JP6552290B2 - 樹脂ペレットおよびそれを用いて得られる成形体 - Google Patents

樹脂ペレットおよびそれを用いて得られる成形体 Download PDF

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Description

本発明は、共重合ポリエステル樹脂とカルボジイミド化合物を含有するポリエステル樹脂組成物に関する。
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)やポリエチレンテレフタレートボトル(PETボトル)などのポリエステル樹脂から成形された成形体は、透明性、耐熱性に優れることから、各種包装、工業用途で使用されている。そして、ポリエステル樹脂の加水分解を抑制するために、従来から、カルボジイミド化合物が、ポリエステル樹脂の添加剤として広く使用されてきた。
添加剤として使用されるカルボジイミド化合物は、ハンドリング性を高めるために、ペレット状に押し固められたものが用いられてきた。しかし、カルボジイミド化合物は、ポリエステル樹脂に対する分散性や親和性が劣り、結果的に相溶しないため、カルボジイミド化合物を添加して得られたポリエステル樹脂成形体は、透明性が損ねられることがあり、また耐加水分解性を十分に高めることができなかった。また、PETフィルムの製造においては、加工延伸時にフィルムが破断したり、製造されたPETボトルにおいては、カルボジイミド化合物がゲルや粒状の未溶融物等の原因となることがあった。
カルボジイミド化合物の相溶性を向上させるために、カルボジイミド化合物を熱可塑性樹脂に高濃度に含有させたマスターバッチを調製しておき、これをポリエステル樹脂の溶融成形時に添加する方法がある(例えば、特許文献1)。
PETフィルム等の製造においても、加水分解に対する耐久性を高めるために、カルボジイミド化合物を含有するマスターバッチペレットを用いることがあった。
特開2013−49790号公報
PETフィルム等の製造において、カルボジイミド化合物の相溶性をさらに向上させるために、マスターバッチを構成する熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタレートを使用することが検討されている。しかしながら、ポリエチレンテレフタレートは、融点が約250℃であるため、これを用いてマスターバッチを調製する時には、260℃以上の温度で溶融加工する必要があり、この溶融加工時に、加水分解することがあった。その結果、カルボジイミド化合物の一部は、加水分解後のポリエチレンテレフタレートの末端に反応して、消費されることがあった。したがって、ポリエチレンテレフタレートを熱可塑性樹脂とするマスターバッチを添加して成形しても、反応可能なカルボジイミド化合物の含有量が減少して、反応性が低下しているため、得られる成形体は、耐加水分解性が十分に向上しないことがあった。
また、ポリエステル樹脂にカルボジイミド化合物を含有させたマスターバッチを用いると、得られた成形体は、耐衝撃性に劣ることがあった。
本発明は、相溶性や加工延伸性が高められ、耐加水分解性や耐衝撃性に優れた成形体を得ることができるポリエステル樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち本発明の要旨は、下記の通りである。
(1)共重合ポリエステル樹脂(A)とカルボジイミド化合物(B)を含有する樹脂ペレットであって、共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価が10〜70mgKOH/gであり、共重合ポリエステル樹脂(A)とカルボジイミド化合物(B)の質量比(A/B)が10/90〜85/15であることを特徴とする樹脂ペレット
(2)共重合ポリエステル樹脂(A)が、融点220℃以下の結晶性ポリエステル樹脂および/またはガラス転移温度が50℃以上の非晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする(1)記載の樹脂ペレット。
(3)上記()記載の樹脂ペレットを製造するための方法であって、共重合ポリエステル樹脂(A)とカルボジイミド化合物(B)を230℃以下の温度で溶融混練することを特徴とする樹脂ペレットの製造方法。
)上記()記載の樹脂ペレットと熱可塑性樹脂とを溶融混練し、成形してなることを特徴とする成形体。
本発明によれば、カルボジイミド化合物を、反応性を低下させることなく、共重合ポリエステル樹脂に含有させたポリエステル樹脂組成物を得ることができる。本発明のポリエステル樹脂組成物から得られる樹脂ペレットは、共重合ポリエステル樹脂へのカルボジイミド化合物の分散性や親和性が向上し、相溶性が向上しており、カルボジイミド化合物のマスターバッチとして、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂に添加して使用することができ、耐加水分解性や耐衝撃性が十分に高められた成形体を成形することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、共重合ポリエステル樹脂(A)とカルボジイミド化合物(B)を含有するものであり、この樹脂組成物を含有する樹脂ペレットは、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂(以下、マトリックス樹脂ということがある)を成形する際に、カルボジイミド化合物のマスターバッチとして添加して、成形体の耐加水分解性や耐衝撃性を向上させることができる。
<共重合ポリエステル樹脂(A)>
本発明のポリエステル樹脂組成物を構成する共重合ポリエステル樹脂(A)は、主として、ジカルボン酸成分、グリコール成分から構成されるものであり、それらの変性体を含むものである。
