JP6560574B2 - 取引処理システム、取引処理装置及び取引処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、銀行などの金融機関の店舗に配設され、顧客が起票した伝票に応じた取引処理を行う取引処理システム、取引処理装置及び取引処理方法に関する。
従来、金融機関には、入金伝票、出金伝票及び振込伝票等、顧客が依頼する取引の種類毎に異なるフォーマットの伝票が用意されている。金融機関に来店した顧客は、取引に応じた伝票を選択し、選択した伝票に対して必要事項を記入する必要がある。その後、必要事項が記入された伝票は、窓口において顧客が窓口担当者に手渡し、窓口担当者は伝票に記入された内容に従って取引処理を行うことになる。
このように、従来、伝票の起票は、顧客の手作業により行われていたが、最近では、店舗のロビー等に設けられた電子記帳機と呼ばれる端末装置を用いて伝票の起票処理を行なう技術が知られている。
例えば、特許文献1には、顧客が電子記帳機を用いて伝票項目を入力し、この伝票項目に係る情報(以下、「伝票情報」と言う)を反映した伝票を、印刷する技術が開示されている。窓口担当者は、印刷された伝票の伝票情報に従って取引処理を行うことになる。具体的には、窓口担当者は、窓口に設置された取引処理を行うための窓口端末に対して伝票に印字された伝票内容を入力し、取引操作を行うことになる。
特開2015−11574号公報
しかしながら、上記の従来技術によれば、電子記帳機において入力された伝票情報を一旦紙媒体である伝票として印刷し、窓口担当者が伝票を見ながら窓口端末に伝票情報を再入力しているため、人的労力の負担が大きく効率的ではない。もともとデータ化されていた伝票情報を印刷して再入力しているためである。この種の伝票情報の再入力を行うこととすると、入力誤りを招くおそれもある。
また、顧客が、窓口担当者を介して取引を行わず、金融機関のロビーに設置されたロビー入金機を用いて入金処理を行う場合にも、上記伝票情報の再入力に関する問題が生ずる可能性がある。通常、顧客がロビー入金機を用いる場合には、電子記帳機にて伝票情報を入力する必要はないが、該顧客が窓口担当者による取引を企図して電子記帳機を利用している間に窓口が混雑し、やむを得ずロビー入金機を利用せざるを得ない場合がある。このような場合に、電子記帳機での伝票情報の入力と、ロビー入金機での伝票情報の入力という2度手間が発生する。
また、顧客によっては、ロビー入金機及び両替機などがロビーに設置されていることを知らずに、これらの装置で処理可能な取引であっても窓口に取引を依頼してしまう場合がある。このような場合には、顧客は、窓口に呼び出されるのを待つことになるので、ロビー入金機等で取引処理を行う場合と比較して時間がかかってしまうという問題がある。また、例えば、両替取引で包装硬貨の払出指定がある場合には、両替機では包装硬貨の払出処理が行えるものの、窓口には包装硬貨の準備が無いことから、窓口においてかかる両替取引を行おうとすると、窓口担当者は後方に設置される出納機と呼ばれる装置で包装硬貨を払い出すこととなり、さらに時間がかかってしまうことになる。
これらのことから、金融機関の店舗に設けられた電子記帳機で伝票情報が入力された場合に、伝票情報の再入力に伴う人的労力の負担を軽減するとともに、いかにして顧客の待ち時間を含めたトータルの処理時間を短縮するかが重要な課題となっている。
本発明は、上記の従来技術の課題を解決するためになされたものであって、金融機関の店舗に設けられた電子記帳機で伝票情報が入力された場合に、伝票情報の再入力に伴う人的労力の負担を軽減することができる取引処理システム、取引処理装置及び取引処理方法を提供するとともに、顧客の待ち時間を含めたトータルの処理時間を短縮することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、取引内容の入力を受け付け、入力された取引内容に応じた伝票情報を出力する電子記帳機と、
前記電子記帳機により出力された伝票情報を取得し、取得した前記伝票情報に基づいて取引処理を行う取引処理装置とを備え、前記取引処理装置は、自装置で前記伝票情報の取引処理を行うか否かを判定する判定手段と、貨幣を収納する収納部と、前記収納部に収納された貨幣の数量に係る情報を検知する検知部とを有し、前記判定手段は、前記検知部による検知結果に基づいて、前記伝票情報の取引処理を自装置で行うか否かを判定することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記取引処理装置が複数存在する場合に、前記伝票情報に基づいて複数の取引処理装置の中から取引処理を行う取引処理装置を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された取引処理装置に係る情報を報知する報知手段とをさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記選択手段は、前記伝票情報に含まれる取引金額に基づいて、複数の取引処理装置の中から取引処理を行う取引処理装置を選択することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記選択手段は、前記伝票情報において払出対象となる貨幣に係る条件が指定されている場合に、該条件に基づいて複数の取引処理装置の中から取引処理を行う取引処理装置を選択することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記選択手段は、複数の取引処理装置の混雑状況に応じて複数の取引処理装置の中から取引処理を行う取引処理装置を選択することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記取引処理装置は、前記判定手段により自装置で前記伝票情報の取引処理を行わないと判定され、他の取引処理装置が存在する場合に、前記伝票情報の取引処理を行う他の取引処理装置に係る情報を報知する報知手段を有することを特徴とする。
また、本発明は、金融機関の店舗に配設された電子記帳機から取引内容を特定可能な伝票情報を取得する取得手段と、自装置で前記伝票情報の取引処理を行うか否かを判定する判定手段と、貨幣を収納する収納部と、前記収納部に収納された貨幣の数量に係る情報を検知する検知部とを有し、前記判定手段は、前記検知部による検知結果に基づいて、前記伝票情報の取引処理を自装置で行うか否かを判定することを特徴とする。
また、本発明は、金融機関の店舗に配設された電子記帳機における、取引内容の入力を受け付け、入力された取引内容に応じた伝票情報を出力する出力ステップと、取引処理装置における、前記出力ステップにより出力された伝票情報を取得し、取得した前記伝票情報に基づいて取引処理を行う取引処理ステップとを含み、前記取引処理ステップは、自装置で前記伝票情報の取引処理を行うか否かを判定する判定ステップと、貨幣を収納する収納部に収納された貨幣の数量に係る情報を検知する検知ステップとを有し、前記判定ステップは、前記検知ステップによる検知結果に基づいて、前記伝票情報の取引処理を自装置で行うか否かを判定することを特徴とする。
本発明によれば、金融機関の店舗に配設された電子記帳機において、金融機関の店舗に設けられた電子記帳機で伝票情報が入力された場合に、伝票情報の再入力に伴う人的労力の負担を軽減することができる。
また、本発明によれば、取引処理装置が複数存在する場合に、顧客の待ち時間を含めたトータルの処理時間を短縮することができる。
図1は、実施例1に係る店舗システムにおける伝票の起票処理から起票された伝票に応じた取引処理が行われるまでの一連の処理の概要を示す図である。 図2は、実施例1に係る店舗システムのシステム構成を示す図である。 図3は、図2に示した電子記帳機の構成を示す機能ブロック図である。 図4は、図3に示した電子記帳機のデータを説明するための図である。 図5は、図2に示した管理サーバの構成を示す機能ブロック図である。 図6は、図5に示した管理サーバのデータを説明するための図である。 図7は、図2に示した窓口端末の構成を示す機能ブロック図である。 図8は、図7に示した窓口端末のデータを説明するための図である。 図9は、図2に示したロビー入金機の構成を示す機能ブロック図である。 図10は、図2に示した両替機の構成を示す機能ブロック図である。 図11は、図2に示した出納機の構成を示す機能ブロック図である。 図12は、実施例1に係る窓口端末における取引処理又は他装置への誘導処理時に表示される画面について説明するための図である。 図13は、実施例1に係る窓口端末において、電子記帳機で生成された伝票情報を取得した時に行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。 図14は、図13に示した入金取引以外の取引処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 図15は、実施例1に係るロビー入金機における入金処理の処理手順を示すフローチャートである。 図16は、実施例2に係る電子記帳機の構成を示す機能ブロック図である。 図17は、図16に示した電子記帳機のデータを説明するための図である。 図18は、実施例2に係る窓口端末の構成を示す機能ブロック図である。 図19は、実施例2に係る電子記帳機におけるロビー入金機又は両替機への誘導処理時に表示される画面について説明するための図である。 図20は、実施例2に係る電子記帳機で伝票情報の入力を受け付けた時に行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。 図21は、図20に示した電子記帳機で受け付けた伝票情報が入金以外の取引の場合に行われる処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。 図22は、実施例2に係る窓口端末において、電子記帳機で生成された伝票情報を取得した時に行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。 図23は、図22に示した窓口端末における入金取引以外の取引処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る取引処理システム、取引処理装置及び取引処理方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下に示す実施例では、本発明を金融機関の店舗に配設される電子記帳機、ロビー入金機、両替機、窓口端末及び出納機等を含む店舗システムに適用した場合を示すこととする。
まず、実施例1に係る店舗システムにおける伝票の起票処理から起票された伝票に応じた取引処理が行われるまでの一連の処理の概要について説明する。図1は、店舗システムにおける、かかる一連の処理の概要を示す図である。図1に示すように、店舗システムは、電子記帳機20、ロビー入金機40、両替機50、窓口端末60及び出納機70を有する。
店舗システムは、顧客から所望する取引の依頼を受け付けて、受け付けた依頼に応じた取引処理を実行するためのシステムである。取引処理とは、顧客の口座残高等を管理する図示しない勘定系ホスト92に取引の情報を送信するだけではなく、顧客から受け取った貨幣の収納処理や、顧客への貨幣の払出処理を含む。窓口に設置される窓口端末60は、金融機関で扱われる取引に係る取引処理を実行するための装置であり、全ての取引処理を実行することができる。しかしながら、窓口端末60では、大量の貨幣を取り扱うことができないので、例えば大口の出金取引のように大量の貨幣を払い出す取引では、貨幣の払出処理は窓口後方に配設される出納機70を用いて行われる。また、入金や両替などの特定の取引については、ロビーなどに配設される、入金や両替の取引に特化したロビー入金機40及び両替機50と呼ばれる自動機を用いて実行することもできる。本発明は、電子記帳機20を用いて伝票の起票処理が行われた場合に、店舗内に配設されるこれらの各種装置を利用して、効率的に取引を実行できる部分に特徴がある。以下に、その概要を説明する。
