JP6565446B2 - 電池劣化判定装置,電池劣化判定方法及び車両 - Google Patents

電池劣化判定装置,電池劣化判定方法及び車両 Download PDF

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Description

本明細書では、電池の劣化を判定する技術を開示する。
例えばエンジン車では、そのエンジン(内燃機関)を始動するためのスタータモータ用の電池を備えている。電池は経年的に劣化が進み、劣化によりエンジンの始動不良等を生じやすくなるため、劣化程度を測定し、ある程度の劣化が進んだと判断されたときには、例えば電池交換を促す等のシステムが自動車に組み込まれることがある。電池の劣化は、電池の内部抵抗によって判定できることが知られている。
例えば、特開2008−122165号公報には、電池の内部抵抗から得られる劣化度SOHにウエイトを乗算して電池のSOHを算出する劣化度の検出方法が記載されている。この内部抵抗に乗算されるウエイトは、内部抵抗が大きくなる寿命末期に近づくにしたがって大きくされている。これにより、電池の使用時間による内部抵抗の変化に応じた劣化度を検出できるようになっている。
特開2008−122165号公報
ところで、電池の内部抵抗は、電池の劣化度合いだけでなく、電池が実際に置かれている環境によっても影響を受ける。具体的には、多くの電池では、環境温度が低い時には電池の内部抵抗が大きく、環境温度が高い時には、電池の内部抵抗が小さいという特性を有する。すなわち、比較的暖かい季節においては、電池の劣化が進んでいる場合であっても、実際にはエンジンが始動できる可能性がある。そのため、エンジン始動性を指標とした内部抵抗による劣化判定には適していない。
一方、電池の劣化を、電池の内部抵抗ではなく、容量維持率に基づいて判定する方法もある。この方法では、時間の経過や充放電の回数等に伴って初期容量を減算していき、容量維持率が所定の割合まで低下したことをもって電池の寿命と判断する。この容量維持率は、アイドリングストップの実施可否を判断する電池のSOC(State Of Charge)範囲に影響する。したがって、アイドリングストップを実施するSOC範囲が、例えば、70%以上という条件である場合、電池の容量維持率が70%以下となっている場合は、アイドリングストップを実施できなくなるため、電池の寿命と判断することができる。また、電池は車両駐車中に車両の負荷に電力を供給する役割があるため、極端に劣化が進んだ場合は(長期)駐車可能時間が短くなる。この期間を容量維持率の劣化の指標とすることもできる。
このような電池の劣化判定に用いられる容量維持率は、使用履歴・温度履歴に応じて低下してゆくように算出される。ここで、クランキング性能(エンジンの始動性)は、電池の内部抵抗が大きく影響するが、容量維持率による劣化判定のみによると、エンジンの始動時(クランキング時)のような内部抵抗によって電池の電圧降下が大きくなる場合であっても内部抵抗が加味されないため、電池の寿命を適切に判定することができないという問題がある。また、容量維持率による劣化判定は、容量維持率の算出時点で実際に電池が置かれている環境温度により異なる内部抵抗が加味されるものではない。そのため、内部抵抗が大きい低温時に劣化と判定すべきであるにも関わらず電池の容量維持率が高いため劣化と判定されない場合がある。具体的には例えば冬期等の電池の環境温度が低くて電池の内部抵抗が大きく電池の劣化と判定すべきときに容量維持率が高くて電池が劣化していないと判定されると、電池の交換がされないため、エンジンの始動ができない場合がある。
上記したように、電池の劣化度を、電池の内部抵抗に基づいて判定する場合と、電池の容量維持率に基づいて判定する場合とでは、いずれの場合も電池寿命の適切な判定ができないことがあるという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、電池寿命の適切な判定を行うことを目的とする。
本明細書によって開示される電池劣化判定装置は、電池の温度を検出する温度検出部と、前記電池の劣化を判定する判定部と、を備え、前記判定部は、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合と、前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上の場合とで、異なる方式の劣化判定処理を実行する。
本明細書によって開示される電池劣化判定方法は、電池の温度が所定温度未満の場合と所定温度以上の場合とで異なる方式の劣化判定処理を実行する。
本明細書によって開示される車両は、電池の温度を検出する温度検出部と、前記電池の劣化を判定する判定部と、を備え、前記判定部は、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合と、前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上の場合とで、異なる方式の劣化判定処理を実行する。
本明細書によって開示される電池劣化判定装置によれば、電池寿命の適切な判定を行うことができる。
実施形態1の劣化判定装置の構成を示すブロック図 クランキング時に電池の電圧が時間により変化することを示す図 クランキング時に電池の電流が時間により変化することを示す図 温度と温度補正係数との関係を示す図 温度により電池の内部抵抗が変化することを示す図 時間の経過による容量維持率の減少を示す図 電池温度及び充放電積算量による容量の減算量を示す図 電池の容量と電圧との関係を示す図 温度によって異なる劣化判定方法によるSOHとの関係を示す図 劣化判定処理を示すフローチャート 実施形態2の劣化判定処理を示すフローチャート 実施形態3の劣化判定処理を示すフローチャート
