JP6555137B2 - 誘導結合プラズマ発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ICP(=Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)質量分析装置やICP分光分析装置などのICP分析装置において誘導結合プラズマを発生するための誘導結合プラズマ発生装置に関する。
ICP質量分析装置では、誘導結合プラズマにより生成したプラズマ炎中に霧化した試料(主として金属等の無機物)を導入して該試料をイオン化し、それによって生成されたイオンを質量分析に供することで、試料の定性分析や定量分析が行われる。また、ICP分光分析装置では、誘導結合プラズマにより生成したプラズマ炎中に霧化した試料を導入し、試料分子や原子が加熱・励起されて発光した発光光を分光分析することで、試料の定性分析や定量分析が行われる。ここでは、ICP質量分析装置やICP分光分析装置など、誘導結合プラズマ発生装置を利用した分析装置をICP分析装置と総称する。
図5は特許文献1等に開示されている従来の誘導結合プラズマ発生装置の概略構成図である。誘導結合プラズマ発生装置は、同軸三重円筒管構造を有するプラズマトーチ3と、プラズマトーチ3の先端部外側に配置された誘導コイル5と、該誘導コイル5に高周波電力を供給する高周波電源101と、を備える。プラズマトーチ3内の最外周側の円筒管3aに外部からアルゴン等の冷却ガス、その内側の円筒管3bに同じくアルゴン等であるプラズマガスが供給され、誘導コイル5に高周波電力(例えば、周波数17.12MHz、電力1.8kW)が供給されると、電磁誘導によってプラズマガスが電離し高温のプラズマ炎100がプラズマトーチ3の先端に形成される。測定対象である試料は図示しないネブライザで霧化されキャリアガス(アルゴンガスなど)に乗せて最内周の円筒管3cを通してプラズマ炎100中に導入され、該試料中の成分分子(又は原子)は加熱・励起されることで発光したり或いはイオン化されたりする。
図6は従来の誘導結合プラズマ発生装置の斜視図である。台座1の上には、外形略円筒状であるプラズマトーチ3を略水平に保持するトーチホルダ2が取り付けられている。トーチホルダ2は図6では隠れていて見えない蝶番により連結されている絶縁性の下側ホルダ21と上側ホルダ22とから成る。プラズマトーチ3は外形略偏平略円環状である絶縁性のトーチアダプタ4に嵌挿されており、このトーチアダプタ4を下側ホルダ21と上側ホルダ22とで挟み込んだ状態でパチン錠23を締めて上側ホルダ22を下側ホルダ21に対し固定することにより、プラズマトーチ3はトーチホルダ2に保持される。このとき、プラズマトーチ3の先端部は誘導コイル5の内側に挿入された状態である。また、プラズマトーチ3の下部から側方に突設されている2本の枝管301はそれぞれ、トーチ3内側の円筒管3a、3bに連通しており、その2本の枝管301にはそれぞれ冷却ガスとプラズマガスとが供給される可撓性のガス配管7が接続されている。
なお、プラズマトーチ3の周面をホルダ2により直接保持するのではなくトーチアダプタ4を用いる理由は、外径の相違する複数種類のプラズマトーチ3に対しそれぞれ中央開口部の内径の相違するトーチアダプタ4を用いることで、共通のトーチホルダ2で以てトーチ3を保持可能とするためである。
上述したような誘導結合プラズマ発生装置では、起動時等に誘導コイル5に単に通常のレベルの高周波電力を供給しただけではプラズマを生起させることはできず、一般には、放電によって、プラズマ点火に必要なプラズマガスの初期的なイオン化を引き起こす必要がある。そこで、従来の誘導結合プラズマ発生装置では例えば、プラズマトーチと電気的に接触した電極に共振変圧器の一種であるテスラコイルなどを含む点火回路から高電圧パルスを印加することでプラズマ点火を実施するようにしている。図5、図6に示した誘導結合プラズマ発生装置では、2本の枝管301の一方に、点火回路102に至るケーブル線6の末端に取り付けられたR型圧着端子8の円形開口部を挿通することで、該ケーブル線6の末端をプラズマトーチ3に接触させるようにしている。なお、プラズマ点火用の高電圧印加電極としては、特許文献2等に開示されているように、プラズマトーチに接触するように配置された針状電極や板状電極を用いる例もある。