店舗に来店した顧客は、電子記帳機20を用いて、所望する取引内容が印刷された伝票を作成する(S1)。この際に電子記帳機20は、伝票に印刷された情報を含む伝票項目データ27bを生成する。その後、顧客が窓口に呼び出されると、窓口端末60は、電子記帳機で生成された伝票項目データ27bを取得して、取得した伝票項目データ27bに基づいて取引処理の実行に先立って連携すべき他の装置の有無を判定し、連携すべき他の装置の選択処理を行う(S2)。
かかる連携装置選択処理(S2)では、顧客の所望する取引が大口の入金取引である場合には、ロビー入金機40が連携すべき装置と選択され、ロビー入金機40への顧客誘導メッセージが表示される(S3)。顧客がこのメッセージに準じてロビー入金機40で取引処理を行うことになったならば、窓口端末60の当該伝票項目データ27bに対する処理は終了となる。また、顧客は、ロビー入金機40で、入金処理を実行することになる(S4)。通常、ロビー入金機40で振込み等の入金処理を行う場合には、顧客は、入金取引の内容をキーボード等の入力装置で入力する必要がある。しかし、この場合にロビー入金機40は、電子記帳機20から取得する伝票項目データ27bにより入金取引の内容を特定することができるので、顧客は入金取引の内容を再入力する必要はない。
また、窓口端末60の連携装置選択処理(S2)では、顧客の所望する取引が大口の出金取引である場合や、新札又は包装硬貨の払出指定が有る場合には、両替機50が連携すべき装置と選択される。そしてこの場合には、両替機50への顧客誘導メッセージが表示される(S5)。顧客がこのメッセージに準じて両替機50で取引処理を行うことになったならば、窓口端末60の当該伝票項目データ27bに対する処理は終了となる。また、顧客は、両替機50で、出金処理又は両替処理を実行することになる(S6)。通常、両替機50で出金処理又は両替処理を行う場合には、顧客は、出金処理又は両替取引の内容をキーボード等で入力する必要がある。しかし、この場合に両替機50は、電子記帳機20から取得する伝票項目データ27bにより出金処理又は両替取引の内容を特定することができるので、顧客は取引の内容を再入力する必要はない。
また、窓口端末60の連携装置選択処理(S2)では、顧客の所望する取引が入金処理で貨幣の収納部がフルの場合や、顧客の所望する取引が出金処理で貨幣の収納部がエンプティの場合には、出納機70が連携すべき装置と選択される。そして、この場合には、出納機70と処理連携する旨の表示が行われるとともに、取引の内容が図示しない勘定系ホスト92に送信される(S7)。また、この場合に窓口担当者は、貨幣の収納処理又は払出処理を、出納機70で実行することになる(S8)。通常、出納機70で貨幣の収納処理又は払出処理を行う場合には、窓口担当者は、貨幣の収納処理又は払出処理の内容をキーボード等の入力装置で入力する必要がある。しかし、この場合に出納機70は、電子記帳機20から取得する伝票項目データ27bにより貨幣の収納処理又は払出処理の内容を特定することができるので、窓口担当者は処理の内容を再入力する必要はない。
また、窓口端末60の連携装置選択処理(S2)で、ロビー入金機40、両替機50又は出納機70のいずれとも連携しないと判定された場合には、窓口端末60は、電子記帳機20で生成された伝票項目データ27bに基づいて、取引処理を実行する(S9)。つまり、窓口端末60は、取引内容を図示しない勘定系ホスト92に送信するとともに、自装置に接続される図示しない貨幣入出金機63を用いて貨幣に係る収納処理又は払出処理を実施する。この場合についても、窓口端末60は、電子記帳機20から取得する伝票項目データ27bにより取引の内容を特定することができるので、窓口担当者は取引の内容を窓口端末60に再入力する必要はない。
このように、窓口端末60は、電子記帳機20で生成された顧客が所望する取引内容の情報を含む伝票項目データ27bを取得し、取得した伝票項目データ27bに基づいて連携する装置を選択するようにした。また、連携する装置は、電子記帳機20で生成された伝票項目データ27bを取得して取引内容を特定し、特定した取引内容に基づいて取引処理を実行するようにしたので、連携する装置において取引内容の再入力は不要である。また、窓口端末で取引を実行する場合にも、電子記帳機20で生成された伝票項目データ27bに基づいて取引内容を特定して、特定した取引内容に基づいて取引処理を実行するようにした。かかる構成により、金融機関の店舗に設けられた電子記帳機20で伝票情報が入力された場合に、伝票情報の再入力に伴う人的労力の負担を軽減することができる。
次に、実施例1に係る店舗システムのシステム構成について説明する。図2は、店舗システムのシステム構成を示す図である。図2に示すように、店舗システムは、金融機関の店舗90に配設される受付機10、電子記帳機20、管理サーバ30、ロビー入金機40、両替機50、窓口端末60及び出納機70を含む。また、店舗システムは、通信網91を介して勘定系ホスト92と接続される。
受付機10は、店舗90の入り口近傍に配設される装置であって、顧客の来店目的の入力を受け付け、受け付けた来店目的に応じた番号帯の受付番号を採番する。また、受付機は、採番した受付番号が印刷された番号札の発行を行う。また、受付機10は、受け付けた来店目的に応じて、電子記帳機20へ誘導する。受付機10は、顧客を電子記帳機20に誘導する場合には番号札を発行しない。
また、受付機10は、窓口に設置される図示しない呼出装置から顧客呼出要求を受け付けると、顧客の呼出処理を行う。具体的には、受付機10は、呼出装置が設置される窓口に呼び出す顧客の受付番号を特定し、図示しない顧客呼出装置に特定した受付番号を表示するとともに、顧客呼出装置から特定した受付番号に対する顧客の音声呼出メッセージを出力する。
電子記帳機20は、店舗90のロビー等に配設される装置であって、受付機10で電子記帳機に誘導された顧客が、所望する取引内容が印刷された伝票を起票するための装置である。また、電子記帳機20は、顧客が所望する全ての取引に対する伝票の起票処理が終了すると、受付機10に依頼することにより受付番号を採番し、採番された受付番号の印刷された番号札を発行する。また、電子記帳機20は、採番された受付番号と、起票された伝票に印刷された情報とを含む伝票情報を生成し、管理サーバ30に送信する。
管理サーバ30は、電子記帳機20から受信した伝票情報を記憶する。また、管理サーバ30は、窓口端末60、ロビー入金機40、両替機50及び出納機70からの受付番号を含む伝票項目データ取得要求を受信すると、指定された受付番号に対応する伝票情報を要求元に返信する。また、管理サーバ30は、窓口端末60、ロビー入金機40、両替機50及び出納機70からの受付番号と伝票情報の更新内容を含む伝票項目データ更新要求を受信すると、指定内容に応じて記憶する伝票情報を更新する。
また、実施例1では、窓口端末60から伝票項目データ取得要求を受信することにより、窓口端末60に指定された受付番号に対応する伝票情報を返信するものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、受付機10が顧客の呼出処理を行うタイミングで、管理サーバ30が受付機10から呼び出す顧客の受付番号と、呼び出す窓口の識別情報を取得して、取得した窓口の識別情報に対応する窓口端末60に、呼び出す顧客の受付番号に対応する伝票情報を自動的に送付するようにしてもよい。
ロビー入金機40は、店舗90のロビーに配設される入金処理専用の装置であって、顧客の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作に応じた入金処理を実行する。具体的には、入金処理においてロビー入金機40は、受け付けた入力操作に応じた入金取引依頼を勘定系ホスト92に送信し、勘定系ホスト92から入金取引成立の応答を受信したならば、顧客により投入された貨幣を装置内部に収納する。
ロビー入金機40は、電子記帳機20で起票された伝票に対応する処理を行う場合には、起票された伝票に対応する受付番号の入力を受け付けて、受け付けた受付番号に対応する伝票情報を管理サーバ30から取得する。このため顧客による入金処理内容の再入力操作は不要であり、ロビー入金機40は、取得した伝票情報に基づいて入金取引の内容を特定し、特定した内容に基づいて入金処理を実行することができる。
両替機50は、店舗90のロビーに配設される両替処理及び出金処理専用の装置であって、顧客の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作に応じた両替処理及び出金処理を実行する。具体的には、両替処理において両替機50は、受け付けた入力操作に応じた両替取引依頼を勘定系ホスト92に送信し、勘定系ホスト92から両替取引成立の応答を受信したならば、両替前の貨幣を装置内部に収納し、両替後の貨幣を払い出す。また、出金処理において両替機50は、受け付けた入力操作に応じた出金取引依頼を勘定系ホスト92に送信し、勘定系ホスト92から出金取引成立の応答を受信したならば、出金金額に相当する貨幣を払い出す。
両替機50は、電子記帳機20で起票された伝票に基づいた処理を行う場合には、起票された伝票に対応する受付番号の入力を受け付けて、受け付けた受付番号に対応する伝票情報を管理サーバ30から取得する。このため顧客による両替取引又は出金取引の内容の再入力操作は不要であり、両替機50は、取得した伝票情報に基づいて両替取引又は出金取引の内容を特定し、特定した内容に基づいて両替取引又は出金取引を実行することができる。
窓口端末60は、窓口に配設される装置であって、窓口担当者の入力操作を受け付けて、入力操作に応じた取引処理を実行する。具体的には、取引処理において窓口端末60は、受け付けた入力操作に応じた取引依頼を勘定系ホスト92に送信し、勘定系ホスト92から取引成立の応答を受信したならば、取引処理に係る貨幣の収納処理及び払出処理を図示しない貨幣入出金機63を制御して実行する。
また、窓口端末60は、電子記帳機20で起票された伝票に基づいた処理を行う場合には、伝票に対応する受付番号の入力を受け付けて、受け付けた受付番号に対応する伝票情報を管理サーバ30から取得する。窓口端末60は、取得した伝票情報に基づいて顧客が所望する取引の内容を特定して、ロビー入金機40、両替機50又は出納機70との連携の要否を判定し、その判定結果を図示しない表示部62に表示する。
具体的には、窓口端末60は、所定の金額以上の入金処理の場合は、ロビー入金機40への顧客の誘導を確認するためのメッセージを表示する。また、窓口端末60は、所定の金額以上の出金処理の場合や、新札又は包装硬貨の払出指定がある両替処理の場合は、両替機50への顧客の誘導を確認するためのメッセージを表示する。窓口担当者は、かかるメッセージに基づいて、顧客にロビー入金機40又は両替機50で取引処理を行うか否かの確認を行う。顧客がロビー入金機40又は両替機50で取引処理を行うことになった場合には、窓口端末での処理は終了となる。
また、窓口端末60は、自装置で取引処理を実行する場合に、例えば、実行する取引が出金取引で、窓口端末60に接続される図示しない貨幣入出金機63が装置内の貨幣が空であることを示すエンプティの状態であれば、貨幣の払出処理を出納機70で行う旨のメッセージを表示する。また、窓口端末60は、自装置で取引処理を実行する場合には、管理サーバ30から取得した伝票情報に基づいて取引内容を特定することができる。このため、取引処理を実行するにあたり窓口担当者による取引内容の入力操作は不要である。
出納機70は、窓口の後方に配設される装置であって、窓口担当者等の店員の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作に応じた貨幣の収納処理又は払出処理を実行する。出納機70は、窓口端末60に接続される図示しない貨幣入出金機63では対応できない大量の貨幣の収納処理又は払出処理や、新札及び包装硬貨の払い出しを行うための装置である。また、出納機70は、勘定系ホスト92とは通信接続されないので、単独で顧客からの取引処理を実行することはできない。このため、出納機70は、通常は窓口端末と連携して貨幣の収納又は払出に係る処理を実行する。例えば、顧客の口座の残高を減算して、減算した金額に応じた貨幣を払い出すという出金取引において、払い出す貨幣が大量である場合には、窓口端末60で勘定系ホスト92に顧客の口座情報及び出金金額等を含む出金取引依頼を送信し、出納機70で出金金額に対応する貨幣の払出処理を実行することになる。
