JP6549575B2 - ゴムクローラ - Google Patents

ゴムクローラ Download PDF

Info

Publication number
JP6549575B2
JP6549575B2 JP2016532450A JP2016532450A JP6549575B2 JP 6549575 B2 JP6549575 B2 JP 6549575B2 JP 2016532450 A JP2016532450 A JP 2016532450A JP 2016532450 A JP2016532450 A JP 2016532450A JP 6549575 B2 JP6549575 B2 JP 6549575B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic body
rubber film
rubber
width direction
circumferential direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016532450A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016006259A1 (ja
Inventor
大介 萩尾
大介 萩尾
聖明 井尻
聖明 井尻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Publication of JPWO2016006259A1 publication Critical patent/JPWO2016006259A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6549575B2 publication Critical patent/JP6549575B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D55/00Endless track vehicles
    • B62D55/08Endless track units; Parts thereof
    • B62D55/18Tracks
    • B62D55/24Tracks of continuously flexible type, e.g. rubber belts
    • B62D55/253Tracks of continuously flexible type, e.g. rubber belts having elements interconnected by one or more cables or like elements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Description

本発明は、ゴムクローラに関するものである。
農機具(例えばコンバイン)等の走行装置に用いられるゴムクローラとして、無端状の弾性体の外周側にラグが形成され、その内部に、一定のピッチをもって配置された芯金と、芯金を外囲いするスチールコードとが埋設され、芯金間に位置するスプロケット穴に対してゴム膜が設けられたものが、知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。スプロケット穴に対してゴム膜を設けることで、走行中に、スプロケット穴を通じて弾性体の内周側に土、砂利、小石等が侵入するのを防止できる。
特開2003−063461号公報 特開2008−126749号公報
上記のようなゴムクローラが走行する際には、スプロケットの歯がスプロケット穴と繰り返し係合するが、ゴム膜の配設位置に依っては、その度にゴム膜はスプロケットの歯によって弾性体の外周側へと押圧され伸ばされることとなる。ゴム膜に異物が刺さる場合等の外的要因や、ゴム膜の疲労によって、ゴム膜に亀裂が発生すると、その後もゴム膜がスプロケットの歯によって繰り返し押圧され伸ばされることにより、亀裂は、弾性体に向かって、特には、弾性体の幅方向に進展しやすくなる。亀裂が弾性体に達すると、弾性体内部のスチールコードの錆びひいては切断を引き起こすおそれがある。
本発明の目的は、弾性体へのゴム膜の亀裂の進展を抑制し得る、ゴムクローラを提供することにある。
本発明のゴムクローラは、外周側にラグを有する無端状の弾性体に、前記弾性体の周方向に沿って一定のピッチをもって配列された複数の芯金と、前記芯金よりも前記弾性体の外周側に配置された補強コードとが、埋設されている、ゴムクローラにおいて、前記芯金同士の間において前記弾性体に形成され、スプロケットの歯を受け入れる、スプロケット穴と、前記スプロケット穴に対して設けられたゴム膜と、を備え、前記ゴム膜における前記弾性体の外周側の面は、平坦であり、前記ゴム膜の膜厚は、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の中央部分よりも、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の外側部分の方が、大きいことを特徴とする。
本発明のゴムクローラによれば、弾性体へのゴム膜の亀裂の進展を抑制できる。
前記ゴム膜の膜厚は、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の中央部分から、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の外側部分に向けて、徐々に増大されていることが好ましい。これによれば、弾性体へのゴム膜の亀裂の進展をより効果的に抑制できる。
