JP2015101619A - グリース組成物及び転動装置 - Google Patents

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絵里 渡部
雄次郎 戸田
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Abstract

【課題】DmN100万以上で、接触面圧が1GPaを超える高速高荷重下で使用される転動装置の潤滑に適し、優れた耐久性を付与できるグリース組成物、並びにメンテナンスフリーで、前記のような高速高荷重下でも優れた耐久性を有する転動装置を提供する。【解決手段】ジエステルと、ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテルとを、質量比で、ジエステル:ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテル=1:0.25〜4.0の割合で混合した混合油からなる基油と、増ちょう剤として脂肪族ウレア化合物とを含有するグリース組成物、並びに前記グリース組成物を封入もしくは潤滑に使用した転動装置。【選択図】図1

Description

本発明は、転がり軸受やボールねじ、リニアガイド等の転動装置に関し、特に工作機械用軸受のような高速回転される転動装置に関する。また、本発明は、このような転動装置に封入または潤滑に使用されるグリース組成物に関する。
工作機械のような高速回転用途に使用される転動装置では、オイルミスト潤滑、オイルエア潤滑、ジェット潤滑等の潤滑方式が採られていることが多い。しかし、これらの潤滑方式では、圧縮空気や給油装置等の付帯設備が必要であり、初期投資やランニングコストを高める原因になっている。
そこで、工作機械の潤滑方式として、グリース組成物を封入することも行われている。この高速回転用のグリース組成物として、特許文献1では、ポリα−オレフィン及びポリオールエステルの少なくとも一方を基油とし、増ちょう剤として脂肪族ウレア化合物を用いたグリース組成物を提案している。しかし、ポリα−オレフィン及びポリオールエステルは、それぞれ単独で使用した場合には耐摩耗性が十分ではなく、両者の混合油とした場合でも耐摩耗性の向上は見られない。
また、特許文献2では、硫黄系の添加剤であるモノスルフィド化合物、ジスルフィド化合物、スルホキシド化合物及びチオールスルフィネート化合物から選ばれる少なくとも1種を添加したグリース組成物を提案している。しかし、硫黄系の添加剤は極圧性能に優れるものの、耐摩耗性は十分ではなく、回転初期に摩耗が進行して早期に潤滑不良に至る場合がある。
最近では、DmNが100万以上で、接触面圧が1GPaを超える高速高荷重下で使用される傾向にあり、特許文献1、2を含めて従来のグリース組成物では対応しきれない場合がある。
特開2000−169872号公報 特開2002−206095号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、DmN100万以上で、接触面圧が1GPaを超える高速高荷重下で使用される転動装置の潤滑に適し、優れた耐久性を付与できるグリース組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、メンテナンスフリーで、DmN100万以上で、接触面圧が1GPaを超える高速高荷重下でも優れた耐久性を有する転動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は下記のグリース組成物及び転動装置を提供する。
(1)ジエステルと、ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテルとを、質量比で、ジエステル:ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテル=1:0.25〜4.0の割合で混合した混合油からなる基油と、増ちょう剤として脂肪族ウレア化合物とを含有することを特徴とするグリース組成物。
(2)前記混合油からなる基油の40℃における動粘度が、14〜25mm/sであることを特徴とする上記(1)記載のグリース組成物。
(3)上記(1)または(2)に記載のグリース組成物を封入もしくは潤滑に使用したことを特徴とする転動装置。
本発明のグリース組成物は、DmN100万以上で、接触面圧が1GPaを超える高速高荷重下で使用される転動装置の潤滑に適しており、優れた耐久性を付与することができる。また、本発明のグリース組成物で潤滑される転動装置は、メンテナンスフリーであり、前記のような高速高荷重下において優れた耐久性を有する。
本発明の転動装置の一例であるアンギュラ玉軸受を示す断面図である。 実施例で得られた、(PAOまたはADE)/DEと寿命比との関係を示すグラフである。
以下、本発明に関して図面を参照して詳細に説明する。
(グリース組成物)
本発明のグリース組成物は、基油に、ジエステルと、ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテルとの混合油を用いる。ジエステルは、低粘度でありながら非常に潤滑性に富んだ潤滑油であり、ポリα−オレフィン及びアルキルジフェニルエーテルは、共に耐熱性に優れ、化学的にも安定な潤滑油である。そのため、ジエステルと、ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテルとの混合油を用いることにより、油同士の相互作用により低粘度でありながら耐摩耗性を向上し、長期的に安定した使用を可能にすることができる。また、高速高荷重下ではグリース組成物のせん断劣化が加速度的に進んで劣化物が生成して摩耗を増大させるが、ジエステルはこの劣化物を溶解しやすいため摩耗の増大を防ぐことができる。
このような作用をより効果的に発現させるために、基油におけるジエステルと、ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテルとの混合比率を、質量比で、ジエステル:ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテル=1:0.25〜4.0にする。好ましくは、この混合比率を1:1.0〜4.0にする。
