JP6554877B2 - パターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パターン形成方法に関する。
半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス構造の微細化に伴って、リソグラフィー工程におけるパターンの微細化が要求されている。現在、例えばArFエキシマレーザー光を用いて線幅90nm程度の微細なパターンを形成することができるが、さらに微細なパターン形成が要求されるようになってきている。
上記要求に対し、秩序パターンを自発的に形成するいわゆる自己組織化による相分離構造を利用したパターン形成方法がいくつか提案されている。例えば、一の性質を有する単量体化合物と、それと性質の異なる単量体化合物とが共重合してなるブロック共重合体を用いた自己組織化による超微細パターンの形成方法が知られている(特開2008−149447号公報、特表2002−519728号公報及び特開2003−218383号公報参照)。この方法によると、上記ブロック共重合体を含む組成物をアニーリングすることにより、同じ性質を持つポリマー構造同士が集まろうとするために、自己整合的にパターンを形成することができる。また、互いに性質の異なる複数のポリマーを含む組成物を自己組織化させることにより微細パターンを形成する方法も知られている(米国特許出願公開2009/0214823号明細書及び特開2010−58403号公報参照)。
しかし、上記従来の自己組織化を利用したパターン形成方法では、自己組織化膜における相分離の度合いが不十分であり、そのため、十分微細かつ形状が良好なパターンを得ることができず、ライン幅のばらつきを表す値であるLWR(Line Width Roughness)性能も不十分であるのが現状である。
特開2008−149447号公報 特表2002−519728号公報 特開2003−218383号公報 米国特許出願公開2009/0214823号明細書 特開2010−58403号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、自己組織化膜の相分離を良好なものとすることができ、ひいては十分微細かつ良好な形状を有しLWR性能に優れるパターンを得ることができるパターン形成方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、基板上に、プレパターン形成用組成物(以下、「プレパターン形成用組成物(I)」ともいう。)を用いてプレパターンを形成する工程と、パターン形成用自己組織化組成物を用い、上記プレパターンが形成された基板上に自己組織化膜を形成する工程と、上記自己組織化膜の一部の相を除去する工程とを備え、上記プレパターン形成用組成物が、フェノール性水酸基を含む第1構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう。)を有する重合体、感放射線性酸発生体、及び溶媒を含有するパターン形成方法である。
ここで「自己組織化(Directed Self Assembly)」とは、外的要因からの制御のみに起因せず、自発的に組織や構造を構築する現象をいう。「酸解離性基」とは、カルボキシ基等が有する水素原子を置換する基であって、酸の作用により解離する基をいう。「炭化水素基」とは、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基が含まれる。この「炭化水素基」は、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基をいい、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の両方を含む。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいい、単環の脂環式炭化水素基及び多環の脂環式炭化水素基の両方を含む。但し、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基をいう。但し、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。「主成分」とは、質量基準で最も多い成分(例えば、50質量%以上)を指す。
本発明のパターン形成方法によれば、自己組織化膜の相分離を良好なものとでき、ひいては十分微細かつ良好な形状を有しLWR性能に優れるパターンを得ることができる。従って、これらはさらなる微細化が要求されている半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス製造におけるリソグラフィー工程に好適に用いられる。
本発明のパターン形成方法において、基板上に下層膜を形成した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のパターン形成方法において、下層膜上にプレパターンを形成した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のパターン形成方法において、プレパターンによって挟まれた下層膜上の領域にパターン形成用自己組織化組成物を塗布した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のパターン形成方法において、プレパターンによって挟まれた下層膜上の領域に自己組織化膜を形成した後の状態の一例を示す模式図である。 本発明のパターン形成方法において、自己組織化膜の一部の相及びプレパターンを除去した後の状態の一例を示す模式図である。
以下、本発明のパターン形成方法の実施の形態について詳説する。
<パターン形成方法>
本発明のパターン形成方法は、プレパターン形成用組成物を用いてプレパターンを形成する工程と、パターン形成用自己組織化組成物を用い、上記プレパターンが形成された上記基板上に自己組織化膜を形成する工程(以下、「自己組織化膜形成工程」ともいう。)と、上記自己組織化膜の一部の相を除去する工程(以下、「除去工程」ともいう。)とを備える。上記プレパターンを形成する工程は、プレパターン形成用組成物を用い、基板の上面側(表面側)に塗膜を形成する工程(以下、「塗膜形成工程」ともいう。)と、上記塗膜を露光する工程(以下、「露光工程」ともいう。)と、上記露光された塗膜の現像によりプレパターンを形成する工程(以下、「プレパターン形成工程」ともいう。)とを備えるとよい。また、上記プレパターン形成用組成物として、プレパターン形成用組成物(I)を用いる。
また、基板上に下層膜を形成する工程(以下、「下層膜形成工程」ともいう。)をさらに備え、上記自己組織化膜形成工程において、自己組織化膜を上記下層膜上のプレパターンが存在しない領域に形成することが好ましい。
さらに、プレパターンを除去する工程(以下、「プレパターン除去工程」ともいう。)、並びに下層膜及び基板をエッチングする工程(以下、「基板パターン形成工程」ともいう。)をさらに備えることも好ましい。以下、各工程について詳述する。なお、各工程については、図1〜5を参照しながら説明する。
<下層膜形成工程>
本工程は、下層膜形成用組成物を用い基板上に下層膜を形成する工程である。これにより、図1に示すように、基板101上に下層膜102が形成された下層膜付き基板を得ることができ、自己組織化膜はこの下層膜102上に形成される。上記自己組織化膜が有する相分離構造(ミクロドメイン構造)は各ブロック間の相互作用に加えて下層膜102との相互作用によっても変化するため、下層膜102を有することで構造制御が容易となり所望のパターンを得ることができる。さらに、自己組織化膜が薄膜である場合には、下層膜102を有することでその転写プロセスを改善することができる。
上記基板101としては、例えばシリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知の基板を使用できる。
また、上記下層膜形成用組成物としては、従来公知の有機下層膜形成材料を用いることができる。
上記下層膜102の形成方法は特に限定されないが、例えば、基板101上にスピンコート法等の公知の方法により塗布して形成された塗膜を、露光及び/又は加熱することにより硬化して形成することができる。この露光に用いられる放射線としては、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、γ線、分子線、イオンビーム等が挙げられる。また、塗膜を加熱する際の温度は特に限定されないが、その上限としては550℃が好ましく、450℃がより好ましく、300℃がさらに好ましい。一方、加熱温度の下限としては90℃が好ましい。
上記下層膜102の膜厚は特に限定されないが、その上限としては20,000nmが好ましく、1,000nmがより好ましい。一方、上記下層膜102の膜厚の下限としては、50nmが好ましく、70nmがより好ましい。また、上記下層膜102は、SOC(Spin on carbon)膜を含むことが好ましい。
<塗膜形成工程>
本工程は、プレパターン形成用組成物(I)を用い下層膜102上に塗膜を形成する。
[プレパターン形成用組成物(I)]
上記プレパターン形成用組成物(I)は、フェノール性水酸基を含む第1構造単位を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう。)、感放射線性酸発生体(以下、「[B]酸発生体」ともいう。)、及び溶媒を含有する。上記プレパターン形成用組成物が上記[A]重合体、[B]酸発生体及び溶媒を含有し、このプレパターン形成用組成物を用いてプレパターンを形成することで、基板の上面側に形成される自己組織化膜の相分離が良好なものとなり、LWR性能に優れる。上記構成により上記効果を奏する理由は明らかではないが、例えば、以下のように推察することができる。上記[B]酸発生体により良好な形状のプレパターンが形成されると共に、上記第1構造単位中のフェノール性水酸基によりプレパターンの極性が適度に調節される。その結果、プレパターンと自己組織化膜との相互作用により、プレパターンが形成された基板上に形成される自己組織化膜の相分離が良好なものとなり、LWR性能が向上すると考えられる。
([A]重合体)
[A]重合体は、構造単位(I)を有する。また、酸解離性基を含む第2構造単位(以下、「構造単位(II)」ともいう。)や、フッ素原子を含む第3構造単位(以下、「構造単位(III)」ともいう。)を有することが好ましい。さらに、上記構造単位(I)、構造単位(II)及び構造単位(III)以外の構造単位を有してもよい。
(構造単位(I))