前記ゴム膜の膜厚は、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の中央部分から、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の外側部分に向けて、段階的に増大されていると好適である。この場合、ゴム膜の上記中央部分から上記外側部分ひいては弾性体に向かって進展する亀裂の進展速度を、段の部分で比較的大きく低下させることができる。
前記ゴム膜の膜厚は、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の中央部分から、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の外側部分に向かう螺旋に沿って、徐々に増大されていると好適である。この場合、弾性体へのゴム膜の亀裂の進展を、さらに遅らせることができる。
本発明によれば、弾性体へのゴム膜の亀裂の進展を抑制し得る、ゴムクローラを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るゴムクローラを、スプロケットに巻き掛けた状態で示す、部分断面斜視図である。 図1のゴムクローラの一部を、弾性体の内周側から示す平面図である。 図2のゴムクローラの、弾性体の幅方向に沿うA−A断面図である。 図4(a)〜図4(d)は、それぞれ、本発明の一実施形態に係るゴムクローラのゴム膜の別々の変形例を、弾性体の内周側から示す要部平面図である。 図5(a)〜図5(d)は、それぞれ、本発明の一実施形態に係るゴムクローラのゴム膜の別々の変形例を示す、弾性体の幅方向に沿う要部断面図である。 ゴム膜における亀裂の進展について説明するための図である。 図7(a)は、本発明の一実施形態に係るゴムクローラのゴム膜の他の変形例を、弾性体の内周側から示す要部平面図であり、図7(b)は、図7(a)のゴム膜を示す、弾性体の幅方向に沿う要部断面図である。 図8(a)は、本発明の一実施形態に係るゴムクローラのゴム膜のさらに他の変形例を、弾性体の内周側から示す要部平面図であり、図8(b)は、図8(a)のゴム膜を示す、弾性体の幅方向に沿う要部断面図である。
以下、本発明のゴムクローラの一実施形態を、図1〜図3を参照して詳細に例示説明する。
図1は、一実施形態に係るゴムクローラ1の一部を示す、部分断面斜視図である。図1では、ゴムクローラ1が、ゴムクローラ1に回転駆動力を伝達するスプロケット100に巻き掛けられている。駆動輪となるスプロケット100と従動輪となるアイドラ(図示せず)との間には、ゴムクローラ1の荷重を支持しつつゴムクローラ1をガイドするための転輪102が、設けられている。
ゴムクローラ1は、無端状のゴム等の弾性体10を有しており、弾性体10は、その外周面に、路面に作用する複数のラグ2を有している。図1の例におけるラグ2は、弾性体10の幅方向WD(ひいては、ゴムクローラ1の幅方向)にまっすぐ延在する形状からなるが、他の形状からなるものでもよい。弾性体10には、弾性体10の周方向CD(ひいては、ゴムクローラ1の周方向)に沿って一定のピッチをもって配列された複数の芯金5と、芯金5よりも弾性体10の外周側に配置された複数の補強コード6とが、埋設されている。
図1の例では、弾性体10の厚さ方向TD(ひいては、ゴムクローラ1の厚さ方向)へのラグ2の投影領域と、弾性体10の厚さ方向TDへの芯金5の投影領域とが、互いに重複している。
芯金5は、弾性体10の幅方向WDに延在しており、弾性体10の幅方向WDにおける芯金5の中央部分から弾性体10の内周側に向けて突出する一対の角部5aを有している。一対の角部5aは、弾性体10の幅方向WDに互いから離間されている。芯金5の角部5aと、角部5aを覆う弾性体10の被覆部分とで、弾性体10の内周側へ突出する突起部4を構成している。ただし、芯金5の角部5aは弾性体10により覆われずに露出していてもよく、その場合、芯金の角部5aのみで突起部4が構成される。
補強コード6は、弾性体10の周方向CDへの延びを規制しつつ、スプロケット100から受ける駆動力に基づくゴムクローラ1のスムーズな回転を補助する。複数の補強コード6は、それぞれ弾性体10の周方向CDに沿って延在するとともに、互いに弾性体10の幅方向WDに沿って配列されており、芯金5のうちの、一対の角部5aから弾性体10の幅方向WDの外側の部分を、外囲いしている。補強コード6の材料は、本例ではスチールであるが、有機繊維等の他の材料を用いてもよい。
ゴムクローラ1は、弾性体10の周方向CDにおける芯金5同士の間において弾性体10の内周面に形成され、スプロケット100の歯101を受け入れる、スプロケット穴3と、スプロケット穴3に対して設けられたゴム膜11とを、さらに備えている(図2及び図3参照)。スプロケット穴3は、貫通していない窪みとして構成されており、その底面は、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bによって形成されている。ゴム膜11は、弾性体10と一体に形成されている。
なお、図2は、図1のゴムクローラ1の一部を、弾性体10の内周側から示す平面図であり、図3は、図1のゴムクローラ1を、図2のA−A線に沿う断面により示す図である。図2のA−A線は、弾性体10の幅方向WDに沿うとともに、弾性体10の周方向CDにおけるゴム膜11の中心を通っている。
