JP2013249384A - 粒状洗剤及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶解性に優れ、かつ、固化が良好に抑制された粒状洗剤を提供すること。
【解決手段】(a)成分:界面活性剤含有粒子と(b)成分:炭酸水素ナトリウム粒子とをそれぞれ粒子として含有する粒状洗剤において、前記(b)成分が、(b1)成分:粒子径が710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子と、(b2)成分:粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子と、を含むことを特徴とする粒状洗剤。(a)成分と(b1)成分と(b2)成分とを混合することを特徴とする粒状洗剤の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、粒状洗剤及びその製造方法に関する。
粒状洗剤には、通常、洗浄性能等の付与を目的として、界面活性剤、無機ビルダーが配合されている。無機ビルダーとしては、アルカリ金属の炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)や炭酸水素塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等)等が好適に用いられる。その中で、炭酸水素塩は、粒状洗剤の溶解性を高めるために配合されている。
特許文献1では、炭酸水素塩として炭酸水素ナトリウム粒子又は炭酸水素カリウム粒子を配合した粒状洗剤が提案されている。
特開2011−202149号公報
しかしながら、炭酸水素塩として汎用されている炭酸水素ナトリウム粒子を、アルカリ金属の炭酸塩を含有する粒状洗剤に配合すると、その粒状洗剤は固化を生じやすいという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、溶解性に優れ、かつ、固化が良好に抑制された粒状洗剤を課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、炭酸水素ナトリウムを粒状洗剤に配合するに際し、2種類の特定の粒子径を有する炭酸水素ナトリウム粒子を用いることで、溶解性が高まるとともに、固化を生じにくい粒状洗剤が得られることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明の粒状洗剤は、(a)成分:界面活性剤含有粒子と(b)成分:炭酸水素ナトリウム粒子とをそれぞれ粒子として含有する粒状洗剤において、前記(b)成分が、(b1)成分:粒子径が710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子と、(b2)成分:粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子と、を含むことを特徴とする。
本発明の粒状洗剤においては、(c)成分:過炭酸ナトリウム粒子をさらに含有することが好ましい。
本発明の粒状洗剤の製造方法は、(a)成分:界面活性剤含有粒子と、(b1)成分:粒子径が710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子と、(b2)成分:粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子と、を混合することを特徴とする。
また、本発明の粒状洗剤の製造方法は、(b1)成分:粒子径が710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子と(c)成分:過炭酸ナトリウム粒子との混合物を得る工程1、及び、前記工程1で得た前記混合物と(a)成分:界面活性剤含有粒子と(b2)成分:粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子とを混合する工程2を有することを特徴とする。
本発明によれば、溶解性に優れ、かつ、固化が良好に抑制された粒状洗剤を得ることができる。
(粒状洗剤)
本発明の粒状洗剤は、(a)成分:界面活性剤含有粒子と(b)成分:炭酸水素ナトリウム粒子とをそれぞれ粒子として含有するものである。
「(a)成分と(b)成分とをそれぞれ粒子として含有する」とは、(a)成分及び(b)成分がそれぞれ独立した粒子として存在していることを意味する。
粒状洗剤の平均粒子径は、特に限定されないが、200〜1500μmが好ましく、より好ましくは250〜1000μmであり、さらに好ましくは300〜700μmである。粒状洗剤の平均粒子径が好ましい下限値以上であれば、使用時の粉立ちが抑制される。一方、該平均粒子径が好ましい上限値以下であれば、水への溶解性がより向上する。
本発明において、試料の平均粒子径は、日本薬局方に記載された粒度の試験に準じた篩い分けによる粒度分布から算出される値を示す。具体的には以下のようにして測定される。
平均粒子径は、目開き1680μm、1410μm、1190μm、1000μm、710μm、500μm、355μm、250μm及び149μmの9段の篩と、受け皿とを用いた分級操作により測定する。
分級操作は、受け皿に、目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の1680μmの篩の上から100g/回の試料を入れ、蓋をしてロータップ型篩い振盪機(株式会社飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した試料を篩目ごとに回収する操作を行う。この操作を繰り返すことにより、1410〜1680μm(1410μmの篩上)、1190〜1410μm(1190μmの篩上)、1000〜1190μm(1000μmの篩上)、710〜1000μm(710μmの篩上)、500〜710μm(500μmの篩上)、355〜500μm(355μmの篩上)、250〜355μm(250μmの篩上)、149〜250μm(149μmの篩上)、受け皿〜149μm(149μmの篩通過、受け皿上)の各粒子径の分級サンプルを得、その質量を測定する。
そして、受け皿と各篩との質量頻度(%)を算出する。積算の質量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きを「aμm」とし、aμmよりも一段大きい篩の目開きを「bμm」とし、受け皿からaμmの篩までの質量頻度の積算値を「c%」、また、aμmの篩上の質量頻度を「d%」とし、下記(1)式により平均粒子径(50質量%粒径)を求め、これを試料の平均粒子径とする。
Figure 2013249384
粒状洗剤の嵩密度は、特に限定されないが、例えば0.3kg/dm以上が好ましく、より好ましくは0.5〜1.2kg/dmであり、さらに好ましくは0.6〜1.1kg/dmである。
粒状洗剤の嵩密度が好ましい下限値以上であれば、粉立ちが少なく、取り扱いが容易である。また、粒状洗剤の保存時に必要なスペース(保存場所)をより少なくできる。該嵩密度が好ましい上限値以下であれば、溶解性がより良好である。
本発明において、嵩密度は、JIS K3362−1998に準じて測定される値を示す。
粒状洗剤の水分含量は、特に限定されないが、溶解性と保存安定性の観点から、2〜10質量%が好ましく、より好ましくは3〜9質量%であり、さらに好ましくは4〜6質量%である。
