JP6553268B2 - マグネシウム−リチウム合金およびその表面処理方法 - Google Patents

マグネシウム−リチウム合金およびその表面処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、マグネシウム−リチウム合金と、その表面処理方法とに関するものである。より具体的には、耐食性に優れ、かつ、パーティクルの発生がない表面を形成することができ、かつ、表面電気抵抗値を低くすることができるマグネシウム−リチウム合金と、その表面処理方法に関するものである。
マグネシウム合金は、物理的強度、軽量性、リサイクル性、電磁波シールド性、熱放散性、寸法安定性などが優れている。その中でも、鉄やアルミニウム等の合金と同様に展伸性が向上し、常温でプレスが可能な素材として、リチウムを含有したマグネシウム−リチウム合金は、様々な分野で利用することが行われている。しかし、マグネシウム−リチウム合金は、一般的なマグネシウム合金よりも耐食性が低く、そのままでは実用に耐えられないケースが多い。
そこで、従来より、マグネシウム−リチウム合金の耐食性を向上させるとともに、低電気抵抗を実現する表面処理方法として、本発明者等は、アルミニウムおよび亜鉛の金属イオンを含有する無機酸の処理液によってマグネシウム−リチウム合金の表面処理を行う方法を提案している(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2011−58074号公報 特開2011−58075号公報
しかし、上記従来の表面処理方法の場合、形成された化成皮膜の表面に、化成処理由来のパーティクルが発生することがあり、このパーティクルが低電気抵抗値を阻害することとなるため、当該パーティクルが発生した場合には、表面処理後にこのパーティクルの拭き取り作業をする必要があった。
また、このように表面処理したマグネシウム−リチウム合金を、携帯電話やパーソナルコンピュータ等の筐体に使用するような場合、化成皮膜の表面に発生したパーティクルを十分に拭き取りしていなければ、当該パーティクルが筐体内で飛散してコンタミネーションの原因となり、当該筐体内の電子機器に悪影響を及ぼしてしまうといった不都合を生じることとなる。
そのため、パーティクルが発生しない表面処理条件で化成皮膜を形成することが考えられるが、パーティクルが発生しない条件の化成皮膜は、当該化成皮膜の形成も不十分となっていた。したがって、化成皮膜が十分に形成されて耐食性が良く、パーティクルの発生がなく、しかも、低電気抵抗値を達成することはできなかった。
本発明は、係る実情に鑑みてなされたものであって、塗装下地性能や裸耐食性に優れ、パーティクルによるコンタミネーションの問題を生じることがなく、低電気抵抗を実現することができる皮膜を形成する方法と、それによって得られるマグネシウム−リチウム合金とを提供することを目的としている。
上記課題を解決するための本発明のマグネシウム−リチウム合金は、表面に平面視15μm以上の最長離隔間距離を持つ独立した凸状突起が310μm×250μm四方の単位面積あたりに20個以上散在し、粘着力7.02±1N/cmの強度を有するテープを、質量2kg、直径85mm、幅45mmの圧着ローラにより圧着し、その後、圧着面に対して90度の引き剥がし角度で引き剥がした際に、テープに移行したパーティクルの量が2.0mg/m 以下となされ、ピン間10mm、ピン先直径2mmの円柱状2探針プローブ(1針の接触表面積3.14mm 2 )を、240gの荷重で表面に押圧した時の電流計の表面電気抵抗値が1Ω以下となされたものである。
上記マグネシウム−リチウム合金は、マグネシウム−リチウム合金の表面に、エポキシ系プライマーを膜厚12.5±2.5mmの厚みで焼付塗布後、アクリル系トップコートを膜厚12.5±2.5mmの厚みで焼付塗装し、60℃の温水に24時間浸漬した後、水分を除去し常温の室内環境雰囲気下で1時間放置した後に、JIS5400に準拠した100マスのクロスカット試験を行った際に、剥離するマス目を生じないものである。
上記マグネシウム−リチウム合金は、マグネシウム−リチウム合金の表面に、エポキシ系プライマーを膜厚12.5±2.5mmの厚みで焼付塗布後、アクリル系トップコートを膜厚12.5±2.5mmの厚みで焼付塗装し、60℃の温水に24時間浸漬した後、水分を除去し常温の室内環境雰囲気下で2カ月放置した後に、JIS5400に準拠した100マスのクロスカット試験を行った際に、剥離するマス目を生じないものである。
