JP6551827B2 - 多孔質炭素材料およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多孔質炭素材料およびその製造方法に関する。
炭素材料は、優れた耐熱性や高温強度を有し、導電性および化学的安定性も高く、各種工業材料として使用されている。特に、炭素材料を多孔質化した多孔質炭素材料は軽量であり、フィルター、断熱材または電気化学的工業用部材などとして有用されている。
多孔質炭素材料の製造方法としては種々の方法が提案されているが、例えば、特許文献1においては、ゼオライトなどの多孔質材料を鋳型として用いて多孔質炭素材料を合成する方法が報告されている。
特開2006−335596号公報
一方、特許文献1の方法では、多孔質炭素材料の形成後に、鋳型として用いた多孔質材料をフッ化水素酸などの強力な試薬によって除去する必要があり、煩雑な工程が必要となる。また、その際に、多孔質炭素材料自体にダメージを与える可能性がある。
そのため、より簡便に実施することができ、且つ、分子レベルで多孔質炭素材料を設計、合成することが可能な方法が求められていた。
本発明は、上記実情に鑑みて、より簡便な手法によって細孔径が制御された多孔質炭素材料を製造することが可能な多孔質炭素材料の製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、細孔径が制御された多孔質炭素材料を提供することも課題とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、所定のピラーアレーンを含む生成物を焼成することにより、上記課題が解決できることを見出した。
つまり、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) 後述する式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAを酸化して得られる生成物X、および、後述する式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAと後述する式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンBとを混合して得られる生成物Yのいずれか一方の生成物を焼成して、多孔質炭素材料を得る焼成工程を有する、多孔質炭素材料の製造方法。
(2) 焼成工程にて、生成物Xが焼成され、
生成物Xが、後述する式(3)で表されるピラーアレーンを酸化して得られる生成物である、(1)に記載の多孔質炭素材料の製造方法。
(3) 炭素原子の含有量が90質量%以上であり、
モレキュラープローブ法により得られる細孔径分布曲線において、最大ピークを示す細孔径が0.3〜2.0nmであり、ピーク半値幅が0.1nm以下である、多孔質炭素材料。
(4) ファイバー状である、(3)に記載の多孔質炭素材料。
(5) ラマン散乱分光測定を行った際に、200〜500cm−1の領域にピークを示す、(3)または(4)に記載の多孔質炭素材料。
本発明によれば、より簡便な手法によって細孔径が制御された多孔質炭素材料を得ることが可能な多孔質炭素材料の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、細孔径が制御された多孔質炭素材料を提供することもできる。
(A)は、ピラーアレーンの構造を示す概略図である。(B)は、焼成処理が施される前駆体(生成物Xおよび生成物Y)の構造を示す概略図である。 モレキュラープローブ法の原理を示す概略図である。 細孔径分布曲線の一例を示す図である。 (A)は、走査型電子顕微鏡(SEM)および原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、生成物Bを観察した写真である。(B)は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、多孔質炭素材料Bを観察した写真である。(C)は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、多孔質炭素材料Bを観察した写真である。
以下、本発明の多孔質炭素材料およびその製造方法の好適態様について詳述する。
まず、ピラーアレーンとは、ベンゼン環構造やキノイド構造などの六員環構造を2,5位にてメチレン鎖で連結し、環状構造を形成している化合物である。つまり、所定の繰り返し単位が連結した環状化合物である。ピラーアレーンに関しては、Journal of the American Chemical Society 2008,130,5022において初めて報告され、例えば、Accounts of Chemical Research 2014,47,2631、Accounts of Chemical Research 2012,45,1294などの文献にて種々の構造が報告されている。
ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数や構造を変更することにより、ピラーアレーン内の空間の大きさを、オングストロームレベルからナノレベルで自由に設計することが可能である。
ピラーアレーンと呼ばれる化合物としては、例えば、式(X)で表される化合物が挙げられる。
上記式(X)中、Rは、それぞれ独立に、有機基を表す。有機基(1価の有機基)の種類は特に制限されず、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、トリシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基(ヘテロ環基といってもよい)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールまたはヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基(−B(OH)2)、ホスファト基(−OPO(OH)2)、スルファト基(−OSO3H)、その他の公知の有機基が挙げられる。なお、上記有機基は、さらに上述した有機基で置換されていてもよい。
は、それぞれ独立に、酸素原子(=O)、または、=N−OHを表す。
mおよびnは、それぞれ独立に、0以上の数(好ましくは、整数)を表し、n+mは4以上の数を表す。なお、n+mの上限は特に制限されないが、通常、20以下の場合が多い。なお、n+mは、ピラーアレーンを構成する構成する繰り返し単位の数を表す。
上記式で表されるように、ピラーアレーンとは主に、1,4置換の六員環(例えば、ベンゼン環)の2,5位をメチレン鎖で結合する繰り返し単位からなる化合物である。
なお、式(X)中の各繰り返し単位の連結配置は特に制限されず、ランダムに連結していてもよいし、交互に連結していてもよいし、ブロック状に連結していてもよい。
例えば、後述する式(3)で表されるピラーアレーンは、mがwであり、nが0である化合物に該当する。
本発明の多孔質炭素材料の製造方法の特徴点の一つとしては、所定のピラーアレーンを用いて得られる生成物を焼成している点が挙げられる。本発明の機構に関して、図1を用いて説明する。なお、図1(A)および(B)においては、一例として、6つの繰り返し単位が結合して形成される環状構造を含むピラーアレーンを示す。
まず、上述したように、ピラーアレーンは所定の繰り返し単位が複数結合して形成された環状構造を有し、その内部に空間を有する。図1(A)においては、ピラーアレーンを構成する6つの繰り返し単位が六角柱の壁面一つ一つに該当し、六角柱を構成する壁面によって形成される内部の空間がピラーアレーン内の空間に該当する。
後段で詳述する、所定のピラーアレーンを用いて得られる生成物Xまたは生成物Yは、図1(B)に示すように、いずれもピラーアレーン間において電荷移動相互作用が生じて、ピラーアレーン同士が凝集して生成されるものである。例えば、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーレーンAを酸化すると、式(1)で表される繰り返し単位中のOR部分が酸化されて、式(2)で表される繰り返し単位となる。その際、以下に示すように、式(1)で表される繰り返し単位中のベンゼン環部分と、式(2)で表される繰り返し単位中のベンゾキノン構造部分との間では電荷移動相互作用が生じて、ピラーアレーンが凝集して生成物Xが形成される。生成物Yにおいても、上記と同様の電荷移動相互作用によってピラーアレーンが凝集して形成される。つまり、生成物Xおよび生成物Yは、ピラーアレーンが電荷移動相互作用を介して凝集して形成される電荷移動錯体(会合体、集合体)に該当する。
なお、電荷移動相互作用の有無の確認方法としては、例えば、生成物Xまたは生成物Yの赤外吸収スペクトル測定を行うことにより、電荷移動相互作用に由来するピークの存在を確認する方法が挙げられる。
なお、図1(B)に示すように、生成物Xまたは生成物Yにおいては、ピラーアレーン同士が密にパッキングしていることが好ましい。
このような生成物Xまたは生成物Yからなる前駆体を焼成すると、ピラーアレーンの骨格が残った状態で炭化されやすく、微細な細孔孔を有する多孔質炭素材料が得られる。得られた多孔質炭素材料中の細孔の大きさは、各ピラーアレーンの内部の空間の大きさを略維持しているため、細孔径のバラツキが小さい。また、ピラーアレーンの大きさを制御することにより、各細孔の大きさを制御することができる。
以下では、まず、多孔質炭素材料の製造方法について詳述し、その後、多孔質炭素材料の構成について詳述する。
<<多孔質炭素材料の製造方法>>
多孔質炭素材料の製造方法は、所定の手順により得られた生成物(生成物Xまたは生成物Y)を焼成して、多孔質炭素材料を得る焼成工程を有する。
