JP6551827B2 - 多孔質炭素材料およびその製造方法 - Google Patents
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Description
多孔質炭素材料の製造方法としては種々の方法が提案されているが、例えば、特許文献1においては、ゼオライトなどの多孔質材料を鋳型として用いて多孔質炭素材料を合成する方法が報告されている。
そのため、より簡便に実施することができ、且つ、分子レベルで多孔質炭素材料を設計、合成することが可能な方法が求められていた。
また、本発明は、細孔径が制御された多孔質炭素材料を提供することも課題とする。
つまり、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(2) 焼成工程にて、生成物Xが焼成され、
生成物Xが、後述する式(3)で表されるピラーアレーンを酸化して得られる生成物である、(1)に記載の多孔質炭素材料の製造方法。
(3) 炭素原子の含有量が90質量%以上であり、
モレキュラープローブ法により得られる細孔径分布曲線において、最大ピークを示す細孔径が0.3〜2.0nmであり、ピーク半値幅が0.1nm以下である、多孔質炭素材料。
(4) ファイバー状である、(3)に記載の多孔質炭素材料。
(5) ラマン散乱分光測定を行った際に、200〜500cm−1の領域にピークを示す、(3)または(4)に記載の多孔質炭素材料。
また、本発明によれば、細孔径が制御された多孔質炭素材料を提供することもできる。
まず、ピラーアレーンとは、ベンゼン環構造やキノイド構造などの六員環構造を2,5位にてメチレン鎖で連結し、環状構造を形成している化合物である。つまり、所定の繰り返し単位が連結した環状化合物である。ピラーアレーンに関しては、Journal of the American Chemical Society 2008,130,5022において初めて報告され、例えば、Accounts of Chemical Research 2014,47,2631、Accounts of Chemical Research 2012,45,1294などの文献にて種々の構造が報告されている。
ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数や構造を変更することにより、ピラーアレーン内の空間の大きさを、オングストロームレベルからナノレベルで自由に設計することが可能である。
ピラーアレーンと呼ばれる化合物としては、例えば、式(X)で表される化合物が挙げられる。
R2は、それぞれ独立に、酸素原子(=O)、または、=N−OHを表す。
mおよびnは、それぞれ独立に、0以上の数(好ましくは、整数)を表し、n+mは4以上の数を表す。なお、n+mの上限は特に制限されないが、通常、20以下の場合が多い。なお、n+mは、ピラーアレーンを構成する構成する繰り返し単位の数を表す。
上記式で表されるように、ピラーアレーンとは主に、1,4置換の六員環(例えば、ベンゼン環)の2,5位をメチレン鎖で結合する繰り返し単位からなる化合物である。
なお、式(X)中の各繰り返し単位の連結配置は特に制限されず、ランダムに連結していてもよいし、交互に連結していてもよいし、ブロック状に連結していてもよい。
例えば、後述する式(3)で表されるピラーアレーンは、mがwであり、nが0である化合物に該当する。
まず、上述したように、ピラーアレーンは所定の繰り返し単位が複数結合して形成された環状構造を有し、その内部に空間を有する。図1(A)においては、ピラーアレーンを構成する6つの繰り返し単位が六角柱の壁面一つ一つに該当し、六角柱を構成する壁面によって形成される内部の空間がピラーアレーン内の空間に該当する。
後段で詳述する、所定のピラーアレーンを用いて得られる生成物Xまたは生成物Yは、図1(B)に示すように、いずれもピラーアレーン間において電荷移動相互作用が生じて、ピラーアレーン同士が凝集して生成されるものである。例えば、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーレーンAを酸化すると、式(1)で表される繰り返し単位中のORA部分が酸化されて、式(2)で表される繰り返し単位となる。その際、以下に示すように、式(1)で表される繰り返し単位中のベンゼン環部分と、式(2)で表される繰り返し単位中のベンゾキノン構造部分との間では電荷移動相互作用が生じて、ピラーアレーンが凝集して生成物Xが形成される。生成物Yにおいても、上記と同様の電荷移動相互作用によってピラーアレーンが凝集して形成される。つまり、生成物Xおよび生成物Yは、ピラーアレーンが電荷移動相互作用を介して凝集して形成される電荷移動錯体(会合体、集合体)に該当する。
なお、電荷移動相互作用の有無の確認方法としては、例えば、生成物Xまたは生成物Yの赤外吸収スペクトル測定を行うことにより、電荷移動相互作用に由来するピークの存在を確認する方法が挙げられる。
このような生成物Xまたは生成物Yからなる前駆体を焼成すると、ピラーアレーンの骨格が残った状態で炭化されやすく、微細な細孔孔を有する多孔質炭素材料が得られる。得られた多孔質炭素材料中の細孔の大きさは、各ピラーアレーンの内部の空間の大きさを略維持しているため、細孔径のバラツキが小さい。また、ピラーアレーンの大きさを制御することにより、各細孔の大きさを制御することができる。
多孔質炭素材料の製造方法は、所定の手順により得られた生成物(生成物Xまたは生成物Y)を焼成して、多孔質炭素材料を得る焼成工程を有する。