共重合ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分としては、特に限定はされず、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、3−tert−ブチルイソフタル酸、ジフェン酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アイコサン二酸、水添ダイマー酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、ダイマー酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸およびその無水物、テトラヒドロフタル酸およびその無水物等の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。
前記したジカルボン酸の中でも、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を用いることが好ましく、ジカルボン酸成分中のテレフタル酸の含有量は、30〜99.9モル%であることが好ましく、45〜99.9モル%であることがより好ましく、60〜99.9モル%であることがさらに好ましい。
共重合ポリエステル樹脂(A)を構成するグリコール成分としては、特に限定はされず、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール等の脂肪族グリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロブタンジメタノール等の脂環族グリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のエーテル結合含有グリコール;2,2−ビス[4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンのようなビスフェノール類(ビスフェノールA)のアルキレンオキシド付加体やビス[4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホンのようなビスフェノール類(ビスフェノールS)のアルキレンオキシド付加体等も使用することができる。
本発明において、共重合ポリエステル樹脂(A)は、上記ジカルボン酸成分が2種以上のジカルボン酸で構成されるか、またはグリコール成分が2種以上のグリコールで構成される必要があり、ジカルボン酸成分とグリコール成分が、それぞれ2種以上で構成されてもよい。
また、共重合ポリエステル樹脂(A)には、必要に応じて、ヒドロキシカルボン酸を共重合してもよい。ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシイソ酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、2−ヒドロキシ吉草酸、3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、10−ヒドロキシステアリン酸、4−(β−ヒドロキシ)エトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸類、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等の脂肪族ラクトン等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸を共重合する場合、共重合量は、全ジカルボン酸成分の20モル%以下とすることが好ましい。
また、共重合ポリエステル樹脂(A)には、少量であれば、3官能以上のカルボン酸、3官能以上のアルコール、モノカルボン酸、モノアルコールを共重合してもよい。
3官能以上のカルボン酸としては、トリメリット酸、無水トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等が挙げられる。また、3官能以上のアルコールとしては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、α−メチルグルコース、マニトール、ソルビトールが挙げられる。
3官能以上のカルボン酸や3官能以上のアルコールを共重合する場合、共重合量は、全ジカルボン酸成分や全グリコール成分に対して、それぞれ5モル%以下であることが好ましく、4モル%以下であることがより好ましく、3モル%以下であることがさらに好ましい。3官能以上のカルボン酸や3官能以上のアルコールの共重合量が5モル%を超えると、得られるマスターバッチを用いて成形体に加工する際に、延伸性等の加工性を損ねることがある。
共重合ポリエステル樹脂(A)に共重合するモノカルボン酸としては、安息香酸、フェニル酢酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が挙げられ、モノアルコールとしては、セチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。モノカルボン酸、モノアルコールを共重合する場合、共重合量は、全ジカルボン酸成分、全グリコール成分に対して、それぞれ0.2〜20モル%であることが好ましい。
共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価は10〜70mgKOH/gであることが必要であり、13〜65mgKOH/gであることが好ましく、15〜60mgKOH/gであることがより好ましい。共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価が上記範囲であると、後述するカルボジイミド化合物(B)と一定程度架橋構造を形成したポリエステル樹脂組成物を得ることができ、これをマスターバッチとして用いた成形体は、耐加水分解性や加工性だけでなく、耐衝撃性が優れたものとなる。共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価が10mgKOH/g未満であると、成形体は耐衝撃性が劣り、酸価が70mgKOH/gを超えると、成形体は、耐加水分解性や加工性が劣るものとなる。
共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価を制御する方法としては、分子量の高いポリエステル樹脂を製造したのち、解重合剤を添加する方法や、酸無水物を付加させる方法等が挙げられる。本発明においては、共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価と後述する数平均分子量との双方を、バランスよく制御できることから、分子量の高いポリエステル樹脂を製造したのち解重合剤を添加して、酸価および数平均分子量を制御する方法が好ましい。
