JP6561050B2 - 完全に又は部分的にエナメル引きされた部材の製造方法 - Google Patents

完全に又は部分的にエナメル引きされた部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも部分的にエナメル引きされた部材の製造方法に関する。
エナメル引きは、技術的に比較的労力を要するプロセスであるが、結果として、耐負荷性が高く、化学的に中性で、耐腐食性、高絶縁性で衛生的に高品質な複合材料を提供する。エナメル引きされた表面は、特別な利点を有し、長期安定性の観点でも、多くの用途がある。
エナメル引き部材は、通常、適切に選ばれた担体に、適切な前処理後に、エナメルスラリー又はエナメル粉末を塗布し、これを溶融し、約800〜900℃の範囲の温度で焼き付けることにより製造される。これには多数の方法がある。現在は、エナメル引きプロセスは、一般に、担体を洗浄し、予備乾燥し所望により予備加熱し、そして、引き続いて、担体の各表面、通常、金属表面−好ましくは鋼又は鋳鉄−の上に基材(特にシリケート)を−これらの全てを部分的に数段階で−塗布し次いで、このようにして準備された表面を、それに熱を放射することにより、基材又はエナメル粉末とともに加熱して、エナメル粉末又はエナメルスラリーの溶融温度に到達させ、「溶融された」基材又はエナメル粉末が約820℃で担体材料と緊密に接合することからなる。
確かに、このようなエナメル引きプロセスは、結果として、価値の高い多面的に利用可能な製品を提供する。しかし、他方では、この種の製法は、エネルギー消費及び資源消費が比較的多い。特に、溶融及び焼き付けプロセスはエネルギーを取り分け消費する。
従って、本発明は、エネルギー消費が特に少なく環境負荷も少ない特に高度な製品品質を可能にする少なくとも部分的にエナメル引きされた部材の製造方法を提供することを目的とする。
この課題は、本発明によれば、エナメル粉末を担持する担体を誘導加熱し、このとき、インダクタの運転周波数を、被加工材の材料特性を考慮して、被加工材への電磁侵入深さが最大で1mmになるように選定することにより解決される。
本発明は、エナメル引きプロセスにとって基本的なパラメータ、特に、エナメル粉末又は基材材料の担体上への「溶融」時における局所的な変形温度、が確実に守られるようにすれば高い製品品質が保証されるという考察に、基づいている。この限界条件を確実に順守することにより、必要なエネルギー需要は−及びこれに伴う環境負荷及び資源の消費も−変形又は溶融プロセスにおけるエネルギーの投与を、所望の変形プロセスが実際に生じなければならない局所的な空間範囲に、集中させて限定及び制限することにより、特に小さく抑えることができる。エナメル粉末を担持する担体が炉内で全体的に、従って全体積及び大面積において、加熱及び加温される通常の方法とは明らかに異なり、今や、所期の材料変形をそこに限定しなければならない担体の限られた空間範囲に、局所的に限定され集中された加熱が行なわれることになる。これは、誘導加熱による担体の局所的な加熱により、特に簡単に達成可能である。
エナメル引きプロセスに必要な熱は、従って、第三の媒体を介して基材表面に、そして次に、この表面を介して担体材料と基材との境界面に施されるものではない。それよりもむしろ、対象となる空間範囲、特に担体と基材又はエナメル粉末との界面、が直接的に密着して誘導加熱される。この結果、エナメル層の形成プロセス(焼き付け/硬化)時には、この層は、担体から表面に向かって直接的及び成長的に積み上げられ、−通常の方法のように−表面から担体へ向かって施されるのではない。
エナメル引きプロセスにより生じる熱釉薬と金属担体材料との接合は、エネルギー蓄積又は熱蓄積が内部から生じることにより、明確に改良される。これにより、担体に対するエナメル層の固定が明らかに改善され、新たなエナメル引き品質が生じる。特に、これにより担体材料への基材又はエナメル引き材料の接着は、−「臨界箇所」でも−、更に改良され、特に端部又は稜部における剥がれは更に明瞭に減少する。
更に、層形成プロセス又はこれに続く硬化プロセス中に、場合によってはなお存在する空気若しくは湿気又は他の封入物は、表面が層形成プロセス中になお「開放」状態にあるので、担体の界面から外部に向かって消失する。不所望な気泡状の空気又はガス封入物により発生する恐れのある問題は最小化される。