構造単位(I)は、フェノール性水酸基を含む構造単位である。このように[A]重合体がフェノール構造を有することで、適度な相互作用により自己組織化膜の相分離をより良好なものとできる。また、後述する露光工程において極端紫外線(EUV)を用いた場合における感度が向上する。このような構造単位(I)としては、下記式(2)で表されるものが好ましい。
Figure 0006554877
上記式(2)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rは、単結合又は*−COO−である。*は、Rが結合する炭素原子との結合部位を示す。Rは、炭素数1〜20の1価の有機基である。mは、0〜4の整数である。mが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。nは、1〜3の整数である。但しm+nは5以下である。
上記Rとしては、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から水素原子が好ましい。
上記Rとしては、単結合が好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間にヘテロ原子含有基を含む基、これらの基の水素原子の一部又は全部を置換基で置換した基等が挙げられる。
上記1価の炭化水素基としては、例えば後述するR、R及びRで例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記ヘテロ原子含有基とは、構造中に2価以上のヘテロ原子を有する基をいう。上記ヘテロ原子含有基はヘテロ原子を1個有していてもよく、2個以上有していてもよい。
上記ヘテロ原子含有基が有する2価以上のへテロ原子としては、2価以上の原子価を有するヘテロ原子であれば特に限定されず、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子等が挙げられる。
上記ヘテロ原子含有基としては、例えば
−SO−、−SO−、−SOO−、−SO−等のヘテロ原子のみからなる基;
−CO−、−COO−、−COS−、−CONH−、−OCOO−、−OCOS−、−OCONH−、−SCONH−、−SCSNH−、−SCSS−等の炭素原子とヘテロ原子とを組み合わせた基などが挙げられる。
上記置換基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
mとしては、0〜2の整数が好ましく、0又は1が好ましく、0がより好ましい。nとしては、1又は2が好ましく、1がより好ましい。
構造単位(I)としては、例えば下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006554877
上記式中、Rは、上記式(2)と同義である。
[A]重合体を構成する全構造単位に対する構造単位(I)の含有割合の下限としては、40モル%が好ましく、43モル%がより好ましく、45モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては70モル%が好ましく、68モル%がより好ましく、65モル%がさらに好ましい。構造単位(I)の含有割合が上記下限未満の場合、上記プレパターンと自己組織化膜との相互作用が不十分となるおそれがある。逆に、構造単位(I)の含有割合が上記上限を超えると、上記プレパターンの形状が不良となるおそれがある。
(構造単位(II))
構造単位(II)は、酸解離性基を含む構造単位である。構造単位(II)が酸解離性基を含むことで、プレパターンの形状が良好なものとなる。このような構造単位(II)としては、下記式(1)で表される構造単位が好ましい。
Figure 0006554877
上記式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rは、−Ar−、*−COO−Ar−、*−CO−又は*−Ar−CO−である。Arは、置換若しくは非置換の炭素数6〜20のアリーレン基である。*は、Rが結合する炭素原子との結合部位を示す。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の炭化水素基若しくは炭素数1〜20の1価のオキシ炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。但し、R及びRが1価の炭化水素基の場合、Rは1価の炭化水素基である。
上記Rは、構造単位(II)を与える単量体の共重合性の観点から、上記Rがアリーレン基を有さない場合はメチル基が好ましく、Rがアリーレン基を有する場合は水素原子が好ましい。
上記Rとしては、−Ar−、*−COO−Ar−、*−Ar−CO−が好ましい。
上記R、R及びRで表される炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などの鎖状炭化水素基;
シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等のシクロアルキル基;
シクロプロペニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、ノルボルネニル基等のシクロアルケニル基などの脂環式炭化水素基;
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などの芳香族炭化水素基などが挙げられる。
上記R及びRの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の脂環構造としては、例えば
シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロペンテン構造、シクロペンタジエン構造、シクロヘキサン構造、シクロオクタン構造、シクロデカン構造等単環のシクロアルカン構造;
ノルボルナン構造、アダマンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等の多環のシクロアルカン構造などが挙げられる。
上記R及びRとしてはアルキル基、これらの基が互いに合わせられ構成される単環のシクロアルカン構造、ノルボルナン構造、アダマンタン構造が好ましく、メチル基、エチル基、シクロペンタン構造、シクロヘキサン構造、アダマンタン構造がより好ましい。
上記R、R及びRで表される炭素数1〜20の1価のオキシ炭化水素基としては、例えば上記R、R及びRの炭素数1〜20の1価の炭化水素基として例示したものの結合手側の末端に酸素原子を有するもの等が挙げられる。
構造単位(II)としては、例えば下記式(1−1−a)〜(1−1−d)で表される構造単位(以下、「構造単位(II−1−a)〜(II−1−d)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006554877
上記式(1−1−a)〜(1−1−d)中、R及びR〜Rは、上記式(1)と同義である。nは、1〜4の整数である。
としては、1、2又は4が好ましく、1がより好ましい。
構造単位(II)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 0006554877
Figure 0006554877
上記式中、Rは、上記式(1−1)と同義である。
構造単位(II)としては、例えば下記式(1−2−1)〜(1−2−8)で表される構造単位(以下、「構造単位(II−2−1)〜(II−2−8)」ともいう)等も好ましい。
Figure 0006554877
上記式(1−2−1)〜(1−2−8)中、Rは上記式(1−2)と同義である。
構造単位(II)としては構造単位(II−1−1)〜(II−1−4)、(II−2−1)、(II−2−5)が好ましく、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−i−プロピル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−エチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−i−プロピル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−シクロヘキシルプロパン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−(アダマンタン−1−イル)プロパン−2−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、構造単位(II−2−1)がより好ましい。
[A]重合体を構成する全構造単位に対する構造単位(II)の含有割合の下限としては、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、30モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては80モル%が好ましく、70モル%がより好ましく、60モル%がさらに好ましい。構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、上記プレパターンの形状がより良好なものとなる。
(構造単位(III))
構造単位(III)は、フッ素原子を含む構造単位である。[A]重合体が構造単位(III)を有することで、[A]重合体の極性を適度に調節でき、また、後述する露光工程において極端紫外線(EUV)を用いた場合における感度がさらに向上する。
構造単位(III)としては、下記式(3)で表される基を含むものが好ましい。
Figure 0006554877
上記式(3)中、R及びR10は、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜20のフッ素化アルキル基である。R11は、フッ素原子又はヒドロキシ基である。
上記R及びR10で表される炭素数1〜20のフッ素化アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基の有する水素原子の一部又は全部をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。
上記R11としては、ヒドロキシ基が好ましい。
上記式(3)で表される基としては、例えば下記式で表される基等が挙げられる。
Figure 0006554877
[A]重合体を構成する全構造単位に対する構造単位(III)の含有割合の下限としては、5モル%が好ましく、10モル%がより好ましい。上記含有割合の上限としては30モル%が好ましく、25モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましい。
(その他の構造単位)
