閉塞状態を検知することを特徴としている。
この構成によれば、排気ターボ過給機の異常により排気通路又は吸気通路の閉塞状態が発生すると、排気圧力は急速に上昇し、吸気圧は大気圧程度まで急速に低下することに鑑み、タービン上流の排気通路の排気圧力とブロア下流の吸気圧力とに基づいて、前記排気通路又は吸気通路の閉塞状態を確実に検知することができる。
本発明の好ましい第の形態では、前記排気ターボ過給機のブロア下流の吸気通路に吸気制御弁を有し、前記排気ガス還流装置による排気ガスの還流を制限するときには、前記吸気制御弁を全開にすることを特徴としている。
この構成によれば、排気ガスの還流を制限するとき、吸気制御弁を全開にすることで、燃焼室に吸入する新気の吸入量を増加させて、エンジンの出力低下を防ぐことができる。
本発明の好ましい第の形態において、前記排気ガス還流制御手段による制御は、エンジン回転数が所定の低回転領域にある場合だけ行われることを特徴としている。
この構成において、エンジン回転数が所定の低回転領域になる前は、エンジンの運転状態も種々の状態になるため、排気ターボ過給機の異常判定の信頼性を確保するのが難しい上、前記排気ガス還流制御手段による制御を、エンジン回転数が所定の低回転領域になってから直ちに行なえば、エンジンストールの発生も回避可能である。
本発明によれば、前記のような種々の効果が得られる。
本発明の実施形態に係るエンジンの構成図である。 エンジンの制御系のブロック図である。 排気ターボ過給機の異常判定制御と排気ガス還流制御のフローチャートの一部である。 前記のフローチャートの残部である。 排気ターボ過給機の異常判定制御と排気ガス還流制御の動作を示すタイムチャートの線図である。
[エンジンの全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るエンジンの排気ガス還流制御装置を含むエンジンEの全体構成を示す図である。このエンジンEは、車両に搭載される4サイクル4気筒のディーゼルエンジンである。尚、エンジンの具体的種類はこれに限らず、例えばガソリンエンジンであってもよい。
エンジンEは、エンジン本体1と、エンジン本体1に燃焼用空気を導入するための吸気通路2と、エンジン本体1から発生する排気ガスを車両外部へ排出するための排気通路3と、排気通路3から排気の一部を吸気通路2へ還流させるEGR装置4(排気ガス還流装置)と、排気通路3を流れる排気ガスにより駆動されて吸気を加圧する2段式排気ターボ過給機とを備えている。2段式排気ターボ過給機は、低い排気エネルギーでも効率よく過給可能な小型の第1排気ターボ過給機5と、この第1排気ターボ過給機5よりも下流側に設けられ且つ第1排気ターボ過給機5よりも大型の第2排気ターボ過給機6であって高回転域において多量の空気を過給可能な大型の第2排気ターボ過給機6とを含む。
第1排気ターボ過給機5は、第1タービン5aと第1ブロア5bを有し、第2排気ターボ過給機6は、第2タービン6aと第2ブロア6bを有する。
エンジン本体1は、内部に気筒1aが形成されたシリンダブロック7と、シリンダブロック6の上に付設されたシリンダヘッド8と、気筒1aに往復摺動可能に挿入されたピストン9とを備えている。ピストン9の上方には燃焼室10が形成されている。
シリンダヘッド8には、インジェクタ11が各気筒につき夫々1組ずつ設けられている。インジェクタ11はそのピストン側の先端部が燃焼室10の中心部に臨むような姿勢で取付けられている。インジェクタ11により燃焼室10内に燃料が噴射されると、噴射された燃料と空気の混合気は燃焼室10で燃焼し、ピストン9はその燃焼による膨張力で下方へ駆動されて上下に往復運動する。
ピストン9はコネティングロッド12を介してクランク軸13と連結されており、ピストン9の往復運動に応じてクランク軸13は中心軸回りに回転する。
シリンダブロック7には、クランク軸13の回転数をエンジンの回転数として検出するエンジン回転数センサ14が設けられている。
