JP6553041B2 - 潜在的な熱保存手段を用いる暖房器具 - Google Patents

潜在的な熱保存手段を用いる暖房器具 Download PDF

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Description

本発明は暖房器具に関し、とくに湯たんぽあるいは暖房座布団に関し、それらは少なくとも生物に間接的な接触を持つ。本発明はまた暖房器具の製造のための製造法に関し、特に暖房器具に使用されるための、潜在的な熱保存手段に関し、セットに関するものである。
湯たんぽや殻粒枕のような暖房器具は、長年身の廻りに存在してきた。これらの暖房器具はしかし全てそれらが非常に熱い湯を詰めるか、オーブンのような加熱装置によって過度に加熱することになっているという共通の問題がある。過度の加熱は皮膚に火傷を起こすことがある。火傷を避けるため、『湯たんぽの安全基準 BS 1970』が導入され、それは2012年にさらに『湯たんぽの安全基準 BS 1970:2012』に置き換えられた。この基準によれば、湯たんぽは熱の伝導を抑えるため、ある壁の厚みを持って製造される必要がある。さらに、この基準によれば、湯たんぽはそれらが沸騰水を詰めてはいけないことを述べた警告ラベルを付ける必要がある。
また知的財産法の報告に発明者が火傷が起こる問題に注目しているものがある。例えば、特許文献1は湯たんぽの異なった構成方法で、熱の伝導度を変えることを開示している。また特許文献2は一方の側に断熱層を持つ湯たんぽを開示している。また特許文献3には湯たんぽの両側が異なるカバーを持つ湯たんぽが開示されている。
ドイツ国実用新案明細書 DE 77 07 739 ドイツ国特許明細書 DE 85 04 306 U1 ドイツ国特許明細書 DE 691 01 711 T2
今までのところこれらの対処法では使用者の大半がいまだに湯たんぽの湯をやかんで沸かしているため十分に成功していない。やかんは一般に水が沸騰した時に切るので、ほとんどの人はこの沸騰水を湯たんぽに詰めていて、それが危険なほどに熱い可能性となっている。
多くの使用者はまた湯たんぽが湯によって長時間暖かいよう非常に熱い湯を使う。この習慣は湯たんぽに関するもう一つの問題を露呈する。現在の湯たんぽは実質上連続的冷却率を持つため、使用される大半の時間帯で湯たんぽは非常に熱いか非常に冷たいということを意味する。
本発明の目的はしたがって暖房器具を提供することにあり、それは前述の問題を抑え、その暖房器具を使用中により快適さを提供するものである。
本発明によると、前述の目的は暖房器具によって達成され、特に湯たんぽあるいは暖房座布団であって、少なくとも特に人とあるいは動物のユーザに間接的接触をもたらすものである。ここで暖房器具は好ましくは少なくとも1つの流れることが可能な物質を保持するための受け入れ空間を有し、受け入れ空間は柔軟な壁によって部分的に区分されており、この柔軟な壁は生物に間接的接触をもたらす。本発明によると、少なくとも1つあるいは丁度1つの潜在的な熱保管手段が提供され、対応して暖房器具は最低1つあるいは丁度1つの潜熱保存手段を含んでいて、その潜熱保存手段は少なくともある時間の間流れることのできる物質の温度制御が行われることを確実にし、その潜熱保存手段は相変化物質、特に酢酸ナトリウム、を持ち、その相変化物質は温度上昇による状態の吸熱変化の間エネルギーを吸収し状態の放熱変化の間熱の形でエネルギーを放出する。
この解決策は、一方では、過剰な熱が流れることのできる物質から後ほどの利用のため取り除かれ、したがって火傷のリスクを減少させ、他方、後程の保存した熱の放散は快適さを増大させる。相変化物質は流れることのできる物質を部分的あるいは完全な層の吸熱変化によって冷却し、その結果後程好ましくは一定なあるいは本質的に一定な方法でその熱を流れることのできる物質かつあるいは壁に放出することを可能にする。実験によって、本発明による暖房器具によると際立ってより均一な熱だけでなく、特に最適な温度範囲38°Cと48°Cの間で、熱の持続時間が長いことが立証された。本発明による暖房器具はしたがって、同等の暖房デバイス特に潜熱保存手段のない湯たんぽに比べて、特に流れることのできる物質の温度、流れることのできる物質の量と環境温度において、同じ環境でより長く暖かく、そして特に最適な温度範囲においてより長時間暖かい。これは最初の数分間における熱出力が潜熱保存手段によル熱の吸収によって強力に減少することで説明される。環境と暖房器具との温度差が高いほど、環境への熱出力は大きくなる。最初、流れることのできる物質から潜熱保存手段への流れ込みを可能にして熱量の部分を保存することで流れることのできる物質のかなりな冷却があるので、本発明による暖房器具は環境への熱出力を毎秒減少させ、熱をより長期間に亘って放散させることを可能にする。
流れることのできる物質の温度制御は流れることのできる物質の冷却と理解され、あるいは流れることのできる物質の冷却の間に行われ、したがって、材料あるいは物質の混合物であり得る流れることのできる材料あるいは物質の温度制御は、流れることのできる物質への熱の供給であることを意味することが望ましく、流れることのできる物質の望まれる加熱を起こす熱は、流れることのできる物質の温度を保ち、あるいは流れることのできる物質の冷却速度を減少させる。
言いかえれば、潜熱保存手段は好ましくは相変化物質、特に酢酸ナトリウム、からなり、相変化物質は最初加熱の結果としてエネルギーを吸収し、そして第2の相変化によってエネルギーを熱の形で放出する。相変化物質は酢酸ナトリウム三水和物あるいは酢酸ナトリウムあるいはパラフィンあるいはこれらの物質の混合物を含んでいることが望ましい。酢酸ナトリウム三水和物は望ましくは実質上あるいは丁度58℃の溶融温度を持ち、一方パラフィン、特にパラフィンワックスは、おおよそあるいは丁度60℃の溶融温度を持っている。相変化物質は好ましくは36℃より高い、特に40℃より高い温度、特に42℃より高い温度、特に45℃より高い温度、特に47℃より高い温度、特に50℃より高い温度、特に52℃より高い温度、特に55℃より高い温度、特に56℃より高い温度、で最高、例えば60℃まであるいは65℃まであるいは70℃まであるいは80℃までの溶融温度を持っている。したがって、本発明によれば、ある相変化物質は好ましくは30℃と80℃の間に溶融温度を持つもの、そしてさらに好ましくは36℃と70℃の間、特に45℃と63℃の間に溶融温度を持つ物が望ましい。相変化物質は好ましくは食塩構成物質、特に質量比率において好ましくは1あるいはそれ以上の食塩を含むのがよい。
