JP6555380B2 - ガス増幅を用いた放射線検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、ピクセル型電極によるガス増幅を用いた放射線検出器に関する。
ガス増幅を利用した放射線検出器として、従来、ピクセル型の放射線検出器が用いられてきた。この放射線検出器は、例えば両面プリント基板の表面にストリップ状陰極電極が形成されるとともに、裏面に陽極ストリップが形成され、ストリップ状陰極電極には、一定間隔に開口部が形成されるとともに、開口部の中心には裏面の陽極ストリップと接続されている円柱状陽極電極、すなわちピクセル電極が形成されたような構成を採っている。
なお、放射線検出器は、例えばArとエタンとの混合ガス中に配置される。また、前記ピクセル電極と前記ストリップ状陰極電極との間には所定の電圧が印加されている。
上記放射線検出器においては、所定の放射線が前記検出器内に入射すると、前記ガスが電離して陰イオンを生成し、この陰イオンは、上記ストリップ状陰極電極と上記ピクセル電極との間に印加された高電圧、及び上記ピクセル電極の点電極としての形態(形状異方性)に起因して生成される強力な電場によって、陰イオンの雪崩増幅を引き起こす。一方、雪崩増幅によって生じた正イオンは、周囲の前記ストリップ状陰極電極に向けてドリフトする。
この結果、対象となる前記ストリップ状陰極電極及び前記ピクセル電極に、それぞれ正イオン及び陰イオンとがチャージされる。この電荷が生成された前記ストリップ状陰極電極及び前記ピクセル電極の位置を検出することによって、前記放射線の前記検出器における入射位置を特定することができ、前記放射線の検出が可能となる(特許文献1)。
一方、原子核等基礎的な物理学研究だけでなく、材料研究や生物医療研究などさまざまな研究において中性子が利用されている。このような中性子を得るためには、従来、主に研究用原子炉が用いられてきたが、近年では、加速器から出てくる粒子ビームをターゲットに当てて中性子を発生させる方法も採られている(非特許文献1)。
上述のようにして得た中性子を上述したような研究において実際に用いるためには、中性子の飛跡を知ることが重要である。しかしながら、中性子の飛跡を知るための有効な手段が現状では開発されておらず、この点からも、中性子の上述した分野での応用を困難なものとしている。
特開2002−6047号
次世代DDS型悪性腫瘍治療システムの研究開発事業/中性子補足療法(BNCT)(事後評価)分科会、資料6-2
本発明は、中性子等の粒子線の飛跡を検知できるような新規な構成の放射線検出器を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、絶縁部材の第1の面上に形成されるとともに、円形状の複数の開口部を有する第1の電極パターン、及び前記絶縁部材の前記第1の面と反対側に位置する第2の面上に形成されるとともに、前記絶縁部材を貫通し、前記第1の電極パターンの前記開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する第2の電極パターンを含む複数のピクセル型電極を、それぞれが有する複数の放射線検出器ユニットと、前記複数の放射線検出器ユニットが互いに隣接するようにして平面の同一方向に配設された配線基板と、前記複数の放射線検出器ユニットそれぞれを前記配線基板と電気的に接続するための第1の導電性部材と、隣接する前記放射線検出器ユニットを電気的に接続するための第2の導電性部材と、前記配線基板上の外周部分に配置されたコネクタと、を備え、前記放射線検出器ユニットは、前記第1の電極パターンに接続された第1のパッドと、前記絶縁部材の第1の面上に形成されていると共に前記絶縁部材内を貫通する層間接続体を介して前記第2の電極パターンに接続された第2のパッドと、を有し、前記配線基板は、前記第1のパッド又は前記第2のパッドに前記第1の導電性部材を介して接続された第3のパッドを有し、前記コネクタの端子部は、前記第3のパッドと接続されており、前記コネクタは、前記配線基板を外部の回路と接続するためのものであって、前記配線基板上において、前記第3のパッドを挟んで前記第1のパッド又は第2のパッドと対向する位置に配置されている、ガス増幅を用いた放射線検出器である。