本発明において、水分含量は、赤外線水分計(株式会社ケツト科学研究所製)により試料5g、試料表面温度130℃、20分間で測定される値を示す。
<(a)成分>
(a)成分は、界面活性剤含有粒子、即ち、界面活性剤を含有する粒子である。粒状洗剤は、(a)成分を含有することで、良好な洗浄力を発揮できる。
(a)成分の粒子群の平均粒子径は、200〜1500μmが好ましく、より好ましくは250〜1000μmであり、さらに好ましくは300〜700μmである。該平均粒子径が好ましい下限値以上であると、使用時の粉立ちが抑制される。該平均粒子径が好ましい上限値以下であると、水への溶解性に優れる。
(a)成分の粒子群においては、粒子径149μm以下の粒子量が(a)成分の粒子群全体の20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以下である。この範囲であれば、固化がより抑制される。
また、粒子径1000μm超の粒子量が(a)成分の粒子群全体の20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以下である。この範囲であれば、溶解性がより向上する。
(a)成分の粒子群の嵩密度は、例えば0.5kg/dm以上が好ましく、より好ましくは0.6〜1.1kg/dmであり、さらに好ましくは0.7〜1.0kg/dmである。該嵩密度が前記範囲にあると、固化を生じにくく、また、溶解性がより向上する。
(a)成分の水分含量は、特に固化を生じにくい点から、10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5〜9質量%である。
(a)成分における界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤のいずれを配合してもよく、1種又は2種以上を併用することができる。
(a)成分中の界面活性剤の含有量は、充分な洗浄性能を付与する点から、(a)成分の総質量に対して10〜90質量%が好ましく、より好ましくは15〜80質量%である。
≪アニオン界面活性剤≫
(a)成分に配合するアニオン界面活性剤としては以下のものが挙げられる。
(1)炭素数8〜20の飽和又は不飽和α−スルホ脂肪酸のメチル、エチルもしくはプロピルエステル塩。
(2)脂肪酸の平均炭素数が10〜20の高級脂肪酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩。
(3)炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS又はABS)。
(4)炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩。
(5)炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩(AOS)。
(6)炭素数10〜20のアルキル硫酸塩又はアルケニル硫酸塩(AS)。
(7)炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシド(EO)とプロピレンオキシド(PO)(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩(AES)。
(8)炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均3〜30モル付加した炭素数10〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル硫酸塩。
(9)炭素数2〜4のアルキレンオキシドのいずれか、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシド(モル比EO/PO=0.1/9.9〜9.9/0.1)を、平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテルカルボン酸塩。
(10)炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩。
(11)長鎖モノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
(12)ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸塩。
これらのアニオン界面活性剤は、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩や、アミン塩、アンモニウム塩等として用いることができる。これらアニオン界面活性剤は、1種単独又2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
≪ノニオン界面活性剤≫
(a)成分に配合するノニオン界面活性剤としては以下のものが挙げられる。
(1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3〜30モル、好ましくは5〜20モル、より好ましくは10〜18モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコール、第2級アルコールが挙げられる。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。
(2)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した、例えば下記一般式(I)で表される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
CO(OA)OR ・・・(I)
[式(I)中、RCOは、炭素数6〜22、好ましくは炭素数8〜18の脂肪酸残基を示し、OAは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等の炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキシドの付加単位を示し、mはアルキレンオキシドの平均付加モル数を示し、一般に3〜30、好ましくは5〜20の数である。Rは炭素数1〜3の置換基を有してもよい低級(炭素数1〜4)アルキル基を示す。]
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(8)グリセリン脂肪酸エステル。
≪カチオン界面活性剤≫
(a)成分に配合するカチオン界面活性剤としては以下のものが挙げられる。
(1)ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(2)モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
(3)トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。
ただし、上記の「長鎖アルキル」は炭素数12〜26、好ましくは炭素数14〜18のアルキル基を示す。「短鎖アルキル」は、フェニル基、ベンジル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基等の置換基を包含し、炭素間にエーテル結合を有していてもよい。中でも、炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜2のアルキル基;ベンジル基;炭素数2〜4、好ましくは炭素数2〜3のヒドロキシアルキル基;炭素数2〜4、好ましくは炭素数2〜3のポリオキシアルキレン基が好適なものとして挙げられる。