以下、各工程で使用される材料および手順について詳述する。まず、使用される生成物Xおよび生成物Yについて詳述する。
焼成処理が施される前駆体としては、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAを酸化して得られる生成物X、または、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAと式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンBとを混合して得られる生成物Yが挙げられる。
上記式(1)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。アルキル基中の炭素原子の数は特に制限されないが、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましく、1〜3がさらに好ましい。
なお、アルキル基には置換基が置換していてもよく、置換基の種類としては、例えば、上述した有機基の説明にて具体的に説明した基(例えば、カルボキシル基)などが挙げられる。
上述したように、生成物Xおよび生成物Y中においてはピラーアレーン同士が電荷移動相互作用を介して、凝集している。より具体的には、式(1)で表される繰り返し単位と式(2)で表される繰り返し単位との間において、電荷移動相互作用が形成される。
以下、まず、生成物Xおよび生成物Yについて詳述する。
(生成物X)
生成物Xとは、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAを酸化して得られる生成物である。より具体的には、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAを酸化させると、式(1)中のベンゼン環中のOR基が酸化されて、式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーレーンCが生成される。上述したように、式(1)で表される繰り返し単位と式(2)で表される繰り返し単位との間では電荷移動相互作用が生じ、ピラーアレーンAとピラーアレーンCとが凝集して生成物Xが形成される。なお、ピラーアレーンC中に式(1)で表される繰り返し単位および式(2)で表される繰り返し単位の両方が含まれる場合は、ピラーアレーンC同士間で電荷移動相互作用が生じて凝集してもよい。
以上のように、生成物Xは、言い換えれば、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーレーンと式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンとの間で電荷移動相互作用が生じて形成される電荷移動錯体、および/または、式(1)で表される繰り返し単位および式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーン同士の間で電荷移動相互作用が生じて形成される電荷移動錯体を含む。
本工程で使用されるピラーアレーンAは、上述した式(1)で表される繰り返し単位を含む。
ピラーアレーンAを構成する繰り返し単位の数は特に制限されないが、多孔質炭素材料の細孔径の分布を制御しやすい点で、4〜20が好ましく、4〜10がより好ましく、4〜7がさらに好ましく、6が特に好ましい。
ピラーアレーンA中における式(1)で表される繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、全繰り返し単位に対して、50〜100モル%が好ましく、70〜100モル%がより好ましく、90〜100モル%がさらに好ましい。
ピラーアレーンAには、上記式(1)で表される繰り返し単位以外の他の繰り返し単位が含まれていてもよい。他の繰り返し単位としては、例えば、式(4)で表される繰り返し単位が挙げられる。
式(4)中のRは、それぞれ独立に、ヒドロキシル基以外の有機基を表す。
ピラーアレーンAの具体例としては、例えば、式(Y)で表されるピラーアレーン(化合物)が挙げられる。
式(Y)中のwは、以下式(3)中のwと同義であり、好適範囲も同じである。
式(Y)中のvは、0以上の整数を表す。なお、w+vの合計は20以下が好ましい。
ピラーアレーンAの好適態様の一つとしては、式(3)で表されるピラーアレーンが挙げられる。
上記式(3)中、wは、4〜20の数(好ましくは、整数)を表す。つまり、上記式(3)で表されるピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数は4〜20である。wの好適範囲としては、多孔質炭素材料の細孔径の分布を制御しやすい点で、4〜15が好ましく、4〜10がより好ましく、4〜7がさらに好ましく、6が特に好ましい。