図3の断面図に示すように、本例では、弾性体10の幅方向WDへのゴム膜11の投影領域と、弾性体10の幅方向WDへの補強コード6の投影領域とが、互いに重複している。しかし、ゴム膜11は、補強コード6よりも、弾性体10の内周側又は外周側に配置されていてもよい。
このように構成されたゴムクローラ1が走行する際、スプロケット100は、弾性体10の幅方向WDの両側で突起部4によってガイドされながら回転し、その間、スプロケット100の歯101が、一部のスプロケット穴3と順次係合することにより、スプロケット100からゴムクローラ1へと回転駆動力が伝達される。ゴムクローラ1の走行中、ゴム膜11は、スプロケット100の歯101によって、弾性体10の外周側へと繰り返し押圧され伸ばされる。
以下、本例におけるゴム膜11の構成について、図2の平面図及び図3の断面図を参照しながら、さらに詳細に説明する。
本実施形態において、ゴム膜11における弾性体10の外周側の面11aは、図3に示すように、凹凸が無く、平坦に形成されている。
ゴム膜11における弾性体10の外周側の面11aは、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bと比べて、スプロケット100の歯101によってより大きく引き伸ばされることとなるので、仮にゴム膜11における外周側の面11aに凹凸がある場合、凹凸の基部(根本)が伸ばされる為、疲労により、亀裂が生じ易くなる。また、ゴム膜11における弾性体10の外周側の面11aに凹凸が設けられる場合、ゴムクローラ1の製造時において、ゴム膜11形成用の金型の表面に設けられた凹凸に起因して加硫時にゴムの流れが妨げられる結果、ゴム膜11における弾性体10の外周側の面11aに欠陥(例えば、ゴムの亀裂やゴム表面の肌荒れ等の外観不良)が現れやすい。
よって、ゴム膜11における弾性体10の外周側の面11aを平坦とすることにより、ゴム膜11における弾性体10の外周側の面11aに凹凸がある場合に比べて、ゴム膜11への亀裂の発生を抑制できるとともに、製造時での表面欠陥を防止できる。
一方、本実施形態において、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bは、四角錐状に窪んでいる。言い換えれば、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bのほぼ全体に、四角錐状の窪み11dが形成されている。なお、図2において、ゴム膜11上に破線で描かれた複数の同心の長方形は、等高線である。
本例のようなゴム膜11における弾性体10の外周側及び内周側の面11a、11bの構成により、ゴム膜11の膜厚Tは、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分よりも、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の外側部分の方が、大きくされている。より具体的に、ゴム膜11の膜厚Tは、ゴム膜11の該中央部分から該外側部分に向かう全ての方向で観たときに、増大されている。
なお、「弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分」とは、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中心近傍の部分である。「弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の外側部分」とは、ゴム膜11の外縁11c近傍の環状部分(すなわち外縁側部分)であり、「弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分」に対して弾性体10の周方向CD及び幅方向WDに離間した位置にある。
ゴム膜11の上記中央部分での膜厚Tよりも、ゴム膜11の上記外側部分での膜厚Tの方が、大きいことにより、ゴム膜11の亀裂の起点が、該外側部分よりも該中央部分で生じ易くなる。さらに、ゴム膜11の該中央部分に亀裂が生じた場合に、ゴム膜11の該中央部分から該外側部分に向かう、ひいてはゴム膜11の周りの弾性体10に向かう、亀裂の進展速度を、少なくとも該外側部分で、低下させることができる。このようにして、弾性体10へのゴム膜11の亀裂の進展を抑制し、スチールコードの錆びや切断を防止し、ひいてはゴムクローラ1の長寿命化が可能となる。
また、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bは、ゴム膜11における弾性体10の外周側の面11aとは異なり、圧縮される部分であるため、本実施形態のようにゴム膜11の内周側に凹凸を設けることにより、圧縮によるゴムの歪みを低減でき、耐疲労性が向上するので、亀裂発生を効果的に抑制できる。
さらに、図2及び図3に示す例では、ゴム膜11の膜厚Tが、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分から(より具体的には、略中心から)、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の外側部分に向けて(より具体的には、外縁11cに向けて)、徐々に増大されている。
ここで、「徐々に増大」とは、ゴム膜11の上記中央部分から上記外側部分に向かう途中の1つ以上の部分で、一定に維持されてもよいが、減少されることはないことを指している。
