JP6558746B2 - 飛沫類回収装置 - Google Patents
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Description
1.気泡に中和剤を含ませるので、気泡で捕捉された飛沫類中の有害物質が中和され、身体、環境への悪影響を低減できる。
2.硬化剤として使用されるイソシアネートは水分と反応し易く、反応速度が速く、反応すると固形化して安定化するため、体内に入りにくくなり、皮膚に付着しにくくなり、人体への悪影響が少なくなる。
3.飛沫類を気泡で捕捉して回収容器に回収するので、飛沫類の回収効率が良く、身体に有害な飛沫類を室内或いは大気中に拡散しにくくすることができる。
4.二以上の箇所で捕捉すれば、捕捉効果が高まる。
1.液体タンクから中和剤含有気泡を発生させて、その気泡で飛沫類を捕捉して、飛沫類に含まれる有害物質を中和することができるので、飛沫類の有害物質を低減することができる。
2.気泡で捕捉した飛沫類を回収タンク内の回収容器に回収し、回収容器を回収タンクから取り出して、回収飛沫類を廃棄することができるので、飛沫類の回収、廃棄処分が容易にできる。
3.飛沫類混在気体移動方向二以上の箇所の気泡発生装置から気泡を発生させると、飛沫類混在気体の捕捉効率が高まる。また、一方の気泡発生装置に不具合が生じても、他方の気泡発生装置から気泡が発生させることができるので、飛沫類混在気体の捕捉漏れが少ない。
4.気泡を使用するウエットタイプであるため火災の心配がない。
5.排気の有害物質含有がほとんどないため、排気を塗装室へ戻して循環させることができ、塗装室内の気圧が下がらず、ほこりを呼ばず、高品質の塗装が可能となる。
6.液体計量器を設ければ液体タンク内の液量を自動管理することができるため、連続自動運転が可能となる。
7.サブタンク内の液量を計量するため、40kg程度の液量を計量可能な小型で安価な液体計量器を使用することができ、設備のコストダウンが可能となる。
8.飛沫類計量器を設ければ、回収した飛沫量を検知できるので、飛沫量の廃棄管理が容易になる。
本発明の飛沫類回収方法を、図1の飛沫類回収装置を用いて回収する場合を一実施例として説明する。
本発明の飛沫類回収方法では、二以上の気泡発生装置から気泡を発生させて、二以上の箇所から発生する気泡6で飛沫類混在気体を捕捉することもできる。二段階で捕捉することにより飛沫類混在気体の捕捉が確実になり、捕捉した飛沫類混在気体中の飛沫類を二段階で中和することができ、有毒物質を大幅に低減させることができる。気泡発生箇所は通路2内の任意箇所或いは排気路12内の任意箇所とすることができる。
本発明の飛沫類回収装置の一実施例を、塗装室内で発生する塗料飛沫を回収する場合を一例として説明する。図1において、1は吸引機、2は通路、3は通路先端部、4は気泡発生装置、5は液体タンク、6は気泡、7は液体、8は飛沫類回収部、9は回収容器、10は回収タンク、11は通路の出口、12は排出路、13は入口側フィルタ、14は消泡フィルタ、15はセパレータ、16は流出孔、17はサブタンク、18は液体計量器、19は飛沫類計量器である。
吸引機1は塗装室内に飛散している飛沫混在気体を通路2内に導入する機器であり、例えば、汎用のファンを使用することができる。
通路2は吸引機1で塗装室内から吸引した飛沫混在気体が通る空間であり且つ気泡6が浮遊する空間である。通路2には例えば円筒状或いは角筒状の汎用のダクトを使用することができる。通路2の入口には入口側フィルタ13が取り付けられている。入口側フィルタ13は粒径の大きな飛沫類や塵芥等が通路2内に侵入しないようにするためのものである。汎用のドライメッシュフィルタを使用することができる。通路2の先端部3は下向きにして飛沫類回収部8内に引き込んである。
液体タンク5は液体7を貯留しておくものであり、耐薬品性、強度、重量等の面から各種材質製の槽を使用することができる。その形状、容積等は任意に選択可能である。液体7内には中和剤が混入されている。ウレタン塗料の飛沫にはイソシアネート、酢酸ブチル、揮発性有機溶剤等が含まれており、それらは毒性があり臭気も強い。いずれも身体に好ましくない有害物質であり、有害物質は酸性である。中和剤はこれら有害物質を中和するものでアルカリ性であり、例えば、珪酸ソーダが適する。液体タンク5にはサブタンク17が連通しており、液体タンク5内の液体7が自動的に流れ込むようにしてある。サブタンク17は液体計量器18の上に設置されており、サブタンク17内の液量を液体計量器18で計量して、液体タンク5内の液量を計量できるようにしてある。液体計量器18には汎用の計量器を使用することができる。サブタンク17の容量にもよるが、液体計量器18は40kg程度の液量を検知が可能な小型計量器を使用可能である。液体タンク5が大型の場合は、サブタンク17を2台以上設け、夫々のサブタンクの下に液体計量器を設けて、夫々の液体計量器で夫々のサブタンク内の液量を計量することもできる。