以下、各工程で使用される材料および手順について詳述する。まず、使用される生成物Xおよび生成物Yについて詳述する。
なお、アルキル基には置換基が置換していてもよく、置換基の種類としては、例えば、上述した有機基の説明にて具体的に説明した基(例えば、カルボキシル基)などが挙げられる。
以下、まず、生成物Xおよび生成物Yについて詳述する。
生成物Xとは、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAを酸化して得られる生成物である。より具体的には、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAを酸化させると、式(1)中のベンゼン環中のORA基が酸化されて、式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーレーンCが生成される。上述したように、式(1)で表される繰り返し単位と式(2)で表される繰り返し単位との間では電荷移動相互作用が生じ、ピラーアレーンAとピラーアレーンCとが凝集して生成物Xが形成される。なお、ピラーアレーンC中に式(1)で表される繰り返し単位および式(2)で表される繰り返し単位の両方が含まれる場合は、ピラーアレーンC同士間で電荷移動相互作用が生じて凝集してもよい。
以上のように、生成物Xは、言い換えれば、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーレーンと式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンとの間で電荷移動相互作用が生じて形成される電荷移動錯体、および/または、式(1)で表される繰り返し単位および式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーン同士の間で電荷移動相互作用が生じて形成される電荷移動錯体を含む。
ピラーアレーンAを構成する繰り返し単位の数は特に制限されないが、多孔質炭素材料の細孔径の分布を制御しやすい点で、4〜20が好ましく、4〜10がより好ましく、4〜7がさらに好ましく、6が特に好ましい。
ピラーアレーンA中における式(1)で表される繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、全繰り返し単位に対して、50〜100モル%が好ましく、70〜100モル%がより好ましく、90〜100モル%がさらに好ましい。
式(Y)中のvは、0以上の整数を表す。なお、w+vの合計は20以下が好ましい。
上述したように、本処理を実施することにより、式(1)中のORA基が酸化されて、式(2)で表されるようなベンゾキノン構造が形成される。つまり、本処理を実施することにより、式(1)で表される繰り返し単位が、式(2)で表される繰り返し単位となる。
酸化の方法(酸化処理の方法)は特に制限されず、公知の方法を使用することができ、例えば、酸化剤を用いる方法が挙げられる。酸化剤としては、公知の酸化剤を使用することができ、例えば、TAIB([ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン)、Oxone(オキソン)、Pb(OAc)4(4−アセチル化鉛)、PIFA(フェニルヨード(III)ビス−トリフルオロアセテート)、PIDA(フェニルヨード(III)ジアセテート)またはPhI(O2CCF3)2などが挙げられる。
酸化剤を用いる方法においては、所定の溶媒中にて、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAおよび酸化剤を混合する方法が挙げられる。使用される溶媒としては、公知の溶媒(例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒など)を使用することができる。
上記手順によって得られた生成物Xは、必要に応じて、濾過、遠心分離などの作業により溶媒中から回収される。
pは、4〜20の数を表す。つまり、上記式(A)で表されるピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数は4〜20である。
qは、pより小さく、且つ、0超20未満の数(0より大きく20より小さい数)を表す。
pの好適範囲としては、多孔質炭素材料の細孔径の分布を制御しやすい点で、4〜15が好ましく、4〜10がより好ましく、4〜7がさらに好ましく、6が特に好ましい。ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が6である場合、図1に示すように、ピラーアレーンが六角形状の構成をとる。そのため、ピラーアレーン同士がより密にパッキングしやすく、多孔質炭素材料の細孔径のバラツキがより小さくなる。
qの好適範囲としては、多孔質炭素材料の細孔径の分布を制御しやすい点で、pより小さく、且つ、0.5以上10未満の範囲であることが好ましく、pより小さく、且つ、1.0以上6.0未満の範囲であることがより好ましい。