シリンダヘッド8には、吸気通路2から供給される空気を各気筒1aの燃焼室10に導入するための吸気ポート15と、吸気ポート15を開閉する吸気弁15aと、各気筒1aの燃焼室10で生成された排気ガスを排気通路3に導出するための排気ポート16と、排気ポート16を開閉する排気弁16aとが設けられている。
吸気通路2には上流側から順にエアクリーナ17、第2排気ターボ過給機6の第2ブロア6b、第1排気ターボ過給機5の第1ブロア5b、インタークーラ18、吸気制御弁19、サージタンク20が設けられている。サージタンク20よりも下流側には、各気筒1aと夫々個別に連通する独立通路2aが設けられており、各気筒1aには、エアクリーナ17でろ過されて第1,第2ブロア5b,6bにより加圧された後インタークーラ18により冷却された空気が、サージタンク20及び独立通路2aを介して分配される。吸気通路2のうちエアクリーナ17と第2ブロア6bとの間には、この部分を通過する空気の流量を検出するためのエアフローメータ21が設けられている。サージタンク20には吸気圧を検出する吸気圧センサ36と吸気温を検出する吸気温センサ37が付設されている。
尚、吸気通路2には、第1ブロア5bをバイパスするブロアバイパス通路22及びこの通路22を開閉可能なブロア・バイパスバルブ23(ブロアBPバルブ、吸気バイパス弁に相当する)が設けられており、このブロア・バイパスバルブ23が開弁された場合には、空気は第1ブロア5bで加圧されることなく、インタークーラ18に流入する。吸気制御弁19は、吸気通路2を開閉可能なものである。
排気通路3には、上流側から順に、第1排気ターボ過給機5の第1タービン5aと、第2排気ターボ過給機6の第2タービン6aと、排気ガス中の有害成分を浄化するためのディーゼル酸化触媒28と、DPF29(ディーゼル・パティキュレートフィルター)とが設けられている。第1,第2排気ターボ過給機5,6の第1,第2タービン5a,6aは、排気通路3を流れる排気ガスのエネルギーを受けて回転し、これに連動して第1,第2ブロア5b,6bが回転することにより吸気通路2を流れる空気を加圧する。
排気通路3の上流部には排気圧を検出する排気圧センサ38が付設されており、排気通路3のうちの第2タービン6aよりも下流部には排気ガス中の酸素濃度を検出する排気O2 センサ39が付設されている。
なお、排気通路3には、第1タービン5aをバイパスする第1タービン・バイパス通路24と、このバイパス通路24を開閉可能な第1タービン・バイパスバルブ25(第1タービンBPバルブ、排気バイパス弁に相当する)と、第2タービン6aをバイパスする第2タービン・バイパス通路26(ウェストゲート)と、このバイパス通路26を開閉可能な第2タービン・バイパスバルブ27(第2タービンBPバルブ、排気バイパス弁に相当する)とが設けられており、第1,第2タービン・バイパスバルブ25,27を開閉することで、排気ガスが第1,第2タービン5a,6a を通過するか、第1,第2タービン5a,6aをバイパスするかが夫々変更される。
ディーゼル酸化触媒28は、排気ガス中の酸素を用いて炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)を酸化して水と二酸化炭素に分解する触媒である。DPF29は、排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタである。
EGR装置4は、排気通路3の排気ガスの一部を吸気通路2へ還流するものである。EGR装置4は、排気通路3における第1タービン5aよりも上流側の部分と、吸気通路2のうちのインタークーラ18よりも下流側の部分とを接続するEGR通路30を備えており、このEGR通路30を介して一部の排気ガス(EGRガス)を吸気通路2へ還流させる。EGR通路30は、その途中において第1EGR通路31と第2EGR通路32とに分岐している。第1EGR通路31にはEGRクーラ33が設けられており、この第1EGR通路31を通過するガスはEGRクーラ33により冷却される。
第1,第2EGR通路31,32には、夫々通路を開閉する第1,第2EGRバルブ34,35が設けられており、これら第1,第2EGRバルブ34,35によってEGRガスの還流量が変更されると共に第1,第2EGR通路31,32の片方の通路を開放し且つ他方の通路を閉塞するのか変更される。
