JP6560633B2 - 作業機械の走行装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輪に制動力を付与して車体を減速又は停止させる湿式ブレーキ装置を備えた作業機械の走行装置に関する。
一般に、ダンプトラック等の作業機械に用いられる湿式ブレーキ装置は、車体に固定されたブレーキハウジングと、このブレーキハウジングに固定された鉄プレートと、タイヤのホイールに連結されたブレーキハブと、このブレーキハブに固定され、鉄プレートに対して相対的に回転する摩擦板とを有している。このような構成の湿式ブレーキ装置では、車体の制動時に鉄プレートと摩擦板が摺動することにより、ブレーキハブと一体に回転するタイヤ及びホイールに対して制動力を付与することができる。
この種の湿式ブレーキ装置を備えた作業機械の走行装置の従来技術の1つとして、車体に非回転状態で取り付けられる筒状のアクスルハウジングと、このアクスルハウジング内を軸方向に伸長して設けられ、駆動源により回転駆動される回転軸と、アクスルハウジングの外周側に軸受を介して回転可能に設けられ、車輪が取り付けられる車輪取付筒と、アクスルハウジングと車輪取付筒との間に設けられ、車輪取付筒に対して回転軸の回転を減速して伝える減速歯車機構と、アクスルハウジングと車輪取付筒との間に設けられ、車輪取付筒の回転に制動力を与える湿式ブレーキ装置とを備えたダンプトラックの走行駆動装置が知られている(例えば、下記の特許文献1参照)。
ところで、作業機械の走行装置では、鉄プレートと摩擦板との摺動に伴って摩擦熱が発生するので、これらの部材を冷却するための冷却油が湿式ブレーキ装置の内部へ供給されるようになっている。また、湿式ブレーキ装置におけるブレーキハウジングとブレーキハブとの間には、冷却油を封入するためのメカニカルシールが設けられている。このメカニカルシールは、Oリングで鉄環同士を押し付けて摺接した状態で回転させることにより、湿式ブレーキ装置の内部に封入している冷却油が外部へ漏れることを防止しており、タイヤ及びホイールと同等の速度で摺動回転する。
上述の鉄環は摺動するシール面で発熱し、いわゆる、カジリが発生する等の理由から、メカニカルシールの使用に際して上限温度が設定されており、湿式ブレーキ装置の内部に封入している冷却油の温度が高くなると、鉄環を押し付けているOリングの硬化によるシール性能の低下や、許容できるタイヤ及びホイールの回転速度もしくは動作の継続時間の低下が生じることが問題になっていた。
そこで、このような問題を解決する従来技術の1つとして、油圧モータを収容するモータ収容室が形成されたモータハウジングに、モータ収容室の外部からメカニカルシールの配置スペースに圧油を潤滑油として流入させる潤滑油流入路を設け、この潤滑油をメカニカルシールの配置スペースから減速機の収容スペースへと供給すると共に回転ドラム内の潤滑油を作動油タンクに戻すようにした油圧駆動式モータ装置が提案されている(例えば、下記の特許文献2参照)。
また、他の従来技術の1つとして、油圧モータを内蔵した油圧モータケースと、油圧モータの出力軸に連結した遊星歯車減速機と、遊星歯車減速機の減速機ケース端に結合され、油圧モータケースの外周側にベアリングにより回転自在に取り付けたスプロケットと、スプロケットと油圧モータケースとの間に相対する一対のフローティングシールとを具備し、減速機ケース側からフローティングシールの内周室側に渡って、潤滑油が強制的に循環する潤滑油強制循環経路を備えた油圧駆動減速機が提案されている(例えば、下記の特許文献3参照)。
特許5496973号公報 特許4970357号公報 特開2003−49930号公報
特許文献1に開示された従来技術では、メカニカルシールが冷却油の供給口から見て油室の下流側に位置し、その冷却油の流れの途中に鉄プレート、摩擦板、及びブレーキハウジング等が配置されていることから冷却油が油室を循環し難い構造になっている。そのため、冷却油によってメカニカルシールの冷却が積極的に行われないので、メカニカルシールにおけるシール面の発熱に伴って車体の最高速度や連続走行距離が制約されることにより、作業機械の作業効率が低下することが問題になっている。
また、特許文献1の従来技術のメカニカルシールは、湿式ブレーキ装置においてブレーキ機構を構成する鉄プレート及び摩擦板の近傍に配置されていることから、ブレーキによる熱の影響を受け易いため、冷却油によってメカニカルシールの冷却を積極的に行うのが好ましい。
特許文献2に開示された従来技術では、油路を設けることで冷却油によるメカニカルシールの冷却を積極的に行っているが、冷却油が減速機内を循環していることから、減速機で生じた歯車の摩耗粉等を含んだ冷却油がメカニカルシールへ供給される機会を増加させており、メカニカルシールにおいて摺動するシール面で発生するカジリ等の不具合を引き起こすことが懸念されている。
