JP6548335B2 - 洗剤製品 - Google Patents

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Description

本発明は、粒状洗剤及び洗剤製品に関する。
本願は、2014年9月26日に、日本に出願された特願2014−197142号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、衣料等の洗濯には、粒状洗剤が一般的に用いられていたが、近年、家庭等では、粒状洗剤から液体洗剤への移行が進んでいる。その要因の一つに、粒状洗剤は、保存中に洗剤粒子が凝集し、ケーキングを生じて固化状態になることが挙げられる。粒状洗剤にケーキングが生じると、洗剤粒子の水に対する溶解性、分散性が悪化し、溶け残りを生じるおそれがある。また、粒状洗剤を使用する際に、計量スプーンで掬いにくくなり、適切な使用量を計量しにくくなる等の不都合が生じるおそれがある。
かかる粒状洗剤のケーキングの問題に対し、例えば、特許文献1には、過炭酸ナトリウム等の過酸化水素を放出する化合物を含有する粒子と、炭酸ナトリウム等の水溶性無機塩と、香料粒子を含有する粒状洗剤を、通気孔を有するプラスチック容器に充填することで、前記粒状洗剤のケーキングが抑制できることが開示されている。
日本国特許第4583779号公報
近年では、省資源等の観点から、粒状洗剤がパウチ等の詰替用容器に充填されるようになってきた。パウチ等の不定形容器に充填された粒状洗剤は、輸送時の振動や、容器を持つ際の握り(手で容器を握った際に容器にかかる力)によって洗剤粒子が微細化しやすくケーキングをより生じやすい。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、粒状洗剤のケーキングを充分に抑制できない場合がある。また、粒状洗剤を充填する容器が、特定のプラスチック容器に制限されるという問題もある。
そのため、粒状洗剤に生じるケーキングを、その組成により抑制することが求められる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ケーキングを抑制できる粒状洗剤を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の粒状洗剤が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、以下の構成を有する。
[1]界面活性剤を30質量%以上70質量%未満含有する界面活性剤粒子群(A)と、水溶性無機塩の単結晶粒子の粒子群(B)と、を粉体混合してなる粒状洗剤であって、
前記粒子群(A)及び前記粒子群(B)の含有量が、それぞれ20質量%以上であり、かつ、下記式(1)を満たすことを特徴とする粒状洗剤。
0.45<r/R<1.25 …(1)
ただし、式(1)中のRは前記粒子群(A)の平均粒子径(μm)であり、式(1)中のrは、前記粒子群(B)の平均粒子径(μm)を意味する。
[2]さらに、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル、炭素数10〜20の高級脂肪酸又はこれらの塩のいずれか1種以上を70質量%以上含有する粒子群(C)を含有することを特徴とする、[1]に記載の粒状洗剤。
[3][1]又は[2]のいずれかの粒状洗剤が、容器に充填されてなることを特徴とする洗剤製品。
[4]前記容器が、不定形容器であることを特徴とする[3]に記載の洗剤製品。
本発明によれば、ケーキングが抑制された粒状洗剤を提供できる。
式(1)について説明するための模式図である。 式(1)について説明するための模式図である。 式(4)について説明するための粒度分布のグラフである。 式(4)について説明するための粒度分布のグラフである。 炭酸水素ナトリウムの単結晶粒子の粒子群(B)をマイクロスコープにより観察した写真である。 炭酸水素ナトリウムの多結晶粒子の粒子群(B’)をマイクロスコープにより観察した写真である。
本発明の粒状洗剤は、界面活性剤を30質量%以上70質量%未満含有する界面活性剤粒子群(A)と、水溶性無機塩の単結晶粒子の粒子群(B)と、を粉体混合してなる組成物であり、かつ、下記式(1)を満たすものである。
0.45<r/R<1.25 …(1)
ただし、式(1)中のRは、前記粒子群(A)の平均粒子径(μm)であり、式(1)中のrは、前記粒子群(B)の平均粒子径(μm)を意味する。
本発明において、平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定される粒度分布(体積基準の頻度分布)における体積加重の平均径(体積%モードの算術平均粒径)D=Σn /Σn (x=チャネルの中心値、n=i番目のチャネルにおける粒子のパーセンテージ)である。粒度分布の測定は、公知のレーザー回折散乱粒度分布測定装置(たとえばベックマン・コールター社製LS 13 320)を用いて実施できる。
式(1)は粒子群(A)の平均粒子径Rと粒子群(B)の平均粒子径rとの関係を示すものである。
式(1)は、0.45<r/R<1.25であり、0.45<r/R<1.00が好ましく、0.55<r/R<0.90がより好ましい。r/Rを0.45超とすると、粒状洗剤におけるA粒子同士の凝集を抑制しやすくなる。
これは、粒子群(B)の粒子(以下、B粒子ともいう。)がスペーサーとして機能することで、粒子群(A)の粒子(以下、A粒子ともいう。)同士の接点が減少し、A粒子同士の接触を抑制できるためと考えられる。
図1A、図1Bを用いて模式的に説明すると、粒子群(A)が平面上に4個のA粒子が縦方向に2個、横方向に2個ずつ互いに接するように配列した場合、4個のA粒子間には隙間が形成される。この隙間には、直径rが[対向する2個のA粒子の中心間の距離−R/2×2]以下であるB粒子が入り込み得る。このときr/Rは約0.41となる。
r/Rが0.45超であると、図1Bに示すように、B粒子がスペーサーになり、A粒子同士の接点が減少する。
r/Rが0.41以下であると、図1Aに示すように、B粒子はA粒子同士の隙間に入り込むため、複数のA粒子同士の接点は、B粒子が無い場合と同じである。また、r/Rが0.41超0.45以下の場合、B粒子が入り込んでもA粒子同士の接点はほとんど減少しない。
r/Rが1.25以上になると、B粒子はスペーサーとして機能するものの、1個のB粒子あたりの質量が増えることで相対的にB粒子の数が少なくなり、A粒子同士の接触点を充分に減少させることができないおそれがある。
r/Rが1.25未満であると、B粒子はスペーサーとして機能するとともに、1個のB粒子あたりの質量が増えすぎず相対的にB粒子の数が多くなり、A粒子同士の接触点を充分に減少させることができる。
本発明の粒状洗剤は、さらに、下記式(2)〜(4)のいずれか1つ以上を満たすことが好ましく、下記式(2)〜(4)のすべてを満たすことがより好ましい。
{(a×R)/(b×r)×0.3}<{X/Y}<{(a×R)/(b×r)×3.0} …(2)
70≦X+Y≦100 …(3)
0.40<n/m<1.10 …(4)
ただし、式(2)〜(4)中の符号は以下の意味を有する。
a:前記粒子群(A)の嵩密度(g/cm)。
b:前記粒子群(B)の嵩密度(g/cm)。
X:前記粒子群(A)の含有量(質量%)。
Y:前記粒子群(B)の含有量(質量%)。
m:前記粒子群(A)の粒度分布の半値幅(μm)。
n:前記粒子群(B)の粒度分布の半値幅(μm)。
ここで、上記嵩密度は、JIS K3362(2008)に従って測定される値である。
上記粒度分布の半値幅は、上述のようにして測定される粒度分布(横軸:粒子径(μm)、縦軸:頻度(%))のピークトップの高さの半分の位置でのピーク幅を示す。
式(2)は、{(a×R)/(b×r)×0.3}<{X/Y}<{(a×R)/(b×r)×3.0}である。
X/Yが(a×R)/(b×r)の0.3倍超3.0倍未満であると、粒状洗剤中のA粒子の数とB粒子の数のバランスが良く、粒状洗剤中で、B粒子がスペーサーとしてより作用しやすくなる。
式(2)は粒状洗剤中のA粒子の数とB粒子の数との関係を示すものといえる。
つまり、A粒子1つあたりの質量は、a×4/3π×(R/2×10−4で求められる。そのため、粒状洗剤中のA粒子の数をpとしたとき、Xは、{a×4/3π×(R/2×10−4}×pとして表すこともできる。同様に、B粒子1つあたりの質量は、b×4/3π×(r/2×10−4で求められ、そのため、粒状洗剤中のB粒子の数をqとしたとき、Yは、{b×4/3π×(R/2×10−4}×qとして表すこともできる。
したがって、X/Yは、[{a×4/3π×(R/2×10−4}×p]/{{b×4/3π×(R/2×10−4}×q}であり、この式をまとめると(a×R)/(b×r)×(p/q)となる。これを式(2)中のX/Yに置き換えて変形させると、0.3<p/q<3.0となり、pとqとの関係を示す式となる。