[制御系の構成]
図2はエンジンの制御系のブロック図であり、このブロック図に基づいて説明する。
エンジンの制御ユニット50(ECU)は、入力I/F(インターフェイス)と出力I/F(インターフェイス)とCPUとROMとRAM等で構成され、ROMには、図3と図4のフローチャートに示す排気ターボ過給機の異常判定制御と、異常判定時の排気ガス還流制御のフローチャートを含む種々の制御プログラムが格納されている。制御ユニット50が排気ターボ過給機の異常判定制御手段と、異常判定時の排気ガス還流制御手段を構成している。
この制御ユニット50には、エンジン回転数センサ14の検出信号、エアフローメータ21の検出信号、吸気圧センサ36の検出信号、吸気温センサ37の検出信号、排気圧センサ38の検出信号、排気O2 センサ39の検出信号等が夫々入力される。
この制御ユニット50には、ブロア・バイパスバルブ23、第1タービン・バイパスバルブ25、第2タービン・バイパスバルブ27、吸気制御弁19、第1EGRバルブ34、第2EGRバルブ35、報知手段40が夫々接続されており、これらの機器は制御ユニット50によって制御される。前記報知手段40は、自動車のインストルパネル又はその近傍に付設された液晶ディスプレイ又は報知用スピーカーで構成されている。
[排気ターボ過給機の異常判定制御、排気ガス還流制御]
最初に、本実施例に係る排気ターボ過給機の異常判定制御と排気ガス還流制御の概要について説明し、その後タイムチャートとフローチャートに基づいて説明する。
この排気ターボ過給機の異常判定制御では、第1,第2排気ターボ過給機5,6のタービン軸の折損等の故障が発生すると、排気通路3が第1,第2タービン5a,6aで閉塞されたり、吸気通路2が第1,第2ブロア5b,6bで閉塞されるため、排気圧が異常に上昇し且つ吸気圧が異常に低下することに鑑みて、排気圧と吸気圧とに基づいて、排気通路3又は吸気通路2の閉塞状態を検知する。
また、排気通路3又は吸気通路2が閉塞すると、筒内酸素濃度が異常に低下することから、筒内酸素濃度に基づいて、排気通路3又は吸気通路2の閉塞状態を検知することもできる。
そして、前記の排気通路3又は吸気通路2の閉塞状態を検知した場合には、EGR装置4による排気ガス還流を制限する。但し、この場合、筒内酸素濃度が異常に低下したことを条件として、EGR装置4による排気ガス還流を制限することが望ましい。
また、前記の排気通路3又は吸気通路2の閉塞状態を検知した場合に、第1,第2排気ターボ過給機5,6における吸気バイパスバルブ23及び第1,第2タービン・バイパスバルブ25,27を開弁する。このとき、燃焼室10内の酸素濃度が設定値以下に低下したことを条件として、EGR装置4による排気ガスの還流を制限するようにしてもよい。この排気ガスの還流を制限する場合、吸気制御弁19を全開にし、第1,第2EGRバルブ34,35を閉弁するものとする。
[タイムチャートの説明]
図5は、排気ターボ過給機の異常判定制御と排気ガス還流制御に付随するタイムチャートを示すものであり、このタイムチャートに基づいて説明する。
1200rpmよりも高いエンジン回転数で運転中に、時刻t1において、排気ターボ過給機5,6の何れかに異常が発生し、第1,第2タービン5a,6aの何れかにより排気通路3が閉塞されたり、第1,第2ブロア5b,6bの何れかにより吸気通路2が閉塞されたりすると、排気ガスの流れと空気の流れが阻害されるため、排気圧が急速に上昇し、吸気圧が異常に低下し、エンジン回転数も低下していく。
本発明では、エンジン回転数が1200rpm以下の所定の低回転領域にあることを条件として排気ターボ過給機5、6の異常判定を行い、異常発生時用の排気ガス還流制御を行う。そこで、エンジン回転数が1200rpm以下になった時点において排気圧が所定圧P1以上であり且つ吸気圧が大気圧P2以下である場合には、排気通路3又は吸気通路2の閉塞の可能性が高いため、その状態が所定時間T1継続したことを条件として、異常判定フラグF1が「1」とされる。