≪両性界面活性剤≫
(a)成分に配合する両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系の両性界面活性、アミドベタイン系の両性界面活性剤等が挙げられる。具体的には、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン等が好適なものとして挙げられる。
≪(a)成分中のその他の成分≫
(a)成分には、必要に応じて、洗浄性ビルダー、蛍光増白剤、ポリマー類、酵素安定剤、ケーキング防止剤、還元剤、金属イオン捕捉剤、pH調整剤等を配合することができる。
洗浄性ビルダーとしては、無機ビルダー及び有機ビルダーが挙げられる。
無機ビルダーとしては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等のアルカリ金属亜硫酸塩;A型ゼオライト、P型ゼオライト、X型ゼオライト等のゼオライト;結晶性層状珪酸ナトリウム(例えば、クラリアントジャパン社製の商品名「Na−SKS−6」(δ−NaO・2SiO)等の結晶性アルカリ金属珪酸塩)、非晶質アルカリ金属珪酸塩、非晶質アルミノ珪酸塩;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩;塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩化物;オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩等のリン酸塩;結晶性アルミノ珪酸塩、無定形アルミノ珪酸塩、炭酸ナトリウムと非晶質アルカリ金属珪酸塩の複合体(例えば、ローディア社製のNABION15(商品名))等が挙げられる。
有機ビルダーとしては、例えば、ニトリロトリ酢酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸塩、β−アラニンジ酢酸塩、アスパラギン酸ジ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、イミノジコハク酸塩等のアミノカルボン酸塩;セリンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン塩等のヒドロキシアミノカルボン酸塩;ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩等のヒドロキシカルボン酸塩;ピロメリット酸塩、ベンゾポリカルボン酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩等のシクロカルボン酸塩;カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノ又はジサクシネート等のエーテルカルボン酸塩;ポリアクリル酸塩、アクリル酸−アリルアルコール共重合体の塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体の塩、ポリグリオキシル酸等のポリアセタールカルボン酸の塩;ヒドロキシアクリル酸重合体、多糖類−アクリル酸共重合体等のアクリル酸重合体又は共重合体の塩;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、テトラメチレン1,2−ジカルボン酸、コハク酸、アスパラギン酸等の重合体又は共重合体の塩;デンプン、セルロース、アミロース、ペクチン等の多糖類酸化物、カルボキシメチルセルロース等の多糖類誘導体等が挙げられる。
上記洗浄性ビルダーの中でも、洗浄力、洗濯液中での汚れ分散性が向上することから、有機ビルダーとしては、クエン酸塩、アミノカルボン酸塩、ヒドロキシアミノカルボン酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体の塩、ポリアセタールカルボン酸の塩等が好ましく;無機ビルダーとしては、アルカリ金属炭酸塩、硫酸塩、ゼオライト等が好ましい。
そのなかでも、クエン酸塩、アミノカルボン酸塩、ヒドロキシアミノカルボン酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体の塩、ポリアセタールカルボン酸の塩等の有機ビルダーと、アルカリ金属炭酸塩、硫酸塩、ゼオライト等の無機ビルダーとを併用することがより好ましい。
(a)成分中の洗浄性ビルダーの含有量は、充分な洗浄性能を付与する点から、(a)成分の総質量に対して10〜80質量%が好ましく、より好ましくは20〜75質量%である。
粒状洗剤中の(a)成分の含有量の下限は、粒状洗剤の総質量に対して50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、65質量%以上がさらに好ましい。(a)成分の含有量が好ましい下限値以上であると、洗浄効果がより向上する。
一方、粒状洗剤中の(a)成分の含有量の上限は、粒状洗剤の総質量に対して85質量%以下が好ましく、82質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。(a)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、(b)成分との配合バランスをとりやすく、溶解性もより高まる。
≪(a)成分の製造方法≫
(a)成分である界面活性剤含有粒子の製造方法は、公知の製造方法により製造できる。例えば、界面活性剤とその他の成分とを水に分散・溶解した後、噴霧乾燥して粉末状の界面活性剤含有粒子を得ることができる。また、界面活性剤と任意成分とを捏和・押出、撹拌造粒、転動造粒等の装置に供して捏和や造粒、圧縮成形等を施し、さらに必要に応じて粉砕等を施すことにより、所望とする形態の界面活性剤含有粒子を得ることができる。
<(b)成分>
(b)成分は、炭酸水素ナトリウム(重曹)粒子である。粒状洗剤は、(b)成分を含有することで、溶解性が高まる。
本発明における(b)成分は、2種類の特定の粒子径を有する炭酸水素ナトリウム粒子、すなわち、(b1)成分:粒子径が710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子と、(b2)成分:粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子と、を含むものである。
ここで、粒子径が710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子は、前述した分級操作における目開き710μmの篩を通過しない炭酸水素ナトリウム粒子である。
粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子は、目開き149μmの篩を通過せず、目開き500μmの篩を通過する炭酸水素ナトリウム粒子である。
炭酸水素ナトリウム粒子の配合は、安価でかつ溶解性に優れる一方、粒状洗剤の経時的な固化を促進する傾向にある。加えて、粒子径が大きくなるほど、溶解性は低下する傾向にあり、コスト高となる。本発明においては、(b1)成分と(b2)成分との併用により、溶解性が高まるとともに、粒状洗剤の固化が良好に抑制される。
