JP6555504B2 - 電力管理システム、電力管理方法 - Google Patents

電力管理システム、電力管理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6555504B2
JP6555504B2 JP2015004481A JP2015004481A JP6555504B2 JP 6555504 B2 JP6555504 B2 JP 6555504B2 JP 2015004481 A JP2015004481 A JP 2015004481A JP 2015004481 A JP2015004481 A JP 2015004481A JP 6555504 B2 JP6555504 B2 JP 6555504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage battery
frequency
compensation
band
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015004481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016131438A (ja
Inventor
貴之 杉本
貴之 杉本
山根 俊博
俊博 山根
英介 下田
英介 下田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Corp filed Critical Shimizu Corp
Priority to JP2015004481A priority Critical patent/JP6555504B2/ja
Publication of JP2016131438A publication Critical patent/JP2016131438A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6555504B2 publication Critical patent/JP6555504B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/76Power conversion electric or electronic aspects
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E70/00Other energy conversion or management systems reducing GHG emissions
    • Y02E70/30Systems combining energy storage with energy generation of non-fossil origin

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

本発明は、ピーク電力削減量を最大化する電力管理システム、電力管理方法に関する。
買電電力のピーク電力を削減することを目的として、マイクログリッド発電に用いられる蓄電池の蓄電池容量に対してピーク電力削減量が最大となる補償帯域を決定する電力管理システムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2014−180134号公報
しかし、補償帯域を決定する際に用いられる負荷変動を補償するために必要な蓄電池容量を必要以上に大きな容量として算出する場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、適切な蓄電池容量を算出することにより、適切な補償帯域を決定する電力管理システム、及び電力管理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の電力管理システムは、蓄電池の出力を制御する電力管理システムであって、負荷電力の過去実績データを取得する負荷電力取得部と、前記負荷電力取得部によって取得された前記過去実績データに基づいて、前記蓄電池の補償周波数帯域を決定する蓄電池補償帯域決定部と、買電電力と前記蓄電池の出力の合計を入力値として、前記蓄電池補償帯域決定部によって決定された前記蓄電池の補償周波数帯域に基づいて前記蓄電池の出力を指令する指令値を出力値として計算する蓄電池制御部とを備え、前記蓄電池補償帯域決定部は、前記過去実績データに含まれる各周波数の前記負荷電力の成分について、各周波数の位相差に対応する位相から半周期分までの放電量から充電量を減算した値を、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量とし、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量から算出した所定の周波数の帯域と蓄電池容量との関係から導出される実効蓄電池容量において最も広くとれる帯域を、記蓄電池補償周波数帯域として決定する。