特許文献3に開示された従来技術では、減速機内で掻き上げられた冷却油を取集してメカニカルシールへ供給する構成であるため、上述した特許文献2の従来技術と同様に、冷却油と共に減速機における歯車の摩耗粉等がメカニカルシールへ供給されることになり、この歯車の摩耗粉等によるコンタミネーションが発生する可能性がある。
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、作業機械の作業効率を向上させると共に、カジリ等の不具合の発生を低減することができる作業機械の走行装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明、タイヤが装着されるホイールと、このホイールの内周側にベアリングを介して挿入されたスピンドルと、前記スピンドルの軸方向の一端側に配置されたモータの出力軸と結合して、前記スピンドルの内周側に挿入され、前記スピンドルの軸方向の他端から突出したドライブシャフトと、前記スピンドルの他端側に設けられ、前記ドライブシャフトから前記ホイールに動力を伝達する減速機と、前記ホイールと前記スピンドルとの間であって、前記ベアリングを挟んで前記減速機と反対側の位置に設けられ、前記タイヤ及び前記ホイールに制動力を付与する湿式ブレーキ装置とを備え前記湿式ブレーキ装置は、前記スピンドルに固定されたブレーキハウジングと、前記スピンドルの外周側に配置され、前記ホイールに連結されたブレーキハブと、前記ブレーキハブの回転軸に沿って互いに離隔して配置され、前記ブレーキハブに設けられた複数の第1プレートと、前記各第1プレートの間に配置され、前記各第1プレートと対向するように前記ブレーキハウジングに設けられた複数の第2プレートと、前記タイヤ及び前記ホイールに制動力を付与する際に、前記各第1プレートに対して前記各第2プレートを押圧する押圧部と、前記ブレーキハウジングに設けられ、前記各第1プレート及び前記各第2プレートを冷却するための冷却油を内部へ流入する流入口と、前記ブレーキハウジングと前記ブレーキハブとの間に形成された大径シール室に設けられ、前記冷却油を前記大径シール室内に封入する大径フローティングシールと、前記ブレーキハブと前記スピンドルとの間に形成された小径シール室に設けられ、前記冷却油を前記小径シール室内に封入する小径フローティングシールと、前記ブレーキハウジングに設けられ、前記冷却油を外部へ流出する流出口と、を有する作業機械の走行装置において、前記湿式ブレーキ装置は、前記大径シール室と前記小径シール室とを連通する油孔と、前記ブレーキハウジングの前記流入口側に形成され、前記冷却油を前記大径シール室へ導く油路とを有し、前記流入口から流入した前記冷却油は、前記油路、前記大径シール室、前記油孔、前記小径シール室の順に流れて、前記流出口から外部へ流出することを特徴としている。
本発明の作業機械の走行装置によれば、作業機械の作業効率を向上させると共に、カジリ等の不具合の発生を低減することができる。前述した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る走行装置の第1実施形態が適用される作業機械の一例として挙げたダンプトラックの構成を示す全体図である。 図1に示すダンプトラックの背面図である。 本発明の第1実施形態に係る走行装置の部分断面図であり、特に走行装置におけるスピンドル、減速機、及び湿式ブレーキ装置の構成を示す全体図である。 本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置の構成を拡大して示す図である。 図4に示す油路の構成を示す図である。 図4に示す端板に形成された油溝及び油孔の形状を示す図であり、油溝及び油孔を矢印S方向から見た図である。 本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置における冷却油の流れを説明する図であり、車体が停止し、かつ、ブレーキが作動している場合を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置における冷却油の流れを説明する図であり、車体が走行し、かつ、ブレーキが作動している場合を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置における冷却油の流れを説明する図であり、車体が停止し、かつ、ブレーキが解除された場合を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置における冷却油の流れを説明する図であり、車体が走行し、かつ、ブレーキが解除された場合を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る油路の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る端板に形成された油溝及び油孔の形状を示す図であり、図6に対応する図である。 本実施形態に係る走行装置の湿式ブレーキ装置の比較例として挙げた従来技術の湿式ブレーキ装置の構成を拡大して示す図である。
以下、本発明に係る作業機械の走行装置を実施するための形態を図に基づいて説明する。