B粒子は、上記のように、粒子群(A)の粒子間に入り込んでスペーサーとして機能すると考えられ、B粒子が、0.3<p/q<3.0となる粒子数で含まれることで、スペーサーとしてより作用しやすくなる。
式(3)は、70≦X+Y≦100であり、80≦X+Y<100が好ましい。
X+Y(粒状洗剤の総質量に対する粒子群(A)と粒子群(B)との合計の含有量)が70質量%以上であると、粒状洗剤の水への良好な溶解性が得られやすく、粒状洗剤としての洗浄力もより高められやすい。
式(4)は、0.40<n/m<1.10であり、0.60<n/m<1.10が好ましい。
式(4)は、粒子群(A)の粒度分布の広さと、粒子群(B)の粒度分布の広さとの関係を示す。
図2〜3に具体例を示して説明する。図2は、1種の粒子群(A)の粒度分布と、平均粒子径が同じでnが異なる2種の粒子群(B)(半値幅がn1の粒子群(B1)と、半値幅がn2の粒子群(B2))の粒度分布を重ねたグラフの一例である。
図3は、図2における粒子群(A)の粒度分布の代わりに、平均粒子径が同じでmがそれよりも狭い粒子群(A)の粒度分布を示したグラフである。
これらの図に示すように、半値幅m、nが広くなると、粒子径が平均粒子径からずれた粒子の割合が増え、ずれも大きくなる。そのため平均粒子径が式(1)を満たしていても、n/mが1.10以上である(粒子群(B)の粒度分布が粒子群(A)の粒度分布に比して広い、または粒子群(A)の粒度分布が粒子群(B)の粒度分布に比して狭い)と、個々の粒子レベルで、式(1)を満たさずスペーサーとならないB粒子の割合が増える。
一方、n/mが0.40以下である(粒子群(B)の粒度分布が粒子群(A)の粒度分布に比して狭い、または粒子群(A)の粒度分布が粒子群(B)の粒度分布に比して広い)場合、B粒子がスペーサーとならないA粒子の割合が増える。
式(4)を満たすことで、スペーサーとなるB粒子がA粒子に対して充分な数で存在し、A粒子同士の接点をより減らすことができ、A粒子同士の凝集をより抑制しやすくなる。
次に、本発明の粒状洗剤に含まれる成分について詳述する。
<粒子群(A)>
粒子群(A)は、粒子群(A)の総質量に対して、界面活性剤を30質量%以上70質量%未満含有する界面活性剤粒子群である。
[界面活性剤]
界面活性剤としては、特に限定されず、粒状洗剤等に配合されている界面活性剤を使用でき、例えばアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、粒状洗剤に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、以下のものが挙げられる。
(1−1)α−スルホ脂肪酸アルキルエステル又はその塩。
α−スルホ脂肪酸アルキルエステル又はその塩の種類は特に制限されず、一般の粒状洗剤に使用されるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル又はその塩のいずれも好適に使用することができ、下記式(11)で表されるものが好ましい。
11−CH(SOM)−COOR12 ・・・(11)
式(11)中、R11は、炭素数8〜20、好ましくは炭素数14〜16の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基、または炭素数8〜20の直鎖もしくは分岐鎖状のアルケニル基である。
12は炭素数1〜6のアルキル基であり、炭素数1〜3であることが好ましい。具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が挙げられ、洗浄力がより向上することからメチル基、エチル基、プロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
Mは、対イオンを表し、たとえばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン塩;アンモニウム塩等が挙げられる。なかでもアルカリ金属塩が好ましい。
α−スルホ脂肪酸アルキルエステル又はその塩として、例えばα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩(MES)が好ましい。
(1−2)炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS又はABS)。
(1−3)炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩。
(1−4)炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩(AOS)。
(1−5)炭素数10〜20のアルキル硫酸塩又はアルケニル硫酸塩(AS)。
(1−6)炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩(AES)。
(1−7)炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均3〜30モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル硫酸塩。
(1−8)炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩。
(1−9)炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸等のアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩。
(1−10)炭素数10〜20のアルキル基を有するモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(1−11)ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(1−12)炭素数10〜20の高級脂肪酸又はその塩。
これらのアニオン界面活性剤は、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩や、アミン塩、アンモニウム塩等として用いることができる。
これらのアニオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ノニオン界面活性剤としては、従来、粒状洗剤等に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、以下のものが挙げられる。
(2−1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3〜30モル、好ましくは3〜20モル、さらに好ましくは5〜20モル、特に好ましくは12〜18モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールや、第2級アルコールが挙げられる。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。
(2−2)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(2−3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
(2−4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(2−5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(2−6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(2−7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(2−8)グリセリン脂肪酸エステル。
上記(2−3)の脂肪酸アルキルエステルアルコキシレートとしては、例えば下記一般式(31)で表されるものが挙げられる。
CO(OA)10 ・・・(31)
[式(31)中、RCOは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸残基を示す。OAは、炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキシドの付加単位(オキシアルキレン基)を示し、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等が好ましい。qはアルキレンオキシドの平均付加モル数を示し、一般に3〜30、好ましくは5〜20である。R10は置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。]
式(31)中、OAは炭素数2のエチレンオキシドが好ましく、qは5〜30が好ましく、9〜25がより好ましく、12〜23がさらに好ましく、14〜20が特に好ましい。
10はメチル基が好ましい。