通信網91は、専用線等の通信網であり、店舗90に配設されるロビー入金機40、両替機50及び窓口端末60は、該通信網91を介して勘定系ホスト92とのデータ通信を行う。勘定系ホスト92は、顧客の預金口座及び顧客から徴収された手数料等を管理する装置であって、窓口端末60、ロビー入金機40及び両替機50からの取引依頼を受信して、受信した取引依頼に基づいて顧客の預金口座に係る情報や、手数料に係る情報の更新を行う。
次に、図2に示した電子記帳機20の構成について説明する。図3は、電子記帳機20の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、電子記帳機20には、カードリーダ23、通帳読取部24、伝票プリンタ25及びレシートプリンタ26が接続される。また、電子記帳機20は、表示操作部21、通信部22、記憶部27及び制御部28を有する。
カードリーダ23は、顧客のキャッシュカードなどを受け付けて、キャッシュカードから顧客の口座に係る情報を読み取るための装置である。通帳読取部24は、通帳に貼り付けられた磁気ストライプに記憶されている、通帳に対応する口座に係る情報を読み取るための装置である。伝票プリンタ25は、伝票に印刷することのできる装置であり、顧客により入力された伝票の項目に対応する情報を印刷するためのプリンタである。レシートプリンタ26は、ロール紙等に印刷する装置であり、採番された受付番号の情報を含む番号札を発行するためのプリンタである。
表示操作部21は、タッチ式の液晶ディスプレイ装置である。通信部22は、LAN(Local Area Network)等の通信線を介して管理サーバ30及び受付機10とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部27は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部27は、顧客サマリデータ27a及び伝票項目データ27bを記憶する。顧客サマリデータ27aは、顧客が依頼する取引のサマリデータであって、電子記帳機20を操作する顧客用に採番された受付番号、カードリーダ23や通帳読取部24で読み取った顧客の口座情報及び起票した伝票の種類別の枚数等の情報を含む。また伝票項目データ27bは、顧客の入力操作に基づいて生成されるデータであって、顧客が所望する取引内容が記憶されたデータである。
制御部28は、電子記帳機20の全体を制御する制御部であり、伝票項目データ生成部28a、受付番号取得部28b、伝票印刷部28c及び番号札発行部28dを有する。実際には、伝票項目データ生成部28a、受付番号取得部28b、伝票印刷部28c及び番号札発行部28dに対応するプログラムを図示しない記憶装置に記憶しておき、これらのプログラムをメインメモリにロードし、CPU(Central Processing Unit)で実行することで、対応するプロセスを実行させることになる。
伝票項目データ生成部28aは、顧客の所望する取引の取引内容に係る入力操作を受け付けて、受け付けた内容に基づいて伝票情報を生成し、伝票項目データ27bとして記憶する。また、伝票項目データ生成部28aは、表示操作部21で受け付けた入力内容及びカードリーダ23や通帳読取部24で読み取った顧客の口座情報を利用して、伝票情報を生成する。また、伝票項目データ生成部28aは、カードリーダ23や通帳読取部24で顧客の口座情報を読み取った場合には、顧客サマリデータ27aに読み取った顧客の口座情報を登録する。また、伝票項目データ生成部28aは、記憶される顧客サマリデータ27a及び伝票項目データ27bを管理サーバ30に送信する。
受付番号取得部28bは、受付機10に受付番号の発行要求を送信し、この応答として新たに採番された受付番号を取得する。また、受付番号取得部28bは、受付番号を取得したならば、顧客サマリデータ27a及び伝票項目データ27bに取得した受付番号を登録する。
伝票印刷部28cは、伝票項目データ27bに基づいて、伝票プリンタ25を用いて伝票の印刷処理を行う。番号札発行部28dは、受付番号取得部28bが取得した受付番号が印刷された番号札をレシートプリンタ26を用いて発行する。
次に、図3に示した電子記帳機20のデータについて説明する。図4は、電子記帳機20のデータを説明するための図である。
図4(a)に示すように、顧客サマリデータ27aは、受付番号、来店目的、受付日付、受付時刻、口座情報及び作成伝票枚数の情報を含む。口座情報には、キャッシュカード及び通帳の磁気ストライプなどから読み取った複数の口座情報を含み、各口座情報は店番号、科目コート及び口座番号の情報を含む。また、作成伝票枚数の情報は、伝票の種類毎の作成伝票枚数の情報を含む。
図4(a)に示す顧客サマリデータ27aは、受付番号が「150」で、来店目的が「入金」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で受付時刻が「11:30」で、キャッシュカード等から取得した顧客の口座情報は店番号が「0005」で、科目コードが「01」で、口座番号が「1234567」であり、作成する伝票の種類別の枚数について入金伝票が「1」枚で、出金伝票が「0」枚で、振込伝票が「1」枚であることを示している。
図4(b)に示すように、伝票項目データ27bは、登録日付、受付番号及び受付枝番号に伝票IDと、伝票項目入力情報とを対応付けたデータである。伝票IDは伝票の種類を示すデータである。伝票項目入力情報は、伝票項目毎の顧客入力情報であり、伝票項目毎に伝票項目の識別情報である項目識別IDと、顧客入力情報である項目値とを有している。
図4(b)に示す伝票項目データ27bは、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「150」で、受付枝番号が「02」に関連づけられた伝票の伝票IDが「001」で、項目識別IDが「020」に対する伝票項目に、項目値「0005」が入力され、項目識別IDが「030」に対する伝票項目に、項目値「01」が入力されていることを示している。
次に、図2に示した管理サーバ30の構成について説明する。図5は、管理サーバ30の構成を示す機能ブロック図である。図5に示すように、管理サーバ30は、入力部31及び表示部32と接続される。入力部31は、キーボードやマウス等であり、表示部32は、液晶パネル等のディスプレイ装置である。
また、管理サーバ30は、通信部33と、記憶部34と、制御部35とを有する。通信部33は、LAN等の通信線を介して電子記帳機20、ロビー入金機40、両替機50、窓口端末60及び出納機70とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部34は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部34は、顧客別サマリデータ34a及び伝票項目データ34bを記憶する。
顧客別サマリデータ34aは、電子記帳機20から受信した顧客サマリデータ27aを蓄積して生成されたデータである。また、電子記帳機20から受信した顧客サマリデータ27aを顧客別サマリデータ34aに登録する際には、状態を示す情報が付け加えられて登録される。顧客別サマリデータ34aに登録されるときに、状態には受付済みであり処理がまだ行われていない旨を示す状態が設定される。
伝票項目データ34bは、電子記帳機20から受信した伝票項目データ27bを蓄積して生成されたデータである。また、電子記帳機20から受信した伝票項目データ27bを伝票項目データ34bに登録する際には、状態を示す情報及び装置連携を示す情報が付け加えられて登録される。伝票項目データ34bに登録されるときに、状態には受付済みであり処理がまだ行われていない旨を示す状態が設定され、装置連携情報には窓口端末60と連携する旨を示す情報が設定される。
制御部35は、管理サーバ30の全体を制御する制御部であり、顧客別サマリデータ管理部35a及び伝票項目データ管理部35bを有する。実際には、顧客別サマリデータ管理部35a及び伝票項目データ管理部35bに対応するプログラムを図示しない記憶装置に記憶しておき、これらのプログラムをメインメモリにロードし、CPUで実行することで、対応するプロセスを実行させることになる。
顧客別サマリデータ管理部35aは、電子記帳機20から受け付けた顧客サマリデータ27aを、顧客別サマリデータ34aに「受付済」の状態として登録する。また、顧客別サマリデータ管理部35aは、伝票項目データ34bの状態を監視し、受付番号で対応付けられる全ての伝票に対する処理が終了した場合には、該受付番号に対応する顧客別サマリデータ管理部35aのレコードの状態を「処理終了」に更新する。
伝票項目データ管理部35bは、電子記帳機20から受け付けた伝票項目データ27bを、伝票項目データ34bに登録する。また、この際に伝票項目データ管理部35bは、状態の項目には「受付済」を設定し、装置連携情報には窓口端末60と連携する旨を示す情報を設定する。
また、伝票項目データ管理部35bは、窓口端末60、ロビー入金機40及び両替機50から伝票項目データ34bに係る更新情報を受け付けると、受け付けた更新情報に基づいて伝票項目データ34bを更新する。また、伝票項目データ管理部35bは、窓口端末60、ロビー入金機40及び両替機50から受付番号を含む伝票項目データ取得要求を受信すると、指定された受付番号に基づいて伝票項目データ34bを検索し、検索されたレコードを要求元に返信する。また、伝票項目データ34bに係る更新情報を受け付けると、受け付けた更新情報に基づいて伝票項目データ34bを更新する。
次に、図5に示した管理サーバ30のデータについて説明する。図6は、管理サーバ30のデータを説明するための図である。
図6(a)に示すように、顧客別サマリデータ34aは、受付番号、来店目的、来店を受け付けた受付日付及び受付時刻、当該受付番号に対応する顧客の状態、顧客の口座の情報及び作成された伝票の種類別の枚数を項目とするデータである。状態は、コード化された情報であって、「1」が受付済で、「9」が処理終了であることを示している。口座の情報には店番、科目コード及び口座番号などの情報を含む。
図6(a)に示す顧客別サマリデータ34aは、受付番号が「150」の顧客は、来店目的が「入金」で、来店を受け付けた受付日付が「2014/4/15」で、受付時刻が「11:30」で、状態が「9」であり処理終了で、顧客の口座情報は店番号が「0005」で、科目コードが「01」で、口座番号が「1234567」であり、作成された伝票の種類別の枚数について入金伝票が「1」枚で、出金伝票が「0」枚で、振込伝票が「1」枚であること示している。
図6(b)に示すように、伝票項目データ34bは、登録日付、受付番号及び受付枝番号に、伝票ID、状態、伝票項目入力情報及び装置連携情報が関連付けられたデータである。伝票IDは伝票の種類を示すデータである。伝票項目入力情報は、伝票項目毎の顧客入力情報であり、伝票項目毎に伝票項目の識別情報である項目識別IDと、顧客入力情報である項目値とを有している。状態は、コード化された情報であって、「0」が未処理で、「9」が処理済であることを示している。また、装置連携情報は、コード化された情報であって、「0」は窓口端末60と連携し、「1」はロビー入金機40と連携し、「2」は両替機50と連携し、「3」は出納機70と連携することを示す。
図6(b)に示す伝票項目データ34bは、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「150」で、受付枝番号が「02」に関連付けられる伝票は、伝票IDが「001」で、状態が「9」で処理済であり、伝票項目の入力情報が項目識別IDが「020」に対する伝票項目の項目値が「0005」で、項目識別IDが「030」に対する伝票項目の項目値が「01」で、装置連携情報が「0」であり、窓口端末60と連携して処理されたこと示している。
次に、図2に示した窓口端末60の構成について説明する。図7は、窓口端末60の構成を示す機能ブロック図である。図7に示すように、窓口端末60は、入力部61、表示部62、貨幣入出金機63及びプリンタ64と接続される。