解重合剤としては、イソフタル酸、アジピン酸やセバシン酸等が好ましく、酸無水物としては、無水ピロメリット酸等が好ましい。
共重合ポリエステル樹脂(A)は、融点220℃以下の結晶性ポリエステル樹脂であるか、またはガラス転移温度が50℃以上の非晶性ポリエステル樹脂であるか、またはこれらの混合物であることが好ましい。なお、共重合ポリエステル樹脂(A)の非晶性は、昇温速度10℃/minで示差走査熱量測定装置を用いて測定した、融点に相当する結晶融解熱量が0.25cal/g未満であるものと定義する。
結晶性ポリエステル樹脂は、融点が220℃以下であることが好ましく、30〜220℃であることがより好ましく、40〜200℃であることがさらに好ましく、50〜190℃であることが最も好ましい。融点が220℃を超えると、カルボジイミド化合物との溶融混合時の混練温度が高くなり過ぎ、共重合ポリエステル樹脂(A)の加水分解が起こり、カルボジイミド化合物の一部が反応する懸念が高まる。また、融点が30℃未満であると、得られたマスターバッチを取扱う際にブロッキング等の懸念があり、作業性が低下することがある。なお、融点が220℃を超える結晶性ポリエステル樹脂は、加工条件を工夫することで、期待する効果を発現させることが可能であるため、その使用を妨げるものではない。例えば、融点が220℃を超える結晶性ポリエステル樹脂は、混練温度が220℃未満であっても、せん断発熱を利用して混練することも可能であり、混練温度が230℃を超えるような条件であっても、押出機上流よりカルボジイミド化合物(B)を投入し、押出機下流側で、この融点が220℃を超える結晶性ポリエステル樹脂を供給して、短時間で溶融混合を行うことで、ポリエステル樹脂組成物を調製することが可能である。
非晶性ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度が50℃以上であることが好ましく、55℃以上であることがより好ましく、60℃以上であることがさらに好ましく、65℃以上であることが最も好ましい。ガラス転移温度が50℃未満であると、得られたマスターバッチを取扱う際にブロッキング等の懸念があり、作業性が低下することがある。ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、共重合するモノマーを適宜選択することにより、上記範囲に制御することができる。
本発明においては、共重合ポリエステル樹脂(A)として、非晶性ポリエステル樹脂よりも結晶性ポリエステル樹脂を用いることが、マスターバッチを取扱う際のブロッキング等の問題を低減し、作業性を向上させる上で特に好ましい。
共重合ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量は1,000〜20,000であることが好ましく、1,500〜15,000であることがより好ましく、2,000〜10,000であることがさらに好ましく、2,500〜5,000であることが最も好ましい。共重合ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量が1,000未満であると、得られるポリエステル樹脂組成物は、マスターバッチとして用いたときに、相溶性が不足し、成形体の透明性を損ねることがある。一方、共重合ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量が20,000を超えると、カルボジイミド化合物と混合して溶融混練する際の溶融粘度が高くなり、作業性が低下するばかりか、せん断発熱により必要以上に混練温度が高くなることで、共重合ポリエステル樹脂(A)の加水分解が起こり、前述のように、カルボジイミド化合物の一部が反応する懸念が高まる。また数平均分子量が高いとポリエステル樹脂組成物におけるエステル基濃度が高まるため、耐加水分解性が低下する傾向がある。
共重合ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量を制御する方法としては、重合時のポリエステル溶融物を所定の粘度で重合を終了する方法、分子量の高いポリエステル樹脂を製造したのち解重合剤を添加して分子量を制御する方法、モノアルコールやモノカルボン酸を添加する方法等が挙げられる。
本発明において、共重合ポリエステル樹脂(A)の製造方法としては、直接エステル化法、エステル交換法等の公知の製造方法が挙げられる。直接エステル化法としては、例えば、必要なモノマー原料を反応缶内に注入し、エステル化反応をおこなった後、重縮合反応をおこなう方法が挙げられる。エステル化反応では、窒素雰囲気下、180℃以上の温度で4時間以上、加熱溶融して反応させる。重縮合反応では、130Pa以下の減圧下で、220〜280℃の温度で所望の分子量に達するまで重縮合反応を進める。エステル化反応および重縮合反応の際には、触媒を用いてもよい。触媒としては、テトラブチルチタネート等のチタン化合物、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウム、アルミニウム化合物等の金属の酢酸塩、三酸化アンチモン、ヒドロキシブチルスズオキサイド、オクチル酸スズ等の有機スズ化合物等が挙げられる。触媒の使用量は、酸成分1モルに対し、0.1×10−4〜100×10−4モルとすることが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂組成物を構成する共重合ポリエステル樹脂(A)は、ポリエステル樹脂変性体を含有してもよい。ポリエステル樹脂変性体としては、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルエステル、アクリル変性ポリエステル樹脂などが挙げられる。得られる成形体の耐加水分解性向上の観点から、有機ジイソシアネート成分により変性されたポリエステルポリウレタン樹脂が好ましい。なお、ポリエステルポリウレタン樹脂を使用すると、カルボジイミド化合物による架橋密度が高まるため、得られる成形体は、上記のように耐加水分解性が向上するが、熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタレートを使用してフィルムを製膜するときには、ポリエチレンテレフタレートとの相溶性が低下して、延伸性に劣ることがある。