また、本発明は、上記の発明において、蓄電池補償帯域決定部は、前記過去実績データを離散フーリエ変換し、離散フーリエ変換した各周波数の振幅及び位相差に基づいて算出した、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量を積算することにより、前記蓄電池容量を算出するものであってもよい。
また、本発明は、上記の発明において、蓄電池補償帯域決定部は、前記過去実績データを離散フーリエ変換した前記各周波数の振幅及び位相差に基づいて、前記蓄電池の補償周波数帯域の上限の周波数である高域遮断周波数を固定値とし、前記蓄電池の補償周波数帯域の下限の周波数である低域遮断周波数から前記高域遮断周波数までの各周波数における蓄電池容量を積算した値が、実効蓄電池容量の範囲内となる前記低域遮断周波数を算出することにより、前記蓄電池容量を算出するものであってもよい。
また、本発明は、上記の発明において、前記蓄電池制御部は、前記蓄電池補償帯域決定部によって決定された前記蓄電池の補償周波数帯域に基づいて、前記買電電力と前記蓄電池の出力との合計値をフィルタリングすることで、前記蓄電池の出力を制御する蓄電池出力指令値を出力するものであってもよい。
上述した課題を解決するために、本発明の電力管理方法は、蓄電池の出力を制御する電力管理方法であって、負荷電力の過去実績データを取得する負荷電力取得ステップと、前記負荷電力取得ステップによって取得された前記過去実績データに基づいて、前記蓄電池の補償周波数帯域を決定する蓄電池補償帯域決定ステップと、買電電力と前記蓄電池の出力の合計を入力値として、前記蓄電池補償帯域決定ステップによって決定された前記蓄電池の補償周波数帯域とに基づいて前記蓄電池の出力を指令する指令値を出力値として計算する蓄電池制御ステップとを有し、前記蓄電池補償帯域決定ステップは、前記過去実績データに含まれる各周波数の前記負荷電力の成分について、各周波数の位相差に対応する位相から半周期分までの放電量から充電量を減算した値を、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量とし、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量から算出した所定の周波数の帯域と蓄電池容量との関係から導出される実効蓄電池容量において最も広くとれる帯域を、記蓄電池補償周波数帯域として決定する。
この発明によれば、適切な蓄電池容量を算出することにより、適切な補償帯域を決定することができる。
電力管理システム1の構成を示すブロック図である。 蓄電池制御のアルゴリズムを示すブロック図である。 各周波数の振幅|X(f)|の正弦波の時間積分による蓄電池容量の算出方法を示すグラフである。 1次バンドパスフィルタのゲイン特性を示すグラフである。 1次バンドパスフィルタの位相差特性を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
先ず、図1を用いて、本実施形態における電力管理システムの構成を説明する。図1は、電力管理システム1の構成を示すブロック図である。本発明は、蓄電池によるピーク電力削減効果を向上させる電力管理システムとして、与えられた蓄電池容量に対してピーク電力削減量が最大となる補償帯域の上下限周波数を決定する機能(以下、補償帯域決定機能と呼ぶ)を備えている。上下限周波数は、上記補償帯域の上限(高域側)の周波数と下限(低域側)の周波数とを表し、以下、高域・低域遮断周波数と称することもある。
図1において、電力管理システム1は、システム演算部10と、過去実績データDB(データベース)11と、リアルタイムコントローラ12と、定置用蓄電池部13とを備える。システム演算部10は、気象情報取得部20と、負荷電力取得部として例示する気象類似日負荷電力データ取得部21と、蓄電池補償帯域決定部22を有する。蓄電池補償帯域決定部22は、上述の補償帯域決定機能を備えている。リアルタイムコントローラ12は、決定補償帯域格納部30と、指令値計算部として例示する蓄電池出力指令値計算部31とを有する。
また、上記気象情報取得部20、気象類似日負荷電力データ取得部21、及び過去実績データDB11は、負荷電力取得部40の一部として構成されてもよい。また、蓄電池補償帯域決定部22は、制御パラメータ決定部41の一部として構成することもできる。また、決定補償帯域格納部30、蓄電池出力指令値計算部31、及び定置用蓄電池部13は、蓄電池を正誤する機能を備える蓄電池制御部42の一部として構成されてもよい。
負荷電力取得部40は、制御対象日の前日に翌日(制御対象日)の気象情報と類似した気象情報に対応付けられて記録されている負荷電力の過去実績データ(平日、土日・祝日に対応)を取得する(1日1回)。より具体的には、過去実績データDB11は、電力管理システム1の外部に設けられたシステムから、例えば、天気、温度、湿度等を含む気象情報と、当該気象情報に該当する日における負荷電力の履歴とを対応づけて記憶する。なお、負荷電力には、例えば太陽光発電装置や風力発電等のマイクログリッド発電によって発電された電力を含んでもよい。発電量はマイナスの負荷電力として扱うことができる。