上記課題を解決するための本発明のマグネシウム−リチウム合金の表面処理方法は、上記のマグネシウム−リチウム合金を得るための表面処理方法であって、マグネシウム−リチウム合金の表面を、リン酸に150〜500ppmの中性フッ化アンモニウムを含有した水溶液からなるエッチング処理液で処理する工程の後、アルカリ系水溶液に浸漬してスマットの残留分を除去する表面調整処理を行った後、3.33〜40g/リットルのフッ素化合物を含有する化成処理液に浸漬して化成皮膜を形成する工程をさらに具備するものである。
上記マグネシウム−リチウム合金の表面処理方法は、化成処理液として、3.33〜40g/リットルのフッ素化合物を含有する化成処理液に、さらに、ポリアリルアミン、ポリアリルアミン部分カルボニル化、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドの中から選択される1種以上が50〜5000ppmの濃度で含有されたものを使用するものであってもよい。
上記課題を解決するための本発明の電気機器筐体部品は、上記マグネシウム−リチウム合金からなるものである。
本発明の処理対象となるマグネシウム−リチウム合金としては、冷間プレス加工に適合するリチウムを含有する種々のマグネシウム合金を用いることができる。例えば、先行技術文献に開示している各種のマグネシウム−リチウム合金を用いることができる。このマグネシウム−リチウム合金の大きさ、形状については特に限定されるものではない。好ましいマグネシウム−リチウム合金としては、リチウムを5〜20質量%、さらに好ましくは5〜16質量%含有し、残部がマグネシウムと不純物となされたものが挙げられる。具体的なマグネシウム−リチウム合金としては、リチウム9%、亜鉛1%、残部がマグネシウムと不純物となされたLZ91材、リチウム7%、亜鉛1%、残部がマグネシウムと不純物となされたLZ71材、リチウム7%、アルミニウム7%、亜鉛1%、残部がマグネシウムと不純物となされたLAZ771材、リチウム7%、アルミニウム3%、亜鉛1%、残部がマグネシウムと不純物となされたLAZ731材、リチウム7%、アルミニウム4%、亜鉛1%、残部がマグネシウムと不純物となされたLAZ741材、リチウム14%、アルミニウム1%、残部がマグネシウムと不純物となされたLA141材、リチウム14%、アルミニウム2%、残部がマグネシウムと不純物となされたLA142材、リチウム14%、アルミニウム3%、残部がマグネシウムと不純物となされたLA143材、また、LZ91材にCaが数%添加された合金、LAZ741材にYが数%添加された合金、その他、マグネシウムとリチウムを主成分として1種または複数種の金属元素が添加された各種のリチウム−マグネシウム合金が挙げられる。
なお、マグネシウム−リチウム合金の極表層では、リチウムが多量に偏析しているため、その表面では非常に腐食し易い状態になっている。したがって、このマグネシウム−リチウム合金は、通常の化成処理でも行われているように、必要に応じて、脱脂工程、水洗工程、エッチング工程等を経て表面酸化物層や偏析層の除去等を行ってから使用される。
脱脂工程は、水酸化ナトリウム等による高アルカリ溶液中に浸漬させる等の方法によることができる。水酸化ナトリウムによる場合、好ましくは1〜20質量%の濃度の高アルカリ溶液として調製される。高アルカリ溶液中への浸漬時間は、1〜10分間であることが好ましい。水酸化ナトリウム水溶液の濃度が、1質量%未満であったり、浸漬時間が1分間未満であると、脱脂不足により外観不良を生じることとなる。また、20質量%よりも高い濃度の水酸化ナトリウム水溶液を用いると、アルカリ残が原因となる白粉が発生する。なお、上記した水酸化ナトリウム水溶液以外の高アルカリ溶液を使用する場合は、遊離アルカリ度(FAL)が21.0〜24.0ポイントとなるように調整したものを用いることが好ましい。
エッチング処理液による処理工程は、主成分としてリン酸を9〜35g/リットルの濃度とした水溶液に、150〜500mg/リットルの中性フッ化アンモニウムを含有させたエッチング処理液で、マグネシウム−リチウム合金を浸漬処理することによって行われる。このエッチング処理液で処理することにより、従来では得られなかった、パーティクルの発生が無いマグネシウム−リチウム合金を得ることができる。しかも、表面電気抵抗値を低くすることができ、優れた塗装性能、耐食性も得られる。
