JP6557514B2 - 既設管とマンホール側壁の接続部分の耐震化工法と止水構造 - Google Patents

既設管とマンホール側壁の接続部分の耐震化工法と止水構造 Download PDF

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本発明は、下水道管等の既設管の管内に更生管を挿入してライニングしてなる既設管と、マンホール側壁との接続部分を止水して耐震化するための工法と、該工法により施工された止水構造に関する。
図1は、従来のこの種の止水構造を示すもので、その工法は図2に示すように、マンホール1と既設管2との接続部分において、既設管2の周りのマンホール側壁を外周側の一部を残して既設管2及びインバート3の所要部を共にハツッタのち、マンホール内から既設管2の管内に更生管4を挿入してライニングし、更に更生管4のマンホール内への突出部分をマンホール内壁面と面一に切断したのち、更生管外周のマンホール側壁に穿けた孔との空隙に耐震継手5を取付け、ついでインバート3のハツリ部分にモルタルを打設して仕上げていた。図1は施工後の断面構造を示している。
図3は、特許文献1に開示される止水構造の一例を示すもので、既設管7内に更生管8を挿入してライニングしたのち、マンホール9内に突出する更生管8の外周と、マンホール側壁の内側面とを環状の可撓止水材10によって連結してなるもので、可撓止水材10は管部10aと、フランジ部10bと、管部10aとフランジ部10bとの間に設けられる変位吸収部10cを備え、その取付けはフランジ部10bをアンカーボルト11によりマンホール9の側壁に固定すると共に、管部10aを更生管8の管端部に外嵌して、その上からリング状の固定パッド12で締着して更生管8に固定している。
図4は、特許文献2に開示される止水構造を示すもので、既設管14内に更生管15を挿入してライニングしたのち、更生管15の内周と、マンホール側壁の内側面とを環状の止水部材16で連結してなるもので、止水部材16は管部16aとフランジ部16bと、管部16aとフランジ部16bとの間の蛇腹状をなす伸縮可能部16cを備え、その取付けは、フランジ部16bをアンカー17によりマンホール18に固定すると共に、更生管15の管端から更生管内に挿入される管部16aを内側から拡径リング19により固定している。
特許第5405883号 特許第5036370号
特許文献1及び2に開示される工法においては、既設管が取付けられるマンホール側壁や既設管の所要部をハツルはつり作業がない分、狭いマンホール内での作業が軽減されるが、止水材が剥き出しになっているため、変位を吸収する伸縮部にゴミが溜まり易く、また止水材を固定する金属製のアンカーやバンドないしリングが腐食し、止水材の固定が損なわれ易い。
そこで本発明は、止水材をモルタルの打設により被覆して上記の問題を解消しようとするものであるが、モルタルを単に打設して被覆するだけでは、止水材が備える伸縮部の機能が損なわれ、伸縮部が地震時の地殻変動による変位を吸収できなくなる。
本発明は、既設管の管内に更生管を挿入してライニングしてなる既設管の更生管とマンホール側壁とを伸縮部を備えた環状の止水材で連結し、該止水材をモルタルで被覆する工法において、モルタルの被覆により伸縮部の機能が損なわれることがないようにする工法及び該工法により施工された止水構造を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、マンホールの側壁に接続される既設管の管内に更生管を挿入してライニングする第1工程と、マンホール側壁の内側面に当てがわれるフランジ部と、更生管管端部に嵌挿される管状部と、前記フランジ部と管状部間に形成される伸縮部を備えた可撓性を有する止水継手の前記管状部を既設管内にライニングされた更生管のマンホール内への突出部に外嵌すると共に、前記止水継手のフランジ部を第1の止着手段によりマンホール側壁に止着する第2工程と、前記止水継手をモルタルで被覆しても該継手の伸縮部の伸縮が確保できるようにするため、前記更生管の突出部に外嵌された前記管状部の外周に伸縮性に富むバックアップ材を前記管状部の全周にわたり、かつ前記伸縮部に隣接して装着する第3工程と、バックアップ材装着後、止水継手とバックアップ材を覆うようにしてモルタルを打設し、バックアップ材側面を覆うモルタルは薄肉に形成する第4工程とよりなることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明により施工された止水構造に関するもので、マンホールの側壁に接続される既設管の管内に挿入してライニングされる更生管と、該更生管のマンホール内への突出部に外嵌される管状部と、マンホール側壁の内側面に当てがわれるフランジ部と、前記管状部とフランジ部間に形成される伸縮部を備えた止水継手と、該止水継手のフランジ部とマンホール側壁とを止着する第1の止着手段と、前記止水継手をモルタルで被覆しても該継手の伸縮部の伸縮を確保することのできるようにするため、マンホール内に突出する更生管の突出部に外嵌された止水継手の管状部の外周に、その全周にわたって前記伸縮部に隣接して装着される、伸縮性に富むバックアップ材と、止水継手とバックアップ材を覆って打設されるモルタルとよりなり、バックアップ材側面を覆うモルタルは薄肉をなすことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記第1の止着手段は接着剤又は両面粘着シート等の接着手段であることを特徴とし、
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に係る発明において、前記止水継手の管状部と、マンホール内に突出する更生管の突出部を止着する第2の止着手段が設けられ、該第2の止着手段は管状部を外周から締付け固定する締付バンドであることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項2ないし4のいずれかに係る発明において、前記止水継手の管状部と、前記更生管の突出部との間に水膨張性のスポンジを介在させたことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項2ないし5のいずれかに係る発明において、前記止水継手のモルタルで被覆されるフランジ部には、強度上必要とされるモルタルの厚みに相当する高さの突起が前記フランジ部周縁の周方向に適当間隔で側方に突出形成されることを特徴とする。
請求項1及び2に係る発明によると、止水継手やバックアップ材をモルタルで覆い、モルタル表面を滑らかに仕上げることでゴミ等の付着を防止することができ、仮に第1の止着手段に金属製のアンカーを用いたとしてもモルタルで被覆することでアンカーの腐食を防ぐことができる。また地震時に地殻変動が起きたときには、バックアップ材側面のモルタルの薄肉部が壊れることによりバックアップ材の伸縮と共に止水継手の伸縮部が伸縮し、バックアップ材を設けたことで止水継手をモルタルで被覆しても伸縮部の伸縮を確保することができ、伸縮部の伸縮に支障を来たすことがない。
請求項3に係る発明によると、第1の止着手段に接着剤や両面粘着シート等の接着手段を用いたことにより、マンホールにアンカーで固定する場合のようなマンホールへのアンカー差込孔を形成する作業やアンカー取付作業が不要となり、止水継手の取付けが容易になる。そのうえ、接着剤や両面粘着シート等の接着手段はモルタルで保護され、下水等により剥離するおそれをなくすことができるため、フランジ部をマンホール側壁に固定するのにアンカーに代えて前記接着手段を用いることができるようになり、また万一マンホール側壁とモルタルとの間より下水等が浸入するようなことがあったとしても、前記接着手段で止水することができる。
止水継手の管状部は更生管の突出部に密嵌状態で挿入することもできなくはないが、その挿入作業は容易でない。この点、請求項4に係る発明のように、締付バンドで管状部を外周から締付けて固定させるようにすれば、管状部を更生管突出部に遊嵌してから締付バンドで固定できるようになり、管状部と更生管突出部との間に例えば止水材を介在させて止水を行うことも容易にできる。
請求項5に係る発明によると、管状部と更生管との間に入り込んだ下水等でスポンジが膨張し、止水機能を確実に果たすことができるようになる。