(本実施形態の概要)
初めに、本実施形態の概要について説明する。
電池劣化判定装置は、電池の温度を検出する温度検出部と、前記電池の劣化を判定する判定部と、を備え、前記判定部は、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合と、前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上の場合とで、異なる方式の劣化判定処理を実行する。
電池劣化判定方法は、電池の温度が所定温度未満の場合と所定温度以上の場合とで異なる方式の劣化判定処理を実行する。
車両は、電池の温度を検出する温度検出部と、前記電池の劣化を判定する判定部と、を備え、前記判定部は、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合と、前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上の場合とで、異なる方式の劣化判定処理を実行する。
上記構成によれば、温度検出部が検出した電池の温度が所定温度未満の場合と、前記温度検出部が検出した電池の温度が所定温度以上の場合とで、異なる方式の劣化判定処理を実行するため、全ての温度で共通の方式の劣化判定処理を実行する場合と比較して、環境温度に応じた適切な劣化判定を行うことができる。よって、電池寿命の適切な判定を行うことができる。
また、前記電池の内部抵抗を検出する内部抵抗検出部と、前記電池の初期容量に対する容量比である容量維持率を算出する容量維持率算出部と、を備え、前記判定部は、前記劣化判定処理として、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合に前記内部抵抗検出部が検出した内部抵抗に基づいて前記判定を行う第1判定処理と、前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上のときに前記容量維持率算出部が算出した容量維持率に基づいて前記判定を行う第2判定処理と、の少なくとも一方の判定処理を実行するようにしてもよい。
前記電池の内部抵抗を内部抵抗検出部が検出し、前記電池の温度を温度検出部が検出し、前記電池の初期容量に対する容量比である容量維持率を容量維持率算出部が算出するものであり、前記劣化判定処理として、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合に前記内部抵抗検出部が検出した内部抵抗に基づいて前記判定を行う第1判定処理と、前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上のときに前記容量維持率算出部が算出した容量維持率に基づいて前記判定を行う第2判定処理と、の少なくとも一方の判定処理を実行するようにしてもよい。
上記構成によれば、電池の温度が所定温度未満のときには、測定時点の電池の温度が低いと大きくなる内部抵抗に基づいて電池の劣化(例えばエンジンの始動不良を生じうる程度の劣化)を判定することで、環境温度が低い時の電池の劣化の判定を適切に行うことができる。一方、電池の温度が所定温度以上のときには、電池の容量維持率に基づいて電池の劣化を判定することで、容量維持率が低くなってしまっているのに環境温度が高く内部抵抗が小さいために劣化とは判断されない事態を防ぐことができる。また、容量維持率は、アイドリングストップの実施可否を判断する電池のSOC範囲に影響するため、アイドリングストップ機能を有する車両の場合には、アイドリングストップの実施可否により、電池の寿命の判断が可能になる。また、電池は車両駐車中に車両の負荷に電力を供給する役割があるため、劣化が進んだ場合は(長期)駐車可能時間が短くなる。したがって、例えば、この駐車可能時間を容量維持率による劣化の指標に用いることが可能になる。
また、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合に前記第1判定処理を実行し、前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上の場合に前記第2判定処理を実行するようにしてもよい。
また、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合に前記第1判定処理を実行し、前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上の場合に前記第2判定処理を実行するようにしてもよい。
これにより、環境温度が低い時及び環境温度が高い時のいずれの場合についても電池寿命の適切な判定を行うことができる。
また、前記判定部は、前記内部抵抗検出部が検出した内部抵抗を、当該内部抵抗の検出時の温度よりも低い温度である基準温度での内部抵抗に補正した値に基づいて前記電池の劣化を判定するようにしてもよい。
このようにすれば、検出時の温度よりも低い基準温度における内部抵抗によって劣化を判定することができるため、環境温度が低い時において電池寿命を安全サイドで判定することができる。
また、前記判定部は、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満のときには、前記内部抵抗及び前記容量維持率に基づいて前記電池の劣化を判定する処理を行うようにしてもよい。
