JP2566445B2 - トリガーを内蔵した蓄熱体 - Google Patents

トリガーを内蔵した蓄熱体

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、過冷却状態の液状から結晶化過程で融解潜
熱を放出するトリガーを内蔵した蓄熱体に関する。
従来の技術 CH3CO2Na,3H2O(酢酸ナトリウム持水塩)は蓄熱作用
に優れており、融解潜熱を結晶化の過程で放熱する。こ
の性質を利用して酢酸ナトリウムを過冷却して置き、使
用時に結晶化を開始させて放熱させ、壊炉、温熱器とし
て利用することが従来知られている。その際、過冷却溶
液に刺激を与えて、結晶化を開始させる手段として、例
えば米国特許第4,077,390号、同第4,460,546号明細書記
載のものが知られている。これらの物は、いずれもテー
パスリットを切った鋼片又は舌片を打抜いた鋼片や非金
属条片の皿条部材で構成されるトリガーも指等で変形さ
せることによって、過冷却溶液に急激な圧力変化を与え
て結晶化を開始させている。
発明が解決しようとする問題点 上記米国特許のものは、弾発性を有する金属条片から
なるトリガーが指等の外部圧力で容易に変形し、且つ原
型に復元する弾性を必要とする為の受け台を設けてあ
る。しかしこの様に構造を複雑にしても、持水塩を結晶
化を安定してコントロールする事が困難であり、結晶化
が起こらなかったり、逆に不用意に結晶が開始するな
ど、信頼性が低かった。この解決手段として蓄熱材の相
分離を防止する方法として、各種の増粘材を混入するこ
とで、改善を計っているが、結晶化確率は90%にも至っ
ていない。また使用可能な応答性についても、従来のも
のは50回までが限度であり、それ以上の反復使用は不能
となる欠点を有しているので、長期間使用が要求される
床暖房等の構造物には適用できない。又該トリガーは容
器内に内蔵した場合、蓄熱物質が液化の状態内では、液
体内を浮遊している状態であるため、作動させるには該
トリガーの位置が確認できる透明性を有する包装材及び
容器の使用に限られていた。さらに、上記蓄熱物質は、
溶解すると液体となるので、保形性に欠け垂直状態等で
使用することができず、その用途が限られていた。
本発明は、上記従来の蓄熱体の欠点を解消するために
創案されたものであって、過冷却状態の維持、及び結晶
化開始の制御が確実に安定して行うことができ、且つ長
期間の繰返し使用ができる蓄熱体を提供することを目的
とする。
問題を解決する為の手段 本発明者は物性理論に基づき研究実験を重ねた結果、
過冷却状態にある持水塩はイオン状態でバランスして相
分離している純安定状態にあり、イオン基のバランスを
崩すことによって、結晶化を開始することを知見した。
そして、前記従来の蓄熱体の上記欠点は、次のような原
因によって生じていることが判明した。
1)持水塩を有する蓄熱物質が、溶解して過冷却状態
になった場合、比重差により相分離現象が起きるが、そ
の現象が不安定に起きて不均一化し、トリガーを作動さ
せても、イオン変化に必要な条件が整わないで結晶化が
開始されない。2)トリガーは、蓄熱体物質が過冷却状
態では液内を浮遊している状態にあるため、液面に対す
る作動が不安定であり、結晶化を開始させる条件である
過冷却液に瞬時に振動波を安定して発生させることが困
難である。3)透明性を有する包装材の使用に限られて
いるため、これらの包装材の場合、完全なガスバリヤー
が得られず、反復使用によって持水塩を有する蓄熱物質
内の水分子が次第に減少し、その結果分子間のバランス
が崩れて未溶解部分が次第に拡大していく。
本発明は、以上の知見に基づいて到達したもので、物
理的圧力震動と金属イオンによって反応を効率良く起さ
せる以下の構成を有するものである。
即ち、本発明のトリガーを有する蓄熱体は、予め持水
