JP6547749B2 - 酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウム分散液、酸化ジルコニウム含有組成物、塗膜、および表示装置 - Google Patents

酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウム分散液、酸化ジルコニウム含有組成物、塗膜、および表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウム分散液、酸化ジルコニウム含有組成物、塗膜、および表示装置に関する。
ナノ粒子は、屈折率の調整、散乱制御、ハードコート性等の機能性の付与、機械的強度の向上等を目的として、塗料、膜、基材中等に分散して用いられる。
例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL)等の表示装置で用いられるプラスチック基材の機能性膜には、透明性、屈折率、機械的特性等が求められる。そこで、プラスチック基材に、屈折率が高いジルコニア等の無機酸化物粒子と樹脂とを混合した組成物を塗布して、機能性膜を設けることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
また、発光ダイオード(LED)を覆う封止樹脂に、屈折率が高いジルコニウムを加えて、封止樹脂の屈折率を制御ことによって、発光した光をより効率的に取り出すことが可能となり、LEDの輝度が向上することが知られている。
上記の用途において、マトリックス中で酸化ジルコニウムが凝集していると、機能性膜において、透明性や平滑性等の機能が低下する。そのため、酸化ジルコニウムは、予め溶媒に分散した酸化ジルコニウム分散液の状態で、塗料や樹脂モノマー中等に混合して用いられる。
また、酸化ジルコニウム分散液と樹脂とを混合する工程、塗膜の乾燥工程、溶剤を除去する工程等において酸化ジルコニウムが凝集することを防ぐために、酸化ジルコニウムは、溶媒、目的とする塗料、塗膜、基材等に含まれた場合にも優れた分散性を示すことが求められる。特に、酸化ジルコニウムは屈折率が高い(屈折率2.05〜2.4)ので、可視光の散乱によって配合後の塗料、塗膜、基材等の光学特性(透明性等)が変化しやすいため、光学用途で使用する場合、酸化ジルコニウム分散液には、高い分散性、安定性が求められる。
酸化ジルコニウムの製造方法としては、例えば、2次粒子が凝集するのを緩和する工程を含む方法が知られている。この方法は、ジルコニウム塩の水溶液に硫酸または硫酸塩を溶解して加熱することにより、不溶性の塩基性硫酸ジルコニウムの沈殿を生成し、その塩基性硫酸ジルコニウムを回収した後、仮焼して、酸化ジルコニウムの微粉を得る方法である(例えば、特許文献2参照)。
また、酸化ジルコニウムの製造方法としては、例えば、ジルコニウム塩の水溶液を、水素イオン濃度がpHで0〜2.5の範囲、ジルコニウム濃度が0.1mol/L〜2.0mol/Lの範囲、硫酸根とジルコニウムとの比(硫酸根/ジルコニウム)が0.1〜1.0の範囲となるように調整することによって、この水溶液から硫酸根を含む不溶性のジルコニウム塩の沈殿を生成する。ついで、その沈殿と、アルカリ性物質とを反応させて水酸化物を生成し、その水酸化物を乾燥し、焙焼して、酸化ジルコニウムを得る方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、酸化ジルコニウムの製造方法としては、例えば、水溶性ジルコニウム化合物を水に溶解し、その溶液に硫酸アンモニウムを添加して水溶液を調製する工程と、その水溶液を加熱して塩基性硫酸ジルコニウムの沈殿スラリーを得て、ついで得られたスラリーをアルカリ性物質で処理した後、得られた水酸化ジルコニウムを分離する工程と、その水酸化ジルコニウムを仮焼する工程とを有する酸化ジルコニウムの製造方法において、水溶液中のジルコニウムの濃度がZrOとして40g/L〜70g/L、水溶液中の硫酸アンモニウムの濃度がSOとして40g/L〜70g/L、水溶液中の硫酸アンモニウム濃度がSOとしてジルコニア1モル当り0.45モル〜0.55モルとなるように調製する工程と、水溶液を加熱して得られたスラリーをアンモニアによって急速に中和し、ろ過、洗浄した後、アンモニア水で処理して、塩基性硫酸ジルコニウムから硫酸根を完全に脱離し、水酸化ジルコニウムに変化させる工程とを有する方法が知られている(例えば、特許文献4参照)。