本発明で用いるポリエステルポリウレタン樹脂は、上記成分から構成されるポリエステル樹脂に有機ジイソシアネート成分を付与することにより得られる。
有機ジイソシアネート成分として、公知のイソシアネートを用いることができる。具体的には、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジイソシアネートジフェニルエーテル、1,5−キシリレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、1,4−ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、4,4′−ジイソシアネートシクロヘキサン、4,4′−ジイソシアネートシクロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアネートなどのイソシアネートが挙げられる。中でも反応性、耐候性などの観点から、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好適に用いられる。
これらの有機ジイソシアネートは、2種以上を混合して用いてもよい。
ポリエステルポリウレタン樹脂におけるポリエステル樹脂成分含有量は40質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。ポリエステルポリウレタン樹脂中のポリエステル樹脂成分の含有量が少ないと、得られる成形体において耐加水分解性向上効果が十分でないことがある。
ポリエステルポリウレタン樹脂は、公知の方法で製造することができる。例えば、共重合ポリエステル樹脂と有機ジイソシアネートを溶剤中で溶液重合する方法などが挙げられる。溶液重合では、予め得られた共重合ポリエステル樹脂をトルエンなどの汎用溶剤に溶解した後、有機ジイソシアネート成分とウレタン化触媒を仕込み、40〜80℃で反応させて、ポリエステルポリウレタン樹脂を得ることができる。また、ウレタン化の反応性を高めるために、共重合ポリエステル樹脂に対して、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ビス−(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ブタン酸等を共重合させることが好ましい。ウレタン化触媒としては、ジブチルチンジラウレート、オクチル酸スズ等の有機スズ化合物、トリエチレンジアミンなどのアミン系のものが挙げられる。
<カルボジイミド化合物(B)>
本発明のポリエステル樹脂組成物を構成するカルボジイミド化合物(B)は、カルボジイミド基(−N=C=N−)を分子内に有する化合物であり、分子内に有するカルボジイミド基の数により、モノカルボジイミド、ポリカルボジイミドに分類される。
分子内に1個のカルボジイミド基を有するモノカルボジイミドとしては、例えば、N,N′−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,6−ジ−tert−ブチルフェニルカルボジイミド、N−トリル−N′−フェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−フェニルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−フェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,6−ジエチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−エチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−イソブチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリメチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソブチルフェニルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−トリルカルボジイミド、N−トリル−N′−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−トリルカルボジイミド、N,N′−ベンジルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−トリルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−トリルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−トリルカルボジイミド等の芳香族モノカルボジイミド、N,N′−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N′−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド等の脂肪族/または脂環族モノカルボジイミドが挙げられる。
同一分子内に2個以上のカルボジイミド基を有するポリカルボジイミドとしては、例えば、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、p−フェニレン−ビス−ジ−o−トリルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジフェニルカルボジイミド、ヘキサメチレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド等が挙げられる。
