JP5956478B2 - 枕用粒状充填材および寝具用枕 - Google Patents

枕用粒状充填材および寝具用枕 Download PDF

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この発明は、寝具の枕にクッション性その他の快適な使用感が得られるように、枕の内部に充填される枕用粒状充填材およびそれを用いた寝具用枕に関する。
一般に、寝具用の枕に、クッション性その他の快適な使用感を与える枕用粒状充填材として、パイプ(筒)状、球状その他周知の粒状の形態の充填材(スタッフ材とも別称される。)が知られている。
このような枕用の充填材として、本願の出願人は、先願の実用新案登録公報に「軟質のプラスチックまたはエラストマーで成形された枕用のスタッフ材であって、スタッフ材が周壁に開口を有する、内部が中空で薄肉の球殻体で形成してあるもの」を開示した(特許文献1、特許文献2)。
また、枕の表面の一部に、冷却された固形状の潜熱蓄熱材を収容し、熱が潜熱蓄熱材に吸収されるようにして、保冷効果が長時間持続する枕が知られている(特許文献3)。
また、潜熱蓄熱材を内包するマイクロカプセルを含有する弾性発泡体であって、例えばポリウレタンフォーム、NBR(アクリロニトリルブタジエン)フォームを寝具類の用途に用いることが知られている(特許文献4、請求項1、請求項4、請求項5、段落[0011])。
実用新案登録第2516449号公報 実用新案登録第3117850号公報 特開2008−289705号公報 特開2007−332201号公報
しかし、上記した従来技術のうち、特許文献1、2に記載されている内部が中空の球殻体からなるスタッフ材は、通気による放冷効果は認められるものであるが、蓄熱作用や冷却作用はなく、使用者の体温より低い温度に冷却可能な枕用充填材にすることはできなかった。
また、特許文献3に記載されている潜熱蓄熱材で枕の表面の一部を形成すると、枕の表面は柔軟性がなくクッション性も乏しい固形状であるので、使用感が良好でなく、枕の表面は頭の形状に沿って変形できるものでもないので、熱伝導効率が良くないという問題点がある。
また、特許文献4に記載されている弾性発泡体は、潜熱蓄熱材を内包するマイクロカプセルを含有する弾性発泡体は、その表層部分に存在する少量の潜熱蓄熱材が作用するにすぎないので、寝具として枕に使用したとしてもその保冷効果は、長時間快適に持続するものではなかった。
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決し、枕用粒状充填材が枕に詰められた状態で使用者の頭の形状に適宜に沿う流動性を有するものであると共に、使用者に対して潜熱蓄熱材による保冷効果を経時的に長時間作用するものとし、これにより枕の温度を長時間体温以下の快適な低温度に維持できるものとすることである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、寝具の枕内に充填される樹脂製の中空粒体の集合物からなり、前記中空粒体を形成する樹脂に、融点22〜37℃のパラフィン系潜熱蓄熱材を内包するマイクロカプセル粉末を分散状態で保持させたことを特徴とする枕用粒状充填材としたのである。
上記したように構成されるこの発明の寝具の枕用粒状充填材は、樹脂製の中空粒体の集合物に粒状の形状による流動性があり、使用者の頭部の向きや高さに合わせて枕の表面形状が変化し、多数の中空粒体が頭部の形状に沿って広い面積で接近するので、頭部に対する熱伝導効率が良好なものになる。
また中空粒体は、分散保持されている粉末状のマイクロカプセル中の潜熱蓄熱材が、予め人の体温(35〜37℃)より低温に冷却して使用される際に、外部から熱量を吸収して固体の状態から融解して液体に相変化し、使用者の頭部に融解熱で冷感を与える。