中性フッ化アンモニウムのエッチング処理液中の含有率は、150〜500mg/リットルであることが好ましく、より好ましくは、150〜400mg/リットルである。中性フッ化アンモニウムの含有量が、150mg/リットル未満の場合、マグネシウム−リチウム合金の表面に、表面電気抵抗値を低くするための微細な凸状突起を形成した化成処理膜を形成することができず、500mg/リットルを超える場合、隣接する凸状突起同士が繋がって連続した突起となってしまうとともに、パーティクルの発生が多くなりすぎてしまう。
エッチング処理液における無機酸の濃度は、遊離酸度(FA)が9.0〜12.0ポイントの範囲となるように調整する。9.0ポイント未満であると、処理不足、外観不良、表面電気抵抗値の上昇、塗膜密着性の低下などを生じることがあり、12.0ポイントを超えると、過剰処理による肌荒れ、寸法不良、皮膜耐食性低下などを生じることがある。この際、無機酸において、リン酸が主成分となるように、エッチング処理液中、9〜35g/リットルの濃度でリン酸を使用する。
マグネシウム−リチウム合金を表面処理した後に生じる、当該マグネシウム−リチウム合金の表面におけるパーティクルは、エッチングで発生した過剰エッチング成分が残留したものと考えられ、このパーティクルの発生を防止するためには、この過剰エッチングによって発生する遊離フッ素成分を一定量以下に制限する必要がある。一方、表面電気抵抗値を低くするためには、表面近傍の組成、汚れ、押し圧など様々な影響因子が考えられるが、特にマグネシウム−リチウム合金の表面に、所定高さがある複数の独立した凸状突起を形成することが有効である。これらのことから、中性フッ化アンモニウムを一定量の範囲の量に制御することで、遊離フッ素成分を完全に封鎖して、マグネシウム−リチウム合金の表面に発生するパーティクルの量を低減させるとともに、マグネシウム−リチウム合金の表面に、所定高さがある複数の独立した凸状突起を適度に散在した状態で形成して表面電気抵抗値を低く設定できることとなる。この際、凸状突起は、小さすぎると表面電気抵抗値を低くするために有効なものとならないので、最長離隔間距離、すなわち、凸状突起における最も離れた位置の間の直線距離が15μm以上となるように形成されたものであることが必要である。また、凸状突起の数としては、310μm×250μm四方の単位面積あたりに20個以上散在している必要がある。20個未満の場合は、表面電気抵抗値を低くすることができなくなる。なお、この凸状突起の数の上限については、特に限定されるものではないが、凸状突起の数を増やそうとして中性フッ化アンモニウムの量を増やすと、過剰エッチングで発生した遊離フッ素成分がパーティクルとなってマグネシウム−リチウム合金の表面に発生し易くなるとともに隣接する凸状突起同士が繋がってしまい、独立した凸状突起が形成され難くなる。したがって、凸状突起としては、310μm×250μm四方の単位面積あたりに20個〜85個、より好ましくは、30個〜70個が理想的な散在状態となる。
上記エッチング処理液による浸漬は、35℃〜70℃、好ましくは55〜65℃の温度状態として行うのが好ましい。35℃未満であると、処理不足、外観不良、表面電気抵抗値の上昇、塗膜密着性低下などを生じることがあり、70℃を越えると、過剰処理による肌荒れ、寸法不良、皮膜耐食性低下などを生じることがある。また、浸漬時間は、0.5〜2分間、より好ましくは1分間である。0.5分間未満であると、処理不足、表面電気抵抗値の上昇、塗膜密着性低下などを生じることがあり、2分を越えると、皮膜耐食性が低下することがある。
アルカリ系水溶液による脱脂処理の後、以上の組成で構成されるエッチング処理液により凸状突起を形成するための工程を行った後、スマットの残留分を除去するために、再度、アルカリ系水溶液により表面調整処理を実施する。このアルカリ系水溶液による表面調整処理は、脱脂工程と同様に、水酸化ナトリウム等による高アルカリ溶液中に浸漬させる等の方法によることができる。水酸化ナトリウムによる場合、好ましくは5〜30質量%の濃度の高アルカリ溶液として調製される。高アルカリ溶液中への浸漬時間は、0.5〜10分間であることが好ましい。また、浸漬温度は45〜70℃である。水酸化ナトリウム水溶液の濃度が、5質量%未満であったり、浸漬時間が0.5分間未満であったり、温度が45℃未満の場合は、スマットが残留し、皮膜耐食性が低下する可能性がある。また、30質量%よりも高い濃度の水酸化ナトリウム水溶液を用いると、アルカリ残が原因となる白粉が発生する可能性がある。なお、上記した水酸化ナトリウム水溶液以外の高アルカリ溶液を使用する場合は、遊離アルカリ度(FAL)が31.5〜35.5ポイントとなるように調整したものを用いることが好ましい。