ゴム膜11の膜厚Tが、ゴム膜11の該中央部分から該外側部分に向けて、徐々に増大されることにより、ゴム膜11の該中央部分から該外側部分に向かって、ひいてはゴム膜11の周りの弾性体10に向かって進展する、亀裂の進展速度を、徐々に低下させることができるので、弾性体10へのゴム膜11の亀裂の進展をより効果的に抑制できる。
より具体的に、図2及び図3に示す例では、ゴム膜11の膜厚Tが、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分から(より具体的には、略中心から)、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の外側部分に向けて(より具体的には、外縁11cに向けて)、連続的に増大されている。
ここで、「連続的に増大」とは、ゴム膜11の上記中央部分から上記外側部分に向かう途中で、一定に維持されたり減少されたりすること無く、常に増大され続けることを指している。
さらに、この例では、ゴム膜11の膜厚Tが、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分から(より具体的には、略中心から)、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の外側部分に向けて(より具体的には、外縁11cに向けて)、滑らかに増大されている。
ゴム膜11の構成は、図2及び図3に示す例に限られず、以下に説明するように、様々な変形例が可能である。なお、以下に説明する各変形例でも、ゴム膜11における弾性体10の外周側の面11aは平坦であり、また、ゴム膜11の膜厚Tは、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分よりも、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の外側部分の方が、大きいものとする。
図2及び図3に示す例では、ゴム膜11のうち膜厚Tが最小となる部分が、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の略中心に位置している。しかし、ゴム膜11のうち膜厚Tが最小となる部分は、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の略中心からずれた位置に配置されていてもよい。ただし、ゴム膜11のうち膜厚Tが最小となる部分は、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中心に近いほど、ゴム膜11の外縁11cから遠ざけることができ、ひいてはゴム膜11の外縁11cまで亀裂が進展するのにかかる時間を長く確保できるので、好適となる。
また、図2及び図3に示す例では、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bのほぼ全体に、窪み11dが形成されている。しかし、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bの一部のみに、窪み11dを形成してもよい。
ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bの全体又は一部に形成される窪み11dの形状は、図2及び図3の例のような四角錐の代わりに、四角錐以外の錐体(三角錐や円錐等)、錐台(四角錐台、三角錐台、円錐台等)、又は曲面(球面等)等、任意の形状としてもよい。
図4(a)〜図4(d)は、それぞれ別々の変形例に係るゴム膜11を、弾性体10の内周側から示す、平面図である。図5(a)〜図5(d)は、それぞれ別々の変形例に係るゴム膜11を示す、弾性体10の幅方向WDに沿う断面図である。
ゴム膜11の膜厚Tは、ゴム膜11の上記中央部分から上記外側部分に向かう途中の1つ以上の部分で、減少してもよい。例えば、図5(a)の断面図で示す例では、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bが、略リプル状に構成されており、より具体的には、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中心側から外側に向かって、環状の凸部及び凹部が略同心状に交互に設けられており、ゴム膜11における弾性体10の外周側の面11aに対する凸部の頂点の高さは、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中心側から外側に向かって、徐々に増大されている。このような構成により、図5(a)の例では、ゴム膜11の膜厚Tが、ゴム膜11の上記中央部分から上記外側部分に向かう途中の複数の部分(各凸部の頂点から凹部の底までの部分)で減少するが、全体としては(すなわち、各凸部の頂点の位置だけを観た場合)、ゴム膜11の上記中央部分から上記外側部分に向けて、徐々に増大されている。この場合、窪み11dの全体的な形状(すなわち、各凸部の頂点だけを観た場合の形状)は、錐体(四角錐、三角錐、円錐等)、錐台(四角錐台、三角錐台、円錐台等)、又は曲面(球面等)等、任意の形状としてよい。
図4(a)の平面図は、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bの一部に、円錐状の窪み11dが形成された例を示している(ゴム膜11上に破線で描かれた複数の同心円は、等高線である)。
一方、図5(b)の断面図は、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bに、曲面状の窪み11dが形成された例を示している。