樹脂製の中空粒体は、粒状殻壁が、肉厚0.1〜0.5mmであることが好ましい。この範囲の所定薄肉であれば、樹脂中に分散した所定粒径のマイクロカプセル粉末に内包されるパラフィン系潜熱蓄熱材は、樹脂を介して緩衝され間接的に穏やかに熱が伝わり、使用者の頭部に心地よい冷感を持続的に与えることができる。
また、上記中空粒体が、所定肉厚の殻壁に1以上の開口部を有する球殻状の中空粒体または筒状の中空粒体であれば、樹脂製中空粒体は弾性変形しやすくなってクッション性もよい充填材になり、また中空粒体の集合物内部の空気の流通性によって、放熱作用もあるから、潜熱蓄熱材の保冷効果もより持続する。
上記のような薄肉の中空粒体の殻壁中にマイクロカプセル粉末を分散保持させて、蓄熱効果をできるだけ効率よく行わせるためには、上記マイクロカプセル粉末が、粒径1〜100μmのマイクロカプセル粉末であり、これをできるだけ均一に分散保持することが好ましい。
また蓄熱効果を、より効率よく行うようにするために、上記マイクロカプセル粉末を樹脂100質量%中に5〜30質量%配合することが好ましい。
上記したような枕用粒状充填材を充填して寝具用枕を形成すれば、枕の温度を長時間体温以下の快適な低温度に維持できるものになる。
上記中空粒体の内部または表面には、マイクロカプセル化された香料を保持してもよく、その際に上記香料が、スギまたはヒノキから得られる精油を含む香料を採用することもできる。
この発明は、融点22〜37℃のパラフィン系潜熱蓄熱材を内包するマイクロカプセル粉末を分散状態で保持させた樹脂製の中空粒体の集合物からなる枕用粒状充填材としたのであり、枕に詰められた枕用粒状充填材の流動性によって使用者の頭の形状によく馴染むものであると共に、使用者に対して効率よく長時間にわたって充分な冷却作用を発揮し、枕の温度を長時間快適な体温以下の低温に維持可能なものとなる利点がある。
また、このような枕用粒状充填材を充填した寝具用枕は、枕の温度を長時間体温以下の低温度に維持でき、発熱時や夏季の使用時に長時間快適に使用できる保冷機能を有する枕となる利点がある。
実施形態の球殻状中空粒体を示す一部断面正面図 (a)実施形態の円筒状の中空粒体を示す斜視図、(b)実施形態の立方体状の中空粒体の断面図、(c)実施形態の五角形筒状の中空粒体の断面図 図1に示す実施形態を充填した寝具用枕を一部切り欠いて示す斜視図
この発明の実施形態を、以下に添付図面を参照して説明する。
図1、3に示すように、実施形態は、寝具の枕内に充填される樹脂製の粒状充填材を開口部1aを有する球殻状の中空粒体1の集合物で構成し、この中空粒体1を形成する樹脂に、融点22〜37℃のパラフィン系潜熱蓄熱材を内包するマイクロカプセル粉末2を分散状態で保持させた枕用粒状充填材である。
図3に示すように、粒状充填材1は、例えばメッシュ地など通気性の良い内袋3に適当な流動性があるように適量を充填し、さらに布製の外袋4を被せた状態で寝具用の枕Aとして使用されるものであり、個々の中空粒体1の集合物の全体またはその一部の適切な流動により、使用者の頭の形状に沿って頭の下部を包むように広がって接触面積を広くして低い圧力で頭部を支持できるようにし、すなわち快適な使用感が得られるようにしている。
この発明に用いるマイクロカプセル粉末2は、所定の融点のパラフィン系潜熱蓄熱材を内包するものであり、適当な融点22〜37℃のパラフィンとして、常温で液体であり、例えば高沸点の鎖状または環状(ナフテン系)の炭素数17〜20のアルカン飽和炭化水素の混合物である流動パラフィンを使用可能である。
上記の所定融点温度範囲未満の低融点のパラフィン系潜熱蓄熱材では、枕を使用する以前に室温22℃未満で融解する可能性があるので、枕の使用前に冷却機能が失われてしまうので好ましくない。また、37℃を超える高融点のパラフィン系潜熱蓄熱材では、使用者の体温(体表面温度)が少なくとも37℃を超えなければ冷却機能が発揮できないから、体温36℃程度の平常の体温で冷却機能を充分に発揮できなくなるので好ましくない。また、夏季などの比較的高温の室内における使用状態を考慮すると、融点29℃以上(37℃以下)のパラフィン系潜熱蓄熱材の採用が好ましい。
