JP6548105B2 - 電力計測装置およびそれを用いた電力計測システム - Google Patents

電力計測装置およびそれを用いた電力計測システム Download PDF

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本発明は、一般に電力計測装置およびそれを用いた電力計測システムに関し、より詳細には互いに独立した複数の電路の電力を個別に計測できる電力計測装置およびそれを用いた電力計測システムに関する。
従来、電力系統から供給される電力量を計測する電力計測装置(電力計測ユニット)と、電力計測ユニットで計測される電力量を表示する表示装置(表示ユニット)とを備えたシステムが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の電力計測装置は、分電盤内の電路に流れる電流を検出する電流検出手段と、電圧を検出する電圧検出手段と、電力を演算する演算手段とを具備している。この電力計測装置は、電流検出手段が分電盤内に設置され、電圧手段並びに演算手段を収納するハウジングが分電盤の外に設置されている。この電力計測装置は、電力系統から分電盤の主幹ブレーカに供給される電力量を計測することで、住宅で消費される電力を監視することができる。
特開2011−2364号公報
ところで、近年、たとえば分電盤を通さずに電力系統に繋がる電路を用いた配電システムが提供されている。この種の配電システムの一例として、発電装置で発電された電力をすべて電力会社に逆潮流する全量買取方式を採用した発電システムがある。この発電システムでは、電力系統から分電盤を通して負荷に繋がる電力供給用の電路とは別に、発電装置から分電盤を通さずに電力系統に繋がる全量買取用の電路(専用配線)が構内に配線される。これらの電路(電力供給用の電路、全量買取用の電路)は互いに独立した電路である。
特許文献1に記載の電力計測装置は、分電盤を通る電路の電力量しか計測できないので、この種の配電システムにおいて分電盤を通さずに電力系統に繋がる電路の電力量を計測するためには、別途、電力計測装置が必要である。したがって、このように互いに独立した複数の電路の電力量を計測するためには、複数台の電力計測装置が必要になる。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、互いに独立した複数の電路の電力または電力量を1台で計測できる電力計測装置およびそれを用いた電力計測システムを提供することを目的とする。
本発明の電力計測装置は、互いに独立した複数の電路の各々を通過する電力と電力量との少なくとも一方を、計測値として前記複数の電路の各々について個別に計測する計測部と、前記複数の電路の各々についての前記計測値を個別に出力する出力部とを備え、前記計測部は、前記計測値を求める処理を前記複数の電路について共通の処理回路で行うように構成されており、前記複数の電路は、電力系統からの供給電力を負荷へ送る電力供給用の電路と、発電装置で発電された発電電力を前記負荷で消費させずに前記電力系統へ送る全量買取用の電路とを含み、前記計測部は、前記電力供給用の電路の電圧を用いて前記計測値を求めることを特徴とする。
また、本発明の他の態様に係る電力計測装置は、互いに独立した複数の電路の各々を通過する電力と電力量との少なくとも一方を、計測値として前記複数の電路の各々について個別に計測する計測部と、前記複数の電路の各々についての前記計測値を個別に出力する出力部と、前記複数の電路を複数のグループに分類する分類部と、複数の情報端末を前記複数のグループに一対一に対応付けて予め登録する登録部とを備え、前記計測部は、前記計測値を求める処理を前記複数の電路について共通の処理回路で行うように構成されており、前記計測部での計測および前記出力部での出力は、前記複数のグループの各々について行われ、前記出力部は、前記複数の情報端末のうちの一の情報端末からの要求があると、当該情報端末に対応するグループの電路について前記計測値を出力するように構成されていることを特徴とする。
本発明の電力計測システムは、上記の電力計測装置と、前記出力部から前記計測値を取得し当該計測値を表示する表示装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、互いに独立した複数の電路の電力または電力量を1台で計測できる、という利点がある。
実施形態1に係る電力計測システムの概略ブロック図である。 実施形態1に係る電力計測装置が用いられる配電システムの概略ブロック図である。 実施形態1に係る表示装置の表示画面を示す説明図である。 実施形態1に係る表示装置の他の表示画面を示す説明図である。 実施形態3に係る電力計測装置の概略ブロック図である。
(実施形態1)
本実施形態に係る電力計測装置1は、図1に示すように、計測部11と、出力部12とを備えている。計測部11は、互いに独立した複数の電路21,22(図2参照)の各々を通過する電力と電力量との少なくとも一方を、計測値として複数の電路21,22の各々について個別に計測する。出力部12は、複数の電路21,22の各々についての上記計測値を個別に出力する。
ここで、計測部11は、上記計測値を求める処理を複数の電路21,22について共通の処理回路111で行うように構成されている。
この構成によれば、電力計測装置1は、計測値(電力と電力量との少なくとも一方)を求める処理を、互いに独立した複数の電路21,22について、計測部11の共通の処理回路111にて実現できる。そのため、たとえば全量買取方式を採用した発電システムのように互いに独立した複数の電路(電力供給用の電路と全量買取用の電路)を持つ配電システムにおいても、電力計測装置1は、複数の電路の計測値を1台で計測することができる。要するに、この電力計測装置1は、互いに独立した複数の電路の電力または電力量を1台で計測できる、という利点がある。