これらのノニオン界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上記のノニオン界面活性剤の中でも、上記(2−1)のノニオン界面活性剤が好ましく、特に、炭素数12〜16の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを平均5〜30モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好ましい。ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテルの中でも、エチレンオキシドを、平均5〜30モル、好ましくは平均9〜25モル、より好ましくは平均12〜23モル、特に好ましくは平均14〜20モル付加したポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好ましい。
カチオン界面活性剤としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
(3−1)ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(3−2)モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(3−3)トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
ただし、上記の「長鎖アルキル」は炭素数12〜26、好ましくは14〜18のアルキル基を示す。
「短鎖アルキル」は、フェニル基、ベンジル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基等の置換基を包含してもよく、炭素間にエーテル結合を有していてもよい。なかでも、炭素数1〜4、好ましくは1〜2のアルキル基;ベンジル基;炭素数2〜4、好ましくは2〜3のヒドロキシアルキル基;炭素数2〜4、好ましくは2〜3のポリオキシアルキレン基が好適なものとして挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系の両性界面活性剤、アミドベタイン系の両性界面活性剤等が挙げられる。具体的には、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタインが好適なものとして挙げられる。
これらの界面活性剤としては、融点が40℃〜80℃であるものが好ましい。
上記界面活性剤の融点が上記下限値以上であると、粒状洗剤のケーキングをより抑制しやすい。また、上記界面活性剤の融点が80℃以下であると、粒子群(A)のハンドリング性が良好となり、粒状洗剤を製造しやすくなる。
これらの界面活性剤は、1種が単独で用いられても、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
粒子群(A)は、界面活性剤として、上記の中でも、アニオン界面活性剤を含むことが好ましく、なかでも洗浄力の点から、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル又はその塩、LAS塩から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
また、粒子群(A)は、界面活性剤として、ノニオン界面活性剤を含むことも好ましい。ノニオン界面活性剤としては、例えば上記(2−1)のノニオン界面活性剤(ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル)が好ましい。
粒子群(A)が、アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤を含む場合、粒子群(A)におけるこれらの質量比(アニオン界面活性剤/ノニオン界面活性剤)は、洗浄力・再汚染防止性の点から、1〜10が好ましく、2〜6がより好ましく、3〜5がさらに好ましい。
粒子群(A)は、粒子群(A)の総質量に対して、界面活性剤を30質量%以上70質量%未満含有し、界面活性剤を30質量%〜60質量%含有するのが好ましく、界面活性剤を30質量%〜45質量%含有するのがより好ましい。粒子群(A)における界面活性剤の含有量が30質量%未満であると、充分な洗浄効果が得られなくなる。
また、粒子群(A)における界面活性剤の含有量が70質量%以上であると充分なケーキング抑制効果が得られなくなり、さらに粒子群(A)を製造(造粒)しにくくなる。
粒子群(A)における界面活性剤の含有量が30質量%以上であると、洗浄効果が高められる。粒子群(A)における界面活性剤の含有量が70質量%未満であると、ケーキング抑制効果が高められる。さらに、粒子群(A)を製造(造粒)しやすくなる。
[水溶性無機塩]
粒子群(A)は、粒子の流動性や製造性の点で、界面活性剤に加えて、水溶性無機塩を含むことが好ましい。
水溶性無機塩としては、洗浄性ビルダー等として粒状洗剤等に通常使用される水溶性無機塩を使用でき、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、セスキ炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等のアルカリ金属亜硫酸塩;結晶性層状ケイ酸ナトリウム(例えば、クラリアントジャパン社製の商品名「Na−SKS−6」(δ−NaO・2SiO)等の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩)、非晶質アルカリ金属ケイ酸塩;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩;塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩化物;ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、オルトリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等のリン酸塩;炭酸ナトリウムと非晶質アルカリ金属ケイ酸塩の複合体(例えば、ロディア社製のNABION15(商品名))等が挙げられる。
これらの水溶性無機塩は1種が単独で用いられても2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
粒子群(A)に含まれる水溶性無機塩としては、上記の中でも、アルカリ金属炭酸塩、硫酸塩が好ましく、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸ナトリウムがより好ましい。これらはいずれか1種が単独で用いられても、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上記の中でも、炭酸ナトリウムと硫酸ナトリウムとを併用することが好ましい。炭酸ナトリウムと硫酸ナトリウムとを併用することで粒子群(A)の強度、流動性が高まる傾向にある。
炭酸ナトリウムと硫酸ナトリウムとを併用する場合、粒子群(A)における炭酸ナトリウム/硫酸ナトリウムで表される質量比は、1〜10が好ましく、1.5〜10がより好ましい。炭酸ナトリウム/硫酸ナトリウムの質量比が1以上であると、粒子群(A)の洗浄力がより向上する傾向にあり、10以下であると、粒子群(A)の強度、流動性がより優れる。
なお、炭酸ナトリウムおよび硫酸ナトリウムとしては、無水物が好適に使用される。本明細書における「炭酸ナトリウム」、「硫酸ナトリウム」との記載は、無水物を指す。
粒子群(A)中の水溶性無機塩の含有量は、特に限定されないが、粒子群(A)中での界面活性剤に対する水溶性無機塩の質量比(水溶性無機塩/界面活性剤)が0.5〜3となる範囲内であることが好ましい。水溶性無機塩/界面活性剤は、より好ましくは1〜3であり、さらに好ましくは1〜2である。水溶性無機塩/界面活性剤が上記の範囲内であると、前記粒子群(A)を用いて製造された粒状洗剤の水への溶解性が良好となりやすい。
また、粒子群(A)の製造(造粒)を行いやすい。
[他の任意成分]
粒子群(A)は、必要に応じて、界面活性剤および水溶性無機塩以外の他の成分をさらに含有してもよい。前記他の成分としては、粒状洗剤に配合される公知の成分を用いることができ、例えば有機ビルダー、水不溶性無機塩、蛍光増白剤、ポリマー類、酵素安定剤、ケーキング防止剤、還元剤、金属イオン捕捉剤、pH調整剤等が挙げられる。
水不溶性無機塩としては、例えばゼオライト、粘土鉱物等が挙げられる。
これらの中でもゼオライトが、洗浄力の向上に寄与するビルダーとして好適に用いられる。ゼオライトとは結晶性アルミノケイ酸塩の総称である。アルミノケイ酸塩としては、結晶性、非晶質(無定形)のいずれも用いることができるが、カチオン交換能の点から結晶性アルミノケイ酸塩(ゼオライト)が好ましく、A型、X型、Y型、P型ゼオライト等が好適である。