液体タンク5の容量が大きくても、サブタンク17を多くすれば、サブタンク17内の液量を計量可能な小型の計量器、例えば、40kg程度の液量を検知が可能な小型且つ安価な計量器を使用可能となり、コスト低減が可能となる。液体タンク5内に液量を直に計量する場合は、液体タンク5内で気泡を発生させるために生ずる液面変動の影響を受けやすいが、サブタンク17内の計量であるため、液体タンク5内の液面変動の影響を受けにくくなり、安定且つ正確な計量が可能である。計量信号に基づいて液体タンク5内の液量をコンピュータ管理して、液体タンク5内の液量を適正量に確保することができ、飛沫類回収部8を連続運転させることが可能となる。この場合、後記するように、回収飛沫類の量を計量器で計量すれば、その計量信号に基づいて回収容器9内の飛沫類の回収量をコンピュータ管理して飛沫類回収部8を連続運転させることもできる。
気泡発生装置4は液体タンク5から気泡6を発生させるものであり、液体タンク5内の液体7内に入れてある気泡発生器31と気体供給器32を備え、気体供給器32から気泡発生器31から圧縮気体を供給すると、その圧縮気体が気泡発生器31から噴出して液体7から気泡6を発生させることができるものである。気泡発生器31、気体供給器32には汎用のそれらを使用することができる。液体7には石鹸、洗剤等の泡立ちに有効なものを混入しておくこともできる。気泡発生器31は気泡6が通路2内まで浮遊する勢いで発生させる。気体供給器32の出口側には圧力調整バルブ33が連結されており、その圧力調整バルブ33で気泡発生量や発生する気泡の勢いを調節可能としてある。
飛沫類回収部8は通路2の出口11から排出される飛沫類を回収するものであり、回収タンク10内に回収容器9が設置されている。回収容器9は受皿34の上に設置されている。回収容器9には多数の流出孔16が開口されている。回収容器9はメッシュ製とすることもできる。回収容器9内には回収袋35を収容することができ、通路2の出口11から落下(排出)した飛沫類が回収袋35内に回収されて溜まるようにしてある。回収袋35は通液性のある布製、樹脂製、紙製等であり、使い捨て可能なものが望ましい。回収容器9は飛沫類計量器19の上に設置してあり、飛沫類計量器19で回収容器9内の飛沫類の重量を計量できるようにしてある。飛沫類計量器19にも汎用の計量器を使用することができる。飛沫類計量器19は支持台36の上に設置してある。回収容器9は回収タンク10の開口部37から出し入れ可能である。開口部37には蓋38が開閉可能に取り付けられている。回収された飛沫類から流出する排液は回収タンク10内に溜まる。回収タンク10内に溜まった排液は回収タンク10と液体タンク5を連通する連通路39内を通って液体タンク5に自動的に流れ込むようにしてある。回収タンク10は架台40の上に設置されている。回収タンク10に排出口(ドレーン)41を設けてあり、ドレーンバルブ42で開閉可能として、開くことによって回収タンク10内の残渣が外部に排出されるようにしてある。飛沫類計量器19には報知機を連動させておき、飛沫類の量が多くなると自動的に警報が報知されるようにしておくのが望ましい。報知機には汎用の表示灯やブザー等を使用することができる。
飛沫類回収部8の外部に排出した排気は排出路(戻ダクト)12内を通って外部に排出される。排出路12にも円筒状、角筒状のダクトであり、汎用のダクトを使用することができる。排出路12内の途中には回収具43を設けてある。回収具43には冷却器やフィルタ等を使用可能である。冷却器を使用することにより排出路12内を通る排気中に含まれる水分を水滴化させて回収することができる。フィルタを使用することにより排出路12内を通る排気中に含まれる気泡や飛沫含有気体中の飛沫類を回収することができる。回収具43は連通路44により液体タンク5と連通されており、回収した水分や飛沫類が自動的に液体タンク5内に戻るようにしてある。高温多湿時のように塗装室内の水分が多いときは、水分が塗料の硬化剤に悪影響して、塗装の仕上がりが好ましくないが、回収具43により水分を回収すると、排気を塗装室に戻しても水分の悪影響を避けることができ、塗装の仕上がりが良好になる。排出路12の出口側と入口側の双方又はいずれか一方にはフィルタを設けることができる。いずれのフィルタも清掃、交換可能な位置に取り付けるのが望ましい。入口側のフィルタ20は入口側直近内部に取り付けると清掃、交換に便利である。
2 通路
3 通路先端部
4 気泡発生装置
5 液体タンク
6 気泡
7 (液体タンク内の)液体
8 飛沫類回収部
9 回収容器
10 回収タンク
11 (通路の)出口
12 排出路
13 入口側フィルタ
14 消泡フィルタ
15 セパレータ
16 流出孔
17 サブタンク
18 液体計量器
19 飛沫類計量器
20 フィルタ
30 開閉装置