以下、本実施形態に係る電力計測装置1、およびそれを用いた電力計測システム10について詳しく説明する。ただし、以下に説明する構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
ここでは、全量買取方式の発電システムに電力計測装置1が用いられる場合を例に説明する。なお、本実施形態では、戸建住宅からなる電力の需要家(facility)に電力計測装置1が用いられる場合を例に説明するが、この例に限らず、電力計測装置1は、たとえば集合住宅の各住戸、事務所、店舗、工場などの需要家に用いられてもよい。
<発電システムの構成>
まず、本実施形態に係る電力計測装置1が用いられる全量買取方式の発電システムの構成について、図2を参照して簡単に説明する。なお、本実施形態では電力系統3が単相三線式の交流である場合を例に説明するが、この例に限らず、電力系統3はたとえば直流であってもよい。
この発電システムでは、図2に示すように、電力系統3から分電盤4を通して負荷5,5…に繋がる電力供給用の電路21とは別に、発電装置6から分電盤4を通さずに電力系統3に繋がる全量買取用の電路22が需要家100の構内に配線されている。すなわち、この発電システムでは、発電装置6で発電された発電電力を電力系統3へ送る全量買取用の電路22と、電力系統3からの供給電力を負荷5,5…へ送る電力供給用の電路21とを含む、互いに独立した複数の電路が用いられている。電力供給用の電路21は、分電盤4に電気的に接続された電路(以下、「第1の電路」という)であり、全量買取用の電路22は、分電盤4から電気的に切り離された電路(以下、「第2の電路」という)である。
第1の電路21には供給用メータ211および分電盤4が設けられており、複数の負荷5,5…は、供給用メータ211および分電盤4を介して電力系統3に電気的に接続される。
供給用メータ211は、第1の電路21を通過する電力量を計量する電力量計(電力メータ)である。供給用メータ211は、電力系統3から需要家100に供給される電力の積算値(使用電力量)を計量する。この供給用メータ211は、電力の供給事業者である電力会社等によって管理されており、計量値(使用電力量)に応じて契約者(需要家100の家人)が供給事業者に支払う対価(電気料金)の計算に用いられる。具体的には、契約者は、使用電力量に買電単価を掛けた金額を電気料金として供給事業者に支払うことになる。
分電盤4は、住宅の壁等に取り付けられるキャビネット41を備え、キャビネット41内に主幹ブレーカ42および複数の分岐ブレーカ43,43…を内器として収納する。主幹ブレーカ42の一次側には、供給用メータ211を介して電力系統3が電気的に接続される。主幹ブレーカ42の二次側には、複数の分岐ブレーカ43,43…が電気的に接続される。つまり、第1の電路21は、複数の分岐ブレーカ43,43…によって複数の分岐回路に分岐され、複数の分岐回路の各々に負荷5が電気的に接続されている。さらに分電盤4のキャビネット41には、後述する計測ユニット44および通信ユニット45が収納されている。
複数の分岐ブレーカ43,43…の各々に接続される負荷5は、たとえば照明器具や給湯設備等の需要家100に設けられた機器である。これらの負荷5は、図示しない差込接続装置のコンセント(アウトレット)や壁スイッチ等の配線器具を介して分岐ブレーカ43に接続される。
第2の電路22には買取用メータ221および集電箱222が設けられており、発電装置6は、買取用メータ221および集電箱222を介して電力系統3に電気的に接続される。
買取用メータ221は、需要家100から電力系統3に逆潮流される電力の積算値(売電電力量)を計量する。この買取用メータ221は、供給事業者(電力会社等)によって管理されており、計量値(売電電力量)に応じて供給事業者が契約者(需要家100の家人)に支払う対価(売電額)の計算に用いられる。具体的には、供給事業者は、売電電力量に売電単価を掛けた金額を売電額として契約者に支払うことになる。
集電箱222は、配線用遮断器(図示せず)を備えており、たとえば第2の電路22に異常電流が流れた場合に、第2の電路22を遮断して、電力系統3から発電装置6を電気的に切り離すように構成されている。集電箱222は、買取用メータ221を介して電力系統3に電気的に接続されている。この集電箱222は、発電装置6を複数接続でき、複数の発電装置6から出力される電力(交流電力)を集約して電力系統3へ出力可能に構成されている。
発電装置6は、本実施形態では一例として太陽電池61と、パワーコンディショナ62とを備えている。この発電装置6は、太陽電池61で発電された直流電力を、パワーコンディショナ62で交流電力に変換して電力系統3へ出力するように構成されている。
ここにおいて、第1の電路21および第2の電路22は同一の変圧器31に電気的に接続されている。変圧器31は、電力系統3に電気的に接続されており、電力系統3からの交流電圧を降圧して第1の電路21へ印加し、且つ第2の電路22からの交流電圧を昇圧して電力系統3へ印加する。変圧器31は、たとえば柱上トランスであって、複数の需要家に対して1台設けられる。
上述したような構成により、発電システムは、電力系統3から需要家100への送電(いわゆる「買電」)と、需要家100から電力系統3への送電(いわゆる「売電」)とを、互いに独立した別々の電路(第1の電路21および第2の電路22)で行う。そのため、第1の電路21を通過する電力の流れは電力系統3から需要家100へ向かう単方向となり、第2の電路22を通過する電力の流れは需要家100から電力系統3へ向かう単方向となる。したがって、契約者(需要家100の家人)は、発電装置6で発電された全電力量を売電し、その対価を供給事業者から受け取ることができる。