粒子群(A)中のゼオライトの含有量は、特に限定されないが、粒子群(A)の総質量に対し、1〜15質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましく、5〜10質量%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、ゼオライトを用いたことによる洗浄力向上効果が得られやすく、上限値以下であると、ゼオライトを用いたことによるすすぎ性悪化などが生じにくい。
[平均粒子径]
粒子群(A)の平均粒子径Rは、式(1)を満たす範囲内で適宜設定でき、特に限定されないが、例えば、100〜500μmが好ましく、100〜300μmがより好ましく、100〜250μmがさらに好ましい。
粒子群(A)の平均粒子径Rが上記好ましい範囲であると、より良好なケーキング抑制効果が得られやすくなる。
また、粒子群(A)の平均粒子径が上記上限値以下であれば、A粒子の溶解に要する時間が短く、溶解性が良好である。さらに、平均粒子径Rが小さくなると、相対的に粒子群(B)の平均粒子径も小さくなり、粒状洗剤全体の平均粒子径が小さくなる。そのため、粒状洗剤全体の溶解時間が短くなる。
粒子群(A)の平均粒子径が100μm未満になると、式(1)を満たすためには粒子群(B)の平均粒子径が非常に小さくなり、取り扱い性が低下する。
粒子群(A)の平均粒子径が100μm以上であると、粒子群(B)の平均粒子径が小さくなりすぎず、取り扱い性が高められる。
[粒度分布の半値幅]
粒子群(A)の粒度分布の半値幅mは、特に限定されないが、式(4)を満たす範囲内で適宜設定することが好ましい。
[嵩密度]
粒子群(A)の嵩密度aは、特に限定されないが、0.6〜1.2g/cmが好ましく、0.8〜1.0g/cmがより好ましい。
[水分量]
粒子群(A)の水分量は、特に限定されないが、粒子群(A)の総質量に対し、4〜10質量%が好ましく、5〜9質量%がより好ましく、5.5〜8.5質量%がさらに好ましい。水分量が4質量%以上であると水への溶解性が良好で、10質量%以下であると保存後のケーキングの抑制性や流動性が良好である。
水分量は、赤外線水分計(たとえば株式会社ケツト科学研究所製Kett水分計)により20分間130℃加熱後の蒸発揮発分として測定される値である。
粒子群(A)は、例えば、界面活性剤を30質量%以上70質量%未満と、水溶性無機塩を30質量%超70質量%以下含有する。ただし、前記界面活性剤及び前記水溶性無機塩の合計含有量は100質量%を超えない。
粒子群(A)は、例えば、界面活性剤を30質量%以上70質量%未満と、水溶性無機塩を25質量%超70質量%以下と、水不溶性無機塩を1〜15質量%と、水分を4〜10質量%含有する。ただし、前記界面活性剤、前記水溶性無機塩、前記水不溶性無機塩及び前記水分の合計含有量は100質量%を超えない。
[配合量]
粒状洗剤における粒子群(A)の配合量Xは、粒状洗剤の総質量に対し、20質量%以上であり、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましい。配合量Xが粒状洗剤の総質量に対し20質量%以上であると、充分なケーキング抑制効果が得られる。また、粒状洗剤の洗浄力を高められる。
また、配合量Xは、粒状洗剤の総質量に対し80質量%以下が好ましい。配合量Xが粒状洗剤の総質量に対し80質量%以下であると、ケーキングの抑制効果が得られやすくなり、粒状洗剤の溶解性を高めやすくなる。
<粒子群(B)>
粒子群(B)は、水溶性無機塩の単結晶粒子の粒子群である。
ここで、水溶性無機塩の単結晶粒子とは、B粒子が一つの結晶粒で、独立して存在するものをいい、多結晶粒子(微細な結晶粒の集合体)とは区別されるものである。
水溶性無機塩の単結晶粒子は、多結晶粒子に比べ、粒子強度が高く、破壊されにくい。
粒状洗剤は、通常、カートン等の容器に充填されて保存されており、容器の底部や隅の部分では、粒状洗剤の自重による圧力で、水溶性無機塩の粒子が破壊されて微細化する。
特に、粒状洗剤が、パウチ等の不定形容器に充填された場合には、上述のような粒状洗剤の自重に加え、運搬中や店頭において、容器が積み重ねられて保管されたり、人に把持されることで、粒状洗剤により大きな圧力がかかり、水溶性無機塩の粒子がより微細化しやすい。
本発明の粒子群(B)は、水溶性無機塩の単結晶粒子から構成されるので、前記粒子の微細化が抑制され、粒子Bがスペーサーとして良好に機能でき、A粒子同士の接触を抑制できる。
粒子群(B)が、単結晶粒子の粒子群であるか、又は多結晶粒子の粒子群であるかは、マイクロスコープによる外観観察やX線回折測定等から容易に判別できる。
一例として、図4に、炭酸水素ナトリウムの単結晶粒子の粒子群(B)を、図5に、炭酸水素ナトリウムの多結晶粒子の粒子群(B’)を、マイクロスコープにより観察した写真をそれぞれ示す。
図4、5に示すように、両者の外観は明らかに相違するので、両者をマイクロスコープ等による外観観察から容易に判別できる。
また、単結晶粒子は、X線回折測定において強い反射強度を示すことから、X線回折測定により両者を判別することもできる。本発明の単結晶粒子の粒子群(B)は、広角X線回折測定において、例えば、硫酸ナトリウムの単結晶粒子の粒子群は、最も強い反射強度が2000を超えるものであり、一方、多結晶粒子の粒子群は、最も強い反射強度が1500程度である。炭酸水素ナトリウムの単結晶粒子の粒子群は、最も強い反射強度が5000を超えるものであり、一方、多結晶粒子の粒子群は、最も強い反射強度が1500程度である。炭酸ナトリウムの単結晶粒子の粒子群は、最も強い反射強度が4000を超えるものであり、一方、多結晶粒子の粒子群は、最も強い反射強度が1500程度である。
なお、上記反射強度は、測定サンプルとして、粒子群(B)及び粒子群(B’)から150μm以下の微粒子を篩で除去したものを用い、X線回折装置(PANalytical社製の型番「X’Pert−Pro MPD」)で、使用X線:CuKα(1.54060Å)、X線出力:40mA、45kV、測定角2θ:30.4°の測定条件で測定した時に得られる値である。
上記粒子群(B)としては、上記測定条件で測定した時に得られる反射強度の値が、1500を超えるものがよく、2000以上であることがより好ましく、3000以上であることがさらに好ましい。
上記粒子群(B)における水溶性無機塩としては、洗浄性ビルダー等として粒状洗剤等に通常使用される水溶性無機塩を使用でき、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等のアルカリ金属亜硫酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、セスキ炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;アルカリ金属ケイ酸塩;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩;塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩化物;ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、オルトリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等のリン酸塩等が挙げられる。
上記の中でも、ケーキング抑制性、洗浄力の点で、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、セスキ炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩や硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩が好ましく、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウムが特に好ましい。
また、上記水溶性無機塩としては、その1質量%水溶液でのpHが10.0以下であるものが好ましい。かかる水溶性無機塩としては、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等が挙げられる。
粒子群(B)として、かかる水溶性無機塩を用いると、C粒子群が配合された場合に、C粒子群中の界面活性剤の保存安定性をより高めやすくなる。
また、粒子群(B)は、1質量%水溶液でのpHが10.0以下である水溶性無機塩を、粒子群(B)の総質量に対し、50質量%以上含むことが好ましく、60質量%以上含むことがより好ましく、70質量%以上含むことがさらに好ましく、90質量%以上含むことが特に好ましい。
なお、ここで、上記pH値は、水溶性無機塩の1質量%水溶液を25℃に調整し、pHメーター(東亜DKK株式会社製の製品名「HM−25R」)を用いて測定したものである。
粒子群(B)を構成するB粒子は1種でも2種以上でもよい。2種以上のB粒子を併用する場合、各B粒子として、同じ粒度分布のものを用いることが好ましい。
B粒子は、粒子強度が高いものを用いることが好ましい。