気象情報取得部20は、例えばインターネット2を介して制御対象日の天気、温度、湿度等を含む気象情報を外部に接続された気象情報提供サーバ等から取得する。気象類似日負荷電力データ取得部21は、気象情報取得部20によって取得された制御対象日の気象情報と、過去実績データDB11に記憶された過去の気象情報とを比較して、類似する過去の気象情報を特定する。気象類似日負荷電力データ取得部21は、特定された過去の気象情報の該当する日における負荷電力のデータを、過去実績データとして過去実績データDB11から取得する。ここで、制御対象日の気象情報と、過去実績データDB11に記憶された過去の気象情報が類似するか否かの判定は任意である。例えば、天気(天候、降水確率等)が同じであり、かつ、お互いの温度と湿度が、それぞれ所定の範囲内にあれば類似すると判定することができる。また、天気が異なるとき、又は、天気が同じであっても、お互いの温度と湿度の少なくともいずれかが、所定の範囲外である場合には、類似しないと判定することができる。また、制御対象日における気温の推移予想グラフと過去の気象情報における気温の推移グラフの相関関係、制御対象日における湿度の推移予想グラフと過去の気象情報における湿度の推移グラフの相関関係によって類似を判断してもよい。
制御パラメータ決定部41は、蓄電池補償帯域決定部22を有し、補償帯域決定の機能を備える。蓄電池補償帯域決定部22は、負荷電力取得部40が取得した過去実績データを用いて、高域遮断周波数及び低域遮断周波数を決定する。負荷電力取得部40が取得した過去実績データには、時刻の経過と負荷電力との関係を表す負荷電力プロファイルを含む。蓄電池補償帯域決定部22は、電力需要が増加する所定のる時刻の範囲における負荷電力プロファイルから最適な蓄電池の補償周波数帯域(低域遮断周波数、及び高域遮断周波数)を求める。蓄電池補償帯域決定部22(制御パラメータ決定部41)における低域遮断周波数の決定方法の詳細は後述する。
蓄電池補償帯域決定部22は、実効蓄電池容量(電池残量(SOC)の使用範囲として定める下限値から上限値までに対応する容量)で最も補償帯域を広くとれる低域遮断周波数を2点の線形補間により決定する。制御パラメータ決定部41は、蓄電池補償帯域決定部22において、上述のような補償帯域を決定する処理を例えば1日1回実行する。
なお、高域遮断周波数については、短周期の速い変動を補償してもピーク電力削減効果が小さいことから、本実施形態では固定値として説明する。但し、高域遮断周波数についても過去実績データに基づき算出するようにしてもよい。また、制御パラメータ決定部41は、本実施形態では説明しない、過去実績データに基づき解析されたシミュレーション結果を補償周波数帯域の算出に使用してもよい。
次に、蓄電池制御部42が行う蓄電池制御処理について説明する。蓄電池制御部42は、例えば、蓄電池制御処理を制御周期1秒として実行する。蓄電池制御部42は、所定の蓄電池制御のアルゴリズムに従って、リアルタイム制御で、様々な周波数成分を持つ負荷電力の変動(買電電力と蓄電池出力との合計)に基づいて負荷電力の推定を行い、蓄電池補償帯域決定部22によって決定された補償周波数帯域の変動を抽出して蓄電池出力指令を解き、蓄電池出力指令値を出力する(制御周期1秒)。
より具体的には、決定補償帯域格納部30は、蓄電池補償帯域決定部22によって低域遮断周波数及び高域遮断周波数が決定される毎に決定された低域遮断周波数及び高域遮断周波数の値を格納する。なお、本実施形態では、高域遮断周波数は固定値の場合を説明するので、決定補償帯域格納部30には、高域遮断周波数を固定値として格納しておき、決定毎に低域遮断周波数を新たに格納するようにしてもよい。
蓄電池出力指令値計算部31には、決定補償帯域格納部30から高域遮断周波数及び低域遮断周波数が入力される。また、蓄電池出力指令値計算部31には、買電電力の値がリアルタイムで入力される。買電電力の値は、例えば売買電力を測定する図示しない電力計等によって所定の周期によって入力されるようにすることができる。また、蓄電池出力指令値計算部31には、定置用蓄電池部13からの蓄電池出力の値がリアルタイムで入力される。蓄電池出力の値は、例えば蓄電池出力を測定する図示しない電力計等によって所定の周期によって入力されるようにすることができる。
蓄電池出力指令値計算部31は、入力された高域遮断周波数、低域遮断周波数、買電電力及び蓄電池出力に基づいて、負荷電力を推定し、推定した負荷電力に基づいて蓄電池の出力を制御するための蓄電池出力指令値を算出する。
定置用蓄電池部13は、蓄電池出力指令値計算部31から入力された蓄電池出力指令値に従って、リアルタイムに蓄電池の出力を制御する。
以上で、図1を用いた、電力管理システムの構成の説明を終了する。
次に、図2を用いて、図1で説明した蓄電池出力指令値計算部31の詳細を説明する。図2は、蓄電池出力指令値計算部31における、蓄電池制御のアルゴリズムを示すブロック図である。