本発明の放射線検出器によれば、絶縁部材の第1の面上に形成されるとともに、円形状の複数の開口部を有する第1の電極パターン、及び前記絶縁部材の前記第1の面と反対側の第2の面上に形成されるとともに、前記絶縁部材を貫通し、前記第1の電極パターンの前記開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する第2の電極パターンを含む複数のピクセル型電極を有する従来の放射性検出器を、単一の放射線検出器ユニットとし、このような放射線検出器ユニットを複数準備する。次いで、複数の放射線検出器ユニットを互いに隣接するようにして配線基板上の同一方向となるように搭載するとともに、各放射線検出器ユニットを配線基板と第1の導電性部材によって電気的に接続するようにし、隣接する放射線検出器ユニット同士を第2の導電性部材によって電気的に接続するようにしている。
複数の放射線検出器ユニットには、それぞれ配線基板の表面あるいは内部に形成された配線パターン、第1の導電性部材を介して、外部から高電圧が印加される。このため、配線基板は、各放射線検出器ユニットに対して共通の高電圧印加系及び信号読み出し系として機能するようになる。この結果、各放射線検出器ユニットは、高電圧印加系及び信号読み出し系である配線基板を共有することになり、この配線基板によって、各放射線検出器ユニットは互いに同期するようにして高電圧印加及び信号読み出しができるようになる。
また、各放射線検出器ユニットは第1の導電性部材によって配線基板に電気的に接続され、第2の導電性部材によって互いに電気的に接続されている。したがって、各放射線検出器ユニットに印加すべき電圧を互いに等しくすることができ、また、各放射線検出器ユニットの検出感度を互いに等しくすることができる。
一方、複数の放射線検出器ユニットは上記配線基板上において同一方向に配設されており、例えば、これら放射線検出器ユニット上を中性子等の粒子線を通過させることにより、各放射線検出器ユニット上においては、当該粒子線の通過に伴って陰イオンの雪崩現象が生じ、この際に生成する陰イオンが各放射線検出器ユニットのピクセル型電極で検出され、その位置が特定される。したがって、このような放射線検出器ユニットを同一方向に配設することによって、各放射線検出器ユニットで粒子線の位置が検出されることに基づき、粒子線の飛跡が検出できるようになる。
なお、同一方向に配設すべき複数の放射線検出器ユニットの数は、必要に応じて任意の数とすることができる。
本発明の一例において、第1の導電性部材及び第2の導電性部材の少なくとも一方はワイヤー部材とすることができる。この場合、放射線検出器ユニットと配線基板との電気的接続、及び放射線検出器ユニット間の電気的接続の少なくとも一方は、ワイヤーボンディングなる簡易かつ汎用の技術を用いて行うことができる。なお、この場合においては、ワイヤーのボンディングを固定し、さらには隣接したワイヤー同士の電気的接触等を防止すべく、樹脂で封止することが好ましい。
また、本発明の一例において、第1の導電性部材及び第2の導電性部材の少なくとも一方は、主面上にストリップ状の配線パターンが形成されてなるフレキシブル配線基板とすることができる。この場合、放射線検出器ユニットと配線基板との電気的接続、及び放射線検出器ユニット間の電気的接続の少なくとも一方は、フレキシブル配線基板のストリップ状の配線パターンを介して行われることになる。ストリップ状の配線パターンは、フレキシブル配線基板の基板によって保護されるので、ワイヤーボンディングなどの場合のように、隣接した配線間等における電気的接触等は自ずから防止される。しかしながら、放射線検出器ユニット及び配線基板との接続部における結合力を保持するために、例えば、異方性導電樹脂を介して放射線検出器ユニット及び配線基板に接続することが好ましい。
特に限定されるものではないが、例えば放射線検出器ユニットと配線基板との電気的な接続は、放射線検出器ユニットのピクセル電極から延在するようにして形成されたパッドと、配線基板に形成されたパッドとの間で行われる。
以上説明したように、本発明によれば、中性子等の粒子線の飛跡を検知できるような新規な構成の放射線検出器を提供することができる。