[第1実施形態]
本発明に係る走行装置の第1実施形態は、作業機械、例えば図1に示すように、鉱山で採掘された砕石等を運搬するダンプトラック1に適用される。このダンプトラック1は、その本体である車体の土台を形成する車体フレーム2と、この車体フレーム2上に起伏可能に設けられたベッセル3と、車体フレーム2の前部及び後部にそれぞれ回転可能に取り付けられ、車体を走行可能に支持する前輪4及び後輪5とを備えている。
図2に示すように、後輪5は、ダブルタイヤを構成するタイヤ5A,5Bと、これらのタイヤ5A,5Bがリム5C及びクランプ5D(図3参照)を介して装着されたホイール6(図3参照)とから構成されている。この後輪5の左右両方について本発明の第1実施形態に係る走行装置10(図3参照)がそれぞれ設けられ、左右の後輪5がそれぞれ駆動される。
図2において、走行装置10は、後輪5を駆動するモータ11を備えており、このモータ11は、例えば、電動モータであり、車体フレーム2の幅方向における後輪5内側から挿入されて配置され、ダンプトラック1に搭載されたディーゼルエンジン(図示せず)により発電された電力が供給されて回転動作する。
以下、本発明の第1実施形態に係る走行装置10の具体的な構成について、図3を参照しながら詳細に説明するが、後輪5の左右両方に設けられた走行装置10の構成はそれぞれ同じであるので、後輪5の左側に設けられた走行装置10の構成のみ説明し、重複する説明を省略する。
図3に示すように、走行装置10は、ホイール6の内周側に挿入された状態で車体フレーム2に対して回転不能に固定されたスピンドル12と、ホイール6とスピンドル12との間に介在して軸方向に並んで設けられた2個のベアリング13,14とを有している。さらに、走行装置10は、スピンドル12の軸方向の一端側に配置されたモータ11の出力軸(図示せず)に回転不能に結合してスピンドル12の内周側に挿入され、スピンドル12の軸方向の他端から突出したドライブシャフト15と、スピンドル12の他端側に設けられ、ドライブシャフト15からホイール6に動力を伝達する減速機16とを有している。
減速機16は第1遊星歯車機構部17及び第2遊星歯車機構部18を有している。第1遊星歯車機構部17は、第2遊星歯車機構部18よりもスピンドル12から離れて配置されている。この第1遊星歯車機構部17は、スピンドル12の他端から突出したドライブシャフト15の端部に回転不能に固定された第1サンギア17Aと、この第1サンギア17Aと噛み合った複数の第1プラネタリギア17B(1個のみ図示)と、これらの第1プラネタリギア17Bを2個のベアリング17C2,17C3を介してそれぞれ回転可能に支持する複数の支軸17C1(1個のみ図示)が設けられた第1キャリア17Cと、複数の第1プラネタリギア17Bと噛み合った第1リングギア17Dとを有している。
第1キャリア17Cは、ハブ19、後述する第2リングギア18D及びホイール6に対してボルト20A,20Bにより回転不能に固定されている。また、第1リングギア17Dにはボルト21によりカップリング22が固定されている。
第2遊星歯車機構部18は、カップリング22とスプライン結合した第2サンギア18Aと、この第2サンギア18Aと噛み合った複数の第2プラネタリギア18B(1個のみ図示)と、これらの第2プラネタリギア18Bを2個のベアリング18C2,18C3を介してそれぞれ回転可能に支持する複数の支軸18C1(1個のみ図示)が設けられた第2キャリア18Cと、複数の第2プラネタリギア18Bに噛み合った前述の第2リングギア18Dとを有している。
第2キャリア18Cは、複数の支軸18C1よりも径方向内側の位置に形成され、スピンドル12の方向に突出した筒状突出部18C4を有している。この筒状突出部18C4は、スピンドル12の内周側に挿入されてスピンドル12とスプライン結合している。また、第2リングギア18Dは、ボルト20Bによってハブ19と共にホイール6に共締めされて固定されている。第1キャリア17C、ハブ19、及び第2リングギア18Dは、スピンドル12の他端側で減速機16を覆うカバーを構成している。
このように構成した減速機16では、第1遊星歯車機構部17において、第1サンギア17Aがドライブシャフト15と共に回転すると、第1サンギア17Aの回転が第1プラネタリギア17Bに伝達される。第1プラネタリギア17Bを支持する第1キャリア17Cはホイール6に対して回転不能に固定されているので、第1プラネタリギア17Bは第1サンギア17Aの周りを公転しながら自転して、第1サンギア17Aの回転を第1リングギア17Dに伝達する。この結果、第1リングギア17Dが回転する。
このようにして第1リングギア17Dが回転すると、第2遊星歯車機構部18において、第2サンギア18Aは第1リングギア17D及びカップリング22と共に回転し、第2サンギア18Aの回転が複数の第2プラネタリギア18Bに伝達される。第2プラネタリギア18Bを支持する第2キャリア18Cはスピンドル12に回転不能に結合しているので、第2プラネタリギア18Bは第2サンギア18Aの周りを公転することなく自転して、第2サンギア18Aの回転を第2リングギア18Dに伝達する。