図4(a)の例及び図5(b)の例では、いずれも、ゴム膜11の膜厚Tが、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分から(より具体的には、略中心から)、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の外側部分に向けて(より具体的には、外縁11cに向けて)、連続的かつ滑らかに増大されている。
ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bの窪み11dは、略同心の1つ以上の環状の段を有していてもよい。この場合、ゴム膜11の膜厚Tは、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分から、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の外側部分に向けて、段階的に増大することとなる。なお、窪み11dの全体的な形状(すなわち、窪み11dの各段の縁(エッジ)を滑らかにつなげたときの形状)は、錐体(四角錐、三角錐、円錐等)、錐台(四角錐台、三角錐台、円錐台等)、又は曲面(球面等)等、任意の形状としてよい。
例えば、図4(b)の平面図に示す例では、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bの窪み11dが、略四角錐台状に形成されており、同心の複数の長方形状の段を有している。なお、図4(b)において、ゴム膜11上に実線で描かれた複数の同心の長方形は、段を示している。図4(b)の例の場合、ゴム膜11の断面形状は、図5(c)のようになる。
図6は、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bの窪み11dが上述したような段を有する場合における、亀裂の進展について説明するための図である。図6(a)に示すように、ゴム膜11の上記中央部分から上記外側部分に向けて亀裂がある一方向に進展する間、亀裂が段に到達すると、ゴム膜11の肉厚が段の高さ分増大するため、亀裂の進展に要するエネルギーが増大する。さらに、段には亀裂の起点がもともと無いため、亀裂は、図6(b)に示すように、弾性体10の厚さ方向TDに進展することとなるが、このような亀裂の進展方向の変化に要するエネルギーが新たに必要となる。このような理由から、亀裂の進展速度は、段の部分で大きく低下する。
したがって、窪み11dに段を設けることにより、ゴム膜11の上記中央部分から上記外側部分に向かって、ひいてはゴム膜11の周りの弾性体10に向かって進展する、亀裂の進展速度を、段の部分で比較的大きく低下させつつ、全体として徐々に低下させることができる。
ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bの窪み11dの底面は、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中心側から外側に向かって、螺旋状に、徐々に(連続的又は段階的に)弾性体10の内周側に向かうような形状でもよい。これにより、ゴム膜11の膜厚Tは、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中央部分から、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の外側部分に向かう、螺旋に沿って、徐々に(連続的又は段階的に)増大されることとなる。この場合、ゴム膜11の亀裂を、ゴム膜11の上記中央部分から上記外側部分ひいては弾性体10に向かって、螺旋状に進展させることができるので、亀裂の弾性体10までの進展をより遅らせることができる。
例えば、図4(c)の平面図に示す例では、窪み11dの底面が、弾性体10の周方向CD及び幅方向WDにおけるゴム膜11の中心側から外側に向かって、円形の螺旋状に、徐々に(連続的に)弾性体10の内周側に向かうような形状からなる。図4(c)の例における断面図は、図5(d)のようになる。
ただし、螺旋の形状は、図4(c)の例のような円形に限られず、四角形(図4(d))や三角形等、任意の形状とすることができる。
なお、図4(c)及び図4(d)に描かれた螺旋状の実線は、等高線ではなく、段を表している。
図7(a)の平面図は、さらに別の変形例に係るゴム膜11を示しており、図7(b)は、図7(a)のゴム膜11の断面図である。図7(a)及び図7(b)に示す例では、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bの一部に、弾性体10の幅方向WDにおけるゴム膜11の中心で、弾性体10の周方向CDに沿ってまっすぐ延在する、窪み11dが形成されている。本例の窪み11dは、弾性体10の内周側から観たときに略長方形状に形成されている。また、本例の窪み11dの、周方向CDの両側の端部は、ゴム膜11の周方向CD両側の外縁11cに至る手前(すなわち周方向CD両側の外縁11cよりも周方向CD内側)に、位置している。
弾性体10は、図1に示すようにスプロケット100に巻き掛けられて使用されることから、ゴム膜11の内周側部分は、弾性体10の周方向CDに繰り返して圧縮されることとなる。このため、ゴム膜11に生じた亀裂は、弾性体10の周方向CDよりも弾性体10の幅方向WDに、進展しやすいという傾向がある。図7(a)及び図7(b)の例によれば、亀裂の発生位置を窪み11d又はその近傍とすることができ、また、いったん発生した亀裂が、幅方向WD外側に進展するのを抑制することが出来るため、ゴム膜11における幅方向WD両側の外縁11cまで亀裂が進展するのにかかる時間を、長く確保できる。