生成物Xを製造する方法としては、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAを酸化する方法が挙げられる。
上述したように、本処理を実施することにより、式(1)中のOR基が酸化されて、式(2)で表されるようなベンゾキノン構造が形成される。つまり、本処理を実施することにより、式(1)で表される繰り返し単位が、式(2)で表される繰り返し単位となる。
酸化の方法(酸化処理の方法)は特に制限されず、公知の方法を使用することができ、例えば、酸化剤を用いる方法が挙げられる。酸化剤としては、公知の酸化剤を使用することができ、例えば、TAIB([ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン)、Oxone(オキソン)、Pb(OAc)4(4−アセチル化鉛)、PIFA(フェニルヨード(III)ビス−トリフルオロアセテート)、PIDA(フェニルヨード(III)ジアセテート)またはPhI(O2CCF32などが挙げられる。
酸化剤を用いる方法においては、所定の溶媒中にて、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAおよび酸化剤を混合する方法が挙げられる。使用される溶媒としては、公知の溶媒(例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒など)を使用することができる。
上記手順によって得られた生成物Xは、必要に応じて、濾過、遠心分離などの作業により溶媒中から回収される。
なお、ピラーアレーンA中の式(1)で表される繰り返し単位は、酸化処理によって、全てが式(2)で表される繰り返し単位に変換されていなくてもよく、一部がそのまま残っていてもよい。このような場合、式(1)で表される繰り返し単位および式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーン同士間で電荷移動相互作用して、生成物Xが形成されてもよい。
生成物Xの好適態様の一つとしては、以下の式(5)で表される化合物(ピラーアレーン)を含む生成物が挙げられる。
上記式(5)中、pおよびqは平均繰り返し単位数を表す。
pは、4〜20の数を表す。つまり、上記式(A)で表されるピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数は4〜20である。
qは、pより小さく、且つ、0超20未満の数(0より大きく20より小さい数)を表す。
pの好適範囲としては、多孔質炭素材料の細孔径の分布を制御しやすい点で、4〜15が好ましく、4〜10がより好ましく、4〜7がさらに好ましく、6が特に好ましい。ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が6である場合、図1に示すように、ピラーアレーンが六角形状の構成をとる。そのため、ピラーアレーン同士がより密にパッキングしやすく、多孔質炭素材料の細孔径のバラツキがより小さくなる。
qの好適範囲としては、多孔質炭素材料の細孔径の分布を制御しやすい点で、pより小さく、且つ、0.5以上10未満の範囲であることが好ましく、pより小さく、且つ、1.0以上6.0未満の範囲であることがより好ましい。
(生成物Y)
生成物Yとは、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンAと式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンBとを混合して得られる生成物である。この生成物Yは、2種の構造の異なるピラーアレーンが電荷移動相互作用を介して凝集して形成される。より具体的には、生成物Yは、ピラーアレーンA中の式(1)で表される繰り返し単位とピラーアレーンB中の式(2)で表される繰り返し単位との間で電荷移動相互作用が生じ、ピラーアレーンAおよびピラーアレーンBが凝集(集合)して形成される生成物である。つまり、生成物Yは、(複数の)ピラーアレーンAおよび(複数の)ピラーアレーンBが電荷移動相互作用を介して凝集して形成される生成物である。
以上のように、生成物Yとは、言い換えれば、式(1)で表される繰り返し単位を含むピラーレーンAと式(2)で表される繰り返し単位を含むピラーアレーンBとの間で電荷移動相互作用が生じて形成される電荷移動錯体である。
ピラーアレーンAの定義は、上述の通りである。
ピラーアレーンBは、上述した式(2)で表される繰り返し単位を含む。
ピラーアレーンBを構成する繰り返し単位の数は特に制限されないが、多孔質炭素材料の細孔径の分布を制御しやすい点で、4〜20が好ましく、4〜10がより好ましく、4〜7がさらに好ましく、6が特に好ましい。
ピラーアレーンB中における式(2)で表される繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、全繰り返し単位に対して、50〜100モル%が好ましく、70〜100モル%がより好ましく、90〜100モル%がさらに好ましい。