一般に、粒状洗剤は、炭酸水素ナトリウムの含有量が多いほど、固化が進みやすい傾向にある。このため、(b)成分の含有量が多い粒状洗剤において、本発明の効果が顕著である。
(b)成分は、(b1)成分と、(b2)成分と、これら以外の粒子径の炭酸水素ナトリウム粒子(以下「(b3)成分」という)とからなるものでもよく、(b1)成分及び(b2)成分のみからなるものでもよい。
(b)成分中に占める(b1)成分と(b2)成分との合計の割合、すなわち、[(b1)+(b2)]/(b)で表される質量比は、0.5以上が好ましく、0.7以上がより好ましく、0.8以上がさらに好ましく、1であってもよい。かかる割合(質量比)が、好ましい下限値以上であれば、粒状洗剤の固化がより良好に抑制される。
(b1)成分は、粒子径が710μm超であり、710μm超1410μm以下であることが好ましく、710μm超1000μm以下であることがより好ましい。(b1)成分の粒子径が710μm超であれば、(b2)成分との併用効果が発揮されやすくなる。(b1)成分の粒子径が好ましい上限値以下であれば、溶解性が維持されやすい。
(b2)成分は、粒子径が149μm超500μm以下であり、250〜500μmであることが好ましい。(b2)成分の粒子径が149μm超であれば、粒状洗剤の固化がより良好に抑制される。(b2)成分の粒子径が500μm以下であれば、(b1)成分との併用効果が発揮されやすくなる。
(b)成分としては、以下に例示する(I−1)〜(I−3)を好適に用いることができる。
(I−1)粒子径が710μm超と、粒子径が149μm超500μm以下と、に粒度分布のピークを持つ炭酸水素ナトリウム粒子(たとえば、平均粒子径が710μm超のものと平均粒子径が149μm超500μm以下との混合物)。
(I−2)粒子径710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子と、粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子とからなる混合物。
(I−3)(b)成分の全体に対して、(b1)成分の割合が1質量%以上で、かつ、(b2)成分の割合が60質量%以上であるもの。
(b1)成分の割合は、好ましくは2質量%以上、より好ましくは2.5〜10質量%であり;(b2)成分の割合は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80〜97.5質量%である。
(b2)成分は、従来、粒状洗剤に用いられているもの(単結晶物)を用いることができる。
(b1)成分は、これまで粒状洗剤に用いられているものよりも粒子径が大きく、たとえば(b2)成分を肥大化させたもの(結晶の合一物)を用いることができる。(b2)成分の肥大化は、(b2)成分に水を噴霧して造粒する方法等により実施することができる。
粒状洗剤中の(b)成分の含有量は、粒状洗剤の総質量に対して10〜40質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましく、15〜25質量%がさらに好ましい。
(b)成分の含有量が好ましい下限値以上であると、溶解性がより高まる。一方、(b)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、(a)成分との配合バランスをとりやすく、洗浄効果もより向上する。
<粒状洗剤中のその他の成分>
本発明の粒状洗剤は、上述した(a)成分及び(b)成分に加えて、必要に応じてその他の成分(洗剤任意成分)を含有してもよい。
洗剤任意成分としては、衣料用等の洗剤に通常使用されているものが挙げられ、例えば、過炭酸塩;アニオン界面活性剤又はその酸前駆体、ノニオン界面活性剤、水溶性高分子等のバインダー;A型ゼオライト、P型ゼオライト、X型ゼオライト等のゼオライト;過硼酸塩等の漂白剤、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩等の漂白活性化剤、漂白活性化触媒、酵素造粒物、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤;炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩;非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩;クエン酸又はその塩、中鎖もしくは長鎖の脂肪酸又はその塩、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸又はその塩等の重金属キレート剤、粘土鉱物又はその造粒物、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、抗菌剤、ウルトラマリンブルー等の顔料、染料等が挙げられる。
≪過炭酸塩≫
過炭酸塩としては、従来、粒状洗剤に用いられているものを用いることができる。
粒状洗剤は、界面活性剤含有粒子及び炭酸水素ナトリウム粒子とともに過炭酸塩を含有する場合、特に、経時に伴って部分的に固化し、収容されていた容器等から粒状洗剤が取り出しにくくなるという問題がある。
しかし、本発明の粒状洗剤においては、(a)成分及び(b)成分に加えて、過炭酸塩、好ましくは(c)成分:過炭酸ナトリウム粒子を含有する組成においても、固化が良好に抑制され、容器等から粒状洗剤を取り出しやすい。
(c)成分の粒子群の平均粒子径は、500〜1500μmが好ましく、より好ましくは700〜1200μmであり、さらに好ましくは800〜1000μmである。該平均粒子径が好ましい下限値以上であると、使用時の粉立ちが抑制される。該平均粒子径が好ましい上限値以下であると、水への溶解性に優れる。
(c)成分における過炭酸ナトリウムは、通常、過酸化水素と炭酸ナトリウムとを反応させて析出した過炭酸ナトリウムをろ別する、湿式結晶析出法によって製造される。これにより製造された過炭酸ナトリウム結晶中には、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウムがそれぞれ5質量%程度含まれていてもよく、該結晶中に過炭酸ナトリウムが、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上含まれていてもよい。
(c)成分は、安定性を向上するために、表面コーティング又は造粒が施されたものを用いてもよい。
表面コーティングの方法は、特に限定するものではないが、炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、塩化ナトリウム、硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム)、ケイ酸塩(ケイ酸ナトリウム)、界面活性剤等を混合したスラリーを、過炭酸ナトリウム表面に噴霧して被覆する方法等が挙げられる。