塩を有する蓄熱物質を、不織布、紙、綿布等織物、連続
気泡性のプラスチック発泡体等からなる含浸基材に含浸
させてプレート状とし、その表面の一部に、金属片を復
元性を持たせる為に湾曲させて半球状にしたもの、又は
非金属片で同様の形状にしたものを蓄熱材料物質に良く
反応する金属をスパッタリング等による蒸着法又はメッ
キ法によってその表面に付着させたものからなるトリガ
ーを、その凹面側がプレート側になるようにしてプレー
ト表面に設置し、水遮断性、通気遮断性包装材内に充填
し、真空密封したことを特徴とするものである。
前記トリガーの材質として、蓄熱物質に良く反応する
ステンレス、銅、鉄、モネルメタル、C合金、コンスタ
ンタン等の金属片、または前記のような金属をその表面
に蒸着やメッキ等によって付着させた合成樹脂片が採用
できる。
前記蓄熱物質としては、酢酸ナトリウム3水塩、チオ
硫酸ナトリウム5水塩等を採用する事ができる。
作 用 包装体内に設置してあるトリガーを静止状態で真空密
封された蓄熱物質の融解溶液は、融解温度以下で過冷却
の状態で固結せず、潜熱を保持したままこの状態を維持
する。この状態は、トリガーに圧力等を加えない限り、
潜熱を放出する事はない。必要時に設置したトリガーの
上部に指等で圧力を加えるだけで、セル構造内で純安定
状態のイオン基の電荷が失われ、化学変化により分子間
の結晶化が進行し、塩基性結晶核が生じ、順次他のセル
層に拡大して固化減少が広がる。その過程で水素結合に
よって保有されていた状態の変化で潜熱が放出される。
従って、該蓄熱体を暖房用のクッションやアンカ、又
暖房機器等に使用して、放熱の必要がない場合は、過冷
却状態で潜熱を保有し、必要に応じて、トリガーを作動
すれば、過冷却温度域から固化現象を起こし潜熱を放出
する。
潜熱が放出して終了した時点で再度加熱して融解溶液
へのサイクルを繰返す事によって連続的な放熱状態が得
られる。
本発明では、特に含浸基材が、トリガーの復原台とし
ての機能を果たすと共に、蓄熱物質を繊維間であたかも
セル構造体の如く保持する機能を果たし、さらに保形性
を向上させる機能を果たしている。含浸基材がセル構造
になって蓄熱物質を保持するので、蓄熱物質が過冷却状
態で相分離を起こしても、セル内で安定し、均一状態で
保持することができる。そのため、結晶化の制御を安定
して行うことができる。この構造によって、増粘材(例
えば各種セルローズ、ポリビニールアルコール、不飽和
脂肪酸、多糖類、粘土類等)が不要となり、蓄熱物質本
来の物性を損なう事がなくなって安定動作が可能にな
り、しかもコスト的にも安価になる。また、上記形状の
トリガーを持水塩を有する蓄熱材物質を含浸させたプレ
ート状基材面上に設置することで、トリガーがセル構造
と密着し、しかも含浸した過冷却状態の蓄熱物質は相分
離層がセル内で安定しているので、少ない圧力を包装体
の上から加えるだけで、各独立したセル構造に過大な圧
力となって、連鎖的にセル構造体を瞬時に変形する。こ
れによって、融解溶液のイオン基の電荷が失われ、純安
定状態が崩れて塩溶液の分子間での結晶化をスムーズに
行なうことが出来る。
又該トリガーはプレート面上に設置して、一体化の状
態で真空密封してあるので、一定箇所に固定され包装体
の上から充分に確認できるので作動に支障は生じない。
これによって、任意の包装材の使用が可能となり、ガス
バリヤー性の高い包装材を使用することによって、水分
子減少のこれまでの最大の欠点も解決することが出来
た。
実施例 以下、本説明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は本発明の蓄熱体の実施例であり、ガスバリヤ
ー性を高めるために合成樹脂の軟質材料で積層形成され
た密封容器である袋1に、持水塩を有する蓄熱物質を含