その後、排気圧と吸気圧が上記の異常値である限り、異常判定フラグF1が「1」に保持され、エンジン回転数の低下に応じて排気圧、吸気圧も変動し、上記の異常判定フラグF1を「1」に保持する条件が満たされなくなると、時刻t3おいて異常判定フラグF1が「0」にリセットされる。
この異常判定フラグF1が「0」にリセットされると、排気ガスと空気の流れを円滑にするため、第1,第2タービンBPバルブ25,27(BPはバイパスの略)と、ブロアBPバルブ23が、夫々閉から開に切換えられ、所定時間の間保持される。
上記のバルブ25,27,23を開弁している間は、排気圧が低下するものの、その後これらのバルブ25,27,23が閉弁されると、排気圧は再び上昇し、吸気圧は低圧を維持するため、異常判定フラグF1が再び「1」とされ、そのフラグF1が「0」にリセットされると、再度上記のバルブ25,27,23が所内時間の間開弁される。
他方、筒内酸素濃度の目標値は、エンジン回転数に関連つけて設定される。筒内酸素濃度推定値は、時刻t1〜t2のころ、吸気量の低下に応じて低下し、その後、上記のバルブ25,27,23の開弁に応じて増大する。しかし、時刻t4頃、上記のバルブ25,27,23が閉弁されると、燃焼室内への空気の充填量が著しく低減するため、筒内酸素濃度推定値は急減し、しきい値以下まで低下する。
筒内酸素濃度推定値がしきい値以下にある間は、排気通路3又は吸気通路2の閉塞の可能性が高いため、異常判定フラグF2が「1」とされる。異常判定フラグF2が「1」になると、吸気制御弁19は全開よりも若干小さい開度まで徐々に増加され、第1,第2EGRバルブ34,35は全閉よりも若干大きい開度まで徐々に減少される。
前記の異常判定フラグF2が「1」から「0」切換えられると、吸気制御弁19が所定時間の間全開にされ、第1,第2EGRバルブ34,35が所定時間の間全閉にされる。
上記のバルブ25,27,23の開弁を所定回数(例えば3回)繰り返され、また、吸気制御弁19の全開と第1,第2EGRバルブ34,35の閉弁が所定回数(例えば2回)繰り返されると、第1,第2排気ターボ過給機5,6の何れかに異常が発生し、排気通路3又は吸気通路2の閉塞が発生したものとして報知手段40により報知する。
[フローチャートに基づく説明]
排気ターボ過給機の異常判定制御と異常判定時の排気ガス還流制御について、図3と図4のフローチャートに基づいて説明する。尚、フローチャート中、Si(i=1,2,・・)は各ステップを示す。
この制御が開始されると、S1において、フラグやカウンタやタイマをリセットする等の必要な初期設定がなされる。次に、S2において図2に示すセンサ類からの検出信号を含む各種信号が読み込まれる。次に、S3において、エンジン回転数Nが1200rpm以下か否か判定し、その判定がNoのときはS5へ移行し、N≦1200rpmになるとS4に移行する。S5においてはフラグF1=0にリセットされ、S6においてはフラグF1が「1」から「0」へ変化したか否か判定する。S6の判定がNoのときはS11へ移行する。
S4において、排気圧≧P1(所定値、例えば450kPa)で且つ吸気圧≦P2(大気圧)か否か判定し、その判定がNoのときはS5へ移行し、その判定がYesのときはS7においてS4の条件が所定時間T1継続したか否か判定する。S7の判定がNoのときはS11へ移行し、所定時間T1継続した場合には、S8において、排気通路3又は吸気通路2の閉塞の可能性が高いことを示す異常判定フラグF1が「1」にセットされ、その後S11へ移行する。
S6の判定がYesのときはS9へ移行し、排気ガスの流れと空気の流れを円滑にするため、S9において第1,第2タービン・BPバルブ25,27とブロアBPバルブ23を夫々所定時間全開とする制御信号が制御ユニット50からバルブ25,27,23へ出力される。 その後、カウンタC1が1だけインクリメントされ、S11へ移行する。
次に、S11においては燃焼室10内の筒内酸素濃度推定値が演算される。
制御ユニット50は、燃焼室10内の酸素濃度を、例えば、吸気充填量、吸入空気量、EGRガスの流量及び酸素濃度をパラメータとして吸排気通路内ガスの酸素濃度をモデル化した吸排気モデルにより推定する。