また、過炭酸ナトリウム表面を被覆する被覆剤として、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、m−キシレンスルホン酸ナトリウム等の芳香族炭化水素スルホン酸のアルカリ金属塩;ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンテトラメチレンホスホン酸、1,2−プロパンジアミンテトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、クエン酸等の有機キレート剤;ポリ(メタ)アクリル酸(塩)等のアクリル酸系ポリマー、平均分子量1000〜20000のポリエチレングリコール、重炭酸アルカリ金属塩;ホウ酸塩、リン酸塩、ポリリン酸塩;炭素数4〜18のジカルボン酸;尿素、ジシアンジアミド;高級脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩等のアニオン界面活性剤;炭素数8〜22の直鎖状又は分岐鎖状の高級アルコールのエチレンオキシド付加物(エチレンオキシドの付加モル数5〜50)等の非イオン界面活性剤、デンプン、デキストリン等を用いてもよい。
過炭酸ナトリウム表面の被覆には、流動床造粒装置や転動造粒装置などが好適に用いられる。
(c)成分の造粒には、従来公知の造粒方法を用いることができる。
過炭酸ナトリウム造粒粒子中の有効酸素量は、その安定性と性能の観点から、10〜14質量%が好ましい。
過炭酸ナトリウムの造粒物には、その安定性の観点から、リン分をPとして該造粒物中に好ましくは0.1質量%以上含有し、安定性と環境面の配慮の観点から、より好ましくは0.1〜0.5質量%、さらに好ましくは0.1〜0.3質量%含有する。
過炭酸ナトリウムの安定性を向上するためのリン分は、過酸化水素と炭酸ナトリウムとを反応する際に添加される。添加するリン分としては、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、リン酸、ポリリン酸が好適である。リン分は、P換算で過炭酸ナトリウムの造粒物中に、好ましくは0.1〜0.5質量%となるように調整される。
(c)成分として用いるのに好適な市販品としては、SPCC(Zhejiang Jinke Chemicals Co.,Ltd.);Sodium Percarbonate(浙江迪希化工有限公司Zhejiang DC Chemical Co.,Ltd.)等が挙げられる。これら市販品のリン分(Pとして)の含有量は0.1〜0.5質量%程度である。
粒状洗剤中の(c)成分の含有量は、(a)成分及び(b)成分の種類や含有割合を勘案して決定でき、例えば、2〜20質量%が好ましく、より好ましくは4〜15質量%であり、さらに好ましくは5〜10質量%である。
(c)成分の含有量が好ましい下限値以上であれば、洗浄力がより高まる。(c)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、(a)成分及び(b)成分の配合効果がより得られやすくなり、洗浄力及び溶解性ともに優れる。
(粒状洗剤の製造方法(1))
本発明の粒状洗剤の製造方法は、前記の(a)成分と(b1)成分と(b2)成分とを混合できる方法であれば特に限定されない。
かかる製造方法の一例として、(a)成分と、(b1)成分と、(b2)成分と、必要に応じて洗剤任意成分と、を混合機内で流動させつつ混合することにより、混合物(粒子群)を得る方法が挙げられる。このとき、混合を行う際の温度を20〜35℃とすることが好ましい。また、(a)成分、(b1)成分及び(b2)成分を、混合機内に、同時に加えてもよいし、時間差を設けて別々に加えてもよい。
混合機としては、たとえば転動造粒装置などが挙げられる。具体的には、有底円筒状の容器内に撹拌羽根を備えた容器回転式円筒型混合機などを用いることができる。
(a)成分と(b1)成分と(b2)成分とを混合する際、下記式
Fr=V/(R×g)
[式中、Vは混合機における最外周の周速(m/s)を表す。Rは混合機における最外周の回転中心からの半径(m)を表す。gは重力加速度(m/s)を表す。]
で表されるフルード数(Fr)を0.01〜0.8とすることが好ましい。Frをこの範囲とすることで、(a)成分と(b1)成分と(b2)成分とをより良好に混合できる。
(b1)成分及び(b2)成分の配合比率は、(b1)成分/(b2)成分で表される質量比を0.020〜0.20とすることが好ましく、0.025〜0.15とすることがより好ましく、0.025〜0.12とすることがさらに好ましい。
(b1)/(b2)で表される質量比を好ましい下限値以上とすると、粒状洗剤の固化がより良好に抑制される。該質量比を好ましい上限値以下とすると、良好な溶解性が維持されやすくなり、(b)成分の溶け残りが生じにくくなる。
(a)成分と(b1)成分と(b2)成分との配合比率は、(a)成分/(b1)成分/(b2)成分で表される質量比を55〜88/0.2〜5/10〜40とすることが好ましく、60〜82/0.5〜3/15〜37とすることがより好ましい。
本発明の粒状洗剤の製造方法(1)においては、(a)成分と(b1)成分と(b2)成分と必要に応じて洗剤任意成分とを混合機内で流動させつつ混合しながら、この粒子群にゼオライト、バインダー等を添加して、粒子表面の改質を行ってもよい。
バインダーの添加方法は、バインダーの種類等に応じて決定でき、例えば、滴下又は噴霧による添加方法が挙げられる。バインダーを噴霧により添加するには、加熱して又は水溶液に調製して、微粒化できる状態に粘度調整することが好ましい。
バインダーを加熱する場合には、室温(20℃)〜95℃とすることが好ましい。室温未満であると、バインダーの微細化が不充分となり、95℃超では粘度が下がりすぎて噴霧圧が高くなる場合がある。
また、バインダーを水溶液として添加する場合には、該水溶液中のバインダーの含有量を、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上とする。水溶液中のバインダーの含有量が少ないと、添加する水溶液量を増量することとなり、この増量に伴い、粒子の水分含量が増大し、粒状洗剤の固化防止効果が損なわれるおそれがある。
バインダーとしては、従来、粒状洗剤に用いられているものであればよく、例えば、アニオン界面活性剤又はその酸前駆体、ノニオン界面活性剤、水溶性高分子等が挙げられる。粒状洗剤中のバインダーの含有量は、(a)成分、(b)成分及び(c)成分等の含有割合を勘案して決定される。(a)成分、(b)成分、(c)成分の各粒子表面が、バインダー自体で、又はバインダーを介してゼオライト等の添加剤で被覆されることで、粒子表面が改質する。
アニオン界面活性剤又はその酸前駆体としては、例えば、炭素数8〜18のアルキル基を有する直鎖状のアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数8〜20のアルキル基を有する高級脂肪酸塩、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)及びブチレンオキシド(BO)から選ばれる1種以上が平均0.5〜10モル付加した炭素数10〜20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル(又はアルケニル)基を有するアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸塩等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル、脂肪酸メチルエステルにEO又はPOが付加した脂肪酸メチルエステルアルコキシレート等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテルとしては、炭素数8〜40の飽和又は不飽和のアルコールに、EO、PO及びBOから選ばれる1種以上が付加したものが好ましく、中でも、EOもしくはPOが単独又はこれらが混合して付加したものがより好ましい。加えて、アルキレンオキシドの平均付加モル数は、3〜35モルが好ましく、5〜30モルがより好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテルとしては、炭素数8〜12のアルキルフェノール又はアルケニルフェノールに、EO、PO及びBOから選ばれる1種以上が付加したものが好ましく、EOもしくはPOが単独又はこれらが混合して付加したものがより好ましい。加えて、アルキレンオキシドの平均付加モル数は、5〜25モルが好ましく、8〜20モルがより好ましい。
