JP5853370B2 - ガス増幅を用いた放射線検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、ピクセル型電極によるガス増幅を用いた放射線検出器に関する。
ガス増幅を利用した放射線検出器として、従来、ピクセル型の放射線検出器が用いられてきた。この放射線検出器は、例えば両面プリント基板の表面にストリップ状陰極電極が形成されるとともに、裏面に陽極ストリップが形成され、ストリップ状陰極電極には、一定間隔に開口部が形成されるとともに、開口部の中心には裏面の陽極ストリップと接続されている円柱状陽極電極、すなわちピクセル電極が形成されたような構成を採っている。
なお、放射線検出器は、例えばArとエタンとの混合ガス中に配置される。また、ピクセル電極とストリップ状陰極電極との間には所定の電圧が印加されている。
上記放射線検出器においては、所定の放射線が検出器内に入射すると、ガスが電離して電子を生成し、この電子は、上記ストリップ状陰極電極と上記ピクセル電極との間に印加された高電圧、及び上記ピクセル電極の点電極としての形態(形状異方性)に起因して生成される強力な電場によって、電子雪崩増幅を引き起こす。一方、電子雪崩増幅によって生じた正イオンは、周囲のストリップ状陰極電極に向けてドリフトする。
この結果、対象となるストリップ状陰極電極及びピクセル電極に、それぞれ正孔と電子とがチャージされる。この電荷が生成されたストリップ状陰極電極及びピクセル電極の位置を検出することによって、放射線の検出器における入射位置を特定することができ、放射線の検出が可能となる(特許文献1)。
特開2002−6047号
しかしながら、上述した放射線検出器は、一般には平面形状をしていることから、例えば放射性物質からの放射線を検出する場合において、単位面積当たりに入射する放射線の量には限界があるとともに、一方向に放射される放射線しか検出することができない。したがって、放射性物質の検出に関する分解能を向上させることができず、放射性物質の位置を特定する場合において、その特定精度を十分に向上させることができないという問題があった。
本発明は、検出分解能を向上させた新規な構成のガス増幅を用いた放射線検出器を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、
希ガスと有機ガスとの混合ガス雰囲気中に配設され、湾曲した放射線検出器の内方に配置した放射性物質から放射される放射線に対するガス増幅を用いた放射線検出器であって、
絶縁部材と、
前記絶縁部材の第1の面上に形成されるとともに、円形状の複数の開口部を有する第1の電極パターン、及び前記絶縁部材の前記第1の面と相対向する第2の面上に形成されるとともに、前記絶縁部材を貫通し、前記第1の電極パターンの前記開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する第2の電極パターンを含むピクセル型電極とを具え、
前記絶縁部材及び前記ピクセル型電極は、前記第1の電極パターンの内方に設定された中心軸に対して同心的に湾曲して配列されてなることを特徴とする、ガス増幅を用いた放射線検出器に関する。
本発明の放射線検出器によれば、放射線検出部であるピクセル型電極が、その内方、具体的にはピクセル型電極の、ピクセル電極を構成する第2の電極パターンの凸状部が開口部を介して露出してなる第1の電極パターンの内方において、所定の中心軸を仮想的に設け、この中心軸の回りに、上記ピクセル型電極及びこのピクセル型電極の第1の電極パターン及び第2の電極パターン間に位置する絶縁部材、すなわち放射線検出器を湾曲させ、所定の曲率で湾曲するようにしている。
したがって、湾曲した放射線検出器の内側に放射性物質を配置した場合において、放射性物質から放射される放射線は、放射線検出器の湾曲したピクセル型電極に入射して検出されるようになるため、ピクセル型電極における単位面積当たりの検出放射線量が増大することになる。
また、放射性物質から放射される放射線は、多方向に放射されるようになるが、従来の平面状の放射線検出器の場合は、一方向に放射された放射線しか検出することができないのに対し、本発明の湾曲した放射線検出器は、例えば放射性物質から水平、上方及び下方に放射された大部分の放射線を検出することができるようになる。
この結果、本発明の放射性検出器によれば、放射線の検出分解能を向上させることができるようになる。
なお、本発明の一例においては、上記放射線検出器を上記中心軸に対して半円柱状とすることができる。これは、以下に詳述する湾曲した放射線検出器の、現段階での製造上の制限に起因するとともに、このような半円柱状の放射線検出器を2つ用意して互いに対向するようにして配置すれば、円柱状の放射線検出器を形成できることによる。このような円柱状の放射線検出器を得ることができれば、その内部に配置した放射性物質から放射される総ての放射線の内、水平、又は上下に放射される放射線の大部分を検出することができるため、放射線の検出分解能をより向上させることができる。