入力部61は、キーボードやマウス等であり、表示部62は、液晶パネル等のディスプレイ装置である。貨幣入出金機63は、窓口端末60の指示に基づいて貨幣の金種識別、真偽判定、計数、収納及び払出を行う装置である。ただし、貨幣入出金機63は、主に小口の貨幣処理を取り扱う装置であり、大量の貨幣の収納や払出には所定の制限がある。また、束紙幣や包装硬貨を払い出すことはできない。また、貨幣入出金機63は、装置内部に収納される金種別の貨幣の量を検知する機構を有し、金種ごとに、空である「エンプティ」、空に近い状態である「ニアエンプティ」、満杯である「フル」、満杯に近い状態である「ニアフル」又はこれらのいずれでもないことを検知することができる。プリンタ64は、通帳及び伝票に対する印字処理を行う装置である。
また、図7に示すように、窓口端末60は、通信部65と、記憶部66と、制御部67とを有する。通信部33は、LAN等の通信線を介して管理サーバ30とデータ通信するためのインタフェース部である。また、通信部33は、LAN等の通信線及び通信網91を介して勘定系ホスト92とデータ通信するためのインタフェース部でもある。
記憶部66は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部66は、伝票項目データ66a及び判定基準データ66bを記憶する。
伝票項目データ66aは、電子記帳機20において生成された伝票項目データ27bを、管理サーバ30を経由して取得したデータである。データ型式は、管理サーバ30の伝票項目データ34bと同じ形式である。判定基準データ66bは、伝票項目データ66aに基づいて、ロビー入金機40、両替機50又は出納機70と連携して取引処理を行うか否かを判定するための基準データである。
制御部67は、窓口端末60の全体を制御する制御部であり、取引処理部67a、装置連携判定部67b及び伝票項目自動入力部67cを有する。実際には、取引処理部67a、装置連携判定部67b及び伝票項目自動入力部67cに対応するプログラムを図示しない記憶装置に記憶しておき、これらのプログラムをメインメモリにロードし、CPUで実行することで、対応するプロセスを実行させることになる。
取引処理部67aは、顧客の依頼に基づく取引処理全体を制御する処理部である。具体的には、取引処理部67aは、窓口担当者の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作に応じた取引依頼を勘定系ホスト92に送信する。そして、取引処理部67aは、勘定系ホスト92から取引成立の応答を受信したならば、取引処理に係る貨幣の収納処理及び払出処理を貨幣入出金機63を制御することにより実行する。また、取引処理部67aは、顧客口座への入出金取引の場合などには、顧客から預かった通帳に取引履歴の印刷処理を行う。
装置連携判定部67bは、電子記帳機20で生成された伝票項目データ66aが存在する場合には、該伝票項目データ66aと、判定基準データ66bとに基づいて、ロビー入金機40、両替機50又は出納機70と連携して取引処理を行うか否かを判定する。装置連携判定部67bは、ロビー入金機40、両替機50又は出納機70と連携して取引を行うと判定した場合には、表示部62に判定結果を表示して、顧客又は窓口担当者の最終判断の入力を受け付ける。詳細な判定処理手順については後述する。
伝票項目自動入力部67cは、電子記帳機20で生成された伝票情報に対応する伝票項目データ66aが存在する場合には、該伝票項目データ66aに応じた取引処理を実施するための画面を自動的に表示する。具体的には、伝票項目自動入力部67cは、伝票項目データ66aに応じた取引画面を自動的に展開し、伝票項目データ66aに基づいて取引画面の入力項目に伝票情報を自動的に反映する。このように、伝票項目データ66aに応じた取引処理を窓口端末60で実施する場合には、窓口担当者は、入力部61等を用いて伝票に印刷された情報を入力する必要はない。
次に、図7に示した窓口端末60のデータについて説明する。図8は、窓口端末60のデータを説明するための図である。伝票項目データ66aのデータ型式は、管理サーバ30が記憶する伝票項目データ34bと同じであることから伝票項目データ66aの説明は省略する。
図8に示すように、判定基準データ66bは、入金取引連携閾値と、出金・両替取引連携閾値とを有する。入金取引連携閾値は、入金取引においてロビー入金機40へ顧客を誘導する入金金額の閾値と、出納機70と連携して処理を行う場合の入金金額の閾値とを有する。また、出金・両替取引連携閾値は、出金取引又は両替取引において両替機50へ顧客を誘導する払出金額の閾値と、出納機70と連携して処理を行う場合の払出金額の閾値とを有する。
図8に示す判定基準データ66bは、入金取引において、入金金額が100万円以上の場合にはロビー入金機40へ顧客を誘導し、入金金額が300万円以上の場合には出納機70と連携して処理を行う旨が設定されていることを示している。また、出金処理において、払出金額が100万円以上の場合には両替機50へ顧客を誘導し、払出金額が300万円以上の場合には出納機70と連携して処理を行う旨が設定されていることを示している。
次に、図2に示したロビー入金機40の構成について説明する。図9は、ロビー入金機40の構成を示す機能ブロック図である。図9に示すように、ロビー入金機40は、表示操作部41、通信部42、カードリーダ43、貨幣処理部44、レシートプリンタ45、記憶部46及び制御部47を有する。
表示操作部41は、タッチ式の液晶ディスプレイである。通信部42は、LAN等の通信線を介して管理サーバ30とデータ通信するためのインタフェース部である。また、通信部42は、LAN等の通信線及び通信網91を介して勘定系ホスト92とデータ通信するためのインタフェース部でもある。
カードリーダ43は、顧客のキャッシュカードなどを受け付けて、キャッシュカードから顧客の口座に係る情報を読み取るための装置である。貨幣処理部44は、貨幣の金種識別、真偽判定、計数、収納及び払出を行う処理部である。レシートプリンタ45は、入金取引の取引記録を印刷するための印刷部である。
記憶部46は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部46は、伝票項目データ46aを記憶する。伝票項目データ46aは、電子記帳機20において生成された伝票項目データ27bを、管理サーバ30を経由して取得したデータである。データ型式は、管理サーバ30の伝票項目データ34bと同じ形式である。
制御部47は、ロビー入金機40の全体を制御する制御部であり、入金処理部47a及び伝票項目自動入力部47bを有する。実際には、入金処理部47a及び伝票項目自動入力部47bに対応するプログラムを図示しない記憶装置に記憶しておき、これらのプログラムをメインメモリにロードし、CPUで実行することで、対応するプロセスを実行させることになる。
入金処理部47aは、顧客の入力操作に基づく入金処理全体を制御する処理部である。具体的には、入金処理部47aは、顧客の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作に応じた入金取引依頼を勘定系ホスト92に送信し、勘定系ホスト92から取引成立の応答を受信したならば、入金取引処理に係る貨幣の収納処理を貨幣処理部44を制御して実行する。また、入金処理部47aは、レシートプリンタ45で入金取引の取引記録を出力する。
伝票項目自動入力部47bは、顧客が電子記帳機20で生成された伝票情報に対応する伝票項目データ46aが存在する場合には、該伝票項目データ46aに対する入金処理を実施するための取引画面を自動的に表示する。具体的には、伝票項目自動入力部47bは、伝票項目データ46aに応じた入金取引の取引画面を自動的に展開し、伝票項目データ46aに基づいて取引画面の入力項目に伝票情報を自動的に反映する。このように、伝票項目データ46aに応じた入金処理をロビー入金機40で実施する場合には、顧客は、表示操作部41等を用いて伝票に印刷された情報を入力する必要はない。
次に、図2に示した両替機50の構成について説明する。図10は、両替機50の構成を示す機能ブロック図である。図10に示すように、両替機50は、表示操作部51、通信部52、カードリーダ53、貨幣処理部54、レシートプリンタ55、記憶部56及び制御部57を有する。
表示操作部51は、タッチ式の液晶ディスプレイである。通信部52は、LAN等の通信線を介して管理サーバ30とデータ通信するためのインタフェース部である。また、通信部52は、LAN等の通信線及び通信網91を介して勘定系ホスト92とデータ通信するためのインタフェース部でもある。
カードリーダ53は、顧客のキャッシュカードなどを受け付けて、キャッシュカードから顧客の口座に係る情報を読み取るための装置である。貨幣処理部54は、貨幣の金種識別、真偽判定、計数、収納及び払出を行う処理部である。また、かかる貨幣処理部54は、新札や包装硬貨の払い出しを行うことができる。レシートプリンタ45は、出金取引又は両替取引の取引記録を印刷するための印刷部である。
記憶部56は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部56は、伝票項目データ56aを記憶する。伝票項目データ56aは、電子記帳機20において生成された伝票項目データ27bを、管理サーバ30を経由して取得したデータである。データ型式は、管理サーバ30の伝票項目データ34bと同じ形式である。
制御部57は、両替機50の全体を制御する制御部であり、両替処理部57a、出金処理部57b及び伝票項目自動入力部57cを有する。実際には、両替処理部57a、出金処理部57b及び伝票項目自動入力部57cに対応するプログラムを図示しない記憶装置に記憶しておき、これらのプログラムをメインメモリにロードし、CPUで実行することで、対応するプロセスを実行させることになる。
両替処理部57aは、顧客の入力操作に基づく両替処理全体を制御する処理部である。具体的には、両替処理部57aは、顧客の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作に応じた両替取引依頼を勘定系ホスト92に送信し、勘定系ホスト92から取引成立の応答を受信したならば、両替取引処理に係る貨幣の収納処理及び払出処理を貨幣処理部54を制御することによって実行する。また、両替処理部57aは、レシートプリンタ55で両替取引の取引記録を出力する。
出金処理部57bは、顧客の入力操作に基づく出金処理全体を制御する処理部である。具体的には、出金処理部57bは、顧客の入力操作を受け付けて、勘定系ホスト92に受け付けた入力操作に応じた出金取引依頼を送信し、勘定系ホスト92から取引成立の応答を受信したならば、出金取引処理に係る貨幣の払出処理を貨幣処理部54を制御することによって実行する。また、出金処理部57bは、レシートプリンタ55で出金取引の取引記録を出力する。
伝票項目自動入力部57cは、顧客が電子記帳機20で生成された伝票情報に対応する伝票項目データ56aが存在する場合には、該伝票項目データ56aに対する両替処理又は出金処理を実施するための取引画面を自動的に表示する。具体的には、伝票項目自動入力部57cは、伝票項目データ56aに応じた取引画面を自動的に展開し、伝票項目データ56aに基づいて取引画面の入力項目に伝票情報を自動的に反映する。このように、伝票項目データ56aに応じた両替処理又は出金処理を両替機50で実施する場合には、顧客は、表示操作部51等を用いて伝票に印刷された情報を入力する必要はない。
次に、図2に示した出納機70の構成について説明する。図11は、出納機70の構成を示す機能ブロック図である。図11に示すように、出納機70は、表示操作部71、通信部72、貨幣処理部73、プリンタ74、記憶部76及び制御部77を有する。
表示操作部71は、タッチ式の液晶ディスプレイである。通信部72は、LAN等の通信線を介して管理サーバ30とデータ通信するためのインタフェース部である。
貨幣処理部73は、貨幣の金種識別、真偽判定、計数、収納及び払出を行う処理部である。また、貨幣処理部73は、大量の貨幣の収納処理や払出処理を行える装置である。また、貨幣処理部73は、新札や包装硬貨の払い出しを行うことができる。プリンタ74は、貨幣の収納処理及び払出処理の記録を印刷するための印刷部である。
記憶部76は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部76は、伝票項目データ76aを記憶する。伝票項目データ76aは、電子記帳機20において生成された伝票項目データ27bを、管理サーバ30を経由して取得したデータである。データ型式は、管理サーバ30の伝票項目データ34bと同じ形式である。
制御部77は、出納機70の全体を制御する制御部であり、払出処理部77a、収納処理部77b及び伝票項目自動入力部77cを有する。実際には、払出処理部77a、収納処理部77b及び伝票項目自動入力部77cに対応するプログラムを図示しない記憶装置に記憶しておき、これらのプログラムをメインメモリにロードし、CPUで実行することで、対応するプロセスを実行させることになる。
払出処理部77aは、払い出す貨幣に係る窓口担当者若しくはその他の店舗担当者の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作に応じた貨幣の払出処理を、貨幣処理部73を制御することにより実行する。また、払出処理部77aは、プリンタ74で払い出した貨幣の払出記録を出力する。
収納処理部77bは、貨幣を収納する旨の窓口担当者若しくはその他の店舗担当者の入力操作を受け付けて、貨幣処理部73に投入された貨幣の、金種識別、真偽判定、計数及びの内部の収納部への収納処理を実行する。また、収納処理部77bは、プリンタ74で収納した貨幣の収納記録を出力する。
伝票項目自動入力部77cは、顧客が電子記帳機20で生成された伝票情報に対応する伝票項目データ76aが存在する場合には、該伝票項目データ76aに対する貨幣の払出処理又は収納処理を実施するための画面を自動的に表示する。具体的には、伝票項目自動入力部77cは、伝票項目データ76aの内容から特定された取引画面を自動的に展開し、伝票項目データ76aに基づいて取引画面の入力項目に伝票情報を自動的に反映する。このように、伝票項目データ76aに応じた貨幣の払出処理又は収納処理を出納機70で実施する場合には、顧客は、表示操作部71等を用いて伝票に印刷された情報を入力する必要はない。
次に、実施例1に係る窓口端末60における取引処理又は他装置への誘導処理時に表示される画面について説明する。図12は、窓口端末60における取引処理及び他装置への誘導処理時に表示される画面について説明するための図である。
図12(a)は、窓口端末60で表示される未処理一覧画面の例である。図12(a)に示すように、未処理一覧は、窓口に呼び出されていない顧客の一覧画面である。かかる一覧は、顧客の呼出順、受付番号、顧客氏名、業務及び伝票枚数等の情報が、1顧客1行の表形式で表示される。また、各行毎に「呼出」ボタンと、「取消」ボタンが配置される。「呼出」ボタンが操作されると、対応する顧客の起票した伝票に対する伝票情報を管理サーバ30から取得して、画面に表示することができる。また、「取消」ボタンが操作されると、対応する顧客に対する処理が取り消されることになる。また、図12(a)に示すように、かかる一覧が複数ページに跨った場合に、ページの表示切り替えを行うための「前頁」ボタン及び「次頁」ボタンが配置される。また、図12(a)に示すように、かかる一覧表示を終了するための「終了」ボタンが配置される。
図12(b)に示す画面は、図12(a)の画面で「呼出」ボタンの操作に応じて管理サーバ30から取得した伝票項目データ66aが両替取引に係るデータであった場合の画面の例である。図12(b)に示すように、伝票項目データ66aが両替取引に係るデータであることから、両替取引に係る画面が展開され、伝票項目データ66aに基づいて両替取引の内容が自動的に入力される。また、図12(b)に示すように、包装硬貨の払出指定があることから、顧客を両替機50に誘導するか否かを確認するためのメッセージを含むウィンドウが出力される。また、図12(b)に示す画面は、窓口端末60で両替取引を行う場合と比較すると、両替機50で両替を行った方が、手数料が安くなり顧客にメリットがある旨の情報が併せて表示される場合の例を示している。
窓口担当者は、図12(b)の画面が表示されたならば、表示された情報を顧客に口頭で伝えるとともに、両替機50で処理を行うか否かの確認を顧客に行うことになる。窓口担当者は、顧客の意向に準じて画面上に表示される「はい」ボタン又は「いいえ」ボタンの操作を行う。「はい」ボタンが操作された場合には、顧客がロビー等に配設される両替機50で両替処理を行うことになるので、窓口端末60でかかる両替取引の処理は実施しない。また、「いいえ」ボタンが操作された場合には、窓口端末60でかかる両替処理を実行することになる。
図12(c)に示す画面は、図12(a)の画面で「呼出」ボタンの操作に応じて管理サーバ30から取得した伝票項目データ66aが入金取引に係るデータであった場合の画面の例である。図12(c)に示すように、伝票項目データ66aが入金取引に係るデータであることから、入金取引に係る画面が展開され、伝票項目データ66aに基づいて入金取引の内容が自動的に入力される。また、図12(c)に示すように、入金金額が図8の判定基準データ66bに示したロビー入金機40への誘導に係る閾値(100万円)以上であることから、顧客をロビー入金機40に誘導するか否かを確認するためのメッセージを含むウィンドウが出力される。
窓口担当者は、図12(c)の画面が表示されたならば、ロビー入金機40で処理を行うか否かの確認を顧客に行うことになる。窓口担当者は、顧客の意向に準じて画面上に表示される「はい」ボタン又は「いいえ」ボタンの操作を行う。「はい」ボタンが操作された場合には、顧客がロビー入金機40で入金処理を行うことになるので、窓口端末60でかかる入金取引の処理は実施しない。また、「いいえ」ボタンが操作された場合には、窓口端末60でかかる入金処理を実行することになる。
図12(d)に示す画面は、図12(a)の画面で「呼出」ボタンの操作に応じて管理サーバ30から取得した伝票項目データ66aが出金取引に係るデータであった場合の画面の例である。図12(d)に示すように、伝票項目データ66aが出金取引に係るデータであることから、出金取引に係る画面が展開され、伝票項目データ66aに基づいて出金取引の内容が自動的に入力される。また、図12(d)に示すように、新券の払出指定があることから、出納機70で貨幣の払出処理を行うか否かを確認するためのメッセージを含むウィンドウが出力される。
窓口担当者は、図12(d)の画面が表示されたならば、表示されたメッセージに従って出納機70で貨幣の払出処理を行うか否かの判断を行って、画面上に表示される「はい」ボタン又は「いいえ」ボタンの操作を行う。「はい」ボタンが操作された場合には、当該出金処理において貨幣の払出処理は出納機70で実行することになる。このため、この場合には、窓口端末60は、画面に表示された内容を含む出金取引依頼を勘定系ホスト92に送信するが、貨幣の払出処理は行わない。また、「いいえ」ボタンが操作された場合には、画面に表示された内容を含む出金取引依頼を勘定系ホスト92に送信して、勘定系ホスト92から取引成立の応答を受信したならば、貨幣入出金機63を制御して貨幣の払出処理を行う。
次に、実施例1に係る窓口端末60において、電子記帳機20で生成された伝票情報を取得した時に行われる処理の処理手順について説明する。図13は、窓口端末60において、電子記帳機20で行われるかかる処理の処理手順を示すフローチャートである。
伝票項目自動入力部67cは、図12(a)に示した画面で受付番号の選択操作を受け付ける(ステップS101)。そして、伝票項目自動入力部67cは、選択された受付番号を含む伝票項目データ取得要求を管理サーバ30に送信し、この応答として管理サーバ30から送信されてくる伝票項目データ34bから検索されたデータを伝票項目データ66aに記憶する(ステップS102)。電子記帳機20で複数の伝票情報の登録が行われた場合には、1つの受付番号に対して複数の伝票情報が登録されるので、伝票項目データ66aには複数の伝票情報が記憶されることになる。
伝票項目自動入力部67cは、伝票項目データ66aから未処理の伝票情報を1つ選択して(ステップS103)、選択した伝票情報に応じた取引画面を表示部62に表示して、表示された取引画面の項目に選択された伝票情報の内容を自動的に反映する(ステップS104)。
表示された画面が入金取引を行うための画面で(ステップS105;Yes)、入金金額が判定基準データ66bに設定されたロビー入金機40への誘導に係る閾値以上である場合には(ステップS106;Yes)、装置連携判定部67bは、図12(c)に示したような顧客のロビー入金機40への誘導に係るメッセージを表示する(ステップS107)。このメッセージに対してロビー入金機40への誘導を行わない旨の「いいえ」ボタンが操作され(ステップS108;No)、貨幣入出金機63がフルの状態ではなく(ステップS109;No)、入金金額が判定基準データ66bの入金取引連携閾値に設定された出納機70との連携に係る閾値以上である場合には(ステップS110;Yes)、装置連携判定部67bは、出納機70との連携に係るメッセージを表示する(ステップS111)。このメッセージは、当該入金処理に係る貨幣の収納処理を出納機70で実施するか否かを窓口担当者に確認するためのメッセージである。
このメッセージに対して、出納機70と連携しない旨を示す操作を受け付けた場合には(ステップS112;No)、取引処理部67aは、貨幣入出金機63に投入された貨幣の計数処理を行う(ステップS113)。また、取引処理部67aは、ステップS104で表示された画面の表示内容に応じた入金取引依頼を勘定系ホスト92に送信し、勘定系ホスト92から入金取引成立の応答を受信したならば、ステップS113で計数し貨幣を貨幣入出金機63の内部に収納するとともに、伝票項目データ66aの対応するレコードの状態に処理済みである旨を示す「9」を設定する(ステップS114)。そして、伝票項目データ66aに未処理の伝票情報が有る場合には(ステップS115;Yes)、ステップS103に戻り、伝票項目データ66aに未処理の伝票情報が無い場合には(ステップS115;No)、処理を終了する。
一方、ステップS111で表示されたメッセージに対して、出納機70と連携する旨を示す操作を受け付けた場合には(ステップS112;Yes)、装置連携判定部67bは、伝票項目データ66aの対応するレコードの装置連携情報に、出納機70と連携する旨を示す「3」を設定する(ステップS116)。また、取引処理部67aは、ステップS104で表示された画面の表示内容に応じた入金取引依頼を勘定系ホスト92に送信するとともに、伝票項目データ66aの対応するレコードの状態に処理済みである旨を示す「9」を設定して(ステップS117)、ステップS115に移行する。(ステップS117)
また、入金取引であっても、入金金額が判定基準データ66bの入金取引連携閾値に設定された出納機70との連携に係る閾値未満である場合には(ステップS110;No)、ステップS111及びステップS112の処理をスキップして、ステップS113に移行する。
また、入金取引であって、貨幣入出金機63がフルの状態の場合には(ステップS109;Yes)、貨幣入出金機63への貨幣の収納はできないので、装置連携判定部67bは、出納機70と連携して処理を行う旨のメッセージを表示して(ステップS118)、ステップS116に移行する。また、ステップS109では、貨幣入出金機63がフルの状態であるか否かにより処理を分岐したが、フルの状態又はニアフルの状態であるか否かを処理を分岐する条件としてもよい。
また、ステップS107で表示されたメッセージに対してロビー入金機40への顧客の誘導を行う旨を示す「はい」ボタンが操作された場合には(ステップS108;Yes)、装置連携判定部67bは、伝票項目データ66aの対応するレコードの装置連携情報に、ロビー入金機40と連携する旨を示す「1」を設定して(ステップS119)、ステップS115に移行する。
また、入金金額が判定基準データ66bの入金取引連携閾値に設定されたロビー入金機40への誘導に係る閾値未満である場合には(ステップS106;No)、ステップS107及びステップS108の処理をスキップして、ステップS109に移行する。また、ステップS104で表示された画面が入金取引以外の画面であった場合には(ステップS105;No)、入金取引以外の取引処理を行って(ステップS120)、ステップS115に移行する。入金取引以外の取引処理の詳細な処理手順については後述する。
なお、図13に示したフローチャートには示していないが、受付番号に対応する伝票項目データ66aの伝票情報ごとの処理が終了したならば、処理が終了した伝票情報に対応する伝票項目データ66aの更新内容は、管理サーバ30に送信される。これによって、管理サーバ30が記憶する伝票項目データ34bに、窓口端末60で更新された状態や装置連携情報の内容が反映されることになる。
次に、図13に示した入金取引以外の取引処理(ステップS120)の詳細な処理手順について説明する。図14は、入金取引以外の取引処理(ステップS120)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図13のステップS104で表示された画面が出金取引又は両替取引を行うための画面で(ステップS201;Yes)、新札若しくは包装硬貨の払出指定が無く(ステップS202;No)、払出金額が判定基準データ66bに設定された、両替機50への誘導に係る閾値以上である場合には(ステップS203;Yes)、装置連携判定部67bは、顧客の両替機50への誘導に係るメッセージを表示する(ステップS204)。新札若しくは包装硬貨の払出指定が有る場合には(ステップS202;Yes)、ステップS203の処理をスキップしてステップS204に移行する。ステップS204で表示されたメッセージに対して両替機50への誘導を行わない旨の操作が行われ(ステップS205;No)、新札若しくは包装硬貨の払出指定が無く(ステップS206;No)、貨幣入出金機63がエンプティの状態ではなく(ステップS207;No)、払出金額が判定基準データ66bの出金・両替取引連携閾値に設定された出納機70との連携に係る閾値以上である場合には(ステップS208;Yes)、装置連携判定部67bは、出納機70との連携に係るメッセージを表示する(ステップS209)。このメッセージは、当該出金処理又は両替処理に係る貨幣の払出処理を出納機70で実施するか否かを窓口担当者に確認するためのメッセージである。また、ステップS207では、貨幣入出金機63がエンプティの状態であるか否かにより処理を分岐したが、エンプティの状態又はニアエンプティの状態であるか否かで処理を分岐するようにしてもよい。
このメッセージに対して、出納機70と連携しない旨を示す操作を受け付けた場合には(ステップS210;No)、取引処理部67aは、図13のステップS104で表示された画面の表示内容に応じた出金取引依頼又は両替取引依頼を勘定系ホスト92に送信する(ステップS211)。また、取引処理部67aは、勘定系ホスト92から取引成立の応答を受信したならば、貨幣入出金機63で出金取引処理又は両替取引処理に伴う貨幣の払出を行うとともに、伝票項目データ66aの対応するレコードの状態に処理済みの旨を示す「9」を設定して(ステップS212)、処理を終了する。両替取引の場合には、両替元の貨幣の収納処理があるので、ステップS211で貨幣入出金機63に投入された顧客から受け取った貨幣の計数処理を行い、ステップS212で計数した貨幣を貨幣入出金機63の装置内に収納する。
一方、ステップS209で表示されたメッセージに対して、出納機70と連携する旨を示す操作を受け付けた場合には(ステップS210;Yes)、取引処理部67aは、図13のステップS104で表示された画面の表示内容に応じた出金取引依頼又は両替取引依頼を勘定系ホスト92に送信するとともに、伝票項目データ66aの対応するレコードの状態に処理済みである旨を示す「9」を設定する(ステップS214)。また、装置連携判定部67bは、伝票項目データ66aの対応するレコードの装置連携情報に、出納機70と連携する旨を示す「3」を設定して(ステップS215)、処理を終了する。
また、出金取引又は両替取引であっても、払出金額が判定基準データ66bの出金・両替取引連携閾値に設定された出納機70との連携に係る閾値未満である場合には(ステップS208;No)、ステップS209及びステップS210の処理をスキップして、ステップS211の処理に移行する。
また、出金取引又は両替取引であっても、貨幣入出金機63がエンプティ状態の場合や(ステップS207;Yes)、新札若しくは包装硬貨の払出指定がある場合には(ステップS206;Yes)、貨幣入出金機63では指定の貨幣の払出を行うことはできないので、装置連携判定部67bは、出納機70と連携して処理を行う旨のメッセージを表示して(ステップS213)、ステップS214に移行する。
また、ステップS204で表示されたメッセージに対して両替機50への顧客の誘導を行う旨の「はい」ボタンが操作された場合には(ステップS205;Yes)、装置連携判定部67bは、伝票項目データ66aの対応するレコードの装置連携情報に、両替機50と連携する旨を示す「2」を設定して(ステップS216)、処理を終了する。
また、払出金額が判定基準データ66bの出金・両替取引連携閾値に設定された両替機50への誘導に係る閾値未満である場合には(ステップS203;No)、ステップS204及びステップS205の処理をスキップして、ステップ206に移行する。また、図13のステップS104で表示された画面が出金取引又は両替取引のいずれの取引画面でもない場合には(ステップS201;No)、図13のステップS104で表示された画面に応じた取引処理を行って(ステップS217)、処理を終了する。
次に、実施例1に係るロビー入金機40における入金処理の処理手順について説明する。図15は、ロビー入金機40における入金処理の処理手順を示すフローチャートである。
入金処理部47aは、表示操作部41よりロビー入金機40で処理する伝票情報を特定するための受付番号及び枝番号の入力を受け付ける(ステップS301)。そして、伝票項目自動入力部47bは、受け付けた受付番号及び枝番号を含む伝票項目データ取得要求を管理サーバ30に送信し、この応答として管理サーバ30から送信されてくる伝票項目データ34bから検索されたデータを伝票項目データ46aに記憶する(ステップS302)。
伝票項目自動入力部47bは、伝票項目データ46aの伝票情報に応じた画面を表示操作部41に表示して、表示された画面の項目に伝票項目データ46aの伝票情報の内容を自動的に反映する(ステップS303)。
入金処理部47aは、顧客により貨幣処理部44に投入された貨幣の計数処理を行う(ステップS304)。また、入金処理部47aは、ステップS303で表示された画面の表示内容に応じた入金取引依頼を勘定系ホスト92に送信し、勘定系ホスト92から入金取引成立の応答を受信したならば、伝票項目データ46aの状態に処理済みである旨を示す「9」を設定する(ステップS305)。そして、入金処理部47aは、ステップS304で計数し貨幣を貨幣処理部44の内部に収納して(ステップS306)、処理を終了する。
なお、図15に示したフローチャートには示していないが、伝票項目データ46aの伝票情報に対する処理が終了したならば、伝票項目データ66aの更新内容は、管理サーバ30に送信される。これによって、管理サーバ30が記憶する伝票項目データ34bに、ロビー入金機40で更新された状態の内容が反映されることになる。
また、図15に示した処理手順において、本発明のポイントはステップS301からステップS303までの処理で、電子記帳機20で登録した伝票情報を取得して画面の選択と、選択した画面に伝票項目を反映する部分である。これにより、顧客は、ロビー入金機40で既に電子記帳機20で一度入力した内容を再入力しなくてもよい。両替機50に顧客が誘導された場合の出金処理及び両替処理の処理手順や、窓口端末60の取引処理に連携して出納機70で行われる貨幣の収納処理及び払出処理の処理手順については説明しないが、図15に示したステップS301からステップS303までの処理手順については同様である。
上述してきたように、実施例1では、窓口端末60は、電子記帳機20で生成された顧客が所望する取引内容の情報を含む伝票情報を取得し、取得した伝票情報に基づいて連携する装置を選択するようにした。また、連携する装置において、顧客や窓口担当者による取引内容の入力は不要であり、連携する装置は、電子記帳機20で生成された伝票情報を取得して取引内容を特定して、特定した取引内容に基づいて取引処理を実行するようにした。また、窓口端末で取引を実行する場合にも、電子記帳機20で生成された伝票情報に基づいて取引内容を特定して、特定した取引内容に基づいて取引処理を実行するようにした。かかる構成により、金融機関の店舗に設けられた電子記帳機20で伝票情報が入力された場合に、伝票情報の再入力に伴う人的労力の負担を軽減するとともに、顧客の待ち時間を含めたトータルの処理時間を短縮することができる。
実施例1では、窓口に呼び出された顧客が、所定の条件を満たす取引処理を所望している場合に、ロビー入金機40や両替機50に顧客を誘導する例を説明した。しかしながら、窓口に呼び出されてからロビー入金機40や両替機50に誘導された場合、顧客にとっては窓口に呼び出されるまでの待ち時間が無駄になってしまう。そこで、実施例2では、ロビー入金機40や両替機50への顧客の誘導を電子記帳機120で行うこととし、顧客の無駄な待ち時間が発生しないような例を説明する。
まず、実施例2に係る電子記帳機120の構成について説明する。図16は、実施例2に係る電子記帳機120の構成を示す機能ブロック図である。図16に示す電子記帳機120のブロック図では、実施例1の電子記帳機20と同じ構成要素については電子記帳機20と同じ符号を付与し、異なる構成要素については新たに採番した符号を付与した。電子記帳機120の構成の説明では、実施例1の電子記帳機20と同じ符号を付与した構成要素についての説明は省略し、符号を新たに採番した構成要素について主に説明するものとする。
図16に示すように、実施例2に係る電子記帳機120は、実施例1の電子記帳機20と比較すると、記憶部27の伝票項目データ127bと、実施例1の伝票項目データ27bとは差異がある。また、記憶部27には、判定基準データ127cが追加となっている。
伝票項目データ127bは、実施例1の伝票項目データ27bと比較すると、ロビー入金機40又は両替機50に顧客を誘導した場合に、誘導先を示す情報が追加となっている。判定基準データ127cは、ロビー入金機40又は両替機50への顧客の誘導をするか否かを判定するための基準データである。
また、制御部28には、誘導処理部128eが追加となっている。誘導処理部128eは、伝票項目データ127bに伝票情報が登録されたならば、登録された伝票情報と、判定基準データ127cに基づいてロビー入金機40又は両替機50へ顧客の誘導をするか否かを判定する。誘導処理部128eは、ロビー入金機40又は両替機50へ顧客の誘導をすると判定した場合には、表示操作部21に判定結果を表示して、顧客の最終判断の入力を受け付ける。詳細な判定処理手順については後述する。
次に、図16に示した電子記帳機120のデータを説明する。図17は、電子記帳機120のデータを説明するための図である。
図17(a)に示す伝票項目データ127bは、図4に示した伝票項目データ27bと比較すると装置連携情報が追加となっている。装置連携情報は、コード化された情報であって、「0」は窓口端末160に顧客を誘導し、「1」はロビー入金機40に誘導し、「2」は両替機50に誘導することを示す。
図17(a)に示す伝票項目データ127bは、登録日付が「2014/4/15」で、受付番号が「150」で、受付枝番号が「02」に関連付けられる伝票は、伝票IDが「001」で、伝票項目の入力情報が項目識別IDが「020」に対する伝票項目の項目値が「0005」で、項目識別IDが「030」に対する伝票項目の項目値が「01」で、装置連携情報が「1」であり、ロビー入金機40に誘導されて処理されたこと示している。
図17(b)に示すように、判定基準データ127cは、入金取引連携閾値と、出金・両替取引連携閾値とを有する。入金取引連携閾値は、入金取引においてロビー入金機40へ顧客を誘導する入金金額の閾値を有する。また、出金・両替取引連携閾値は、出金取引又は両替取引において両替機50へ顧客を誘導する払出金額の閾値を有する。
図17(b)に示す判定基準データ127cは、入金取引において、入金金額が100万円以上の場合にはロビー入金機40へ顧客を誘導して処理を行う旨が設定されていることを示している。また、出金処理において、払出金額が100万円以上の場合には両替機50へ顧客を誘導して処理を行う旨が設定されていることを示している。
次に、実施例2に係る窓口端末160の構成について説明する。図18は、窓口端末160の構成を示す機能ブロック図である。図18に示す窓口端末160のブロック図では、実施例1の窓口端末60と同じ構成要素については窓口端末60と同じ符号を付与し、異なる構成要素については新たに採番した符号を付与した。窓口端末160の構成の説明では、実施例1の窓口端末60と同じ符号を付与した構成要素についての説明は省略し、符号を新たに採番した構成要素について主に説明するものとする。
図18に示すように、記憶部66の判定基準データ166bは、実施例1の判定基準データ66bと差異がある。実施例1では、窓口端末60において、ロビー入金機40や両替機50に顧客を誘導するか否かを判定していたため、判定基準データ66bにロビー入金機40や両替機50への顧客の誘導をするか否かを判定するための基準データが含まれていた。しかし、実施例2では、窓口端末160からロビー入金機40や両替機50への顧客の誘導は行わないので、判定基準データ166bには、ロビー入金機40や両替機50への顧客の誘導をするか否かを判定するための基準データが無い。
制御部67の装置連携判定部167bは、実施例1の装置連携判定部67bと差異がある。実施例2の装置連携判定部167bは、ロビー入金機40や両替機50への顧客の誘導をするか否かを判定する処理が無い。
次に、実施例2に係る電子記帳機120におけるロビー入金機40又は両替機50への誘導処理時に表示される画面について説明する。図19は、電子記帳機120におけるロビー入金機40又は両替機50への誘導時に表示される画面について説明するための図である。
図19(a)に示す画面は、電子記帳機120において顧客が両替伝票の起票処理時に表示される両替取引の内容確認用の画面の例である。また、図19(a)に示すように、包装硬貨の払出指定があることから、顧客に両替機50を利用するか否かを確認するためのメッセージが出力されている。また、このメッセージには、窓口端末160で両替取引を行う場合と比較すると、両替機50で両替を行った方が、手数料が安くなり顧客にメリットがある旨の情報も併せて表示される。
顧客は、図19(a)の画面が表示されたならば、画面上に表示される「はい」ボタン又は「いいえ」ボタンの操作を行う。「はい」ボタンが操作された場合には、顧客は、両替機50で両替処理を行うことになる。また、「いいえ」ボタンが操作された場合には、顧客は、窓口の担当者にかかる両替処理を依頼することになる。
図19(b)に示す画面は、電子記帳機120において顧客が入金伝票の起票処理時に表示される入金取引の内容確認用の画面の例である。また、図19(b)に示すように、入金金額が図17(b)の判定基準データ127cに示したロビー入金機40へ誘導する閾値(100万円)以上であることから、顧客にロビー入金機40を利用するか否かを確認するためのメッセージを含むウィンドウが出力されている。
顧客は、図19(b)の画面が表示されたならば、画面上に表示される「はい」ボタン又は「いいえ」ボタンの操作を行う。「はい」ボタンが操作された場合には、顧客は、ロビー入金機40で入金処理を行うことになるの。また、「いいえ」ボタンが操作された場合には、顧客は、窓口の担当者にかかる入金処理を依頼することになる。
図19(c)に示す画面は、電子記帳機120において顧客が出金伝票の起票処理時に表示される出金取引の内容確認用の画面の例である。また、図19(c)に示すように、新券の払出指定があることから、顧客に両替機50で利用して出金処理を行うか否かを確認するためのメッセージを含むウィンドウが出力される。
顧客は、図19(c)の画面が表示されたならば、画面上に表示される「はい」ボタン又は「いいえ」ボタンの操作を行う。「はい」ボタンが操作された場合には、顧客は、両替機50で出金処理を行うことになるの。また、「いいえ」ボタンが操作された場合には、顧客は、窓口の担当者にかかる出金処理を依頼することになる。
次に、実施例2に係る電子記帳機120で伝票情報の入力を受け付けた時に行われる処理の処理手順について説明する。図20は、電子記帳機120で伝票情報の入力を受け付けた時に行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。
伝票項目データ生成部28aは、表示操作部21等による顧客の伝票情報に係る入力操作を受け付ける(ステップS401)。顧客の伝票情報に係る入力操作が終了して、顧客に対応する受付番号がまだ採番されていない場合には(ステップS402;Yes)、受付番号取得部28bは、受付機10に受付番号の発行要求を送信し、この応答として新たに採番された受付番号を取得する(ステップS403)。そして、伝票項目データ生成部28aは、受け付けた顧客の入力操作と、取得した受付番号に基づいて伝票情報を生成し、生成した伝票情報を伝票項目データ127bのレコードとして追加登録する(ステップS404)。このときに追加登録される伝票項目データ127bのレコードの装置連携情報に、窓口端末60で処理を行う旨を示す「0」を設定する。操作している顧客に対応する受付番号が既に採番されている場合には(ステップS402;No)、ステップS403をスキップして、ステップS404に移行する。
顧客が入力した内容が入金取引の伝票情報で(ステップS405;Yes)、入金金額が判定基準データ127cの入金取引連携閾値に設定されたロビー入金機40への誘導に係る閾値以上である場合には(ステップS406;Yes)、誘導処理部128eは、図19(b)に示したような顧客をロビー入金機40へ誘導する旨を示すメッセージを表示する(ステップS407)。このメッセージに対してロビー入金機40で処理を行わない旨の「いいえ」ボタンが操作された場合には(ステップS408;No)、伝票印刷部28cは、受け付けた伝票情報に基づいて入金伝票を伝票プリンタ25で印刷する(ステップS409)。
また、ステップS407で表示されるメッセージに対して、ロビー入金機40で処理を行う旨の「はい」ボタンが操作された場合には(ステップS408;Yes)、伝票項目データ127bのレコードの装置連携情報に、ロビー入金機40で処理を行う旨を示す「1」を設定する(ステップS410)。顧客が他に起票したい伝票がある旨の入力を受けつけると(ステップS411;Yes)、ステップS401に戻る。
入金取引であっても、入金金額が判定基準データ127cの入金取引連携閾値に設定されたロビー入金機40への誘導に係る閾値未満である場合には(ステップS406;No)、ステップS407及びステップS408の処理をスキップして、ステップS409に移行する。また、顧客が入力した内容が入金取引以外の伝票情報の場合には(ステップS405;No)、入金取引以外の取引であった場合の処理を実行して(ステップS412)、ステップS411に移行する。入金取引以外の取引であった場合の処理の詳細な処理手順については後述する。
顧客が他に起票したい伝票がない旨の入力を受けつけた場合には(ステップS411;No)、番号札発行部28dは、ステップS403で取得した受付番号が印刷された番号札をレシートプリンタ26により発行する(ステップS413)。また、伝票項目データ生成部28aは、生成された伝票項目データ127bを管理サーバ30に送信して(ステップS414)、処理を終了する。
次に、図20に示した電子記帳機120で受け付けた伝票情報が入金以外の取引の場合に行われる処理(ステップS412)の詳細な処理手順について説明する。図21は、図20に示した電子記帳機120で受け付けた伝票情報が入金以外の取引の場合に行われる処理(ステップS412)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
図20のステップS401で顧客が入力した内容が出金取引又は両替取引の伝票情報で(ステップS501;Yes)、新札若しくは包装硬貨の払出指定が無く(ステップS502;No)、払出金額が判定基準データ127cの出金・両替取引連携閾値に設定された両替機50への誘導に係る閾値以上である場合には(ステップS503;Yes)、誘導処理部128eは、顧客の両替機50へ誘導するメッセージを表示する(ステップS504)。このメッセージに対して両替機50で処理を行わない旨の操作が行われた場合には(ステップS505;No)、伝票印刷部28cは、受け付けた伝票情報に基づいて伝票を伝票プリンタ25で印刷して(ステップS506)、処理を終了する。
またステップS504で表示されるメッセージに対して、両替機50で処理を行う旨の操作が行われた場合には(ステップS505;Yes)、伝票項目データ127bのレコードの装置連携情報に、両替機50で処理を行う旨を示す「2」を設定して(ステップS507)、処理を終了する。
また、払出金額が判定基準データ127cの出金・両替取引連携閾値に設定された両替機50への誘導に係る閾値未満である場合には(ステップS503;No)、ステップS506に移行する。また、新札若しくは包装硬貨の払出指定が有る場合には(ステップS502;Yes)、ステップS504に移行する。また、図20のステップS401で顧客が入力した内容が出金取引又は両替取引のいずれの伝票情報でもない場合には(ステップS501;No)、受け付けた伝票情報に応じた伝票を伝票プリンタ25で印刷して処理を終了する(ステップS508)。この場合には、顧客は、窓口に呼び出されるのを待って、窓口で窓口担当者に印刷された伝票を提示して、伝票に応じた取引を依頼することになる。
なお、図20及び図21に示したフローチャートでは、ロビー入金機40又は両替機50へ誘導するか否かを、入金金額、出金金額、新札払出指定の有無及び包装硬貨払出指定の有無に基づいて判定する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、顧客の所望する取引が入金取引、出金取引又は両替取引である場合に、受付機10から窓口に呼び出されることを待っている顧客の人数や顧客ごとの伝票枚数を取得し、取得した情報に基づいて想定待ち時間を算出し、算出した想定待ち時間が所定値以上であった場合には、ロビー入金機40又は両替機50へ誘導するようにしてもよい。
次に、実施例2に係る窓口端末160において、電子記帳機120で生成された伝票情報を取得した時に行われる処理の処理手順について説明する。図22は、窓口端末160において、電子記帳機120で生成された伝票情報を取得した時に行われる処理の処理手順を示すフローチャートである。
実施例2の窓口端末160におけるこの処理手順は、実施例1のものと比較するとロビー入金機40及び両替機50への誘導に係る処理が無くなっているだけである。よって、図22に示すフローチャートにおいては、図13に示した実施例1のフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付与し、差異のある処理の処理手順には新たなステップ番号を付与した。図22に示すフローチャートの説明においては、図13に示した実施例1のフローチャートとの差異がある部分について説明する。
実施例2に係る窓口端末160では、ロビー入金機40への誘導に係る処理が無くなっているので、図13に示した実施例1のフローチャートに存在したステップS106からステップS108までの処理と、ステップS119の処理が無くなっている。
また、入金取引以外の取引処理(ステップS601)が、実施例1の入金取引以外の取引処理(ステップS120)と差異がある。この差異は、出金取引及び両替取引における両替機50への誘導に係る処理が無くなっていることによるものである。入金取引以外の取引処理(ステップS601)の詳細な処理手順は後述する。
次に、図22に示した窓口端末160における入金取引以外の取引処理(ステップS601)の詳細な処理手順について説明する。図23は、図22に示した窓口端末160における入金取引以外の取引処理(ステップS601)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
実施例2の窓口端末160におけるこの処理手順は、実施例1のものと比較すると両替機50への誘導に係る処理が無くなっているだけである。よって、図23に示すフローチャートにおいては、図14に示した実施例1のフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付与した。図23に示すフローチャートの説明においては、図14に示した実施例1のフローチャートとの差異がある部分について説明する。
実施例2に係る窓口端末160では、両替機50への誘導に係る処理が無くなっているので、図14に示した実施例1のフローチャートに存在したステップS202からステップS205までの処理と、ステップS216の処理が無くなっている。図14に示した実施例1のフローチャートとの差異はこの部分だけである。
上述してきたように、実施例2では、電子記帳機120は、顧客の入力操作に基づいて顧客が所望する取引の顧客指示情報を含む伝票情報を生成し、生成した伝票情報に基づいて、ロビー入金機40又は両替機50への顧客の誘導の要否を判定し、必要と判定された場合には顧客をロビー入金機40又は両替機50へ誘導するメッセージを表示するようにした。また、窓口端末160は、電子記帳機20で生成された伝票情報を取得し、取得した伝票情報に基づいて出納機70との連携の要否を判定し、判定結果に応じたメッセージ表示を行うようにした。また、ロビー入金機40、両替機50又は窓口端末160は、電子記帳機120で生成された伝票情報を取得して、取得した伝票情報に応じた取引処理を行うための画面を自動で展開し、かかる画面に伝票情報の内容を自動で反映して、取引処理を実行するようにした。かかる構成により、金融機関の店舗に設けられた電子記帳機120で伝票情報が入力された場合に、伝票情報の再入力に伴う人的労力の負担を軽減するとともに、顧客の待ち時間を含めたトータルの処理時間を短縮することができる。また、顧客にとっては、ロビー入金機40又は両替機50に誘導されて処理を行う場合には、実施例1と比較すると無駄に窓口へ呼び出されるのを待つ必要もないので、さらに効率化することができる。
なお、上記実施例1及び実施例2では、他装置との連携要否の判定処理において、入金金額又は出金金額などの取引金額、新札又は包装硬貨指定の払出指定の有無又は所定の装置の貨幣の在高の状況等の情報に基づいて判定を行う例を説明してきたが、本発明は、これらに限定されるものではない。例えば、同一顧客が複数の伝票を起票している場合には、その伝票枚数や、各伝票に対する取引金額の合計金額に基づいて他装置との連携要否を判定するようにしてもよい。
また、上記実施例1及び実施例2では、顧客が起票した伝票の取引処理を行う装置として、窓口端末60、160、ロビー入金機40、両替機50及び出納機70を例として説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ATM(Automated Teller Machine)及び大口の入出金取引を行うロビー入出金機で顧客が起票した伝票に応じた取引処理を行えるようにして、電子記帳機20、120又は窓口端末60、160からATM若しくはロビー入出金機に誘導できるようにしてもよい。
また、上記実施例1及び実施例2では、ロビー入金機40及び両替機50は、それぞれの装置で行う取引処理においては貨幣の収納処理及び払出処理を行うだけではなく、勘定系ホスト92に取引依頼の送信処理及び勘定系ホスト92からの応答の受信処理を行うものとして説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ロビー入金機40及び両替機50については、管理サーバ30と連携して貨幣の収納処理及び払出処理のみを行い、勘定系ホスト92の管理する顧客口座への入出金等の処理は窓口端末60、160で行うようにしてもよい。また、この場合には、顧客を、ロビー入金機40及び両替機50に誘導したとしても、窓口端末60、160において顧客口座への入出金等の処理を行うことになる。また、ロビー入金機40、両替機50及び出納機70が勘定系ホスト92と通信しない場合においても、勘定系ホスト92に代わるサーバを設けて、かかるサーバと通信することにより入金、出金及び両替などの取引処理を完結するようにしてもよい。このような場合には、窓口端末60、160で顧客口座への入出金等の処理を行う必要はない。
また、上記実施例1及び実施例2では、窓口端末60、160、ロビー入金機40、両替機50及び出納機70において伝票情報に応じた取引処理を行う場合には、伝票情報に対応する受付番号の入力を受けつけて、受け付けた受付番号に応じた伝票情報を管理サーバ30から取得して、取得した伝票情報に応じて取引処理を行うものとしたが、本発明はこれに限定されものではない。例えば、窓口端末60、160においては、窓口において行われた顧客呼出操作に連動して、呼び出した顧客に対応する伝票情報を自動的に窓口端末60、160に管理サーバ30から配信され、配信された伝票情報に対応する画面が自動的に表示されるようになっていてもよい。また、他の装置についても、連携する旨の操作が行われたタイミングで、連携先の装置に対応する伝票情報を自動的に管理サーバ30から配信されるようになっていてもよい。
また、上記実施例1及び実施例2では、電子記帳機20、120で生成された伝票情報を受信して記憶し、ロビー入金機40、両替機50、窓口端末60及び出納機70からの要求に基づいてかかる伝票情報を送信する装置として管理サーバを設ける旨の説明を行ってきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、出納機70で、管理サーバ30の機能を実現するようにしてもよい。
また、上記実施例1及び実施例2では、窓口端末60、160では、受付番号の入力を受け付けて、受け付けた受付番号に対応する伝票情報を画面に反映して表示する旨の説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、窓口端末60、160若しくは窓口に配設された他の装置で、窓口に呼び出されることを待っている顧客ごとの依頼取引内容などの情報を含む顧客一覧の情報を表示して、窓口担当者が顧客の優先度を判断するための情報を出力できるようにしてもよい。また、かかる一覧から窓口担当者が呼び出す顧客を選択できるようにしてもよい。
また、上記実施例1及び実施例2では、受付機10において顧客を電子記帳機20、120に誘導する場合には、番号札を発行しない旨を説明してきたが、本発明はこれに限定されない。例えば、受付機10において顧客を電子記帳機20、120に誘導する場合であっても番号札を発行し、電子記帳機20、120で番号札に印刷された受付番号を入力するようにしてもよい。また、番号札に受付番号の情報を含むバーコードを印刷しておいて、電子記帳機20、120にバーコードリーダを設け、番号札に印刷されたバーコードを読み取ることによって受付番号を入力できるようにしてもよい。
また、上記実施例1及び実施例2で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
以上のように、本発明に係る取引処理システム、取引処理装置及び取引処理方法は、金融機関の店舗に設けられた電子記帳機で伝票情報が入力された場合に、伝票情報の再入力に伴う人的労力の負担を軽減するとともに、顧客の待ち時間を含めたトータルの処理時間を短縮することに適している。
10 受付機
20、120 電子記帳機
21、41、51、71 表示操作部
22、33、42、52、65、72 通信部
23、43、53 カードリーダ
24 通帳読取部
25 伝票プリンタ
26、45、55 レシートプリンタ
27、34、46、56、66、76 記憶部
27a 顧客サマリデータ
27b、34b、46a、56a、66a、76a、127b 伝票項目データ
28、35、47、57、67、77 制御部
28a 伝票項目データ生成部
28b 受付番号取得部
28c 伝票印刷部
28d 番号札発行部
30 管理サーバ
31、61 入力部
32、62 表示部
34a 顧客別サマリデータ
35a 顧客別サマリデータ管理部
35b 伝票項目データ管理部
40 ロビー入金機
44、54、73 貨幣処理部
47a 入金処理部
47b、57c、67c、77c 伝票項目自動入力部
50 両替機
57a 両替処理部
57b 出金処理部
60、160 窓口端末
63 貨幣入出金機
64、74 プリンタ
66b、127c、166b 判定基準データ
67a 取引処理部
67b、167b 装置連携判定部
70 出納機
77a 払出処理部
77b 収納処理部
90 店舗
91 通信網
92 勘定系ホスト
128e 誘導処理部

Claims (8)

  1. 取引内容の入力を受け付け、入力された取引内容に応じた伝票情報を出力する電子記帳機と、
    前記電子記帳機により出力された伝票情報を取得し、取得した前記伝票情報に基づいて取引処理を行う取引処理装置と
    を備え
    前記取引処理装置は、
    自装置で前記伝票情報の取引処理を行うか否かを判定する判定手段と、
    貨幣を収納する収納部と、
    前記収納部に収納された貨幣の数量に係る情報を検知する検知部と
    を有し、
    前記判定手段は、
    前記検知部による検知結果に基づいて、前記伝票情報の取引処理を自装置で行うか否かを判定する
    とを特徴とする取引処理システム。
  2. 前記取引処理装置が複数存在する場合に、前記伝票情報に基づいて複数の取引処理装置の中から取引処理を行う取引処理装置を選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された取引処理装置に係る情報を報知する報知手段と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の取引処理システム。
  3. 前記選択手段は、
    前記伝票情報に含まれる取引金額に基づいて、複数の取引処理装置の中から取引処理を行う取引処理装置を選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の取引処理システム。
  4. 前記選択手段は、
    前記伝票情報において払出対象となる貨幣に係る条件が指定されている場合に、該条件に基づいて複数の取引処理装置の中から取引処理を行う取引処理装置を選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の取引処理システム。
  5. 前記選択手段は、複数の取引処理装置の混雑状況に応じて複数の取引処理装置の中から取引処理を行う取引処理装置を選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の取引処理システム。
  6. 前記取引処理装置は
    記判定手段により自装置で前記伝票情報の取引処理を行わないと判定され、他の取引処理装置が存在する場合に、前記伝票情報の取引処理を行う他の取引処理装置に係る情報を報知する報知手段
    を有することを特徴とする請求項1に記載の取引処理システム。
  7. 金融機関の店舗に配設された電子記帳機から取引内容を特定可能な伝票情報を取得する取得手段と、
    自装置で前記伝票情報の取引処理を行うか否かを判定する判定手段と、
    貨幣を収納する収納部と、
    前記収納部に収納された貨幣の数量に係る情報を検知する検知部と
    を有し、
    前記判定手段は、
    前記検知部による検知結果に基づいて、前記伝票情報の取引処理を自装置で行うか否かを判定する
    とを特徴とする取引処理装置。
  8. 金融機関の店舗に配設された電子記帳機における、取引内容の入力を受け付け、入力された取引内容に応じた伝票情報を出力する出力ステップと、
    取引処理装置における、前記出力ステップにより出力された伝票情報を取得し、取得した前記伝票情報に基づいて取引処理を行う取引処理ステップと
    を含み、
    前記取引処理ステップは、
    自装置で前記伝票情報の取引処理を行うか否かを判定する判定ステップと、
    貨幣を収納する収納部に収納された貨幣の数量に係る情報を検知する検知ステップと
    を有し、
    前記判定ステップは、
    前記検知ステップによる検知結果に基づいて、前記伝票情報の取引処理を自装置で行うか否かを判定する
    とを特徴とする取引処理方法。
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