本発明の放射線検出器の一例における概略構成を示す側断面図である。 図1に示す放射線検出器の平面図である。 図1及び図2に示す放射線検出器の、放射線検出器ユニットの一つを拡大して示す斜視図である。 本発明の放射線検出器の他の例における概略構成を示す側断面図である。 図4に示す放射線検出器の平面図である。 図4及び図5に示す放射線検出器のフレキシブル配線基板の概略構成を示す図である。 図4及び図5に示す放射線検出器のフレキシブル配線基板による接合部を拡大して示す図である。
以下、本発明の特徴及びその他の利点について、発明を実施するための形態に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の放射線検出器の一例における概略構成を示す側断面図であり、図2は、図1に示す放射線検出器の平面図である。また、図3は、図1及び図2に示す放射線検出器の、放射線検出器ユニットの一つを拡大して示す斜視図である。なお、本実施形態における放射線検出器の特徴を明確にすべく、図2においては、図1に示す封止樹脂及び保護カバーについては記載を省略している。
図1及び図2に示すように、本実施形態における放射線検出器10は、12の放射線検出器ユニット11−1、11−2、11−3、11−4、11−5、・・・・・11−12を有している。これら12の放射線検出器ユニット11−1、11−2、11−3、11−4、11−5、・・・・・11−12は、互いに隣接するようにして配線基板13上に図示しない接着剤等によって固定され、搭載されている。但し、図面の簡略化の観点より、放射線検出器ユニット11−6から11−11は記載を省略している。
また、第1の放射線検出器ユニット11−1には、その主面上において、第2の放射線検出器ユニット11−2と隣接する側の外縁及びこれと相対向する外縁において第1のパッド11−1Aが形成されており、これら外縁と直交する1つの外縁(上外縁)において第2のパッド11−1Bが形成されている。同様に、第2の放射線検出器ユニット11−2から第12の放射線検出器ユニット11−12においても、その主面上において、放射線検出器ユニットと隣接する側の外縁及びこれと相対向する外縁において第1のパッド11−2Aから11−12Aが形成されており、これら外縁と直交する1つの外縁(上外縁)において第2のパッド11−2Bから11−12Bが形成されている。
配線基板13の主面上には、第1の放射線検出器ユニット11−1及び第12の放射線検出器ユニット11−12の第1のパッド11−1A及び11−12Aと対向するようにしてパッド13Aが設けられており、各放射線検出器ユニットの第2のパッド11−1B、11−2B、11−3B、11−4B、11−5B・・・・・11−12Bと対向するようにしてパッド13Bが設けられている。さらに、パッド13A及びパッド13Bの外方には、配線基板13の外縁に沿ってコネクター18が設けられている。コネクター18は、配線基板13を、外部制御回路及び外部駆動回路等に接続するためのものである。
なお、特に図示しないが、配線基板13内部には、パッド13A及びパッド13Bとこれらに1対1で対応するコネクター18の各接続端子へ電気的に接続するための配線パターンが形成されている。
また、第1の放射線検出器ユニット11−1及び第12の放射線検出器ユニット11−12の第1のパッド11−1A及び11−12Aは、対向して設けられた配線基板13のパッド13Aと、それぞれ第1のワイヤー14−1によって接続されている。同様に、各放射線検出器ユニット第2のパッド11−1B、11−2B、11−3B、11−4B、11−5B・・・・・11−12Bは、対向して設けられた配線基板13のパッド13Bと、それぞれ第1のワイヤー14−1によって接続されている。第1のワイヤー14−1はエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂17によって封止されている。
さらに、隣接する放射線検出器ユニット11−1及び11−2間等は、これら放射線検出器ユニット11−1及び11−2等の、隣接して配置された第1のパッド11−1A及び11−2A間等を第2のワイヤー14−2で電気的に接続することにより、電気的に接続されている。なお、図では簡略化のため記載していないが、第2のワイヤー14−2もエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂によって封止することができる。
さらに、図1から明らかなように、本実施形態の放射線検出器10は、配線基板13のパッド13A及びコネクター18間から立設し、放射線検出器ユニット11−1〜11−12を覆うようにして設けられた、放射線検出器ユニット11−1〜11−12に対する保護カバー19が設けられている。
図3に示すように、第1の放射性検出器ユニット11−1は、絶縁部材21の主面(第1の面)11A上に形成された、円形状の複数の開口部22Aを有する第1の電極パターン22と、絶縁部材21の裏面(第2の面)21B上に、第1の電極パターン22と直交するようにして形成された第2の電極パターン23とを含んでいる。第2の電極パターン23は、絶縁部材21を貫通し、第1の電極パターン22の開口部22Aの略中心部に先端が露出してなる凸状部24を有する。凸状部24は、ピクセル電極(検出電極)を構成し、その結果、第1の電極パターン22及び第2の電極パターン23はピクセル型電極を構成する。なお、凸状部24の上面は平坦となっており、その周囲にエッジが形成されている。
また、第1の電極パターン22からは、その両端に延在するようにして第1のパッド11−1Aが形成されている。さらに、第2の電極パターン23からは、絶縁部材21内を貫通するようにして形成された層間接続体25を介して、絶縁部材21の主面21A上において第2のパッド11−1Bが形成されている。すなわち、図1及び図2に示す放射線検出器10における第1の放射線検出器ユニット11−1の第1のパッド11−1Aは、この第1の放射線検出器ユニット11−1の第1の電極パターン22と電気的に導通したパッドであり、第2のパッド11−1Bは、第1の放射線検出器ユニット11−1の第2の電極パターン23と電気的に導通したパッドである。
なお、第2の放射線検出器ユニット11−2から第12の放射線検出器ユニット11−12も、図3に示す符号“11−1”が、それぞれ“11−2”から“11−12”に代わったのみであって、その基本構成は、図3に示す第1の放射線検出器ユニット11−1と同じである。
本実施形態の放射線検出器10によれば、図3に示すような構成の放射線検出器ユニット11−1〜11−12を、配線基板13上において、同一の方向に互いに隣接するように搭載するとともに、第1の放射線検出器ユニット11−1及び第12の放射線検出器ユニット11−12の外縁に形成された第1のパッド11−1A及び第12のパッド11−12A、並びに各放射線検出器ユニットの外縁に形成された第2のパッド11−1B〜11−12Bを、配線基板13上に形成されたパッド13A及び13Bとそれぞれ第1のワイヤー14−1によって電気的に接続するようにしている。また、配線基板13内部には、パッド13A及びパッド13Bをコネクター18の対応する接続ピンへ電気的に接続するための配線パターンが形成されている。
したがって、放射線検出器ユニット11−1〜11−12には、配線基板13のコネクター18に接続された外部高電圧系からの高電圧印加が、配線基板13に内蔵された配線パターン(図示せず)並びにパッド13A及び13B、第1のワイヤー14−1を介して行われ、一方、放射線検出器ユニット11−1〜11−12の放射線から得た信号が、配線基板13に内蔵された配線パターン(図示せず)並びにパッド13A及び13B、第1のワイヤー14−1を介して外部信号読み出し回路等へ伝達されるようになる。
このため、配線基板13は、放射線検出器ユニット11−1〜11−12に対して共通の高電圧印加系及び信号読み出し系として機能するようになる。この結果、放射線検出器ユニット11−1〜11−12は、高電圧印加系及び信号読み出し系である配線基板13を共有することになり、この配線基板13によって、放射線検出器ユニット11−1〜11−12は互いに同期するようにして高電圧印加及び信号読み出しができるようになる。
また、第1の放射線検出器ユニット11−1及び第12の放射線検出器ユニット11−12の外縁に形成された第1のパッド11−1A及び第12のパッド11−12A、並びに各放射線検出器ユニットの外縁に形成された第2のパッド11−1B〜11−12Bは、配線基板13のパッド13A及び13Bに第1のワイヤー14−1で電気的に接続されており、隣接する放射線検出器ユニット11−1〜11−12の、隣接する第1のパッド11−1A〜11−12Aは、上述のように、第2のワイヤー14−2で電気的に接続されている。
したがって、各放射線検出器ユニットの第1の電極パターン及び第2の電極パターン間に印加すべき電圧も、放射線検出器ユニット11−1〜11−12間で同じ値となるように制御することができ、放射線検出器ユニット11−1〜11−12間の検出感度を互いに等しくすることができる。このため、放射線検出器ユニット11−1〜11−12は1つの放射線検出器として高電圧印加及び信号読み出しを行うことができるようになる。
また、本実施形態においては、上述のように、第1の放射線検出器ユニット11−1及び第12の放射線検出器ユニット11−12の外縁に形成された第1のパッド11−1A及び第12のパッド11−12A、並びに各放射線検出器ユニットの外縁に形成された第2のパッド11−1B〜11−12Bを、配線基板13上に形成されたパッド13A及び13Bとそれぞれ第1のワイヤー14−1によって電気的に接続するようにしている。さらに、隣接する放射線検出器ユニット11−1〜11−12の、隣接する第1のパッド11−1A〜11−12Aを、第2のワイヤー14−2で電気的に接続するようにしている。
すなわち、パッド間の電気的接続は、ワイヤーボンディングなる簡易かつ汎用の技術を用いて行うことができる。
さらに、本実施形態では、第1のワイヤー14−1を樹脂封止しているので、ボンディングを固定し、互いに隣接する第1のワイヤー14−1同士の電気的接触等を防止することができる。
次に、本実施形態の放射線検出器10を用いた中性子線の飛跡を検出する方法について、図1〜3を参照して簡単に説明する。
放射線検出器ユニット11−1〜11−12は、所定のガス、例えばアルゴンとエタンとの混合ガス雰囲気中に配置し、さらに、保護カバー19の上面にアルミニウム板などを貼付し、所定の電圧をバイアスする。各放射線検出器ユニットの第1の電極パターン22をカソードとし、第2の電極パターン23をアノードとした場合、上述した混合ガス雰囲気中に放射線が入射すると、この放射線は前記ガスと衝突することによって前記ガスを電離し、陰イオンを生成する。
中性子線が図1及び図2の右方、すなわち第1の放射線検出器ユニット11−1側から入射する場合、最初、中性子線は第1の放射線検出器ユニット11−1近傍のガスと衝突することによって、当該ガスを電離してエタンから水素原子1個が取れたエタンの陰イオンを生成する。生成した陰イオンは、保護カバー19の上面に形成されたアルミニウム板のバイアス電圧を受け、第1の放射線検出器ユニット11−1に導かれ、第1の電極パターン22と、第2の電極パターン23の凸状部24との間に印加された電圧に起因して生成された大きな電場によって陰イオンの雪崩を引き起こし、凸状部24に溜まるようになる。一方、陰イオンの雪崩によって生じた正イオンである水素イオンは、凸状部24から周囲の第1の電極パターン22に向けてドリフトする。
この結果、第1の電極パターン22及び第2の電極パターン23の凸状部24にそれぞれ正イオン及び陰イオンがチャージされるようになるので、凸状部24、すなわちピクセル電極の位置を図示しない電荷検出回路で検出することによって、上記中性子線の、第1の放射線検出器ユニット11−1における入射位置を特定することができる。
次いで、中性子線は、第2の放射線検出器ユニット11−2近傍のガスと衝突することによって、当該ガスを電離して上記陰イオンを生成する。生成した陰イオンは、保護カバー19の上面に形成されたアルミニウム板のバイアス電圧を受け、第2の放射線検出器ユニット11−2に導かれ、上述のような陰イオンの雪崩を引き起こすことによって、上記中性子線の、第2の放射線検出器ユニット11−2での位置を特定することができる。
次いで、中性子線は、第3の放射線検出器ユニット11−3近傍のガスと衝突することによって、当該ガスを電離して上記陰イオンを生成する。生成した陰イオンは、保護カバー19の上面に形成されたアルミニウム板のバイアス電圧を受け、第2の放射線検出器ユニット11−3に導かれ、上述のような陰イオンの雪崩を引き起こすことによって、上記中性子線の、第2の放射線検出器ユニット11−3での位置を特定することができる。
上述のような操作を、残る第4の放射線検出器ユニット11−4から第12の放射線検出器ユニット11−12に対して行うことにより、各放射線検出器ユニットでの位置を特定することができる。したがって、各放射線検出器ユニットで特定された位置を繋ぎ合せることによって、放射線検出器10により上記中性子線の飛跡を検出することができるようになる。
なお、本実施形態では中性子線の場合について述べたが、中性子線以外のその他の粒子線についても上記同様にしてその飛跡を検出することができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の放射線検出器の他の例における概略構成を示す側断面図であり、図5は、図4に示す放射線検出器の平面図である。また、図6は、図4及び図5に示す放射線検出器のフレキシブル配線基板の概略構成を示す図であり、図7は、図4及び図5に示す放射線検出器のフレキシブル配線基板による接合部を拡大して示す図である。なお、本実施形態における放射線検出器の特徴を明確にすべく、図5においては、図4に示す保護カバーについては記載を省略している。また、図1〜図3に示す構成要素と類似あるいは同一の構成要素については同一の符号を用いている。
本実施形態の放射線検出器40は、図1及び図2に示す第1の実施形態の放射線検出器10において、第1の放射線検出器ユニット11−1及び第12の放射線検出器ユニット11−12の外縁に形成された第1のパッド11−1A及び第12のパッド11−12A、並びに各放射線検出器ユニットの外縁に形成された第2のパッド11−1B〜11−12Bを、配線基板13のパッド13A及び13Bに第1のワイヤー14−1で電気的に接続する代わりにフレキシブル配線基板44で接続している。同様に、隣接する放射線検出器ユニット11−1〜11−12の、隣接する第1のパッド11−1A〜11−12Aを、第2のワイヤー14−2で電気的に接続する代わりにフレキシブル配線基板44で接続している。
なお、その他の構成は、第1の実施形態の放射線検出器10と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においては、上述のように、放射線検出器ユニットのパッド11−1A等と配線基板13のパッド13A等とをフレキシブル配線基板44で接続している。したがって、第1のワイヤー14−1等を使用した接続に比較して、隣接した配線同士の電気的接触等は自ずから防止される。このため、第1のワイヤー14等を使用した場合のように封止樹脂等を設ける必要がない。
但し、フレキシブル配線基板44は、例えば放射線検出器ユニット11−1等における隣接するパッド11−1B等同士、及び配線基板13における隣接するパッド13A等同士が電気的に干渉しないように、電気的接続を行うべき配線パターンは、図8に示すように、例えばポリイミドなどからなるフレキシブル基板441の主面上においてストリップ状に形成され、ストリップ状の配線パターン442を構成することが必要である。
したがって、フレキシブル配線基板44は、ストリップ状配線パターン442が、放射線検出器ユニット11−1〜11−12のパッド11−1B等と配線基板13のパッド13B等とを電気的に接続できるように、ストリップ状配線パターン442の長さ方向が、放射線検出器ユニットの11−1〜11−12のパッド11−1B等及び配線基板44のパッド13B等間の線分方向と一致するようにして配置する。
一方、放射線検出器ユニット11−1〜11−12のパッド11−1B等及び配線基板13のパッド13B等に対するフレキシブル配線基板44の接合力は低いので、例えば図7に示すように、異方性導電樹脂46を介在させて、フレキシブル配線基板44の、放射線検出器ユニット11−1〜11−12のパッド11−1B等及び配線基板13のパッド13B等に対する接合力を向上させることが好ましい。
なお、本実施形態においても、放射線検出器ユニット11−1〜11−12には、配線基板13のコネクター18に接続された外部高電圧系からの高電圧印加が、配線基板13に内蔵された配線パターン(図示せず)並びにパッド13A及び13B、フレキシブル配線基板44を介して行われ、一方、放射線検出器ユニット11−1〜11−12の放射線から得た信号が、配線基板13に内蔵された配線パターン(図示せず)並びにパッド13A及び13B、フレキシブル配線基板44を介して外部信号読み出し回路等へ伝達されるようになる。
このため、配線基板13は、放射線検出器ユニット11−1〜11−12に対して共通の高電圧印加系及び信号読み出し系として機能するようになる。この結果、放射線検出器ユニット11−1〜11−12は、高電圧印加系及び信号読み出し系である配線基板13を共有することになり、この配線基板13によって、放射線検出器ユニット11−1〜11−12は互いに同期するようにして高電圧印加及び信号読み出しができるようになる。
また、第1の放射線検出器ユニット11−1及び第12の放射線検出器ユニット11−12の外縁に形成された第1のパッド11−1A及び第12のパッド11−12A、並びに各放射線検出器ユニットの外縁に形成された第2のパッド11−1B〜11−12Bは、配線基板13のパッド13A及び13Bにフレキシブル配線基板44で電気的に接続されており、隣接する放射線検出器ユニット11−1〜11−12の、隣接する第1のパッド11−1A〜11−12Aも、フレキシブル配線基板44で電気的に接続されている。
したがって、各放射線検出器ユニットの第1の電極パターン及び第2の電極パターン間に印加すべき電圧も、放射線検出器ユニット11−1〜11−12間で同じ値となるように制御することができ、放射線検出器ユニット11−1〜11−12間の検出感度を互いに等しくすることができる。このため、放射線検出器ユニット11−1〜11−12は1つの放射線検出器として高電圧印加及び信号読み出しを行うことができるようになる。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
10,40 放射線検出器
11−1 第1の放射線検出器ユニット
11−2 第2の放射線検出器ユニット
11−3 第3の放射線検出器ユニット
11−4 第4の放射線検出器ユニット
11−5 第5の放射線検出器ユニット
11−6 第6の放射線検出器ユニット
11−7 第7の放射線検出器ユニット
11−8 第8の放射線検出器ユニット
11−9 第9の放射線検出器ユニット
11−10 第10の放射線検出器ユニット
11−11 第11の放射線検出器ユニット
11−12 第12の放射線検出器ユニット
13 配線基板
14−1 第1のワイヤー
14−2 第2のワイヤー
17 封止樹脂
18 コネクター
19 保護カバー
21 絶縁部材
22 第1の電極パターン
23 第2の電極パターン
24 第2の電極パターンの凸状部
25 層間接続体
44 フレキシブル配線基板
46 異方性導電樹脂

Claims (2)

  1. 絶縁部材の第1の面上に形成されるとともに、円形状の複数の開口部を有する第1の電極パターン、及び前記絶縁部材の前記第1の面と反対側に位置する第2の面上に形成されるとともに、前記絶縁部材を貫通し、前記第1の電極パターンの前記開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する第2の電極パターンを含む複数のピクセル型電極を、それぞれが有する複数の放射線検出器ユニットと、
    前記複数の放射線検出器ユニットが互いに隣接するようにして平面の同一方向に配設された配線基板と、
    前記複数の放射線検出器ユニットそれぞれを前記配線基板と電気的に接続するための第1の導電性部材と、
    隣接する前記放射線検出器ユニットを電気的に接続するための第2の導電性部材と、
    前記配線基板上の外周部分に配置されたコネクタと、
    を備え、
    前記放射線検出器ユニットは、前記第1の電極パターンに接続された第1のパッドと、
    前記絶縁部材の第1の面上に形成されていると共に前記絶縁部材内を貫通する層間接続体を介して前記第2の電極パターンに接続された第2のパッドと、を有し、
    前記配線基板は、前記第1のパッド又は前記第2のパッドに前記第1の導電性部材を介して接続された第3のパッドを有し、
    前記コネクタの端子部は、前記第3のパッドと接続されており、
    前記コネクタは、前記配線基板を外部の回路と接続するためのものであって、前記配線基板上において、前記第3のパッドを挟んで前記第1のパッド又は第2のパッドと対向する位置に配置されている、ガス増幅を用いた放射線検出器。
  2. 前記第2の導電性部材は、隣接する放射線検出器ユニットの前記第1のパッドどうしを接続する、請求項1に記載のガス増幅を用いた放射線検出器。
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