このようにすれば、所定温度未満の場合に内部抵抗だけでなく容量維持率に基づいて劣化の判定をするため、低温時に内部抵抗では劣化と判定とされない場合であっても容量維持率により劣化の判定を行うことができる。よって、劣化判定の精度を高めることが可能になる。
また、前記容量維持率は、温度と充放電履歴とに基づいて算出されるようにしてもよい。
また、前記判定部は、前記内部抵抗又は前記容量維持率が寿命を規定する所定値に達すると前記電池の劣化を判定し、前記電池の交換が必要なことを外部に報知させるようにしてもよい。
このようにすれば、電池が寿命になったときに電池を交換することができる。
また、前記判定部は、所定の温度範囲で前記第1判定処理と前記第2判定処理との双方を行うとともに、前記所定の温度範囲における前記内部抵抗及び前記容量維持率に重み付けをして前記電池の劣化の判定を行うようにしてもよい。
このようにすれば、所定の温度範囲について、内部抵抗又は容量維持率のみでは適切な劣化の判定ができない場合に、電池の劣化の判定を適切に行うことができる。
また、スタータモータにより始動される内燃機関を備えた自動車に搭載され、前記スタータモータを駆動するための電力を供給する電池の劣化を判定する電池劣化判定装置にあっては、前記内部抵抗検出部は、前記スタータモータの駆動時における電圧及び電流をそれぞれ検出する電圧検出部及び電流検出部から出力された検出結果を演算することで前記内部抵抗を検出することができる。
このようにすれば、スタータモータの駆動時の電圧及び電流の検出結果で内部抵抗を検出するため、エンジンの始動不良を生じうる程度の電池の劣化を検出することができる。
また、前記内部抵抗は、エンジン始動時における前記電池の温度が所定温度未満のときのみの電圧及び電流に基づいて算出されるようにしてもよい。
このようにすれば、内部抵抗の算出が所定温度未満の電圧及び電流に基づいてされることで、例えば、内部抵抗を温度補正する場合の補正式を簡素化でき、精度の向上が期待できる。
また、前記内部抵抗検出部は、エンジン始動時又はエンジン停止時における前記電池の温度が所定温度未満のときには、前記電池の温度が所定温度以上となっても前記内部抵抗に基づいて前記電池の劣化の判定を行うようにしてもよい。
このようにすれば、例えば周囲環境温度が低いときの電池の劣化の判定精度を高めることができる。
また、前記判定部は、温度が所定温度以上から所定温度未満に下がると、前回検出した前記内部抵抗の値に、前記電池の使用状態に応じた数値を加算して前記劣化を判定するようにしてもよい。
このようにすれば、例えば、車両起動後におけるエンジン始動前(クランキング前)の電池の劣化の判定精度を高めることができる。
また、前記判定部の判定に応じてアイドリングストップを実施するか否かを判定するアイドリングストップ実施判定又は前記アイドリングストップの時間を算出するアイドリングストップ時間判定を行うようにしてもよい。
このようにすれば、アイドリング時における電池の電力不足を回避することができる。
また、前記電池に回生電力が入力されるものであり、前記判定部は、前記電池の劣化に応じて回生電力受け入れ条件の判定を行うようにしてもよい。
このようにすれば、電池の劣化時における回生電力の受け入れを規制することが可能になる。
また、前記判定部は、前記電池の劣化に応じて前記電池の交換判定を行うようにしてもよい。
このようにすれば、電池の交換時期を知ることができる。
また、前記判定部は、前記電池の劣化に応じて充放電制御の変更要否判定を行うようにしてもよい。
このようにすれば、電池の劣化時における電池への充放電を抑制することが可能になる。
また、前記容量維持率算出部は、前記電池の初期容量と、前記電池の初期容量に対して前記電池の温度及び前記電池の充放電積算量に応じた値を減算した容量との比を求めることで前記容量維持率を算出することができる。
また、前記所定温度は、0℃であり、前記判定部は、前記温度検出部が検出した温度が0℃未満の場合と、前記温度検出部が検出した温度が0℃以上の場合とで前記劣化判定処理を切り替えるようにしてもよい。
このようにすれば、内部抵抗の影響が比較的大きくなる0℃を基準として劣化判定処理の切り替えを行うことができる。
また、前記電池は、リチウムイオン蓄電池であるようにしてもよい。
このようにすれば、リチウムイオン蓄電池は、極板の有効面積を大きく、部品の内部抵抗を小さくすることができるので、他の電池(鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・水素蓄電池)と比較して、電池の内部抵抗による発熱が検出温度に与える影響を抑制することができる。
また、前記電池は、エンジンの始動用の電池であるようにしてもよい。
また、前記電池は、4輪の自動車に搭載されるようにしてもよい。
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1について、図1ないし図10を用いて説明する。
1.劣化判定装置の構成
劣化判定装置10は、組電池(図示しない)の劣化を判定する装置であり、例えば電池管理システム(Battery Management System)に備えられ、自動車等の車両に搭載される。この自動車は、スタータモータにより始動される内燃機関を備え、アイドリングストップ機能を有する。組電池は、複数の電池セルが直列接続された構成であり、各電池セルは、繰り返し充電可能な二次電池である。組電池は、例えば、リチウムイオン蓄電池とすることができる。
劣化判定装置10は、図1に示すように、電圧センサ11(「電圧検出部」の一例)、電流センサ12(「電流検出部」の一例)、温度センサ13(「温度検出部」の一例)、内部抵抗検出部14、容量維持率算出部17、判定部20、及び、表示部24を備えている。