なお、図7(a)及び図7(b)の例では、窪み11dの周方向CD両側の端部において、窪み11dの底面に、窪み11dの周方向CDの端に向かうにつれて徐々に内周側に向かうような、テーパ面110dが形成されている。このため、ゴム膜11の膜厚Tは、テーパ面110dのある部分で、窪み11dの周方向CDの端に向かうにつれて徐々に増大する。ただし、窪み11dの底面にテーパ面110dを設けずに、窪み11dの周方向CDの全長にわたって、窪み11dの深さを一定にしてもよい。
図8(a)の平面図は、さらに別の変形例に係るゴム膜11を示しており、図8(b)は、図8(a)のゴム膜11の断面図である。図8(a)及び図8(b)に示す例では、ゴム膜11における弾性体10の内周側の面11bの一部に形成された窪み11dが、弾性体10の内周側から観たときに略ひし形状に形成されている。窪み11dの底面は、幅方向WDにおけるゴム膜11の中心で弾性体10の周方向CDに沿って延在する、周方向底面部111dを有するとともに、周方向底面部111dから弾性体10の幅方向WD外側に向かうにつれて徐々に弾性体10の内周側へ向かって傾斜する、傾斜底面部112dを有する。傾斜底面部112dの、弾性体10の周方向CDに沿う長さは、弾性体10の幅方向WD外側に向かうにつれて徐々に短くなるようにされている。本例の窪み11dの、周方向CDの両側の端部は、ゴム膜11の周方向CD両側の外縁11cに至る手前(すなわち周方向CD両側の外縁11cよりも周方向CD内側)に、位置している。また、本例の窪み11dの、幅方向WDの両側の端部も、ゴム膜11の幅方向WD両側の外縁11cに至る手前(すなわち幅方向WD両側の外縁11cよりも幅方向WD内側)に、位置している。この構成によれば、ゴム膜11の膜厚Tは、周方向底面部111dのある部分で最も薄くなり、傾斜底面部112dのある部分で、窪み11dの幅方向WDの端に向かうにつれて徐々に増大する。
図8(a)及び図8(b)の例によれば、亀裂の発生位置を、最も膜厚Tが薄くなる周方向底面部111d又はその近傍とすることができ、また、いったん発生した亀裂が、幅方向WD外側に進展するのを、傾斜底面部112dのある部分で抑制できるため、ゴム膜11における幅方向WD両側の外縁11cまで亀裂が進展するのにかかる時間を、長く確保できる。
なお、図8(a)及び図8(b)の例では、窪み11dの底面のうち、周方向底面部111dに対して周方向CD両側に隣接する部分には、窪み11dの周方向CDの端に向かうにつれて徐々に内周側に向かうような、テーパ面110dが形成されている。ゴム膜11の膜厚Tは、テーパ面110dのある部分で、窪み11dの周方向CDの端に向かうにつれて徐々に増大する。
また、窪み11dの底面のうち、傾斜底面部112dの周方向CDの両側に隣接する部分には、傾斜底面部112dよりも急な傾きで、弾性体10の幅方向WD外側に向かうにつれて徐々に弾性体10の内周側へ向かう、テーパ面113dが形成されている。ゴム膜11の膜厚Tは、テーパ面113dのある部分で、弾性体10の幅方向WD外側に向かうにつれて徐々に増大する。
ただし、窪み11dの底面には、上記テーパ面110d及び/又はテーパ面113dを設けなくてもよい。
なお、ゴム膜11は、ゴムクローラ1の走行中にスプロケット100の歯101とスプロケット穴3とが互いに係合する際に、スプロケット100の歯101に当たらないような弾性体10の厚さ方向TDの位置に、配置されてもよい。
本発明のゴムクローラは、農機具(例えばコンバイン)等の走行装置に利用することができる。
1:ゴムクローラ、 2:ラグ、 3:スプロケット穴、 4:突起部、 5:芯金、
5a:角部、 6:補強コード、 10:弾性体、 11:ゴム膜、 11a:ゴム膜における弾性体の外周側の面、 11b:ゴム膜における弾性体の内周側の面、 11c:弾性体の内周側から平面視したときのゴム膜の外縁、 11d:ゴム膜の窪み、 100:スプロケット、 101:スプロケットの歯、 102:転輪、 110d、113d:テーパ面、 111d:周方向底面部、 112d:傾斜底面部、 CD:弾性体の周方向、 TD:弾性体の厚さ方向、 WD:弾性体の幅方向

Claims (3)

  1. 無端状の弾性体に、前記弾性体の周方向に沿って一定のピッチをもって配列された複数の芯金と、前記芯金よりも前記弾性体の外周側に配置された補強コードとが、埋設されている、ゴムクローラにおいて、
    前記芯金同士の間において前記弾性体に形成され、スプロケットの歯を受け入れる、スプロケット穴と、
    前記スプロケット穴に対して設けられたゴム膜と、
    を備え、
    前記ゴム膜における前記弾性体の外周側の面は、平坦であり、
    前記ゴム膜の膜厚は、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の中央部分よりも、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の外側部分の方が、大きく、
    前記ゴム膜の膜厚は、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の中央部分から、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の外側部分に向けて、階段状に増大されている、ゴムクローラ。