生成物Yとは、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAと式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンBとを混合して得られる生成物である。この生成物Yは、2種の構造の異なるピラーアレーンが電荷移動相互作用を介して凝集して形成される。より具体的には、生成物Yは、ピラーアレーンA中の式(1)で表される繰り返し単位とピラーアレーンB中の式(2)で表される繰り返し単位との間で電荷移動相互作用が生じ、ピラーアレーンAおよびピラーアレーンBが凝集(集合)して形成される生成物である。つまり、生成物Yは、(複数の)ピラーアレーンAおよび(複数の)ピラーアレーンBが電荷移動相互作用を介して凝集して形成される生成物である。
以上のように、生成物Yとは、言い換えれば、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーレーンAと式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンBとの間で電荷移動相互作用が生じて形成される電荷移動錯体である。
ピラーアレーンBは、上述した式(2)で表される繰り返し単位を含む。
ピラーアレーンBを構成する繰り返し単位の数は特に制限されないが、多孔質炭素材料の細孔径の分布を制御しやすい点で、4〜20が好ましく、4〜10がより好ましく、4〜7がさらに好ましく、6が特に好ましい。
ピラーアレーンB中における式(2)で表される繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、全繰り返し単位に対して、50〜100モル%が好ましく、70〜100モル%がより好ましく、90〜100モル%がさらに好ましい。
ピラーアレーンAおよびピラーアレーンBとの混合方法は特に制限されず、例えば、溶媒中にて、両者を混合する方法が挙げられる。
本工程は、上述した生成物Xまたは生成物Yを焼成して、多孔質炭素材料を得る工程である。上述したように、生成物Xまたは生成物Yを焼成すると、ピラーアレーン中の内部の空間が維持されたまま炭化されるため、得られる多孔質炭素材料にはピラーアレーンの内部の空間と略同じ大きさの細孔が形成される。
生成物Xまたは生成物Yの焼成条件は特に制限されず、使用されるピラーアレーンの種類によって適宜最適な条件が選択される。なかでも、多孔質炭素材料の細孔径のバラツキがより小さくなる点で、加熱温度としては500℃以上が好ましく、750℃以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されないが、生産性の点から、1500℃以下の場合が多い。また、加熱時間としては、0.5時間以上が好ましく、1時間以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、生産性の点から、10時間以下の場合が多い。
上記方法により得られる多孔質炭素材料は、形成される細孔が小さく、かつ、細孔径のバラツキが小さい。より具体的には、本発明の多孔質炭素材料の好適態様としては、炭素原子の含有量が90質量%以上であり、モレキュラープローブ法により得られる細孔径分布曲線において、最大ピークを示す細孔径が0.3〜2.0nmであり、ピーク半値幅が0.1nm以下を示す、多孔質炭素材料が挙げられる。
以下、多孔質炭素材料の好適態様について詳述する。
なお、多孔質炭素材料には炭素原子以外の原子が含まれていてもよく、例えば、水素原子、窒素原子、または、酸素原子が挙げられる。
図3に、モレキュラープローブ法により求められる細孔径分布曲線の一例を示す。図3に示すように、細孔径分布曲線の最大ピーク値を示す細孔径Aが後述する所定の範囲にあればよい。また、ピーク半値幅とは、最大ピーク値(極大値)の1/2強度の2点間の間隔Dの長さを意図する。
また、ピーク半値幅は0.1nm以下を示し、0.08nm以下が好ましく、0.05nm以下がより好ましく、0.03nmがさらに好ましい。下限は特に制限されないが、0nmが挙げられる。
上述したように、所定のピラーアレーンより得られる生成物に焼成処理を施すと、ピラーアレーンの骨格が残った状態で炭化されやすく、微細な細孔孔を有する多孔質炭素材料が得られる。その際、得られた多孔質炭素材料中の細孔の大きさは、各ピラーアレーンの内部の空間の大きさを略維持している。例えば、ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が5つの場合、ピラーアレーンの内部の空間の大きさは約0.55nmと計算される。そのため、このような繰り返し単位の数が5のピラーアレーンを使用する場合、得られた多孔質炭素材料の細孔径も約0.55nm程度のものが得られやすい。また、例えば、ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が6の場合はピラーアレーンの内部の空間の大きさは約0.7nm程度であり、ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が7の場合はピラーアレーンの内部の空間の大きさは約0.9nm程度であり、ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が10の場合はピラーアレーンの内部の空間の大きさは約1.2nm程度である。よって、このような内部空間の大きさが異なるピラーアレーンをそれぞれ使用することにより、得られる多孔質炭素材料の細孔径を変えることができる。なお、合成がしやすい点で、ピラーアレーンの繰り返し単位の数としては20以下が好ましく、そのような上限のピラーアレーンを使用すると、多孔質炭素材料の細孔径が約2.0nm程度のものが得られやすい。