電圧センサ11は、組電池全体の電圧を検出できるものであり、組電池の両端電圧に応じた検出信号を出力する。電流センサ12は、組電池に流れる充電電流または放電電流(以下、充放電電流という)の電流値に応じた検出信号を出力する。温度センサ13は、接触式あるいは非接触式で組電池の温度に応じた検出信号を出力する。温度センサ13は、電池セルごとに設けられ、電池セルの温度に応じた検出信号を出力する。
内部抵抗検出部14は、電圧センサ11、電流センサ12及び温度センサ13の検出結果によって組電池の内部抵抗を検出するものであり、内部抵抗演算部15と、補正部16とを備えている。内部抵抗演算部15は、電圧センサ11及び電流センサ12から電圧及び電流の検出信号を受けており、例えば、クランキング時の電圧変化ΔVと電流変化ΔIとを求め、ΔV/ΔI=Rにより内部抵抗Rを演算する。
例えば、図2,3に示すように、時間t1とt2の間でクランキングが行われ、そのときの電圧変化ΔVと電流変化ΔIが同図に示すように変化したとすると、その時の内部抵抗Rは、
R=(|12[V]−10[V]|)/(|50[A]−600[A]|)=3.63[mΩ]
として求めることができる。
補正部16は、温度センサ13からの検出信号と内部抵抗演算部15の出力が入力されており、内部抵抗Rを検出時の温度よりも低い基準温度(本実施形態では−25℃)における内部抵抗RAに変換するものである。具体的には、図4のグラフに示した温度と温度補正係数との関係が、温度を変数とした温度補正係数の関数として実験的に定められており、その関数が図示しない記憶装置に記憶されている。温度センサ13からの信号に基づき電池の現時点の温度が測定されると、その温度を上記の関数に入力して温度補正係数を求め、その温度補正係数を上記の計算式で算出した内部抵抗Rに乗算することで、内部抵抗Rを想定される下限温度としての基準温度に換算した内部抵抗RAに補正する。
電池の内部抵抗は、一般に、その電池の温度に応じて図5に示すような関係で変化する。そして、その温度による抵抗変化曲線は、電池の劣化が進むにつれて、内部抵抗が高い方にシフトしてゆく。新品の電池が図5の破線で示すような抵抗変化曲線を持っているとしても、その電池が劣化すれば、同図に実線で示すようになる。そこで、本実施形態では、基準温度を例えば−25℃と定め、その基準温度における内部抵抗RAが寿命判定閾値(所定値。例えば1.6mΩ)を超えている場合には、交換が必要な程度まで電池が劣化していると判定される。
容量維持率算出部17は、図1に示すように、履歴データ記憶部18と容量維持率推定部19とを備えている。履歴データ記憶部18には、電流センサ12と温度センサ13の検出信号が入力されることにより、所定のサンプリング時間毎にその時点の充放電電流の値と、その時点での電池の温度とが記憶されている。
容量維持率推定部19は、履歴データ記憶部18に記憶された履歴データを読み出し、これに基づき、現在の容量維持率CRを算出する。この容量維持率CRは、新品の電池が有していた満充電時の初期容量と、その後の電池が有しているであろう満充電時の容量との比率(百分率)である。電池は、一般に、使用環境の温度履歴や充放電履歴に応じて劣化してゆき、高温環境に置かれるほど、多くの充放電電流が流れるほど、劣化が進む。そこで、温度が何度のときにどれほどの充放電電流が流れたかの履歴を把握し、それに応じた値を初期容量から減算してゆけば、その時点での満充電容量を計算でき、それに基づいて容量維持率が算出できる。
なお、温度履歴・充放電履歴に応じた減算値は、予め電池の試験により得られたデータにより求められる。図7には、電池がおかれた温度と1時間当たりに減算容量との関係及び充放電積算量と減算容量との関係を例示してある。図6には、間隔TAでは、電池温度25℃,充放電積算量10000Ah,間隔TBでは、電池温度60℃,充放電積算量5000Ah,間隔TCでは、電池温度0℃,充放電積算量2000Ah,間隔TDでは、電池温度25℃,充放電積算量50000Ahとした例を示している。このように、電池温度、充放電積算量に応じた容量が初期容量に対して減算されることで、新品の状態から少しずつ劣化してゆく電池の満充電時の容量が求められ、これに基づき容量維持率が求められる。
本実施形態では、容量維持率が0.6(60%)まで低下すると、劣化が進んだと判定して、電池交換を促す表示がされる。なお、図8に示すように、現在の容量維持率CRがアイドリングストップ閾値(所定値。本実施形態では60%)に達した場合には、アイドリングストップを行わないようになっている。
判定部20は、図1に示すように、第1判定部21と第2判定部22と選択部23とを備えている。第1判定部21は、補正部16から受けた内部抵抗RAが寿命と判定するための寿命判定閾値以上であるか否かを判定する。第1判定部21は、内部抵抗RAが寿命判定閾値(1.6mΩ)以上であるときには、選択部23に電池の劣化に関する情報(例えば、寿命に達していることを示す情報でもよい)を出力する。
第2判定部22は、容量維持率推定部19から受けた容量維持率CRが寿命と判定するための容量維持率CR(60%)以下であるか否かを判定する。第2判定部22は、容量維持率CRが所定以下であるときには、選択部23に電池の劣化に関する情報を出力する。