  2. 前記ゴム膜の膜厚は、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の中央部分から、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の外側部分に向けて、徐々に増大されている、請求項1に記載のゴムクローラ。
  3. 前記ゴム膜の膜厚は、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の中央部分から、前記弾性体の周方向及び幅方向における該ゴム膜の外側部分に向かう螺旋に沿って、徐々に増大されている、請求項に記載のゴムクローラ。
JP2016532450A 2014-07-11 2015-07-10 ゴムクローラ Expired - Fee Related JP6549575B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014143422 2014-07-11
JP2014143422 2014-07-11
PCT/JP2015/003508 WO2016006259A1 (ja) 2014-07-11 2015-07-10 ゴムクローラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016006259A1 JPWO2016006259A1 (ja) 2017-04-27
JP6549575B2 true JP6549575B2 (ja) 2019-07-24

Family

ID=55063907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016532450A Expired - Fee Related JP6549575B2 (ja) 2014-07-11 2015-07-10 ゴムクローラ

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6549575B2 (ja)
CN (1) CN106488870B (ja)
WO (1) WO2016006259A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002104258A (ja) * 2000-10-02 2002-04-10 Komatsu Ltd 弾性体履板の芯金
JP4064123B2 (ja) * 2002-02-14 2008-03-19 住友ゴム工業株式会社 ゴムクローラ
JP5154889B2 (ja) * 2007-10-29 2013-02-27 株式会社ブリヂストン ゴムクローラ
JP2009292204A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Bridgestone Corp ゴムクローラ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016006259A1 (ja) 2016-01-14
JPWO2016006259A1 (ja) 2017-04-27
CN106488870A (zh) 2017-03-08
CN106488870B (zh) 2019-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8191976B2 (en) Coreless rubber crawler track
JP4212617B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5851546B2 (ja) クローラ
JP4042858B2 (ja) 弾性クローラ
EP1506913A1 (en) Rubber crawler track
JP2005219567A (ja) ゴムクローラ
KR20120065418A (ko) 스프로킷 및 그것을 구비한 고무 크롤러 조립체
JP6549575B2 (ja) ゴムクローラ
US9185992B2 (en) Connecting structure for inflatable products
JP4194599B2 (ja) 弾性履帯
JP5213377B2 (ja) ゴムクローラ
JP6934810B2 (ja) ゴムクローラ
JPWO2002046029A1 (ja) ゴムクローラ
JP6747148B2 (ja) 弾性クローラ
JP5230258B2 (ja) ゴムクローラ
AU2017256518B2 (en) Vehicle track
JP5048367B2 (ja) ゴムクローラ
JP5788662B2 (ja) 弾性クローラ
US9902445B2 (en) Crawler
JP6758206B2 (ja) ゴムクローラ
JP7204469B2 (ja) クローラ
JP7183644B2 (ja) 弾性クローラ
JP6958299B2 (ja) ゴムクローラ及びクローラ走行体
JP5302566B2 (ja) 芯金レスゴムクローラ
JP2005054565A (ja) 接合構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190409

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6549575

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees