JP6562258B2 - トラクションドライブ装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、グリース潤滑のみを利用するトラクションドライブ装置は、長寿命性を有していないため、グリースを定期的に交換する必要がある。そこで、長寿命化を目的として、油が含浸した樹脂で構成された含油ローラをグリース潤滑と併用することがある(たとえば、特許文献1〜3参照)。
本発明のトラクションドライブ装置では、前記含油ローラは、基材樹脂として超高分子量ポリエチレンを含んでいてもよい(請求項3)。
図1は、本発明の一実施形態に係るトラクションドライブ装置100の模式的な断面図である。図2は、図1の(2)−(2)切断線における断面図である。
トラクションドライブ装置100は、ハウジング1と、リングローラ2と、太陽ローラ3と、遊星ローラ4と、キャリア5と、含油ローラ10と、保持器11とを備え、グリースGが充填されている。リングローラ2は、ハウジング1に固定され、本実施形態において固定輪として機能する。太陽ローラ3は、リングローラ2の内側に同心状に配置されている。太陽ローラ3は、リングローラ2の径方向の内側に同心状に配置され、リングローラ2に対して回転する。遊星ローラ4は、太陽ローラ3とリングローラ2との間に配置されている。遊星ローラ4は、太陽ローラ3とリングローラ2とに圧接状態で接触している。遊星ローラ4は、複数(図1では4個)あり、全ての遊星ローラ4が太陽ローラ3とリングローラ2との間に配置されている。キャリア5は、各遊星ローラ4を回転自在に支持している。キャリア5は、これら遊星ローラ4の公転によって自転する。グリースGは、リングローラ2の内側に充填されている。グリースGは、太陽ローラ3とリングローラ2と遊星ローラ4とに接触している。
太陽ローラ3は、本実施形態において軸である。太陽ローラ3は、高速側の入出力軸として機能する。複数(図1では4個)の含油ローラ10は、隣り合う遊星ローラ4,4の間に、遊星ローラ4に接触して配置されている。各含油ローラ10は、太陽ローラ3および入出力軸9とは別個に、リングローラ2に対して回動自在に配設された保持器11によって保持されている。また、各含油ローラ10の外径は、隣り合う遊星ローラ4,4の間隔よりも小さめに設定されている。
<含油ローラ10>
含油ローラ10は、少なくとも基材樹脂、潤滑油およびセルロース系繊維を含む混合物を、上記基材樹脂の融解温度以上に加熱し、冷却によって固形化して得られたものを円筒形(パイプ形)に形成したものである。必要により、固形化後、各ローラサイズに切断してもよい。含油ローラ10の内部の小孔には、上記潤滑油が含浸される。また、含油ローラ10は、樹脂粉末と潤滑剤粉末とセルロース系繊維とを加圧成形することによって作製されていてもよい。
潤滑油としては、たとえば、ナフテン系油(ナフテン系鉱油、ナフテン系合成油)、シリコンオイル等を使用できるが、好ましくは、ナフテン系油、さらに好ましくは、ナフテン系合成油を使用する。また、潤滑油の重量割合は、含油ローラ10の全体(全重量)に対して、たとえば、60質量%〜80質量%である。潤滑油の重量割合が60質量%未満であると、含油ローラ10の潤滑性能を保持することが難しく、一方、80質量%を超えると、油分が多すぎて軟らかくなりすぎ、ローラの形状を維持することが困難になる。
<グリースG>
グリースGは、基油および増ちょう剤を含有している。グリースGとしては、公知のグリースの組成を採用できるが、好ましくは、基油として含油ローラ10の潤滑油と同種の油を使用し、増ちょう剤としてウレア系増ちょう剤を使用する。より好ましくは、基油としてナフテン系合成油を使用する。
また、グリースGは、基油および増ちょう剤の他に任意成分として、たとえば、1質量%〜5質量%程度の割合で、極圧剤、油性剤、防錆剤、摩擦調整剤、酸化防止剤、耐摩耗剤、染料、色相安定剤、構造安定剤、金属不活性剤、粘度指数向上剤等の各種添加剤を含有していてもよい。
以上、この実施形態のトラクションドライブ装置100によれば、含油ローラ10が吸油性を有するセルロース系繊維を含有しているので、当該セルロース系繊維が含油ローラ10の油分(潤滑油)を保持し、含油ローラ10から油分が蒸発する、過度に流出する等の離油現象が促進されることを防止することができる。これにより、含油ローラ10からトラクションドライブ装置100内(リングローラ2内)に油分を適度に供給でき、さらに、含油ローラ10の収縮を抑制することができる。
たとえば、遊星ローラ4、含油ローラ10の数や配置は図1および図2に示したものに限らず、適宜変更することができる。
また、本実施形態では、リングローラ2を固定して使用したが、キャリア5を固定してリングローラ2と太陽ローラ3との間で増減速してもよい。また、本実施形態では、リングローラ2を固定して使用したが、太陽ローラ3を固定してリングローラ2とキャリア5との間で増減速してもよい。
本発明のトラクションドライブ装置は、図1および図2のトラクションドライブ装置100の構成に限らず、たとえば、自動車用パワーステアリングの駆動用のトラクションドライブ装置、自動車等のエンジンを過給するスーパーチャージャの駆動用のトラクションドライブ装置、自動車等のエンジンルーム内のエアコン用コンプレッサーやオルタネータ等の補機の駆動用のトラクションドライブ装置等に使用できる。
<実施例1〜4および比較例1〜2>
各実施例および各比較例について表1に示す含有率でセルロース系繊維を含む含油ローラを作製した。含油ローラの構成としては、基材樹脂を超高分子量ポリエチレンとし、潤滑油をナフテン系合成油(出光興産株式会社製、製品名「TDF32」)とし、セルロース系繊維を(株式会社イトー製、製品名「HCオイルキャッチャー FH−1」)とした。また、含油ローラの初期含油量は、80質量%とした。
Claims (4)
- リングローラと、
前記リングローラの内側に同心状に設けられた太陽ローラと、
前記太陽ローラと前記リングローラとの間に配設され、前記太陽ローラと前記リングローラと圧接状態で接触する複数の遊星ローラと、
前記遊星ローラと前記リングローラとの間に、前記リングローラ、前記太陽ローラおよび前記遊星ローラの少なくとも一つに接触した状態で設けられた含油ローラと、
前記含油ローラを回動可能に保持する保持器と、
前記リングローラ内に充填され、基油および増ちょう剤を含有するグリースとを含み、
前記含油ローラは、60質量%〜80質量%の潤滑油および4質量%以下のセルロース系繊維を含有している、トラクションドライブ装置。 - 前記セルロース系繊維は、パルプ由来のひも状繊維を含み、
当該ひも状繊維の平均長さが、100μm〜5000μmである、請求項1に記載のトラクションドライブ装置。 - 前記含油ローラは、基材樹脂として超高分子量ポリエチレンを含む、請求項1または2に記載のトラクションドライブ装置。
- 前記含油ローラの潤滑油は、ナフテン系合成油を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトラクションドライブ装置。
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