第2リングギア18Dは、ホイール6及び第1キャリア17Cに対して回転不能に固定されているので、これらのホイール6及び第1キャリア17Cと共に回転する。このようにしてドライブシャフト15の回転が、第1遊星歯車機構部17と第2遊星歯車機構部18とを介してホイール6に伝達されることにより、ダンプトラック1の後輪5が駆動されて車体が走行する。
一方、走行装置10は、上述のように走行する車体を減速又は停止させるために、ホイール6とスピンドル12との間に設けられ、後輪5のタイヤ5A,5B及びホイール6に制動力を付与する湿式ブレーキ装置31を備えている。
ここで、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31の基本構成は、図13に示す従来技術の湿式ブレーキ装置31の基本構成と同様であるので、本発明の内容を分かり易くするために、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31の比較例として挙げた従来技術の湿式ブレーキ装置31の構成から最初に説明する。なお、以下の説明において、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31のうち、従来技術の湿式ブレーキ装置31と同一又は対応する部分には、同一の符号を付している。
図13に示すように、従来技術の湿式ブレーキ装置31は、スピンドル12に固定されたブレーキハウジング32と、スピンドル12の外周側に配置され、ホイール6に連結されたブレーキハブ33と、ブレーキハブ33の回転軸、すなわちドライブシャフト15の回転軸に沿って互いに離隔して配置され、ブレーキハブ33に設けられた複数の第1プレートとしての円環状の摩擦板34と、各摩擦板34の間に配置され、各摩擦板34と対向するようにブレーキハウジング32に設けられた複数の第2プレートとしての円環状の鉄プレート35とを有している。
ブレーキハウジング32は、ブレーキハブ33側の一端に摩擦板34及び鉄プレート35と対向する端板32Aが形成されており、基端から端板32A側へ向かう途中の部分には、各鉄プレート35を取り付けるための内径スプライン32Bが形成されている。さらに、ブレーキハウジング32のうち、内径スプライン32Bと後述の流入口42及び流出口44(図4参照)との間の部分には、後述の冷却油を逃がす加工用の逃げ部36を設けるための切欠き32Cが形成されている。
ブレーキハブ33は、一端がホイール6に対してボルト37A,37B(図4参照)により回転不能に固定され、他端には各鉄プレート35を取り付けるための外径スプライン33Aが形成されている。また、ブレーキハブ33の他端には、冷却油が流通する孔33Bが径方向に穿設されている。
各摩擦板34は、径方向内側の端部が外径スプライン33Aに係合し、ブレーキハブ33の回転軸に沿って等間隔で互いに離隔して配置されている。各鉄プレート35は、径方向外側の端部が内径スプライン32Bに係合し、摩擦板34、端板32A、及び後述の可動プレート41Cの間に挿入されることにより、ブレーキハブ33の回転軸に沿って等間隔で互いに離隔して配置されている。つまり、これらの摩擦板34と鉄プレート35は、ブレーキハブ33の回転軸の方向において交互に組み合わされて配置されている。
また、従来技術の湿式ブレーキ装置31は、タイヤ5A,5B及びホイール6に制動力を付与する際に、各摩擦板34に対して各鉄プレート35を押圧する押圧部41と、ブレーキハウジング32に設けられ、各摩擦板34及び各鉄プレート35を冷却するための冷却油を内部へ流入する前述の流入口42(図4参照)とを有している。さらに、従来技術の湿式ブレーキ装置31は、ブレーキハウジング32とブレーキハブ33との間に設けられ、冷却油を封入するメカニカルシール43と、ブレーキハウジング32に設けられ、冷却油を外部へ流出する前述の流出口44(図4参照)とを有している。
押圧部41は、ブレーキハウジング32の基端側に設けられたシリンダ41Aと、このシリンダ41A内に摺動自在に収容され、ブレーキハブ33の回転軸に沿って移動可能に配置されたピストン41Bと、このピストン41Bの先端に取り付けられ、ピストン41Bと共に移動する可動プレート41Cとから構成されている。
このような構成の押圧部41では、ブレーキが作動すると、シリンダ41A内に圧油が供給されることにより、ピストン41Bがシリンダ41Aから外側へ押し出され、ピストン41Bの先端の可動プレート41Cが、ブレーキハブ33の回転軸に沿って移動し、各鉄プレート35を端板32A側へ押し付ける。
その結果、各摩擦板34及び各鉄プレート35が端板32Aと可動プレート41Cに挟持されるので、各摩擦板34と各鉄プレート35とが摺動して各摩擦板34と各鉄プレート35との間で摩擦が生じることにより、ブレーキハブ33と一体に回転するタイヤ5A,5B及びホイール6に対して制動力を付与することができる。