また、酸化ジルコニウムの製造方法としては、例えば、塩基性硫酸ジルコニウムに、アンモニア水、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムから選択される少なくとも1種を添加し、次いで、得られた生成物を500℃以上で焼成して、硫酸担持酸化ジルコニウムを得る方法が知られている(例えば、特許文献5参照)。
特許第5515828号公報 米国特許第2564522号明細書 特公平2−8967号公報 特開平1−270515号公報 特開平11−263621号公報
特許文献1〜4に記載されている、塩基性硫酸ジルコニウムを中和して酸化ジルコニウムを得る方法は、分散性に優れた微小粒径の酸化ジルコニウムの製造に適した方法である。しかしながら、技術の進歩に伴い、特に光学関連用途では、酸化ジルコニウムには、溶媒に対する分散性だけでなく、溶媒に分散したときの透明性が高いことが求められている。
また、分散液中に酸化ジルコニウムの粗大粒子が存在すると、分散液のヘーズ値(曇りの度合)が高くなるという課題がある。分散液のヘーズ値が高いと、分散液を用いて作製した塗料や塗膜のヘーズ値が悪化するため、特に光学関連用途では、より透明性が高く、曇りのない分散液が求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、透明性が高く、経時安定性に優れる分散液を得ることができる酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウム分散液、酸化ジルコニウム含有組成物、塗膜、表示装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ナトリウムの含有量が、溶媒に対する酸化ジルコニウムの分散性に大きな影響を及ぼすことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、硫酸イオンとナトリウムとを含み、硫酸イオンの含有量と、ナトリウムの含有量との比である(硫酸イオンの含有量(mg/kg))/(ナトリウムの含有量(mg/kg))が6以下であり、前記硫酸イオンの含有量が1ppm以上かつ250ppm以下であり、比表面積が75m /g以上かつ90m /g以下であることを特徴とする酸化ジルコニウムを提供する。
また、本発明は、本発明の酸化ジルコニウムが、分散媒に分散されてなることを特徴とする酸化ジルコニウム分散液を提供する。
また、本発明は、本発明の酸化ジルコニウム分散液と、バインダー成分とを含有してなることを特徴とする酸化ジルコニウム含有組成物を提供する。
また、本発明は、本発明の酸化ジルコニウム含有組成物を用いて形成されたことを特徴とする塗膜を提供する。
さらに、本発明は、本発明の塗膜を備えたことを特徴とする表示装置を提供する。
本発明の酸化ジルコニウムによれば、液ヘーズ値が低く、透明性が高い酸化ジルコニウム分散液を得ることができる。
本発明の酸化ジルコニウム分散液は、液ヘーズ値が低く、透明性が高く、酸化ジルコニウムの分散安定性に優れ、分散液の長期保管の安定性に優れる。
本発明の酸化ジルコニウム含有組成物は、透明性が高く、酸化ジルコニウムの分散安定性に優れる、本発明の酸化ジルコニウム分散液を含有する。このため、透明性が高く、酸化ジルコニウムの分散安定性に優れ、組成物の長期保管の安定性に優れる。
本発明の塗膜は、本発明の酸化ジルコニウム含有組成物を用いて形成されているため、透明性に優れている。
本発明の表示装置は、透明性に優れる、本発明の塗膜を備えているので、視認性に優れている。
本発明の酸化ジルコニウム、酸化ジルコニウム分散液、酸化ジルコニウム含有組成物、塗膜、および表示装置の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[酸化ジルコニウム]
本実施形態の酸化ジルコニウム(ZrO)は、硫酸イオン(SO 2−)とナトリウムとを含み、硫酸イオンの含有量と、ナトリウムの含有量との比である(硫酸イオンの含有量(mg/kg))/(ナトリウムの含有量(mg/kg))が6以下である。なお、ナトリウムは、イオン(Na)の状態で含まれていてもよい。