[平均粒子径]
粒子群(B)の平均粒子径rは、式(1)を満たす範囲内で、粒子群(A)の平均粒子径Rを考慮して適宜設定でき特に限定されないが、45〜350μmが好ましく、55〜300μmがより好ましく、100〜250μmが特に好ましい。
粒子群(B)の平均粒子径が上記好ましい範囲であると、A粒子同士の接触をより抑制しやすく、また、B粒子の溶解性を高めやすくなる。
[粒度分布の半値幅]
粒子群(B)の粒度分布の半値幅nは、特に限定されないが、式(4)を満たす範囲内で設定することが好ましい。
[嵩密度]
粒子群(B)の嵩密度bは、特に限定されないが、0.6〜1.7g/cmが好ましく、0.8〜1.5g/cmがより好ましい。
[配合量]
粒状洗剤における粒子群(B)の配合量Yは、粒状洗剤の総質量に対し、20質量%以上であり、30質量%以上が好ましい。また、前記配合量Yは、粒状洗剤の総質量に対し、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
前記配合量Yは、粒状洗剤の総質量に対し、20〜70質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
粒状洗剤における粒子群(B)の配合量Yが、粒状洗剤の総質量に対し20質量%未満であると、充分なケーキング抑制効果が得られなくなる。
粒状洗剤における粒子群(B)の配合量Yが、粒状洗剤の総質量に対し20質量%以上であると、ケーキング抑制効果が高められる。
粒状洗剤における粒子群(B)に対する粒子群(A)の質量比[X/Y]は、0.4〜2.5が好ましく、0.6〜2.5がより好ましい。上記下限値以上であると、粒状洗剤の溶解性、洗浄性がより高められる。また、上記上限値以下であると、ケーキングをより抑制しやすくなる。
本発明の粒状洗剤は、上記粒子群(A)及び粒子群(B)以外に、更に下記の成分を含有することができる。
<粒子群(C)>
粒子群(C)は、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル、炭素数10〜20の高級脂肪酸及びこれらの塩のいずれか1種以上を、粒子群(C)の総質量に対して、70質量%以上含有する粒子群である。
本発明の粒状洗剤は、粒子群(C)を含有することで洗浄力がより高められる。また、粒子群(C)の粒子(以下、C粒子ともいう。)は、スペーサーとして機能し、A粒子同士の接触を抑制する作用も有する。
上記α−スルホ脂肪酸アルキルエステル、炭素数10〜20の高級脂肪酸又はこれらの塩としては、特に限定されないが、例えば本発明の粒子群(A)に用いられるものが挙げられる。
粒子群(C)は、上記α−スルホ脂肪酸アルキルエステル、炭素数10〜20の高級脂肪酸又はこれらの塩以外に、粒状洗剤に配合される公知の成分を含有してもよく、例えば、粒子群(A)に用いられる水溶性無機塩、他の任意成分等が挙げられる。
粒子群(C)としては、例えば、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル、炭素数10〜20の高級脂肪酸又はこれらの塩を、粒子群(C)の総質量に対して70〜99質量%と、水分を粒子群(C)の総質量に対して1〜15質量%と、水溶性無機塩を含まないか、水溶性無機塩を含む場合は、水溶性無機塩を粒子群(C)の総質量に対して25質量%以下と、水不溶性無機塩を含まないか、水不溶性無機塩を含む場合は、水不溶性無機塩を粒子群(C)の総質量に対して25質量%以下含有するものが挙げられる。ただし、前記α−スルホ脂肪酸アルキルエステル、炭素数10〜20の高級脂肪酸又はこれらの塩、前記水分、前記水溶性無機塩及び前記水不溶性無機塩の合計含有量は100質量%を超えない。
粒子群(C)の平均粒子径は、溶解性の点から、40〜300μmが好ましく、40〜200μmがより好ましい。
粒子群(C)は、1種が単独で用いられても、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
粒状洗剤中の粒子群(C)の含有量は、溶解性、ケーキング抑制の点から、粒状洗剤の総質量に対して、0.5質量%以上10質量%未満が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
<任意成分>
本発明の粒状洗剤は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、漂白剤、漂白活性化剤、漂白活性化触媒、酵素、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、消泡剤、表面コート剤(ゼオライト等)、香料、色素等の成分を含有することができる。
<水分量>
粒状洗剤中の水分量は、粒状洗剤の総質量に対して、2〜9質量%が好ましく、2.5〜8質量%がより好ましく、3〜7質量%がさらに好ましい。水分量が2質量%以上であると水への溶解性が良好になりやすく、9質量%以下であると保存後のケーキングの抑制性や流動性が良好になりやすい。
水分量は、赤外線水分計(たとえば株式会社ケツト科学研究所製Kett水分計)により20分間130℃加熱後の蒸発揮発分として測定される値である。
<容器>
本発明の粒状洗剤を充填する容器としては、通常、粒状洗剤等の収納に用いられるカートン、ボトル等の定形容器、ピロー、ガゼット、パウチ等の不定形容器が挙げられる。ここで、前記不定形容器とは、可撓性の材料から形成される容器であり、容器の形状が容易に変わるものをいう。例えば、前記不定形容器は、粒状洗剤の充填前後で容器の形状が変わるものである。また、前記不定形容器は、例えば、容器を把持したり、容器の置き方(倒立状態、横倒し状態等)を変えることで容器の形状が変わるものである。前記不定形容器としては、例えば、紙、プラスチックフィルム等の可撓性の材料で形成された袋体等が挙げられる。
上記容器の素材としては、特に限定されないが、例えば特開2003−105387号公報、特開2003−268398号公報、特開2001−11497号公報、特開2001−171765号公報に記載されている、紙、プラスチック、プラスチックフィルム等が挙げられる。プラスチックフィルムとしては、例えば、金属複合プラスチックフィルム、各種プラスチックの単層又は多層フィルム等が挙げられる。
近年においては、省資源等の観点から、粒状洗剤がパウチ等の詰替用容器に充填されるようになってきた。パウチ等の不定形容器に充填された粒状洗剤は、運搬中や店頭で積み重ねられて保管されたり、人に把持されることで、圧力がかかりケーキングを生じやすい。
本発明の粒状洗剤は、上述のとおりケーキングの抑制効果に優れており、パウチ等の不定形容器に充填された場合であっても、優れたケーキング抑制効果が得られる。
<粒状洗剤の製造方法>
本発明の粒状洗剤は、粒子群(A)と、粒子群(B)とを、前記式(1)を満たすように粉体混合することにより容易に製造できる。
本発明の粒状洗剤の製造方法は、粒子群(A)と、粒子群(B)とを、粉体混合する工程を有する。実施形態の一つの側面において、前記工程では、粒子群(A)と、粒子群(B)とを、それぞれ粒子群(粉体)の状態で混合する操作が行われる。例えば前記工程において、粒子群(A)と、粒子群(B)は、それぞれ乾燥状態、すなわち、水等の液体が添加されることなく混合される。
これらの粒子群を粉体混合して得られる粒状洗剤においては、各粒子群の粒子(A粒子及びB粒子)がそれぞれ独立した粒子として存在している。すなわち、本発明の粒状洗剤は、粒子群(A)と、粒子群(B)と、を含み、前記粒子群(A)の粒子と、前記粒子群(B)の粒子とが、それぞれ独立した粒子として存在する粒状洗剤である。
粒子群(A)及び粒子群(B)としてはそれぞれ、市販品を用いてもよく、公知の製造方法により製造したものを用いてもよい。粒子群(A)及び粒子群(B)は、後述する製造方法により製造できる。市販品を用いる場合、必要に応じて篩い分け等を行って、所望する平均粒子径に調整してもよい。
粒子群(A)及び粒子群(B)の混合方法は、公知の粉体混合方法を用いることができ、例えば、従来公知の粉体混合装置(例えば水平円筒型転動混合機やV型ミキサー)に粒子群(A)及び粒子群(B)を投入して混合する方法が挙げられる。
粉体混合装置への粒子群(A)及び粒子群(B)の投入順序は、特に限定されず、粒子群(A)及び粒子群(B)を全て混合装置に予め仕込み、これを混合してもよいし、粒子群(A)及び粒子群(B)を順次、任意の順序で混合装置に投入して混合してもよい。
粒子群(A)及び粒子群(B)に加えて、任意の他の粒子群(例えば粒子群(C))を配合する場合には、本発明の粒状洗剤の製造方法は、例えば、粒子群(A)と、粒子群(B)と、任意の他の粒子群とを、粉体混合する工程を有する。この場合の粉体混合方法としては、前記他の粒子群を粒子群(A)及び粒子群(B)のいずれかと予め混合しておいてもよいし、粒子群(A)及び粒子群(B)と共に他の粒子群を混合装置に予め仕込み、これを混合してもよい。