メカニカルシール43は、ブレーキハブ33と端板32Aとの間に設けられ、流入口42から湿式ブレーキ装置31の内部へ供給された冷却油が大気側へ漏れるのを防止する大径フローティングシール43Aと、スピンドル12にベアリング14の内輪側を位置決めするリテーナ38とブレーキハブ33との間に設けられ、冷却油が減速機16側へ漏れるのを防止する小径フローティングシール43Bとから構成されている。
大径フローティングシール43Aの周囲には、大径フローティングシール43Aを収容して冷却油で満たすための大径シール室43aが、ブレーキハブ33と端板32Aによって形成されている。小径フローティングシール43Bの周囲には、小径フローティングシール43Bを収容して冷却油で満たすための小径シール室43bが、スピンドル12、ブレーキハブ33、及びリテーナ38によって形成されている。
このように構成された従来技術の湿式ブレーキ装置31では、流入口42から湿式ブレーキ装置31の内部へ供給された冷却油は、ブレーキが作動している間、各摩擦板34の表面に設けられた油溝(図示せず)を流通することで流出口44へ導かれ、ブレーキが解除されている間、各摩擦板34と各鉄プレート35との間に形成された隙間を流通することで流出口44へ導かれる。
一方、従来技術の湿式ブレーキ装置31は、端板32A、内径スプライン32B、外径スプライン33A、摩擦板34、及び鉄プレート35が密集した構造になっているので、流入口42から大径シール室43aへの冷却油の油路が確保されておらず、この冷却油を用いて大径フローティングシール43Aと小径フローティングシール43Bを十分に冷却することができない。
そこで、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31は、図4に示すように、ドライブシャフト15よりも下側に位置するブレーキハウジング32の流入口42側に形成され、冷却油を大径フローティングシール43Aへ導く油路51を有している。
具体的には、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31では、図5に示すように、内径スプライン32Bは、各鉄プレート35とスプライン結合するための複数の歯32Dが内周側に形成されており、各鉄プレート35は、内径スプライン32Bとスプライン結合するための複数の歯35Aが外周側に形成されている。
そして、油路51は、内径スプライン32Bの各歯32Dと鉄プレート35の各歯35Aとの間に生じた隙間から成っている。なお、内径スプライン32B及び鉄プレート35の各歯32D,35Aの間に形成された歯元側の凹部は、これらの各歯32D,35Aの歯先と異なる形状、例えば、内側に窪んだ湾曲状に形成されている。さらに、内径スプライン32Bの各歯32Dと鉄プレート35の各歯35Aとの隙間の大きさは、油路51を流通させる冷却油の流量等を考慮して予め設定されている。
また、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31は、図4、図6に示すように、ドライブシャフト15よりも下側において、ブレーキハウジング32の径方向に沿って端板32Aに形成され、油路51と連通する油溝52と、ブレーキハブ33の回転軸に沿って端板32Aに穿設され、油溝52と大径シール室43aとを連通する油孔53とを有している。
同様に、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31は、図4に示すように、ドライブシャフト15よりも上側に位置するブレーキハウジング32の流出口44側に形成され、摩擦板34と鉄プレート35との間の冷却油を逃げ部36へ導く油路61と、ブレーキハウジング32の径方向に沿って端板32Aに形成され、油路61と連通する油溝62と、ブレーキハウジング32の回転軸に沿って端板32Aに穿設され、油溝62と大径シール室43aとを連通する油孔63とを有している。
さらに、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31は、ブレーキハウジング32の径方向に沿って可動プレート41Cに形成され、油路61と連通する油溝64を有している。そして、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31は、ブレーキハブ33において回転軸周りに等間隔で穿設され、大径シール室43aと小径シール室43bとを連通する複数の油孔54を有している。従って、これらの油孔54は、ドライブシャフト15よりも上側及び下側にそれぞれ形成されている。
このような構成の湿式ブレーキ装置31では、上述した流入口42、逃げ部36、油路51、油溝52、油孔53、大径シール室43a、及び油孔54が全て連通すると共に、流出口44、油溝64、油路61、油溝62、油孔63、大径シール室43a、及び油孔54も全て連通している。そのため、流入口42から湿式ブレーキ装置31の内部に流入した冷却油は、これらの逃げ部36、油路51,61、油溝52,62,64、及び油孔53,54,63を介して大径シール室43aと小径シール室43bを流通して流出口44から外部へ排出される。