ポリカルボジイミドは、上述のモノカルボジイミドをポリマー化させて製造することができ、また市販品を用いることもできる。ポリカルボジイミドの市販品としては、例えば、ラインヘミー社製スタバックゾールP、ラインヘミー社製スタバックゾールP−100、ラインヘミー社製スタバックゾールP−400などの芳香族ポリカルボジイミド、日清紡ケミカル社製LA−1、日清紡ケミカル社製HMV−15CAなどの脂肪族/または脂環族ポリカルボジイミドを挙げることができる。
ポリカルボジイミドの製造方法として、上記の方法以外に、有機ジイソシアネートを用いて製造する方法が挙げられる。有機ジイソシアネートとしては、例えば芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート等の各種有機ジイソシアネートやこれらの混合物を使用することができる。
有機ジイソシアネートとしては、例えば、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、メチレンビス(4,1−シクロへキシレン)=ジイソシアネート等を挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これら有機ジイソシアネートの中でも、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、メチレンビス(4,1−シクロへキシレン)=ジイソシアネートが好ましい。
カルボジイミド化合物の末端を封止してその重合度を制御するために、モノイソシアネート等の末端封止剤を使用することができる。モノイソシアネートとしては、例えば、フェニルイソシアネート、トリルイソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、カルボジイミド化合物の末端封止剤として、上記モノイソシアネート以外に、イソシアネートと反応し得る活性水素化合物を使用してもよい。活性水素化合物としては、脂肪族、芳香族、脂環族の化合物の中で、メタノール、エタノール、フェノール、シクロヘキサノール、N−メチルエタノールアミン、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の2級アミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン等の1級アミン、コハク酸、安息香酸、ジクロヘキサンカルボン酸等のカルボン酸、エチルメルカプタン、アリルメルカプタン、チオフェノール等のチオール類やエポキシ基を有する化合物等を挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、カルボジイミド化合物(B)は、ポリエステル樹脂との反応性を高めるため、末端にイソシアネート基を含有していることが好ましい。そのため、上記のような末端封止剤を用い、ポリカルボジイミドの末端イソシアネートを封止する場合であっても、末端にイソシアネート基を適度に残存させることが好ましい。具体的には、カルボジイミド化合物における末端イソシアネートの含有量は、0質量%より多く15質量%未満であることが好ましく、0.1〜12質量%であることがより好ましく、0.5〜10質量%であることがさらに好ましい。
末端のイソシアネート基の含有量が0質量%であるカルボジイミド化合物においては、共重合ポリエステル樹脂(A)の末端ヒドロキシル基とイソシアネート基の反応が起こらない。したがって、マスターバッチにこのカルボジイミド化合物を用いた場合、マトリックス樹脂との相溶性、分散性が低下するため、得られる成形体は、不均一で、強度が低下することがある。
一方、末端のイソシアネート基が15質量%以上であるカルボジイミド化合物においては、共重合ポリエステル樹脂(A)の末端ヒドロキシル基とイソシアネート基が過剰に反応し、架橋密度が高くなることで、マスターバッチにこのカルボジイミド化合物を用いた場合、マトリックス樹脂への分散性が低下したり、フィルム成形時に延伸性などが低下することがある。
本発明において、ポリカルボジイミド化合物の分子量は、1,000〜10,000であることが好ましく、1,000〜9,000であることが好ましく、1,000〜8,000であることがさらに好ましい。分子量が1,000以下のポリカルボジイミド化合物は、カルボジイミド基濃度が低いので、ポリエステル樹脂組成物に多量添加しなければならず、マトリックス樹脂との相溶性が低下したり、加工性が低下し、得られる成形体は、耐加水分解性や耐衝撃性等が低下することがある。一方、ポリカルボジイミド化合物は、分子量が10,000を超えると、マトリックス樹脂との相溶性、分散性が低下するため、得られる成形体が不均一となり、強度が低下することがある。
ポリカルボジイミド化合物において、分子中のカルボジイミド基数は、2〜100であることが好ましく、2〜80であることがより好ましく、2〜60であることがさらに好ましい。
カルボジイミド基数が2未満のモノカルボジイミドでは、ポリエステル樹脂などのエステル結合を持ったマトリックス樹脂などが加水分解する時に生成するカルボキシル基をトラップする効果が低下し、得られる成形体は、耐加水分解性や耐衝撃性が低下することがある。
一方、ポリカルボジイミド化合物は、カルボジイミド基数が100を超えると、架橋密度が上がり過ぎることがあり、得られるポリエステル樹脂組成物が不均一となったり、ゲル化する場合がある。このポリエステル樹脂組成物をマスターバッチとして用いてPETフィルム等を製膜すると、延伸性が低下して、フィルムが破断することがある。また得られた成形体は、耐衝撃性が低下することがある。
ポリカルボジイミド分子中のカルボジイミドの個数であるカルボジイミド基数は、ジイソシアネート化合物から得られたポリカルボジイミドであれば、(重合度−1)に相当する。例えば、21個のジイソシアネート化合物が鎖状につながって得られたポリカルボジイミドの重合度は21であり、分子鎖中のカルボジイミド基数は20である。通常、ポリカルボジイミドは、種々の重合度を有する分子の混合物であり、カルボジイミド基数は、平均値で表される。カルボジイミド基数は、13C−NMR、IR、GPC、滴定法またはそれらの組合せ等により測定でき、カルボジイミド基数として把握することが可能である。なお、13C−NMRでは130から142ppmに、IRでは2130〜2140cm−1にピークを観察することが可能である。