このような融点のパラフィン系潜熱蓄熱材として、いわゆる流動パラフィンを例示できるが、それらはアルキルナフテン炭化水素の混合物とも称され、原油の蒸留によって沸点330〜390℃のスピンドル油からエンジン油の留分をとり、溶剤抽出や水素化によって不飽和炭化水素と芳香族炭化水素を除き、発煙硫酸で繰り返し精製し、中和した後、活性アルミナなどで吸着処理して得られる。
このようなパラフィン基原油を原料とする流動パラフィンは、通常、炭素数が15〜20程度の鎖状アルカンを主成分とするが、ナフテン基原油を原料とするものであれば、前記同程度の炭素数のシクロアルカンを主成分としてもよい。
そして、パラフィン系潜熱蓄熱材を内包するマイクロカプセルは、ins Situ 重合法などによってメラミン樹脂等の樹脂その他の高分子からなる膜形成材料を用い、周知のマイクロカプセル化技術により製造できる、例えば前記した特許文献4にも記載されている製法でマイクロカプセル化が可能である。
詳しく説明すると、メラミン樹脂が熱硬化性であることを利用して、加熱処理によってカプセル膜にする方法であり、カプセルの素材としては、尿素またはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂またはこれらのプレポリマーを用いることができる。
具体的に説明すると、メラミンとホルムアルデヒドをアルカリ性水溶液(pH8〜10)で加熱(50〜80℃)することによって反応させることにより、モノメチロールメラミンからへキサメチロールメラミンまでの混合物のプレポリマー水溶液を得る。そして、この溶液を弱酸性のO/W型エマルジョンに加えて弱酸性領域(pH3〜6)で加熱攪拌することにより、O/W型エマルジョンの界面に高分子が沈積してマイクロカプセルを得ることができる。
マイクロカプセル粉末は、所定の肉厚の樹脂中にできるだけ均一に分散保持できるように、粒径1〜100μmの大きさであることが好ましい。上記所定範囲未満の粒径のマイクロカプセル粉末では、樹脂中に二次粒子を形成することが多くなって均一に分散させることが容易ではなく、また上記所定範囲を超える粒径では、粒状殻壁の肉厚0.1〜0.5mm中に充填される量が却って減少し、蓄熱の効率が低下する場合があるからである。このような傾向から、より好ましい粒径は5〜40μmであり、さらに好ましくは、粒径は10〜30μmである。
次に、このようなマイクロカプセル粉末の所定量を、ポリエチレン等の中空粒体を成形するための樹脂に練りこみ、成形することにより粒状充填材が得られる。成形方法としては、押出成形、中空成形(ブロー成形、真空成形)、射出成形その他、使用する樹脂に適当な成形方法を採用可能である。
中空粒体を形成する樹脂は、適度に柔軟で弾性変形する合成樹脂を採用することが好ましく、例えば軟質ポリエチレン、エチレンビニルアルコール(EVA)樹脂その他のポリオレフィン系樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、熱可塑性エラストマーその他ゴムを含めたエラストマー樹脂、もしくはこれら各種ポリマーの共重合体、または2種以上が混合された組成物などが挙げられる。
このような樹脂の材料に配合するマイクロカプセル粉末の添加量は、5〜30質量%の配合量であることが好ましい。上記所定量未満の少量では、中空粒体の集合物が充分に蓄熱性を発揮できず、充分な冷感を得ることが困難になり、上記所定量を超える多量を配合してもそれ以上の冷感作用の改善は認められず、添加効率が低下して実用性が低下するからである。このような傾向から、より好ましいマイクロカプセル粉末の添加量は、10〜25質量%であり、通常、15〜20質量%を目安に添加して好ましい結果を得ている。