なお、このような全量買取方式の発電システムでは、発電電力から使用電力を差し引いた余剰電力のみを売電する余剰買取方式とは異なり、発電装置6の発電電力は全て供給事業者によって買い取られる。そのため、発電装置6は、契約者(需要家100の家人)にとっての収益を上げるための投資として需要家100に設置されることになる。
<コントローラの構成>
コントローラ7は、図2に示すように需要家100に設置されている。コントローラ7は、分電盤4のキャビネット41の外側に設けられており、通信ユニット45との通信機能を有している。本実施形態では一例として、コントローラ7は通信ユニット45との間で、たとえば920MHz帯の特定小電力無線等の電波を媒体とした無線通信を行う。ただし、コントローラ7と通信ユニット45との通信方式は、無線通信、有線通信を問わず適宜の方式が適用可能である。
コントローラ7は、少なくとも表示装置8を含む種々の機器と通信し、これらの機器を制御する機能を有している。ここでいう機器はHEMS(Home Energy Management System)対応機器である。HEMS対応機器は、エアコン、照明器具、給湯装置等の電力を消費する負荷5としての機器だけでなく、発電装置6等の機器を含む。本実施形態では一例として、コントローラ7は(HEMS対応)機器との間で、たとえば920MHz帯の特定小電力無線等の電波を媒体とした無線通信を行う。ただし、コントローラ7と機器との通信方式は、無線通信、有線通信を問わず適宜の方式が適用可能である。
詳しくは後述するが、計測ユニット44および通信ユニット45は、電力計測装置1(図1参照)の計測部11(図1参照)としての機能を有している。そのため、コントローラ7は、通信ユニット45から計測値に相当するデータを電力情報として受信可能である。コントローラ7は、表示装置8を制御して電力情報を可視化(見える化)することができる。なお、コントローラ7は、電力情報に基づいて表示装置8以外の(HEMS対応)機器を制御する機能があってもよい。
<電力計測装置の構成>
電力計測装置1は、図1に示すように、計測部11としての機能を分電盤4に備え、出力部12としての機能をコントローラ7に備えている。すなわち、本実施形態では、電力計測装置1は分電盤4とコントローラ7とに分かれて設けられている。なお、図1では、計測ユニット44(図2参照)と通信ユニット45(図2参照)とを一括りにし分電盤4として区別なく表しているが、計測部11は、計測ユニット44と通信ユニット45とに分かれて設けられていてもよい。
計測部11は、互いに独立した第1の電路21(図2参照)および第2の電路22(図2参照)の各々を通過する電力と電力量との少なくとも一方を、計測値として第1の電路21および第2の電路22の各々について個別に計測するように構成されている。
電力計測装置1は、第1の検出器91および第2の検出器92をさらに備えている。第1の検出器91は第1の電路21に取り付けられる。第2の検出器92は第2の電路22に取り付けられる。第1の検出器91は第1の電路21を通過する電力を検出するためのセンサであって、ここでは第1の電路21を流れる電流の値を計測する電流センサである。第2の検出器92は第2の電路22を通過する電力を検出するためのセンサであって、ここでは第2の電路22を流れる電流の値を計測する電流センサである。
本実施形態では一例として、第1の検出器91および第2の検出器92は、それぞれ変流器(カレントトランス)で構成されている。ただし、第1の検出器91および第2の検出器92の各々は、変流器に限らず、たとえばホール素子、磁気抵抗素子、GMR(Giant Magnetic Resistances)素子、シャント抵抗などであってもよい。
第1の検出器91は、分電盤4内に設けられ、第1の電路21の一部、たとえば第1の電路21のうち供給用メータ211(図2参照)と主幹ブレーカ42(図2参照)との間を繋ぐ部分に取り付けられている。第1の検出器91は、分電盤4内において計測ユニット44(図2参照)に電気的に接続されている。これにより、第1の検出器91は、第1の電路21を流れる電流に応じた第1センサ信号を、計測部(計測ユニット44)11へ出力する。
第2の検出器92は、分電盤4外に設けられ、第2の電路22の一部、たとえば第2の電路22のうち買取用メータ221と集電箱222との間を繋ぐ部分に取り付けられている。第2の検出器92は、分電盤4から引き出されたケーブル93を介して、分電盤4内の計測ユニット44に電気的に接続されている。第2の検出器92が変流器(カレントトランス)からなる場合、ケーブル93は数十メートル(たとえば30メートル)まで引き延ばすことが可能である。これにより、第2の検出器92は、第2の電路22を流れる電流に応じた第2センサ信号を、計測部(計測ユニット44)11へ出力する。
なお、本実施形態では、第1の検出器および第2の検出器は電力計測装置1の構成要素に含まれることとするが、第1の検出器および第2の検出器は電力計測装置1の構成要素に含まれず電力計測装置1に外付けされる構成であってもよい。
分電盤4内に設けられている計測部11は、第1の検出器91の出力(第1センサ信号)から第1の電路21の計測値を計測するように構成されている。さらに、計測部11は、第2の検出器92の出力(第2センサ信号)から第2の電路22の計測値を計測するように構成されている。本実施形態では、第1の検出器91を接続するための第1の端子(図示せず)と、第2の検出器92を接続するための第2の端子(図示せず)とが計測ユニット44に個別に設けられている。計測部11は、第1の端子に入力される信号を第1センサ信号とし、第2の端子に入力される信号を第2センサ信号とする。