図2において、蓄電池出力指令値計算部31は、加算器50、バンドパスフィルタ51、出力リミッタ52を備える。加算器50は、買電電力の値と蓄電池出力の値とを加算して、バンドパスフィルタ51に入力する。バンドパスフィルタ51は、加算器50から入力された買電電力の値と蓄電池出力の値の合計値に対して、補償帯域の下限値及び上限値として入力される低域遮断周波数と高域遮断周波数、及び出力初期値をパラメータとして、フィルタリング処理を実行し、出力信号を出力リミッタ52に出力する。出力初期値は、蓄電池出力指令値計算部31から出力される蓄電池出力指令値の初期値である。
バンドパスフィルタ51は、1次ローパスフィルタ511と1次ハイパスフィルタ512によって構成することができる。ここで、1次ローパスフィルタ511の入力をx(t)、1次ローパスフィルタ511の出力(1次ハイパスフィルタ512の入力)をy(t)、蓄電池出力指令値をz(t)とすると、y(t)は、x(t)を入力とする、高域遮断周波数によって定められた高域周波数を遮断する1次ローパスフィルタの出力である。また、z(t)は、y(t)を入力とする、低域遮断周波数によって定められた低域周波数を遮断する1次ハイパスフィルタ及び出力リミッタ52の出力である。出力リミッタ52は、バンドパスフィルタ51から出力された出力信号の振幅を制限し、蓄電池出力指令値を図1の定置用蓄電池部13に出力する。
以上、説明したとおり、蓄電池出力指令値計算部31では、様々な周波数成分を持つ負荷電力の変動(加算器50で加算した買電電力の値と蓄電池出力の値の合計)を、バンドパスフィルタ51に通すことで、補償帯域の変動を抽出して蓄電池出力指令値を算出し、蓄電池出力指令値を出力する。この制御のアルゴリズムによって、定置用蓄電池部13による負荷変動補償を実現することができる。
なお、太陽光発電等のマイクログリッド発電は、発電電力等を任意に制御できない電源であるので、本実施形態による制御では負の値をもつ負荷として取り扱い、図2に示す制御系に組み込まないものとする。
次に、図1で示した制御パラメータ決定部41の蓄電池補償帯域決定部22における低域遮断周波数の決定方法の詳細を説明する。
先ず、蓄電池補償帯域決定部22は、負荷電力に含まれる周波数成分を特定するため、負荷電力の過去実績データから、数式(1)の離散フーリエ変換の公式を用いて、負荷電力の各周波数fにおける実数部R(f)、及び虚数部I(f)を計算する。x(t)は負荷電力、fは周波数、X(f)は周波数fにおける負荷電力、kは1からサンプル数Nまでの数を表す。
次に、蓄電池補償帯域決定部22は、数式(2)に基づき、負荷電力の各周波数の振幅|X(f)|[kW]を求める。kは、1からN/2までの数である。
次に、蓄電池補償帯域決定部22は、数式(3)に基づき、実数部R(f)及び虚数部I(f)を用いて、位相差φ(f)[rad]を求める。
なお、基本周波数fは、数式(3)に基づき、負荷電力のサンプリング間隔Δt、及びサンプル数Nから求められる。また、ナイキスト周波数fは、数式(4)に基づき求められる。
Figure 0006555504
Figure 0006555504
Figure 0006555504
Figure 0006555504
Figure 0006555504
次に、図3を用いて、低域遮断周波数の決定方法を説明する。図3は、数式(2)で求めた各周波数の振幅|X(f)|の正弦波の時間積分による蓄電池容量の算出方法を示すグラフである。
図3において、縦軸は電力[kw]を表し、横軸は時間[sec]を表す。電力のグラフは、数式(2)より求めた各周波数fに対する振幅|X(f)|を示し、正弦波の半周期分において、数式(3)より求めた位相差φ(f)[rad]を考慮して、蓄電池の充電期間における放電電力と放電期間における放電電力を示している。すなわち、図3における0〜φ(f)[rad]における電力は充電電力[kW]を示し、φ(f)〜1/2f[rad]における電力は放電電力[kW]を示す。
図3に示す正弦波とx軸で囲まれた斜線部分は、半周期分における電力を積分した蓄電池の充電電力量(充電量)と放電電力量(放電量)を表している。すなわち、図3における0〜φ(f)[rad]における電力量は充電量[kWh]を示し、φ(f)〜1/2f[rad]における電力量は放電量[kWh]を示す。
ここで、負荷変動補償に必要な蓄電池容量は、放電量から充電量を引いた値、すなわち、図3斜線部分で示した放電量から充電量を引いた値によって算出することができる。周波数fにおける蓄電池容量は、数式(6)に基づき求められる。蓄電池補償帯域決定部22は、離散フーリエ変換で求めた振幅|X(f)|、周波数f、及び位相差φ(f)を用いて、図3図示半周期分において蓄電池の充電量及び放電量を算出する。
また、位相差φ(f)を0[rad]として考えると、数式(6)においてcosφ(f)=1となり、すなわち、周波数fにおける蓄電池容量は、半周期において放電電力量に基づく値となる。一方、位相差φ(f)が0[rad]でない値の場合を考慮すると、半周期分において、放電量に加えて充電量を考慮した電力量が計算される。位相差φ(f)を考慮することにより、放電量のみを考慮した蓄電池容量に対して充電量を考慮するため、より小さい蓄電池容量を算出することになり、負荷変動補償に適切な蓄電池容量の決定をすることができる。