また、中空粒体の内部または表面に、マイクロカプセル化された香料が保持されるように、例えば、上記樹脂材料にマイクロカプセル化された香料を添加し、芳香性のある中空粒体としてもよい。
上記した香料の種類は、需要者の嗜好や使用目的に応じて採用すればよく、通常は限定されるものではなく、天然香料または合成香料からなるフレグランスの一種以上を単独で使用するか、または2種以上併用して使用できる。
例えばスギまたはヒノキから得られる精油を含む香料を採用すれば、後述する実施例のように消臭性、鎮静性、抗菌性、アロマ効果その他の公知な諸作用が奏される枕用粒状充填材が得られる。
上記香料のうち、天然香料の具体例としては、動物性香料としてよく知られたムスク、シベット、アンバーグリスなど、乳香、没薬などのように樹木、花、果実などから抽出される植物性香料など、その他の周知な天然香料が挙げられ、またこのような天然香料に含まれるテルペンや芳香族成分等を化学合成したもの、例えばヒノキチオールやオイゲノールなどの周知な合成香料も使用可能である。
なお、マイクロカプセル化された香料は、上記同様にして周知のマイクロカプセル化技術で製造可能であり、マイクロカプセルの製造時に香料のみを内包してパラフィン系潜熱蓄熱材を含有しないものであってもよく、上記パラフィン系潜熱蓄熱材と香料を併用してもよい。例えば、これらの成分をそれぞれ内包したマイクロカプセル粉末の混合物を用いても良い。
マイクロカプセル化された香料は、前記した中空粒体を成形する樹脂材料に練りこんでも良く、また予め成形された中空粒体の表面に樹脂系バインダー等を用いて調製した途液を塗布し、コーティングしても良い。
このようなマイクロカプセル化された香料は、マイクロカプセル化されていることにより徐放性を有しており、特に樹脂材料に練りこんで中空粒体を成形すると、4〜6か月以上の長期間にわたって人に感じる芳香を発する徐放性を得ることができる。
パラフィン系潜熱蓄熱材もしくは香料またはこれらを内包したマイクロカプセル粉末の混合物を保持する中空粒体の形状は、例えば図1に示した球殻状の中空粒体1を採用できる他、図2(a)に示すような円筒形状の中空粒体5、同図(b)に断面図で示す略立方体状の中空粒体6、同図(c)に断面図で示す五角筒状の中空粒体7などであってもよい。前記図中の5a、6a、7aは、空気を流通可能な大きさで形成された開口部を示している。
図1に示す球殻状の中空粒体1の開口部1aは、一対の対向する面に2か所開口し貫通するものを示したが、所要の空気流通性を有することを考慮して、その大きさと位置を決めればよい。図2(a)、(b)、(c)に示す開口部5a、6a、7aの形成位置と数と大きさについても同様に配置または形成することができる。これらの開口部1a、5a、6a、7aは、中空かつ薄肉に形成される中空粒体1において、内部の空気が膨張と収縮をした際に中空粒体1が変形しないように、また放熱性や冷却時の伝熱性を高めるために形成することが好ましい。
開口部は、前記成形によって設けることができる他、成形後の加工により、例えば連結して形成された中空粒体を個々に分離するための切断、もしくは個々のまたは連続する中空粒体に対する穿孔、切欠きなどによって形成することができる。
図示した中空粒体の例は、代表的なものであり、その他にも例示すれば、卵形、楕円球、長方体、四面体、その他の多面体、三角筒状、四角筒状、その他の多角筒状、その他周知の多面体や筒状であってもよく、しかもそれらに対して1以上の開口部を空気を流通可能な大きさで形成されたものが挙げられる。
そして中空粒体は、粒状殻壁の肉厚が、0.1〜0.5mmの中空粒体であることが好ましい。なぜなら、上記所定範囲未満の肉厚では、前記粒径の範囲で比較的大きなマイクロカプセル粉末を充分な密度で分散保持することが困難であり、それでは冷感作用が充分に発揮されない場合があって好ましくない。また、上記所定範囲を超える肉厚の粒状殻壁を形成すると、内部のマイクロカプセル粉末に外部から伝熱効率が悪くなり、冷却作用が充分に得られなくなって好ましくないからである。
このような中空粒体の大きさは、枕に充填された状態で適度の流動性を有し、人の頭の形状に沿って枕の表面ができるだけ滑らかに凹むように設定すればよく、特に限定する必要性は認められないが、例えば最大径部分の粒径が5〜20mm程度、好ましくは10〜15mm程度を目安に形成して好ましい使用感を得ている。
[実施例1]
図1に示す球殻状の中空粒体1として、融点32℃のパラフィン系ワックスを内包する粒径10μmのマイクロカプセルを20質量%練り込んだポリエチレン樹脂を押出し成形して円筒状のチューブ体を形成し、これに真空成形を施して外径11.5mm、開口部径5.5mm、肉厚0.5mmに形成された「球形部分」と「くびれ部分」が連結した串団子状の棒状成形体を形成し、その後に前記「くびれ部分」を切断することにより、球形の対向位置に開口部分が形成された球殻状の中空粒体1を製造した。
このようにして効率よく球殻状の中空粒体1を多数形成し、集合物を図3に示す形状の枕の内袋3に充填し、寝具用枕Aを形成した。
得られた寝具用枕Aは、27℃の室内で成人が枕として使用した場合に、枕の表面温度を5時間にわたって約32℃程度の体温以下に保つことができ、この枕の被験者10名全員が快適に安眠することができた。これによって、得られた寝具用枕Aは、ヒトの発熱時や気温30℃前後の夏季においても充分に快適な使用感が得られる枕であると認められた。
[実施例2]
実施例1の球殻状の中空粒体1を製造する際に、融点28℃のパラフィン系ワックスを内包した粒径10μmのマイクロカプセルを20質量%練り込むと共に、天然香料(ヒバ芳香オイル)を内包する粒径50μmのマイクロカプセルを3質量%練り込んで0.4質量%の天然香料を含有する中空粒体1を製造した。
このようにして球殻状の中空粒体1を多数形成し、集合物を図3に示す形状の枕の内袋3に充填し、寝具用枕Aを形成した。
得られた寝具用枕Aは、実施例1と同様に枕の温度を5時間にわたって約32℃程度の体温以下に保つことができ、しかも上記人の体温以下の温度範囲で天然香料を安定した速度で揮散させることができるので、寝具用枕Aの周辺にほのかな香りを持続的に漂わせることができるものであり、この枕の使用試験を行なったところ、室温約27℃の室内で使用者10名の被験者全員が快適に安眠することができた。
これによって、得られた寝具用枕Aは、使用者が発熱した時や夏季に頭部等を冷却するために使用する際、安定した微量の天然香料による芳香性が充分に感じられるものであり、さらにマイクロカプセルに内包されている精油成分の有用性として、例えば消臭性、鎮静性、抗菌性、アロマ効果その他の公知な諸作用も受けながら、快適な使用感の得られる枕であると認められた。
1 球殻状の中空粒体
1a、5a、6a、7a 開口部
2 マイクロカプセル粉末
3 内袋
4 外袋
5 円筒形状の中空粒体
6 略立方体状の中空粒体
7 五角筒状の中空粒体
A 枕

Claims (4)

  1. 寝具の枕内に充填される樹脂製で1以上の開口部を有する球殻状の中空粒体の集合物からなり、前記中空粒体を形成する樹脂中に、融点22〜37℃のパラフィン系潜熱蓄熱材を内包するマイクロカプセル粉末を5〜30質量%分散状態で保持させると共に、前記中空粒体の内部または表面にマイクロカプセル化された香料を保持したことを特徴とする枕用粒状充填材。
  2. 上記中空粒体が、粒状殻壁の肉厚0.1〜0.5mmの中空粒体である請求項1に記載の枕用粒状充填材。
  3. 上記香料が、スギまたはヒノキから得られる精油を含む香料である請求項1または2に記載の枕用粒状充填材。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の枕用粒状充填材を充填してなる寝具用枕。
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