ピラーアレーンBには、上記式(2)で表される繰り返し単位以外の他の繰り返し単位が含まれていてもよい。例えば、他の繰り返し単位としては、上述した式(4)で表される繰り返し単位が挙げられる。
生成物Yを製造する方法としては、上記ピラーアレーンAとピラーアレーンBとを混合する方法が挙げられる。
ピラーアレーンAおよびピラーアレーンBとの混合方法は特に制限されず、例えば、溶媒中にて、両者を混合する方法が挙げられる。
焼成処理が施される前駆体の好適態様の一つとしては、上記式(3)で表されるピラーアレーンを酸化して得られる生成物が挙げられる。
なお、上記生成物Xおよび生成物Y中において、ピラーアレーンがパッキングしていることは粉末XRD測定によっても観察できる。より具体的には、ピラーアレーン(特に、繰り返し単位数が6つのピラーアレーン)を含む生成物Xまたは生成物Yの場合、CuKα線を用いた粉末XRD測定において、2θ=11°〜14°、20°〜23°、24°〜27°の範囲においてピークが観測されることが好ましい。上記のようなピークは、ピラーアレーンがヘキサゴナルパッキングをしていることを示す。
<工程:焼成工程>
本工程は、上述した生成物Xまたは生成物Yを焼成して、多孔質炭素材料を得る工程である。上述したように、生成物Xまたは生成物Yを焼成すると、ピラーアレーン中の内部の空間が維持されたまま炭化されるため、得られる多孔質炭素材料にはピラーアレーンの内部の空間と略同じ大きさの細孔が形成される。
生成物Xまたは生成物Yの焼成条件は特に制限されず、使用されるピラーアレーンの種類によって適宜最適な条件が選択される。なかでも、多孔質炭素材料の細孔径のバラツキがより小さくなる点で、加熱温度としては500℃以上が好ましく、750℃以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されないが、生産性の点から、1500℃以下の場合が多い。また、加熱時間としては、0.5時間以上が好ましく、1時間以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、生産性の点から、10時間以下の場合が多い。
<<多孔質炭素材料>>
上記方法により得られる多孔質炭素材料は、形成される細孔が小さく、かつ、細孔径のバラツキが小さい。より具体的には、本発明の多孔質炭素材料の好適態様としては、炭素原子の含有量が90質量%以上であり、モレキュラープローブ法により得られる細孔径分布曲線において、最大ピークを示す細孔径が0.3〜2.0nmであり、ピーク半値幅が0.1nm以下を示す、多孔質炭素材料が挙げられる。
以下、多孔質炭素材料の好適態様について詳述する。
多孔質炭素材料には炭素原子が含まれ、その含有量は多孔質炭素材料中において90質量%以上である。なかでも、炭素原子の含有量は、多孔質炭素材料全質量に対して、91質量%以上が好ましく、92質量%以上がより好ましく、97質量%以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、100質量%が挙げられる。
なお、多孔質炭素材料には炭素原子以外の原子が含まれていてもよく、例えば、水素原子、窒素原子、または、酸素原子が挙げられる。
細孔径分布曲線の測定には、モレキュラープローブ法を用いる。図2にモレキュラープローブ法の原理を示す。細孔径よりも大きい分子サイズの吸着質は、細孔内に進入することが困難であり、吸着しにくい。分子径の異なる数種類の気体を用いて吸着等温線を測定し、分子径と細孔容積から細孔径分布を算出する。ここで用いたガスは、二酸化炭素(3.3Å)、エタン(4.0Å)、n−ブタン(4.3Å)、n−ヘキサン(4.9Å)の4種類である。括弧内の数値は最小分子直径である。測定温度は室温(25とする。細孔容積はそれぞれのガスに対してDA法を用いて算出する(M.M.Dubinin, V.A.Astakhov, Adv. Chem. Series, 102, 69 (1970))。なお、ガス吸着測定にはBELSORP−MAX(日本ベル社製)を用いる。
図3に、モレキュラープローブ法により求められる細孔径分布曲線の一例を示す。図3に示すように、細孔径分布曲線の最大ピーク値を示す細孔径Aが後述する所定の範囲にあればよい。また、ピーク半値幅とは、最大ピーク値(極大値)の1/2強度の2点間の間隔Dの長さを意図する。
多孔質炭素材料のモレキュラープローブ法により得られる細孔径分布曲線において、最大ピークを示す細孔径(図3中の細孔径A)は0.3〜2.0nmであり、0.35〜1.5nmが好ましく、0.4〜1.0nmがより好ましい。
また、ピーク半値幅は0.1nm以下を示し、0.08nm以下が好ましく、0.05nm以下がより好ましく、0.03nmがさらに好ましい。下限は特に制限されないが、0nmが挙げられる。