水性を有する有機材料のシート状不織布からなる含浸基
材2に含浸させ、該基材の表面に、第3図及び第4図に
示す金属片を湾曲し、半球状に成型したトリガー3が真
空状態で密封包装されている。以上のように構成された
蓄熱体4において、蓄熱物質として酢酸ナトリウム3水
塩を採用し、該蓄熱体を、第9図に示すように、両側に
ウレタンホームからなる保温材5、6で挟み外装布袋7
に収納してクッション8を形成し、使用時のその機能に
ついて実験した。その結果、加熱して蓄熱体を過冷却状
態にしたのち、24時間後に前記トリガー3を袋1の上部
から、指で軽く圧力をかけると、瞬時に該トリガー機能
が作動し、58℃の潜熱を放出し、長時間にわたって放熱
を持続し、目的の機能を完全に発揮した。その時のクッ
ションの表面温度は、室温15℃雰囲気で45℃であつたが
この面の温度コントロールは保温材の使用量で変化可能
である。
その後引続いて連続使用を繰返し実験し測定したが、
物性の経時変化、機能低下、応答性に不安定要素は見付
らず、この種従来のものに見られる欠点を皆無とするこ
とが出来た。又使用した酢酸ナトリウム3水塩の場合、
熱伝導性が水の35%程度と低い欠点があったが、該蓄熱
体の包装体に熱伝導の高いアルミニュウム箔と合成樹脂
軟質包装材をラミネート積層したものを採用すること
と、真空密封に因って効率を90%以上に向上した。
また、上記蓄熱体は、偏平状で凹凸がなく、しかも含
浸基材に含浸されているので融解溶液状態での保形性が
よく、使用用途によって、縦に使用したり、円筒状に巻
く等しても使用でき、上記温熱クッションでの実験でも
内部の蓄熱材が偏る事はなかった。
第5図に示すものは、蓄熱体の他の実施例であり、本
実施例の蓄熱体10は、蓄熱物質を含浸させた含浸基材11
にトリガー12を載せ、アルミニュウム箔13で真空密封包
装し、その片面のアルミニュウム箔の表面に遠赤外線を
良く放射するセラミックスをコーティングして、遠赤外
線放射層14を形成してある。それにより、波長が9ミク
ロンメートル前後の遠赤外線を放射する蓄熱体が得られ
る。なお、15は、断熱材である。
以上の実施例における蓄熱体は、蓄熱物質を融解させ
るための加熱手段を内在してなく、蓄熱物質を融解する
ためには、温湯等に入れて所定温度に加熱する。そのた
め、蓄熱体を大量に加熱するために、専用の加熱装置が
あると便利である。第6図に示すものは、そのための加
熱装置の参考例を示す。図中、17は加熱装置本体であ
り、外部に水を加熱する電熱ヒーターやガスバーナ等の
加熱源18を有する釜19が設けられ、本体内の水を対流に
より加熱する。該本体内に適宜の棚20に蓄熱体21を収納
して所定の温度に加熱する。なお、蓄熱体の加熱は、蒸
気によっても良い。該装置で加熱して過冷却状態になっ
た蓄熱体は、その使用目的、例えば、壊炉、アンカ、座
布団、人形、温湿布体、保温器等に応じて、夫れ夫れの
器具内にセットされる。
第7図及び第8図に示すものは、本発明の蓄熱体のさ
らに他の実施例であり、該実施例の蓄熱体25においては
内部に加熱手段を有している。図中、26は蓄熱物質を含
浸させた含浸基材、27はトリガー、28はアルミ包装フィ
ルム、29は包装フィルム28の表側に積層された断熱材、
30は包装フィルムの裏側に積層された面状発熱体、31は
塩化ビニールフィルム等で形成された外装袋である。ま
た、32はトリガー27に突部を押圧するための押圧子であ
り、ゴムで成形されている。33は適宜個所に設けられた
温度センサーであり、該温度センサーは、作動温度を任
意に設定することができ、例えば、切替スイッチ34によ
って、後述するように、蓄熱物質が過冷却する温度と過
冷却しないで自動的に潜熱を放出させる温度との2温度
を感知できるように適宜切替設定することができ、それ
に応じて発熱体30を制御する。上記実施例においては、
トリガー押圧子を設けたので、外装材が厚く成っても、
該押圧子を押圧することによつて、第8図に示すよう
に、その先端がトリガーの湾曲突部に効果的に作用し、
確実にトリガーを作動させることができる。また、トリ
ガー押圧子を設けることによって、トリガーを遠隔制御
により作動させる場合、プランジャーや振動子等によっ
て該トリガー押圧子を叩くようにすれば効果的にトリガ
ーを作動させることができる。
第10図は、本発明の蓄熱体を床暖房装置に適用した場
合の実施例を示す。図中、35は蓄熱物質を含浸させた含
浸基材、36はトリガー、37はアルミフィルム等のガスバ
リヤー性の高い包装材であり、これらによって上記実施
例と同様に蓄熱体を構成している。そして、該蓄熱体の
上面に面状発熱体38、及び保温材39を積層し、下面側に
温度センサー40、保温材41、及びトリガー作動子42が設
けられ、それら一体に外装フィルム43でパネル状に包装
して、蓄熱体ユニット44が構成されている。上記トリガ
ー作動子42は、例えば電磁的に突出作動するプランジャ
ーや振動子等が採用でき、遠隔制御によって作動し、ト
リガーを作動させる。以上のように構成された蓄熱体ユ
ニット44を、床下の根太45間に複数枚敷き詰め、その上
に下床板46及び上床板47を布設する。面状発熱体により
加熱して蓄熱物質を過冷却状態にしておけば、床暖房を
行うとき、トリガーを作動させれば瞬時に潜熱が放出さ
れて、急速暖房ができる。また、必要個所の蓄熱体のみ
を作動させて部分暖房を行うこともできるし、さらに複
数の蓄熱体が循環して作動するようにすれば、より省エ
ネルギーに暖房を行うことができる。
第11図は、床暖房に適用した場合の他の実施例を示
す。本実施例では、加熱源として、放射板に取付た平板
温水パイプ50を採用した以外は、第10図の実施例と同様
であるので、前記実施例と同一個所は同一符号を付して
ある。なお、図中52は、蓄熱ユニットを固定するための
留め具である。
以上、各種の実施例を示したが、上記各実施例では、
過冷却状態溶液温度からトリガーを作動させて、結晶化
に至るものであるが、蓄熱物質に例えば酢酸ナトリウム
3水塩を採用すると、その融解温度は58℃であるので、
過冷却防止剤である結晶核となる物質として、それより
も融点が高い核質材物質を選択して、それを1〜5重量
%以内で上記物質に混入する。その場合、蓄熱物質が過
冷却状態となる温度は58℃以下であるから破過冷却温度
は、融解点より5〜6℃降下した温度域は52℃前後の温
度である。このように、蓄熱体内にそれよりも融点が高
い過冷却防止剤を混入することによって、連続して潜熱
を放熱する場合は、トリガーは使用しないで核質材によ
って自動的に結晶化開始させて潜熱を放熱させ、ある一
定時間後に放熱を必要とする場合、設置してあるトリガ
ーを使用して結晶化開始させるという、2つの方法を選
択することができる。即ち、連続して潜熱を放出する場
合は、蓄熱物質の融点以上で過冷却防止材の融解点温度
以下の温度範囲内で加熱して蓄熱物質を融解し、過冷却
が必要な場合は、過冷却防止材の融解点温度以上に加熱
して蓄熱物質を過冷却状態にする。上記過冷却防止剤と
しての核質物質は、例えば、塩化バリウム2水塩、ギ酸
ナトリウム3水塩等種々な核質剤が使用でき、使用する
蓄熱物質に応じて適宜選択すれば良い。この様に2つの
機能を保有させることにより、上記実施例のように面状
発熱体と組合せて、常時使用及び間欠的使用の両者の用
途に使用出来る。
また、上記各実施例の蓄熱体において、蓄熱物質が結
晶化を開始する時の核となる物質を予め付着させたトリ
ガーを採用することによって、最初からより確実に結晶
化を開始することができる蓄熱体が得られる。トリガー
へ核となる物質の付着は、使用する蓄熱物質の溶融液に
トリガーを入れて攪拌し、その後取り出してそれを冷却
することによって達成することができる。
本発明の蓄熱体は上記実施例に限らず、種々の家庭電
気製品の保温器具、カーペット、マット、流通保温ケー
ス等種々のものに使用できる。特に、過冷却状態を維持
できるから、夜間電力、廃熱、太陽熱、利用の蓄熱方法
には最適である。また、トリガーは例えば、超音波、高
周波等を利用した震動、電磁的方法、又機械的方法等に
よって遠隔操作が可能であるから、蓄熱体に直接触れる
事ができない場所において、夜間電力、太陽熱、廃熱を
利用した、床暖房、壁暖房、天井暖房、融雪、凍結防
止、ソーラーシステム、温室、等の設備機器への展開が
可能である。その結果、従来、このような場所での蓄熱
物質の利用方法では、一旦蓄熱するとすぐ放熱を開始す
るため、時間差がとれず、不必要に放熱する欠点があっ
たが、上記実施例のように遠隔制御により結晶化を制御
することにより、これらの点が解決できる。
効 果 本発明は、以上の様に構成したので、過冷却した融解
溶液の結晶化の制御が確実であり、持水塩系蓄熱材料の
欠点であった過冷却を自由にコントロール出来る。
その上、この種従来のものにみられる経時変化による
持水塩基分子の不安定化から発生する機能欠陥を皆無と
すると共に、蓄熱物質の持つ物性を全面的に発揮させる
事ができ、長期間の繰り返し使用が可能になり、従来の
蓄熱体と比べて飛躍的にその寿命を向上させることがで
きた。又本発明のトリガーは、従来の構造に比較して構
造が単純かつ簡単であり、故障等の障害が生じ難い。さ
らに、発熱体は、蓄熱した状態で、時、場所を選ばず、
連続、不連続使用のいずれにも対応可能であり、夜間電
力等の熱エネルギーを使用することができ、熱エネルギ
ーの有効利用をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の蓄熱体の実施例を示すものであり、第1
図は第1実施例の平面図、第2図はそのA−A断面図、
第3図は第2図のトリガー部の拡大図、第4図はトリガ
ーの平面図、第5図は第2実施例の要部断面図、第6図
は蓄熱体加熱装置の側断面図、第7図は第3実施例の要
部断面図、第8図はトリガー作動状態を示す部分拡大
図、第9図は蓄熱体を適用したクッションの部分側断面
図、第10図は蓄熱体を適用した床暖房装置の部分側断面
図、第11図は蓄熱体を適用した床暖房装置の他の実施例
の部分側断面図である。 1:袋、2,11,26,35:含浸基材、3,12,27,36:トリガー、4,
10,25:蓄熱体、5,6,15,29,39,41:保温材、7:布袋、8:ク
ッション、13:アルミニュウムフィルム、14:遠赤外線放
射層、17:加熱装置、19:釜、28:包装フィルム、30,38:
面状発熱体、31:外装袋、32:押圧子、33,41:温度センサ
ー、34:切替スイッチ、42:トリガー作動子、44:蓄熱体
ユニット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】持水塩を有する蓄熱物質を不織布、紙、綿
    布等織物又は、連続気泡を有するプラスチック発泡体等
    の含浸基材に含浸させ、該基材の表面に、金属片、又は
    蓄熱物質に良く反応する金属を蒸着やメッキ等で被覆し
    た非金属片を断面半円状に湾曲させて形成したトリガー
    を載置し、それを水遮断性、通気遮断性包装材で一体に
    真空密封してなることを特徴とするトリガーを内蔵した
    蓄熱体。
JP63141641A 1988-06-10 1988-06-10 トリガーを内蔵した蓄熱体 Expired - Lifetime JP2566445B2 (ja)

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