止水継手の伸縮部は地震時の揺れによりバックアップ材と共に伸縮し、この伸縮はバックアップ材側面を覆う薄肉のモルタルを壊して行われるが、止水継手のフランジ部を覆うモルタルが地震時の揺れにより壊れ、フランジ部先端が露出し、或いはフランジ部端に達するクラックが形成されると、マンホール側壁とフランジ部との間より下水等が浸入するおそれがあり、この対策のためにフランジ部を覆うモルタルには強度上一定の厚みが必要とされる。フランジ部を覆うモルタル層は、厚みを厚くすることにより強度も増すが、モルタル層の厚みを厚くするのは、材料及び手間が嵩み、コスト高を招く。この点、請求項6に係る発明のように、フランジ部周縁に突設される突起をメルクマールとして該突起をモルタルで被覆するようにすれば、モルタル層を必要以上に厚くすることなく、フランジ部周縁でのモルタルの必要強度を確保することができる。また突起がフランジ部の周縁にリング状に設けられれば、メルクマールが周方向に途切れることなく連続して形成され、モルタル打設時に必要厚みのモルタル仕上げを行うのが容易となるが、突起の内外周のモルタルが突起で縁切りされるために突起外周側のモルタルが地震時の揺れにより壊れ易くなる。この点突起が周方向に適当間隔で設けられ、突起の内外周のモルタルが突起を除いて繋がり、一体化されているため、突起外周側のモルタルも強度が確保される。
施工後の既設管とマンホール側壁の接続部分を示す断面図。 はつり工程後の既設管とマンホール側壁との接続部分を示す断面図。 止水構造の従来例を示す断面図。 止水構造の別の例を示す断面図。 本実施形態の第1工程終了後の断面図。 本実施形態の第2及び第3工程の断面図。 本実施形態の施工後の断面図。 図7のA−A線断面図。 地震の横揺れにより既設管がマンホールより引き抜かれた状態を示す断面図。 地震により既設管の軸線がθ傾いた状態を示す断面図。 止水継手の別の態様の正面図。 同部分断面側面図。 同継手を用いた施工後の断面図。 図13の要部拡大断面図。
以下、本発明の実施形態について図面により説明する。
先ず第1工程において、図5に示されるようにマンホール21のインバート22をエアハンマー等の工具を用いて所要量ハツッテおく。次にマンホール内からマンホール21の側壁に固定される下水道管等の既設管23の管端より塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂性チューブを窄ませ、湾曲断面にした状態で挿入したのち、チューブ内に高温のエア又はスチームを通して加熱し、断面円形に膨らませて既設管内周面に密着させ、ライニングして更生管24とする。この更生管24はマンホール内に適当量突出させ、突出部24aとしている。前述するインバート22のハツリは、更生管24をライニングしたのちに行うことも可能である。
第2工程においては、更生管24の突出部24aの周りのマンホール側壁の内側面に接着剤を塗布する。次に前記更生管24の突出部24aに差込まれる管状部26aと、前記マンホール側壁の内側面に接着して固着されるフランジ部26bと、これら両者の間に位置して管状部26aと同心円状をなして設けられる、凸状に屈曲した伸縮部26cを備え、フランジ部26bの両側面には、その全周に剥離紙を添付した接着剤層27を設け、かつ管状部26aの内周面全周に水膨張のスポンジ28を接着した筒状の止水継手26を用い、管状部26aを前記更生管24の突出部24aに挿入し外嵌する。この挿入に前後してマンホール内壁側の前記接着剤層表面の剥離紙を引き剥がす。なお、フランジ部26bの両側面に設けられる接着剤層27のうち、マンホール側壁に接着される接着剤層27は、前記下地に塗布される接着剤と共に第1の止着手段を構成する。
剥離紙を引き剥がしたのち、止水継手26のフランジ部26bを接着剤を塗布した前記下地に当てがい、木槌等の工具を用いてフランジ部26bを叩き、接着剤層を接着面に押し付け、接着する。次に管状部26aの外周から第2の止着手段としての締付バンド29を嵌め込むか、或いは巻き付け、該バンド29の締め込みにより管状部26aを更生管24の突出部24aに水膨張性のスポンジ28を介して締着する。