計測部11は、たとえば主幹ブレーカ42の二次側において、第1の電路21に印加されている電圧の値(瞬時値)を電圧情報として計測する機能を有している。計測部11は、第1の検出器91および第2の検出器92で計測された電流値と、電圧情報とに基づいて、第1の電路21および第2の電路22の各々を通過する電力(瞬時電力)の値を計測値として求める。本実施形態においては、計測部11はさらに、第1の電路21および第2の電路22の各々について、瞬時電力を所定時間(たとえば5分、10分、1時間など)に亘って積算した電力量を、計測値として求めるように構成されている。つまり、計測部11で計測される計測値には、電力(瞬時電力)と電力量との両方が含まれている。
ここで、計測部11は、計測値を求める処理を第1の電路21および第2の電路22について共通の処理回路111にて行うように構成されている。処理回路111は、たとえばマイコン(マイクロコンピュータ)を主構成とし、第1の検出器91および第2の検出器92の各々の出力に対して、積分等の適宜の処理を施すように構成されている。さらに、計測部11は、このように計測した計測値を出力部12へと伝送する。なお、計測部11から出力部12への計測値の伝送は、通信ユニット45とコントローラ7との通信によって実現される。
出力部12は、第1の電路21および第2の電路22についての計測値を計測部11から取得すると、第1の電路21および第2の電路22の各々についての計測値を個別に出力するように構成されている。具体的には、コントローラ7に設けられた出力部12は、表示装置8との通信により表示装置8を制御し、表示装置8に計測値を表示させるように機能する。言い換えれば、電力計測装置1の出力部12は、第1の電路21および第2の電路22の各々についての計測値を、表示装置8に個別に出力するように構成されている。
また、本実施形態では、コントローラ7はデータ蓄積部13を備えており、出力部12は、第1の電路21および第2の電路22の各々についての計測値を、データ蓄積部13にも個別に出力するように構成されている。データ蓄積部13は、出力部12から取得した計測値を、第1の電路21および第2の電路22の各々について個別に蓄積(記憶)する。ここでは、出力部12は計測値をデータ蓄積部13へ定期的に出力し、データ蓄積部13は計測値を時系列に従って蓄積する。
データ蓄積部13は、少なくとも積算電力量に関しては、第1の電路21および第2の電路22の各々について比較的長期間(たとえば10年)に亘って記憶するように構成されていることが好ましい。データ蓄積部13は電力計測装置1の構成要素に含まれることとするが、データ蓄積部13は電力計測装置1の構成要素に含まれず電力計測装置1に外付けされる構成であってもよい。なお、データ蓄積部13は、コントローラ7に内蔵されたメモリの一部の記憶領域であってもよいし、メモリカードなどの外部記録媒体であってもよい。
電力計測装置1は、データ蓄積部13に蓄積された計測値を用いることにより、第1の電路21および第2の電路22の各々について、当日の電力量や当月の電力量、あるいは電力計測システム10の導入時から現在までの累計電力量などを求めることができる。
また、図1に示す電力計測装置1は、分類部14,15と登録部16とをさらに備えているが、分類部14,15については実施形態2、登録部16については実施形態3においてそれぞれ説明するので、ここでは説明を省略する。
<電力計測システムの構成>
図1に示すように、本実施形態に係る電力計測システム10は、上述した電力計測装置1と、出力部12から計測値を取得し計測値を表示する表示装置8とを備えている。
表示装置8は、本実施形態では需要家100の適当な位置に設置された専用モニターであって、コントローラ7と通信可能に構成されている。表示装置8は、サーバとしてのコントローラ7から提供される画面を表示することによって、出力部12から計測値を取得し計測値を表示する。なお、表示装置8は、コントローラ7と通信可能で、且つWebブラウザ機能が備わっていればよく、専用モニターに限らず、たとえばスマートフォン、タブレット端末、テレビ受像機、パソコン(パーソナルコンピュータ)などの汎用の情報端末であってもよい。
また、表示装置8は、タッチパネルディスプレイを採用することにより、ユーザからの操作入力を受け付ける入力インタフェースの機能を備えており、操作入力に応じた入力信号をコントローラ7へ送信するように構成されている。そのため、ユーザ(需要家100の家人)は、必要に応じて、表示装置8を操作することによってコントローラ7に指示を与えることができる。
上述した構成の電力計測システム10は、電力計測装置1で計測した第1の電路21および第2の電路22の各々についての計測値を、表示装置8にて個別に表示可能に構成されている。すなわち、表示装置8は、ユーザからの操作入力に応じて、第1の電路21および第2の電路22の各々についての計測値をコントローラ(出力部12)7から個別に取得し、個別に表示することができる。
<電力計測システムの設定動作>
本実施形態に係る電力計測システム10は、実際に計測値の計測、表示を行う通常モードの他、通常モードでの動作に必要な各種の設定を行う設定モードで動作可能である。ユーザ(需要家100の家人)は、表示装置8を操作することによって、通常モードと設定モードとを切替可能であり、電力計測システム10の導入時にはまず設定モードを選択する。
電力計測システム10は、設定モードにおいて、設定用画面を表示装置8に表示する。設定用画面には設定対象となる時刻等の項目一覧が表示されており、ユーザは、その中から任意の項目を選択する。ここで、本実施形態に係る電力計測システム10は、設定用画面に表示される項目の中に「電力買取モード」を含んでいる。「電力買取モード」の項目が選択されると、電力計測システム10は、たとえば図3に示すような電力買取モード設定用の画面81を表示装置8に表示させる。
電力買取モード設定用の画面81は、「電力買取モード」として「余剰買取モード」と「全量買取モード」とのいずれかを選択する選択欄811を有している。本実施形態のように需要家100において全量買取方式が採用されている場合には、ユーザは、選択欄811にて「全量買取モード」を選択する。一方、需要家100において発電電力から使用電力を差し引いた余剰電力のみを売電する余剰買取方式が採用されている場合には、ユーザは「余剰買取モード」を選択することになる。