上述したように、本発明の一態様においては、上述した放射線検出器を1つの放射線検出器ユニットとし、このような放射線検出器ユニットを2つ準備し、互いを対向させるようにして配置させることができる。
具体的には、希ガスと有機ガスとの混合ガス雰囲気中に配設され、湾曲した放射線検出器の内方に配置した放射性物質から放射される放射線に対するガス増幅を用いた放射線検出器であって、
第1の絶縁部材、この第1の絶縁部材の第1の面上に形成されるとともに、円形状の複数の開口部を有する第1の電極パターン、及び前記第1の絶縁部材の前記第1の面と相対向する第2の面上に形成されるとともに、前記第1の絶縁部材を貫通し、前記第1の電極パターンの前記開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する第2の電極パターンを含むピクセル型電極を有する第1の放射線検出器ユニットと、
第2の絶縁部材、この第2の絶縁部材の第1の面上に形成されるとともに、円形状の複数の開口部を有する第3の電極パターン、及び前記第2の絶縁部材の前記第1の面と相対向する第2の面上に形成されるとともに、前記第2の絶縁部材を貫通し、前記第3の電極パターンの前記開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する第4の電極パターンを含むピクセル型電極を有する第2の放射線検出器ユニットとを具え、
前記第1の放射線検出器ユニット及び前記第2の放射線検出器ユニットは、前記第1の電極パターン及び前記第3の電極パターンの内方に設定された中心軸に対して同心的に湾曲して配列され、相対向してなることを特徴とする、ガス増幅を用いた放射線検出器に関する。
この場合、第1の放射線検出器ユニット及び第2の放射線検出器ユニットの内部に放射性物質を配置した場合、この放射性物質から放射される総ての放射線の内、水平、又は上下に放射される放射線の大部分を検出することができるため、放射線の検出分解能をより向上させることができる。
特に、第1の放射線検出器ユニット及び第2の放射線検出器ユニットをそれぞれ半円柱状に形成すれば、上述したように、その内部に配置した放射性物質から放射される総ての放射線の内、水平、又は上下に放射される放射線のほとんど総てを検出することができるため、放射線の検出分解能をより向上させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、検出分解能を向上させた新規な構成のガス増幅を用いた放射線検出器を提供することができる。
本発明の放射線検出器の一例における概略構成を示す斜視図である。 図1に示す放射線検出器の一部分を拡大して示す斜視図である。 本発明の放射線検出器の一例における概略構成を示す斜視図である。 図1に示す放射線検出器の製造方法における工程図である。 同じく、図1に示す放射線検出器の製造方法における工程図である。 同じく、図1に示す放射線検出器の製造方法における工程図である。 同じく、図1に示す放射線検出器の製造方法における工程図である。 同じく、図1に示す放射線検出器の製造方法における工程図である。 同じく、図1に示す放射線検出器の製造方法における工程図である。
以下、本発明の特徴及びその他の利点について、発明を実施するための形態に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の放射線検出器の一例における概略構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示す放射線検出器の一部分を拡大して示す斜視図である。なお、図2においては、本実施形態における放射線検出器の詳細な構成を明確化するために、平面化して表している。
図1及び図2に示すように、本実施形態の放射線検出器10は、絶縁部材11と、この絶縁部材11の内表面11Aに形成された、円形状の複数の開口部12Aを有する第1の電極パターン12と、絶縁部材11の外表面11B上に形成された第2の電極パターン13とを含んでいる。第2の電極パターン13は、絶縁部材11を貫通し、第1の電極パターン12の開口部12Aの略中心部に先端が露出してなる凸状部13Aを有する。
凸状部13Aは、ピクセル電極(検出電極)を構成し、第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13はピクセル型の電極を構成する。なお、凸状部13Aの上面は平坦となっており、その周囲にエッジが形成されている。
第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13間には電圧印加手段が接続され、これら電極パターン間に所定の電圧が印加されるようになっている。