本実施形態の酸化ジルコニウムは、(硫酸イオンの含有量(mg/kg))/(ナトリウムの含有量(mg/kg))が5以下であることが好ましく、0.1以上かつ3以下であることがより好ましい。
本実施形態の酸化ジルコニウムにおいて、硫酸イオンの含有量は、1ppm以上かつ250ppm以下であることが好ましく、50ppm以上かつ150ppm以下であることがより好ましい。
硫酸イオンの含有量が、250ppm以下であれば、酸化ジルコニウムを樹脂中に分散したとき、樹脂中の硫酸イオン濃度が適度であり、樹脂が着色するおそれがない。また、酸化ジルコニウム中の硫酸イオンの含有量を1ppm以上であれば、分散性に優れた微小粒径の酸化ジルコニウムとなる。
本実施形態の酸化ジルコニウムにおいて、ナトリウムの含有量は、300ppm以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましく、25ppm以下であることがさらに好ましい。
酸化ジルコニウムの等電点はpH7〜9であるため、ゼータ電位を用いて酸化ジルコニウムの分散液を作製する場合、酸性条件下で、酸化ジルコニウムを分散することが適している。ナトリウムの含有量が300ppmを超えると、水に酸化ジルコニウムを懸濁させた場合に溶出したナトリウムイオンによって、水系分散液を得ることが困難となるおそれがある。
酸化ジルコニウムの平均一次粒子径は、5nm以上かつ20nm以下であることが好ましく、10nm以上かつ15nm以下であることがより好ましい。
酸化ジルコニウムの平均一次粒子径が5nm以上であれば、酸化ジルコニウムが適度な結晶性を有し、目的とする屈折率が容易に得られる。また、溶媒に酸化ジルコニウムを分散したときに、酸化ジルコニウムが凝集し難く、より透明性の高い分散液が得られる。一方、平均一次粒子径が20nm以下であれば、溶媒に酸化ジルコニウムを分散したとき適度な分散粒径が得られ、より透明性の高い分散液が得られる。
本実施形態において、「平均一次粒子径」とは、個々の粒子そのものの粒子径を意味する。平均一次粒子径の測定方法としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)等を用いて、酸化ジルコニウムそれぞれの長径、例えば、100個以上の酸化ジルコニウムそれぞれの長径、好ましくは500個の酸化ジルコニウムそれぞれの長径を測定し、その算術平均値を算出する方法が挙げられる。
酸化ジルコニウムの比表面積は、特に限定されないが、75m/g以上かつ95m/g以下であることが好ましく、80m/g以上かつ95m/g以下であることがより好ましく、87m/g以上かつ92m/g以下であることがさらに好ましい。
酸化ジルコニウムの比表面積が75m/g以上であれば、適度な酸化ジルコニウムの一次粒子径が得られ、より透明な分散液を得ることができる。一方、酸化ジルコニウムの比表面積が95m/g以下であれば、分散液を作製する場合に必要となる、分散剤やシランカップリング剤等の表面処理剤の量を少なくすることができる。得られた分散液を樹脂中に分散した場合、樹脂の物性値を低下させるおそれがなく、その分散液を用いて作製した塗膜等が容易に所望の屈折率を得ることができる。
[酸化ジルコニウムの製造方法]
本実施形態の酸化ジルコニウムの製造方法としては、塩基性硫酸ジルコニウムを中和して酸化ジルコニウムを得る方法であれば、特に限定されない。例えば、上記の特許文献1〜4に記載されているような公知の酸化ジルコニウムの製造方法が用いられる。
塩基性硫酸ジルコニウムを中和して酸化ジルコニウムを得る方法は、塩基性硫酸ジルコニウムのように粒子径の均一な不溶性ジルコニウム塩の微粒子を経由して、酸化ジルコニウムを得るため、分散性に優れた粒子径が小さい酸化ジルコニウムの製造に適している。
上記の方法により、酸化ジルコニウムを製造する場合、塩基性硫酸ジルコニウムをアルカリ成分で水酸化物に変換した後、乾燥・焼成する必要がある。
アルカリ成分としては、特に限定されないが、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が用いられる。なかでも排水処理やコスト等の観点から、水酸化ナトリウムが好適に用いられる。
塩基性硫酸ジルコニウムをアルカリ成分で水酸化物に変換する場合、酸化ジルコニウムの材料を溶解または分散した溶液に含まれる、余剰の硫酸イオンを除去して、その溶液における(硫酸イオンの含有量(mg/kg))/(ナトリウムの含有量(mg/kg))を低くする必要がある。