この第2工程で用いられる止水継手26において、フランジ部26bはマンホール内壁に接着剤及び接着剤層27にて接着されているが、例えば図3及び図4に示すようなアンカーを用いて固着することもできる。
前記伸縮部26cは、ゴム製又は熱可塑性樹脂製の筒状の止水継手26の周縁の全周に設けられており、図示する実施形態の断面図においては径方向に1箇所設けられているが、径方向に適当間隔をおいて複数個所設けてもよい。前記伸縮部26cはまた、フランジ部側に設けるのではなく、管状部側に該管状部26aに続けて設けてもよいが、好ましくは図示するようにフランジ部側にフランジ部26bに続いて設けられる。伸縮部26cをフランジ部側に設けることにより、地震時の上下方向の地殻変動に対しては上下に伸縮して対応できるようになり、また横揺れにも伸縮して対応可能となる。なお、前記止水継手26を形成する材質のゴムとは例えばEPDM、NR、CRなどのゴム材料であり、熱可塑性樹脂とは、例えば熱可塑性エラストマーや塩化ビニルと言ったゴム様弾性体のことである。
第3工程においては、ゴム又は樹脂製のスポンジよりなる伸縮性に富むリング状のバックアップ材30を前記締付けバンド29に被せて管状部26aの外周面に密嵌状態で装着する。
このリング状をなすバックアップ材30は、止水継手26を後述するモルタルで被覆しても前記伸縮部26cの伸縮が確保できるようにするために設けられるもので、管状部26aに装着した状態で外径が止水継手26の伸縮部26cの外径と同程度とされ、該伸縮部26cに側面より当てて管状部26aに装着したとき、該伸縮部26cの側面を覆うようにしてある。バックアップ材30の外径は伸縮部26cの外径より大で、伸縮部26cより径方向に突出していてもよいし、後述のモルタルで被覆した状態で伸縮部26cの伸縮が確保される範囲内であれば、伸縮部26cの外径より小さく、伸縮部26cより径方向に引っ込んでいてもよい。
図6には、前記第2工程及び第3工程終了後の断面構造が示されている。
この第3工程で用いられるバックアップ材30はまた、前述する例ではリング状のものを用いているが、テープ状のものを用いて管状部26aの外周に巻き付け、一周させて切断し、両端を突き合わせて、接着又は連結具を用いてエンドレスに連結するようにしてもよい。
バックアップ材取付後の第4工程においては、前記更生管24の突出部24aをバックアップ材側面からモルタル塗り代を残してサンダー或いはその他の切断手段を用いて裁断する。裁断後、フランジ部26bのマンホール内側の接着剤層に貼付される剥離紙を剥がし、ついで更生管24の突出部24aの周りの止水継手26及びバックアップ材30の全体を覆うようにしてモルタル31を打設し、表面を均して仕上げる(図7)。モルタル31は、バックアップ材側面においては突出部24aの端面と面一になる程度まで前記塗り代分塗り込められ、バックアップ材側面のモルタルは塗り代分の厚みである薄肉部31aとなる。図8は図7のA−A線での断面を示すもので、図示するようにモルタル仕上げが突出部端面と面一となるようにして行われることにより、マンホール内の下水等が矢印で示すように継手部分で滞ることなく更生管24をライニングした既設管23内に流入するようになる。
モルタル打設後、前述したインバート22のハツリ部分にモルタルを打設し埋め戻す。埋め戻されたインバート表面には図示していないが、既設管23に通じ、かつインバートに残る略半円形断面の流路に続く流路が復元して形成される。
図9は、地震時の揺れにより地殻が横方向に変位し、既設管23が更生管24と共に図の矢印方向に引き抜かれた状態を示すもので、引き抜きに伴い止水継手26は管状部26aから引きずり込まれ、引き込み量は凸状に屈曲する伸縮部26cが取り崩されて伸びることにより補填される。
図10は、地震時の揺れにより既設管23が更生管24と共に角度θ傾いた状態を示すもので、傾きにより圧縮された側ではモルタル31の薄肉部31aが壊れ、壊れた箇所の伸縮部26cがバックアップ材30と共に縮み、反対側の引張られる側の伸縮部26cはバックアップ材30と共に伸びた状態となる。図示する例では、伸びる側のモルタル31の薄肉部31aは壊れないで残っているが、壊れても問題はない。