<ポリエステル樹脂組成物>
本発明のポリエステル樹脂組成物において、共重合ポリエステル樹脂(A)とカルボジイミド化合物(B)の質量比(A/B)は、10/90〜85/15であることが必要であり、20/80〜80/20であることが好ましく、30/70〜75/25であることがより好ましい。共重合ポリエステル樹脂(A)の含有量が10質量%未満であると、得られるポリエステル樹脂組成物を含有するマスターバッチを含有して成形された成形体は、相溶性が不足し、透明性が損ねられたものとなる。一方、共重合ポリエステル樹脂(A)の含有量が85質量%を超えると、成形体に十分な耐加水分解性を付与することができない。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、発明の効果を損なわない範囲で、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、架橋剤、酸化防止剤、粘度調整剤、増量剤、染料、顔料、UV吸収剤、空隙形成剤、潤滑剤、ラジカル捕捉剤、熱安定剤、難燃剤、阻害剤、ブロッキング防止剤、表面活性剤、スリップ助剤、光沢向上剤、分解促進剤、粘度調整剤、分散安定剤等が挙げられる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、共重合ポリエステル樹脂(A)とカルボジイミド化合物(B)を混合して製造することができる。その方法は特に限定されるものではなく、例えば、二軸混練押出機等を用いて溶融混練をする方法が最も簡便で効率がよい。
<樹脂ペレット>
本発明の樹脂ペレットは、前記二軸混練押出機等を用い溶融混練した後に、ダイの口金よりストランド状に引き取り、冷却した後、ペレタイズすることで製造することができる。
溶融混練を行う場合の混練温度は230℃以下であることが好ましい。混練温度を230℃以下に設定しても、溶融混練時のせん断発熱によって、樹脂温度が230℃を超える場合があるので、樹脂温度が230℃を超えないように、樹脂温度をモニターしながら、スクリュー回転数や吐出量を制御して、溶融混練を行うことが好ましい。また、用いる共重合ポリエステル樹脂(A)として、融点またはガラス転移温度が低めのものを用いることによって、溶融混練時のせん断発熱を低減することが可能となる。
得られた樹脂ペレットは、マスターバッチとして使用することができる。マスターバッチは必要に応じて乾燥などの熱処理を行ってもよい。
<熱可塑性樹脂>
上記樹脂ペレットは、ポリエステル樹脂等の各種熱可塑性樹脂(マトリックス樹脂)に混合した後、溶融成形することで成形体とすることができる。なお、本発明の樹脂ペレットは、共重合ポリエステル樹脂(A)を用いているため、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート等の等ポリエステル系のマトリックス樹脂に対し、特に好適に用いることができるが、特にポリエステル系のマトリックス樹脂に限定されるものではなく、相溶性等、問題の起きない範囲で広範に用いることができる。
マトリックス樹脂の酸価は10mgKOH/g以下であることが好ましく、8mgKOH/g以下であることがより好ましく、6mgKOH/g以下であることがさらに好ましい。マトリックス樹脂は、酸価が10mgKOH/gを超えると、混合するマスターバッチ中のカルボジイミド基が反応することで、耐加水分解性に寄与する有効カルボジイミド基濃度が低下し、期待する耐加水分解性が得られない場合がある。
<成形体>
本発明の成形体は、マトリックス樹脂として用いる熱可塑性樹脂と、樹脂ペレットとを溶融混練し、成形したものであり、樹脂ペレットに含有するカルボジイミド化合物により、優れた耐加水分解性、耐衝撃性を有するものとなる。
このような効果は、特にマトリックス樹脂がポリエステル系樹脂である場合に有効的に発現する。耐加水分解性、耐衝撃性をさらに向上させるため、樹脂ペレットの添加量は、マトリックス樹脂のポリエステル樹脂のエステル基濃度(a当量/トン)と、マスターバッチを構成する共重合ポリエステル樹脂(A)のエステル基濃度(b当量/トン)の合計に対する、カルボジイミド化合物(B)のカルボジイミド基濃度(c当量/トン)との比(c/(a+b))は、0.1〜1.5であることが好ましく、0.2〜1.3であることがより好ましく、0.3〜1.1であることがさらに好ましく、0.5〜1.0であることが最も好ましい。比(c/(a+b))が0.1未満であると、期待する耐加水分解性、耐衝撃性が得られず、1.5を超えると、成形体におけるカルボジイミド基が過剰反応し、熱安定性の低下を引き起こしたり、ゲル化する場合があり、フィルムの製膜を行う場合に、延伸性が低下したり、破断することがある。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例および比較例で使用する共重合ポリエステル樹脂(A)の評価に用いた測定法は次の通りである。
1.評価方法
(1)共重合ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量
送液ユニット(島津製作所社製「LC−10ADvp型」)および紫外−可視分光光度計(島津製作所社製「SPD−6AV型」)を用い、GPC分析により求めた。なお、分析条件は検出波長が254nmであり、溶媒としてテトラヒドロフランを用い、ポリスチレン換算により求めた。
(2)共重合ポリエステル樹脂(A)の組成
NMR測定装置(日本電子社製「JNM−LA400型」)を用い、H−NMR測定を行って、それぞれの共重合成分の組成を求めた。なお、測定溶媒としては、重水素化トリフルオロ酢酸を用いた。
(3)共重合ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)、融点(Tm)
JIS−K 7121に従って、入力補償型示差走査熱量測定装置(パーキンエルマー社製「ダイヤモンドDSC」)を用い、20℃から300℃まで10℃/分で昇温させたチャートから、ガラス転移温度(Tg)、融点(Tm)を読み取った。
(4)共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価