上述したように、所定のピラーアレーンより得られる生成物に焼成処理を施すと、ピラーアレーンの骨格が残った状態で炭化されやすく、微細な細孔孔を有する多孔質炭素材料が得られる。その際、得られた多孔質炭素材料中の細孔の大きさは、各ピラーアレーンの内部の空間の大きさを略維持している。例えば、ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が5つの場合、ピラーアレーンの内部の空間の大きさは約0.55nmと計算される。そのため、このような繰り返し単位の数が5のピラーアレーンを使用する場合、得られた多孔質炭素材料の細孔径も約0.55nm程度のものが得られやすい。また、例えば、ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が6の場合はピラーアレーンの内部の空間の大きさは約0.7nm程度であり、ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が7の場合はピラーアレーンの内部の空間の大きさは約0.9nm程度であり、ピラーアレーンを構成する繰り返し単位の数が10の場合はピラーアレーンの内部の空間の大きさは約1.2nm程度である。よって、このような内部空間の大きさが異なるピラーアレーンをそれぞれ使用することにより、得られる多孔質炭素材料の細孔径を変えることができる。なお、合成がしやすい点で、ピラーアレーンの繰り返し単位の数としては20以下が好ましく、そのような上限のピラーアレーンを使用すると、多孔質炭素材料の細孔径が約2.0nm程度のものが得られやすい。
多孔質炭素材料の形状は特に制限されず、例えば、ファイバー状(繊維状)、粒子状、薄片状、平板状などが挙げられる。
なお、ファイバー状の場合、ファイバーの平均長さは特に制限されないが、1〜100μmの場合が多く、1〜50μmの場合がより多い。また、ファイバーの平均直径は特に制限されないが、1〜300nmの場合が多く、10〜100mの場合がより多い。
なお、上記平均長さの測定方法としては、走査型電子顕微鏡などを用いて少なくとも10個のファイバー状の多孔質炭素材料の長さを測定して、それらを算術平均したものである。また、上記平均直径の測定方法としては、走査型電子顕微鏡などを用いて少なくとも10個のファイバー状の多孔質炭素材料の直径を測定して、それらを算術平均したものである。多孔質炭素材料の断面形状が真円状でない場合は、長径を直径として測定する。
ファイバー状の多孔質炭素材料のアスペクト比(平均長さ/平均直径)は特に制限されないが、2〜10000の場合が多く、10〜1000の場合がより多い。
上記アスペクト比とは、平均長さと平均直径との比(平均長さ/平均直径)を意味する。
なお、上記ファイバー状の多孔質炭素材料は、焼成処理が施される生成物Xまたは生成物Yを構成するピラーアレーン(ピラーアレーンAまたはピラーアレーンB)の繰り返し単位の数が4、6または12の場合に、得られやすい。
多孔質炭素材料は、ラマン散乱分光測定を行った際に、200〜500cm−1の領域にピークを示すことが好ましい。上記領域に観測されるピークは、ラジアルブリージングモードに由来するピークであり、カーボンナノチューブなどによく見られるピークである。本発明の多孔質炭素材料においてこのようなピークが観測される場合は、多孔質炭素材料中にカーボンナノチューブのようなグラフェンシートが湾曲したような構造が含まれていると推測される。
本発明の多孔質炭素材料は、種々の用途に適用することができる。例えば、窒素、酸素、二酸化炭素、またはメタンなどのガス分離材料や、吸着材や、キャパシタ材料や、電極材料などに使用することができる。
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって、何ら限定されるものではない。
(合成例1:式(A)で表される化合物の合成)
Journal of the American Chemical Society 2008, 130, 5022に記載の方法に従って、式(A)で表される化合物を合成した。
(合成例2:式(B)で表される化合物の合成)
Organic Letters 2012, 14, 1532に記載の方法に従って、式(B)で表される化合物を合成した。
(酸化処理(その1))
式(A)で表される化合物(0.30g,0.491mmol)のメタノール溶液(100mL)に、([ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン)(0.53g,1.23mmol)を加えて、25℃にて30分間撹拌して、沈殿物として生成物Aを得た。得られた生成物Aをろ過により回収し、150℃にて12時間乾燥処理を行った。得られた生成物Aには、以下の式(C)で表される化合物が含まれていた。
(酸化処理(その2))