[A]重合体は上記構造単位(I)、構造単位(II)及び構造単位(III)以外にもその他の構造単位を有してもよい。上記その他の構造単位としては、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位が挙げられる。[A]重合体がこれらの構造単位を有することで、極性がさらに適度なものとなる。ここで、ラクトン構造とは、−O−C(O)−で表される基を含む1つの環(ラクトン環)を有する構造をいう。また、環状カーボネート構造とは、−O−C(O)−O−で表される基を含む1つの環(環状カーボネート環)を有する構造をいう。スルトン構造とは、−O−S(O)−で表される基を含む1つの環(スルトン環)を有する構造をいう。
[A]重合体を構成する全構造単位に対するその他の構造単位の含有割合の下限としては、0モル%が好ましく、5モル%がより好ましく、8モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては60モル%が好ましく、55モル%がより好ましく、50モル%がさらに好ましい。
([A]重合体の合成方法)
[A]重合体は、例えば所定の各構造単位に対応する単量体を、ラジカル重合開始剤等の重合開始剤を使用し、適当な重合反応溶媒中で重合することにより製造できる。例えば、単量体及びラジカル重合開始剤を含有する溶液を、重合反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法、単量体を含有する溶液と、ラジカル重合開始剤を含有する溶液とを各別に、重合反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法、各々の単量体を含有する複数種の溶液と、ラジカル重合開始剤を含有する溶液とを各別に、重合反応溶媒又は単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法等の方法で合成することが好ましい。
上記ラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル開始剤等が挙げられる。これらの中で、AIBN、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましく、AIBNがより好ましい。これらのラジカル開始剤は1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば後述のプレパターン形成用組成物が含有する溶媒と同様のものを使用できる。
上記重合における反応温度の下限としては、40℃が好ましく、50℃がより好ましい。一方、上記反応温度の上限としては、150℃が好ましく、120℃がより好ましい。反応時間の下限としては、1時間が好ましい。一方、反応時間の上限としては、48時間が好ましく、24時間がより好ましい。
上記[A]重合体は、再沈殿法により回収することが好ましい。すなわち反応終了後、反応液を再沈溶媒に投入することにより、目的の共重合体を粉体として回収する。再沈溶媒としては、アルコール類やアルカン類等を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。再沈殿法の他に、分液操作やカラム操作、限外ろ過操作等により、単量体、オリゴマー等の低分子成分を除去して、重合体を回収することもできる。
([B]酸発生体)
[B]酸発生体は、放射線照射により酸を発生する化合物である。その酸の作用により[A]重合体の酸解離性基が解離してカルボキシ基等の極性基が生じ、その結果、[A]重合体のエッチングレートが変化する。[B]酸発生体の含有形態としては、後述するような化合物の形態(以下、適宜「[B]酸発生剤」と称する)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[B]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
[B]酸発生剤の具体例としては、例えば特開2009−134088号公報の段落[0080]〜[0113]に記載されている化合物等が挙げられる。
[B]酸発生体は下記式(4)で表される化合物を含むことが好ましい。[B]酸発生体が下記構造を有する化合物を含み、この化合物はパターン形成用自己組織化組成物から形成される自己組織化膜中における分散性が良いため、パターンの断面形状の矩形性をより向上させることができる。
Figure 0006554877
上記式(4)中、R12は環員数6以上の脂環構造を含む1価の基又は環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基である。R13は、炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基である。Xは、1価の感放射線性オニウムカチオンである。
上記R12で表される環員数6以上の脂環構造を含む1価の基としては、例えばシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロドデシル基等の単環のシクロアルキル基;
シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の多環のシクロアルキル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基等が挙げられる。
上記R12で表される環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基としては、例えばノルボルナンラクトン−イル基等のラクトン構造を含む基;
ノルボルナンスルトン−イル基等のスルトン構造を含む基;
オキサシクロヘプチル基、オキサノルボルニル基等の酸素原子含有複素環基;
アザシクロヘキシル基、アザシクロヘプチル基、ジアザビシクロオクタン−イル基等の窒素原子含有複素環基;
チアシクロヘプチル基、チアノルボルニル基等のイオウ原子含有複素環基等が挙げられる。
12で表される基の環員数の下限としては、上述の酸の拡散長がさらに適度になる観点から8が好ましく、9がより好ましく、10がさらに好ましい。一方、上記環員数の上限としては、15が好ましく、13がより好ましい。
12としては、これらの中で、環員数9以上の脂環構造を含む1価の基、環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基が好ましく、アダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基、ノルボルナンラクトン−イル基、5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−イル基、アダマンタン−1−イルオキシカルボニル基、ノルボルナンスルトン−2−イルオキシカルボニル基、ピペリジン−1−イルスルホニル基がより好ましい。
上記R13で表される炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基としては、例えば、メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基等の炭素数1〜10のアルカンジイル基が有する水素原子の1個以上をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。
これらの中で、SO 基に隣接する炭素原子にフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基が好ましく、SO 基に隣接する炭素原子に2個のフッ素原子が結合しているフッ素化アルカンジイル基がより好ましく、1,1−ジフルオロメタンジイル基、1,1−ジフルオロエタンジイル基、1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−1,2−プロパンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロエタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロブタンジイル基、1,1,2,2−テトラフルオロヘキサンジイル基、1,1,2−トリフルオロブタンジイル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンジイル基がさらに好ましい。
上記Xで表される1価の感放射線性オニウムカチオンは、露光光の照射により分解するカチオンである。露光部では、この感放射線性オニウムカチオンの分解により生成するプロトンと、スルホネートアニオンとからスルホン酸を生じる。上記Xで表される1価の感放射線性オニウムカチオンとしては、例えば、S、I、O、N、P、Cl、Br、F、As、Se、Sn、Sb、Te、Bi等の元素を含む感放射線性オニウムカチオンが挙げられる。元素としてS(イオウ)を含むカチオンとしては、例えば、スルホニウムカチオン、テトラヒドロチオフェニウムカチオン等が挙げられ、元素としてI(ヨウ素)を含むカチオンとしては、ヨードニウムカチオン等が挙げられる。これらの中で、下記式(X−1)で表されるスルホニウムカチオン、下記式(X−2)で表されるテトラヒドロチオフェニウムカチオン、下記式(X−3)で表されるヨードニウムカチオンが好ましい。
Figure 0006554877
上記式(X−1)中、Rb1、Rb2及びRb3は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R若しくは−SO−Rであるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。k1、k2及びk3は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Rb1〜Rb3並びにR及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRb1〜Rb3並びにR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(X−2)中、Rb4は、置換若しくは非置換の炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数6〜8の芳香族炭化水素基である。k4は0〜7の整数である。Rb4が複数の場合、複数のRb4は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb4は、互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。Rb5は、置換若しくは非置換の炭素数1〜7の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は置換若しくは非置換の炭素数6若しくは7の芳香族炭化水素基である。k5は、0〜6の整数である。Rb5が複数の場合、複数のRb5は同一でも異なっていてもよく、また、複数のRb5は互いに合わせられ構成される環構造を表してもよい。qは、0〜3の整数である。