選択部23は、温度センサ13が検出した温度が所定温度(本実施形態では0℃)未満であれば、第1判定部21から入力された電池の劣化程度の情報(寿命に達していることを示す情報でもよい)を選択して表示部24に出力し、温度センサ13が検出した温度が所定温度(本実施形態では0℃)以上であれば、第2判定部22から入力された電池の劣化に関する情報(例えば、寿命に達していることを示す情報)を選択して表示部24に出力する。したがって、第1判定部21及び選択部23による処理が「第1判定処理」の一例となり、第2判定部22及び選択部23による処理が「第2判定処理」の一例となる。また、選択部23は、第1判定処理と第2判定処理とを切り替えている。なお、図9では、新品時と寿命到達時(劣化時)の電池の容量維持率CRとSOH(State Of Health)との関係、及び、内部抵抗RAとSOHとの関係は線形的に推移しており、これらの数値により電池のSOHを判定できる。
表示部24は、液晶ディスプレイ等からなり、組電池の劣化状態(SOH)等を表示可能となっている。表示部24は、判定部20から電池の劣化程度の情報(寿命に達していることを示す情報でもよい)が入力されると、ユーザに電池の交換を促す情報を表示する。なお、表示部24は、ユーザからの入力を受け付ける操作部を備えている。
なお、判定部20からの出力は、エンジンの駆動を制御するための駆動制御部25(劣化判定装置10の内部でも外部でもよい)に出力されており、判定部20から寿命に達していることを示す情報が入力されると、車両が停止した場合であってもアイドリングストップを行わない(アイドリング状態を維持する)。
内部抵抗検出部14と容量維持率算出部17と判定部20との処理は、中央処理装置(以下、CPUという)が行う。なお、CPUは、ROMやRAMなどの記憶部を有し、記憶部には、BMSの動作を制御するための各種のプログラム(電池管理プログラムを含む)が記憶されている。
劣化判定装置10の処理を説明する。
CPUには、電圧センサ11、電流センサ12、温度センサ13からの検出信号が入力されており、CPUは、図10に示すように、温度センサ13が検出した温度が0℃未満であるか否かを判断する(S11)。前回のクランキング時に温度センサ13が検出した温度が0℃未満であるときには(S11で「YES」)、電圧センサ11及び電流センサ12が検出した電圧変化及び電流変化により現在の温度での内部抵抗Rを測定する(S12)。内部抵抗演算部が求めた内部抵抗Rは、補正部16にて温度補正係数を乗算して−25℃とした場合の内部抵抗RAに変換する(S13)。
次に、CPUは、−25℃での内部抵抗RAが寿命判定閾値以上であるか否かを判断する(S14)。−25℃での内部抵抗RAが寿命判定閾値以上である場合には(S14で「YES」)、電池の寿命と判定し(S17)、電池の交換を促す表示を表示部24に表示させて寿命判定を終了する。−25℃での内部抵抗RAが寿命判定閾値未満である場合には(S14で「NO」)、まだ電池の寿命に達していないため寿命とは判定せずに寿命判定を終了する。
一方、温度センサ13が検出した温度が0℃以上であるときには(S11で「NO」)、現在までの履歴を履歴データ記憶部18から読み出し、温度や充放電電流に応じた数を減算して容量維持率CRを推定する(S15)。その容量維持率CRが閾値以下であるかを判断する(S16)。容量維持率CRが閾値以下であるときには(S16で「YES」)、電池の寿命と判定し(S17)、電池の交換を促す表示を表示部24に表示させて寿命判定を終了する。一方、容量維持率CRが寿命判定閾値より大きい場合には(S16で「NO」)、まだ電池の寿命に達していないため寿命とは判定せずに寿命判定を終了する。
上記実施形態によれば、電池の温度が所定温度(例えば0℃)未満のときには、内部抵抗Rに基づいて電池の劣化を判定するから、電池の劣化が進んでいる上に、電池温度が低いためにクランキングが困難になりつつある場合には、事前に電池交換を促す警告を出すことができる。すなわち、常時、容量維持率方式によって劣化判定を行う場合では、例えば冬期に、算出された容量維持率の観点からは劣化と判定できないにも係わらず、実際には環境温度が0°未満であるため電池の内部抵抗が高く、そのためにクランキングを適切に行うことができないといった事態が発生しうるが、本実施例ではこれを未然に回避することができる。
一方、電池の温度が所定温度(例えば0℃)以上のときには、電池の容量維持率CRに基づいて電池の劣化を判定するから、容量維持率の観点から劣化が進んだと判定されるときには、電池交換を促す警告を出すことができる。すなわち、仮に常時、内部抵抗Rによる劣化判定を行う場合には、気温が比較的高い昼間には電池温度も高く内部抵抗が低いから劣化が進んでいないと判断してしまうが、翌朝に電池温度が大きく低下したような状態でクランキングが困難になるような事態があり得るが、本実施形態の電池劣化判定装置では、そのような事態の発生を未然に防止できる。
また、判定部20は、内部抵抗検出部14が検出した内部抵抗Rを、当該内部抵抗Rの検出時の温度よりも低い温度である基準温度(例えば−25℃)での内部抵抗RAに補正した値に基づいて電池の劣化を判定する。
このようにすれば、検出時の温度よりも低い基準温度における内部抵抗RAによって劣化を判定することができるため、常に安全サイドで劣化判定を行うことができ、電池の環境温度が急に低下するような状況を考慮しても電池寿命の適切な判定を行うことができる。
<実施形態2>
実施形態2について図11を用いて説明する。実施形態2では、温度センサ13が検出した温度が所定温度未満のときには、内部抵抗Rのみならず、併せて、容量維持率CRも加味した劣化判定を行うものである。他は実施形態1と同一であり、同一の構成については説明を省略する。
CPUには、電圧センサ11、電流センサ12、温度センサ13からの検出信号が入力されており、CPUは、図11に示すように、温度センサ13が検出した温度が0℃未満であるか否かを判断する(S21)。