なお、フランジ部26bを覆うモルタルは厚肉で強固であり、図9及び図10のいずれの状態になっても、地震時における既設管23や更生管24の動きにより壊れることがなく、そのため止水継手26が守られて、しっかりとマンホール21に固着された状態を維持する。また地震時の揺れを許容する伸縮部26cは柔軟なバックアップ材30で覆われ、該バックアップ材を覆うモルタルは薄肉部31aとなっているため、地震時の揺れにより薄肉部31aが容易に壊れ、これにより伸縮部26cに変形が集中して他への影響が和らぐようになる。
以上のように前記工程で施工された図5及び図6に示す止水構造によると、止水継手26は全体がモルタル31で被覆され、ゴミ等が付着することがないうえ、フランジ部26bをマンホール内壁に止着するための第1の止着手段として接着剤を用いて接着しても、接着剤に下水等が接触して接着機能が損なわれる、といった問題を生じにくく止着状態を長期間維持することができ、フランジ部26bの止着がアンカーを用いて行われるのに比べ、簡易に行うことができる。フランジ部26bとモルタル31は同様に接着剤層によって接着されており、これによりモルタル31の剥離離脱を生じにくくする。止水継手やバックアップ材30を被覆するモルタル31は、表面が滑らかに仕上げられるため、下水が澱むことなくスムースに既設管内に流入するようになり、また地震時の揺れによりモルタル31の薄肉部31aが容易に壊れ、壊れると同時にバックアップ材30の径方向の伸縮と共に止水継手26の伸縮部26cの伸縮が行われ、フランジ部26bがモルタル31で被覆されていてもバックアップ材30の存在により伸縮部26cの伸縮が確保され、伸縮に支障を生じさせることがない。また管状部26aと更生管24の突出部24aとの間には水膨張性のスポンジ28を介在させることにより、管状部26aと突出部24aとの間より下水が侵入してもスポンジ28が膨張することにより管状部26aと突出部24aとの間の止水を維持することができる。
図11は別の例の止水継手34を示すものであり、図12は図11に示す止水継手34の部分断面側面図で、この止水継手34は前記実施形態の止水継手26において、フランジ部26bの周縁に突起、好ましくは図示するように先の尖ったピン状の突起35を周方向に一定間隔で環状部26aと同軸に側方に突設してなるもので、図示する例において、突起35は周方向に一定間隔で45°ごとに形成されているが、より密に或いは疎に一定間隔でなく適当間隔で形成してもよい。また各突起35は、外接円がフランジ部26bの外径と一致して形成されているが、フランジ部26bの周端面に該周端面より側方に突出させて各突起35の内接円がフランジ部26の外径と一致するように形成してもよいし、フランジ部26bの周端面より中心側に形成し、各突起35の外接円がフランジ部26bの外径より小さくなるように形成してもよい。先の尖ったピン状とするには、円錐状だけでなく三角錐のような多角錐であってもよい。突起35はまた、先端に向かって細くなっていなくてもよく、例えば柱状であってもよい。なお突起35は止水継手34のフランジ部26bに好ましくは一体成形されるが、別途に成形してフランジ部26bに粘着テープや接着剤などの一般的な接着手段により固着してもよい。
この止水継手34を用いた止水構造の施工は、前記実施形態と同様にして行われ、前記実施形態と異なるのは、第4工程における、モルタル仕上げが前記実施形態では図7に示すように、バックアップ材側面の薄肉部31aの延長上に該薄肉部31aと面一となる程度までフランジ部26bを覆って行われているのに対し、止水継手34を用いた実施形態では、図13、更には図14に詳細に示されるように、モルタル仕上げを薄肉部31aからマンホール側壁まで突起35の尖端をメルクマールとして突起35の尖端が隠れる程度まで、或いは突起尖端と面一になるように傾斜させて行うため、図14の実線から一点鎖線(図7に示すモルタル被覆量に相当する)に至るまでの量のモルタル量が削減され少なくなっている。モルタル量は少なくなってもフランジ部26b端では、突起35の高さ分、モルタル31の厚みが確保され、しかも突起35の無い箇所で内外周のモルタルは一体で連結しているため、フランジ端での必要強度が確保され、地震時の揺れにより突起外周側のモルタル31が壊れて離脱し、これによりフランジ部端が露出し、マンホール側壁とフランジ部26bとの間より下水が浸入するのを防止することができる。
21・・マンホール
22・・インバート
23・・既設管
24a・・突出部
26、34・・止水継手
26a・・管状部
26b・・フランジ部
26c・・伸縮部
27・・接着剤層
28・・スポンジ
29・・締付バンド
30・・バックアップ材
31・・モルタル
35・・突起

Claims (6)

  1. 既設管と、マンホール側壁との接続部分を止水して耐震化するための工法であって、マンホール21の側壁に接続される既設管23の管内に更生管24を挿入してライニングする第1工程と、マンホール側壁の内側面に当てがわれるフランジ部26bと、更生管管端部に嵌挿される管状部26aと、前記フランジ部26bと管状部26a間に形成される伸縮部26cを備えた可撓性を有する止水継手26の前記管状部26aを既設管内にライニングされた更生管24のマンホール内への突出部24aに外嵌すると共に、前記止水継手26のフランジ部26bを第1の止着手段によりマンホール側壁に止着する第2工程と、前記止水継手26をモルタル31で被覆しても該継手26の伸縮部26cの伸縮が確保できるようにするため、前記更生管24の突出部24aに外嵌された前記管状部26aの外周に伸縮性に富むバックアップ材30を前記管状部26aの全周にわたり、かつ前記伸縮部26cに隣接して装着する第3工程と、バックアップ材装着後、止水継手26とバックアップ材30を覆うようにしてモルタル31を打設し、バックアップ材側面を覆うモルタル31は薄肉に形成する第4工程とよりなることを特徴とする耐震化工法。
  2. 請求項1記載の耐震化工法で実施された既設管と、マンホール側壁との接続部分における止水構造であって、マンホール21の側壁に接続される既設管23の管内に挿入してライニングされる更生管24と、該更生管24のマンホール内への突出部24aに外嵌される管状部26aと、マンホール内壁に当てがわれるフランジ部26bと、前記管状部26aとフランジ部26b間に形成される伸縮部26cを備えた止水継手26と、該止水継手26のフランジ部26bとマンホール側壁とを止着する第1の止着手段と、更生管24の突出部24aに外嵌された止水継手26の管状部外周に、その全周にわたって前記伸縮部26cに隣接して装着され、前記止水継手26をモルタル31で被覆しても該継手26の伸縮部26cの伸縮を確保することのできる伸縮性に富むバックアップ材30と、止水継手26とバックアップ材30を覆って打設されるモルタル31とよりなり、該モルタル31はバックアップ材30の側面とは薄肉をなすことを特徴とする止水構造。
  3. 前記第1の止着手段は接着剤27又は両面粘着シートの接着手段であることを特徴とする請求項2記載の止水構造。
  4. 前記止水継手26の管状部26aと、マンホール内に突出する更生管24の突出部24aを止着する第2の止着手段が設けられ、該第2の止着手段は管状部26aを外周から締付け固定する締付バンド29であることを特徴とする請求項2又は3記載の止水構造。
  5. 前記止水継手26の管状部26aと、前記更生管24の突出部24aとの間に水膨張性のスポンジ28を介在させたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかの請求項に記載の止水構造。
  6. 前記止水継手34のモルタルで被覆されるフランジ部26bには、強度上必要とされるモルタル31の厚みに相当する高さの突起35が前記フランジ部周縁の周方向に適当間隔で側方に突出形成されることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかの請求項に記載の止水構造。
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