上記式(X−3)中、Rb6及びRb7は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、−OSO−R若しくは−SO−Rであるか、又はこれらの基のうちの2つ以上が互いに合わせられ構成される環構造を表す。R及びRは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数5〜25の脂環式炭化水素基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。k6及びk7は、それぞれ独立して0〜5の整数である。Rb6、Rb7、R及びRがそれぞれ複数の場合、複数のRb6、Rb7、R及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Rb1〜Rb7で表される非置換の直鎖状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
上記Rb1〜Rb7で表される非置換の分岐状のアルキル基としては、例えばi−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記Rb1〜Rb3、Rb6及びRb7で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
上記Rb4及びRb5で表される非置換の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記アルキル基及び芳香族炭化水素基が有する水素原子を置換していてもよい置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。これらの中でハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
上記Rb1〜Rb7としては、非置換の直鎖状又は分岐状のアルキル基、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基、−OSO−R”、−SO−R”が好ましく、フッ素化アルキル基、非置換の1価の芳香族炭化水素基がより好ましく、フッ素化アルキル基がさらに好ましい。R”は、非置換の1価の脂環式炭化水素基又は非置換の1価の芳香族炭化水素基である。
上記式(X−1)におけるk1、k2及びk3としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−2)におけるk4としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、1がさらに好ましい。k5としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記式(X−3)におけるk6及びk7としては、0〜2の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
上記Xとしては、上記式(X−1)で表されるカチオンが好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオンがより好ましい。
上記式(4)で表される酸発生剤としては、例えば、下記式(4−1)〜(4−14)で表される化合物(以下、「化合物(4−1)〜(4−14)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006554877
[B]酸発生剤としては、これらの中でも、オニウム塩化合物が好ましく、スルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩がより好ましく、化合物(4−1)、化合物(4−2)、化合物(4−12)、化合物(4−13)、化合物(4−14)がさらに好ましく、化合物(4−2)が特に好ましい。
[B]酸発生体が[B]酸発生剤の場合、形成されるプレパターンのパターン形状を良好なものとする観点から、[A]重合体100質量部に対する[B]酸発生剤の含有量の下限としては、0.1質量部が好ましく、0.5質量部がより好ましく、1質量部がさらに好ましく、3質量部が特に好ましい。一方、[B]酸発生剤の含有量の上限としては、50質量部が好ましく、40質量部がより好ましく、30質量部がさらに好ましく、28質量部が特に好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで上記プレパターンの矩形性が向上する。[B]酸発生体は、1種又は2種以上を用いることができる。
(溶媒)
溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系有機溶媒、アミド系溶媒、エステル系有機溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル系溶媒;
ジフェニルエーテル、アニソール等の芳香環含有エーテル系溶媒等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、2−ヘプタノン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒:
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒:
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えばN,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒;
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル等の酢酸エステル系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒;
γ−ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン系溶媒;
ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒;
ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば、
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
これらの中で、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒、環状ケトン系溶媒がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノンがさらに好ましい。上記プレパターン形成用組成物は、溶媒を1種又は2種以上含有していてもよい。
(酸拡散制御体)
上記プレパターン形成用組成物は、必要に応じて酸拡散制御体を含有してもよい。酸拡散制御体は、露光により[B]酸発生体から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏し、得られるプレパターン形成用組成物の貯蔵安定性がさらに向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上すると共に、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に優れたプレパターン形成用組成物が得られる。酸拡散制御体のプレパターン形成用組成物における含有形態としては、後述するような低分子化合物である酸拡散制御剤の形態(以下、適宜「酸拡散制御剤」ともいう)でも、重合体の一部として組み込まれた酸拡散制御基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
上記酸拡散制御剤としては、例えば下記式(c−1)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」ともいう)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」ともいう)、窒素原子を3個有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」ともいう)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
Figure 0006554877
上記式(c−1)中、RC1、RC2及びRC3は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
含窒素化合物(I)としては、例えばn−ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン等の芳香族アミン類などが挙げられる。
含窒素化合物(II)としては、例えばエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えばポリエチレンイミン、ポリアリルアミン等のポリアミン化合物;ジメチルアミノエチルアクリルアミド等の重合体などが挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えばホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えばピリジン、2−メチルピリジン等のピリジン類、ピラジン、ピラゾールなどが挙げられる。
また、上記酸拡散制御剤として、酸解離性基を有する化合物を用いることもできる。このような酸解離性基を有する酸拡散制御剤としては、例えばN―(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン、N―(t−ブトキシカルボニル)イミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)ベンズイミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)−2−フェニルベンズイミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)ジ−n−オクチルアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピペリジン等が挙げられる。