他の実施例では、潜熱保存手段は定めた量の定めた温度に制御された流れることのできる物質に対して、相変化物質は状態の吸熱変化を完全に行い、したがって流れることのできる物質の冷却率もまた好ましくは定義される。この実施例の利点は、安定な状態が状態の完全な変化によって到達され、吸収された熱は保存され常に利用可能であることである。
本発明の望まれるもう一つの実施例によると、潜熱保存手段は活性化手段、さらに特定すると状態の放熱変化のきっかけを起こす少なくとも1つの金属からなるクリッカー、を有する。
例えばもし、流れることのできる物質の温度が相変移あるいは状態の放熱変化から結果してその温度より下に下がり、例えば室温にまで下がると、起動手段が相変化物質の状態の変化を起こすことができそれは流れることのできる物質の温度上昇につながる。
起動手段は好ましくは部分的にあるいは完全に相変化物質に取り囲まれていて好ましくは直接の接触を持っている。
本発明の他の実施例では、潜熱保存手段は定めた量の定めた温度に制御された流れることのできる物質に対して、相変化物質が状態の吸熱変化を部分的に行い、したがって流れることのできる物質の冷却率もまた好ましくは定義される。
流れることのできる物質、特に水の量A、流れることのできる物質の温度Tと流れることのできる物質の冷却率Rによって、潜熱保存手段は好ましくは3次元の外形を取り、したがって、相変化物質の量は潜熱保存手段の三次元の外形によって選択され、相変化物質は部分的にのみ状態の吸熱変化を行う。ここでの選択は好ましくは規則として与えられ、流れることのできる物質の同じ量A、同じ温度Tと好ましくは同じ冷却率Rに対して、潜熱保存手段の三次元の外形の表面面積の増加がまた相変化物質の量の増加につながる。
流れることのできる物質が冷却されそして例えば相変化物質がその相あるいは状態を変える温度より下に下がると、相変化物質は熱を放出し従って状態の吸熱変化を逆転させる。相変化物質はその逆転の間に前に吸収したエネルギーを、好ましくは実質上あるいは完全に流れることのできる物質に熱の形で放出する。
相を完全に変化させていない相変化物質は、部分的に完了した相変化の逆転を助け、したがって相変化物質は熱を放出する。反対に、完全に相変化を終えた相変化物質は、起動手段で創られあるいは始められるトリガー効果の後でのみ相あるいは状態を変える。この実施例はこうして一種の熱バッファ効果を提供している。
温度制御された流れることのできる物質で詰められている暖房器具の場合、例えば湯たんぽの場合、相変化物質は最初流れることのできる物質から熱を吸収し、流れることのできる物質を冷却させる。皮膚の傷害あるいは火傷は、加熱された流れることのできる物質の温度が暖房器具の利用者によってたびたび理想的な温度(例えば50°C−60°C)に持ち込まず、たびたびずっと高い(たとえば95°C)温度にしているから起こっている可能性が高い。流れることのできる物質の温度を相変化物質によって冷却し、余分な熱は保存される。保存された熱は、相変化物質によって流れることのできる物質の温度がある閾値温度より低くなるとすぐに放出される。そして相変化物質による熱の放散は好ましくは流れることのできる物質の温度が一定或いは閾値温度の範囲で非常に一定であるようにし、あるいは相変化物質による熱の放散が、少なくとも流れることのできる物質の冷却を遅くしている。
本発明によるもう一つの良好な実施例によると、受け入れ空間は閉じることのできる注入と排出の口を持っていて、それは特に熱物質が受け入れ空間に流れ込む供給のために、そして特に冷えた物質が受け入れ空間から流れ出る排出のためにある。
この実施例では流れることのできる物質が暖房器具の外で加熱されあるいは温度制御される。
本発明のもう一つの良好な実施例では、受け入れ空間は流れることのできる物質が永久に受け入れ空間に留まることができる。これは事実上流れることのできる物質は受け入れ空間が破損したりあるいは破壊されたした時にのみ取り出されることを意味する。
本発明のこの実施例では特に注入とあるいは排出の口はない。この実施例は潜熱保存手段と流れることのできる物質がオーブン、マイクロウェーブ・オーブン、鍋等の同じ加熱源によって同時に加熱されることができる。これは時間のかかる交換作業を必要とすることを避け、何ら閉じるデバイスはなく、正しく閉じられないというリスクがなく、暖房器具の使用を安全にしている。
本発明のもう一つの良好な実施例では、最低1あるいはちょうど1の潜熱保存手段が受け入れ空間の内部にあるいは受け入れ空間の壁の上にあるいは壁の型枠部分に置かれる。
特に受け入れ空間内あるいは受け入れ空間の外側である場合、壁の領域にあるいは壁の上に潜熱保存手段を持つことが好まれる。
本発明のもう一つの良好な実施例では、受け入れ空間から流れ込む流れることのできる物質の量あるいは質量と相変化物質の量あるいは質量との間の比が2:1と7:1との間にあり、好ましくは2.5:1と5.5:1の間、最良なのは2.5:1と4.5:1の間にある。こうして受け入れ空間から流れ込む流れることのできる物質の量と相変化物質の量との間の比が2:1と6:1の間にあり、好ましくは2.5:1と5.5:1の間、最良なのは2.5:1と4.5:1の間、受け入れ空間から受け取れる流れることのできる物質の質量と相変化物質の質量間の比が2:1と6:1の間にあり、好ましくは2.5:1と5.5:1の間、最良なのは2.5:1と4.5:1の間にある。本発明のもう一つの良好な実施例では、受け入れ空間から流れ込む流れることのできる物質の量あるいは質量と相変化物質の量あるいは質量との間の比が2.5:1と4:1との間にあり、好ましくは2.5:1と3.5:1の間、最良なのは2:1と4:1の間にある。
本発明のもう一つの良好な実施例では、暖房器具の壁は様々な断熱能力を持たなければならない。生き物の体と接触をする壁は好ましくは受け入れ空間の分離壁より断熱が弱いのがよい。この実施例では周囲に放出される熱は削減され、従って熱が生き物に放出される間の持続時間の延長につながり、その間熱が流れることのできる物質から潜熱保存に吸収される。
本発明はまた生物と間接的接触をもたらすことになる暖房器具特に湯たんぽ或いは暖房座布団に関し、それは好ましくは少なくとも流れることのできる物質を保持する受け入れ空間を有し、その受け入れ空間は少なくとも部分的に柔軟な壁によって分離れていて、その柔軟な壁は少なくとも生物と間接的な接触を持ち、そしてそれは潜熱保存手段を備え、その潜熱保存手段は潜熱保存手段が少なくとも一時的に流れることのできる物質の温度を制御できるよう設定されていて、そして潜熱保存手段は熱化学的な熱蓄積として設計されている。