しかしながら、上記従来の誘導結合プラズマ発生装置では、プラズマトーチ3を交換する際に、作業者はプラズマトーチ3の枝管301からR型圧着端子8を一旦取り外し、別のプラズマトーチ3をトーチホルダ2で保持したあとに該トーチ3の枝管301にケーブル線6末端のR型圧着端子8を取り付ける必要がある。そのため、プラズマトーチ3の交換作業に手間が掛かるという問題があった。
また、プラズマトーチが直接載置される溝が形成されたトーチホルダの該溝の底部に、ケーブル線の末端に電気的に接続された、バネで付勢された高電圧印加用電極を設けた構成の誘導結合プラズマ発生装置も従来知られている。この装置では、プラズマトーチがトーチホルダの溝に載置されると、そのプラズマトーチの重量によって高電圧印加用電極を付勢するバネが押圧されてその付勢力によって該電極がプラズマトーチの周面に接触する。
しかしながら、こうした構成では、プラズマトーチをトーチホルダの溝に載置した状態で、バネの付勢力が下からプラズマトーチに加わって該トーチが傾いてしまうことがある。そのため、トーチホルダに対するプラズマトーチの位置決めが行いにくいという問題がある。また、そもそも、こうした誘導結合プラズマ発生装置はその外径が1種類のみであるプラズマトーチに対応しており、外径の異なる複数種類のプラズマトーチに対応していないという問題もある。
特開2007−93578号公報 特開2001−183297号公報
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、外径の相違する複数種類のプラズマトーチに対応し、且つ、プラズマトーチの交換に際してプラズマ点火用のケーブル線末端の端子を該トーチに対して着脱する必要がない誘導結合プラズマ発生装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、外形が円筒形状であるプラズマトーチの先端部外側に配設された誘導コイルに高周波電力を供給し、該トーチの先端に誘導結合プラズマ炎を形成する誘導結合プラズマ発生装置において、
a)前記プラズマトーチが嵌挿される開口部を有する絶縁性の偏平円環状体であり、該開口部に面して一端が露出し他端が外周側に所定長だけ突出した導電性の棒体が埋設されたトーチアダプタと、
b)前記プラズマトーチが嵌挿された前記トーチアダプタを握持することで該プラズマトーチを水平に保持するものであり、該トーチアダプタの下側を支え受ける下側ホルダと、該トーチアダプタの上側を抑える上側ホルダと、該トーチアダプタを挟み込んだ状態で前記上側ホルダを前記下側ホルダに対して固定する係合部と、を有するトーチホルダと、
c)プラズマ点火用の電圧を印加するためのケーブル線と電気的に接続されるとともに前記上側ホルダに設けられ、前記トーチアダプタの前記棒体の突出部が上を向くように該トーチアダプタが前記下側ホルダに置かれた状態で前記上側ホルダが閉じられ前記係合部による係合がなされた状態であるときに、該棒体に当接し弾性力により該棒体を下向きに押圧する接点部を有する導電性第一部材と、
を備えることを特徴としている。
本発明に係る誘導結合プラズマ発生装置は典型的には、ICP質量分析装置やICP分光分析装置などに利用されるものである。
本発明に係る誘導結合プラズマ発生装置において、プラズマトーチをトーチホルダに保持させる際に、プラズマトーチが嵌挿されたトーチアダプタは導電性の棒体の突出部が上(好ましくは真上)を向くように下側ホルダ上の所定位置に載置される。その状態でトーチアダプタを上下から挟み込むように上側ホルダを閉めると、トーチアダプタの棒体の突出部先端は上側ホルダに設けられている導電性第一部材に当接する。少なくとも該導電性第一部材にあって棒体の突出部が当接する接点部は弾性力を有しているため、棒体から上向きの力を受けて弾性力により逆に棒体を下向きに押圧する。弾性力によって上記導電性第一部材の接点部は棒体の先端に押し付けられるため、両者の間の十分な電気的接触が確保される。これによって、該導電性第一部材及び棒体を介して、プラズマ点火用の電圧を印加するためのケーブル線はプラズマトーチの外面に電気的に接続され、プラズマ点火のための高電圧をプラズマトーチに印加することができる。また、このとき、導電性第一部材によりトーチアダプタは上から下側ホルダに対して押さえつけられるので、プラズマトーチの位置ずれが生じにくく安定的にホルダに保持される。
即ち、本発明に係る誘導結合プラズマ発生装置においては、上側ホルダに設けられた導電性第一部材が、プラズマトーチの外面にプラズマ点火用の高電圧を印加するための配線としての機能を有する。
なお、本発明に係る誘導結合プラズマ発生装置において、上記トーチアダプタは、使用するプラズマトーチの外径に応じた開口部の内径を有し、偏平円環状体であるその外径はプラズマトーチの外径に依らず共通である構成とするとよい。
この構成によれば、外径が相違する複数種類のプラズマトーチが利用される場合でも、それぞれのプラズマトーチに合わせたトーチアダプタを用いるだけで、それ以外の構成はプラズマトーチの外径に依らず全く共通とすることができる。これにより、コスト増加を抑えつつ、外径の相違する複数種類のプラズマトーチに対応することができる。
また、本発明に係る誘導結合プラズマ発生装置における一態様として、前記上側ホルダは前記下側ホルダに対し水平な軸を中心に蝶動自在に取り付けられ、前記係合部は前記上側ホルダを前記下側ホルダに対して閉じた状態で両者を係合するパチン錠である構成とすることができる。
この構成によれば、作業者は、プラズマトーチを下側ホルダ上に所定位置に載せ、上側ホルダを下側ホルダの上に被せるように回動させてパチン錠を締めるだけで、プラズマトーチをトーチホルダに装着することができるから、作業が簡単である。
また、本発明に係る誘導結合プラズマ発生装置における一態様として、
プラズマ点火用の電圧を印加するためのケーブル線と電気的に接続された上下方向に延伸する導電性第二部材が前記下側ホルダに設けられ、
前記導電性第一部材は、前記上側ホルダが閉じられ前記係合部による係合がなされた状態であるときに、前記導電性第二部材の上端に当接し弾性力により該第二部材を下向きに押圧する接点部を有する構成とすることができる。
この構成では、導電性第二部材、導電性第一部材、及び棒体を介して、ケーブル線はプラズマトーチの外面に電気的に接続される。この場合、ケーブル線の末端は上側ホルダではなく下側ホルダに対し固定することができる。例えば上述したように上側ホルダが下側ホルダに対し蝶動自在であって、下側ホルダが台座等に対し固定されている場合、プラズマトーチの交換の度に、上側ホルダは回動されることになる。そのため、上側ホルダにケーブル線の末端が固定されていると、プラズマトーチの交換の度に、ケーブル線に引っ張り等の負荷が掛かるが、上記構成によれば、下側ホルダにケーブル線の末端が固定されていることで、ケーブル線に掛かる負荷を軽減し断線などを起こりにくくすることができる。
本発明に係る誘導結合プラズマ発生装置によれば、作業者がプラズマトーチを交換するに際し、新たに装填するプラズマトーチをトーチホルダで保持させるような作業を行うと、それに伴いプラズマトーチの外面と点火回路からのケーブル線末端との確実な電気的導通が確保され、該点火回路から高電圧パルスをプラズマトーチに印加することが可能な状態となる。これにより、プラズマトーチの交換に際し、点火回路からのケーブル線末端の着脱の作業が全く不要になり、作業者の手間が軽減され作業効率が向上する。また、そうした確実な電気的導通を確保した状態ではプラズマトーチは安定的に保持され、誘導コイル等に対するプラズマトーチの位置も決まるので、例えば誘導コイルとプラズマトーチとの間隔を適切に維持して良好なプラズマ炎を形成することができる。
本発明の一実施例である誘導結合プラズマ発生装置の斜視図。 本実施例の誘導結合プラズマ発生装置において上側ホルダを透視した状態の斜視図。 本実施例の誘導結合プラズマ発生装置におけるトーチホルダ部分のY−Z平面での断面図。 本実施例の誘導結合プラズマ発生装置における上側ホルダ開放時及び閉鎖時の導電性板バネの状態を示す概略断面図。 従来の誘導結合プラズマ発生装置の概略構成図。 従来の誘導結合プラズマ発生装置の斜視図。
以下、本発明の一実施例である誘導結合プラズマ発生装置について添付図面を参照して説明する。図1は本実施例の誘導結合プラズマ発生装置の斜視図、図2は上側ホルダを透視した状態の斜視図、図3はトーチホルダ部分のY−Z平面での断面図、図4は上側ホルダ開放時及び閉鎖時の導電性板バネの状態を示す概略断面図である。便宜上、図1〜図4では、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸を図示するように定める。既に説明した図5、図6と同一又は対応する構成要素には同一符号を付してある。
従来と同様の同軸三重円筒管構造である石英ガラス製のプラズマトーチ3は、外形略偏平円環形状であるトーチアダプタ4に嵌挿されている。トーチアダプタ4はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂等の絶縁体から成り、図3、図4に示すように、トーチアダプタ4には、一端が中央開口部の内周面に露出し他端が外周面から外方に突出している導電性の棒体41がその半径方向に延伸するように埋設されている。プラズマトーチ3はこのトーチアダプタ4の中央開口部に嵌挿されているため、棒体41の内周側の先端はプラズマトーチ3の外周面に接触している。プラズマトーチ3には外径が相違する複数の種類が存在するが、それぞれの外径に対応した内径の中央開口部を有する一方、外径は同一(共通)である複数のトーチアダプタ4が用意されており、プラズマトーチの外径に合わせたトーチアダプタが使用される。そのため、いずれの種類のプラズマトーチを用いる場合でも、トーチアダプタ4の外径や該アダプタ4の外周面からの棒体41の突出長は同じである。
トーチホルダ2は、台座1に対し取付金具30を介して金具固定ネジ31で以て固定されている下側ホルダ21と、該下側ホルダ21に対し蝶番24により蝶動自在に取り付けられている上側ホルダ22と、から成る。下側ホルダ21及び上側ホルダ22は例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂などの絶縁体から成る。なお、図3から分かるように、ここでは下側ホルダ21は一つの部材ではなく複数の部材が組み合わせられたものであるが、これが一つの部材から成るものであってもよいことは当然である。上側ホルダ22は蝶番24の軸A(本例ではX軸に平行)を中心に下側ホルダ21に対して蝶動自在であり、上側ホルダ22が下側ホルダ21との間にトーチアダプタ4を挟み込むように閉じられた状態で、上側ホルダ22を下側ホルダ21に対し固定するようにパチン錠(本発明における係合部に相当)23が設けられている。これは図6に示した従来の構成と同様である。
上側ホルダ22が閉じられたときに、下側ホルダ21と上側ホルダ22との間に形成される間隙に収まるように、下側ホルダ21の上面には断面略L字状である金属板部材(本発明における導電性第二部材に相当)25が取り付けられている。点火回路に一端が接続されたケーブル線6の末端は、金属板部材25とその上に重ねて配置される配線固定板26との間に挟まれた状態で、配線固定板固定ネジ27によって下側ホルダ21に対し固定されている。これにより、ケーブル線6を通して点火回路と金属板部材25との電気的な接続が確保されている。
上側ホルダ22は、該上側ホルダ22が閉じられた状態で略水平となる水平部22aと傾斜している傾斜部22bとを一体に有しており、水平部22aと傾斜部22bの下面(該上側ホルダ22が閉じられた状態で内側になる面)にはそれぞれ凹部22c、22dが形成されている。水平部22a側の凹部22cは、上側ホルダ22が閉じられたときに、下側ホルダ21に保持されているトーチアダプタ4から真上に突出する棒体41の突出部が収まる位置に形成されている。一方、傾斜部22b側の凹部22dは、上側ホルダ22が閉じられたときに、下側ホルダ21に固定されている金属板部材25の鉛直に立ち上がる立上り片部の先端が収まる位置に形成されている。
上側ホルダ22の傾斜部22bの下面には、断面くの字状に折り曲げられた導電性の板バネ部材(本発明における導電性第一部材)28が板バネ固定ネジ29により固定されている。板バネ部材28の一方の可撓片28aは水平部22a側の凹部22cをほぼ覆う位置まで、また該板バネ部材28の他方の可撓片28bは傾斜部22b側の凹部22dをほぼ覆う位置まで延出している。
プラズマトーチ3をトーチホルダ2に装着する際に、作業者は、パチン錠23が解錠され上側ホルダ22が下側ホルダ21の上方を覆わないように開放された状態で、棒体41の突出部がほぼ真上を向くように、プラズマトーチ3が中央開口部に嵌挿されたトーチアダプタ4を下側ホルダ21の支え受け部21aに載置する。そして、図4(b)に示すように上側ホルダ22を閉じパチン錠23を締めると、トーチアダプタ4を介してプラズマトーチ3はトーチホルダ2に保持される。このとき、棒体41の突出部先端は板バネ部材28の一方の可撓片28aを上向き(Z軸方向)に押し上げ、該可撓片28aは撓んで凹部22c内に入り込む。撓んだ可撓片28aの弾性力によって棒体41は下向きに押されるから、板バネ部材28と棒体41とが当接する接点部を介しての電気的な導通が確実に確保される。また、トーチアダプタ4は上方から下側ホルダ21の支え受け部21aに押し付けられるため位置ずれ等が生じにくく安定的に保持される。
一方、金属板部材25の立上り片部の上端は板バネ部材28の可撓片28bを上向きに押し上げ、該可撓片28bは撓んで凹部22d内に入り込む。つまり、凹部22c、22dはいずれも、板バネ部材28の可撓片28a、28bが撓む際の逃げの空間である。撓んだ可撓片28bの弾性力により金属板部材25の立上り片部は下向きに押されるから、板バネ部材28と金属板部材25とが当接する接点部を介しての電気的導通も確実に確保される。これにより、プラズマトーチ3を適切に装填しパチン錠23を締めた状態では、板バネ部材28を介した金属板部材25と棒体41との電気的導通が確保され、点火回路からプラズマトーチ3外周面までの電気的な導通経路が確保される。その結果、点火回路において高電圧パルスが生成されたとき該高電圧パルスは確実にプラズマトーチ3に印加され、プラズマを点火させることができる。
本実施例の誘導結合プラズマ発生装置では、従来装置とは異なり、プラズマトーチ3を交換する際に、プラズマ点火用のケーブル線6を付け換える作業は全く不要であるため、交換作業を効率良く行うことができる。これはプラズマトーチを外径が相違するものに交換する場合でも同様である。
上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜に変更や修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
例えば上記実施例では、ケーブル線6の末端を下側ホルダ21に対し固定し、下側ホルダ21に取り付けられた金属板部材25、上側ホルダ22に取り付けられた板バネ部材28、及びトーチアダプタ4に埋設された棒体41を介して、ケーブル線6とプラズマトーチ3との間の電気的導通を確保していたが、ケーブル線6の末端を上側ホルダ22に対し固定し、金属板部材25を介することなくケーブル線6が板バネ部材28に対し電気的に接続されるようにしても構わない。ただし、その場合、上側ホルダ22を開閉するに伴い、ケーブル線6に無用な負荷が掛かることになる。したがって、望ましくは、ケーブル線6の末端は上側ホルダ22ではなく下側ホルダ21に固定されているほうがよい。
また、上側ホルダ22を閉じたときに該上側ホルダ22を下側ホルダ21に対し固定する手段はパチン錠23に限るものではなく、作業者の所定の操作、作業によって確実な係合が可能である他の係合手段を用いてもよい。
1…台座
2…トーチホルダ
21…下側ホルダ
22…上側ホルダ
22a…水平部
22b…傾斜部
22c、22d…凹部
23…パチン錠
24…蝶番
25…金属板部材
26…配線固定板
27…配線固定板固定ネジ
28…板バネ部材
28a、28b…可撓片
29…板バネ固定ネジ
3…プラズマトーチ
4…トーチアダプタ
41…棒体
5…誘導コイル
6…ケーブル線
7…ガス配管

Claims (4)

  1. 外形が円筒形状であるプラズマトーチの先端部外側に配設された誘導コイルに高周波電力を供給し、該トーチの先端に誘導結合プラズマ炎を形成する誘導結合プラズマ発生装置において、
    a)前記プラズマトーチが嵌挿される開口部を有する絶縁性の偏平円環状体であり、該開口部に面して一端が露出し他端が外周側に所定長だけ突出した導電性の棒体が埋設されたトーチアダプタと、
    b)前記プラズマトーチが嵌挿された前記トーチアダプタを握持することで該プラズマトーチを水平に保持するものであり、該トーチアダプタの下側を支え受ける下側ホルダと、該トーチアダプタの上側を抑える上側ホルダと、該トーチアダプタを挟み込んだ状態で前記上側ホルダを前記下側ホルダに対して固定する係合部と、を有するトーチホルダと、
    c)プラズマ点火用の電圧を印加するためのケーブル線と電気的に接続されるとともに前記上側ホルダに設けられ、前記トーチアダプタの前記棒体の突出部が上を向くように該トーチアダプタが前記下側ホルダに置かれた状態で前記上側ホルダが閉じられ前記係合部による係合がなされた状態であるときに、該棒体に当接し弾性力により該棒体を下向きに押圧する接点部を有する導電性第一部材と、
    を備えることを特徴とする誘導結合プラズマ発生装置。
  2. 請求項1に記載の誘導結合プラズマ発生装置であって、
    前記トーチアダプタは、使用するプラズマトーチの外径に応じた開口部の内径を有し、偏平円環状体であるその外径はプラズマトーチの外径に依らず共通であることを特徴とする誘導結合プラズマ発生装置。
  3. 請求項1又は2に記載の誘導結合プラズマ発生装置であって、
    前記上側ホルダは前記下側ホルダに対し水平な軸を中心に蝶動自在に取り付けられ、前記係合部は前記上側ホルダを前記下側ホルダに対して閉じた状態で両者を係合するパチン錠であることを特徴とする誘導結合プラズマ発生装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導結合プラズマ発生装置であって、
    プラズマ点火用の電圧を印加するためのケーブル線と電気的に接続された上下方向に延伸する導電性第二部材が前記下側ホルダに設けられ、
    前記導電性第一部材は、前記上側ホルダが閉じられ前記係合部による係合がなされた状態であるときに、前記導電性第二部材の上端に当接し弾性力により該第二部材を下向きに押圧する接点部を有することを特徴とする誘導結合プラズマ発生装置。
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