また、粒子群(A)及び粒子群(B)を混合した後に、粒子群(A)の粒子と、粒子群(B)の粒子とが独立して存在できる限りにおいて、香料等の液状成分を噴霧するなどして添加し、混合してもよい。
[粒子群(A)の製造方法]
界面活性剤、および必要に応じて水溶性無機塩等の任意成分を含む粒子群(A)は、従来公知の方法により製造できる。
例えば、粒子群(A)を構成する原料(界面活性剤、任意成分)の一部を水に分散・溶解して噴霧乾燥用スラリーを調製し(スラリー調製工程)、噴霧乾燥用スラリーを噴霧乾燥機により乾燥して噴霧乾燥粒子を得る(噴霧乾燥工程)。ついで、得られた噴霧乾燥粒子を残りの原料と共に造粒する(造粒工程)。これにより、粒子群(A)が得られる。その後、必要に応じて粒子群(A)を篩い分けて、所望する平均粒子径に調整してもよい(篩分工程)。
[粒子群(B)の製造方法]
水溶性無機塩の単結晶粒子の粒子群(B)は、従来公知の方法により製造できる。
例えば、水溶性無機塩は、様々なグレートのものが市場から入手できるので、この中から、単結晶粒子の粒子群であるものを選択し、必要であれば、所望の平均粒子径となるように篩分すればよい。
篩分方法としては、例えば、複数種の目開きの篩を用意し、目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ねて篩ユニットとし、前記篩ユニットの上部に粒子群(B)を投入し、篩ユニットを振動して篩い分ける方法が挙げられる。各篩上に残存した粒子群(B)を篩毎に回収し、回収した粒子群(B)を混合することにより、所望する平均粒子径の粒子群(B)を得ることができる。
<粒状洗剤の使用方法>
本発明の粒状洗剤は、被洗物の洗濯に用いることができる。
粒状洗剤を用いた被洗物の洗濯方法としては、例えば、粒状洗剤の濃度が0.02〜3質量%である洗浄液を用い、洗濯機で被洗物を洗浄したり、洗浄液に被洗物を浸け置く等の方法等、従来公知の洗浄方法が挙げられる。前記洗浄方法における浴比(被洗物に対する前記洗浄液の割合)は、適宜に調整されるが、例えば2〜100倍とされる。
被洗物としては、例えば、衣料、布帛、カーテン、シーツ等の繊維製品が挙げられる。
本発明の粒状洗剤は、例えば、以下の態様を有する。
[1]界面活性剤を、界面活性剤粒子群(A)の総質量に対して30質量%以上70質量%未満含有する界面活性剤粒子群(A)と、水溶性無機塩の単結晶粒子の粒子群(B)が、粉体混合されている粒状洗剤であって、
前記粒子群(A)及び前記粒子群(B)の含有量が、それぞれ粒状洗剤の総質量に対して20質量%以上であり、かつ、下記式(1)を満たすことを特徴とする粒状洗剤。
0.45<r/R<1.25 …(1)
ただし、式(1)中のRは前記粒子群(A)の平均粒子径(μm)であり、式(1)中のrは、前記粒子群(B)の平均粒子径(μm)を意味する。
[2]さらに、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル、炭素数10〜20の高級脂肪酸及びこれらの塩のいずれか1種以上を、粒子群(C)の総質量に対して、70質量%以上含有する粒子群(C)を含有することを特徴とする、[1]に記載の粒状洗剤。
[3]さらに、下記式(2)〜(4)のいずれか1つ以上を満たすことを特徴とする、[1]又は[2]に記載の粒状洗剤。
{[(a×R)/(b×r)]×0.3}<{X/Y}<{[(a×R)/(b×r)]×3.0} …(2)
70≦X+Y≦100 …(3)
0.40<n/m<1.10 …(4)
ただし、式(2)〜(4)中の符号は以下の意味を有する。
a:前記粒子群(A)の嵩密度(g/cm)。
b:前記粒子群(B)の嵩密度(g/cm)。
X:前記粒子群(A)の含有量(粒状洗剤の総質量に対する質量%)。
Y:前記粒子群(B)の含有量(粒状洗剤の総質量に対する質量%)。
m:前記粒子群(A)の粒度分布の半値幅(μm)。
n:前記粒子群(B)の粒度分布の半値幅(μm)。
[4]さらに、上記式(2)〜(4)のすべてを満たすことを特徴とする、[3]に記載の粒状洗剤。
[5]前記粒子群(A)を粒状洗剤の総質量に対して20〜80質量%と、前記粒子群(B)を粒状洗剤の総質量に対して20〜70質量%と、任意成分を含まないか、または、任意成分を含む場合は、任意成分を粒状洗剤の総質量に対して30質量%以下含有することを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載の粒状洗剤。ただし、前記粒子群(A)、前記粒子群(B)及び前記任意成分の合計含有量は100質量%を超えない。
[6]前記粒子群(A)を粒状洗剤の総質量に対して20〜80質量%と、前記粒子群(B)を粒状洗剤の総質量に対して20〜70質量%と、前記粒子群(C)を粒状洗剤の総質量に対して0.5質量%以上10質量%未満と、任意成分を含まないか、または、任意成分を含む場合は、任意成分を粒状洗剤の総質量に対して30質量%以下含有することを特徴とする、[2]〜[5]のいずれかに記載の粒状洗剤。ただし、前記粒子群(A)、前記粒子群(B)、前記粒子群(C)及び前記任意成分の合計含有量は100質量%を超えない。
[7][1]〜[6]のいずれかに記載の粒状洗剤が、容器に充填されていることを特徴とする洗剤製品。
[8]前記容器が、不定形容器であることを特徴とする[7]に記載の洗剤製品。
[9][1]〜[6]のいずれかに記載の粒状洗剤の製造方法であって、界面活性剤を30質量%以上70質量%未満含有する界面活性剤粒子群(A)と、水溶性無機塩の単結晶粒子の粒子群(B)とを、粉体混合する工程を有する粒状洗剤の製造方法。
本発明について、実施例を示してさらに具体的に説明する。ただし本発明はこれらに限定されるものではない。
原料は以下のものを使用した。
[粒子群(A)の原料]
・MES:脂肪酸残基の炭素数16/脂肪酸残基の炭素数18=80/20(質量比)の脂肪酸メチルエステルスルホネートのナトリウム塩(ライオン株式会社製、AI=70%、残部は未反応脂肪酸メチルエステル、硫酸ナトリウム、メチルサルフェート、過酸化水素、水等)。
・LAS−Na:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(ライポンLH−200(LAS−H純分96質量%、ライオン株式会社製)を界面活性剤調製時に48質量%水酸化ナトリウム水溶液で中和する)。
・AOS−Na:α−オレフィン(炭素数14〜18)スルホン酸ナトリウム(リポランLB−840(ライオン株式会社製、純分37%)。
・石鹸:炭素数12〜18の脂肪酸ナトリウム(ライオン株式会社製、純分;67質量%、タイター;40〜45℃、脂肪酸組成;C12=11.7質量%、C14=0.4質量%、C16=29.2質量%、C18F0(ステアリン酸)=0.7質量%、C18F1(オレイン酸)=56.8質量%、C18F2(リノール酸)=1.2質量%、分子量;289)。
・ノニオン界面活性剤:LMAO−90(商品名、ライオン株式会社製)[ポリオキシエチレン(EO15)アルキル(C12−14)エーテル]。*「EO15」はエチレンオキシドの平均付加モル数が15であることを示し、(C12−14)はアルキル基の炭素数が12〜14であることを示す。
・炭酸ナトリウム:ソーダ灰(商品名、ソーダアッシュジャパン株式会社製)。
・硫酸ナトリウム:中性無水芒硝A0、四国化成工業株式会社製。
・珪酸ナトリウム:粉末珪酸ソーダ2号、純分78質量%、日本化学工業株式会社製。
・トリポリ燐酸ナトリウム:トリポリ燐酸ソーダ、三井化学株式会社製。
・ゼオライト:A型ゼオライト、商品名;シルトンB、純分80質量%、水澤化学株式会社製。
・PA:ポリアクリル酸ナトリウム、ソカランPA30CL(商品名、BASF社製)。
・蛍光剤:チノパールCBS−X(商品名、BASF社製、ジスチリルビフェニル誘導体、水溶性蛍光剤)/チノパールAMS−GX(商品名、BASF社製、ビス(トリアジニルアミノスチルベン)ジスルホン酸誘導体、準分散性蛍光剤)=1/1。
[粒子群(B)の原料]
・b−1:硫酸ナトリウムの単結晶粒子の粒子群。硫酸ナトリウム(試薬特級、関東化学)300gを、40℃の水600gに溶解し、80℃の湯浴を用いて水分を蒸発させ再結晶化したもの。X線回折測定における最大反射強度3000。
・b−2:炭酸水素ナトリウムの単結晶粒子の粒子群、重炭酸ナトリウムKG1(商品名、旭硝子株式会社製)。X線回折測定における最大反射強度10000。
・b−3:炭酸ナトリウムの単結晶粒子の粒子群。炭酸ナトリウム(試薬特級、関東化学)300gを、40℃の水600gに溶解し、80℃の湯浴を用いて水分を蒸発させ再結晶化したもの。X線回折測定における最大反射強度7000。
[粒子群(B’)の原料]
粒子群(B’)は粒子群(B)の比較成分である。
・b’−1:炭酸水素ナトリウムの多結晶粒子の粒子群(Zhejiang Jinke Chemicals社製)。X線回折測定における最大反射強度1500。
[任意成分]
・粒子群(C):後述の<粒子群(C)の製造>によって製造されたもの。