試験管に共重合ポリエステル樹脂(A)を150mg精秤し、ベンジルアルコール5mLを加えて加熱溶解し、クロロホルム10mLが入ったマイヤーフラスコに移した。使用した試験管をベンジルアルコール5mLで加熱洗浄し、洗液もマイヤーフラスコに移した。得られた共重合ポリエステル樹脂(A)の溶液を、フェノールレッドを指示薬として、0.1NのKOHベンジルアルコール溶液で滴定し、ブランク試験の滴定量との差から、共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価(mgKOH/g)を求めた。
(5)樹脂ペレットとポリエステル樹脂(マトリックス樹脂)の相溶性
実施例、比較例で得られたフィルムの外観を目視観察し、下記基準で相溶性を評価した。
〇:透明性に優れる。
△:透明ではあるが、混合したマスターバッチの分散が不均一であり、揺らぎ感を有する。
×:不透明または濁りが生じている。
(6)延伸性
実施例、比較例において、フィルムを製造する際の操業性で延伸性を評価した。
〇:操業での問題が無い。
△:延伸はできるが、膜厚等が不均一。
×:破断等を伴い延伸ができない。
(7)耐加水分解性
得られたフィルムを、85℃×85%RH条件下、2000時間処理をした。処理前後のフィルムについて、引張破断強度を測定し、下記式より引張強度保持率を算出し、下記基準により耐加水分解性を評価した。評価結果は、◎または○であることが好ましく、特に◎であることが好ましい。
なお、フィルムを巾10mm、長さ150mmの短冊状に切り出したもの測定試料として使用し、引張破断強度は、23℃×50%RH、引張速度10mm/分の条件で測定した。
引張強度保持率(%)=(処理後のフィルムの引張破断強度)/(処理前のフィルムの引張破断強度)×100
◎:引張強度保持率が95%以上である。
〇:引張強度保持率が90%以上95%未満である。
△:引張強度保持率が70%以上90%未満である。
×:引張強度保持率が70%未満である。
(8)耐衝撃性
実施例、比較例で得られた試験片を、デュポン式落下衝撃試験機(東洋精機製作所社製)に設置して、落下おもり300g、高さ300mmの条件でおもりを落下させ、落下後の試験片を目視し、割れ、ヒビ等が見られないものを「合格」とした。5個の試験片について試験をおこない、合格した試験片の数で耐衝撃性を評価した。
◎:5個全て合格であった。
○:4個合格であった。
△:3個合格であった。
×:合格した試験片は2個以下であった。
2.原料
(1)カルボジイミド化合物(B)
B1:芳香族型ポリカルボジイミド(ラインケミー社製「スタバックゾールP」、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン)カルボジイミド、数平均分子量約700)
B2:脂環族型ポリカルボジイミド(日清紡ケミカル社製「LA−1」、ポリ(4,4′−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)、平均重合度15、末端イソシアネート基あり)
B3:芳香族型モノポリカルボジイミド(ラインケミー社製「スタバックゾールI」、N,N′−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド)
(2)カルボジイミド化合物以外の化合物(エポキシ化合物)
X:EGMA(エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体)−g(グラフト)−AS(アクリロニトリルスチレン)共重合体(日油社製「モディパーA4400」、EGMA/AS=70/30(質量比)、E/GMA=85/15(質量比))
(3)共重合ポリエステル樹脂(A)の調製
調製例1
テレフタル酸70モル%、セバシン酸30モル%、エチレングリコール135モル%および重合触媒として、酸成分1モルに対して3×10−4モル量のテトラブチルチタネートを反応器に仕込み、系内を窒素に置換した。そして、これらの原料を1000rpmで撹拌しながら、反応器を245℃に加熱し、溶融させた。反応器内温度が245℃に到達してから、0.5時間エステル化反応を進行させた。0.5時間経過後、系内の温度を240℃にし、系内を減圧した。系内が高真空(圧力:0.1〜10−5Pa)に到達してから、さらに0.5時間重合反応を行った。
重合反応完了後、系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、220℃になったところで解重合成分としてのセバシン酸をさらに1.0モル%添加し、220℃で2時間攪拌して共重合ポリエステル樹脂(A1)を得た。
調製例2〜8、10〜11、13〜14
使用するモノマー成分と解重合成分の種類と量、および重合反応時間を表1のように変更した以外は、調製例1と同様にし、共重合ポリエステル樹脂(A2)〜(A8)、(A10)〜(A11)、(A13)〜(A14)を得た。なお、表1に解重合成分が記載されていない調製例については、重合反応が完了したものを共重合ポリエステル樹脂とした。
調製例9
調製例1において、重合反応が完了した後に、系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、200℃になったところで付加成分としての酸無水物(ピロメリット酸二無水物)を添加し、170℃で2時間攪拌して共重合ポリエステル樹脂(A9)を得た。
調製例12(ポリエステルポリウレタン樹脂の調製)
調製例1で得られた共重合ポリエステル樹脂(A1)に、変性成分としての有機ジイソシアネート(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート)を付与することによりポリエステルポリウレタン樹脂(A12)を得た。
具体的には、共重合ポリエステル樹脂(A1)に対して、同量のトルエンを仕込み、100℃にて樹脂を溶解した。その後130℃まで温度を上昇させ、共重合ポリエステル樹脂(A1)とトルエンの合計量のうち30質量%を蒸留し、反応系の脱水を行った。その後、系内を60℃まで冷却し、メチルエチルケトンを共重合ポリエステル樹脂(A1)に対して40質量%、ジメチロールブタン酸9質量%を仕込み、60℃にて30分撹拌した。その後、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート6質量%を仕込み、60℃にて30分撹拌を行い、続いて触媒としてジブチルチンジラウレートを加え、80℃に昇温し反応させた後、溶媒を除去して、ポリエステルポリウレタン樹脂(A12)を得た。