なお、ファイバー状の場合、ファイバーの平均長さは特に制限されないが、1〜100μmの場合が多く、1〜50μmの場合がより多い。また、ファイバーの平均直径は特に制限されないが、1〜300nmの場合が多く、10〜100nmの場合がより多い。
なお、上記平均長さの測定方法としては、走査型電子顕微鏡などを用いて少なくとも10個のファイバー状の多孔質炭素材料の長さを測定して、それらを算術平均したものである。また、上記平均直径の測定方法としては、走査型電子顕微鏡などを用いて少なくとも10個のファイバー状の多孔質炭素材料の直径を測定して、それらを算術平均したものである。多孔質炭素材料の断面形状が真円状でない場合は、長径を直径として測定する。
ファイバー状の多孔質炭素材料のアスペクト比(平均長さ/平均直径)は特に制限されないが、2〜10000の場合が多く、10〜1000の場合がより多い。
上記アスペクト比とは、平均長さと平均直径との比(平均長さ/平均直径)を意味する。
なお、上記ファイバー状の多孔質炭素材料は、焼成処理が施される生成物Xまたは生成物Yを構成するピラーアレーン(ピラーアレーンAまたはピラーアレーンB)の繰り返し単位の数が4、6または12の場合に、得られやすい。
Journal of the American Chemical Society 2008, 130, 5022に記載の方法に従って、式(A)で表される化合物を合成した。
Organic Letters 2012, 14, 1532に記載の方法に従って、式(B)で表される化合物を合成した。
式(A)で表される化合物(0.30g,0.491mmol)のメタノール溶液(100mL)に、([ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン)(0.53g,1.23mmol)を加えて、25℃にて30分間撹拌して、沈殿物として生成物Aを得た。得られた生成物Aをろ過により回収し、150℃にて12時間乾燥処理を行った。得られた生成物Aには、以下の式(C)で表される化合物が含まれていた。
式(B)で表される化合物(0.30g,0.410mmol)のメタノール溶液(100mL)に、([ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン)(0.53g,1.23mmol)を加えて、25℃にて30分間撹拌して、沈殿物として生成物Bを得た。得られた生成物Bをろ過により回収し、150℃にて12時間乾燥処理を行った。得られた生成物Bには、以下の式(D)で表される化合物が含まれていた。
なお、生成物Bに対して、CuKα線を用いた粉末XRD測定を実施したところ、2θ=12.3°、21.4°、25.4°においてピークが観測された。この結果より、生成物B中において、式(D)で表される化合物がヘキサゴナル(六角形状)パッキングしていることが確認された。
上記で得られた式(C)で表される化合物を含む生成物Aを、不活性ガス雰囲気下、900℃で2時間焼成して、多孔質炭素材料Aを得た。
また、式(C)で表される化合物を含む生成物Aの代わりに、式(D)で表される化合物を含む生成物Bを用いた以外は、上記方法に従って、多孔質炭素材料Bを得た。
多孔質炭素材料Aおよび多孔質炭素材料Bの細孔径の測定は、全自動ガス吸着測定装置(BELSORP−MAX)(日本ベル(株)製)を用いてモレキュラープローブ法により行った。測定法は、298Kにおける二酸化炭素、エタン、n−ブタン、n−ヘキサンの0〜100kPaにおける吸着等温線から、細孔径分布曲線(細孔径分布ヒストグラム)を作成した。
なお、焼成処理前の生成物Aを用いて上記細孔径測定を測定したところ、最大ピークを示す細孔径が0.40nmであり、多孔質炭素材料Aと同様の値を示すことが確認された。
また、多孔質炭素材料Bにおいては、最大ピークを示す細孔径が0.40nmであり、ピーク半値幅が0.02nmであった。
なお、焼成処理前の生成物Bを用いて上記細孔径測定を測定したところ、最大ピークを示す細孔径が0.40nmであり、多孔質炭素材料Bと同様の値を示すことが確認された。
多孔質炭素材料Bを元素分析したところ、炭素原子の含有量は93.16質量%で、水素原子の含有量は0.95質量%で、窒素原子の含有量は0.26質量%で、酸素原子の含有量は5.63質量%であった。
また、多孔質炭素材料Aおよび多孔質炭素材料Bに対して、NRS−3300FL(日本分光社製、レーザー波長532.2nm)を用いてラマン散乱分光測定を行ったところ、200〜500cm−1の領域にラジアルブリージングモードに由来するピークが確認された。
また、図4(C)に示すように、多孔質炭素材料BのTEM観察を行ったところ、無数の孔が確認された。
Claims (2)
- 式(3)で表されるピラーアレーンを酸化して得られる生成物Xを焼成して、多孔質炭素材料を得る焼成工程を有する、多孔質炭素材料の製造方法であって、
前記生成物Xが、式(5)で表される化合物を含む、多孔質炭素材料の製造方法。
(式(3)中、RAは、水素原子を表す。wは、5または6を表す。)
(pは、5または6を表し、qは、pより小さく、かつ、0超6.0未満を表す。) - 炭素原子の含有量が90質量%以上であり、
モレキュラープローブ法により得られる細孔径分布曲線において、最大ピークを示す細孔径が0.3〜2.0nmであり、ピーク半値幅が0.1nm以下である、多孔質炭素材料であって、
ファイバー状であり、
ラマン散乱分光測定を行った際に、200〜500cm −1 の領域にピークを示す、多孔質炭素材料。
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