JP6558137B2 - 不透明シリカガラス製造用の高強度成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、赤外光遮光性に優れる高純度不透明シリカガラスを製造するのに適した物性を有する成形体及びその製造方法に関するものである。
不透明シリカガラスは熱遮断性を要する用途に使用される。熱遮断性は赤外光の遮光性と関係があり、遮光性が高い不透明シリカガラスほど熱遮断性に優れている。
従来、このような不透明シリカガラスの製造方法としては、結晶性シリカまたは非結晶性シリカに窒化珪素等の発泡剤を添加して溶融する方法(例えば、特許文献1、2参照)などが知られている。しかしながら、このような製造方法で製造された不透明シリカガラスでは、発泡剤が気化して気孔を形成するため気孔の平均径が大きく、実用に耐える強度を持つものでは気孔の含有個数密度が低くなり、赤外光の遮光性が低下するという問題があった。
特開平4−65328号公報 特開平5−254882号公報
本発明は、赤外光遮光性に優れる不透明シリカガラスを作製するための非結晶性酸化ケイ素粉末と無機カーボン粉末の混合粉末を加圧成形してなる成形体に関するもので、不純物混入を最小限に抑えた上で、成形体強度を大幅に向上した成形体を提供することにある。
本発明者らは、実質的に非結晶性酸化ケイ素粉末、無機カーボン粉末及び所定量の水のみを混合した後、これを加圧成形することで、良好な性質を有する不透明シリカガラスを作製可能な成形体を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、非結晶性酸化ケイ素粉末、無機カーボン粉末及び水から実質的になる不透明シリカガラス用成形体であって、非結晶性酸化ケイ素粉末と無機カーボン粉末の合計重量に対する水の含有量が3〜12重量%であることを特徴とする。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の成形体は、電気炉等を用いて焼成することで良好な性質を有する不透明シリカガラスを作製するために用いられる。焼成加熱の際に成形体中に含まれる水分が蒸発除去され、さらに無機カーボン粉末は酸化燃焼することで消失する。その後、非結晶性酸化ケイ素粉末は焼結現象により結合が進み、一体化したガラスに変化するが、無機カーボン粉末のあった場所は空間が残ることとなり、ガラスの中に無数の気孔が生じる。その結果、ガラスの中に無数の気孔が分散した構造を有する不透明シリカガラスとなる。
本発明の成形体は、非結晶性酸化ケイ素粉末、無機カーボン粉末及び水から実質的になり、有機バインダーを含まない。有機バインダーは含有している無機不純物が問題となるだけでなく、焼成前に脱バインダー処理を行う必要があるため、余分な工程が1つ必要となってしまう。
また、成形体中のNa,Mg,Al,K,Ca,Cr,Fe,Cu,Znの各金属不純物量は10ppm以下であることが好ましく、5ppm以下であることがより好ましい。本成形体から作製される不透明シリカガラスが半導体製造等に用いられる場合、不純物の混入を防がなければならないためである。更に、前述の金属不純物の混入量が増えると、本成形体を焼成する際に、シリカガラス中にクリストバライトが発生し、クラックの原因となるおそれがある。
本発明の成形体は、非結晶性酸化ケイ素粉末と無機カーボン粉末の合計重量に対する水の含有量が3〜12重量%であることを特徴とする。水を添加することで、水を添加しない場合に比べ成形体強度が大幅に向上する。これは非結晶性酸化ケイ素粉末と無機カーボン粉末の表面を水が覆うことで、粉末同士が水を介して結合しやすくなるためと考えられる。水の添加量が3重量%よりも少ないと、成形体強度の増加量が小さくなり、好ましくない。また、12重量%以上の水を添加しても、成形体強度増加は殆ど見込めないか、逆に成形体強度が低下する傾向が認められる上、粉末の流動性が悪化するだけで利点がない。
次に、本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、非結晶性酸化ケイ素粉末と無機カーボン粉末を混合し、得られた混合粉末を撹拌する際に、水をスプレー噴霧により添加することを特徴とする。
原料粉末である非結晶性酸化ケイ素粉末は、その平均粒径が20μm以下かつ比表面積が1m/g以上であることが好ましい。平均粒径が20μmより大きい場合や、比表面積が1m/gより小さい場合、焼結に高温・長時間を要するため、クリストバライト発生によるクラック発生の危険性増加の観点から好ましくない。各種製造法で作製された非結晶性酸化ケイ素粉末は、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル等で粉砕、分級することで上記粒径に調整することができる。
原料粉末である無機カーボン粉末は、その平均粒径が5〜40μmであることが好ましく、非結晶性酸化ケイ素粉末との体積比で0.04〜0.35であることが好ましい。無機カーボン粉末の添加量が体積比で0.04未満だと、不透明シリカガラスに含まれる気孔量が少なくなり赤外光の遮光性が低下するため好ましくない。一方、体積比で0.35を超えると、不透明シリカガラスの密度が低くなりすぎるため好ましくない。無機カーボン粉末としてはグラファイトなどが例示できる。
上述した原料粉末を混合し、得られた混合粉末に非結晶性酸化ケイ素粉末と無機カーボン粉末の合計重量に対して3〜12重量%の水を混合粉末の撹拌作業中にスプレー噴霧により添加する。
以下、混合粉末への水の添加方法について図1を用いて説明する。樹脂製容器1に混合粉末2と樹脂製ボール3を入れ、混合粉末2がこぼれないように容器1を回転攪拌しつつ、スプレーノズル4から噴霧で水を添加する。容器から混合粉末がこぼれないように、容器を斜めに傾けた状態で回転攪拌するか、中央部に最小限の大きさの穴を開けた蓋を容器に取り付け、その穴からスプレーノズルを挿入する方法が好ましい。なお、容器は金属製容器に樹脂コーティング等を行ったものであっても問題はなく、樹脂製ボールは特に鉄芯入りのナイロンボールが望ましい。
また、スプレーノズルは極力液滴を小さくできるものが望ましい。液滴が大きい場合、混合粉末に均一に水を添加することが難しいだけでなく、液滴の着地点で混合粉末が水により凝集し、混合粉末中にダマが生じ、最終的には成形体が不均質になる恐れがある。
このようにして作製した水添加後の混合粉末は、プレス成形やCIP成形により強度の高い成形体を得ることができる。
本発明は、赤外光遮光性に優れる不透明シリカガラスを作製するための成形体に関するもので、不純物混入を最小限に抑えた上で、成形体強度を大幅に向上することができる。
容器に混合粉末を入れ、容器を回転させながら水をスプレー噴霧により添加する様子を示した図である。 水添加量に対する成形体の圧潰強度の変化を示した図である。
以下に実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は係る実施例に限定されるものではない。
実施例
非結晶性酸化ケイ素粉末として、合成非晶質シリカ粉末(日本化成株式会社製、商品名「MKCシリカPS200」)を、その平均粒径が6μmとなるようにジェットミル粉砕したものを用意した。この時、非結晶性酸化ケイ素粉末の比表面積は2.1 m/gであった。次に、無機カーボン粉末として、平均粒径18μmの球状グラファイト粉末(日本カーボン株式会社製、商品名「ニカビーズ」)を用意し、非結晶性酸化ケイ素粉末に対する無機カーボン粉末の体積比が0.1になるように配合し、混合粉を作製した。
次に、10Lナイロンポッドに前記混合粉2.0kg、鉄芯入りナイロンボール 1.4kgを入れ、ナイロンポッドを回転撹拌しながら、ポッド内部にスプレーを用いて純水を噴霧した。水の添加量は、混合粉末重量に対し3、6、8、12%となるよう調製した。
次のこの粉末を、内径φ22mmの一軸プレス用金型に5〜6g投入し、成形圧20MPaにてプレス成型を行い、高さ10mm前後の円柱状の成形体を3個ずつ作製した。次に、成形体の圧潰荷重測定を以下の手順で行った。
抗折試験機AG−Xplus(島津社製)に500Nロードセルを取り付け、測定する成形体の円柱側面を下にして抗折試験機に置き、同じく円柱側面をφ35mm圧子で上から押し(圧子降下速度0.14mm/s)、成形体が破壊する際の荷重を測定した。結果を図2に示す。
次に、前述の方法で作製した成形体の表面をSiC紙やすりで軽く除去した後、成形体をICP−AESにより分析したところ、Na,Mg,Al,K,Ca,Cr,Fe,Cu,Znの各金属不純物量は全て1ppm以下であった。
比較例
水の添加量を、混合粉末重量に対し0%、1%、18%となるよう調製した以外は実施例と同様の方法で成形体を作製した。次に、成形体の圧潰荷重測定を実施例と同様の方法で行った。結果を図2に示す。水の添加量が18%のものは、スラリーの兆候が見え始め、回転撹拌やプレス型への充填が極めて困難であった。
本発明は、赤外光遮光性に優れる高純度不透明シリカガラスを作製するために技術であり、非結晶性酸化ケイ素粉末と無機カーボン粉末の混合粉末からなる成形体強度を大幅に向上した成形体を得ることで、安定的に不透明シリカガラスを作製することができる。
1.樹脂製容器
2.混合粉末
3.脂製ボール
4.スプレーノズル

Claims (4)

  1. 非結晶性酸化ケイ素粉末、無機カーボン粉末及び水から実質的になる不透明シリカガラス用成形体であって、無機カーボン粉末が非結晶性酸化ケイ素粉末との体積比で0.04〜0.35であり、非結晶性酸化ケイ素粉末と無機カーボン粉末の合計重量に対する水の含有量が3〜12重量%であることを特徴とする不透明シリカガラス用成形体。
  2. Na,Mg,Al,K,Ca,Cr,Fe,Cu,Znの各金属不純物量が10ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の成形体。
  3. 成形体に用いる粉末を作製するため、非結晶性酸化ケイ素粉末と無機カーボン粉末の混合粉末に対し水を添加する際、混合粉末の撹拌作業中に水をスプレー噴霧により添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の成形体の製造方法。
  4. 前記撹拌作業を樹脂製ボールを用いて行うことを特徴とする請求項3に記載の成形体製造方法。
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