なお、蓄電池補償帯域決定部22は、実効蓄電池容量(電池残量(SOC)の使用範囲として定める下限値から上限値までに対応する容量)で最も補償帯域を広くとれる低域遮断周波数を2点の線形補間により決定する。
Figure 0006555504
次に、蓄電池補償帯域決定部22は、数式(7)により、蓄電池容量W[kWh]を算出する。
Figure 0006555504
数式(7)において、蓄電池容量W[kWh]は、数式(6)に示す周波数fにおける蓄電池容量について、低域遮断周波数から高域遮断周波数まで積算することにより求められる。蓄電池容量W[kWh]について、低域遮断周波数から高域遮断周波数まで積算することにより、低域遮断周波数と負荷変動補償に必要な蓄電池容量との関係を求めることができる。数式(7)に示す関係から、実効蓄電池容量で最も補償帯域を広くとれる低域遮断周波数を、2点の線形補間で求めることができる。すなわち、数式(7)において求めた低域遮断周波数と負荷変動補償に必要な蓄電池容量との関係において、実効蓄電池容量において最も補償帯域を広くとれる低域遮断周波数を求め、求めた補償帯域の低域遮断周波数の高域側及び低域側2点の周波数の線形補間によって低域遮断周波数を決定することができる。例えば、数式(7)において、蓄電池容量が155.6kWhのときの低域遮断周波数が0.031mHz、蓄電池容量が47.5kWhのときの低域遮断周波数が0.061mHzと求めたとすると、実効蓄電池容量106kWhの低域遮断周波数は、線形補間によって、0.031+(155.6−106)×(0.061−0.031)/(155.6−47.5)≒0.045mHzと決定することができる。
次に、数式(7)の詳細を数式(8)、図4及び図5を用いて説明する。図4は、1次バンドパスフィルタのゲイン特性を示すグラフである。図5は、1次バンドパスフィルタの位相差特性を示すグラフである。
Figure 0006555504
数式(8)は、数式(7)の詳細を説明するためのものである。数式(8)において、蓄電池容量W[kWh]は、各周波数における容量W1、低域遮断周波数の容量W2、及び高域遮断周波数の容量W3を合計したものである。
各周波数における容量W1は、数式(8)の(イ)に示す通り、数式(6)で求めた充放電電力量について、周波数を低域遮断周波数iから高域遮断周波数mまでを積算したものである。周波数fを低域遮断周波数iから高域遮断周波数mまで積算することにより、低域遮断周波数と負荷変動補償に必要な充電電池容量を算出することができる。
低域遮断周波数の容量W2及び高域遮断周波数の容量W3は、図4及び図5に示す、バンドパスフィルタの特定に基づき求められる。
図4において、1次バンドパスフィルタの周波数に対するゲインは、低域遮断周波数及び高域遮断周波数に対して図示のような特性を示す。すなわち、1次バンドパスフィルタの出力のゲイン特性は、波形のピークを0[dB]とした場合、低域遮断周波数及び高域遮断周波数において全ての入力が遮断される理想特性において、ゲインは2−1/2倍(−3dB)となる。エネルギーはゲインの2乗となるため、低域遮断周波数の容量W2及び高域遮断周波数の容量W3は、それぞれ1/2になる。数式(8)の(ロ)及び(ニ)おいて、低域遮断周波数の容量W2及び高域遮断周波数の容量W3の分母の2は、それぞれの容量をゲインの2乗で除したものである。
図5において、1次バンドパスフィルタの周波数に対する位相差は、低域遮断周波数では入力に対して45°(π/4)進み、一方高域遮断周波数では、入力に対して45°遅れることを示している。したがって、数式(8)の(ハ)に示すように、低域遮断周波数の容量W2におけるcos(φf(f))は、cos(φf(f)+π/4)となる。また、数式(8)の(ホ)に示すように、高域遮断周波数の容量W3におけるcos(φf(f))は、cos(φf(f)−π/4)となる。
以上で、数式(8)、図4及び図5を用いた数式(7)の詳細説明を終了する。
なお、実施形態における電力管理システム1はコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウエアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 電力管理システム
2 インターネット
10 システム演算部
11 過去実績データDB
12 リアルタイムコントローラ
13 定置用蓄電池部
20 気象情報取得部
21 気象類似日負荷電力データ取得部
22 蓄電池補償帯域決定部
30 決定補償帯域格納部
31 蓄電池出力指令値計算部
40 負荷電力取得部
41 制御パラメータ決定部
42 蓄電池制御部

Claims (5)

  1. 蓄電池の出力を制御する電力管理システムであって、
    負荷電力の過去実績データを取得する負荷電力取得部と、
    前記負荷電力取得部によって取得された前記過去実績データに基づいて、前記蓄電池の補償周波数帯域を決定する蓄電池補償帯域決定部と、
    買電電力と前記蓄電池の出力の合計を入力値として、前記蓄電池補償帯域決定部によって決定された前記蓄電池の補償周波数帯域に基づいて前記蓄電池の出力を指令する指令値を出力値として計算する蓄電池制御部と
    を備え、