第2及び/又は第3の基材又は材料を塗布することにより、所望の輪郭を施し、下側の基材層と融合させることができる。これは、例えば広告用に、有効に利用される。下側層上の文字列に対しては、例えば、別の色/別の種類の基材を吹き付け(例えばスクリ−ン印刷/テンプレ−ト)、相応に形成されたインダクタ(場合によっては別のインダクタ)を追従させることにより、直ちに溶融し硬化させることができる。巧みに変化を加え組み合わせることにより、創造性及び多様性には限界がない。
本来の焼き付けプロセスの前段階として、(出力がより小さく又は作用時間がより短い)別の又は同一のインダクタによる誘導加熱を、特殊な基材塗布のための予備乾燥又は予備加熱のために利用することもでき、これにより、特に良好な接着を達成することができる。また、個々の洗浄段階の間に誘導乾燥を行なうこともできる。
誘導加熱は、本来は焼き付けに先立って行なわれるこの段階においても、必要なプロセス時間及び出力を相当程度減少させるとともに、相応するプロセスの改良の結果として、装置上及びプロセス技術上の出費を減少させる。
誘導加熱は、特にエナメル被覆層における散発的な欠陥箇所に、例えば局所的にエナメルペーストを施し、次いで修復の必要な部材を局所的に誘導加熱し、これにより「補充エナメル」が施されるように、修理目的で使用すると特に有利である。
場合によってなお必要な炉のための本来の面積及び空間は、−「室」の良好な隔離を前提として−明らかに減少される。誘導により、ごく局所的で所期どおりの加熱が可能となる。従って、従来は強制的に必要であった多くのエネルギー損失を伴う大面積加熱を避けることができる。これは、エネルギー的に有利であり、環境保全上も好適である。
溶融及び焼き付けプロセスにレーザー技術を使用する方法及びその場合に原理的に生じる縞状の構造と比較して、誘導加熱法は−例えば大きな部分のスキャンに際して−このような欠点を持たない。むしろ、なだらかな推移部及び被覆層の順次の溶融を可能にするので、結果として「一体構造」からなる表面が形成される。
担体の誘導加熱は、局所的に担体の一空間範囲に限定されて行なわれるので、エネルギー投入の位置決めを相応して制御することにより選択的で対象に適したプロセスの実施を可能にする。この場合、ほかのいくつかの変形例と並んで、一種の「スキャン」の形での担体の表面領域の連続的な掃引が可能となる。部材の大きさ及び形状次第では、全体を大面積に亘って又は全体を断片的にスキャンし加熱することもできる。この場合、特に金属における熱伝導が問題となるが、これは、しかし、局所化された「焼き付け炉」には殆ど影響を与えず、障害となるよりはむしろ有利であり、一種の予備又は基本加熱に相当することになる。
一般的には、インダクタの形態及び設計には、ほとんど限界がない。板状材料又は容器の全面的エナメル引き(例えばエナメル引きされた容器/貯蔵器)では、主として環状インダクタが考えられ、また、有利である。極めて大きい平面部材では、一方の側から「平面インダクタ」により処理すべき面を高周波でスキャンし加熱することができる。
小型の広告媒体又は装飾品に対しては場合によってはトロイダルコイル又は変形したトロイダルインダクタ(矩形/卵型など)が有利である。最適な形状は、実験により得られる。
エナメル引きすべき部材の大きさ及び性質は、誘導加熱のための周波数選定(MF又はHF)にとって重要なものであり、多くの用途では、基材との界面が対象となり加熱される(スキン効果)ので、高周波の選択が有利であろう。
任意に実施することができる誘導作用の局所的限定、特に適切なプロセスの実施による局所的限定、により、更に、完全に又は部分的に引っ掻かれ、削られ又は別の形で傷つけられた、特に工業部材又は高価な日用品の表面の再加工を、修理部門において、特別に効率的でコスト的に有利に解決することが可能になる。この種の修理は、特に有利には、設置場所において直接に、一種の現場処置のやり方で、即ち、各部材の解体及び再組み立ての必要性なしに、行なうことができる。このとき、処置が必要な欠陥個所は、好適には、本来の処置の前に機械的及び/又は化学的に洗浄され、錆やほかの汚染物が除去される。例えば下塗りなどの適切な前処理後に、有利には形状及び/又は色彩を処置の必要な部材に合わせたエナメルパテを塗布し、続いて、存在している「古物」、即ち局所的にまだ存在する残層、の中で又はこれと一緒に、誘導的に迅速に溶融させ、直ちに焼き付ける。このとき、輪郭が融けて一緒になるので、修理された表面が全体的に均質な印象が生じる。このとき、修理された部分表面は、材料、特にエナメルパテ、の適切な選定により、色彩及び/又は表面特性に関して、存在する元の表面に適合させることも、又は意図的に視覚的に強調して、独自のセグメントとして、明確に区別することもできる。