この表面調整処理の後に、フッ化物を含有する化成処理液により、皮膜化成処理する工程を行う。この工程によって耐食性が強化される。
皮膜化成処理する工程は、フッ素を含有する化成処理液に浸漬することによって得られる。
この化成処理液中のフッ素としては、フッ酸、フッ化ナトリウム、フッ化水素酸、酸性フッ化ナトリウム、酸性フッ化カリウム、酸性フッ化アンモニウム、ケイフッ化水素酸およびその塩、ならびにホウフッ化水素酸およびその塩から選ばれる少なくとも1種から供給されることが好ましい。これらの化合物によれば、フッ素が活性状態で十分に溶け込んだものとして得ることができるからである。この中でも特に、酸性フッ化アンモニウムが好ましい。
化成処理液におけるフッ素の含有量は、好ましくは3.33〜40g/リットルの範囲の割合である。より好ましくは8.0〜30.0g/リットルである。フッ素の含有量が3.33g/リットル未満であると、皮膜付着量不足、皮膜耐食性低下などを生じることがあり、また、40g/リットルを超えると、表面電気抵抗値の上昇、塗膜密着性の低下などを生じることがあるからである。
化成処理液における酸の濃度は、遊離酸度(FA)が8.0〜12.0ポイントの範囲となるように調整する。8.0ポイント未満であると、皮膜付着量不足、皮膜耐食性低下などを生じることがあり、12.0ポイントを超えると、表面電気抵抗値の上昇、塗膜密着性の低下などを生じることがあるからである。
化成処理液による皮膜化成処理は、マグネシウム−リチウム合金を化成処理液中に浸漬する等、処理液をマグネシウム−リチウム合金の表面に一定時間接触させることができる一般的な方法によって行うことができる。
上記した浸漬する方法による場合、化成処理液は、40〜80℃、好ましくは約55〜65℃の温度状態で行われるのが好ましい。マグネシウム及びリチウムと、フッ素との化学反応を迅速かつ良好に行わせるためである。また、浸漬時間は、好ましくは0.5〜5分間、より好ましくは約1.5〜4.5分間である。マグネシウム−リチウム合金の表面にフッ化マグネシウム及びフッ化リチウムを生じさせると共に、その複合作用を十分に発揮させるためである。浸漬時間が0.5分間未満であると、皮膜付着量不足、皮膜耐食性低下などを生じることがあり、5分間を超えると、過剰処理のため表面電気抵抗値の上昇、塗膜密着性の低下などを生じることがある。
なお、上記した化成処理液による皮膜化成処理において、化成処理液には、ポリアリルアミン、ポリアリルアミン部分カルニル化、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドの中から選択される少なくとも1種以上の有機化合物が、さらに加えられることが好ましい。この中でも特にポリアリルアミンが好ましい。すなわち、マグネシウム−リチウム合金の場合、上記した化成処理液によって皮膜化成処理を行うと、マグネシウム−リチウム合金の成分により、塗装性能(特に耐久性)が低下することが懸念されるが、上記したポリアリルアミン、ポリアリルアミン部分カルニル化、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドの中から選択される少なくとも1種以上の有機化合物を加えることで、後に塗装を行う場合、塗膜の密着性能を向上させることができることとなる。この場合、上記有機化合物の添加量としては、化成処理液中に、50〜5000mg/リットルの量で含有されることが好ましく、2000〜4000mg/リットルの量で含有されることがより好ましい。
本発明のマグネシウム−リチウム合金の表面処理方法においては、脱脂、エッチング処理液による処理工程、および表面調整処理を行った後に、この化成処理液による皮膜化成処理工程を行うことが好ましい。なお、脱脂、エッチング処理液による処理工程、および表面調整処理、皮膜化成処理は、それぞれ個別に行われ、各処理の間に水洗処理が施される。