    前記蓄電池補償帯域決定部は、前記過去実績データに含まれる各周波数の前記負荷電力の成分について、各周波数の位相差に対応する位相から半周期分までの放電量から充電量を減算した値を、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量とし、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量から算出した所定の周波数の帯域と蓄電池容量との関係から導出される実効蓄電池容量において最も広くとれる帯域を、記蓄電池補償周波数帯域として決定する、電力管理システム。
  2. 前記蓄電池補償帯域決定部は、前記過去実績データを離散フーリエ変換し、離散フーリエ変換した各周波数の振幅及び位相差に基づいて算出した、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量を積算することにより、前記蓄電池容量を算出する、請求項1に記載の電力管理システム。
  3. 前記蓄電池補償帯域決定部は、前記過去実績データを離散フーリエ変換した各周波数の振幅及び位相差に基づいて、前記蓄電池の補償周波数帯域の上限の周波数である高域遮断周波数を固定値とし、前記蓄電池の補償周波数帯域の下限の周波数である低域遮断周波数から前記高域遮断周波数までの各周波数における蓄電池容量を積算した値が、実効蓄電池容量の範囲内となる前記低域遮断周波数を算出することにより、前記蓄電池容量を算出する、請求項1又は2に記載の電力管理システム。
  4. 前記蓄電池制御部は、前記蓄電池補償帯域決定部によって決定された前記蓄電池の補償周波数帯域に基づいて、前記買電電力と前記蓄電池の出力との合計値をフィルタリングすることで、前記蓄電池の出力を制御する蓄電池出力指令値を出力する、請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の電力管理システム。
  5. 蓄電池の出力を制御する電力管理方法であって、
    負荷電力の過去実績データを取得する負荷電力取得ステップと、
    前記負荷電力取得ステップによって取得された前記過去実績データに基づいて、前記蓄電池の補償周波数帯域を決定する蓄電池補償帯域決定ステップと、
    買電電力と前記蓄電池の出力の合計を入力値として、前記蓄電池補償帯域決定ステップによって決定された前記蓄電池の補償周波数帯域とに基づいて前記蓄電池の出力を指令する指令値を出力値として計算する蓄電池制御ステップと
    を有し、
    前記蓄電池補償帯域決定ステップは、前記過去実績データに含まれる各周波数の前記負荷電力の成分について、各周波数の位相差に対応する位相から半周期分までの放電量から充電量を減算した値を、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量とし、各周波数における負荷変動補償に必要な蓄電池容量から算出した所定の周波数の帯域と蓄電池容量との関係から導出される実効蓄電池容量において最も広くとれる帯域を、記蓄電池補償周波数帯域として決定す電力管理方法。
JP2015004481A 2015-01-13 2015-01-13 電力管理システム、電力管理方法 Active JP6555504B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015004481A JP6555504B2 (ja) 2015-01-13 2015-01-13 電力管理システム、電力管理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015004481A JP6555504B2 (ja) 2015-01-13 2015-01-13 電力管理システム、電力管理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016131438A JP2016131438A (ja) 2016-07-21
JP6555504B2 true JP6555504B2 (ja) 2019-08-07

Family

ID=56416045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015004481A Active JP6555504B2 (ja) 2015-01-13 2015-01-13 電力管理システム、電力管理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6555504B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113328699B (zh) * 2021-02-01 2022-07-05 长沙理工大学 用于光伏电池-超级电容器件串联阵列电流协调补偿的8位逻辑电路及实现方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4858799B2 (ja) * 2005-03-02 2012-01-18 清水建設株式会社 分散型電源の制御方法