特に、「臨界的な」要求の多い及び/又は敏感な工業用部材の場合には、例えば、外部表面から1mmの深さに在る構造層を、表面被覆の際に、保護し損傷しないように要求されることがある。このような要求に応えるには、誘導加熱に際して、比較的高いエネルギー密度、高周波数及び短い作用時間を考慮しなければならない。有利には、運転パラメータ、特にエネルギー密度、周波数及び/又は作用時間は、個々の担体の材料特性を考慮して適切に行なわれる。例えば、現在最も慣用されている担体材料である鋼、銅及びアルミニウムは、以下の熱伝導率(W/(mK))を有する:鋼50、銅300、アルミニウム240。従って、プロセス実施のための運転パラメータは、有利には、エナメルコンパウンドの均一で再現可能な溶融挙動を得るために、担体材料に適切に適合するように、選定される。
また第1工程で、MF全加熱及び全表面への焼き付けを想定し、これにデザイン上の目的で別の基材及びHF誘導による第2工程が続くようにすることもできる。
プロセスの経過及びエナメル引きの品質は、実際の観点から、特に以下の項目により影響される。
−担体の材料及びその性質
−エナメル引き材料(基材)の品質
−前処理工程の範囲及び品質
−全設備の構成/適正さ
−適合するコンバ−タの選定(出力、周波数)
−インダクタの設計
−誘導の方法パラメータ
−カップリング距離
−出力(段階付けも可能!)
−作用時間/加熱時間
−スキャンプロセス時
インダクタの運動経過(速度、方向、振動曲線)
このとき、特に有利なのは、被覆すべき表面に対するインダクタの運動経過を、例えば処理温度、伝達エネルギー又は出力密度等の他のプロセスパラメータを考慮して、適切に選定し調整することである。このとき、材料の要求特性に関しては、例えば、被覆すべき部材における一方では実際に誘導加熱される範囲と他方では実際に加熱されない範囲との間の過度の温度差を避けるために、インダクタを個々の処理空間範囲上を十分迅速に通過させることにより、考慮される。これにより、材料片の熱的変形を避け或いは少なくともそれを僅かにすることができる。例えば、処理すべき表面上の各インダクタの運動パターンに対しては、直線及び/又は回転運動又はこれらから合成された運動プロフィルも想定される。
一般的には、エナメル引きプログラムを−対象物及び特別な要求に適合させて−広範囲に変えて実施し、各対象点に適した方法パラメータを割り当てることが可能である。更に多数の形態上の可能性がある。この場合、特に有利なのは以下のものである。
−インダクタの形態は、用途に応じて多様であり、広範囲の変形、例えば円形、スキャン用に平坦、対象物の大きさ及び用途に応じて、一巻き及び多数巻き、蛇行状の平面インダクタ(比較的大きな「作用面」)とすることができ、対象物に適合させて半円形、卵形又は矩形、が可能である。
−プロセス経過及びエナメル引きの品質に関しては、基本的にはあらゆる金属が通用し、特に誘導結合が良好な金属(鉄、鋼、合金);銅、アルミニウム、貴金属(人造物!)、金、銀、白金が有利である。
−エナメル引き材料の品質は、組成、化学的性質、粒径、前処理を考慮して選定すべきである。
−担体材料の特に有利な前処理は、洗浄、水洗い、乾燥、化学的前処理、脱脂を含む。
プロセス実施の際の運転パラメータの選定のための重要なパラメータの一つは、材料表面への電磁場の−通常は周波数及び温度に依存した−侵入深さである。従って、保護の必要性から深いところにある構造層をまさに考慮して、インダクタの処理温度及び/又は運転周波数は、侵入深さが最大で約1mmであるように選定すると特に有利である。
これは、例えば、担体材料としての銅に対しては、約20℃の処理温度では、インダクタの運転周波数は約10kHz以上に選定され、約100℃の処理温度では、この規準とは異なり、約20kHzの運転周波数が有利であることを意味する。これに対し、約20℃の処理温度では、担体材料としての鋼に対しては約500Hz以上の運転周波数が、アルミニウムに対しては約1kHz以上の運転周波数が、有利である。
エネルギー上の利点は極めて良好に検証でき、具体的な応用例で、測定技術的に疑いなく検出できる。それから直接的に環境に良いことが導出される。何故なら、強い炉加熱は−いつものように−高いCO排出量を意味するからである。更に誘導加熱により、製造プロセスにおける特に良好な再現性が、各部材に関して局所的に異なる要求があった場合にも、可能になる。