温度センサ13が検出した温度が0℃未満であるときには(S21で「YES」)、電圧センサ11及び電流センサ12が検出した電圧及び電流により現在の温度での内部抵抗Rを演算する(S22)。内部抵抗演算部が求めた内部抵抗Rは、補正部16にて温度補正係数を乗算して−25℃とした場合の内部抵抗RAに変換する(S23)。
次に、CPUは、−25℃に換算した内部抵抗RAが寿命判定閾値以上であるか否かを判断する(S24)。−25℃に換算した内部抵抗RAが寿命判定閾値以上である場合には(S24で「YES」)、電池の寿命と判定し(S27)、表示部24に電池の交換を促す表示を表示させて寿命判定を終了する。
一方、−25℃に換算した内部抵抗RAが寿命判定閾値以下である場合には(S24で「NO」)、現在までの履歴を履歴データ記憶部18から読み出し、温度や充放電電流に応じた数を減算して容量維持率CRを推定する(S25)。そして、容量維持率CRが閾値以下であるかを判断し(S26)、容量維持率CRが閾値以下であるときには(S26で「YES」)、電池の寿命と判定し(S27)、表示部24に電池の交換を促す表示を表示させて寿命判定を終了する。容量維持率CRが寿命判定閾値より大きい場合には(S26で「NO」)、まだ電池の寿命に達していないため寿命とは判定せずに寿命判定を終了する。
温度センサ13が検出した温度が0℃以上であるときには(S21で「NO」)、現在までの履歴を履歴データ記憶部18から読み出し、温度や充放電電流に応じた数を減算して容量維持率CRを推定する(S25)。そして、容量維持率CRが閾値以下であるかを判断し(S26)、容量維持率CRが閾値以下であるときには(S26で「YES」)、電池の寿命と判定し(S27)、電池の交換を促す表示を表示部24に表示させて寿命判定を終了する。容量維持率CRが寿命判定閾値より大きい場合には(S26で「NO」)、まだ電池の寿命に達していないため寿命とは判定せずに寿命判定を終了する。
なお、実施形態2では、温度が0℃以上のときの容量維持率CRの閾値を、温度が0℃未満のときの容量維持率CRの閾値とは異なる値としてもよく、また、実施形態2の内部抵抗Rや容量維持率CRの閾値は、実施形態1の内部抵抗Rや容量維持率CRの閾値とは異なる値としてもよい。
実施形態2によれば、判定部20は、温度センサ13(温度検出部)が検出した温度が所定温度未満のときには、内部抵抗R及び容量維持率CRに基づいて電池の劣化を判定する処理を行う。
このようにすれば、所定温度未満の場合に内部抵抗Rだけでなく容量維持率CRに基づいて劣化の判定をするため、低温時に内部抵抗Rでは劣化と判定とされない場合であっても容量維持率により劣化の判定を行うことができる。よって、劣化判定の精度を高めることができる。また、内部抵抗Rや容量維持率CRの閾値や劣化判定のアルゴリズムを適宜設定することで適切な寿命判定を行うことができる。
<実施形態3>
次に、実施形態3を図12を用いて説明する。実施形態3は、所定の温度範囲(本実施形態では0℃〜10℃)では、内部抵抗RAと容量維持率CRとの双方に重み付けを行った劣化度を用いて電池の劣化判定を行うものである。以下では、上記実施形態と同一の構成については説明を省略する。
電池の劣化度は、内部抵抗RAの重み係数WA,容量維持率CRの重み係数WBとして、次の式(1)を用いる。
劣化度= (内部抵抗RA×WA)+(容量維持率CR×WB) ・・・(1)
重み係数WA,WBは、温度によって異なる値が設定されている。例えば、電池温度が8℃の場合には、WA=0.2,WB=0.8とすることができる。なお、各重み係数WA,WBは、温度に応じて線形的に増減させても非線形的に増減させてもよい。また、例えば、複数の温度に対応付けて複数の重み係数WA,WBを記憶するようにしてもよい。
劣化判定装置10の処理を説明する。
CPUには、電圧センサ11、電流センサ12、温度センサ13からの検出信号が入力されており、図12に示すように、温度センサ13が検出した温度が0℃未満であるか否かを判断する(S31)。前回のクランキング時に温度センサ13が検出した温度が0℃未満であるときには(S31で「YES」)、内部抵抗Rによる寿命判定処理を行う(S32)。具体的には、電圧変化及び電流変化により現在の温度での内部抵抗Rを測定し、−25℃の内部抵抗RAに変換し、内部抵抗RAが寿命判定閾値以上である場合には、電池の寿命と判定し、電池の交換を促す表示を表示部24に表示させる。
温度センサ13が検出した温度が10℃以上であるときには(S31で「NO」,S33で「YES])、容量維持率CRによる寿命判定処理を行う(S34)。具体的には、現在までの履歴を履歴データ記憶部18から読み出し、温度や充放電電流に応じた数を減算して容量維持率CRを推定し、容量維持率CRが閾値以下であるときには電池の寿命と判定し、電池の交換を促す表示を表示部24に表示させる。
温度センサ13が検出した温度が0℃以上、10℃未満であるときには(S31で「NO」,S33で「NO])、電圧変化及び電流変化により現在の温度での内部抵抗Rを測定し(S35)、−25℃の内部抵抗RAに変換する(S36)。また、現在までの履歴を履歴データ記憶部18から読み出し、温度や充放電電流に応じた数を減算して容量維持率CRを推定する(S37)。
そして、内部抵抗RA及び容量維持率CRを温度に応じた重み係数WA,WBで重み付けした値(劣化度)の演算を行う(S38)。演算で求めた値が寿命と判断するための所定の閾値以下であるときには(S39で「YES」)、電池の寿命と判定し(S40)、電池の交換を促す表示を表示部24に表示させて寿命判定を終了する。一方、所定の閾値以上であるときにはそのまま寿命判定を終了する(S39で「NO」)。
実施形態3によれば、所定の温度範囲について、内部抵抗又は容量維持率のみでは適切な劣化の判定ができない場合に、電池の劣化の判定を適切に行うことができる。
