JP2014159849A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】
高速下で遠心力により潤滑部以外に弾き飛ばされるグリースや油を保持器内径面に留めることができるため、長期にわたりグリースやグリースの基油を玉やリングに供給することができ、潤滑寿命を飛躍的に向上させることが可能となる転がり軸受を提供する。
【解決手段】
軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面間に転動自在に配設され、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面に対する転動面を有する複数の転動体と、前記転動体をポケットに転動自在に保持する円環状の保持器を有する転がり軸受において、前記保持器の内周面の縁部に突起があることを特徴とする。
【選択図】図1
高速下で遠心力により潤滑部以外に弾き飛ばされるグリースや油を保持器内径面に留めることができるため、長期にわたりグリースやグリースの基油を玉やリングに供給することができ、潤滑寿命を飛躍的に向上させることが可能となる転がり軸受を提供する。
【解決手段】
軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面間に転動自在に配設され、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面に対する転動面を有する複数の転動体と、前記転動体をポケットに転動自在に保持する円環状の保持器を有する転がり軸受において、前記保持器の内周面の縁部に突起があることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は転がり軸受に関し、特に高速で回転する用途、例えば工作機械、ターボチャージャーに用いることが出来る。
工作機械の主軸は、加工能率を上げるため高速で回転するものが好ましく、加えて様々な材料の加工を要求されていることから、高荷重で回転するものが好ましい。高速回転する主軸に適した潤滑方法としては、例えば、オイルミスト潤滑、オイルエア潤滑、ジェット潤滑などの方法が知られている。しかしこのような潤滑方法は、圧縮空気や給油装置などの付帯設備が必要なものであり、工作機械の初期投資及びランニングコストを高める原因である。これに対してグリース潤滑は、メンテナンスの必要が少なくて好ましい潤滑方法であるといえる。高速で回転する回転軸を支持する高速転がり軸受としては、工作機械主軸(スピンドル)などを支持するアンギュラ玉軸受や円筒ころ軸受などが挙げられる。これらの高速転がり軸受に使用されるグリースとしては、低粘度の合成油を基油としたグリースや、バリウム石けんで増ちょうしたグリースが使用されている。しかしこれらのグリースを用いても、高速下では遠心力が大きいため、グリースは保持器のポケットや保持器の内周面から保持器の外周面側に排除されやすく、また基油と増ちょう剤の分離も進行しやすいため、潤滑不良が起きやすい。また高速下では潤滑剤の攪拌抵抗による発熱が大きな問題となるため、グリース封入量は通常の軸受よりも少なくすることが一般的である。従って、グリースを転走面近傍に留め、長期に亘り潤滑不良を起こさないグリース技術が必要となる。
このような要求に対して、特許文献1に示されているものがある。この技術では、保持器の外周面に油溜り用の微細溝を設けて潤滑性の向上を図っている。
しかしながら、特許文献1に示されている技術では、保持器の外周面に油溜り用の微細溝を設けているので、保持器のポケットや保持器の内周面にグリースを留めておくことは難しい。そこで、本発明では、高速下で遠心力が大きくても、グリースが保持器のポケットや保持器の内周面に保持され易い転がり軸受を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明の転がり軸受は、軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面間に転動自在に配設され、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面に対する転動面を有する複数の転動体と、前記転動体をポケットに転動自在に保持する円環状の保持器を有する転がり軸受において、前記保持器の内周面の縁部に突起があることを特徴とする。
本発明では、高速下で遠心力により潤滑部以外に弾き飛ばされるグリースや油を保持器内径面に留めることができるため、長期にわたりグリースやグリースの基油を玉やリングに供給することができ、潤滑寿命を飛躍的に向上させることが可能となる。
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係る転がり軸受の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明に係る転がり軸受1の一種であるアンギュラ玉軸受の構造を示す縦断面図である。このアンギュラ玉軸受は、内周面に軌道面2aを有する外輪2と、外輪2の軌道面2aに対向する軌道面3aを外周面に有する内輪2と、両軌道面2a、3a間に転動自在に配された複数の転動体5(玉)と、外輪2と内輪3との間に転動体5を保持する円環状保持器6と、グリースを転がり軸受内に保持する為のシール10とを備えている。
図3の従来の転がり軸受において、前記転動体5を保持する保持器6の内周面には突起がないのに対して、図1に示した本発明の転がり軸受の前記転動体を保持する保持器のポケットの内周面の縁部には、四角型突起11が両端面側にある。また、図2に示した本発明の転がり軸受の前記転動体を保持する保持器のポケットの内周面の縁部には、三角型突起12が両端面側にある。また、四角型突起11や三角型突起12の代わりに、山型や、かまぼこ型でも良い。
これにより高速回転時に遠心力により保持器のポケットや保持器の内周面から保持器の外周面側に飛ばされるグリースを保持器内径面に留めることができるため、長期にわたりグリースやグリースの基油を転動体や外輪や内輪に供給することができ、潤滑寿命を飛躍的に向上させることが可能となる。また保持器のポケットや内周面側にグリースを多く留めておくことができるため、保持器と転動体の接触による摩擦が低減し、保持器の摩耗が起こりにくい。