本発明の方法により表面処理したマグネシウム−リチウム合金は、その表面に形成した塗装膜に密着性を良好に保持させることができる。この塗装処理は、上記した本発明の表面調整処理後に、水洗、乾燥の過程を経た後に行うことができる。塗装方法としては、エポキシカチオン電着塗装によるプライマー処理、さらにはメラミン樹脂等による上塗り処理、一般焼付け塗装等の方法によることができる。
また、本発明の方法により表面処理したマグネシウム−リチウム合金は、優れた耐食性が得られるだけでなく、粘着力7.02±1N/cmの強度を有するテープを、質量2kg、直径85mm、幅45mmの圧着ローラにより圧着し、その後、圧着面に対して90度の引き剥がし角度で引き剥がした際に、テープに移行したパーティクルの量を2.0mg/m2以下にすることができる。また、上記マグネシウム−リチウム合金は、ピン間10mm、ピン先直径2mmの円柱状2探針(1針の接触表面積3.14mm2)のAプローブ(株式会社三菱化学アナリテック社製)を、240gの荷重で表面に押圧した時の電流計の表面電気抵抗値を1Ω以下とすることができる。また、このプローブを60gの荷重で押圧した時の電流計の表面電気抵抗値でも10Ω以下、好ましい条件に整えると1Ω以下とすることができる。240gの荷重は、ビス固定によってマグネシウム−リチウム合金にアースを取る場合の固定力を想定しており、60gの荷重は、マグネシウム−リチウム合金の表面にテープ固定によってアースを取る場合の固定力を想定している。
したがって、本発明の方法による表面処理を行って得られるマグネシウム−リチウム合金は、例えば、携帯電話、ノートパソコン、携帯翻訳機、ビデオカメラ、デジタルカメラなどのように、高い電磁波シールド性や、基板からのアースをとるために表面電気抵抗値が低いことを要求される、各種の電子機器筐体部品として有効利用することができる。
さらに、本発明の方法による表面処理は、マグネシウム−リチウム合金の圧延材に施した後、得られた圧延材をプレス加工などで加工しても優れた耐食性と表面電気抵抗値を低く保つことができる。したがって、本発明の方法による表面処理は、プレス加工した後の部品の状態になったマグネシウム−リチウム合金に行うものであってもよいし、加工前の圧延材の状態のマグネシウム−リチウム合金に行うものであってもよい。
さらに、このようにして得られるマグネシウム−リチウム合金に、後工程で塗装を行う場合には、化成処理液に上記したポリアリルアミン、ポリアリルアミン部分カルニル化、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドの中から選択される少なくとも1種以上の有機化合物を加えて化成処理を行えば、塗膜の密着性を向上させ、塗膜耐久性を高めることができる。したがって、上記したような、各種の電子機器筐体部品の場合、筐体内でアースを取り、筐体外面に塗装を行うことができ、好適に利用することができる。
以上述べたように、本発明のマグネシウム−リチウム合金の表面処理方法によると、マグネシウム−リチウム合金の表面に、平面視15μm以上の最長離隔間距離を持つ独立した凸状突起を、310μm×250μm四方の単位面積あたりに20個以上散在している状態にすることができる。したがって、この表面処理方法によって処理したマグネシウム−リチウム合金は、各種電子機器の筐体に使用するような場合であっても、コンタミネーションの問題を生じることなく、使用することができる。
しかも、この表面処理方法によって処理したマグネシウム−リチウム合金は、表面電気抵抗値を低くすることができるので、マグネシウム−リチウム合金が有する超軽量、常温プレス加工による加工コストの低下などの利点に加えて、電磁波シールド性が求められたり、基板からのアースを取る必要がある電子機器筐体部品に用いることが可能となる。
さらに、この表面処理方法によって処理したマグネシウム−リチウム合金は、その表面に塗装を行う場合には、塗膜の密着性を向上させることができる。
(実施例1〜7、比較例1〜24)
被処理対象物として、マグネシウム−リチウム合金(日本金属株式会社製「LZ91材」:リチウム9質量%、亜鉛1質量%、マグネシウム残部)からなる縦50mm、横50mm、厚さ0.8mmの圧延材を試験片として用意した。
まず、この試験片は、液温を80℃に保った強アルカリ水溶液(ミリオン化学株式会社製:商品名GFMG15SXの30%水溶液)中に、8分間浸漬して脱脂処理を行った。
脱脂処理後の試験片は、水洗後、リン酸19g/リットルを含有する水溶液に、表1に示す各添加剤を添加したエッチング処理液によって、エッチング処理工程を行った。このエッチング処理工程は、液温を60℃に保った各エッチング処理液中に、試験片を120秒間、浸漬することによって行った。