「全量買取モード」が選択されると、通常モードにおいて、電力計測システム10は、第1の電路21と第2の電路22との各々について、計測値を個別に計測、表示するように動作する。この場合、第1の電路21の計測値は、電力系統3から需要家100に供給された買電の対象となり、第2の電路22の計測値は、需要家100から電力系統3に逆潮流された売電の対象となる。
一方、「余剰買取モード」が選択されると、通常モードにおいて、電力計測システム10は、第1の電路21についてのみ計測値を計測、表示するように動作する。つまり、余剰買取方式においては、買電と売電との両方が、分電盤4に電気的に接続された1系統の電路(第1の電路21)で行われるので、第2の電路22そのものが存在せず、第2の電路22の計測値は不要になる。
さらに、電力買取モード設定用の画面81は、売電単価(円)を入力する入力欄812を有している。この入力欄812では、ユーザは、全量買取方式における売電単価を入力する。なお、買電単価、および余剰買取方式における売電単価は電力買取モード設定用の画面81とは別画面において設定される。
ところで、電力計測システム10は、通常モードで一旦動作した後であっても、設定モードに切り替えられることにより、任意のタイミングで「全量買取モード」と「余剰買取モード」とを切替可能である。
そのため、需要家100における電力の買取方式が全量買取方式から余剰買取方式に変更された場合には、ユーザは、「全量買取モード」から「余剰買取モード」へ切り替えることにより、電力計測システム10を流用できる。反対に、需要家100における電力の買取方式が余剰買取方式から全量買取方式に変更された場合には、ユーザは、「余剰買取モード」から「全量買取モード」へ切り替えることにより、電力計測システム10を流用できる。
<電力計測システムの通常動作>
本実施形態では、上述した設定モードにおいて「全量買取モード」が選択された場合を例示する。そのため、本実施形態に係る電力計測システム10は、通常モードにおいて、第1の電路21および第2の電路22の各々についての計測値を、電力計測装置1にて個別に計測し、表示装置8にて個別に表示する。
具体的には、電力計測システム10は、たとえば図4に示すような売電用の監視画面82を表示装置8に表示させる。売電用の監視画面82は、売電の対象となる第2の電路22の計測値を表示する画面である。図4に例示する監視画面82は、「現在の売電量」を表す第1の欄821と、「今日の売電量」を表す第2の欄822と、「今月の売電量」を表す第3の欄823と、「積算売電量」を表す第4の欄824とを有している。
表示装置8は、第2の電路22についての現在の瞬時電力を「現在の売電量」として第1の欄821に表示する。表示装置8は、第2の電路22についての当日の電力量(積算値)、並びに当該電力量に売電単価を掛けた当日の売電額を「今日の売電量」として第2の欄822に表示する。表示装置8は、第2の電路22についての当月の電力量(積算値)、並びに当該電力量に売電単価を掛けた当月の売電額を「今月の売電量」として第3の欄823に表示する。表示装置8は、電力計測システム10の導入時から現在までの第2の電路22についての累計電力量(積算値)、並びに当該電力量に売電単価を掛けた累計売電額を「積算売電量」として第4の欄824に表示する。
図4に例示する売電用の監視画面82は、買電用の監視画面(図示せず)へ切り替えるための第1の切替釦825と、グラフ表示画面(図示せず)へ切り替えるための第2の切替釦826とをさらに有している。電力計測システム10は、第1の切替釦825がタッチ操作されると、買電の対象となる第1の電路21の計測値を表示する画面(買電用の監視画面)を表示装置8に表示させる。また、電力計測システム10は、第2の切替釦826がタッチ操作されると、売電の対象となる第2の電路22の計測値をグラフ形式で表示する画面(グラフ表示画面)を表示装置8に表示させる。
ところで、本実施形態の電力計測システム10は、表示装置8に対する操作入力が所定時間以上なければ表示装置8の電源をオフとし、表示装置8のホームボタン(図示せず)が押操作されると表示装置8を起動するように構成されている。本実施形態では、電力計測システム10は、表示装置8の起動時に表示装置8に最初に表示される画面(トップ画面)を売電用の監視画面82とする。全量買取方式においては、発電装置6の発電電力は全て供給事業者によって買い取られ、累計売電額は、ユーザ(需要家100の家人)にとっての収益を表すことになる。そのため、ユーザは、トップ画面(売電用の監視画面82)に表示される情報から、収益がどの程度あるかを容易に確認できる。
<効果>
以上説明した本実施形態の電力計測装置1によれば、計測部11は、計測値(電力と電力量との少なくとも一方)を求める処理を、互いに独立した複数の電路(第1の電路21および第2の電路22)について、共通の処理回路111にて実現できる。そのため、全量買取方式を採用した発電システムのように互いに独立した複数の電路(電力供給用の電路21と全量買取用の電路22)を持つ配電システムであっても、複数の電路の計測値を1台の電力計測装置1にて計測することができる。要するに、この電力計測装置1は、互いに独立した複数の電路の電力または電力量を1台で計測できる、という利点がある。
また、本実施形態の電力計測システム10によれば、電力計測装置1で計測された計測値を表示装置8に表示して、ユーザ(需要家100の家人)に知らせることができる。本実施形態では、表示装置8は、互いに独立した複数の電路(第1の電路21および第2の電路22)の各々について計測値を個別に表示する。そのため、電力計測システム10は、複数の電路の計測値を1台の電力計測装置1で計測しながらも、計測値の表示に関しては複数の電路の各々について個別に行うことができる。