31 気泡発生器
32 気体供給器
33 圧力調整バルブ
34 受皿
35 回収袋
36 支持台
37 (回収タンクの)開口部
38 (開口部の)蓋
39 連通路
40 架台
41 排出口(ドレーン)
42 ドレーンバルブ
43 回収具
44 連通路
Claims (10)
- 飛沫類を回収する飛沫類回収装置において、
吸引機と、通路と、中和剤を含む液体を貯留できる液体タンクと、気泡発生装置と、飛沫類回収部と、飛沫類計量器と、排出路を備え、
通路はその入口が飛沫類飛散場所に開口し、出口が飛沫類回収部に開口し、入口と出口の途中が液体タンクと連通して、前記気泡発生装置により液体タンク内の液体から発生する中和剤含有気泡が、前記連通箇所から通路内に浮遊できるようにしてあり、
前記吸引機は前記入口から通路内に飛沫類混在気体を吸引することができ、吸引された飛沫類混在気体は通路内において、前記中和剤含有気泡で捕捉されて飛沫類混在気体に含まれる有害物質が中和され、中和済みの飛沫類混在気体中の飛沫類が前記通路の出口から飛沫類回収部に排出されるようにしてあり、
飛沫類回収部は、回収タンク内に回収容器が出し入れ可能であり、回収容器は回収袋を出し入れすることができ、前記回収袋は回収された飛沫類中の排液が流出可能な通液性があり、前記回収容器は回収袋から流出する排液が外部に流出可能な流出孔を備えており、
前記回収タンクは回収容器から流出する排液を貯留でき、
前記飛沫類計量器は回収容器の下に設置されて、回収容器内の回収袋内に回収された飛沫類の量を計量でき、
前記排出路はその入口が回収タンク内の排気が流入できるように回収タンク側に配置されて、前記入口から流入した排気が前記排出路の出口から外部に排出できる、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。 - 請求項1記載の飛沫類回収装置において、
通路の入口側に、入口側フィルタを備えた、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。 - 請求項1又は請求項2記載の飛沫類回収装置において、
通路内の出口側に消泡フィルタがあり、
消泡フィルタは通路内で、有害物質中和済みの気泡を破裂させることができる、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の飛沫類回収装置において、
サブタンクと液体計量器をも備え、サブタンクは液体タンク内の液体が流れ込むように液体タンクと連通しており、液体計量器はサブタンク内の液量を計量可能である、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。 - 請求項4記載の飛沫類回収装置において、
液体計量器、飛沫類計量器の夫々と連動可能な報知機を備え、
報知機は液体計量器、飛沫類計量器の夫々での計量が所定量になると作動する、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の飛沫類回収装置において、
液体タンクと回収タンクが連通されて、回収タンク内の排液が液体タンク内に自動的に流れ込み可能である、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の飛沫類回収装置において、
排出路内にその内部を通る水分、気泡、排気を回収可能な回収具を備え、
回収具と液体タンクが連通路で連通されて、回収具で回収された液体が液体タンクに自動的に流れ込むようにした、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の飛沫類回収装置において、
回収タンクに開口部と当該開口部を開閉可能な蓋を備え、蓋を開くことにより、回収タンク内に回収容器及び回収袋を、回収タンクの側方から出し入れすることができる、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の飛沫類回収装置において、
回収タンクが排出口を備え、排出口は開閉することができ、開くことにより回収タンク内の残渣が外部に排出されるようにしてある、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。 - 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の飛沫類回収装置において、
液体タンクに開閉装置があり、開閉装置は液体タンク内の液量が少なくなると、自動的に開いて外部から液体タンク内に液体が送り込まれ、液体タンク内の液量が所定量になると自動的に閉じて外部から液体タンク内への液体の送り込みが自動的に停止するようにしてある、
ことを特徴とする飛沫類回収装置。
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