次いで、試験片は、水洗後、液温を60℃に保った強アルカリ水溶液(ミリオン化学株式会社製:商品名GFMG15SXの45%水溶液)中に、2分間浸漬して表面調整処理を行った。
次に、試験片は、水洗後、酸性フッ化アンモニウムを含有する水溶液からなる化成処理液に60℃、180秒の条件で浸漬した。この化成処理液は、酸性フッ化アンモニウム中のフッ素が、13.33g/リットルとなるように調整して使用した。
水洗および乾燥工程を経て得られた試験片は、一つの条件につき複数枚用意しておき、そのうち2枚は、表面のパーティクル発生量、表面電気抵抗値をそれぞれ評価した。また、目視により皮膜の外観状態を観察した。結果を表1に示す。
表1の結果から、良好な使用範囲が広かった中性フッ化アンモニウムのエッチング処理液で処理した試験片については、以下の試験を行った。すなわち、良好な範囲で中性フッ化アンモニウムを使用したエッチング処理液(実施例1〜実施例5)と、良好な範囲外で中性フッ化アンモニウムを使用したエッチング処理液(比較例15〜比較例20)と、中性フッ化アンモニウムを含んでいない処理液(比較例1)とによってエッチング処理を行った各試験片に、マグネシウム合金用一般焼き付け塗装を下記の要領で行った後、塗膜耐食性試験、塗膜耐湿性試験を行った。また、酸性フッ化アンモニウムの量を変更した化成処理液で皮膜化成処理を行った各試験片(実施例6,7、比較例23、24)についても、マグネシウム合金用一般焼き付け塗装を下記の要領で行った後、塗膜耐食性試験、塗膜耐湿性試験を行った。なお、マグネシウム合金用一般焼き付け塗装は、下塗りをエポキシ樹脂系塗料プライマーにより塗装後、150℃、20分間焼き付け、上塗りをアクリル系塗料により150℃、20分間焼き付け、総合膜厚を40〜50μmとした。
これら各試験片の塗装耐食性試験、塗膜耐湿性試験の結果を表2に示す。
また、良好な範囲で中性フッ化アンモニウムを使用したエッチング処理液によってエッチング処理を行った試験片(実施例1〜実施例5)と、良好な範囲外で中性フッ化アンモニウムを使用したエッチング処理液によってエッチング処理を行った試験片(比較例15〜比較例20)と、中性フッ化アンモニウムを含んでいない処理液によってエッチングを行った試験片(比較例1)とについて、表面処理後に得られた試験片の表面の凸部の形成状態を評価した。
試験片の表面の凸部の形状状態の評価結果は、表3ないし表6に示す。
なお、本実施例および比較例における各評価は以下のように行った。
−パーティクルの発生量評価−
試験片の表面に、日本工業規格JIS 1522に規定された方法による、ステンレス板への180度における粘着力が7.02±1N/cmの密着強度を有する幅12mmのテープを、日本工業規格JIS Z 0237に規定された材質の質量2kg、直径85mm、幅45mmの圧着ローラにより、圧着した。圧着したテープを、日本工業規格JIS Z 0237により規定された粘着力試験法により、90度の角度で剥離した。そして、剥離したテープの粘着面に付着したMg量を蛍光X線分析装置により定量測定した。蛍光X線分析装置は、走査型蛍光X線分析装置 ZSX Primusllを用い、検量線は10mmの直径の一定面積当たりに硝酸マグネシウムを規定量テープの粘着面にまぶして作成した。同じ試験片につき3回測定した。なお、テープ剥離の際の90度引っ張り強度も参考に測定した。評価については、定量された粉状のパーティクルが、0.5mg/m2未満の場合を「○」、0.5mg/m2〜20.0mg/m2未満の場合を「△」、20.0mg/m2以上の場合を「×」とした。
−表面電気抵抗値−
表面電気抵抗値は、ロレスターEP2探針Aプローブ(株式会社三菱化学アナリテック社製:ピン間10mm、ピン先直径2.0mm(1針の接触表面積3.14mm2)、バネ圧240g)を用い、試験片表面の中央部、上部、下部に、それぞれピンを押圧して表面電気抵抗値を測定した。測定は一枚の試験片につき3回測定してその平均値を求めた。
240gの測定値は、2探針プローブのピンがバネ圧に抗して引っ込むまで試験片の表面に押圧して測定し、1.0Ω未満の場合を「○」、1.0〜100Ω未満の場合を「△」、100Ω以上、または一回でも測定不能になれば「×」とした。
なお、240gの測定値は、部材表面にアースをビス固定して取る場合を想定している。
−塗膜耐食性試験−
塗装を施した試験片にカッターナイフで切り込みを入れたものを用意した。これを、JIS Z 2371に準じた塩水噴霧試験方法(SST試験)によって、35℃に設定した試験槽に入れ、5%食塩水を噴霧して240時間後に取り出した。表面を水洗いして乾燥した後、乾燥した塗膜カット部にテープを貼って剥離し、テープ剥離後の片側最大剥離幅(mm)を測定した。2.0mm未満の場合を「◎」、2.0mm〜3.0mm未満の場合を「○」、3.0mm〜6.0mm未満の場合を「△」、6.0mm以上の場合を「×」とした。
−塗膜耐湿性試験−
沸騰(100℃)しているお湯の中に、塗装を施した試験片を入れ、60分間浸漬後、試験片を取り出し、表面の水を拭いて常温で1時間放置した。その後、試験片の表面に1mmの碁盤目状の切り込みを入れ、その表面にテープを貼って剥離し、剥離された塗膜の面積を測定した。0%の場合を「◎」、5%以下の場合を「○」、5%を超え、30%未満の場合を「△」、30%以上の場合を「×」とした。
−表面の凸部の形成状態評価−(赤字部分不要)
試験片の表面を電子顕微鏡で拡大し、310μm×250μm四方の面積に占める、凸状突起の数をカウントした。凸状突起は、当該凸状突起における最も離れた位置間の直線距離が15μm以上の長さとなる独立した凸部の数をカウントした。評価については、独立した凸部の数が20個以上の場合を「○」、20個未満または隣接する凸状突起同士が繋がって測定不能の場合を「×」とした。なお、凸状突起は、当該凸状突起の隆起具合を、より確認し易くするため、真上から撮影した電子顕微鏡写真と、斜め45度の撮影アングルで撮影した電子顕微鏡写真とを照らし合わせながら、斜め45度の撮影アングルで撮影した電子顕微鏡写真で、凸状突起の数をカウントした。
(実施例1、8〜10)
実施例1で良好な結果が得られた酸性フッ化アンモニウムを13.33g/リットル含む化成処理液と、同化成処理液に、表7に示す各配合量でポリアリルアミンを添加した化成処理液(実施例8〜10)とを用いて、上記実施例1と同様に各試験片の処理を行った。
水洗および乾燥工程を経た各試験片は、エポキシ系プライマー(大日本塗料株式会社製:プライマー MG-GUARD#1-SP)を膜厚12.5±2.5mmの厚みで塗布後、160℃×20分の焼付を行って放冷後、アクリル系トップコート(大日本塗料株式会社製:トップコート マグラック#636)を膜厚12.5±2.5mmの厚みで塗布後、160℃×20分の焼付を行って塗装を施した。
このようにして得られた各試験片は、塗膜耐温水試験を行った。結果を表7に示す。
−塗膜耐温水試験−
水道水を入れた容器内に各試験片を浸漬し、60℃に保った恒温槽で24時間放置した。
その後、試験片を取り出し表面の水分を拭き取った後、1時間常温の室内環境雰囲気下で放置した後、JIS5400に準拠した100マスのクロスカット試験を行った。
この試験は、上記24時間の浸漬後の他に、浸漬後に表面の水分を拭き取って常温の室内環境雰囲気下で1カ月放置後、同2カ月放置後、同3カ月放置後についても、それぞれ放置後にJIS5400に準拠した100マスのクロスカット試験を行った。試験後、各試験片の表面を確認して評価を行った。クロスカット試験の詳細および評価基準は以下の通りです。
(クロスカット試験詳細)
(1)塗装面の中央一か所に規定するすきま間隔(1mm)のカッターガイドなど用い、碁盤 目状の切傷を付ける。
(2)切傷を付ける時のカッターナイフの刃先は常に新しいものを用い、塗面に対して35〜45度の範囲の一定の角度に保つようにする。
(3)切傷は、塗膜を貫通して試験片の素地に届くように、切傷1本につき 約0.5秒間かけて等速で引く。
(4)幅24mm巻状セロハンテープ(幅24mmのNICHIBAN製を使用のこと)の一端を碁盤目状にカットした塗装面に長さ約50mmを張付ける。更に、張付けたセロハン粘着テープの上を指の腹(約1500g以上の力)で3往復以上擦りながら押し付けた後、その部分から約80mmの位置でセロハン粘着テープの巻き芯又は、端を持って、約45°の角度で手前に素早く引張り、セロハン粘着テープを引き剥がす。この時、塗装面に剥がれが発生しないかどうかを確認する。
(評価基準)
「10」:切傷1本ごとが細くて両側が滑らかで、切り傷の交点と正方形の一目一目に剥がれがない。
「8」:切り傷の交点にわずかなはがれがあって、正方形の一目一目に剥がれがなく、欠損部の面積は全正方形面積の5%以内。
「6」:切り傷の両側と交点とにはがれがあって、欠損部の面積は全正方形面積の5〜15%。
「4」:切り傷によるはがれの幅が広く、欠損部の面積は全正方形面積の15〜35%。
「2」:切り傷によるはがれの幅は4点よりも広く、欠損部の面積は全正方形面積の35〜65%。
「0」:はがれの面積は、全正方形面積の65%以上。
上記の結果から、本発明に係る試験片は、コンタミネーションの原因となるパーティクルを生じ難く、表面電気抵抗値が低く、優れた裸耐食性、塗膜密着性が得られることがわかる。また、化成処理液にポリアリルアミンを添加した場合、塗膜の耐久性が向上することが確認できた。
なお、実施例8〜10に係る各試験片は、パーティクル発生量評価および表面電気抵抗値評価ともに「○」であった。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。

Claims (8)

  1. 表面に平面視15μm以上の最長離隔間距離を持つ独立した凸状突起が310μm×250μm四方の単位面積あたりに20個以上散在し、粘着力7.02±1N/cmの強度を有するテープを、質量2kg、直径85mm、幅45mmの圧着ローラにより圧着し、その後、圧着面に対して90度の引き剥がし角度で引き剥がした際に、テープに移行したパーティクルの量が2.0mg/m 以下となされ、ピン間10mm、ピン先直径2mmの円柱状2探針プローブ(1針の接触表面積3.14mm 2 )を、240gの荷重で表面に押圧した時の電流計の表面電気抵抗値が1Ω以下となされたことを特徴とするマグネシウム−リチウム合金。
  2. マグネシウム−リチウム合金の表面に、エポキシ系プライマーを膜厚12.5±2.5mmの厚みで焼付塗布後、アクリル系トップコートを膜厚12.5±2.5mmの厚みで焼付塗装し、
    60℃の温水に24時間浸漬した後、水分を除去し常温の室内環境雰囲気下で1時間放置した後に、JIS5400に準拠した100マスのクロスカット試験を行った際に、剥離するマス目を生じない請求項1に記載のマグネシウム−リチウム合金。
  3. マグネシウム−リチウム合金の表面に、エポキシ系プライマーを膜厚12.5±2.5mmの厚みで焼付塗布後、アクリル系トップコートを膜厚12.5±2.5mmの厚みで焼付塗装し、
    60℃の温水に24時間浸漬した後、水分を除去し常温の室内環境雰囲気下で2カ月放置した後に、JIS5400に準拠した100マスのクロスカット試験を行った際に、剥離するマス目を生じない請求項1または2に記載のマグネシウム−リチウム合金。
  4. 請求項1または2に記載のマグネシウム−リチウム合金を得るための表面処理方法であって、
    マグネシウム−リチウム合金の表面を、リン酸に150〜500ppmの中性フッ化アンモニウムを含有した水溶液からなるエッチング処理液で処理する工程の後、アルカリ系水溶液に浸漬してスマットの残留分を除去する表面調整処理を行った後、3.33〜40g/リットルのフッ素化合物を含有する化成処理液に浸漬して化成皮膜を形成する工程をさらに具備することを特徴とするマグネシウム−リチウム合金の表面処理方法。
  5. 請求項1ないし3の何れか一に記載のマグネシウム−リチウム合金を得るための表面処理方法であって、
    マグネシウム−リチウム合金の表面を、リン酸に150〜500ppmの中性フッ化アンモニウムを含有した水溶液からなるエッチング処理液で処理する工程の後、アルカリ系水溶液に浸漬してスマットの残留分を除去する表面調整処理を行った後、3.33〜40g/リットルのフッ素化合物が含有され、さらに、ポリアリルアミン、ポリアリルアミン部分カルボニル化、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドの中から選択される1種以上が50〜5000ppmの濃度で含有された化成処理液に浸漬して化成皮膜を形成する工程をさらに具備することを特徴とするマグネシウム−リチウム合金の表面処理方法。
  6. 請求項1に記載のマグネシウム−リチウム合金からなる電気機器筐体部品。
  7. 請求項2に記載のマグネシウム−リチウム合金からなる電気機器筐体部品。
  8. 請求項3に記載のマグネシウム−リチウム合金からなる電気機器筐体部品。
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