<実施形態4>
実施形態4は、エンジン始動時又はエンジン停止時における電池の温度が所定温度(例えば0℃)未満のときには、その後、電池の温度が所定温度以上となると、容量維持率CRではなく、内部抵抗Rに基づいて電池の劣化の判定を行うものである。他は上記実施形態と同一であり、同一の構成については説明を省略する。
温度センサ13は、例えば、所定の間隔で温度を検出しており、エンジン始動時又はエンジン停止時(例えば駐車時)の電池の温度が所定温度(例えば0℃)未満のときには、その後、電池の温度が所定温度以上となったときには、判定部20は、内部抵抗Rに基づいて電池の劣化の判定を行う。
なお、エンジン始動後、車両の暖機が完了した後に、電池の温度が所定温度以上となるようにして、車両の暖機が完了した後は内部抵抗Rに基づいて電池の劣化の判定を行うようにしてもよい。
<実施形態5>
実施形態5は、判定部20は、温度が所定温度(例えば0℃)以上から所定温度未満に下がると、前回検出した内部抵抗Rの値に、電池の使用状態に応じた加算値を加算して劣化を判定するものである。他は上記実施形態と同一であり、同一の構成については説明を省略する。
例えば、長期駐車中、常時0℃以上の気温が保たれる季節に容量維持率CRから寿命を算出していた場合で、その後、季節の変化等により、長期駐車期間中に内部抵抗Rによる寿命算出条件(0℃未満)へと変わる場合がある。この場合、エンジン始動前(クランキングよりも前)における車両起動後(電源オン後)すぐに電池の劣化を判定する場合は、前回の算出した内部抵抗Rの値に対して、電池の使用状態に応じた加算値を加算して寿命を算出する。この電池の使用状態に応じた加算値とは、本実施形態では、温度と時間に依存した経時劣化及び充放電履歴に応じた数値である。なお、経時劣化及び充放電履歴に限られず、経時劣化及び充放電履歴の一方(少なくとも一方)に応じた数値を加算値としてもよい。
<実施形態6>
実施形態6は、判定部20は、電池の劣化の程度に応じてアイドリングストップを実施するか否かを判定するアイドリングストップ実施判定又はアイドリングストップの時間を算出するアイドリングストップ時間判定を行うものである。
判定部20は、電池が劣化していると判定すると、停車時にエンジンを停止させるアイドリングストップを行わないことを判定する。また、判定部20は、電池の劣化の程度によりアイドリングストップが可能な時間を算出し、算出したアイドリングストップが可能な時間をアイドリングストップ時間として設定する。
また、判定部20は、電池が寿命に達している(電池が劣化している)と判定すると充放電制御を行わないことを判定し、電池が寿命に達していない(電池が劣化していない)と判定すると、充放電制御を行うことを判定するようにしてもよい。即ち、判定部20は、充放電制御の変更要否判定を行うようにしてもよい。
また、電池には回生電力が入力されており、判定部20は、電池が寿命に達している(電池が劣化している)と判定すると回生電力受け入れないことを判定し、電池が寿命に達していない(電池が劣化していない)と判定すると、回生電力受け入れを行うことを判定するようにしてもよい。即ち、判定部20は、回生電力受け入れ条件の判定を行うようにしてもよい。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、所定温度として0℃を基準として、内部抵抗Rによる判定か、容量維持率CRによる判定かを異ならせることとしたが、0℃以外の他の温度によって、内部抵抗Rによる判定や容量維持率CRによる判定かを異ならせるようにしてもよい。
(2)内部抵抗Rは、 車両のクランキングによる放電時の電流変化と、その際の電圧降下より内部抵抗Rを求めることとしたが、これに限られない。例えば、車両減速時の回生充電時としてもよい。また、内部抵抗Rは、予め求められた温度補正係数を乗算して劣化判定をすることとしたが、これに限られない。例えば、温度補正係数を用いずに各温度での内部抵抗値に応じた劣化判定基準を設けるようにしてもよい。
(3)組電池は、リチウムイオン蓄電池としたが、他の電池(例えば、鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・水素蓄電池)としてもよい。
(4)電池の劣化判定時だけでなく、例えば、劣化判定とは独立して(温度に依存しない)内部抵抗Rと容量維持率CRとを算出するようにしてもよい。
10: 劣化判定装置,11: 電圧センサ,12: 電流センサ,13: 温度センサ,14: 内部抵抗検出部,17: 容量維持率算出部,20: 判定部,24: 表示部,CR: 容量維持率,R,RA: 内部抵抗

Claims (19)

  1. 電池の温度を検出する温度検出部と、
    前記電池の劣化を判定する判定部と、
    前記電池の内部抵抗を検出する内部抵抗検出部と、
    前記電池の初期容量に対する容量比である容量維持率を算出する容量維持率算出部と、
    を備え、
    前記判定部は、
    前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合に前記内部抵抗検出部が検出した内部抵抗に基づいて前記判定を行う第1判定処理と、
    前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上の場合に前記容量維持率算出部が算出した容量維持率に基づいて前記判定を行う第2判定処理と、を実行する電池劣化判定装置。
  2. 前記判定部は、前記内部抵抗検出部が検出した内部抵抗を、当該内部抵抗の検出時の温度よりも低い温度である基準温度での内部抵抗に補正した値に基づいて前記電池の劣化を判定する請求項に記載の電池劣化判定装置。