なお、1台の電力計測装置1で複数の電路の計測値を計測する場合には、複数の電路の電圧の位相は一致していることが望ましい。この点、本実施形態では、第1の電路21および第2の電路22は同一の変圧器31に電気的に接続されているため、両電路21,22の電圧の位相は略一致する。
また、本実施形態のように、複数の電路は、発電装置6で発電された発電電力を電力系統3へ送る全量買取用の電路(第2の電路22)と、電力系統3からの供給電力を負荷5へ送る電力供給用の電路(第1の電路21)とを含むことが好ましい。この構成によれば、電力計測装置1は、全量買取用の電路についての計測値と、電力供給用の電路についての計測値とを1台でまとめて計測することができる。したがって、全量買取用の電路および電力供給用の電路に別々に電力計測装置1を設ける場合に比べて、電力計測装置1に掛かるコストを低く抑えることができ、電力計測装置1の設置するためのスペースを小さく抑えることができる。ただし、この構成は必須の構成ではなく、複数の電路が全量買取用の電路と電力供給用の電路とを含むか否かは任意である。
また、本実施形態のように、複数の電路は、分電盤4に電気的に接続された第1の電路21と、分電盤4から電気的に切り離された第2の電路22とを含むことが好ましい。この構成によれば、電力計測装置1は、分電盤4を通る電路(第1の電路21)だけでなく、分電盤4を通らない電路(第2の電路22)についても計測値の計測が可能になる。ただし、この構成は必須の構成ではなく、複数の電路が第1の電路21と第2の電路22とを含むか否かは任意である。
この場合において、電力計測装置1は、本実施形態のように第1の電路21に取り付けられる第1の検出器91と、第2の電路22に取り付けられる第2の検出器92とをさらに備えることが好ましい。この場合、計測部11は、分電盤4内に設けられ、第1の検出器91の出力から第1の電路21の計測値を計測し、第2の検出器92の出力から第2の電路22の計測値を計測するように構成される。そして、第2の検出器92は、分電盤4外に設けられ、ケーブル93を介して計測部11に接続される。この構成によれば、計測部11は分電盤4内に設けられているので、計測部11を設置するためのスペースを小さく抑えることができる。しかも、第2の検出器92は、分電盤4から引き出されたケーブル93を介して分電盤4内の計測部11に繋がるので、計測部11では、分電盤4を通らない第2の電路22についても計測値を計測できる。ただし、この構成は必須の構成ではなく、電力計測装置1が第1の検出器91と第2の検出器92とを備えるか否かは任意である。
(実施形態2)
本実施形態では、分類部14,15(図1参照)について説明する。以下、実施形態1と同様の構成については、実施形態1と共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態においては、第1の電路21は分電盤4によって第1〜7の分岐電路(図示せず)に分岐されていることとする。電力計測装置1は、第1〜7の分岐電路からなる7つの電路(第1の電路21)と、第2の電路22との計8つの電路について、電力と電力量との少なくとも一方を計測値として計測し、出力するように構成されている。さらに電力計測装置1は、これら第1〜7の分岐電路を一まとめにして扱うこともできるように構成されている。
具体的には、本実施形態に係る電力計測装置1は、分類部14,15を備えている。分類部14,15は、複数の電路を複数のグループに分類するように構成されている。電力計測装置1は、計測部11での計測および出力部12での出力が、複数のグループの各々について行われるように構成される。本実施形態では、上述したように第1〜7の分岐電路および第2の電路22の計8つの電路が、分類部14,15にて第1のグループと第2のグループとの2つのグループに分類される場合を例に説明する。
ただし、(第1の)分類部14と(第2の)分類部15とは、いずれか一方のみでよく、他方は適宜省略される。つまり、電力計測装置1が分類部14を備える場合には分類部15は省略され、電力計測装置1が分類部15を備える場合には分類部14は省略される。
(第1の)分類部14は、計測ユニット44(図2参照)あるいは通信ユニット45(図2参照)に設けられることにより、分電盤4内に設けられている。分類部14は、複数の電路に一対一に対応する複数のスイッチ141,141…を有している。これら複数のスイッチ141,141…の各々は、複数のグループに一対一に対応する複数の接点状態を切替可能に構成されている。
本実施形態では、8つの電路(第1〜7の分岐電路および第2の電路22)に一対一に対応するように8つのスイッチ141,141…が設けられている。各スイッチ141は、2つのグループ(第1のグループおよび第2のグループ)に一対一に対応するように2つの接点状態を切替可能に構成されている。なお、各スイッチ141は、複数のグループに一対一に対応する複数の接点状態を切替可能な構成であればよく、たとえばロータリスイッチやスライド式のディップスイッチ等で構成される。
この分類部14は、複数のスイッチ141,141…の各々の接点状態によって、複数の電路を複数のグループに分類するように構成されている。要するに、ユーザは、分電盤4内のスイッチ141を操作してスイッチ141の接点状態を選択することにより、当該スイッチ141に対応する電路のグループを選択することができる。本実施形態では、8つのスイッチ141,141…のうち、第1〜7の分岐電路に対応するスイッチ141,141…については第1のグループが選択され、第2の電路22に対応するスイッチ141については第2のグループが選択される。
一方、(第2の)分類部15は、コントローラ7に設けられている。分類部15は、複数の電路と複数のグループとの対応関係を記憶する記憶部151(図1参照)を有している。この分類部15は、記憶部151に記憶されている対応関係によって、複数の電路を複数のグループに分類するように構成されている。