以下の対比例における数値は上記のエネルギー上の利点を明確に示す。
加熱の種類 出力伝達(W/cm
対流(分子運動、連行) 0.5
放射(炉、抵抗加熱) 8
誘導加熱(部材自体での、伝達媒体なし) 30000
インダクタに対して少なくとも300kHzの運転周波数が選定されると有利である。これにより、材料又は周囲条件が変化しても、電磁侵入深さは十分に小さく抑えることができ、加熱を表面の直近範囲に限定することが保証される。
別の有利な実施態様では、誘導加熱により、被加工材上にすでにある欠陥エナメル層が修理される。これは、局所的に限定された、従って極めて良好に集束可能な熱導入により、要求に極めて適した、従って省資源的なやり方で行なうことができる。
インダクタを介して、被加工材に少なくとも10kW/cmの出力密度を誘導伝達すると有利である。これにより、エナメル粉末又はスラリーの溶融温度到達時間を極めて短くできるので、表面範囲への熱導入が限定され、全体として比較的小さくなる。
エナメル引きされた表面の特別な特性及び利点を認識した上で使用される部材は、例えば大面積のトンネル被覆では、製造コストの低減のもとに大きな活気を引き起こすことが良好に想定され、多数の容器(飲料水、薬など)の製造時にも時間及び費用ファクタが販売を促進するように作用する。
スキン効果を一貫して利用することによって被覆すべき部材の実際の表面範囲への温度導入を一貫して制限することにより、更に、特に有利な実施態様では、一種の複合材料で、エナメルと金属との組み合わせで、表面層を塗布することが可能である。これにより、またエナメル被覆を適切に選定することにより、特に有利な利用では、腐食の恐れがある部材又は例えば喫水線以下にある船体用の形材など攻撃的な環境下で使用するための部材を、有効に保守することができる。
代替的に特に有利でそれ自体発明とみなされる使用例においては、部材の誘導加熱の概念は、粉末の被覆/焼き付け(有利には窓下枠、窓枠、ファサード部材、垣根部材又は他の建築材料)のために、テフロン(登録商標)被覆又は表面のダイアモンド、セラミック及び/若しくは結晶被覆のために使用される。
本発明の一実施例を図面について詳細に説明する。
図1は被加工材を被覆するためのエナメル引き設備を示す。
図のエナメル引き設備1は、被加工材2に防食性のエナメル層を施すために設けられる。ここで、エナメル引き層は、先ず、適切に選ばれた出発物質、特にいわゆるエナメルペーストを被加工材2に塗布することにより作られる。続いて、被加工材2は、塗布を行なうべき空間範囲において、エナメル引き材料の溶融温度以上の温度に加熱され、エナメル引き材料の溶融が開始する。ここで、それぞれ処理される空間範囲における作動温度として、被加工材2の材料に依存して選ばれた最低温度は、例えば、被加工材2の材料がアルミニウムの場合には約500℃、被加工材2の材料が鋼の場合には約850℃を上回る。
エナメル引き設備1は、好適には、資源の使用、即ち特にエネルギー消費、が特に少なくても、均質で品質的に優れた表面を持つ有効な被覆成果が得られるように設計されている。このため、エナメル引き設備1は、電磁誘導により局所的に又は部分的に被加工材2を加熱できるように設計されている。ここで、エナメル引き設備1は、誘導ヘッド又はインダクタ4を有しており、これは導電線系6を介して、コンバータ及び制御ユニットを有するエネルギー供給ユニット8に接続されている。インダクタ4は、運転時に被加工材2の上側表面近くに位置決めされるので、インダクタ4から放射された電磁交流場は、被加工材2の表面に侵入してこの表面を加熱する。
インダクタ4は、その幾何学的及び形態的パラメータに関して多様に変形して形成される。特にインダクタ4の横方向の大きさは、運転時に同時に加熱される被加工材2の表面セグメントの大きさも規定するが、用途に応じて比較的小さく(数cm又はそれ以下で、エナメル引き時の被加工材表面の局所的に極めて異なる加工を可能にする)、比較的大きく(例えば1,000cm又はそれ以上で、比較的大面積を、従って比較的大きな全表面の迅速な加工を可能にする)又はこれらの限界値間の値で実施可能である。