次に、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31における冷却油の流れについて、図7〜図10を参照しながら詳細に説明する。これらの各図において、矢印は冷却油の経路(方向を含む)を示し、この矢印のうち実線は冷却油の流量が大きいことを表し、点線は冷却油の流量が小さいことを表している。
また、各図において、油路Aは、油路51を流通する冷却油の流路を示し、油路Bは、油溝52及び油孔53を流通する冷却油の流路を示し、油路Cは、スピンドル12とブレーキハブ33との間を流通する冷却油の流路を示し、油路Dは、油孔63、油溝62、油路61、及び油溝64を流通する冷却油の流路を示している。
まず、車体が停止し、かつ、ブレーキが作動している場合について説明する。
図7に示すように、流入口42から湿式ブレーキ装置31の内部に流入した冷却油は、ブレーキハウジング32の内径スプライン32Bと鉄プレート35との間に生じた隙間の油路Aを流通した後、油溝52と油孔53の油路Bを介して大径シール室43aへ流入することにより、大径フローティングシール43Aを冷却することができる。
その際、冷却油は油路Aだけでなく、摩擦板34の表面に形成された油溝(図示せず)を通り、スピンドル12とブレーキハブ33との間に形成された油路Cへ流れることにより、摩擦板34及び鉄プレート35から構成されるブレーキ機構も若干冷却することができる。
ところで、図13に示す従来技術の湿式ブレーキ装置31は、大径フローティングシール43Aがブレーキハブ33と端板32Aに囲まれており、大径シール室43aがこれらのブレーキハブ33と端板32Aによって形成されていることから、大径シール室43a内の冷却油を小径シール室43bへ直接導くことができない。
これに対し、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31には、ブレーキハブ33に油孔54が穿設されているので、大径シール室43a内の冷却油を、油孔54を介して小径シール室43bへ直接導くことができる。これにより、冷却油によって小径シール室43b内の小径フローティングシール43Bを十分に冷却することができる。
小径シール室43b内へ流入した冷却油は、油路Cもしくは油孔54から再び大径シール室43aのうちドライブシャフト15よりも上側へ流れ、油孔63、油溝62、油路61、及び油溝64で形成された油路Dを流通して流出口44から湿式ブレーキ装置31の外部へ排出される。
次に、車体が走行し、かつ、ブレーキが作動している場合について説明する。
図8に示すように、流入口42から湿式ブレーキ装置31の内部に流入した冷却油は、油路Aと油路Bを流通した後、大径シール室43aへ流入する。このとき、上述した車体が停止した場合とは異なり、タイヤ5A,5B及びホイール6と共にブレーキハブ33が回転することにより、冷却油は、その遠心力の影響を受けるので、油路Aから摩擦板34の油溝へ流れ難くなり、油路Aを流通する冷却油の大半を油路Bへ流すことができる。
大径シール室43aに導かれた冷却油は、ブレーキハブ33の回転に伴って遠心力の影響を受けることにより、油孔54から小径シール室43bへ流れ難くなる。このような状態では、ブレーキ直前まで車体が走行し続けて最も高温になった大径フローティングシール43Aを冷却して暖められた冷却油が、発熱量の低い小径フローティングシール43Bへ流れ込むのを防止できるので、都合が良い。最終的には、大径シール室43a内の冷却油は、油路Dを流通して流出口44から湿式ブレーキ装置31の外部へ排出される。
次に、車体が停止し、かつ、ブレーキが解除された場合について説明する。
図9に示すように、流入口42から湿式ブレーキ装置31の内部に流入した冷却油は、油路Aと油路Bを流通した後、大径シール室43aへ流入する。このとき、油路Aを流通する冷却油は、遠心力の影響を受けなくなるので、各摩擦板34と各鉄プレート35との隙間から油路Cへ流れ込むことにより、これらの各摩擦板34と各鉄プレート35を十分に冷却することができる。
このような状態では、湿式ブレーキ装置31とは別途車体に設けられたパーキングブレーキ(図示せず)によって車体が停止しており、各摩擦板34、各鉄プレート35、大径フローティングシール43A、及び小径フローティングシール43Bを含めた湿式ブレーキ装置31全体を満遍無く冷却することができる。
大径シール室43aに導かれた冷却油は、油孔54から小径シール室43bへ流れ込むことにより、油路Cを流通して流出口44から湿式ブレーキ装置31の外部へ排出される。一方、油路Cを流通する冷却油の一部は油路Dへ流れ込むため、この冷却油によってドライブシャフト15よりも上側に位置する各摩擦板34と各鉄プレート35の部分も冷却することができる。