脂肪酸メチルエステルにEO又はPOが付加した脂肪酸メチルエステルアルコキシレートとしては、平均炭素数が8〜40の飽和又は不飽和脂肪酸メチルエステルに、EOもしくはPOが単独又はこれらが混合して付加したものが好ましい。加えて、アルキレンオキシドの平均付加モル数は、5〜30モルが好ましい。
水溶性高分子としては、例えば、ポリエチレングリコール(重量平均分子量200〜20000)、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(脂肪酸基の炭素数8〜22、エチレングリコールの重合度(EOの平均付加モル数)5〜25)、デカグリセリン脂肪酸エステル(脂肪酸基の炭素数8〜22)、ソルビタン脂肪酸エステル(脂肪酸基の炭素数8〜22)、ポリアクリル酸塩(重量平均分子量1000〜100000)、アクリル酸マレイン酸共重合体(重量平均分子量1000〜100000)又はその塩等が挙げられる。
また、本発明の粒状洗剤の製造方法(1)においては、(a)成分と(b1)成分と(b2)成分と必要に応じて洗剤任意成分とを混合した後、任意で乾燥を行ってもよく、粒度分布を整えるために適宜整粒処理を行ってもよい。
(粒状洗剤の製造方法(2))
洗剤任意成分として(c)成分:過炭酸ナトリウム粒子を配合する場合、かかる粒状洗剤を製造する方法としては、(b1)成分と(c)成分との混合物を得る工程1、及び、前記工程1で得た前記混合物と(a)成分と(b2)成分とを混合する工程2を有する製造方法を用いることが好ましい。
かかる製造方法を用いることで、溶解性に優れ、かつ、固化が良好に抑制された粒状洗剤を容易に得ることができる。加えて、収容されていた容器等から粒状洗剤を取り出しやすくなる。
[工程1]
工程1は、(b1)成分と(c)成分との混合物(プレミックス)を得る工程である。(b1)成分と(c)成分とを予め混合してプレミックスを得ることにより、(c)成分を配合する場合でも、容器等から粒状洗剤を取り出しやすくなる。
工程1では、(b1)成分と(c)成分とを、例えば、混合機内で流動させつつ混合することにより、粒子群からなるプレミックスが得られる。このとき、混合を行う際の温度を20〜35℃とすることが好ましい。
(b1)成分と(c)成分との配合比率は、(b1)成分/(c)成分で表される質量比を0.05以上とすることが好ましく、0.05〜0.2とすることがより好ましく、0.07〜0.15とすることがさらに好ましい。
(b1)/(c)で表される質量比を好ましい下限値以上とすると、容器等から粒状洗剤をより良好に取り出しやすくなる。該質量比を好ましい上限値以下とすると、配合する際に(c)成分の濃度が充分に確保される。
[工程2]
工程2は、前記工程1で得たプレミックスと、(a)成分と、(b2)成分と、を混合する工程である。
工程2では、たとえば、前記プレミックスと(a)成分と(b2)成分とを混合機内で流動させつつ混合することにより、混合物(粒子群)が得られる。このとき、混合を行う際の温度を20〜35℃とすることが好ましい。
前記プレミックスと(a)成分と(b2)成分との配合比率は、プレミックス/(a)成分/(b2)成分で表される質量比を2〜15/55〜85/10〜30とすることが好ましく、5〜12/65〜80/15〜25とすることがより好ましい。
本発明の粒状洗剤の製造方法(2)においては、工程2で、前記プレミックスと(a)成分と(b2)成分とを混合機内で流動させつつ混合しながら、この粒子群にゼオライト、バインダー等を添加して、粒子表面の改質を行ってもよい。バインダーの添加方法、種類は、前述したバインダーの添加方法、種類とそれぞれ同様である。
また、本発明の粒状洗剤の製造方法(2)においては、工程2で、前記プレミックスと(a)成分と(b2)成分とを混合した後、任意で乾燥を行ってもよく、粒度分布を整えるために適宜整粒処理を行ってもよい。
本発明で得られる粒状洗剤を用いる被洗物の洗浄方法としては、例えば、粒状洗剤の濃度が0.02〜2質量%である洗浄液を用い、洗濯機で被洗物を洗浄する方法、洗浄液に被洗物を浸け置く等の方法等、従来公知の洗浄方法が挙げられる。
被洗物としては、例えば、衣料、布帛、カーテン、シーツ等の繊維製品が挙げられる。
本発明の粒状洗剤によれば、特定の粒子径を有する2種類の炭酸水素ナトリウム粒子を組み合わせているため、溶解性に優れ、かつ、固化を生じにくい、という効果が得られる。
この効果は、界面活性剤含有粒子群の空隙に、炭酸水素ナトリウム粒子が充填されるに際し、従来の単結晶にて生成率の高い粒子径400μm程度の炭酸水素ナトリウム粒子のみではなく、又は、単純に粒子径を大きくした炭酸水素ナトリウム粒子のみではなく、粒子径710μm超と粒子径149μm超500μm以下という特定の2種類の炭酸水素ナトリウム粒子が界面活性剤含有粒子群の空隙を充填し合うことによって奏する効果である、と考えられる。
本発明の粒状洗剤の製造方法によれば、溶解性に優れ、かつ、固化が良好に抑制されるとともに、収容されていた容器等から取り出しやすい粒状洗剤を得ることができる。
かかる製造方法により製造される粒状洗剤においては、使用(計量、採取)時、計量スプーン等の使用性が良好である。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
本実施例における粒子径は、前述した分級操作(9段の篩と受け皿とを用いた分級操作)により測定した。また、前記の(1)式により平均粒子径(50質量%粒径)を算出し、これを試料の平均粒子径とした。
(使用原料)
実施例及び比較例で用いた原料を以下に示す。
<(a)成分:界面活性剤含有粒子の原料>。
・LAS−K:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、ライポンLH−200(AV値(LAS−H1gを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数)=180.0)を、噴霧乾燥粒子調製用スラリー中で、48質量%水酸化カリウム溶液で中和したもの、ライオン株式会社製(表中の含有量は、LAS−Kとしての質量%を示す)。
・A型ゼオライト:平均粒子径3μm、純分80質量%、水澤化学株式会社製。
・アクリル酸/マレイン酸コポリマー塩:アクアリックTL−400、40質量%水溶液、株式会社日本触媒製。
・炭酸ナトリウム:粒灰、ソーダアッシュジャパン株式会社製。
・炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)、旭硝子株式会社製。
・硫酸ナトリウム:中性無水芒硝A0、四国化成株式会社製。
・石鹸:炭素数12〜18の脂肪酸ナトリウム(純分67質量%、タイター40〜45℃、脂肪酸組成:C12=11.7質量%、C14=0.4質量%、C16=29.2質量%、C18F0(ステアリン酸)=0.7質量%、C18F1(オレイン酸)=56.8質量%、C18F2(リノール酸)=1.2質量%、分子量:289)、ライオン株式会社製。
・α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有ペースト:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩における脂肪酸鎖長の炭素数C16/C18=8/2(質量比)。ペースト組成:有効成分=63質量%、ノニオン界面活性剤=16質量%、ジ塩及びメチル硫酸塩等の不純物=8質量%、水分=13質量%。
・ノニオン界面活性剤:ECOROL26(商品名、炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール、ECOGREEN社製)のエチレンオキシド平均15モル付加体、純分90質量%、ライオン株式会社製)。
≪(a)成分の製造例≫
表1の組成(表中の含有量は純分濃度を示す)に従い、A型ゼオライト2質量%相当分を除く各成分を撹拌機、ジャケットを有する反応装置内に投入し、水に溶解分散させ(ジャケット温度75℃)、固形分濃度60質量%のスラリーを調製した。
次いで、このスラリーを、向流式乾燥塔を用いて以下の条件で噴霧乾燥し、噴霧乾燥塔の下部より、噴霧乾燥粒子コート被覆剤としてA型ゼオライトの一部(2質量%)を導入して噴霧乾燥粒子を得た。
・噴霧乾燥装置:向流式、塔径2.0m、有効長5.0m
・微粒化方式:加圧ノズル方式
・噴霧圧力:30kg/cm
・熱風入口温度:250℃
・熱風出口温度:100℃
得られた噴霧乾燥粒子の平均粒子径は300μm、嵩密度は0.3kg/dm、水分含量は5質量%であった。
Figure 2013249384
得られた噴霧乾燥粒子73.8質量部と、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有ペースト17質量部と、ノニオン界面活性剤1.4質量部と、水1.3質量部とを連続ニーダー(KRC−S4型、株式会社栗本鐵工所製)で捏和(ニーダーの回転数135rpm、ジャケット温度:ジャケット入り口5℃、出口25℃(ジャケットに通水して冷却))して、ドウ状物を調製した。得られたドウ状物の温度は55±15℃であった。
次いで、得られたドウ状物をペレッターダブル(EXD−100型、不二パウダル株式会社製)に投入し、孔径10mm、厚さ10mmのダイスから押し出すと同時に切断し(ペレッター(カッター)のカッター周速は5m/s)、ペレット状成形体(直径約10mm、長さ70mm以下(実質的には5mm以上))を得た。
このペレット状成形体93.5質量部に、粉砕助剤としてのA型ゼオライト6.5質量部を添加し、送風共存下で3段直列に配置されたフィッツミル(DKA−6型、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて粉砕することにより、(a)成分である界面活性剤含有粒子を得た。粉砕条件は以下の通りとした。得られた粉体の温度は30±10℃、平均粒子径は350μm、粒子径149μm以下の粒子の含有量は全体の10質量%、嵩密度は0.85kg/dm、水分含量は7質量%であった。
・送風温度:15±3℃
・送風量(気/固の比率):2.8±0.25m/kg
・スクリーン径:3段上から6mm、4mm、2mm
・粉砕機回転数:100%=4700rpm(周速約60m/s)
・処理速度:230kg/hr
<(b)成分:炭酸水素ナトリウム粒子>
2種類の特定の粒子径を有する炭酸水素ナトリウム粒子、すなわち、
(b1)成分を含む炭酸水素ナトリウム粒子(粒子群)として、以下に示す製造例により調製したもの、すなわち、平均粒子径が800μm(粒子径が710μm超の粒子の割合:粒子群に対して90質量%)の炭酸水素ナトリウム粒子を用いた。
(b2)成分を含む炭酸水素ナトリウム粒子(粒子群)として、エコブラストEB−60(商品名、旭硝子株式会社製;平均粒子径300μm、粒度分布:粒子径の範囲75〜500μm、粒子径が149μm超500μm以下の粒子の割合:粒子群に対して90質量%、粒子径300μm付近にピークをもつもの)を用いた。
≪(b1)成分の製造例≫
本製造例では、以下の炭酸水素ナトリウムを用いた。
炭酸水素ナトリウム:旭硝子株式会社製の商品名「重炭酸ナトリウム(一般工業用)、工重KG」、平均粒子径250μm、粒子径149μm以下の粒子の含有量15質量%、粒子径600μm以上の粒子は含まないもの。
そして、この炭酸水素ナトリウムを用い、粒子の造粒による肥大化を行った。これにより得た粒子を、(b1)成分を含む炭酸水素ナトリウム粒子(粒子群)として用いた。
該炭酸水素ナトリウム(旭硝子株式会社製の重炭酸ナトリウム)を、容器回転式円筒型混合機を用いて、水を噴霧することにより造粒した。この容器回転式円筒型混合機には、容器として直径0.7m、長さ1.4m、傾斜角3.0°、出口堰高さ0.15m;内部混合羽根として高さ0.1m、長さ1.4mの平羽根を90°毎に4枚取り付けた仕様のものを用いた。
また、内部混合羽根の回転数は、前述の式:Fr=V/(R×g)で表されるフルード数Fr=0.2になるように調整した。
該炭酸水素ナトリウムを、上記仕様の容器回転式円筒型混合機に、15kg/minの速度で投入した。
次いで、容器を回転させて流動化させた該炭酸水素ナトリウムに対し、水を、空円錐ノズル(K008、株式会社いけうち製)を用い、噴霧圧力0.20〜0.40MPaで噴霧した。該噴霧は、該炭酸水素ナトリウム粒子群が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に行った。噴霧の際、粒子群の平均温度を35℃とした。この際の該炭酸水素ナトリウムと水との質量比率を99/1とした。
次いで、得られた炭酸水素ナトリウム粒子を乾燥することによって、該粒子の水分含量を0.5質量%未満にした。
以上により、平均粒子径が800μmの炭酸水素ナトリウム粒子((b1)成分を含む炭酸水素ナトリウム粒子(粒子群)、粒子径が710μm超の粒子の割合:粒子群に対して90質量%、粒度分布:粒子径の範囲500〜1410μm、粒子径800μm付近にピークをもつもの)を得た。
<(c)成分:過炭酸ナトリウム(PC)粒子>
(c)成分には以下に示すものを用いた。
商品名SPCC(Zhejiang Jinke Chemicals Co.,Ltd.製):過炭酸ナトリウム89質量%、炭酸ナトリウム4.5質量%、塩化ナトリウム4.5質量%、水分1質量%からなる粒子を、コーティング剤1質量%を用いて被覆したもの;平均粒子径900μm。
<その他の成分>
A型ゼオライト:平均粒子径3μm、純分80質量%、水澤化学株式会社製。
ノニオン界面活性剤:ECOROL26(商品名、炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール、ECOGREEN社製)のエチレンオキシド平均15モル付加体、純分90質量%、ライオン株式会社製)。