尚、何れの潤滑油も制限はなく、ジエステルとしては、ジオクチルアジペート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIBA)、ジブチルアジペート(DBA)、ジオクチルアゼレート(DOZ)、ジブチルセバケート(DBS)、ジオクチルセバケート(DOS)等を挙げることができる。また、ポリα−オレフィンとしては、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、ポリブテン、ポリイソブチレン、1−デセンオリゴマー、1−デセンとエチレンコオリゴマー等を挙げることができる。また、アルキルジフェニルエーテルにおけるアルキル基としては、炭素数8〜20のアルキル基が好ましく、炭素数12〜14の直鎖アルキル基がより好ましい。
基油、即ち上記混合油の動粘度は、高速においても異音やトルク上昇が起こらないように、14〜25mm/s(40℃)とすることが好ましく、18〜25mm/s(40℃)とすることがより好ましく、18〜22mm/s(40℃)とすることが更に好ましい。このような動粘度になるように、ジエステル、ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテルの各動粘度を調整する。
また、増ちょう剤には脂肪族ウレア化合物を用いる。脂肪族ウレア化合物はせん断により流動しやすく、摩擦面への供給性が良好である。高速高荷重下では摩擦面へのグリース組成物の供給が追いつかずに潤滑不良に至りやすいが、脂肪族ウレア化合物により次々に摩擦面にグリース組成物が供給され、長期にわたって潤滑を維持することができる。尚、脂肪族ウレア化合物の種類には制限はなく、従来からグリース組成物の増ちょう剤として使用されている脂肪族ウレア化合物を適宜用いることができる。
脂肪族ウレア化合物の含有量は、グリース組成物全量の8〜20質量%が好ましい。8質量%未満ではグリース組成物が転動装置から漏れ易く、20質量%を超えると回転時の発熱を抑制することができる。
グリース組成物には必要に応じて種々の添加剤を添加することができるが、中でもリン系添加剤が好ましい。リン系添加剤は耐摩耗性に優れており、特に回転初期の潤滑が厳しい状態で摩擦面に作用し、表面を保護して油膜切れを防止することができる。
その他の添加剤としては、高温になることから酸化防止剤を添加したり、工作機械では加工部位に水を掛けながら加工することから防錆剤を添加することが好ましい。
また、グリース組成物は、NLGIちょう度番号1〜2が好ましい。
(転動装置)
本発明は、上記のグリース組成物を封入した、または潤滑に使用した転動装置に関する。転動装置の種類には制限はなく、各種の転がり軸受やボールねじ、リニアガイドが対象となる。例えば図1に示すアンギュラ玉軸受10を例示することができるが、このアンギュラ玉軸受10は、外周面に内輪軌道面を有する内輪11と、内周面に外輪軌道面を有する外輪12とを同心に配置し、内輪軌道面と外輪軌道面との間に複数個の玉13を保持器14により転動自在に配置しており、上記のグリース組成物を充填し、図示は省略するシールで密封したものである。
このアンギュラ玉軸受10は、上記したグリース組成物によりDmN100万以上で、接触面圧が1GPaを超えるような用途にも十分に耐え得るだけの耐久性を有する。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにおり何ら制限されるものではない。
(実施例1〜5、比較例1〜7)
表1に示す組成にて試験グリースを調製し、(1)耐摩耗試験及び(2)軸受耐久試験を行った。
(1)耐摩耗試験
耐摩耗試験は、シェル式の滑り四球試験機を用いて行った。その際、固定試験球及び回転試験球ともに1/2インチの鋼球を用い、試験グリースを回転試験球のみに0.1g塗布し、試験条件は、垂直荷重を49N、回転数を4000回転、回転時間を20分、試験温度を常温とした。そして、試験後の下部固定球3個の摩耗痕径を測定し、その平均値を求めた。結果を表1に示す。
(2)軸受耐久試験
アンギュラ玉軸受(内径80mm)に試験グリースを軸受容積の10%封入し、定圧のアキシアル荷重4000Nを負荷し、内輪回転数15000min−1で連続回転させた。外輪は水冷を行い、温度上昇とモータ電流値(トルク)上昇を起こしたときを焼付き寿命と判断し、それまでの時間を計測した。結果を表1に、実施例1の焼付き寿命に対する相対値で示す。
また、(PAOまたはADE)/DEと寿命比との関係を図2に示す。
Figure 2015101619
Figure 2015101619
実施例の試験グリースは、何れもジエステル(DE)と、ポリα−オレフィン(PAO)またはアルキルジフェニルエーテル(ADE)とを、質量比で、(PAOまたはADE)/DE=1:0.25〜4.0で混合した混合油を基油とし、脂肪族ウレア化合物を増ちょう剤としており、本発明の範囲内である。そして、摩耗が少なく、耐久性にも優れている。
これに対し、比較例1〜3の試験グリースは、基油がジエステル、α−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテルの単独油であり、比較例4の試験グリースはα−オレフィンとアルキルジフェニルエーテルとの混合油でありジエステルを含んでいない。また、比較例5〜7の試験グリースは、基油がジエステルとポリα−オレフィンとの混合油であるが、何れも増ちょう剤が脂肪族ウレア化合物ではない。そのため、何れも実施例に比べて摩耗が多く、耐久性にも劣っている。
10 アンギュラ玉軸受
11 内輪
12 外輪
13 玉
14 保持器

Claims (3)

  1. ジエステルと、ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテルとを、質量比で、ジエステル:ポリα−オレフィンまたはアルキルジフェニルエーテル=1:0.25〜4.0の割合で混合した混合油からなる基油と、増ちょう剤として脂肪族ウレア化合物とを含有することを特徴とするグリース組成物。
  2. 前記混合油からなる基油の40℃における動粘度が、14〜25mm/sであることを特徴とする請求項1記載のグリース組成物。
  3. 請求項1または2に記載のグリース組成物を封入もしくは潤滑に使用したことを特徴とする転動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021039852A1 (ja) * 2019-08-30 2021-03-04 株式会社ジェイテクト グリース組成物、グリース組成物の製造方法および転がり軸受

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