・過炭酸ナトリウム:Zhejiang Jinke Chemicals社製、商品名「SPCC」。過炭酸ナトリウム89質量%、炭酸ナトリウム4.5質量%、塩化ナトリウム4.5質量%、水分1質量%からなる粒子を、コーティング剤1質量%を用いて被覆したもの。平均粒子径900μm、嵩密度0.95g/cm
・漂白活性化剤粒子:下記の手順で製造した漂白活性化剤含有造粒物(下記表4に示す配合量は、造粒物としての量である)。
漂白活性剤として4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの合成を、原料として4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(試薬、関東化学株式会社製)、N,N−ジメチルホルムアミド(試薬、関東化学株式会社製)、ラウリン酸クロライド(試薬、東京化成工業株式会社製)、アセトン(試薬、関東化学株式会社製)を用い、以下の方法で行った。
予め脱水処理した4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム3000g(15.3mol)をN,N−ジメチルホルムアミド9000g中に分散させ、スターラーで撹拌しながらラウリン酸クロライド3347g(15.3mol)を50℃で30分かけて滴下した。滴下終了後3時間反応を行い、N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下(0.5〜1mmHg)、100℃で留去した。アセトン洗浄後、水/アセトン(=1/1mol))溶媒中にて再結晶を行って精製し、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの結晶を得た。収率は90%であった。
上記の方法で合成した4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム70質量部、PEG(商品名:ポリエチレングリコール#6000M(ライオン株式会社製))20質量部、炭素数14のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム粉末品(商品名:リポランPJ−400(ライオン株式会社製))5質量部の割合で合計5000gになるようにホソカワミクロン社製エクストルード・オーミックスEM−6型(商品名)に投入し、混練押し出しすることにより、径が0.8mmφのヌードル状の押し出し品を得た。この押し出し品(60℃)を、ホソカワミクロン社製フィッツミルDKA−3型(商品名)に導入し、また助剤としてA型ゼオライト粉末5質量部を同様に供給し、粉砕して平均粒子径約700μmの漂白活性化剤含有造粒物を得た。
・CMC:カルボキシメチルセルロース、商品名CMCダイセル1190、ダイセル化学工業社製。
・酵素:プロペラーゼ4000D/ピュラダックスHA1200E/マンナスター375=5/3/2(質量比)の混合物、ジェネンコア社製。
・香料:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A。
・PEG:ポリエチレングリコール、商品名PEG♯1000、ライオン株式会社製。
<粒子群(A)の製造>
[粒子群(A−1)の製造]
表1に示す、組成、製造条件に従い、以下の工程(1)〜(3)により、粒子群(A−1)を製造した。
・工程(1)
原料の脂肪酸エステルをスルホン化し、中和して得られたMESの水性スラリー(水分濃度25質量%に調製した)に、LAS−Naの一部(MESに対して25質量%の量)を投入し、水分濃度が11質量%になるまで薄膜式乾燥機で減圧濃縮して、MESとLAS−Naとの混合濃縮物を得た。
・工程(2)
撹拌装置を具備したジャケット付き混合槽に水を入れ、温度を80℃に調整した。これにMESと上記LAS−Naの一部を除く界面活性剤を添加し、10分間撹拌した。続いてPAを添加した。さらに10分間撹拌した後、A型ゼオライトの一部(下記表1中に記載の配合量から、下記工程(3)で投入する捏和時添加用1.0質量%、粉砕助剤用5.0質量%を除いた量)、炭酸ナトリウム及び硫酸ナトリウムを添加した。さらに20分間撹拌して水分38質量%の噴霧乾燥用スラリーを調製した(スラリー調製操作)後、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度280℃の条件で噴霧乾燥し、平均粒子径320μm、嵩密度0.30g/cm、水分6質量%の噴霧乾燥粒子を得た(噴霧操作)。
・工程(3)
得られた噴霧乾燥粒子、工程(1)で得られた混合濃縮物、1.0質量%のA型ゼオライト、蛍光剤、及び水を連続ニーダー(KRC−S12型、株式会社栗本鐵工所製)に投入し、ニーダーの回転数135rpm、ジャケット温度60℃の条件で捏和し、界面活性剤を含有する水分7質量%の捏和物を得た(捏和処理)。前記捏和物を、穴径10mmのダイスを具備したペレッターダブル(不二パウダル株式会社製、EXDFJS−100型)で押し出しつつ、カッターで切断(カッター周速は5m/s)し、長さ5〜30mm程度のペレット状成形物を得た。
次いで、得られたペレット状成形物に、粉砕助剤としてのA型ゼオライト5.0質量%相当量を添加し、冷風(10℃、15m/s)共存下で、直列3段に配置したフィッツミル(ホソカワミクロン株式会社製、DKA−3)を用いて粉砕し(スクリーン穴径:1段目12mm/2段目7mm/3段目3mm、回転数:1段目4700rpm/2段目4700rpm/3段目4700rpm)、粒子群(A−1)を製造した(造粒操作)。
[粒子群(A−4)の製造]
粒子群の組成、フィッツミルの回転数を表1に示すものに変更した以外は、粒子群(A−1)と同様にして、粒子群(A−4)を製造した。
[粒子群(A−2)の製造]
表1に示す、組成、製造条件に従い、以下の工程(4)〜(5)により、粒子群(A−2)を製造した。
・工程(4)
撹拌装置を具備したジャケット付き混合槽に水を入れ、温度を80℃に調整した。これに界面活性剤(LAS−Na、石鹸)を添加し、10分間撹拌した。続いてPAを添加した。さらに10分間撹拌した後、A型ゼオライトの一部(下記表1中に記載の配合量から、下記工程(5)で投入する捏和時添加用1.0質量%、粉砕助剤用5.0質量%を除いた量)、炭酸ナトリウム及び硫酸ナトリウムを添加した。さらに20分間撹拌して水分38質量%の噴霧乾燥用スラリーを調製した(スラリー調製操作)後、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度280℃の条件で噴霧乾燥し、平均粒子径320μm、嵩密度0.30g/cm、水分6質量%の噴霧乾燥粒子を得た(噴霧操作)。
・工程(5)
得られた噴霧乾燥粒子、1.0質量%のA型ゼオライト、蛍光剤、及び水を連続ニーダー(KRC−S12型、株式会社栗本鐵工所製)に投入し、フィッツミルのスクリーン穴径を表1に示すものに変更した以外は、上記工程(3)と同様にして、粒子群(A−2)を得た。
[粒子群(A−5)〜(A−7)の製造]
フィッツミルのスクリーン穴径及び回転数を表1に示すものに変更した以外は、粒子群(A−2)と同様にして、(A−5)〜(A−7)を得た。
[粒子群(A−3)の製造]
粒子群の組成を表1に示すものに変更し、上記工程(5)において、ノニオン界面活性剤を添加し、フィッツミルのスクリーン穴径及び回転数を表1に示すものに変更した以外は、粒子群(A−2)と同様にして、粒子群(A−3)を製造した。
[粒子群(A−8)の製造]
粒子群の組成を表1に示すものに変更し、上記工程(4)において、PAを添加し10分間撹拌した後、炭酸ナトリウム及び珪酸ナトリウムを添加し、上記工程(5)において、AOS−Naを添加し、フィッツミルのスクリーン穴径及び回転数を表1に示すものに変更した以外は、粒子群(A−2)と同様にして、粒子群(A−8)を製造した。
[粒子群(A−9)の製造]
撹拌装置を具備したジャケット付き混合槽に水を入れ、温度を80℃に調整した。これにLAS−Naを添加し、10分間撹拌した。続いてPAを添加した。さらに10分間撹拌した後、A型ゼオライト、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム及びトリポリ燐酸ナトリウムを添加した。さらに30分間撹拌して水分42質量%の噴霧乾燥用スラリーを調製した(スラリー調製操作)後、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度260℃の条件で噴霧乾燥し、平均粒子径400μm、嵩密度0.65g/cm、水分7質量%の粒子群(A−9)を製造した。
得られた粒子群(A−1)〜(A−9)の平均粒子径R、粒度分布の半値幅m、嵩密度aを表1に示す。
表1中、配合成分の含有量は純分換算量を示す。
<粒子群(B)の製造>
b−1を、目開き710μm、500μm、425μm、355μm、300μm、250μm、212μm、150μm、100μm及び75μmの10段の篩と受け皿を使用して分級し、それぞれの篩及び受け皿上に残留した粒子群を篩目ごとに回収した。