塩基性硫酸ジルコニウムを水酸化物に変換した後の洗浄の程度によって、最終的に得られる酸化ジルコニウムにおける、硫酸イオンの含有量とナトリウムの含有量が変化するが、(硫酸イオンの含有量(mg/kg))/(ナトリウムの含有量(mg/kg))を6以下にすればよい。
本実施形態の酸化ジルコニウムにおいて、不純物として取り込まれた硫酸イオンやナトリウムは、酸化ジルコニウムの粒子の成長やネッキングを抑制し、酸化ジルコニウムの粒子が粗大化するのを抑制しているものと考えられる。
本実施形態の酸化ジルコニウムによれば、硫酸イオンの含有量と、ナトリウムの含有量との比である(硫酸イオンの含有量(mg/kg))/(ナトリウムの含有量(mg/kg))が6以下であるので、液ヘーズ値が低く、透明性が高い酸化ジルコニウム分散液を得ることができる。
[酸化ジルコニウム分散液]
本実施形態の酸化ジルコニウム分散液は、本実施形態の酸化ジルコニウムが、分散媒に分散されてなる分散液である。
「分散媒」
本実施形態における分散媒としては、本実施形態の酸化ジルコニウムを分散させることができるものであれば、特に限定されない。例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、およびオクタノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、およびγ−ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、およびジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、およびシクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、およびエチルベンゼン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン等の環状炭化水素、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、およびN−メチルピロリドン等のアミド類等が好適に用いられる。これらの中でも、ゼータ電位を利用して容易に分散液が得られる点からは、水がより好ましい。塗膜等を作製する際の塗工性の観点からは、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、およびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートがより好ましい。これらの溶媒は、1種を単独で用いてよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態の酸化ジルコニウム分散液中の酸化ジルコニウムの含有量は、本実施形態の酸化ジルコニウム分散液全体に対して、1質量%以上かつ60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上かつ50質量%以下であることがより好ましく、30質量%以上かつ40質量%以下であることがさらに好ましい。
酸化ジルコニウム分散液中の酸化ジルコニウムの含有量が1質量%以上であれば、塗料等に酸化ジルコニウム分散液を配合して用いる際、適度な塗料中の溶媒量となり、溶媒のコストや、その塗料を用いて形成した塗膜から溶媒を除去する際のコストを抑えることができる。一方、酸化ジルコニウムの含有量が60質量%以下であれば、酸化ジルコニウムの量が適度であるため、酸化ジルコニウム分散液の流動性が低下することがない。また、酸化ジルコニウム同士が凝集し難く、酸化ジルコニウム分散液の良好な経時安定性を維持できる。
本実施形態の酸化ジルコニウム分散液は、酸化ジルコニウムの含有率を30質量%とし、かつ光路長を2mmとしたときの液ヘーズ値が50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましい。
また、本実施形態の酸化ジルコニウム分散液は、酸化ジルコニウムの含有率を10質量%とし、かつ光路長を2mmとしたときの液ヘーズ値が25%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、15%以下であることがさらに好ましい。