前記転がり軸受に封入されるグリースの増ちょう剤はウレア化合物及び金属石けんのいずれも使用できる。またグリースの基油粘度は高速においても異音やトルク上昇が起こらないよう40℃における動粘度が10〜80mm2/sの範囲のものを使用することが好ましい。このように本発明の保持器を有する転がり軸受をグリース潤滑にて使用することにより、高速下でも潤滑不良を起こしにくくし、潤滑寿命を長くすることが可能となる。
(実施例)
実施例1〜4と比較例1、2の転がり軸受に関して、以下のような各試験や観察を行なった。表1に、実施例1〜4と比較例1、2の保持器材料、グリースの種類、保持器形状、軸受耐久試験寿命比、保持器摩耗、グリース漏洩試験漏洩率を記載した。なお、実施例と比較例の各保持器の、ポリエーテルエーテルケトンはガラス繊維で補強しており、フェノールは綿布で補強している。また、各試験の条件や観察方法は以下の通りである。
実施例1〜4と比較例1、2の転がり軸受に関して、以下のような各試験や観察を行なった。表1に、実施例1〜4と比較例1、2の保持器材料、グリースの種類、保持器形状、軸受耐久試験寿命比、保持器摩耗、グリース漏洩試験漏洩率を記載した。なお、実施例と比較例の各保持器の、ポリエーテルエーテルケトンはガラス繊維で補強しており、フェノールは綿布で補強している。また、各試験の条件や観察方法は以下の通りである。
(1)軸受耐久試験
軸受試験は、アンギュラ玉軸受(内径Φ50mm)にグリースを空間容積の5%封入、定圧のアキシアル荷重1200Nを負荷し、内輪回転数18000min−1で回転させた。外輪は冷却水により冷却を行っている。異常温度上昇となった時点を焼付き寿命とした。焼付き寿命は比較例1の寿命を1とし、他はそれに対する比として表1に示す。
軸受試験は、アンギュラ玉軸受(内径Φ50mm)にグリースを空間容積の5%封入、定圧のアキシアル荷重1200Nを負荷し、内輪回転数18000min−1で回転させた。外輪は冷却水により冷却を行っている。異常温度上昇となった時点を焼付き寿命とした。焼付き寿命は比較例1の寿命を1とし、他はそれに対する比として表1に示す。
(2)軸受耐久試験後の保持器摩耗観察
耐久試験(1)後の保持器ポケット部の観察を行い、玉と接触したことによる摩耗がみられないか観察し、その結果を併せて表1に示す。
耐久試験(1)後の保持器ポケット部の観察を行い、玉と接触したことによる摩耗がみられないか観察し、その結果を併せて表1に示す。
(3)グリース漏洩試験
耐熱ゴムシールを備えた6210玉軸受(外径90mm、内径50mm、幅20mm)にグリースを30%封入し、アキシアル荷重980N、回転数15000min−1で100時間回転させて、試験後のグリース漏洩率を測定し、その結果を併せて表1に示す。
耐熱ゴムシールを備えた6210玉軸受(外径90mm、内径50mm、幅20mm)にグリースを30%封入し、アキシアル荷重980N、回転数15000min−1で100時間回転させて、試験後のグリース漏洩率を測定し、その結果を併せて表1に示す。
表1から明らかなように本発明の転がり軸受である実施例1〜4は、寿命が長く、摩耗が無く、グリー寸漏れも少なかった。
1 転がり軸受
2 外輪
2a、3a 軌道面
3 内輪
5 転動体
6 保持器
7 ポケット
8、9 転動体接触面
10 シール
11 四角型突起
12 三角型突起
2 外輪
2a、3a 軌道面
3 内輪
5 転動体
6 保持器
7 ポケット
8、9 転動体接触面
10 シール
11 四角型突起
12 三角型突起
Claims (1)
- 軌道面を有する内輪と、軌道面を有する外輪と、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面間に転動自在に配設され、前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面に対する転動面を有する複数の転動体と、前記転動体をポケットに転動自在に保持する円環状の保持器を有する転がり軸受において、前記保持器の内周面の縁部に突起があることを特徴とする転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013031028A JP2014159849A (ja) | 2013-02-20 | 2013-02-20 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013031028A JP2014159849A (ja) | 2013-02-20 | 2013-02-20 | 転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014159849A true JP2014159849A (ja) | 2014-09-04 |
Family
ID=51611671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013031028A Pending JP2014159849A (ja) | 2013-02-20 | 2013-02-20 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014159849A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111656032A (zh) * | 2018-01-26 | 2020-09-11 | 日本精工株式会社 | 角接触球轴承 |
-
2013
- 2013-02-20 JP JP2013031028A patent/JP2014159849A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111656032A (zh) * | 2018-01-26 | 2020-09-11 | 日本精工株式会社 | 角接触球轴承 |
CN111656032B (zh) * | 2018-01-26 | 2022-04-05 | 日本精工株式会社 | 角接触球轴承 |
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