これを表2に示す平均粒子径となるように混合することで、粒子群(B−1)を製造した。
粒子群の組成を、表2に示すものに変更した以外は、粒子群(B−1)と同様にして、粒子群(B−2)〜(B−7)、(B’−1)を製造した。
得られた粒子群(B−1)〜(B−7)、(B’−1)の平均粒子径r、粒度分布の半値幅n、嵩密度bを表2に示す。
<粒子群(C)の製造>
・α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を70質量%以上含有する粒子群の製造
[α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩ペーストの製造]
パルミチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−16)と、ステアリン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−180)とを、80:20(質量比)となるように混合した。
攪拌機を備えた容量1kLの反応装置に、前記脂肪酸メチルエステル混合物330kgを注入し、撹拌しながら、着色抑制剤として、無水硫酸ナトリウムを脂肪酸メチルエステルの5質量%となる量で投入した後、攪拌を継続しながら、反応温度80℃で、窒素ガスで4容量%に希釈したSOガス(スルホン化ガス)110kg(原料メチルエステルに対して1.1倍モル)をバブリングしながら3時間かけて等速で吹き込んだ。更に80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
エステル化槽に移送後、メタノール14kgを供給し、80℃においてエステル化反応を行った。更に80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
更に、反応装置から抜き出したエステル化物を、ラインミキサーを用いて当量の水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより連続的に中和した。
ついで、この中和物を漂白剤混合ラインに注入し、35%過酸化水素水を、AI(有効成分:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル金属塩)に対して純分換算で1〜2質量%となる量で供給し、80℃に保ちながら混合することにより漂白し、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有ペーストを得た。
[α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩溶融物の製造]
得られたα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有ペーストを、真空薄膜蒸発機(伝熱面:4m、Ballestra社製)に200kg/hrで導入し、内壁加熱温度100〜160℃、真空度0.01〜0.03MPaにて濃縮し、温度100〜130℃の溶融物として取り出した。
[α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩フレーク(MESフレーク)の製造]
ついで、この溶融物をベルトクーラー((株)日本ベルティング製)を用いて、20〜30℃まで0.5分間で冷却し、さらに解砕機((株)日本ベルティング製)を用いてα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩フレークを得た。
[α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有粒子群の製造]
上記フレーク1kgを30℃、28日間熟成処理(結晶化処理)し、得られたMESフレークをスピードミル(粉砕条件:回転数1500rpm、スクリーン孔径1.0mm、粉砕機内部の温度25℃)で粉砕し、さらに粒子群Bと同様の篩い分けを行い、平均粒子径200μmのα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有粒子群を得た。
前記粒子群中のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の含有量は、84質量%であった。
<実施例1〜10、比較例1〜6>
表3〜4に示す組成に従い、粒子群(A)と、粒子群(B)又は粒子群(B’)と、粒子群(C)と、任意成分(香料、PEG、漂白活性化剤粒子、酵素を除く)とを、容器回転式円筒型混合機に15kg/minの速度で同時に投入した。前記各成分を混合しながら、これに香料とPEGを噴霧し、1分間転動した。さらに酵素を投入し5分間混合して各例の粒状洗剤を調製した。
表3〜4に、得られた粒状洗剤の組成(配合成分、含有量(質量%))を示す。
表中、空欄の配合成分がある場合、その配合成分は配合されていない。
表中、過炭酸ナトリウム、漂白活性化剤粒子、CMC、香料及びPEGの含有量は純分換算量を示し、酵素の含有量は酵素製剤としての含有量を示す。
表中、比較例1,2の「r/R」、「X/Y」、「X+Y」、「(a×R)/(b×r)×0.3」、「(a×R)/(b×r)×3.0」、「n/m」については、粒子群(B)に代えて用いた粒子群(B’)に基づく値である。
<粒状洗剤の評価方法>
各例の粒状洗剤について、ケーキングの抑制性を、以下のように評価した。
評価結果を、表3〜4に示す。
[ケーキングの抑制性の評価]
各例の粒状洗剤を、表3〜4に示すパウチA(容積1200mL、外側からナイロン(ONy)/ポリプロピレン(OPP)/ポリエチレン(LLDPE)=15μm/25μm/130μmの3層構造、直径0.3mmのピンホールあり)、または、パウチB(容積1200mL、外側からポリプロピレン(OPP)/ポリプロピレン(CPP)=30μm/70μmの2層構造、直径0.3mmのピンホールあり)に、900g充填した。
上記粒状洗剤を充填したパウチを、手で20回握った後、3段に積み重ねて恒温恒湿室で4週間保存した。その間、恒温恒湿室は、45℃、湿度90%RH、24時間と、25℃、湿度65%RH、12時間との繰り返し運転を行った。
保存後、上記パウチを室温まで冷却した。そして、3段に積み重ねたパウチのうち、最下段のパウチから、篩(目開き4.75mm、4メッシュ)上に洗剤をそっと取り出し、篩上に残存した洗剤の質量を測定し、下記式によりケーキング率を算出した。
ケーキング率(%)=(ふるい上に残存した粒状洗剤の質量/粒状洗剤の総質量)×100
ケーキングの抑制性の評価は、上式により算出されるケーキング率(%)を用いて、下記評価基準で○、◎を合格とした。
≪ケーキングの抑制性の評価基準≫
◎:ケーキング率が5%未満
○:ケーキング率が5%〜10%未満
△:ケーキング率が10%〜20%未満
×:ケーキング率が20%〜30%未満
××:ケーキング率が30%以上
表3〜4に示す結果から、本発明を適用した実施例1〜10の粒状洗剤は、ケーキングの抑制効果に優れることが確認できた。
一方、粒子群(B)に代えて、粒子群(B’)を用いた粒状洗剤(比較例1,2)、r/R比が本発明の範囲を満たさない粒状洗剤(比較例3,4)、粒子群(A)又は粒子群(B)の含有量が本発明の範囲を満たさない粒状洗剤(比較例5,6)は、ケーキングの抑制効果が充分でなかった。
以上の結果から、本発明を適用した粒状洗剤は、ケーキングの抑制効果に優れることが確認できた。

Claims (4)

  1. 界面活性剤を30質量%以上70質量%未満含有し、平均粒子径100〜300μmの界面活性剤粒子群(A)と、水溶性無機塩の単結晶粒子の粒子群(B)と、を粉体混合してなり、前記粒子群(A)及び前記粒子群(B)の含有量が、それぞれ20質量%以上であり、かつ、下記式(1)を満たす粒状洗剤と、
    前記粒状洗剤が充填された容器とを有し、
    前記容器は、可撓性のプラスチックフィルムで形成された不定形容器であることを特徴とする、洗剤製品
    0.45<r/R<1.25…(1)
    ただし、式(1)中のRは前記粒子群(A)の平均粒子径(μm)であり、式(1)中のrは、前記粒子群(B)の平均粒子径(μm)を意味する。
  2. 前記粒状洗剤は、さらに、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル、炭素数10〜20の高級脂肪酸及びこれらの塩のいずれか1種以上を70質量%以上含有する粒子群(C)を含有することを特徴とする、請求項1に記載の洗剤製品
  3. 前記粒子群(C)の含有量が、前記粒状洗剤の総質量に対して、0.5質量%以上10質量%未満であることを特徴とする、請求項2に記載の洗剤製品。
  4. 前記粒子群(B)に対する前記粒子群(A)の質量比は、0.4〜2.5であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗剤製品。
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