また、図1及び図2に示すように、第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13は、それぞれ複数のストリップ状の電極から構成されている。なお、本実施形態では、本実施形態の放射線検出器10の特徴の理解を容易にすべく、第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13は、それぞれ4本及び5本のストリップ状電極から構成しているが、実際の放射線検出器においては、それぞれ約500本のストリップ状電極から構成する。
さらに、第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13は、互いに直交するようにして配置されている。但し、これら電極パターンは所定の角度を成すように配置されていれば、特に直交させる必要はない。なお、第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13が所定の角度を成すようにして配置するのは、放射線検出器10で検出した放射線を縦方向及び横方向の電気信号として取り出し、その放射線を放射した物質の位置の特定を容易にするためである。
また、図1から明らかなように、本実施形態の放射線検出器10においては、第1の電極パターン12の内方において、中心軸I−Iを仮想的に設け、この中心軸I−Iの回りに、絶縁部材11、第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13、すなわち放射線検出器10が所定の曲率で湾曲し、中心軸I−Iに対して半円柱状となっている。
したがって、湾曲した放射線検出器10の内側に放射性物質を配置した場合において、放射性物質から放射される放射線は、放射線検出器10の湾曲したピクセル型電極、すなわち、第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13に入射して検出されるようになるため、ピクセル型電極における単位面積当たりの検出放射線量が増大することになる。
また、放射性物質から放射される放射線は、多方向に放射されるようになるが、従来の平面状の放射線検出器の場合は、一方向に放射された放射線しか検出することができないのに対し、本実施形態の湾曲した放射線検出器10は、例えば放射性物質から水平、上方及び下方に放射されたほとんど総ての放射線を検出することができるようになる。
この結果、本実施形態の放射性検出器10によれば、従来の平面上の放射線検出器に比し、放射線の検出分解能を向上させることができるようになる。
なお、本実施形態では、放射線検出器10を半円柱状としているが、これは現状での製造上の制限と、以下に説明するように、半円柱状の放射線検出器10を相対向するようにして組み合わせれば、実質上、検出分解能をさらに向上させた、円柱状の放射線検出器を歩留まりよく製造できることに起因する。
但し、中心軸I−I線の回りに所定の曲率で湾曲させれば、平面上の放射線検出器と比較して検出できる放射線の量は増大するので、放射線の検出分解能を向上させることができる。
放射線検出器10の湾曲度合いは、主として絶縁部材11の材料とその厚さとに依存する。例えば、絶縁部材11をプリント配線基板に使用されている汎用の変性ポリイミドから構成したとすると、その厚さを50μm〜200μmとすることができる。
次に、図1及び2に示す放射線検出器10における放射線の検出原理について説明する。
最初に、放射線検出器10を、所定のガス、例えばHeとメタンとの混合ガス雰囲気中に配置する。次いで、例えば、第1の電極パターン12をカソードとし、第2の電極パターン13をアノードとするように、第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13間(第1の電極パターン12の開口部12Aに露出した端部12B及び第2の電極パターン13の凸状部13A間)に、放射線検出に際して必要な所定の電圧(例えば400V〜600V)を印加する。
この場合、上述した混合ガス雰囲気中であって、湾曲した放射線検出器10の内側に例えば放射性物質を配置すると、この放射性物質は放射線を放射し、放射された放射線が前記ガスと衝突することによって前記ガスを電離し、電子を生成する。
生成した電子は、第1の電極パターン12と、第2の電極パターン13の凸状部13Aとの間に印加された電圧に起因して生成された大きな電場によって、電子雪崩を引き起こし、凸状部13Aに溜まるようになる。一方、前記電子雪崩によって生じた正イオンは、凸状部13Aから周囲の第1の電極パターン12に向けてドリフトする。
この結果、第1の電極パターン12及び第2の電極パターン13の凸状部13Aにそれぞれ正孔と電子がチャージされるようになるので、凸状部13A、すなわちピクセル電極の位置を図示しない電荷検出回路で検出することによって、前記放射線の、放射線検出器ユニット10における入射位置を特定することができ、前記放射線の検出が可能となる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の放射線検出器の他の例における概略構成を示す斜視図である。
図3に示すように、本実施形態の放射線検出器20は、図1及び図2に示す半円柱状の放射線検出器10が、それぞれ放射線検出器ユニット30及び40として構成され、相対向して円柱状の放射線検出器20を構成している。
第1の放射線検出器ユニット30は、図1及び図2に示す放射線検出器10と同様に、第1の絶縁部材31と、この絶縁部材31の内表面31Aに形成された、円形状の複数の開口部32Aを有する第1の電極パターン32と、第1の絶縁部材31の外表面31B上に形成された第2の電極パターン33とを含んでいる。第2の電極パターン33は、絶縁部材31を貫通し、第1の電極パターン32の開口部32Aの略中心部に先端が露出してなる凸状部33Aを有する。
凸状部33Aは、ピクセル電極(検出電極)を構成し、第1の電極パターン32及び第2の電極パターン33はピクセル型の電極を構成する。なお、凸状部33Aの上面は平坦となっており、その周囲にエッジが形成されている。
第1の電極パターン32及び第2の電極パターン33間には電圧印加手段が接続され、これら電極パターン間に所定の電圧が印加されるようになっている。
第1の放射線検出器ユニット40も、図1及び図2に示す放射線検出器10と同様に、第1の絶縁部材(特許請求の範囲における第2の絶縁部材)41と、この絶縁部材41の内表面41Aに形成された、図示しない円形状の複数の開口部を有する第1の電極パターン(特許請求の範囲における第3の電極パターン)と、第1の絶縁部材41の外表面41B上に形成された第2の電極パターン(特許請求の範囲における第4の電極パターン)43とを含んでいる。第2の電極パターン43は、絶縁部材41を貫通し、第1の電極パターンの開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する。
第1の放射線検出器ユニット30及び第2の放射線検出器ユニット40において、凸状部33A等は、ピクセル電極(検出電極)を構成し、第1の電極パターン32及び第2の電極パターン33等はピクセル型の電極を構成する。なお、凸状部33A等の上面は平坦となっており、その周囲にエッジが形成されている。また、第1の電極パターン32及び第2の電極パターン33間等には電圧印加手段が接続され、これら電極パターン間に所定の電圧が印加されるようになっている。
また、本実施形態においても、第1の電極パターン32及び第2の電極パターン33等は、それぞれ複数のストリップ状の電極から構成されており、実用上は、それぞれ約500本のストリップ状電極から構成する。
なお、第1の放射線検出器ユニット30及び第2の放射線検出器ユニット40のその他の特徴は、図1及び図2に示す放射線検出器10と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態の放射線検出器20においては、図3に示すように円柱状となっているので、放射線検出器20の内側に放射性物質を配置した場合において、放射性物質から放射される放射線は、放射線検出器20における第1の放射線検出器ユニット30及び第2の放射線検出器ユニット40の、湾曲したピクセル型電極、すなわち第1の電極パターン32及び第2の電極パターン33等に入射して検出されるようになるため、ピクセル型電極における単位面積当たりの検出放射線量が増大することになる。
また、放射性物質から放射される放射線は、多方向に放射されるようになるが、従来の平面状の放射線検出器の場合は、一方向に放射された放射線しか検出することができないのに対し、本実施形態の放射線検出器20は、例えば放射性物質から水平、上方及び下方に放射されたほとんど総ての放射線を検出することができるようになる。
この結果、本実施形態の放射性検出器20によれば、従来の平面上の放射線検出器に比し、放射線の検出分解能を格段に向上させることができるようになる。
なお、本実施形態では、第1の放射線検出器ユニット30及び第2の放射線検出器ユニット40を半円柱状としているが、これは現状での製造上の制限等に基づくものであって、これら放射線検出器ユニットを中心軸I−I線の回りに所定の曲率で湾曲させれば、平面上の放射線検出器と比較して検出できる放射線の量は格段に増大するので、放射線の検出分解能を格段に向上させることができる。
(第3の実施形態)
本実施形態においては、第1の実施形態に係わる図1及び図2に示す放射線検出器10の製造方法について説明する。図4〜図9は、上記放射線検出器の製造方法における工程図である。なお、本実施形態では、放射線検出器10の製造過程を明確にすべく、図2に示すP−P方向に沿った断面について示している。
最初に、図4に示すように、例えば厚さ50μm〜200μmの変性ポリイミド等からなる絶縁部材11の主面11A及び裏面11Bに、銅などの導電性部材からなる第1の電極層17及び第2の電極層18を形成する。次いで、第2の電極層18をプリプレグあるいは接着剤52を介して、例えば熱硬化性樹脂からなる支持基板51に貼り付ける。
次いで、図5に示すように、第1の電極層17にフォトリソグラフィを施し、第1の電極層17において複数の加工用開口部17Aを形成する。
次いで、図6に示すように、第1の電極層17の複数の加工用開口部17Aを介して絶縁部材11にエネルギー線を照射し、絶縁部材11の厚さ方向において貫通孔11Hを形成する。なお、前記エネルギー線としては例えばレーザ光線を用いることができ、好ましくは炭酸ガスレーザを用いる。このガスレーザは、その波長特性から絶縁部材11のみに加工を施し、第2の電極層18は加工しない。なお、前記エネルギー線照射に代えて、感光性フォトリソグラフィを施すことによって貫通孔11Hを形成してもよい。
次いで、図7に示すように、貫通孔11H内にビアフィルメッキを施し、貫通孔11Hを埋設するようにして金属メッキ層19を形成する。その後、図8に示すように、第1の電極層17に対して再度フォトリソグラフィ工程を施し、第1の電極層17において金属メッキ層19を中心とした円形状の開口部を形成して、第1の電極パターン12を形成する。
次いで、図9に示すように、支持基板51及びプリプレグあるいは接着剤52を研削によって除去した後、第2の電極層18にフォトリソグラフィを施し、金属メッキ層19からなる凸状部13Aを有する第2の電極パターン13を形成する。なお、研削によって残留した接着剤52等は、適宜溶剤によって溶解除去する。
以上のような工程を経ることにより、例えば、図2に示すような平板状の放射線検出器が製造できるので、この放射線検出器を中心軸I−Iの回りにベンダー等によって湾曲させ、必要に応じて加熱処理を施すことにより、中心軸I−Iの回りに所定の曲率半径で湾曲してなる半円柱状の放射線検出器10を得ることができる。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
10 放射線検出器
11 絶縁部材
12 第1の電極パターン
13 第2の電極パターン
20 放射線検出器
30 第1の放射線検出器ユニット
31 (第1の)絶縁部材
32 第1の電極パターン
33 第2の電極パターン
40 第2の放射線検出器ユニット
41 (第2の)絶縁部材
43 第2の(第4の)電極パターン

Claims (4)

  1. 希ガスと有機ガスとの混合ガス雰囲気中に配設され、湾曲した放射線検出器の内方に配置した放射性物質から放射される放射線に対するガス増幅を用いた放射線検出器であって、
    絶縁部材と、
    前記絶縁部材の第1の面上に形成されるとともに、円形状の複数の開口部を有する第1の電極パターン、及び前記絶縁部材の前記第1の面と相対向する第2の面上に形成されるとともに、前記絶縁部材を貫通し、前記第1の電極パターンの前記開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する第2の電極パターンを含むピクセル型電極とを具え、
    前記絶縁部材及び前記ピクセル型電極は、前記第1の電極パターンの内方に設定された中心軸に対して同心的に湾曲して配列されてなることを特徴とする、ガス増幅を用いた放射線検出器。
  2. 前記絶縁部材及び前記ピクセル型電極は、前記中心軸に対して半円柱状となるように湾曲していることを特徴とする、請求項1に記載のガス増幅を用いた放射線検出器。
  3. 希ガスと有機ガスとの混合ガス雰囲気中に配設され、湾曲した放射線検出器の内方に配置した放射性物質から放射される放射線に対するガス増幅を用いた放射線検出器であって、
    第1の絶縁部材、この第1の絶縁部材の第1の面上に形成されるとともに、円形状の複数の開口部を有する第1の電極パターン、及び前記第1の絶縁部材の前記第1の面と相対向する第2の面上に形成されるとともに、前記第1の絶縁部材を貫通し、前記第1の電極パターンの前記開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する第2の電極パターンを含むピクセル型電極を有する第1の放射線検出器ユニットと、
    第2の絶縁部材、この第2の絶縁部材の第1の面上に形成されるとともに、円形状の複数の開口部を有する第3の電極パターン、及び前記第2の絶縁部材の前記第1の面と相対向する第2の面上に形成されるとともに、前記第2の絶縁部材を貫通し、前記第3の電極パターンの前記開口部の略中心部に先端が露出してなる凸状部を有する第4の電極パターンを含むピクセル型電極を有する第2の放射線検出器ユニットとを具え、
    前記第1の放射線検出器ユニット及び前記第2の放射線検出器ユニットは、前記第1の電極パターン及び前記第3の電極パターンの内方に設定された中心軸に対して同心的に湾曲して配列され、相対向してなることを特徴とする、ガス増幅を用いた放射線検出器。
  4. 前記第1の放射線検出器ユニット及び前記第2の放射線検出器ユニットは、前記中心軸に対して半円柱状となるように湾曲していることを特徴とする、請求項3に記載のガス増幅を用いた放射線検出器。
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