本実施形態では、記憶部151は、8つの電路(第1〜7の分岐電路および第2の電路22)と2つのグループ(第1のグループおよび第2のグループ)との対応関係を記憶している。記憶部151に記憶される対応関係は、設定モードにおいてユーザが表示装置8を操作することによって決定される。
要するに、ユーザは、表示装置8を操作して電路ごとにグループを選択することにより、各電路に対応するグループを選択することができる。本実施形態では、第1〜7の分岐電路については第1のグループが選択され、第2の電路22については第2のグループが選択される。
上述したように構成される電力計測装置1は、計測部11での計測および出力部12での出力を、複数のグループの各々について行うことが可能である。具体的には、電力計測装置1は、計測部11にて、第1〜7の分岐電路からなる7つの電路についての計測値を合算することにより第1のグループの計測値として計測するように構成されている。さらに、電力計測装置1は、第1のグループの計測値を出力部12から表示装置8へ出力し、表示装置8に表示させるように構成されている。
以上説明した本実施形態の電力計測装置1によれば、同一のグループに対応する複数の電路(第1〜7の分岐電路)を一まとめにして扱い、計測部11での計測および出力部12での出力を行うことができる。すなわち、電力計測装置1は、出力部12から出力される計測値をグループ単位でまとめることができるので、ユーザ(需要家100の家人)の要望に合わせた形で計測値を出力できるという利点がある。
また、分類部14は、上述したように、複数の電路に一対一に対応する複数のスイッチ141,141…を有し、これら複数のスイッチ141,141…の各々は、複数のグループに一対一に対応する複数の接点状態を切替可能に構成されていることが好ましい。この構成によれば、分類部14はスイッチ141,141…の接点状態の切り替えによってグループ分けを行うので、各電路の属するグループがひと目で分かるという利点がある。
あるいは、分類部15は、上述したように、複数の電路と複数のグループとの対応関係を記憶する記憶部151を有し、記憶部151に記憶されている対応関係によって、複数の電路を複数のグループに分類する構成であってもよい。この構成によれば、グループを分類するための専用の部品(ハードウェアスイッチ)が必要ないので、電力計測装置1の構成を簡略化できる。
ただし、分類部の構成は、上述した(第1の)分類部14、(第2の)分類部15の構成に限らず、適宜の変更が可能である。
ところで、本実施形態では8つの電路(第1〜7の分岐電路および第2の電路22)が2つのグループに分類される例を示したが、この例に限らず、グループの数が電路の数以下であればよい。
たとえば、実施形態1のように2つの電路(第1の電路21および第2の電路22)について、分類部14は、電路と同数(2つ)のグループに分類する構成であってもよい。この場合、分類部14は、第1の電路21を第1のグループに分類し、第2の電路22を第2のグループに分類することになる。その結果、第1の電路21と第2の電路22とはグループによって区別して計測、表示されることになる。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
本実施形態では、登録部16(図1参照)について説明する。以下、実施形態2と同様の構成については、実施形態2と共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態においては、電力計測装置1は、図5に示すように、たとえばシェアハウスなど、利用者の異なる複数の部屋201,202を持つ形態の需要家200に用いられることとする。このような形態の需要家200においては、部屋201,202ごとに電力の使用者、つまり供給事業者に対して対価を支払う主体が異なるので、電力計測装置1は、複数の部屋201,202の各々について計測値を計測、出力することが好ましい。
需要家200には、複数の部屋201,202に一対一に対応するように複数(ここでは2つ)の電路(図示せず)が設けられている。つまり、電力計測装置1は、電力と電力量との少なくとも一方を計測値として部屋201,202ごとに計測することで、供給事業者に対して対価を支払う主体ごとに使用電力量を計測することができる。なお、本実施形態における需要家200には、発電装置は設けられておらず、全量買取用の電路もない。
本実施形態では、コントローラ7はルータ80を介して複数の情報端末801,802と通信可能に構成されている。情報端末801,802は、表示装置8(図1参照)と同様に、専用モニター、あるいはたとえばスマートフォン、タブレット端末、テレビ受像機、パソコン(パーソナルコンピュータ)などの汎用の情報端末である。ただし、第1の情報端末801は第1の部屋201の利用者が所有し、第2の情報端末802は第2の部屋202の利用者が所有していることとする。
本実施形態に係る電力計測装置1は、分類部14(あるいは分類部15)にて、第1の部屋201の電路を第1のグループに分類し、第2の部屋202の電路を第2のグループに分類している。
登録部16は、本実施形態ではコントローラ7に設けられている。登録部16は、複数の情報端末801,802を複数のグループに一対一に対応付けて予め登録するように構成されている。本実施形態では、登録部16は、第1の情報端末801の識別子を第1のグループに対応付けて記憶し、第2の情報端末802の識別子を第2のグループに対応付けて記憶することにより、情報端末801,802を登録している。ここでいう識別子は、たとえば各情報端末801,802に固有のMACアドレスなどの識別子である。ただし、識別子は、各情報端末801,802の所有者に個別に割り当てられたユーザID(およびパスワード)などであってもよい。