エナメル引き設備1は、例えば、インダクタ4及び/又は被加工材2の保持装置(詳細は図示していない)により、いわゆる「スキャン運転」用に、設計されており、インダクタ4は、エナメル引き工程中に、被加工材2の表面に対してx及び/又はy方向(図では矢印10で示す)に動かされ、表面をスキャンする。このような運転によりインダクタ4は、順次、被加工材2の全表面上を案内されるので、全表面が完全にスキャンされて被加工材表面の完全な加工が行なわれる。或いは、インダクタ4は、被加工材2の表面の選択された部分又はセグメント上にのみ有効に作用させることも可能で、このことは、例えば欠陥のある表面部分などの修理に際して、要求に極めて適して使用することにより、従って、全エネルギー消費が極めて僅かとなるので極めて有利である。
インダクタ4の被加工材2の表面上の移動は、例えば、適切な可動保持又は担持アーム及び適切な自動制御により行なうことができる。代替的な、特に有利なそれ自体発明とみなすことのできる実施態様では、インダクタ4は、持ち運べる携帯型の装置として形成され、手動で被加工材2の表面上を動かすこともできる。
エナメル引き設備は、被加工材2の表面処理時の特に資源消費節約運転用に設計されており、表面材料が高品質の場合には、エネルギー消費及び材料消費を特に少なくする必要がある。このため、被加工材2の誘導加熱に際しては、一貫していわゆるスキン効果、即ち金属表面への電磁交流場のごく限定された侵入深さ、を利用して、誘導加熱をできるだけ被加工材2の本来の表面に限定し、被加工材2のより深いところにある層又は空間範囲に過度の加熱が生じないようにする。このためエナメル引き設備1の運転パラメータは、−被加工材2の材料特性を考慮して−侵入深さが最大で約1mmになるように、選定される。
これは、担体材料が銅の場合には、例えば、約20℃の処理温度では、インダクタの運転周波数が約10kHz以上に選定され、約100℃の処理温度では、この基準に対して約20kHzを超える運転周波数が有利であることを、意味する。これに対し担体材料が鋼の場合には、約20℃の処理温度では約500Hz以上の運転周波数が、アルミニウムの場合には約1kHzを超える運転周波数が用いられる。
このとき、種々の処理条件においても真正の表面効果を保証するためには、少なくとも300kHzの運転周波数が選定される。これにより、侵入深さは、予想されるあらゆる条件下で、十分に小さく保たれるので、加熱は、直接的な表面範囲に限定され、より深いところにある構造層は殆ど加熱を受けない。
ほかの運転パラメータも、上述の資源保護運転モードを考慮して適切に選定される。特にインダクタ4は、約10kW/cmの出力密度(反射面に関して)で、運転される。これは、特に、上述の被加工材2への僅かな侵入深さと相まって、被加工材2の表面範囲における加熱すべき空間範囲が高出力密度に曝されるので、必要な処理時間、即ち表面におけるエナメルペーストの溶融温度に達するまでの時間、を特に短くすることができることを意味する。
このようなパラメータ選定の特に有利な側面は、表面への適切な加熱により、例えば弾性などの基材又は担体に必要な材料特性を有する比較的薄い被覆も作ることができる点にある。
1 エナメル引き設備
2 被加工材
4 インダクタ
6 導電線系
8 エネルギー供給ユニット
10 x、y方向の矢印

Claims (4)

  1. エナメル粉末を担持する被加工材(2)を誘導加熱して前記エナメル粉末を溶融し焼き付けて前記被加工材をエナメル引きすることからなる前記被加工材を完全に又は部分的にエナメル引きする方法であって、
    インダクタ(4)が、エナメル引きの工程の間に、前記被加工材(2)の表面に対してx方向及びy方向に移動され、それにより前記被加工材(2)の表面をスキャンし、
    前記インダクタ(4)の運転周波数が、前記被加工材(2)の材料特性を考慮して、前記被加工材(2)への電磁侵入深さが最大で1mmになるように選定される、製造方法。
  2. 前記インダクタ(4)の運転周波数が少なくとも300kHzに選定される請求項1に記載の方法。
  3. 既に前記被加工材(2)上に存在する欠陥エナメル層が誘導加熱により修復される請求項1又は2に記載の方法。
  4. 少なくとも10kW/cmの出力密度が、前記インダクタ(4)を介して、前記被加工材(2)に誘導的に伝達される請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
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