酵素:商品名がデオザイム(Deozyme)、ライペックス100T(LIPEX 100T)、ケアザイムプレミアム5000T(Carezyme Premium 5000T)(いずれもノボザイム社製)の酵素製剤を、デオザイム/ライペックス/ケアザイムプレミアム=6/1/3の質量比で混合したものを用いた。
(実施例1〜7、比較例1〜4:粒状洗剤の製造例)
表2、3に示す組成に従い、以下のようにして粒状洗剤を製造した。
粒状洗剤の製造には容器回転式円筒型混合機を用い、この容器回転式円筒型混合機として、(b1)成分の製造に用いたものと同一の仕様のものを用いた。また、内部混合羽根の回転数は、上記式で表されるフルード数Fr=0.2になるように調整した。
まず、(a)成分と、(b1)成分と、(b2)成分と、酵素と、実施例4〜7及び比較例3、4においてはさらに(c)成分とを、上記仕様の容器回転式円筒型混合機に、15kg/minの速度で投入した。容器を回転させて粒子群を流動させつつ混合しながら、A型ゼオライトを添加し、その後、予め75℃に調整したノニオン界面活性剤を噴霧して粒状洗剤を得た。
ノニオン界面活性剤の噴霧は、空円錐ノズル(K006、株式会社いけうち製)を用い、噴霧圧力0.50〜0.80MPaで、所定の流量(0.075kg/min)と液滴径(150μm)とに設定して行った。ノニオン界面活性剤の噴霧は、粒子群が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に行った。ノニオン界面活性剤の噴霧の際、粒子群の平均温度を35℃とした。
(実施例8:粒状洗剤の製造例)
表3に示す組成に従い、以下の工程1及び工程2を有する製造方法により粒状洗剤を製造した。
[工程1]
(b1)成分及び(c)成分を、上記仕様の容器回転式円筒型混合機に、15kg/minの速度で投入し、容器を回転させて流動させつつ予め混合し、(b1)成分と(c)成分との粒子群からなる混合物(プレミックス)を得た。
[工程2]
前記工程1に続き、該容器回転式円筒型混合機に、(a)成分と(b2)成分と酵素とを15kg/minの速度で投入し、容器を回転させて、該混合物(プレミックス)と(a)成分と(b2)成分と酵素とからなる粒子群を流動させつつ混合しながら、A型ゼオライトを添加し、その後、予め75℃に調整したノニオン界面活性剤を噴霧して粒状洗剤を得た。
ノニオン界面活性剤の噴霧は、空円錐ノズル(K006、株式会社いけうち製)を用い、噴霧圧力0.50〜0.80MPaで、所定の流量(0.075kg/min)と液滴径(150μm)とに設定して行った。ノニオン界面活性剤の噴霧は、粒子群が回転方向に沿って広がった領域における上端から2/3以内の範囲に行った。ノニオン界面活性剤の噴霧の際、粒子群の平均温度を35℃とした。
尚、表2、3中に示す粒状洗剤の水分含量は、最終的に得られた粒状洗剤中に含まれている水分の割合を示す。
(評価方法)
上記にて得られた各例の粒状洗剤について、以下の溶解性及び固化性の評価をそれぞれ行った。
<溶解性>
二槽式洗濯機(株式会社東芝製、VH−30S(H))に、5℃の水道水30Lを入れ、被洗物として綿肌シャツ6枚、ポリエステルシャツ2枚、アクリルシャツ2枚を用意し、その半量(綿肌シャツ3枚、ポリエステルシャツ1枚、アクリルシャツ1枚)を投入し、浴比(被洗物の質量に対する洗浄液の質量)を20倍に調整した。被洗物はそれぞれ折り畳んで水面に浮かべた。被洗物の中心に各例の粒状洗剤30gを乗せ、残りの半量の被洗物を投入し、被洗物の全量を5分間浸漬後、弱水流で10分間撹拌した。そして、排水後、被洗物を1分間脱水し、被洗物上及び洗濯機中にある溶け残りを目視で観察し、下記評価基準に基づき、粒状洗剤の溶解性について評価した。
≪評価基準≫
◎:粒状洗剤の溶け残りが認められない。
○:わずかに粒状洗剤の溶け残りが認められる。
△:粒状洗剤の溶け残りが目立つ。
×:粒状洗剤の溶け残りが著しい。
<固化性>
外側からコートボール紙(坪量:350g/m)、ワックスサンド紙(坪量:30g/m)、クラフトパルプ紙(坪量:70g/m)の3層からなる紙を用いて、長さ15cm×幅9cm×高さ12cmの箱を作製し、この箱に各例の粒状洗剤1.0kgを入れた。
この粒状洗剤が入った箱を、温度50℃、相対湿度90%RHの恒温恒湿室内に21日間保存した。21日間の保存後、粒状洗剤を入れた箱を恒温恒湿室から取り出し、温度20℃、相対湿度60%RHの環境下で6時間放置した。
6時間放置の後、粒状洗剤の固化性を評価した。固化性の評価は、下式により算出される排出率と固化率とにより行った。排出率の値が大きいほど、固化率の値が小さいほど、固化が良好に抑制されていることを意味する。
≪排出率の評価方法≫
前記の6時間放置の後、箱中の粒状洗剤を、目開き5mmの篩上に静かに移した。そして、箱中から取り出した粒状洗剤の量(箱内に残ったものを除く)を測定し、下式より排出率を算出した。その値を表2、3に示す。
排出率(%)=排出した粒状洗剤の質量/粒状洗剤の全体の質量×100
≪固化率の評価方法≫
前記の6時間放置の後、箱中の全ての粒状洗剤を、目開き5mmの篩上に静かに移した。このとき、箱中から取り出すことができなかった未排出物(箱内に残った粒状洗剤)を、その形態をなるべく維持したまま、篩上に取り出した。
その後、篩を穏やかに左右に10回揺動した後、篩上の残分の質量と、篩通過分の質量とを求め、下式より固化率を算出した。その値を表2、3に示す。
固化率(%)=(篩上の残分の質量)÷{(篩上の残分の質量)+(篩通過分の質量)}×100
Figure 2013249384
Figure 2013249384
表に示す結果から、本発明を適用することで、溶解性に優れ、かつ、固化が良好に抑制された粒状洗剤を得られることが確認できた。
また、粒状洗剤の製造方法が異なる実施例4と実施例8との対比より、実施例8で得た粒状洗剤は、実施例4で得た粒状洗剤に比べて、固化がより良好に抑制されていることが分かる。

Claims (4)

  1. (a)成分:界面活性剤含有粒子と(b)成分:炭酸水素ナトリウム粒子とをそれぞれ粒子として含有する粒状洗剤において、
    前記(b)成分が、(b1)成分:粒子径が710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子と、(b2)成分:粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子と、を含むことを特徴とする粒状洗剤。
  2. (c)成分:過炭酸ナトリウム粒子をさらに含有することを特徴とする請求項1記載の粒状洗剤。
  3. (a)成分:界面活性剤含有粒子と、(b1)成分:粒子径が710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子と、(b2)成分:粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子と、を混合することを特徴とする粒状洗剤の製造方法。
  4. (b1)成分:粒子径が710μm超の炭酸水素ナトリウム粒子と(c)成分:過炭酸ナトリウム粒子との混合物を得る工程1、及び、
    前記工程1で得た前記混合物と(a)成分:界面活性剤含有粒子と(b2)成分:粒子径が149μm超500μm以下の炭酸水素ナトリウム粒子とを混合する工程2
    を有することを特徴とする粒状洗剤の製造方法。
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