上記の場合における酸化ジルコニウム分散液の液ヘーズ値が50%以下であれば、塗料や塗膜に、酸化ジルコニウム分散液を配合したとき、フェーズ(曇り度)が悪化せず、透明性が高い塗料や塗膜が得られる。
ここで、「ヘーズ値」とは、全光線透過光に対する拡散透過光の割合(%)のことであり、「液ヘーズ値」とは、2mmキュベットを用いて、ヘーズメーター(商品名:HAZE METER TC−H3DP、東京電色社製)で測定した、酸化ジルコニウム分散液のヘーズ値である。
また、本実施形態の酸化ジルコニウム分散液は、その特性を損なわない範囲において、分散剤、水溶性バインダー等の他の成分を含有していてもよい。
本実施形態の酸化ジルコニウム分散液は、酸またはアルカリ成分を添加することにより、ゼータ電位を用いて酸化ジルコニウムを分散させた分散液であっても、分散剤を用いて酸化ジルコニウムを分散させた分散液であってもよい。
分散剤としては、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、オルガノアルコキシシランやオルガノクロロシラン等のシランカップリング剤等が好適に用いられる。これらの分散剤は、酸化ジルコニウムの粒子径や、分散媒の種類に応じて、適宜選択される。これらの分散剤は、1種を単独で用いてよく、2種以上を混合して用いてもよい。特に、樹脂等に酸化ジルコニウム分散液を配合して塗料とする場合、樹脂との相溶性の観点では、樹脂の置換基や構造と同一または類似の構造を有する分散剤を用いることがより好ましい。また、樹脂との反応性の観点では、二重結合性の分散剤等、樹脂と結合できる分散剤用いることがより好ましい。例えば、アクリル樹脂に酸化ジルコニウム分散液を配合する場合、分散剤として3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いて、この分散剤で酸化ジルコニウムを表面処理することが好ましい。
水溶性バインダーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシセルロース、ポリアクリル酸等が用いられる。
また、本実施形態の酸化ジルコニウム分散液は、その特性を損なわない範囲において、重合開始剤、帯電防止剤、屈折率調節剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、レベリング剤、消泡剤、無機充填剤、カップリング剤、防腐剤、可塑剤、流動調整剤、増粘剤、pH調整剤等の一般的な添加剤を適宜含有していてもよい。
[酸化ジルコニウム分散液の製造方法]
本実施形態の酸化ジルコニウム分散液の製造方法としては、酸化ジルコニウム分散液の構成要素として、上述した各材料を、機械的に混合し、酸化ジルコニウムを分散媒中に分散させる方法が挙げられる。
分散装置としては、例えば、ジルコニアビーズを用いたビーズミル、ボールミル等が好適に用いられる。
分散処理に要する時間は、特に限定されないが、分散媒中に酸化ジルコニウムが均一に分散されるために十分な時間であればよい。
本実施形態の酸化ジルコニウム分散液によれば、本実施形態の酸化ジルコニウムを用いることにより、透明性が高く、酸化ジルコニウムの分散安定性に優れ、分散液の長期保管の安定性に優れる。
[酸化ジルコニウム含有組成物]
本実施形態の酸化ジルコニウム含有組成物は、本実施形態の酸化ジルコニウム分散液と、バインダー成分とを含有する。
「バインダー成分」
バインダー成分は、特に限定されないが、例えば、樹脂モノマー、樹脂オリゴマー、樹脂ポリマー、有機ケイ素化合物またはその重合体等を好適に用いることができる。
表示装置等の用途でのバインダー成分としては、一般的なハードコート膜に使用される硬化性樹脂のモノマー、オリゴマーや、ポリマーであれば、特に限定されない。光硬化性樹脂のモノマー、オリゴマーやポリマーを用いてもよく、熱硬化性樹脂のモノマー、オリゴマーやポリマーを用いてもよい。
光硬化性樹脂のモノマーとしては、例えば、1官能アクリレート、2官能アクリレート、3官能アクリレート、4−6官能アクリレート等のラジカル重合系モノマー、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエポキシ樹脂、およびウレタンビニルエーテル、およびポリエステルビニルエーテル等のカチオン重合系モノマーが挙げられる。