次に、車体が走行し、かつ、ブレーキが解除された場合について説明する。
図10に示すように、流入口42から湿式ブレーキ装置31の内部に流入した冷却油は、油路Aと油路Bを流通した後、大径シール室43aへ流入する。すなわち、各摩擦板34と各鉄プレート35との間には隙間が生じているが、車体が走行しているときには、上述したように油路Aを流通する冷却油は、遠心力の影響を受けるので、各摩擦板34と各鉄プレート35との間を油路C側へ向かって流れ難くなる。そのため、油路Aを流通する冷却油の大半は油路Bを流通して大径シール室43aへ導かれる。
大径シール室43aに導かれた冷却油は、ブレーキハブ33の回転に伴って遠心力の影響を受けることにより、油孔54から小径シール室43bへ流れ難くなる。その結果、大径シール室43a内の冷却油は、油路Dから油路Cを流通して流出口44から湿式ブレーキ装置31の外部へ排出される。
一方、油路Cを流通する冷却油の一部は、ブレーキハブ33の回転に伴って遠心力の影響を受けることにより、ブレーキハブ33の外径スプライン33Aの歯底に設けられた孔33Bへ流れ込み、さらに摩擦板34と鉄プレート35との隙間を通り抜けて油路Aへ戻る。この油路Cからの冷却油の吸出しによる負圧の作用により、車体が走行しているときでも、上述したブレーキが作動している場合とは異なり、それほど温度が高くなっていない大径シール室43a内の冷却油を、少量ながらも油孔54から小径シール室43bへ導くことができる。これにより、冷却油によって小径フローティングシール43Bを冷却することができる。
このように構成した本発明の第1実施形態に係るダンプトラック1の走行装置10によれば、ドライブシャフト15よりも下側に位置するブレーキハウジング32の流入口42側に油路51が形成されているので、流入口42から湿式ブレーキ装置31の内部に流入した冷却油を、油路51を介して大径シール室43aへ導くことができるので、大径シール室43a内の冷却油によって大径フローティングシール43Aの冷却を積極的に行うことができる。
特に、本発明の第1実施形態では、大径シール室43aと小径シール室43bとを連通する油孔54がブレーキハブ33に穿設されていることにより、大径フローティングシール43Aだけでなく、小径フローティングシール43Bの冷却も積極的に行うことができる。従って、大径フローティングシール43A及び小径フローティングシール43Bのシール面の発熱を抑制できるので、車体の最高速度や連続走行距離等の性能を高めることができる。これにより、ダンプトラック1の作業効率を向上させることができる。
また、本発明の第1実施形態に係る湿式ブレーキ装置31では、ブレーキハウジング32における流入口42から流出口44へ向かって冷却油が流通する油路A〜Dは、減速機16とは別に設けられており、大径シール室43a及び小径シール室43b内の冷却油が、大径フローティングシール43A及び小径フローティングシール43Bによって減速機16側の潤滑油と混ざることがないので、第1遊星歯車機構部17及び第2遊星歯車機構部18で生じた歯車の摩耗粉等によるコンタミネーションの発生を防止することができる。これにより、大径フローティングシール43A及び小径フローティングシール43Bのシール面におけるカジリ等の不具合の発生を低減することができる。
また、本発明の第1実施形態に係るダンプトラック1の走行装置10では、油路51として、ブレーキハウジング32における内径スプライン32Bの各歯32Dと鉄プレート35の各歯35Aとの間に生じた隙間を活用しているので、油路51の加工形成を容易に行うことができる。これにより、油路51を流通する冷却油の流量を精度良く設定できるので、信頼性の高い湿式ブレーキ装置31を提供することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、図5、図6に示すように、第1実施形態に係る油路51は、ブレーキハウジング32の内径スプライン32Bの各歯32Dと鉄プレート35の各歯35Aとの間に生じた隙間から成るのに対して、図11、図12に示すように、第2実施形態では、内径スプライン32Bの各歯32Dのうち特定の歯32D1が周方向において他の歯32D2よりも歯厚が大きく設定されており、第2実施形態に係る油路51Aは、特定の歯32D1の歯元に穿設され、流入口42から大径フローティングシール43A側へ冷却油を流通させる流通孔から成ることである。
この場合、油路51Aの幅方向の大きさは、例えば図12に示すように、油溝52及び油孔53の幅方向の大きさと同等に設定されている。その他の第2実施形態の構成は、第1実施形態の構成と同じであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付している。