また、酸拡散制御体として、露光により感光し弱酸を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基としては、例えば露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物等が挙げられる。オニウム塩化合物としては、例えば下記式(c−2)で表されるスルホニウム塩化合物、下記式(c−3)で表されるヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
Figure 0006554877
上記式(c−2)及び式(c−3)中、RC4〜RC8は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。E及びQは、それぞれ独立して、OH、RCC1−COO、RCC1−SO 又は下記式(c−4)で表されるアニオンである。但し、RCC1は、アルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
Figure 0006554877
上記式(c−4)中、RC9は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基である。nは0〜2の整数である。
上記プレパターン形成用組成物が酸拡散制御剤を含有する場合、[A]重合体100質量部に対する酸拡散制御剤の含有量の下限としては、0.1質量部が好ましく、0.3質量部がより好ましい。一方、上記含有量の上限としては、10質量部が好ましく、8質量部がより好ましく、5質量部がさらに好ましい。
(プレパターン形成用組成物(I)の調製方法)
上記パターン形成用組成物(I)は、例えば上記溶媒中で、[A]重合体、[B]酸発生体等を所定の割合で混合することにより調製できる。また、プレパターン形成用組成物は、適当な溶媒に溶解又は分散させた状態に調製され使用され得る。
プレパターン形成用組成物(I)を基板上に塗布して塗膜を形成する方法は特に限定されず、スピンコート法等の公知の方法を採用できる。
<露光工程>
本工程では、上記塗膜の所望の領域に特定パターンのマスクを介して放射線を照射し、露光を行う。上記放射線としては、例えば、紫外線、遠紫外線、極端紫外線(EUV)、X線、荷電粒子線等が挙げられる。これらのうち、ArFエキシマレーザー光やKrFエキシマレーザー光に代表される遠紫外線、極端紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザー光、極端紫外線がより好ましい。また、露光方法としては液浸露光を行ってもよい。
次いでポストエクスポージャーベーク(PEB)を行い、塗膜の露光された部分において、露光により[B]酸発生体から発生した酸による[A]重合体の酸解離性基の解離を促進させることが好ましい。このPEBによって、露光部と未露光部とで現像液に対する溶解性に差が生じる。PEB温度の下限としては、50℃が好ましく、80℃がより好ましい。一方、上記PEB温度の上限としては、180℃が好ましく、130℃がより好ましい。PEB時間の下限としては、5秒が好ましく、10秒がより好ましい。一方、上記PEB時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。
<プレパターン形成工程>
本工程は、現像液により上記塗膜を現像することでプレパターン103を形成する工程である。上記プレパターン103によってパターン形成用自己組織化組成物の相分離によって得られるパターン形状が制御され、所望の微細パターンを形成することができる。
上記現像液として有機溶媒を主成分とする現像液を用いる場合、上記有機溶媒としては、例えば上述のプレパターン形成用組成物の溶媒として列挙した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。これらの中でも、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸エステル系溶媒が好ましく、酢酸n−ブチルがより好ましい。ケトン系溶媒としては、鎖状ケトンが好ましく、2−ヘプタノンがより好ましい。現像液中の有機溶媒の含有量としては、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、99質量%以上が特に好ましい。現像液中の有機溶媒以外の成分としては、例えば、水、シリコンオイル等が挙げられる。
上記現像液としてアルカリ現像液を用いる場合、このアルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ水溶液等が挙げられる。これらの中でも、TMAH水溶液が好ましく、2.38質量%TMAH水溶液がより好ましい。
現像により形成されるプレパターンは、後述する自己組織化膜形成工程において形成される自己組織化膜105のガイドパターンとして作用する。即ち、プレパターン中のフェノール構造によりプレパターンと自己組織化膜とが適度に相互作用するため、パターン形成用自己組織化組成物が含有する[D1]ブロック共重合体が有するブロックのうち、プレパターンの側面と親和性が高いブロックはプレパターンに沿って相を形成し、親和性の低いブロックはプレパターンから離れた位置に相を形成する。これにより所望のパターンを形成することができる。また、プレパターンの材質、サイズ、形状等により、パターン形成用自己組織化組成物の相分離によって得られるパターンの構造を細かく制御することができる。なお、プレパターンの形状、大きさ等は最終的に形成したいパターンに合わせて適宜選択することができ、例えばラインアンドスペースパターン、ホールパターン等を用いることができる。
なお、上記プレパターン103の表面を疎水化処理又は親水化処理してもよい。具体的な処理方法としては、水素プラズマに一定時間さらす水素化処理等が挙げられる。上記プレパターン103の表面の疎水性又は親水性を増長させることにより、パターン形成用自己組織化組成物の自己組織化を促進することができる。
<自己組織化膜形成工程>
本工程は、パターン形成用自己組織化組成物を用い、基板上に相分離構造を有する自己組織化膜を形成する工程である。上記下層膜102を用いない場合、基板上に直接パターン形成用自己組織化組成物を塗布して塗膜を形成し、相分離構造を備える自己組織化膜を形成する。また、上記下層膜102を用いる場合、図3及び図4に示すように、パターン形成用自己組織化組成物をプレパターン103によって挟まれた下層膜102上の領域に塗布して塗膜104を形成し、基板101上に形成された下層膜102上に、基板101に対して略垂直な界面を有する相分離構造を備える自己組織化膜105を形成する工程である。
[パターン形成用自己組織化組成物]
上記パターン形成用自己組織化組成物は、自己組織化により相分離構造を形成しうる1種又は複数種の重合体(以下、「[D]重合体」ともいう。)、及び溶媒を含有する。また、界面活性剤等の他の成分をさらに含有してもよい。
[D]重合体は1種のブロック共重合体(以下、「[D1]ブロック共重合体」ともいう)のみからなることが好ましい。また、[D]重合体は複数種の重合体(以下、「[D2]重合体」ともいう)からなることも好ましい。
([D1]ブロック共重合体)
[D1]ブロック共重合体は複数種のブロックから構成される。それぞれのブロックは1種又は複数種の単量体由来の単位の連鎖構造を有し、それぞれのブロックを形成する単量体は互いに異なる。このような複数のブロックを有する[D1]ブロック共重合体を適切な溶媒に溶解させると、同じ種類のブロック同士が凝集し、同種のブロックからなる相を形成する。このとき異なる種類のブロックから形成される層同士は互いに混ざり合うことがないため、異種の相が周期的に交互に繰り返される秩序パターンを有する相分離構造を形成することができると推察される。
[D1]ブロック共重合体を構成するブロックとしては、例えばポリ(メタ)アクリル酸ブロック、ポリスチレンブロック、ポリビニルアセタール系ブロック、ポリウレタン系ブロック、ポリウレア系ブロック、ポリイミド系ブロック、ポリアミド系ブロック、エポキシ系ブロック、ノボラック型フェノールブロック、ポリエステル系ブロック等が挙げられる。これらの中で、より微細なミクロドメイン構造を有するパターンを形成できるという観点から、ポリスチレンブロック及びポリ(メタ)アクリル酸ブロックを含むことが好ましく、ポリスチレンブロック及びポリ(メタ)アクリル酸ブロックのみからなることがより好ましい。
[D1]ブロック共重合体がポリスチレンブロック及びポリ(メタ)アクリル酸ブロックのみからなる場合、[D1]ブロック共重合体における(メタ)アクリル酸エステル単位に対するスチレン単位のモル比は、10/90以上90/10以下であることが好ましく、20/80以上80/20以下であることがより好ましく、30/70以上70/30以下であることがさらに好ましい。[D1]ブロック共重合体における(メタ)アクリル酸エステル単位の含有割合(モル%)に対するスチレン単位の含有割合(モル%)の比を上記特定の範囲とすることで、パターン形成用自己組織化組成物は、より微細かつ良好なミクロドメイン構造を有するパターンを形成することができる。
[D1]ブロック共重合体としては、例えば、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、テトラブロック共重合体等が挙げられる。これらの中で、所望の微細なミクロドメイン構造を有するパターンを容易に形成できるという観点から、ジブロック共重合体及びトリブロック共重合体が好ましく、ジブロック共重合体がより好ましい。
([D1]ブロック共重合体の合成方法)
[D1]ブロック共重合体は、リビングカチオン重合、リビングアニオン重合、リビングラジカル重合等によって合成することができ、例えばポリスチレンブロック、ポリ(メタ)アクリル酸ブロック及びこれら以外の他のブロックを所望の順で重合しながら連結することにより合成することができる。これらの中で、リビングアニオン重合が好ましい。
例えば、ポリスチレンブロック及びポリ(メタ)アクリル酸ブロックからなるジブロック共重合体である[D1]ブロック共重合体を合成する場合は、まずアニオン重合開始剤を使用して、適当な溶媒中でスチレンを重合することによりポリスチレンブロックを形成する。次に、(メタ)アクリル酸エステルを同様に添加し、上記ポリスチレンブロックに繋げてポリ(メタ)アクリル酸ブロックを形成する。なお、それぞれのブロックの合成方法としては、例えば、開始剤を含有する反応溶媒中に、単量体を含有する溶液を滴下して重合反応させる方法等の方法で合成することができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
上記重合における反応温度は、開始剤の種類に応じて適宜決定すればよいが、通常−150℃以上50℃以下であり、−80℃以上40℃以下が好ましい。反応時間としては、通常5分以上24時間以下であり、20分以上12時間以下が好ましい。
上記重合に使用される開始剤としては、例えばアルキルリチウム、アルキルマグネシウムハライド、ナフタレンナトリウム、アルキル化ランタノイド系化合物等が挙げられる。これらのうち、モノマーとしてスチレン、メタクリル酸メチルを使用して重合する場合には、アルキルリチウム化合物を用いることが好ましい。
重合反応により得られた重合体は、上記[A]重合体と同様に、再沈殿法により回収することが好ましい。再沈溶媒及び重合体回収に用いることのできるその他の方法も上記[A]重合体と同様である。
[D1]ブロック共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)の上限としては、80,000が好ましく、70,000がより好ましく、50,000がさらに好ましい。一方、上記Mwの下限としては、5,000が好ましく、8,000がより好ましく、10,000がさらに好ましい。[D1]ブロック共重合体のMwを上記特定範囲とすることで、上記パターン形成用自己組織化組成物は、より微細かつ良好なミクロドメイン構造を有するパターンを形成できる。
[D1]ブロック共重合体のMwと数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)の上限としては、通常5であり、3が好ましく、2がより好ましく、1.5がさらに好ましく、1.2が特に好ましい。一方、上記比の下限としては、1である。Mw/Mnをこのような特定範囲とすることで、パターン形成用自己組織化組成物は、より微細で良好なミクロドメイン構造を有するパターンを形成できる。
なお、Mw及びMnは、GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本、以上東ソー社製)を用い、流量1.0mL/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、試料濃度1.0質量%、試料注入量100μm、カラム温度40℃の分析条件で、検出器として示差屈折計を使用し、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したものである。
([D2]重合体)
[D2]重合体は複数種の重合体からなり、それぞれの重合体を形成する単量体は互いに異なる。このような複数種の重合体を有する[D2]重合体を適切な溶媒に溶解させると、同じ種類の重合体同士が凝集し、同種の重合体からなる相を形成する。このとき異なる種類の重合体から形成される層同士は互いに混ざり合うことがないため、異種の相が周期的に交互に繰り返される秩序パターンを有する相分離構造を形成することができると推察される。
[D2]重合体を構成する重合体としては、例えばアクリル系重合体、スチレン系重合体、ビニルアセタール系重合体、ウレタン系重合体、ウレア系重合体、イミド系重合体、アミド系重合体、ノボラック型フェノール重合体、エステル系重合体等が挙げられる。なお、上記重合体としては、1種類の単量体化合物から合成されるホモポリマーであっても、複数種の単量体化合物から合成されるコポリマーであってもよい。[D2]重合体としては、スチレン系重合体及びアクリル系重合体を含むものが好ましく、スチレン系重合体及びアクリル系重合体のみからなるものがより好ましい。
[D2]重合体がスチレン系重合体及びアクリル系重合体のみからなる場合、[D2]重合体におけるアクリル系重合体に対するスチレン系重合体のモル比は10/90以上90/10以下であることが好ましく、20/80以上80/20以下であることがより好ましく、30/70以上70/30以下であることがさらに好ましい。[D2]重合体におけるアクリル系重合体の含有割合(モル%)に対するスチレン系重合体の含有割合(モル%)の比を上記特定の範囲とすることで、パターン形成用自己組織化組成物は、より微細かつ良好なミクロドメイン構造を有するパターンを形成することができる。
([D2]重合体の合成方法)
[D2]重合体は、[A]重合体と同様に、例えば所定の各構造単位に対応する単量体を、ラジカル重合開始剤等の重合開始剤を使用し、適当な重合反応溶媒中で重合することにより製造できる。
[D2]重合体におけるそれぞれの重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、その上限としては、50,000が好ましく、30,000がより好ましく、20,000がさらに好ましく、15,000が特に好ましい。一方、上記Mwの下限としては、3,000が好ましく、5,000がより好ましく、7,000がさらに好ましく、8,000が特に好ましい。上記Mwを上記範囲とすることで上記パターン形成用自己組織化組成物からより微細なパターンを得ることができる。上記Mwが上記下限未満であると自己組織化膜の耐熱性が低下するおそれがある。上記Mwが上記上限を超えると十分に微細なパターンが得られないおそれがある。
[D2]重合体におけるそれぞれの重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)の上限としては、通常5であり、3が好ましく、2がより好ましい。一方、上記比の下限としては、1である。
(溶媒)
パターン形成用自己組織化組成物が含有してもよい溶媒としては、例えば上記プレパターン形成用組成物において例示したものと同様のものが挙げられる。
(界面活性剤)
上記パターン形成用自己組織化組成物は、さらに界面活性剤を含有してもよい。上記パターン形成用自己組織化組成物が界面活性剤を含有することで、基板等への塗布性を向上させることができる。
(パターン形成用自己組織化組成物の調製方法)
上記パターン形成用自己組織化組成物は、例えば上記溶媒中で、[D]重合体、界面活性剤等を所定の割合で混合することにより調製できる。また、パターン形成用自己組織化組成物は、適当な溶媒に溶解又は分散させた状態に調製され使用され得る。
[D]重合体が互いに不相溶な2種以上のブロックを有する[D1]ブロック共重合体である場合、パターン形成用自己組織化組成物を基板上に塗布しアニーリング等を行うことで、同じ性質を有するブロック同士が集積して秩序パターンを自発的に形成する、いわゆる自己組織化を促進させることができる。これにより、海島構造、シリンダ構造、共連続構造、ラメラ構造等の相分離構造を有する自己組織化膜を形成することができる。これらの相分離構造としては、基板101に対して略垂直な界面を有する相分離構造であることが好ましい。
この相分離構造はプレパターンに沿って形成されることが好ましく、相分離により形成される界面は、プレパターンの側面と略平行であることがより好ましい。例えば、[D1]ブロック共重合体がスチレンブロック及びポリ(メタ)アクリル酸ブロックからなり、プレパターン103とスチレンブロックとの親和性が高い場合には、スチレンブロックの相がプレパターン103に沿って直線状に形成され(105b)、その隣にポリ(メタ)アクリル酸ブロックの相(105a)及びスチレンブロックの相(105b)がこの順で交互に配列するラメラ状相分離構造等を形成する。なお、本工程において形成される相分離構造は、複数の相からなるものであり、これらの相から形成される界面は通常略垂直であるが、界面自体は必ずしも明確でなくてよい。また、[D1]ブロック共重合体分子における各ブロック鎖の長さの比、[D1]ブロック共重合体分子の長さ、プレパターン、下層膜等により、得られる相分離構造を精密に制御し、所望の微細パターンを得ることができる。
なお、[D]重合体が[D2]重合体である場合も、上記[D1]ブロック共重合体と同様に自己組織化膜105を得ることができる。
パターン形成用自己組織化組成物を基板上に塗布して塗膜104を形成する方法は特に制限されないが、例えば使用されるパターン形成用自己組織化組成物をスピンコート法等によって塗布する方法等が挙げられる。これにより、パターン形成用自己組織化組成物は、上記下層膜102上の上記プレパターン103間に充填される。
アニーリングの方法としては、例えばオーブン、ホットプレート等により80℃以上400℃以下の温度で加熱する方法等が挙げられる。アニーリングの時間の下限としては1分が好ましく、5分がより好ましい。一方、上記アニーリングの時間の上限としては、120分が好ましく、90分がより好ましい。これにより得られる自己組織化膜105の膜厚の下限としては、0.1nmが好ましく、0.5nmがより好ましい。一方、上記膜厚の上限としては、500nmが好ましく、100nmがより好ましい。
[除去工程]
本工程は上記自己組織化膜105が有する相分離構造のうちいずれか一方の相を除去する工程である。ここでは、図4及び図5に示すようにaブロック相105aを除去する。自己組織化により相分離したaブロック相とbブロック相とのエッチングレートの差を用いて、aブロック相105aをエッチング処理により除去することができる。aブロック相105a及び後述のプレパターン除去工程によりプレパターン103を除去した後の状態を図5に示す。
上記aブロック相105aの除去の方法としては、例えばケミカルドライエッチング、ケミカルウェットエッチング等の反応性イオンエッチング(RIE);スパッタエッチング、イオンビームエッチング等の物理的エッチング等の公知の方法が挙げられる。これらのうち反応性イオンエッチング(RIE)が好ましく、CF、Oガス等を用いたケミカルドライエッチング、有機溶媒、フッ酸等の液体のエッチング溶液を用いたケミカルウェットエッチング(湿式現像)がより好ましい。上記有機溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等のアルカン類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類、アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。なお、これらの溶媒は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
なお、上記エッチング処理の前に、必要に応じて放射線を照射してもよい。上記放射線としては、エッチングにより除去する相がポリ(メタ)アクリル酸ブロック相である場合には、254nmの放射線を用いることができる。上記放射線照射により、ポリ(メタ)アクリル酸ブロック相が分解されるため、ポリ(メタ)アクリル酸ブロック相がよりエッチングされ易くなる。
[プレパターン除去工程]
本工程は、図4及び図5に示すように、プレパターン103を除去する工程である。プレパターン103を除去することにより、より微細かつ複雑なパターンを形成することが可能となる。なお、プレパターン103の除去の方法については、上記aブロック相105aの除去の方法と同様のものを用いることができる。また、本工程は、上記部分除去工程と同時に行ってもよいし、部分除去工程の前又は後に行ってもよい。
[基板パターン形成工程]
本工程は、除去工程後、残存したbブロック相105bからなるパターンをマスクとして下層膜及び基板をエッチングすることによりパターニングする工程である。基板へのパターニングが完了した後、マスクとして使用された相は溶解処理等により基板上から除去され、最終的にパターニングされた基板(パターン)を得ることができる。
上記エッチングの方法としては、部分除去工程と同様の方法を用いることができ、エッチングガス及びエッチング溶液は、下層膜及び基板の材質により適宜選択することができる。例えば、基板がシリコン素材である場合、フロン系ガスとSFの混合ガス等を用いることができる。また、基板が金属膜である場合には、BClとClの混合ガス等を用いることができる。なお、当該パターン形成方法により得られるパターンは半導体素子等に好適に用いられ、さらに上記半導体素子はLED、太陽電池等に広く用いられる。
ここでは、上記部分除去工程においてaブロック相が除去されbブロック相が残存するものを例にとり説明したが、bブロック相が除去されaブロック相が残存してもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各物性値の測定方法を下記に示す。
[重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)]
重合体のMw及びMnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により東ソー社製のGPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を使用し、以下の条件により測定した。
溶離液:テトラヒドロフラン(和光純薬工業社)
流量:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
13C−NMR分析]
重合体の各構造単位含有割合を求めるための13C−NMR分析は、核磁気共鳴装置(日本電子社の「JNM−EX400」)を使用して測定した。
<パターン形成用自己組織化組成物の合成>
[ポリスチレン樹脂の合成]
1Lのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気下、蒸留脱水処理を行ったシクロヘキサン500gを注入し、0℃まで冷却した。その後、n−ブチルリチウム(シクロヘキサン溶液:1.8モル/L)を5mL注入し、蒸留脱水処理を行ったスチレン40gを30分かけて滴下注入した。滴下終了後60分間熟成した後、末端処理剤としての1,2−ブチレンオキシド1gを注入し、樹脂末端イソプロパノール基に修飾して反応を停止させた。反応溶液を室温まで昇温し、得られた反応溶液を濃縮してプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)で置換した後、シュウ酸2%水溶液1000gを注入撹拌し、静置後、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返し、金属Liを除去した後、超純水1,000gを注入撹拌し、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返しシュウ酸除去した後、溶液を濃縮してn−ヘキサン500g中に滴下して、樹脂を析出させた。析出した樹脂を減圧濾過し、n−ヘキサンで2回洗浄した後、60℃で減圧乾燥させることで、白色の重合体(X−1)10.5gを得た。重合体(X−1)のMwは5,300であり、Mw/Mnは1.1であった。
[ジブロックポリマーの合成]
500mLのフラスコ反応容器を減圧乾燥した後、窒素雰囲気下、蒸留脱水処理を行ったテトラヒドロフラン200gを注入し、−78℃まで冷却した。その後、s−ブチルリチウム(シクロヘキサン溶液:1N)を0.27g注入し、蒸留脱水処理を行ったスチレン10.7g(0.103モル)を30分かけて滴下注入した。このとき反応溶液の内温が−60℃ 以上にならないように注意した。滴下終了後30分間熟成した後、更に蒸留脱水処理を行ったメタクリル酸メチル10.3g(0.103モル)を30分かけて滴下注入し、30分間反応させた。この後、末端処理剤として1,2−ブチレンオキシド1gを注入し、樹脂末端イソプロパノール基に修飾して反応を停止させた。反応溶液を室温まで昇温し、得られた反応溶液を濃縮してプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)で置換した後、シュウ酸2%水溶液1000gを注入撹拌し、静置後、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返し、金属Liを除去した後、超純水1,000gを注入撹拌し、下層の水層を取り除いた。この操作を3回繰り返しシュウ酸除去した後、溶液を濃縮してn−ヘキサン500g中に滴下して、樹脂を析出させた。析出した樹脂を減圧濾過し、n−ヘキサンで2回洗浄した後、60℃で減圧乾燥させることで、白色の重合体(X−2)20.5gを得た。重合体(X−2)のMwは5,100であり、Mw/Mnは1.1であった。
[メタクリル樹脂の合成]
80℃に加熱した2−ブタノン10g中に、メタクリル酸メチル10gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸メチル)2gとを含んだ2−ブタノン20gを3時間かけて滴下した。その後、80℃で3時間加熱した後濃縮してから、n−ヘキサン200g中に滴下して重合体を析出させた。析出した重合体を減圧濾過し、重合体をn−ヘキサンで2回洗浄した後、60℃で減圧乾燥して白色の重合体(X−3)8gを得た。重合体(X−3)のMwは5,200であり、Mw/Mnは1.1であった。
[シロキサン樹脂の合成]
無水マレイン酸5gを水100gに加熱溶解させてマレイン酸水溶液を調製した。次に、フェニルトリエトキシシラン23.0g、4−t−ブトキシフェネチルトリエトキシシラン34.0g、及びプロピレンリコールモノプロピルエーテル500gをフラスコに入れた。このフラスコに、冷却管と先に調製しておいたマレイン酸水溶液を入れた滴下ロートとをセットし、オイルバスにて60℃で加熱した後、マレイン酸水溶液をゆっくり滴下し、60℃で4時間反応させた。反応終了後、濃塩酸1.0gを入れ、60℃で1時間反応させた。次いで、反応液を冷却後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500gを入れて、さらにエバポレータにセットし、反応中生成したメタノール及びエタノールを除去した。その後、反応液に水500gを入れ、酸を抽出し、洗浄を行った。その後、さらにエバポレータにより濃縮し重合体(X−4)を得た。重合体(X−4)のMwは2,200であり、Mw/Mnは1.1であった。
[合成例1]
重合体(X−1)及び(X−2)を質量比5:5で混合し、各重合体の濃度がそれぞれ1質量%となるように酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGMEA)に投入して溶液を作製した。この溶液を孔径200nmのメンブレンフィルタでろ過してパターン形成用自己組織化組成物(Y−1)を調製した。
[合成例2及び3]
使用した各成分の種類及び配合量を下記表1に示す通りとした以外は、上記合成例1と同様に操作して、各パターン形成用自己組織化組成物を調製した。
Figure 0006554877
<プレパターン形成用組成物の調整>
[[A]重合体の合成]
[A]重合体の合成に用いた単量体を下記に示す。
Figure 0006554877
(合成例4)
上記式(M−1)で表される化合物55g、上記式(M−2)で表される化合物45g、AIBN3g及びt−ドデシルメルカプタン1gをプロピレングリコールモノメチルエーテル150gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、6時間重合させた。重合後、反応溶液を1,000gのn−ヘキサン中に滴下して、共重合体を凝固精製した。次いで、この共重合体に再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、さらにメタノール150g、トリエチルアミン37g及び水7gを加え、沸点にて還流させながら8時間加水分解反応を行い、(M−1)に由来する構造単位の脱アセチル化を行った。反応後、溶剤及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた共重合体をアセトン150gに溶解し、2,000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して減圧下50℃で一晩乾燥することで重合体(A−1)を得た。この共重合体(A−1)のMwは8,000、Mw/Mnは1.9であり、p−ヒドロキシスチレンに由来する構造単位及び化合物(M−4)に由来する構造単位の含有比率は50(モル%):50(モル%)であった。
(合成例5〜8)
表2に示す単量体を用いた以外は上記合成例4と同様にして重合体(A−2)〜重合体(A−5)を合成した。
(合成例9)
上記式(M−4)で表される化合物55g、上記式(M−6)で表される化合物45g、及びAIBN3gをメチルエチルケトン300gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を78℃に保持して、6時間重合させた。重合後、反応溶液を2,000gのメタノール中に滴下して、共重合体を凝固させた。次いで、この共重合体を300gのメタノールで2回洗浄し、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥することで重合体(CA−1)を得た。この重合体(CA−1)のMwは8,400、Mw/Mnは1.9であり、化合物(M−3)及び化合物(M−4)に由来する各構造単位の含有比率は40(モル%):60(モル%)であった。
Figure 0006554877
プレパターン形成用組成物の調製に用いた化合物のうち、[A]重合体以外のものについて以下に示す。
[[B]酸発生剤]
B−1:下記式(B−1)で表される化合物
Figure 0006554877
[酸拡散制御剤]
C−1:下記式(C−1)で表される化合物
Figure 0006554877
[溶媒]
D−1:酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
D−2:乳酸エチル
[合成例10]
[A]重合体としての(A−1)100質量部、酸発生剤としての(B−1)27質量部、酸拡散制御剤としての(C−1)2.6質量部、並びに溶媒としての(D−1)4,300質量部及び(D−2)1,900質量部を混合した。この混合液を孔径0.20μmのメンブランフィルターでろ過し、プレパターン形成用組成物(R−1)を調製した。
[合成例11〜15]
[A]重合体として表3に示すものを用いた以外は上記合成例9と同様にしてフォトレジスト組成物(R−2)〜(R−6)を調製した。
Figure 0006554877
<実施例1〜18、比較例1〜6>
[プレパターンの形成]
塗布現像装置(東京エレクトロン社の「クリーントラックACT−8」)を用い、シリコンウエハ上に表3で示すプレパターン形成用組成物をスピンコートした後、110℃、60秒の条件でPBを行い、膜厚50nmのレジスト膜を形成した。続いて、簡易型の電子線描画装置(日立社の「HL800D」、出力;50keV、電流密度;5.0アンペア/cm)を用いて電子線を照射した。電子線の照射後、上記塗布現像装置を用い、100℃、60秒の条件でPEBを行った。PEB後、アルカリ現像又は有機溶媒現像を行った。
(アルカリ現像)
PEB後、上記塗布現像装置を用い、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で1分間、パドル法で現像した後、純水で水洗・乾燥することでL/S=100nm/100nmのプレパターンを形成した。
(有機溶媒現像)
PEB後、上記塗布現像装置を用い、酢酸ブチルにより、23℃で1分間、パドル法で現像した後、乾燥させた他は上記アルカリ現像と同様にして、L/S=100nm/100nmのプレパターンを形成した。
[自己組織化膜の形成]
上記プレパターンを形成した基板に、表4に示すパターン形成用自己組織化組成物を用いて以下の手順でパターンを形成した。
(パターン形成用自己組織化組成物(Y−1)による自己組織化膜の形成)
上記プレパターンを形成した基板に254nmの紫外光を150mJ/cm照射後、200℃で5分間ベークした。その後、パターン形成用自己組織化組成物(Y−1)を上記基板上に厚さ15nmになるように塗布し、130℃で1分間焼成して相分離させ、ミクロドメイン構造を形成した。その後、シクロヘキサン中に1分間浸漬させメタクリル酸メチル相を除去することでパターンを形成した。
(パターン形成用自己組織化組成物(Y−2)による自己組織化膜の形成)
上記プレパターンを形成した基板に254nmの紫外光を150mJ/cm照射後、200℃で5分間ベークした。その後、パターン形成用自己組織化組成物(Y−2)を上記基板上に厚さ15nmになるように塗布し、130℃で1分間焼成して相分離させ、ミクロドメイン構造を形成した。その後、テトラブチルアンモニウムハイドライドに1分間浸漬させポリスチレン部分を除去することでパターンを形成した。
(パターン形成用自己組織化組成物(Y−3)による自己組織化膜の形成)
上記プレパターンを形成した基板に254nmの紫外光を150mJ/cm照射後、200℃で5分間ベークした.その後、パターン形成用自己組織化組成物(Y−3)を上記基板上に厚さ15nmになるように塗布し、220℃で5分間焼成して相分離させ、ミクロドメイン構造を形成した。さらに、254nmの放射線を3000mJ/cm2で照射し、メチルイソブチルケトン(MIBK)/2−プロパノール(IPA)=2/8の溶液中に5分間浸漬させメタクリル酸メチル相を除去することでパターンを形成した。
<評価>
上記のように形成したパターンについて、測長日立ハイテクノロジーズ社の「S9830」)を用いて観察し、得られたパターンのLWR(nm)がプレパターンのLWRより20%以上小さくなっていれば良好、20%未満の場合を不良と判断した。結果を表4に示す。
Figure 0006554877
表4に示されるように、プレパターン形成用組成物がフェノール性水酸基を有する構造単位を含む実施例では、プレパターン上に形成される自己組織化膜の相分離が良好であり、その結果優れたLWR性能を発揮する。一方、プレパターン形成用組成物がフェノール性水酸基を有しない比較例では、自己組織化膜の相分離が不十分であり、その結果LWR性能に劣っていた。
本発明のパターン形成方法によれば、自己組織化膜の相分離を良好なものとでき、ひいては十分微細かつ良好な形状を有しLWR性能に優れるパターンを得ることができる。従って、本発明のパターン形成方法は、さらなる微細化が要求されている半導体デバイス、液晶デバイス等の各種電子デバイス製造におけるリソグラフィー工程に好適に用いられる。
101 基板
102 下層膜
103 プレパターン
104 塗膜
105 自己組織化膜
105a aブロック相
105b bブロック相

Claims (12)

  1. 基板上に、プレパターン形成用組成物を用いてプレパターンを形成する工程と、
    パターン形成用自己組織化組成物を用い、上記プレパターンが形成された基板上に自己組織化膜を形成する工程と、
    上記自己組織化膜の一部の相を除去する工程と
    を備え、
    上記プレパターン形成用組成物が、
    フェノール性水酸基を含む第1構造単位と、酸解離性基を含む第2構造単位とを有する重合体、
    下記式(4)で表される化合物を含む感放射線性酸発生
    Figure 0006554877
    (式(4)中、R 12 は環員数6以上の脂環構造を含む1価の基又は環員数6以上の脂肪族複素環構造を含む1価の基である。R 13 は、炭素数1〜10のフッ素化アルカンジイル基である。X は、1価の感放射線性オニウムカチオンである。)
    下記式(c−2)で表されるスルホニウム塩化合物及び下記式(c−3)で表されるヨードニウム塩化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のオニウム塩化合物を含む酸拡散制御剤、並びに
    Figure 0006554877
    (式(c−2)及び式(c−3)中、R C4 〜R C8 は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。E 及びQ は、それぞれ独立して、OH 、R CC1 −COO 、R CC1 −SO 又は下記式(c−4)で表されるアニオンである。但し、R CC1 は、アルキル基、アリール基又はアラルキル基である。)
    Figure 0006554877
    (式(c−4)中、R C9 は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基である。n は0〜2の整数である。)
    溶媒
    を含有するパターン形成方法。
  2. 上記式(4)で表される化合物が、下記式(4−1)〜(4−14)のいずれかで表される化合物である請求項1に記載のパターン形成方法。
    Figure 0006554877
    (式(4−1)〜(4−14)中、X は、1価の感放射線性オニウムカチオンである。)
  3. 上記パターン形成用自己組織化組成物が、
    自己組織化により相分離構造を形成しうる1種又は複数種の重合体、及び
    溶媒
    を含有する請求項1又は請求項2に記載のパターン形成方法。
  4. 上記塗膜形成工程前に、
    基板上に下層膜を形成する工程
    をさらに備え、
    上記自己組織化膜形成工程において、自己組織化膜を上記下層膜上のプレパターンが存在しない領域に形成する請求項1、請求項2又は請求項3に記載のパターン形成方法。
  5. 上記第2構造単位が下記式(1)で表される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
    Figure 0006554877
    (式(1)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rは、−Ar−、*−COO−Ar−、*−CO−又は*−Ar−CO−である。Arは、置換若しくは非置換の炭素数6〜20のアリーレン基である。*は、Rが結合する炭素原子との結合部位を示す。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。R及びRは、それぞれ独立して炭素数1〜20の1価の炭化水素基若しくは炭素数1〜20の1価のオキシ炭化水素基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される環員数3〜20の環構造を表す。但し、R及びRが1価の炭化水素基の場合、Rは1価の炭化水素基である。)
  6. 上記第1構造単位が下記式(2)で表される請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
    Figure 0006554877
    (式(2)中、Rは、水素原子又はメチル基である。Rは、単結合又は*−COO−である。*は、Rが結合する炭素原子との結合部位を示す。Rは、炭素数1〜20の1価の有機基である。mは、0〜4の整数である。mが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。nは、1〜3の整数である。但し、m+nは5以下である。)
  7. 上記第1構造単位の含有割合が、上記重合体を構成する全構造単位に対して40モル%以上70モル%以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  8. 上記重合体が、フッ素原子を含む第3構造単位をさらに有する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  9. 上記第3構造単位が下記式(3)で表される基を含む請求項8に記載のパターン形成方法。
    Figure 0006554877
    (式(3)中、R及びR10は、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜20のフッ素化アルキル基である。R11は、フッ素原子又はヒドロキシ基である。)
  10. 上記露光工程において、極端紫外線(EUV)を照射する請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  11. 上記現像工程において、有機溶媒を主成分とする現像液を用いる請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  12. 上記現像工程において、アルカリ現像液を用いる請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
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