JP5131528B2 (ja) * 2007-12-03 2013-01-30 清水建設株式会社 電源制御装置
JP4904597B2 (ja) * 2008-01-24 2012-03-28 清水建設株式会社 蓄電設備決定方法および蓄電設備決定プログラム
US9431827B2 (en) * 2012-04-30 2016-08-30 Green Charge Networks Llc Load isolation consumption management systems and methods
JP6319289B2 (ja) * 2013-03-01 2018-05-09 日本電気株式会社 需給調整システム、需給調整方法ならびに需給調整プログラム
JP6032486B2 (ja) * 2013-03-14 2016-11-30 清水建設株式会社 電力管理システム、電力管理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016131438A (ja) 2016-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Vanfretti et al. Application of ambient analysis techniques for the estimation of electromechanical oscillations from measured PMU data in four different power systems
AU2016334375A1 (en) Energy storage controller with battery life model
JP6032486B2 (ja) 電力管理システム、電力管理方法
KR20170102352A (ko) 그리드 결과를 개선하기 위해 그리드 액션을 선택하기 위한 시스템 및 방법
Kamwa et al. Performance of demodulation-based frequency measurement algorithms used in typical PMUs
CN104951846A (zh) 微电网短期功率和负荷预测系统及误差分类动态修正方法
CN108099641B (zh) 充电站的能量控制方法和装置
CN115036978B (zh) 分布式光伏集群的运行控制方法和系统
CN110504974A (zh) D-pmu测量数据分段切片混合压缩存储方法及装置
JP6555504B2 (ja) 電力管理システム、電力管理方法
CN110674569A (zh) 基于决策树的充电剩余时间估算方法及系统
CN115774652A (zh) 一种基于聚类算法的群控设备健康监测方法、设备及介质
JP6555505B2 (ja) 電力管理システム、電力管理方法
JP2017028861A (ja) 電力管理システム及び電力管理方法
JP6372690B2 (ja) 電力管理システム及び電力管理方法
Alonso-González et al. A big data architecture for fault prognostics of electronic devices: application to power MOSFETs
Lee et al. Analyzing the variability of wind power output through the power spectral density
JP2016131439A (ja) 電力管理システム、電力管理方法
CN109103904B (zh) 一种频率稳定判定方法、装置、电子设备
JP7069732B2 (ja) 推定プログラム、推定方法および推定装置
US10444219B2 (en) Predictive modeling to estimate data values between sampling events
JP6481823B2 (ja) 電力管理システム及び電力管理方法
CN111612232B (zh) 基于梯度下降的配电网线路重跳概率预测优化方法和装置
Litong‐Palima et al. Modeling of the dynamics of wind to power conversion including high wind speed behavior
CN103631991A (zh) 原动机调速系统参数辨识系统及方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180906

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181030

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190626

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6555504

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150