  3. 前記判定部は、前記温度検出部が検出した温度が所定温度未満のときには、前記内部抵抗及び前記容量維持率に基づいて前記電池の劣化を判定する処理を行う請求項1又は請求項2に記載の電池劣化判定装置。
  4. 前記容量維持率は、温度と充放電履歴とに基づいて算出される請求項ないし請求項のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  5. 前記判定部は、前記内部抵抗又は前記容量維持率が寿命を規定する所定値に達すると前記電池の劣化を判定し、前記電池の交換が必要なことを外部に報知させる請求項ないし請求項のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  6. 前記判定部は、所定の温度範囲で前記第1判定処理と前記第2判定処理との双方を行うとともに、前記所定の温度範囲における前記内部抵抗及び前記容量維持率に重み付けをして前記電池の劣化の判定を行う請求項ないし請求項のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  7. スタータモータにより始動される内燃機関を備えた自動車に搭載され、前記スタータモータを駆動するための電力を供給する電池の劣化を判定する電池劣化判定装置であって、
    前記内部抵抗検出部は、前記スタータモータの駆動時における電圧及び電流をそれぞれ検出する電圧検出部及び電流検出部から出力された検出結果を演算することで前記内部抵抗を検出する請求項ないし請求項のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  8. 前記内部抵抗は、エンジン始動時における前記電池の温度が所定温度未満のときのみの電圧及び電流に基づいて算出される請求項に記載の電池劣化判定装置。
  9. 前記判定部は、エンジン始動時又はエンジン停止時における前記電池の温度が所定温度未満のときには、前記電池の温度が所定温度以上となっても前記内部抵抗に基づいて前記電池の劣化の判定を行う請求項又は請求項に記載の電池劣化判定装置。
  10. 前記判定部の判定に応じてアイドリングストップを実施するか否かを判定するアイドリングストップ実施判定又は前記アイドリングストップの時間を算出するアイドリングストップ時間判定を行う請求項ないし請求項のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  11. 前記電池に回生電力が入力されるものであり、前記判定部は、前記電池の劣化に応じて回生電力受け入れ条件の判定を行う請求項1ないし請求項1のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  12. 前記判定部は、前記電池の劣化に応じて前記電池の交換判定を行う請求項1ないし請求項1のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  13. 前記判定部は、前記電池の劣化に応じて充放電制御の変更要否判定を行う請求項1ないし請求項1のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  14. 前記所定温度は、0℃であり、前記判定部は、前記温度検出部が検出した温度が0℃未満の場合と、前記温度検出部が検出した温度が0℃以上の場合とで前記第1判定処理と前記第2判定処理とを切り替える請求項1ないし請求項1のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  15. 前記電池は、リチウムイオン蓄電池である請求項1ないし請求項1のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  16. 前記電池は、エンジンの始動用の電池である請求項1ないし請求項1のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  17. 前記電池は、4輪の自動車に搭載される請求項1ないし請求項1のいずれか一項に記載の電池劣化判定装置。
  18. 池の内部抵抗を内部抵抗検出部が検出し、前記電池の温度を温度検出部が検出し、前記電池の初期容量に対する容量比である容量維持率を容量維持率算出部が算出するものであり
    記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合に前記内部抵抗検出部が検出した内部抵抗に基づいて前記電池の劣化の判定を行う第1判定処理と、
    前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上の場合に前記容量維持率算出部が算出した容量維持率に基づいて前記電池の劣化の判定を行う第2判定処理と、を実行する電池劣化判定方法。
  19. 電池の温度を検出する温度検出部と、
    前記電池の劣化を判定する判定部と、
    前記電池の内部抵抗を検出する内部抵抗検出部と、
    前記電池の初期容量に対する容量比である容量維持率を算出する容量維持率算出部と、を備え、
    前記判定部は
    記温度検出部が検出した温度が所定温度未満の場合に前記内部抵抗検出部が検出した内部抵抗に基づいて前記判定を行う第1判定処理と、
    前記温度検出部が検出した温度が所定温度以上の場合に前記容量維持率算出部が算出した容量維持率に基づいて前記判定を行う第2判定処理と、を実行する車両。
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