式(B)で表される化合物(0.30g,0.410mmol)のメタノール溶液(100mL)に、([ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン)(0.53g,1.23mmol)を加えて、25℃にて30分間撹拌して、沈殿物として生成物Bを得た。得られた生成物Bをろ過により回収し、150℃にて12時間乾燥処理を行った。得られた生成物Bには、以下の式(D)で表される化合物が含まれていた。
上記で得られた生成物Aおよび生成物Bに対して、赤外吸収スペクトル測定を行ったところ、Rが水素原子である式(1)で表される繰り返し単位と式(2)で表される繰り返し単位との間の電荷移動相互作用に由来するピークが1651cm−1に確認された。この結果より、生成物Aおよび生成物Bは、ピラーアレーンを含む電荷移動錯体であることが確認された。より具体的には、生成物Aは、上記式(C)で表される化合物(ピラーアレーン)が電荷移動相互作用を介して凝集して形成された電荷移動錯体であった。また、生成物Bは、上記式(D)で表される化合物(ピラーアレーン)が電荷移動相互作用を介して凝集して形成された電荷移動錯体であった。
なお、生成物Bに対して、CuKα線を用いた粉末XRD測定を実施したところ、2θ=12.3°、21.4°、25.4°においてピークが観測された。この結果より、生成物B中において、式(D)で表される化合物がヘキサゴナル(六角形状)パッキングしていることが確認された。
(焼成処理)
上記で得られた式(C)で表される化合物を含む生成物Aを、不活性ガス雰囲気下、900℃で2時間焼成して、多孔質炭素材料Aを得た。
また、式(C)で表される化合物を含む生成物Aの代わりに、式(D)で表される化合物を含む生成物Bを用いた以外は、上記方法に従って、多孔質炭素材料Bを得た。
(細孔径測定)
多孔質炭素材料Aおよび多孔質炭素材料Bの細孔径の測定は、全自動ガス吸着測定装置(BELSORP−MAX)(日本ベル(株)製)を用いてモレキュラープローブ法により行った。測定法は、298Kにおける二酸化炭素、エタン、n−ブタン、n−ヘキサンの0〜100kPaにおける吸着等温線から、細孔径分布曲線(細孔径分布ヒストグラム)を作成した。
多孔質炭素材料Aにおいては、最大ピークを示す細孔径が0.40nmであり、ピーク半値幅が0.02nmであった。
なお、焼成処理前の生成物Aを用いて上記細孔径測定を測定したところ、最大ピークを示す細孔径が0.40nmであり、多孔質炭素材料Aと同様の値を示すことが確認された。
また、多孔質炭素材料Bにおいては、最大ピークを示す細孔径が0.40nmであり、ピーク半値幅が0.02nmであった。
なお、焼成処理前の生成物Bを用いて上記細孔径測定を測定したところ、最大ピークを示す細孔径が0.40nmであり、多孔質炭素材料Bと同様の値を示すことが確認された。
また、多孔質炭素材料Aを元素分析したところ、炭素原子の含有量は91.4質量%で、水素原子の含有量は1.11質量%で、窒素原子の含有量は0.24質量%で、酸素原子の含有量は7.25質量%であった。
多孔質炭素材料Bを元素分析したところ、炭素原子の含有量は93.16質量%で、水素原子の含有量は0.95質量%で、窒素原子の含有量は0.26質量%で、酸素原子の含有量は5.63質量%であった。
また、多孔質炭素材料Aおよび多孔質炭素材料Bに対して、NRS−3300FL(日本分光社製、レーザー波長532.2nm)を用いてラマン散乱分光測定を行ったところ、200〜500cm−1の領域にラジアルブリージングモードに由来するピークが確認された。
焼成処理前の生成物Bおよび多孔質炭素材料BのSEM観察およびAFM観察を行ったところ、図4(A)および(B)に示すように、いずれもファイバー状であり、焼成前後で形状が変化していないことが確認された。
また、図4(C)に示すように、多孔質炭素材料BのTEM観察を行ったところ、無数の孔が確認された。

Claims (2)

  1. 式(3)で表されるピラーアレーンを酸化して得られる生成物Xを焼成して、多孔質炭素材料を得る焼成工程を有する、多孔質炭素材料の製造方法であって、
    前記生成物Xが、式(5)で表される化合物を含む、多孔質炭素材料の製造方法。

    (式(3)中、Rは、水素原子を表す。wは、5または6を表す。)

    (pは、5または6を表し、qは、pより小さく、かつ、0超6.0未満を表す。)
  2. 炭素原子の含有量が90質量%以上であり、
    モレキュラープローブ法により得られる細孔径分布曲線において、最大ピークを示す細孔径が0.3〜2.0nmであり、ピーク半値幅が0.1nm以下である、多孔質炭素材料であって、
    ファイバー状であり、
    ラマン散乱分光測定を行った際に、200〜500cm −1 の領域にピークを示す、多孔質炭素材料。
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