光硬化性樹脂のオリゴマーまたはポリマーとしては、例えば、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、共重合系アクリレート、ポリブタジエンアクリレート、シリコンアクリレート、およびアミノ樹脂アクリレート等のラジカル重合系オリゴマーまたはポリマー、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテルエポキシ樹脂、ウレタンビニルエーテル、およびポリエステルビニルエーテル等のカチオン重合系オリゴマーまたはポリマーが挙げられる。
これらの中でも、複数成分を配合しやすく、光開始剤と光安定化剤等とを用いることで硬化障害を抑制できるラジカル重合性のモノマー、オリゴマー、ポリマーが好適に用いられる。
耐擦傷性、耐摩耗性が必要とされる用途には、ジペンタリストルヘキサアクリレート等のラジカル重合系多官能モノマーが好適に用いられる。
密着性、柔軟性、低収縮性が必要とされる用途には、ウレタンアクリレート等のラジカル重合系オリゴマーまたはポリマーが好適に用いられる。
これらの光重合性樹脂のモノマー、オリゴマー、ポリマーは単独で用いることもでき、必要とされる機能に併せて2種以上を混合して用いることもできる。
多官能モノマーのアクリロイル基、メタクリロイル基以外の官能基としては、例えば、ビニル基、アリル基、アリルエーテル基、スチリル基、および水酸基等が挙げられる。
多官能アクリレートの具体例としては、例えば、(メタ)トリメチロールプロパントリアクリレート、(メタ)ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、(メタ)ペンタエリスリトールトリアクリレート、(メタ)ペンタエリスリトールテトラアクリレート、および(メタ)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポリオールポリアクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、およびポリシロキサンアクリレート等が挙げられる。これらの多官能アクリレートは、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態の酸化ジルコニウム含有組成物中には、発明の効果を阻害しない範囲で、官能基が1個または2個であり、上述のモノマーには含まれないモノマーやオリゴマー、分散剤、重合開始剤、帯電防止剤、屈折率調節剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、レベリング剤、消泡剤、無機充填剤、カップリング剤、防腐剤、可塑剤、流動調整剤、増粘剤、pH調整剤、重合開始剤等の一般的な各種添加剤が適宜含有されていてもよい。
分散剤としては、例えば、硫酸エステル系、カルボン酸系、およびポリカルボン酸系等のアニオン型界面活性剤、高級脂肪族アミンの4級塩等のカチオン型界面活性剤、高級脂肪酸ポリエチレングリコールエステル系等のノニオン型界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、およびアマイドエステル結合を有する高分子系界面活性剤等が挙げられる。
重合開始剤は、用いるモノマーの種類に応じて、適宜選択される。光硬化性樹脂のモノマーを用いる場合には、光重合開始剤が用いられる。光重合開始剤の種類や量は、使用する光硬化性樹脂のモノマーに応じて適宜選択される。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、ジケトン系、アセトフェノン系、ベンゾイン系、チオキサントン系、キノン系、ベンジルジメチルケタール系、アルキルフェノン系、アシルフォスフィンオキサイド系、およびフェニルフォスフィンオキサイド系等の公知の光重合開始剤が挙げられる。
本実施形態の酸化ジルコニウム含有組成物は、基材に塗布して塗膜を形成するものであることから、塗工を容易にするために、粘度が0.2mPa・s以上かつ500mPa・s以下であることが好ましく、0.5mPa・s以上かつ200mPa・s以下であることがより好ましい。