出力部12(図1参照)は、複数の情報端末801,802のうちの一の情報端末からの要求があると、当該情報端末に対応するグループの電路について計測値を出力するように構成されている。すなわち、出力部12を備えたコントローラ7は、たとえば第1の情報端末801から要求があった場合には、第1の情報端末801と同じ第1のグループに属する電路(第1の部屋201の電路)についてのみ、計測値を第1の情報端末801へ出力する。一方、第2の情報端末802から要求があった場合には、コントローラ7は、第2の情報端末802と同じ第2のグループに属する電路(第2の部屋202の電路)についてのみ、計測値を第2の情報端末802へ出力する。情報端末801,802は、コントローラ7から受信した計測値を、表示装置8(図1参照)と同様に表示する。
以上説明した本実施形態の電力計測装置1によれば、同一グループの情報端末にのみ計測値へのアクセス権が与えられることになるので、計測値が他人に見られることを防止でき、ユーザのプライバシを確保することができる。
なお、電力計測装置1は、シェアハウスに限らず、たとえば二世帯住宅や店舗併設住宅、在宅勤務用の部屋を持つ住宅等にも適用可能である。この場合でも、部屋ごとに電力の使用者、つまり供給事業者に対して対価を支払う主体が異なるので、電力計測装置1は、複数の部屋の各々について計測値を計測、出力することが好ましい。
1 電力計測装置
10 電力計測システム
11 計測部
111 処理回路
12 出力部
14,15 分類部
141 スイッチ
151 記憶部
16 登録部
21 第1の電路
22 第2の電路
4 分電盤
8 表示装置
801,802 情報端末
91 第1の検出器
92 第2の検出器

Claims (8)

  1. 互いに独立した複数の電路の各々を通過する電力と電力量との少なくとも一方を、計測値として前記複数の電路の各々について個別に計測する計測部と、
    前記複数の電路の各々についての前記計測値を個別に出力する出力部とを備え、
    前記計測部は、前記計測値を求める処理を前記複数の電路について共通の処理回路で行うように構成されており、
    前記複数の電路は、電力系統からの供給電力を負荷へ送る電力供給用の電路と、発電装置で発電された発電電力を前記負荷で消費させずに前記電力系統へ送る全量買取用の電路とを含み、
    前記計測部は、前記電力供給用の電路の電圧を用いて前記計測値を求める
    ことを特徴とする電力計測装置。
  2. 前記複数の電路は、分電盤に電気的に接続された第1の電路と、前記分電盤から電気的に切り離された第2の電路とを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力計測装置。
  3. 前記第1の電路に取り付けられる第1の検出器と、
    前記第2の電路に取り付けられる第2の検出器とをさらに備え、
    前記計測部は、前記分電盤内に設けられ、前記第1の検出器の出力から前記第1の電路の前記計測値を計測し、前記第2の検出器の出力から前記第2の電路の前記計測値を計測するように構成されており、
    前記第2の検出器は、前記分電盤外に設けられ、ケーブルを介して前記計測部に接続されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の電力計測装置。
  4. 前記複数の電路を複数のグループに分類する分類部をさらに備え、
    前記計測部での計測および前記出力部での出力は、前記複数のグループの各々について行われる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力計測装置。
  5. 互いに独立した複数の電路の各々を通過する電力と電力量との少なくとも一方を、計測値として前記複数の電路の各々について個別に計測する計測部と、
    前記複数の電路の各々についての前記計測値を個別に出力する出力部と、
    前記複数の電路を複数のグループに分類する分類部と、
    複数の情報端末を前記複数のグループに一対一に対応付けて予め登録する登録部とを備え、
    前記計測部は、前記計測値を求める処理を前記複数の電路について共通の処理回路で行うように構成されており、
    前記計測部での計測および前記出力部での出力は、前記複数のグループの各々について行われ、
    前記出力部は、前記複数の情報端末のうちの一の情報端末からの要求があると、当該情報端末に対応するグループの電路について前記計測値を出力するように構成されている
    ことを特徴とする電力計測装置。
  6. 前記分類部は、前記複数の電路に一対一に対応する複数のスイッチを有し、
    前記複数のスイッチの各々は、前記複数のグループに一対一に対応する複数の接点状態を切替可能に構成されており、
    前記分類部は、前記複数のスイッチの各々の接点状態によって、前記複数の電路を前記複数のグループに分類するように構成されている
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の電力計測装置。
  7. 前記分類部は、前記複数の電路と前記複数のグループとの対応関係を記憶する記憶部を有し、前記記憶部に記憶されている対応関係によって、前記複数の電路を前記複数のグループに分類するように構成されている
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の電力計測装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電力計測装置と、
    前記出力部から前記計測値を取得し当該計測値を表示する表示装置とを備える
    ことを特徴とする電力計測システム。
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