調製例1〜14で得られた共重合ポリエステル樹脂について、モノマーの仕込み組成、重合反応時間、特性を表1、2に示す。
Figure 0006552290
Figure 0006552290
なお、表1〜2における略語は、それぞれ以下のものを示す。
TPA:テレフタル酸
IPA:イソフタル酸
SEA:セバシン酸
ADA:アジピン酸
EG:エチレングリコール
PG:プロパンジオール
BD:1,4−ブタンジオール
TCD:トリシクロデカンジメタノール
ISB:イソソルビド
PMDA:ピロメリット酸二無水物
PMA:ピロメリット酸
HDI:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート
実施例1
共重合ポリエステル樹脂(A1)35質量部、カルボジイミド化合物(B1)65質量部を均一混合した後、総仕込み量3kgをロスインウェイト式連続定量供給装置(クボタ社製CE−W−1型)を用いて、スクリュー径26mmの二軸押出機(東芝機械社製TEM26SS型)の主供給口に供給し溶融混練を行った。途中、ベント減圧度−0.099MPa(ゲージ圧)で脱気を行い、ダイスからストランド状に引き取り水槽にて冷却固化し、ペレタイザでカッティングした後、ポリエステル樹脂組成物からなる樹脂ペレットを得た。溶融混練は、押出機のバレル温度設定200℃、吐出量20kg/h、スクリュー回転数300rpmの条件で行った。
(フィルム成形)
得られた樹脂ペレットを十分に乾燥してから、マトリックス樹脂としてのポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ社製PET樹脂、極限粘度0.60、酸価2mgKOH/g)に対し、樹脂ペレットの含有量が1質量%となるように混合した後、温度280℃で混練しTダイより押出した。これを35℃に温調した冷却ドラム上に静電印加法で密着させて急冷することで厚さ260μmのシートを得た。前記シートを90℃で縦方向に3倍に延伸し、120℃で横方向に4.0倍延伸し、さらに続いて230℃で5秒間熱処理を行ない、成形体として、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(試験片成形)
上記フィルム成形と同様に、マトリックス樹脂としてのポリエチレンテレフタレート樹脂に対し、樹脂ペレットの含有量が1質量%となるように混合した後、ファナック社製射出成形機(S2000i−100B型)を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度30℃、射出速度100mm/秒、冷却時間20秒の条件で、試験片(50mm×90mm×2mm)を成形した。
実施例2〜20、比較例1〜6
使用する共重合ポリエステル樹脂とカルボジイミド化合物の種類、質量比を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様の操作を行って、ポリエステル樹脂組成物からなる樹脂ペレットを得た。
得られた樹脂ペレットを使用して、実施例1と同様にして、フィルムと試験片を成形した。
実施例1〜20、比較例1〜6で得られたフィルムについて、相溶性、延伸性、耐加水分解性の評価を行ない、また試験片について、耐衝撃性の評価を行った結果を表3に示す。
Figure 0006552290
実施例1〜20で得られたポリエステル樹脂組成物は、マスターバッチとしてのハンドリングに優れ、マトリックス樹脂と混合したものは、成形時の延伸性に優れ、得られた成形体は、相溶性、耐加水分解性および耐衝撃性に優れるものであった。
比較例1では、マトリックス樹脂に、共重合ポリエステル樹脂とカルボジイミド化合物とを含有するポリエステル樹脂組成物の樹脂ペレットを添加せずに、直接カルボジイミド化合物を添加したため、相溶性、延伸性に劣るものとなった。
比較例2では、共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価が本発明で規定する量より低いため、得られた成形体は、耐衝撃性に劣るものであった。比較例3では、共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価が本発明で規定する量より高いため、成形時の延伸性が低く、得られた成形体は、耐加水分解性に劣るものであった。
比較例4では、ポリエステル樹脂組成物における共重合ポリエステル樹脂(A)の含有量が本発明で規定する量よりも少なかったため、相溶性に劣るものとなった。比較例5では、ポリエステル樹脂組成物におけるカルボジイミド化合物(B)の含有量が本発明で規定する量よりも少なかったため、成形体の耐加水分解性を十分に高めることができなかった。
比較例6では、カルボジイミド化合物を含有する樹脂組成物を用いなかったため、成形体の耐加水分解性が低く、延伸性が劣るものとなった。

Claims (4)

  1. 共重合ポリエステル樹脂(A)とカルボジイミド化合物(B)を含有する樹脂ペレットであって、共重合ポリエステル樹脂(A)の酸価が10〜70mgKOH/gであり、共重合ポリエステル樹脂(A)とカルボジイミド化合物(B)の質量比(A/B)が10/90〜85/15であることを特徴とする樹脂ペレット
  2. 共重合ポリエステル樹脂(A)が、融点220℃以下の結晶性ポリエステル樹脂および/またはガラス転移温度が50℃以上の非晶性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹脂ペレット
  3. 請求項記載の樹脂ペレットを製造するための方法であって、共重合ポリエステル樹脂(A)とカルボジイミド化合物(B)を230℃以下の温度で溶融混練することを特徴とする樹脂ペレットの製造方法。
  4. 請求項記載の樹脂ペレットと熱可塑性樹脂とを溶融混練し、成形してなることを特徴とする成形体。
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