ここで、吸気充填量は、吸気圧センサ36で検出する吸気圧と、吸気温センサ37で検出する吸気温度とを用いて演算される。吸入空気量は、エアフローメータ21で検出される吸入空気流量から演算される。EGRガスの流量は、排気圧センサ38で検出する排気圧と、吸気圧センサ36で検出する吸気圧と、第1,第2EGRバルブ34,35の開度とに基づいて演算される。EGRガスの酸素濃度は、排気O2 センサ39で検出する排気の酸素濃度と、排気O2 センサ39が実際の排気酸素濃度を検出するまでの時間遅れとに基づいて演算される。
次に、S12において、筒内酸素濃度推定値≦THO2(所定のしきい値)か否か判定し、その判定がNoのときはS13へ移行し、S13において異常判定フラグF2が「0」とされ、次のS14において、異常判定フラグF2が「1」から「0」に変化したか否か判定し、その判定がNoのときはリターンする。
S12の判定がYesのときはS15へ移行し、S15において排気通路3又は吸気通路2の閉塞の可能性の高いことを示す異常判定フラグF2が「1」にセットされ、次のS16において、吸気制御弁19を微速で開く微小開とし、第1,第2EGRバルブ34,35を微速で閉じる微小閉とする制御信号が制御ユニット50からバルブ19,34,35へ出力され、その後リターンする。
S14の判定がYesのときは、S17において吸気制御弁19を所定時間全開とし、
第1,第2EGRバルブ34,35を所定時間全閉とする制御信号が制御ユニット50からバルブ19,34,35へ出力される。
S17の次のS18においては、カウンタC2が1だけインクリメントされる。
次に、S19において、カウンタC1のカウント値が所定値n1(例えばn1=3)以上で且つカウンタC2のカウント値が所定値n2(例えばn2=2)以上か否か判定し、その判定がNoのときはリターンし、S19の判定がYesのときはS20において、排気ターボ過給機5,6の何れかに異常が発生し、排気通路3又は吸気通路2が閉塞したものと判定する。次のS21においては、報知手段40により第1,第2排気ターボ過給機5,6に異常発生の旨を報知する。
次に、上記の排気ターボ過給機の異常判定制御と異常判定時の排気ガス還流制御の作用、効果について説明する。
第1,第2排気ターボ過給機5,6の何れかの異常による排気通路3又は吸気通路2の閉塞状態が検知された時、EGR装置4による排気ガスの還流を制限するため、排気ガス還流量が零又は僅少になり、燃焼室10における燃焼性を維持することができ、エンジンストールするのを防止することができる。
第1,第2排気ターボ過給機5,6の何れかの異常による排気通路3又は吸気通路2の閉塞状態が検出され且つ燃焼室10内の酸素濃度の低下が検出された時、EGR装置4による排気ガスの還流を制限するため、燃焼室10内の酸素濃度を増加させて燃焼性の低下を防ぐことができる。
排気ターボ過給機5,6の異常による排気通路3又は吸気通路2の閉塞状態が検出されたとき、第1,第2タービン・バイパス弁25,27とブロアバイパス弁23を開弁するため、排気の流れと吸気の流れを円滑にし、排気ガス還流量が増加するのを抑制することできる。
しかも、燃焼室10内の酸素濃度が設定値以下に低下したことを条件として前記EGR装置4による排気ガスの還流を制限するため、燃焼室10内の酸素濃度を回復させて燃焼性を維持することができる。
つまり、第1、第2排気ターボ過給機5,6の何れかの異常により排気通路3が閉塞された場合、その閉塞状態の程度によって排気ガス還流量の増加度合も変わり、燃焼室内の酸素濃度の低下度合も変わる。閉塞程度が小さく酸素濃度の低下が小さい場合は、燃焼への影響が小さいため、排気ガス還流量を制限する必要性は低く、むしろ排気ガス還流量を制限するとNOx浄化性能に影響を及ぼす。従って、酸素濃度の低下度合を把握し、酸素濃度が設定値以下に低下したことを条件として排気ガス還流量を制限することで、NOx浄化性能悪化防止と燃焼性維持との両立を図ることができる。