本発明はさらに暖房器具、とくに少なくとも生物に間接的な接触を持つための、湯たんぽあるいは加熱座布団、の製造方法に関する。その製造方法は、好ましくは少なくとも、共に湯たんぽの壁を形成する2つの素材プレートを供給し、その素材プレートの間に少なくとも1つの潜熱保存手段を並べ、その潜熱保存手段は相変化物質を有するもので、その潜熱保存手段は状態の吸熱変化の間にはエネルギーを吸収しそして状態の放熱変化の間にはエネルギーを熱の形で放出するもので、そして素材プレートを特に加硫の方法によって互いに結合するステップを有する。その製造のプロセスは、しかし、好ましくは少なくとも、吹き込み型に熱可塑性素材を挿入し、空気を素材に送り込む方法で湯たんぽを形作り、湯たんぽの口から作られたフォームの内部に潜熱保存手段を挿入し、ここで潜熱保存手段は相変化物質からなり、その相変化物質は状態の吸熱変化の間にはエネルギーを吸収しそして状態の放熱変化の間にはエネルギーを熱の形で放出するもので、その湯たんぽの口にねじ付きの入口と出口手段を挿入し、そしてその湯たんぽにその入口と出口手段を接続するステップを含んでいる。
この製造方法は、初めて相変化物質を統合する湯たんぽに製造を提供しているという利点がある。
さらに、この発明は湯たんぽの改良要素として使用する潜熱保存手段、あるいは少なくとも部分的にあるいは好ましくは主としてゴムあるいはプラスティック、特にPVCで作られている既存の湯たんぽに挿入するための湯たんぽ用潜熱保存手段と、既存の湯たんぽに関し、既存の湯たんぽは30mm以下、特に29mm以下、特に28mm以下、特に27mm以下、特に26mm以下、特に26mm以下、特に25mm以下の開口直径の開口部を持ち、かつそれは少なくとも0.4リットルの流れることのできる物質、特に水、特に少なくとも0.5リットル、特に少なくとも0.75リットル、特に少なくとも1リットル、特に少なくとも1.2リットル、特に少なくとも1.5リットル、特に少なくとも1.75リットル、特に少なくとも2リットルを保持し、少なくとも1mm、特に少なくとも1.1mm、特に少なくとも1.2mm、特に少なくとも1.3mm、特に少なくとも1.4mm、特に少なくとも1.5mmの厚みの壁をもつ。この湯たんぽ用潜熱保存手段は少なくとも一つの壁を持ち、それは湯たんぽ用潜熱保存手段を形作りあるいは外側の三次元形状を定義し、その壁は相変化物質が位置している保持空間の境界として作用し、その相変化物質は状態の吸熱変化の間にはエネルギーを吸収しそして状態の放熱変化の間にはエネルギーを熱の形で放出するもので、その相変化物質は36°C以上、特に40°C以上、特に42°C以上、特に45°C以上、特に47°C以上、特に50°C以上、特に52°C以上、特に55°C以上、特に56°C以上、例えば60°Cまでの、あるいは65°Cまでのあるいは70°Cまでの溶融温度を持ち、そしてそれは相変化物質が、湯たんぽを好ましくは2/3満たし、特に完全に満たし、相変化物質が溶融温度以上に熱せられ、特に80°C以上、特に95°C以上に熱せられた流れることのできる物質、特に水、の中にあり、周囲環境温度は状態の吸熱変化を部分的にのみ行うため20°Cあるいは30°Cあるいは36°Cあるいは40°Cである。湯たんぽは好ましくはポリマーあるいは弾力性物質、とくにゴム、PVCあるいはラテックスから作られている。状態の放熱変化は状態の吸熱変化の直後あるいはほとんど直後に起こるのが望ましい。
湯たんぽ潜熱保存手段あるいは潜熱保存手段は好ましくはフィルム状の覆いあるいは袖を持ち、それは湯たんぽ潜熱保存手段の壁が好ましくは柔軟であることを意味する。潜熱保存手段あるいは特に湯たんぽ潜熱保存手段の壁あるいは覆いは好ましくはポリマー物質、特に周囲環境圧力において特に防水で、100°Cまで、好ましくはあるいは十分に110°Cまで、好ましくはあるいは十分に120°Cまで、好ましくはあるいは十分に130°Cまで、好ましくはあるいは十分に140°Cまで、好ましくはあるいは十分に150°Cまで、好ましくはあるいは十分に160°Cまで、好ましくはあるいは十分に170°Cまで、好ましくはあるいは十分に200°Cまで、好ましくはあるいは十分に250°Cまで、好ましくはあるいは十分に300°Cまで、好ましくはあるいは十分に350°Cまで温度に対して安定なポリマー物質から作られている。
湯たんぽ潜熱保存手段はいくつかの個別に分離できるあるいは互いにつながった受け入れ空間で構成され、各々は相変化物質が詰められ好ましくはフィルム状の覆いに入っている。この場合相変化物質の全体は、熱い流れることのできる物質、特に水、によってもたらされる加熱によって起こる吸熱反応を通じて完全な状態の変化に至る安定な状態には変換されず、むしろ好ましくは常に自動的に放熱反応によって加熱前の最初の状態に戻る。相変化物質が吸熱反応によって完全な状態の変化を起こした場合、外部トリガー無くしては状態の放熱変化が進むことは起こり得ない。湯たんぽ潜熱保存手段はしたがって好ましくは吸熱反応が可能あるいはまだ可能な初期状態で湯たんぽに挿入されるように設計されるべきである。この状態の相変化物質は通常個体であり、湯たんぽに挿入するには何か幾何的条件が必要であり、特に潜熱保存手段は湯たんぽの開口部を通過しなければならない。湯たんぽの開口の限られたサイズのため、湯たんぽ潜熱保存手段は最小の長さあるいは最小量の相変化物質が、完全でなく、熱い流れることのできる物質、特に水、によって前に議論した吸熱反応後の安定状態に変化する必要がある。
例えば、相変化物質として酢酸ナトリウムを持つ湯たんぽ潜熱保存手段がある。相変化物質は湯たんぽに挿入される前に少なくとも部分的に結晶化した形態であり、放熱反応が起こりあるいは完成できることが必要である。相変化物質が全て液体の状態である、すなわち完全に状態の吸熱変化が完了している場合には、湯たんぽ潜熱保存手段がいったん湯たんぽに挿入された後ではもはや状態の放熱変化のトリガーは起こせない。この部分的にそして好ましくは完全に結晶化した相変化物質を持つ湯たんぽ潜熱保存手段は、湯たんぽの開口部を通過して湯たんぽに挿入されなければならない。熱湯の供給あるいは温度制御した流れることのできる物質の供給が湯たんぽに流れ込むためには、相変化物質は熱の吸収によって溶ける(溶融熱)。相変化物質は完全には解けず、潜熱保存手段はしたがって適切な形状、特に厚みにおいて、を取り、かつあるいは相変化物質は適切な量あるいは質量であることが重要である。溶融の熱を吸収することで、供給される流れることのできる物質、特に水、の温度は冷却される。供給される流れることのできる物質、特に水、の温度がある特定の閾値温度、特に相変化物質の溶融温度、の下に落ちた場合には、相変化物質は自動的に固体化を開始し、そして流れることのできる物質、特に水、あるいは湯たんぽの壁に熱を放出する。
さらに、湯たんぽのねじは好ましくは軸方向に少なくとも3mmさらに好ましくは最低4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm或いは10mm以上延長する。湯たんぽ潜熱保存手段はまた好ましくはツールなしではあるいは破壊しなければ湯たんぽから取り除くことができないように設計される。
湯たんぽ潜熱保存手段は特に好ましくは湯たんぽに組み込むための組み込み手段であることが適している。湯たんぽ潜熱保存手段はチューブ型の形状であることが望ましい。チューブ形状の湯たんぽ潜熱保存手段は好ましくはチューブ形状の湯たんぽ潜熱保存手段の長さ方向に直交する断面において、特に丸い形状に分割されるとよい。湯たんぽ潜熱保存手段の直径は好ましくは30mm以下、特に29mm以下、特に28mm以下、特に27mm以下、特に26mm以下、特に25mm以下、特に24mm以下、特に23mm以下、特に22mm以下、特に21mm以下、特に29mm以下であるとよい。軸方向のあるいは長さ方向のチューブ型の湯たんぽ潜熱保存手段は好ましくは丁度、少なくとも、あるいは最大で50mm、丁度、最大で、あるいは最小で60mm、丁度、最大で、あるいは最小で70mm、丁度、最大で、あるいは最小で80mm、丁度、最大で、あるいは最小で90mm、丁度、最大で、あるいは最小で100mm、丁度、最大で、あるいは最小で110mm、丁度、最大で、あるいは最小で120mm、丁度、最大で、あるいは最小で130mm、丁度、最大で、あるいは最小で140mm、丁度、最大で、あるいは最小で150mm、丁度、最大で、あるいは最小で160mm、丁度、最大で、あるいは最小で170mm、丁度、最大で、あるいは最小で180mm、丁度、最大で、あるいは最小で190mm、丁度、最大で、あるいは最小で200mm、丁度、最大で、あるいは最小で210mm、丁度、最大で、あるいは最小で250mm、丁度、最大で、あるいは最小で300mm、丁度、最大で、あるいは最小で3500mm、丁度、最大で、あるいは最小で4000mmである。
本発明は少なくとも1つの湯たんぽ潜熱保存手段を持つ湯たんぽに関する。
本発明のこの目的のため、流れることのできる物質は好ましくは流体、特に液体、バルク材あるいはバルク材と流体の混合物である。この場合の流体は水であることが望ましいが、油、ジェルあるいは油脂あるいはクリームも使用できる。さらに、バルク材は好ましくは穀粒あるいは種と解釈される。穀粒は、この場合、たとえば、サクランボの種、ブドウの種、穀粒混ぜ合わせなどである。
種は例えば亜麻の種である。砂、土、石、泥等もまた本発明に照らしてみると流れることのできる物質と考えられる。
本発明はこれまでに説明した暖房器具と交換できるカバー、特に布地カバー、のセットで、カバーが暖房器具の最小限の部分で柔軟な壁を包んでいる物に関する。セットは特に好ましくは暖房器具を開け閉めするための閉鎖部を持つ。カバーは好ましくは以下のグループ、少なくともフリース、ネオプレンのようなポリマー材量、綿、から選んだ材料で作られている。もしカバーが熱遮断が変化する2つの部分を持っていると、そのカバーが暖房器具をカバーするとき2つの部分は熱遮断が異なる。そのカバーは貝殻の形をしていて、その中に暖房器具が挿入される。カバーの一部分が他の部分より薄いということも可能である。カバーの部分はそれらが反対側に位置し、暖房器具の壁部分を分離するように設計されそして好ましくは完全にカバーするかあるいはその上に置かれる。暖房器具、特に湯たんぽ、の発明の効果はカバーの使用によって強化されることが実証されている。
「実質上」の語の使用は好ましくはこの語が本発明に関連して1%−30%、特に1%−20%、特に1%−10%、特に1%−5%、特に1%−2%の範囲の偏差で使われる全ての場合で定義される。これ以降に説明される個別のあるいは全ての図面は好ましくは設計図面と見做される、すなわち寸法、比率、機能的関係とあるいは図面で示された配置は好ましくは厳密にあるいは好ましくはこの発明のデバイスあるいは発明された製品のそれらに実質上対応している。本発明の追加の利点、目的と特徴は本発明による暖房器具が典型的な意義で図示されている図面につけられた以下の説明から明らかとなる。本発明の手段と方法に関係し、図面において少なくとも実質上それらの機能が一致している要素は、この場合同一の参照番号で同定され、一方これらの部品あるいは要素は必ずしも全ての図面で定量化あるいは記述されない。以下において本発明は添付された図面を基に説明される。
本発明の好ましい実施例による暖房器具の断面図 本発明の他の好ましい実施例による暖房器具の断面図 本発明の好ましい実施例による種々の暖房器具の断面図、ここで個別の暖房器具は異なった潜熱保存手段あるいは異なった量の潜熱保存手段を持っている 本発明の好ましい実施例による種々の暖房器具の断面図、ここで個別の暖房器具は異なった潜熱保存手段あるいは異なった量の潜熱保存手段を持っている 本発明の好ましい実施例による暖房器具の断面図 本発明の好ましい実施例による暖房器具の断面図 本発明の他の好ましい実施例による暖房器具の断面図 図4aに示した暖房器具の上面図 本発明の他の好ましい実施例による暖房器具の断面図 図4Cに示した暖房器具の上面図 本発明の他の好ましい実施例による暖房器具の断面図 本発明の他の好ましい実施例による暖房器具の断面図 図5aおよび5bに示した暖房器具の上面図 図5aおよび5Cに示した暖房器具の背面図 本発明の他の好ましい実施例による少なくとも部分的に透明な暖房器具の上面図 正常な冷却曲線と本発明の趣旨での冷却曲線 本発明の他の好ましい実施例、それによって潜熱保存手段が好ましくは受け入れ空間に制限された壁に固定されている 本発明の他の好ましい実施例、それによって潜熱保存手段が好ましくは受け入れ空間に制限された壁に固定されている 潜熱保存手段が大きな表面領域を示している本発明のさらなる好ましい実施例 潜熱保存手段が大きな表面領域を示している本発明のさらなる好ましい実施例 異なった湯たんぽの構成による冷却曲線を示すグラフ 湯たんぽに使用した潜熱保存手段を例示する図 湯たんぽに使用した潜熱保存手段を例示する図 湯たんぽに使用した潜熱保存手段を例示する図
図1は暖房器具発明1を示す。この暖房器具1は好ましい暖房座布団として設計されている。暖房器具1は受け入れ空間2を持ち、それは壁6によって囲まれあるいは限定されている。この壁6はゴム、ポリマー、特にPVC、あるいは布地材料、特に織物繊維から作られる。受け入れ空間2は少なくとも部分的に流れることのできる物質4で詰められている。流れることのできる物質4は砂のような好ましくはバルク材、穀粒、石、あるいは水のような流体、泥あるいはジェル等である。このばあい暖房器具1の壁は、それが選択された流れることのできる物質4を実質上損失なくあるいは一切損失なく保持できるように設計あるいは選択されていると考えられる。受け入れ空間2の中で、流れることのできる物質4の次にあるいは流れることのできる物質4に取り囲まれて少なくとも1つの潜熱保存手段8が供給される。少なくとも一つの潜熱保存手段8は受け入れ空間2の中にゆるく位置しあるいは置かれあるいは壁6に対して固定手段により固定されあるいは壁6の上に固定あるいは置かれる。参照番号9は潜熱保存手段の内部を図的に示していて、好ましくはフィルム状の壁により区切られている。潜熱保存手段の内部空間9に、相変化物質がある。
図2aの暖房器具1の断面図にその好ましい湯たんぽとしての形を示している。ここで暖房器具1は少なくともあるいは丁度1つの充填および排出用の開口12を持つ。充填および排出用の開口12は好ましくは閉鎖具14で閉じられる。閉鎖具14は、充填および排出用の開口12の設定によって外部のねじあるいは内部のねじを持つかあるいは他の何かの閉鎖コンセプトで設計される。
図2bと2CはY−Z平面に沿った切り口での断面図である。図示2bは受け入れ空間2の中での潜熱保存手段8を示している。図示2Cは受け入れ空間2の中で配置されたいくつかの潜熱保存手段8を示している。これからこの図2Cに示された潜熱保存手段8は図2bに示された潜熱保存手段8より大きな表面領域を持つと判断でき、図2bに示された潜熱保存手段8はX方向あるいは暖房器具1の長手方向に等しい長さの広がりを持ち、より大量の相変化物質を受け入れることができあるいは受け入れている。
図3aと3bに示した図面で、暖房器具1はじょうご15を持ちより簡単に流れることのできる物質を充填できる。しかしこの場合図示された暖房器具1はそのようなじょうごなしでの設計も可能である。さらに、以下の図で示されている全ての暖房器具1は、充填および排出用の開口12あるいは入口と出口手段12をもち、そのようなじょうご15を持つことができると考えられる。さらに、いろいろなバージョンで示されている個別の充填および排出用の開口12は単に例に過ぎない。
図3aからいくつかの潜熱保存手段8が受け入れ空間2の中で配置されているのは明らかである。したがって受け入れ空間2の中に少なくともあるいは丁度2個、あるいは少なくともあるいは丁度3個、少なくともあるいは丁度4個、少なくともあるいは丁度5個、少なくともあるいは丁度6個、少なくともあるいは丁度7個の潜熱保存手段8が供給されあるいは挿入されあるいは配置されることができる。
図3bは潜熱保存手段8が球形あるいは実質上球形、特に円盤あるいはボール形をしている実施例を示している。
図4aは暖房器具1は湯たんぽとして好ましく設計されている。ここで暖房器具1は少なくとも1つの潜熱保存手段8を持つ。潜熱保存手段8は活性化手段10、さらに特定すると相変化物質の放熱変化のきっかけを起こす1つの金属ばねあるいはクリッカーを持っている。この実施例において、好ましくは起動手段10とあるいは潜熱保存手段8は常に暖房器具1の壁部分6に対して定まった位置、特に壁部分6上に作られたあるいは計画されたマーク(図4bと比較)の反対側に位置している。
起動手段10を持った1つあるいは少なくとも1つの潜熱保存手段8が暖房座布団として設計された暖房器具1の内部にあると考えられる。この例において、好ましくは起動手段10は暖房器具1の壁部分6に対して定まった位置に位置している。
図4bは暖房器具1の上面図を示している。この図に見られるように、壁6はマーク16を持っている。ここでマーク16は好ましくは起動手段10の位置あるいは実質上の位置を示している。
図4Cと4dは図4aと4bと同様な例を示しているが、図4Cと4dではさらに多くの潜熱保存手段8としたがってさらに多くのマーク16を示している。ここでは、マーク16の数は起動手段10の数に対応していると考えられる。
図5aは潜熱保存手段8の一部が受け入れ空間2の外側に位置している実施例の断面図を示している。図5aは潜熱保存手段8が受け入れ空間2の外側に位置している領域に、好ましくは起動手段10も配置されている。潜熱保存手段8の受け入れ空間2に外側にある部分は好ましくは受け入れ空間2の中にある潜熱保存手段の部分から分離していて起動手段10が好ましくは受け入れ空間2の外側に必ずあるようになっている。潜熱保存手段8の少なくとも起動手段10が配置されている部分が部分的にあるいは完全に透明であることが望ましい。さらに、潜熱保存手段8の受け入れ空間2の外側にある部分は受け入れ空間2の中にある潜熱保存手段の部分から潜熱保存手段8の内側部にある相変化物質の状態の放熱変化と状態の吸熱変化が好ましくは完全に起こるようにして分離している。さらに、参照番号18は図5aにあるいは例えば図5bに示されたように見える一種のミシン目のようなものを通じた分離を描いている。
さらに、暖房器具は数個の潜熱保存手段8をもち、暖房器具が閉じられている間にもユーザが接触できるようにして配置されている。好ましくは、特に湯たんぽとして設計された暖房器具1は、数個、特に少なくとも、丁度あるいは上限で2、少なくとも、丁度あるいは上限で3、少なくとも、丁度あるいは上限で4、少なくとも、丁度あるいは上限で5、少なくとも、丁度あるいは上限で6、個の潜熱保存手段8を持ち、それらは暖房器具が閉じられている間にもユーザが接触できあるいは受け入れ空間を超えて伸びている。
図5Cは本発明による暖房器具1の上面図を示し、それは潜熱保存手段8の領域にあるいは好ましくは潜熱保存手段8の上にマーク16を持ち、駆動手段10の位置を示している。しかし、また駆動手段10が位置している領域が空間的にずれるとどこに駆動手段10が位置しているかを明らかにするのでマーク16は必要でないとも考えられる。さらに、潜熱保存手段8が起動手段10がどこにあるかがわかるような方法で少なくとも部分的に透明あるいは透明であることも考えられる。
図5dは図5aから5Cまでに示した暖房器具1の背面図を示す。ここで参照番号20は好ましくは取り囲んでいる縫い目を示し、それは暖房器具1の製造の過程に、特にモールドの吹き込みあるいは加硫の際に作られたものである。
図6はある、少なくとも1面が、そして好ましくは2面が、少なくとも部分的にかつ好ましくは実質的に、あるいはさらに好ましくは完全に、透明な暖房器具1の上面図である。壁の透明性によって、どこに潜熱保存手段8とその中の起動手段10が位置しているかが見える。潜熱保存手段8は好ましくはまた少なくとも1面が、そして好ましくは2面が、少なくとも部分的にかつ好ましくは実質的に、あるいはさらに好ましくは完全に、透明である。
図7は2つの異なった温度データのグラフ20と22を示している。温度データ20は実質的に現状で知られている暖房器具の冷却を示している、そして温度データ22は実質的に本発明による暖房器具の冷却を示している。
両方のカーブによると、暖房器具1は開始時の温度Aを、特に60°Cと100°Cの間の温度、そして好ましくは95°C或いは実質的に95°Cに制御されている。加熱は暖房器具1に流れることのできる物質、特に水、を詰めることで起こる。正常な温度データ20に比べて、本発明では流れることのできる物質は最初より早く冷めることができる。より速い冷却は暖房器具1の中で、熱が流れることのできる物質4から、受け入れ空間2の内側あるいは受け入れ空間2であるいは受け入れ空間2の壁の上に位置する潜熱保存手段8に移ることによって起こる。熱の移転によって、潜熱保存手段8の中にある相変化物質が部分的な状態の吸熱変化を行う。流れることのできる物質が相変化物質の閾値温度より下にまで冷めると、状態の吸熱変化に反転が起こり状態の放熱変化となる。相変化物質は状態の吸収変化の間に吸収したエネルギーを放出し続け、特に個体としての最初の状態にまで戻る。相変化物質の熱放出を通じて、冷却カーブは変化しあるいは流れることのできる物質が温度制御され、それはある時間期間の間一定のあるいは実質的に一定の温度を保つことを意味する。20,22のどちらのカーブも環境温度C特に20°Cまで冷却される。潜熱保存手段8はしたがって好ましくは定めた量、特に受け入れ空間2を完全に埋める量で、定めた温度、特に95°Cに制御された、流れることのできる物質、特に水、によって、相変化物質が状態の吸熱変化を部分的にだけ行い、そして特に状態の変化が自動的に反転して状態の変化前の初期状態に戻るような方法で設計されている。
図7で描かれた温度変化は特に好ましくは図2a−2Cと3a−3bに示された実施例において起こる。
図8bは本発明による改変した潜熱保存手段8を持つ暖房器具1の断面図を示している。湯たんぽ潜熱保存手段あるいは潜熱保存手段8は相変化物質がその中にある数個の部屋24と26を持つ。部屋24と26は機能的にあるいは物理的に互いにつながっていて、状態の放熱変化が主な部屋24で起動され他方の部屋すなわち第2の部屋26に伝えられるようになっている。この実施例は1つあるいは複数の部屋26が例えば冷却羽のような方法で提供され、可能な最大の熱伝達表面を創り出しているという利点をもつ。しかし、主部屋24は好ましくはその中に含まれる相変化物質が、温度制御された流れることのできる物質の供給によって最大の熱を供給されている間、状態の吸熱変化を部分的にのみ進めるよう設計されている。しかし、第2の部屋にある相変化物質は状態の完全な変化を行ってもよい。第2の部屋26は好ましくは主部屋24に比べると異なった「表面対相変化物質の量」の比を持っている。
すなわち主部屋24は同じ量の相変化物質で小さい表面積を持っている。しかし、全ての第2部屋26は主部屋25より合わせてより多くの相変化物質と合わせてより大きな表面積を持っていると考えられる。
参照番号28は好ましくは柔軟な固定要素を示している。固定要素28は好ましくは潜熱保存手段8を暖房器具1の壁6に取り付けるために使われている。
固定要素28は好ましくはプラスティックでできている。固定要素28は特に好ましくは潜熱保存手段8の構成要素である。固定要素28はある例として第2部屋26を持つ潜熱保存手段8に取り付けられていると明らかに指摘されるべきである。それは潜熱保存手段8に取り付けられているかあるいは第2の部屋を全く持っていないか数個持っている潜熱保存手段8上に実体化されている。好ましくは、固定要素28は暖房器具1の壁6に暖房器具1の製造過程で湯たんぽの好ましい形の中に接続される。固定要素28の利点は、好ましくは湯たんぽとして実施された暖房器具1の流れることのできる物質が吐き出しを行う際に、それが好ましくは潜熱保存手段8の出口のつまりを予防することである。
単に一例として、図8bは図8aに示された暖房器具1の断面の側面図を示す。
図9aは暖房器具1の断面図を示している。ここに示された潜熱保存手段8は異なった面で、例えば図2aあるいは図6に示された潜熱保存手段8と同じ方法で拡張できる。この潜熱保存手段8はその体積に対してその表面積が比較的大きいことで特徴づけられる。好ましくは、潜熱保存手段8は2つ以上、特に3以上、4以上、5以上の保持領域で互いにに重なり合いそして少なくとも部分的に平行な面にのびていて、その中に相変化物質が入っている。好ましくは少なくとも2そして好ましくは少なくとも3そして特に好ましくは少なくとも4,5,6あるいはもっとあるいは互いに重なり合う全ての保持領域が伝達可能につながっている。
伝達可能につながっているというのはこの場合好ましくはある保持領域で起こった結晶化あるいは固体化あるいは固化あるいは相変化(液体から個体)が、伝達あるいは他の保持領域に伝達されることを意味する。伝達可能につながっているというのは特に好ましくは相変化物質が物質が流れることができる状態にあって1つの保持領域32から他の保持領域32に部分的に伝達されあるいは伝導されることを意味する。潜熱保存手段8の壁はしたがって好ましくは保持領域32の壁である。潜熱保存手段8の壁は好ましくは柔軟で、壁は好ましくはポリマーでできている。
潜熱保存手段8は特に好ましくは分離要素28を持ち、その位置は潜熱保存手段8の個別の保持領域32の間に調節できる。
分離要素28は好ましくは潜熱保存手段8の壁に対して付着されている。しかしまた分離要素28は潜熱保存手段8の壁の部分を形成していると考えられる。さらに、少なくとも1つの分離要素28を通じ少なくとも2つの保持領域が互いに伝達的に接続されていると考えられる。
潜熱保存手段8、特に個別の保持領域32、の個別の壁部分は互いにフォーム支持要素33を通じて接続されていて、あるいはフォーム保持要素33は、1つのフォーム支持要素33あるいは1つのフォーム保持要素によって好ましくは各部で壁によって制限されて体積の拡張を制限していると考えられる。フォーム支持要素33はしたがって好ましくは流れることのできる相変化物質が、1つの保持領域から他の保持領域に伝達できること、それはその結果事実上1つの保持領域における相変化物質の量の増加と事実上の他の保持領域の減少となるのを防止している。フォーム支持要素33は保持領域の制限された壁部分に溶着で取り付けられていて、したがって各保持領域が事実上望まれる相変化物質の量を保つのを確実にしている。さらに、図9aは分離要素28が潜熱保存手段8の外周に位置する熱伝達領域30を生み出すのを示している。熱伝達領域30が使われる時にはそれは少なくとも部分的に温度制御された流れることのできる物質で埋められる。
図9bは潜熱保存手段8のさらに他の考えられる実施例を示している。この実施例においては、潜熱保存手段8はいくつかの均一なそして好ましくは従っていくつかの異なった形状の部屋24と26をもち、好ましくは全ての部屋24と26は互いに伝達的に接続されている。さらに、図9bは個別の保持領域32の間の熱伝達領域30が個別の部屋24,26の形によって形成されているのを示している。潜熱保存手段8の内部空間の体積はしたがって好ましくは保持領域32によって制限された体積からなっている。
図9aと9bに示された潜熱保存手段8は理想的に暖房器具1の中央に位置して示されている。ある使用状態においては、しかしそれらは好ましくは壁6の1つの区分に位置し受け入れ空間2を制限している。図9aと9bに示された潜熱保存手段8は、互いに結合され、あるいは2つあるいはそれ以上の異なった潜熱保存手段8が1つの暖房器具で使用され、あるいは少なくとも1つの潜熱保存手段8がここで記述される潜熱保存手段の多くの機能(図9aと9bに示されたものだけでなく)を持つと考えられる。
図9aと9bはしたがって各々暖房器具1特に湯たんぽで使える潜熱保存手段8を示している。ここで潜熱保存手段8は好ましくは少なくとも相変化物質を保持するための柔軟な壁に制限された内部空間を有し、その相変化物質は状態の吸熱変化の間エネルギーを吸収し、状態の放熱変化の間エネルギーを放出し、その柔軟な壁は内部空間の第1の部分が1つの平面で広がり、内部空間の第2の部分が少なくとも部分的にそして好ましくは全体が第2のへ面に広がるように設計されていて、ここで第1の平面と第2の平面は互いに平行であり、そして熱伝達領域は内部空間の第1の部分と内部空間の第2の部分の間に形成され或いは形成可能であり、そこを通じて熱は温度制御された流れることのできる物質から相変化物質へ伝達できる。
潜熱保存手段8の壁は好ましくは部分的にそして好ましくは完全に防水材料、特にポリマーかつあるいは膜でできている。
図10はグラフを示し、分単位の時間がX軸35、そして°Cでの温度がY軸36となっている。さらに、線37は最適な熱の範囲の下限を示し、線38は最適な熱範囲の上限を示す。この図例では最適な熱の範囲の下限は38°Cであり、この図例での最適な熱の範囲の上限は48°Cである。参照番号40,41,42,43は種々の湯たんぽの冷却曲線で、境界条件は同一あるいは少なくとも同等である、すなわち、同じ湯たんぽの形状、同じ湯たんぽの形、同じ湯たんぽの材質、同じ室温、同じ計測方法、そして等しい湯たんぽに注がれる湯の温度(湯たんぽに80°Cで注がれる)である。このグラフは伝統的なカバーなしの湯たんぽは(冷却カーブ40)の表面温度は本発明によるカバーなしの湯たんぽ(冷却カーブ42)に比べると約2倍の長さ最適温度範囲の上限38より上にとどまる。ネオプレンとあるいはフリースのカバーのようなカバーのある伝統的な湯たんぽ(冷却カーブ41)では、湯たんぽの表面温度はさらに長く最適温度範囲の上限38より上にとどまる。従って、カーブ40と41による冷却をする湯たんぽで火傷のリスクは大きいことが分かる。さらに、グラフは本発明による暖房器具、特にカバーのある、特にネオプレンとあるいはフリースのカバーのある湯たんぽは最適な温度範囲に最も長い時間、特に他の試験されたサンプルに比べ少なくとも2倍長く最適な温度範囲にあった。
図11aは潜熱保存手段8の横断面を示す。この横断面は図11bの文字Aでマークされた断面の横断面に対応している。ここで参照番号32は相変化物質が受入れられ保持される保持領域を示している。ここで参照番号33はこの図例で潜熱保存手段8の筋交いのような設定を取っているのを示している。フォーム支持要素33は潜熱保存手段8が変形するのを防止しそれによって潜熱保存手段8が相変化物質の動きで局所的に膨張しないようにしている。フォーム支持要素33はまた保持領域32によって仕切られている潜熱保存手段の表面積がこれらのフォーム支持要素33が無いのに比べて大きいのを確実にしている。
図11bは本発明による潜熱保存手段8の上面図を示し、図11Cは潜熱保存手段8の透視図を示している。
図1から11Cに図示された実施例によると、潜熱保存手段8は追加的にあるいは好ましくは代案として、定めた量、特に受け入れ空間2を完全に埋める量で、定めた温度、特に95°Cの、流れることのできる物質、特に水、によって、相変化物質が状態の吸熱変化を完全に行うような方法で設計されている。
図1から11Cに図示された個別の実施例によると、潜熱保存手段8は追加的にあるいは好ましくは代案として、起動手段10、特に好ましくは少なくとも1つの金属片からなるクリッカーを有し、状態の放熱変化を引き起こす。
図1から11Cに図示された個別の実施例によると、潜熱保存手段8は追加的にあるいは好ましくは代案として、起動手段10、特に金属デバイスで、特に二元金属のように少なくとも2つの金属からなる物を有し、自動的に状態の放熱変化を引き起こす。起動手段10は好ましくはそれが温度に応じて変形するように設計されている。これは起動手段10が、液体形に変換されていた相変化物質の冷却中に相変化物質の固体化温度より下にまで来た時に自動的にトリガーを起こすのは有益であり、固体化は形態の変化、すなわち相変化物質の相変化、特に核形成によるあるいは核解除による変化による。
図1から11Cに図示された個別の実施例によると、潜熱保存手段8は追加的にあるいは代案として、定めた量、特に受け入れ空間2を完全に埋める量で、定めた温度、特に95°Cに制御された、流れることのできる物質、特に水、によって、相変化物質が状態の吸熱変化を部分的にだけ行うような方法で設計されている。
本発明はしたがって暖房器具1、特に湯たんぽあるいは暖房座布団で最低限生物と間接に接触を持つものに関する。ここで暖房器具は少なくとも一つの流れることのできる物質を保持する受け入れ空間2を有し、受け入れ空間2は柔軟な壁6によって少なくとも部分的に分離されており、この柔軟な壁6は、最低限、生物に間接的接触をもたらすことができる。本発明によると、潜在的な熱保管手段8が提供され、その潜熱保存手段8は、少なくともある時間の間流れることのできる物質の温度制御が行われ、その潜熱保存手段は相変化物質、特に酢酸ナトリウム、を持ち、その相変化物質は温度上昇による状態の吸熱変化の間エネルギーを吸収し状態の放熱変化の間熱の形でエネルギーを放出するような方法に整えられている。そのため、流れることのできる物質が暖房器具に加えられる温度は好ましくは60℃、70℃、80℃、90℃より高く95℃までであり、特に60℃と100℃の間あるいは70℃と100℃の間あるいは80℃と100℃の間あるいは90℃と100℃の間であるいはその中でこの温度となる。暖房器具に流れることのできる物質を注ぐのは好ましくは40%と100%の間、特に50%と100%の間あるいは60%と100%あるいは70%と100%あるいは80%と100%あるいは90%と100%の間である。前記の流れることのできる物質の温度と前記の水の注入量そして好ましくは環境温度が20℃あるいは25℃あるいは30℃あるいは40℃で相変化物質が好ましくは固体のようあるいは固体の最初の状態から相変化物質が液体である第2の状態へ完全にではなくあるいは部分的に変換されるように、潜熱保存手段が設計されあるいは相変化物質の量が決められる。
相変化物質は好ましくは非有機物質で、特にをベースとする物質である。相変化物質は特に好ましくは最初の物理状態(固体)から第2の共安定物理状態(液体)に変換可能である。
潜熱保存手段は好ましくは、特に起動手段を有していない場合、その中に含まれる相変化物質部分が、機能的に相互作用し、特に相変化物質の物質部分の中に核の存在を起こし相変化物質全体の放熱相変化を引き起こすように設計される。潜熱保存手段は好ましくはその中に含まれる相変化物質部分が、機能的に相互作用し、特に、流れることのできる物質の温度が相変化物質の固化温度あるいは溶融温度以下に落ちたときに、相変化物質の有形部分の中の核の存在が相変化物質全体の放熱相変化を引き起こすように設計される。相変化物質の量は、起動手段の無い実施例においては、好ましくは受け入れ空間が少なくとも2/3が相変化物質の溶融温度より高い温度の流れることのできる物質で埋められ、周囲温度が20°Cで相変化物質の状態の吸熱変化が部分的にのみ起こるようにする。言い換えると:相変化物質の量あるいは質量は、もし周囲温度が20°Cで受け入れ空間が少なくとも2/3が温度制御された流れることのできる物質で埋められ、流れることのできる物質が相変化物質の溶融温度より高い温度まで加熱されるなら、相変化物質の状態の吸熱変化が部分的にのみ起こるようにする。

Claims (10)

  1. 湯水(4)を保持するための受け入れ空間(2)を少なくとも有する湯たんぽであって、前記受け入れ空間(2)は少なくとも部分的に柔軟な壁(6)によって形作られ、前記柔軟な壁(6)は生物と少なくとも間接的な接触を持つことができ、
    前記受け入れ空間の内部に配置された潜熱保存手段(8)を有し、
    前記潜熱保存手段は、
    少なくとも一時的にその潜熱保存手段(8)によって前記湯水の温度制御がもたらされ、
    前記潜熱保存手段(8)は相変化物質を有し、前記相変化物質は状態の吸熱変化の間はエネルギーを吸収し、そして状態の放熱変化の間は熱の形でエネルギーを放出し、
    前記相変化物質の質量は、前記受け入れ空間を前記相変化物質の溶融点以上の温度の湯水で少なくとも2/3充填した状態で、20℃の周囲温度で前記相変化物質の状態の吸熱変化が部分的にのみ起こるように整えられ、
    前記潜熱保存手段は、前記相変化物質が配置された複数の部屋を有し、流動しうる状態にあるときの前記相変化物質を部屋間で伝達しうるように全ての該部屋が互いに伝達可能につながっており、かつ、
    前記潜熱保存手段が、ポリマー物質からなる柔軟なフィルム状の覆いを持つことを特徴とする、湯たんぽ。
  2. 少なくとも湯水(4)を保持するための受け入れ空間(2)を有し、前記受け入れ空間(2)は少なくとも部分的に柔軟な壁(6)によって形作られ、前記柔軟な壁(6)は生物と少なくとも間接的な接触を持つことができ、
    前記受け入れ空間の内部に配置された潜熱保存手段(8)を有し、
    前記潜熱保存手段は、
    少なくとも一時的に前記潜熱保存手段(8)によって前記湯水の温度制御がもたらされ、
    前記潜熱保存手段(8)は相変化物質を有し、前記相変化物質は状態の吸熱変化の間はエネルギーを吸収し、そして状態の放熱変化の間は熱の形でエネルギーを放出するように整えられ、
    前記潜熱保存手段(8)は、定義された温度に制御された定義された質量の湯水で、前記相変化物質の状態の吸熱変化が完全にもたらされるように設計され、
    前記潜熱保存手段(8)は状態の放熱変化を引き起こす起動手段(10)を有し、
    前記相変化物質は、非有機物質であり、
    前記潜熱保存手段は、前記相変化物質が配置された複数の部屋を有し、流動しうる状態にあるときの前記相変化物質を部屋間で伝達しうるように全ての該部屋が互いに伝達可能につながっており、かつ、
    前記潜熱保存手段が、ポリマー物質からなる柔軟なフィルム状の覆いを持つことを特徴とする、湯たんぽ。
  3. 請求項1または2に記載の湯たんぽであって、
    前記受け入れ空間(2)は閉じることのできる注入と排出用の口(12)を持ち、受け入れ空間(2)に前記湯水が追加され、かつ、該受け入れ空間(2)から前記湯水が流れ出ることを可能にすることを特徴とする湯たんぽ
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の湯たんぽであって、
    前記潜熱保存手段が、
    その中に含んでいる前記相変化物質の複数部分が機能的に相互作用し、
    前記湯水の温度が前記相変化物質の固化温度以下に落ちたときに、前記相変化物質の有形部分にある既存の核が前記相変化物質全体の放熱変化を引き起こすように形成されていることを特徴とする湯たんぽ
  5. 請求項3または請求項4に記載の湯たんぽであって、
    前記潜熱保存手段(8)が前記受け入れ空間(2)の内部に位置するあるいは前記受け入れ空間(2)の壁(6)に取り付けられているあるいは前記壁(6)の部分であることを特徴とする湯たんぽ
  6. 記相変化物質は非有機物質であることを特徴とする請求項1に記載の湯たんぽ
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の湯たんぽであって、
    前記受け入れ空間に受け入れられる前記湯水の質量と前記相変化物質の質量との比が2:1と7:1の間にあることを特徴とする湯たんぽ
  8. 生物と少なくとも間接的な接触をもたらす湯たんぽ(1)の製造方法であって、
    柔軟な壁(6)を少なくとも部分的に持つ受け入れ空間(2)を形成するための2つの素材プレートを準備するステップと、ここで前記2つの素材プレートは前記湯たんぽの壁を作り、
    前記2つの素材プレートの間に少なくとも一つの潜熱保存手段(8)を置くステップと、ここで前記潜熱保存手段(8)は相変化物質を有し、前記相変化物質は状態の吸熱変化の間エネルギーを吸収し状態の放熱変化の間エネルギーを熱の形で放出し、前記潜熱保存手段は、前記相変化物質が配置された複数の部屋を有し、流動しうる状態にあるときの前記相変化物質を部屋間で伝達しうるように全ての該部屋が互いに伝達可能につながっており、かつ、前記潜熱保存手段が、ポリマー物質からなる柔軟なフィルム状の覆いを持ち、
    前記2つの素材プレートを互いに接続するステップと、を有する製造方法。

  9. 請求項1からのいずれか一項に記載の湯たんぽと、交換可能なカバーとのセットであって、前記カバーは前記湯たんぽの柔軟な壁の区分を覆っている、湯たんぽとカバーのセット。
  10. 請求項に記載のセットであって、前記湯たんぽを開け閉めするための閉鎖具を含んでいることを特徴とするセット。
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