このように構成した本発明の第2実施形態に係るダンプトラック1の走行装置10によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、第2実施形態に係る油路51Aの断面積は、第1実施形態に係る油路51の断面積よりも比較的大きく設定できるので、流入口42から大径フローティングシール43A側へ導く冷却油の流量を十分に確保することができる。これにより、冷却油によって大径フローティングシール43Aを効率良く冷却できるので、湿式ブレーキ装置31において優れた冷却性能を発揮することができる。
なお、上述した本発明の各実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
1…ダンプトラック(作業機械)、5…後輪、5A,5B…タイヤ、6…ホイール、10…走行装置、12…スピンドル、16…減速機、17…第1遊星歯車機構部、18…第2遊星歯車機構部
31…湿式ブレーキ装置、32…ブレーキハウジング、32A…端板、32B…内径スプライン、32C…切欠き、32D…歯、33…ブレーキハブ、33A…外径スプライン、33B…孔、34…摩擦板(第1プレート)、35…鉄プレート(第2プレート)、35A…歯、36…逃げ部
41…押圧部、41A…シリンダ、41B…ピストン、41C…可動プレート、42…流入口、43…メカニカルシール、43A…大径フローティングシール、43a…大径シール室、43B…小径フローティングシール、43b…小径シール室、44…流出口
51,51A,61…油路、52,62,64…油溝、53,54,63…油孔

Claims (3)

  1. タイヤが装着されるホイールと、このホイールの内周側にベアリングを介して挿入されたスピンドルと、前記スピンドルの軸方向の一端側に配置されたモータの出力軸と結合して、前記スピンドルの内周側に挿入され、前記スピンドルの軸方向の他端から突出したドライブシャフトと、前記スピンドルの他端側に設けられ、前記ドライブシャフトから前記ホイールに動力を伝達する減速機と、前記ホイールと前記スピンドルとの間であって、前記ベアリングを挟んで前記減速機と反対側の位置に設けられ、前記タイヤ及び前記ホイールに制動力を付与する湿式ブレーキ装置とを備え
    前記湿式ブレーキ装置は、
    前記スピンドルに固定されたブレーキハウジングと、
    前記スピンドルの外周側に配置され、前記ホイールに連結されたブレーキハブと、
    前記ブレーキハブの回転軸に沿って互いに離隔して配置され、前記ブレーキハブに設けられた複数の第1プレートと、
    前記各第1プレートの間に配置され、前記各第1プレートと対向するように前記ブレーキハウジングに設けられた複数の第2プレートと、
    前記タイヤ及び前記ホイールに制動力を付与する際に、前記各第1プレートに対して前記各第2プレートを押圧する押圧部と、
    前記ブレーキハウジングに設けられ、前記各第1プレート及び前記各第2プレートを冷却するための冷却油を内部へ流入する流入口と、
    前記ブレーキハウジングと前記ブレーキハブとの間に形成された大径シール室に設けられ、前記冷却油を前記大径シール室内に封入する大径フローティングシールと、
    前記ブレーキハブと前記スピンドルとの間に形成された小径シール室に設けられ、前記冷却油を前記小径シール室内に封入する小径フローティングシールと、
    前記ブレーキハウジングに設けられ、前記冷却油を外部へ流出する流出口と、を有する作業機械の走行装置において、
    前記湿式ブレーキ装置は、
    前記大径シール室と前記小径シール室とを連通する油孔と、
    前記ブレーキハウジングの前記流入口側に形成され、前記冷却油を前記大径シール室へ導く油路とを有し、
    前記流入口から流入した前記冷却油は、前記油路、前記大径シール室、前記油孔、前記小径シール室の順に流れて、前記流出口から外部へ流出することを特徴とする作業機械の走行装置。
  2. 請求項1に記載の作業機械の走行装置において、
    前記ブレーキハウジングは、前記各第2プレートとスプライン結合するための複数の歯が内周側に形成された内径スプラインを含み、
    前記各第2プレートは、前記ブレーキハウジングとスプライン結合するための複数の歯が外周側に形成された円環状の鉄プレートから成り、
    前記油路は、前記内径スプラインの各歯と前記鉄プレートの各歯との間に生じた隙間から成ることを特徴とする作業機械の走行装置。
  3. 請求項1に記載の作業機械の走行装置において、
    前記ブレーキハウジングは、前記各第2プレートとスプライン結合するための複数の歯が内周側に形成された内径スプラインを含み、
    前記ブレーキハウジングの複数の歯のうち特定の歯が周方向において他の歯よりも歯厚が大きく設定され、
    前記各第2プレートは、前記ブレーキハウジングとスプライン結合するための複数の歯が外周側に形成された円環状の鉄プレートから成り、
    前記油路は、前記特定の歯の歯元に穿設され、前記流入口から前記メカニカルシール側へ前記冷却油を流通させる流通孔から成ることを特徴とする作業機械の走行装置。
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