タービン上流の排気通路3の排気圧力とブロア下流の吸気圧力とに基づいて、第1,第2排気ターボ過給機5,6の何れかの異常により排気通路又は吸気通路の閉塞状態が発生したことを確実に検知することができる。
また、排気ガスの還流を制限するとき、吸気制御弁19を全開にすることで、燃焼室10に供給する新気の供給量を増加させてエンジンの出力低下を防ぐことができる。
エンジン回転数が所定の低回転領域になる前は、エンジンの運転状態も種々の状態になるため、排気ターボ過給機の異常判定の信頼性を確保することが難しい上、前記排気ガス還流の制御を、エンジン回転数が所定の低回転領域になってから直ちに行なえば、エンジンストールの発生も回避可能である。
次に、前記実施形態を部分的に変更する例について説明する。
1)前記実施形態では、第2排気ターボ過給機6の故障も考慮して制御するようにしているが、第2排気ターボ過給機6は故障しにくいので第1排気ターボ過給機5の故障のみを考慮して制御するようにしてもよい。即ち、吸気通路2と排気通路3の閉塞の可能がある場合に、第1タービン・BPバルブ25とブロア・BPバルブ23のみを開弁するように構成してもよい。この場合、第2排気ターボ過給機6の機能は維持することができる。
2)前記実施形態では、フラグF1が「1」から「0」に変化した時点から所定時間の間第1,第2タービン・BPバルブ25,27及びブロア・BPバルブ23を開弁するように制御する。この制御に代えて、フラグF1が「1」にセットされた時点から所定時間の間第1,第2タービン・BPバルブ25,27及びブロア・BPバルブ23を開弁するように制御してもよい。
3)その他、当業者ならば本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
E エンジン
1 エンジン本体
2 吸気通路
3 排気通路
4 EGR装置(排気ガス還流装置)
5,6 第1,第2排気ターボ過給機
5a,6a 第1,第2タービン
5b,6b 第1,第2ブロア
10 燃焼室
19 吸気制御弁
23 ブロア・バイパスバルブ
25,27 第1,第2タービン・バイパスバルブ
50 制御ユニット(排気ガス還流制御手段)

Claims (4)

  1. 排気ターボ過給機と、この排気ターボ過給機のタービン上流の排気通路から排気ターボ過給機のブロア下流の吸気通路へ排気ガスを還流させる排気ガス還流装置と、この排気ガス還流装置を制御する排気ガス還流制御手段とを備えたエンジンの排気ガス還流制御装置において、
    前記排気ガス還流制御手段は、前記排気ターボ過給機のタービン又はブロアによる排気通路又は吸気通路の閉塞状態が検知された時、前記排気ターボ過給機の排気通路をバイパスする排気バイパス弁及び吸気通路をバイパスする吸気バイパス弁を開弁し、且つ燃焼室内の酸素濃度が設定値以下に低下したことを条件として前記排気ガス還流装置による排気ガスの還流を制限する、
    ことを特徴とするエンジンの排気ガス還流制御装置。
  2. 前記排気ガス還流制御手段は、前記排気ターボ過給機のタービン上流の排気通路の排気圧力とブロア下流の吸気圧力とに基づいて、前記排気ターボ過給機のタービン又はブロアの異常に伴う前記排気通路又は吸気通路の閉塞状態を検知することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気ガス還流制御装置。
  3. 前記排気ターボ過給機のブロア下流の吸気通路に吸気制御弁を有し、
    前記排気ガス還流装置による排気ガスの還流を制限するときには、前記吸気制御弁を全開にすることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの排気ガス還流制御装置。
  4. 前記排気ガス還流制御手段による制御は、エンジン回転数が所定の低回転領域にある場合だけ行われることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンの排気ガス還流制御装置。
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