酸化ジルコニウム含有組成物の粘度が0.2mPa・s以上であれば、塗膜にした時の膜厚が薄くなりすぎず、膜厚の制御が容易であるため好ましい。一方、酸化ジルコニウム含有組成物の粘度が500mPa・s以下であれば、粘度が高すぎず塗工時における酸化ジルコニウム含有組成物の取扱いが容易となるため好ましい。
酸化ジルコニウム含有組成物の粘度は、酸化ジルコニウム含有組成物に適宜、有機溶媒を添加して、上記の範囲に調整することが好ましい。
有機溶媒としては、上記の酸化ジルコニウム含有組成物と相溶性がよいものであれば特に限定されない。例えば、ヘキサン、ヘプタン、およびシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、およびキシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、およびプロパノール等のアルコール類、塩化メチレン、塩化エチレン等のハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、およびイソホロン等のケトン類、酢酸エチル、および酢酸ブチル等のエステル類、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびプロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アミド系溶媒、およびエーテルエステル系溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態の酸化ジルコニウム含有組成物は、透明性が高く、酸化ジルコニウムの分散安定性に優れる、本発明の酸化ジルコニウム分散液を含有する。このため、透明性が高く、酸化ジルコニウムの分散安定性に優れ、組成物の長期保管の安定性にも優れる。
[酸化ジルコニウム含有組成物の製造方法]
本実施形態の酸化ジルコニウム含有組成物の製造方法としては、酸化ジルコニウム含有組成物の構成要素として上述した各材料を機械的に混合する方法が挙げられる。
混合装置としては、例えば、撹拌機、自公転式ミキサー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等が挙げられる。
[塗膜]
本実施形態の塗膜は、本実施形態の酸化ジルコニウム含有組成物を用いて形成される。
この塗膜の膜厚は、用途に応じて適宜調整されるが、通常0.01μm以上かつ20μm以下であることが好ましく、0.5μm以上かつ10μm以下であることがより好ましく、0.5μm以上かつ2μm以下であることがさらに好ましい。
本実施形態の塗膜の製造方法は、上記の酸化ジルコニウム含有組成物を被塗布物上に塗工することで塗膜を形成する工程と、この塗膜を硬化させる工程とを有する。
塗膜を形成する塗工方法としては、例えば、バーコート法、フローコート法、ディップコート法、スピンコート法、ロールコート法、スプレーコート法、メニスカスコート法、グラビアコート法、吸上げ塗工法、およびはけ塗り法等の通常のウェットコート法が用いられる。
塗膜を硬化させる硬化方法としては、バインダー成分の種類に応じて適宜選択され、熱硬化させるか光硬化させる方法が用いられる。
光硬化に用いるエネルギー線としては、塗膜が硬化すれば、特に限定されない。例えば、紫外線、遠赤外線、近紫外線、赤外線、X線、γ線、電子線、プロトン線、および中性子線等のエネルギー線が用いられる。これらのエネルギー線の中でも、硬化速度が速く、装置の入手および取り扱いが容易である点から、紫外線を用いることが好ましい。
紫外線照射による硬化の場合、200nm〜500nmの波長帯域の紫外線を発生する高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、およびケミカルランプ等を用いて、100〜3,000mJ/cmのエネルギーにて、紫外線を照射する方法等が挙げられる。
本実施形態の塗膜では、本実施形態におけるシャープな粒度分布を有する酸化ジルコニウム、換言すれば、酸化ジルコニウム含有組成物中において、酸化ジルコニウムの大きさがほぼ均一であるため、塗膜中に酸化ジルコニウムが隙間なく均一に充填されやすい。そのため、塗膜の成膜性に優れ、膜面内のすべての箇所での性能が均一となる。従って、例えば、膜面内における屈折率がほぼ均一になるため、塗膜の色ムラの発生が抑制され、表示装置などに適用された場合には、視認性を向上させることができる。
本実施形態の塗膜では、シャープな粒度分布を有する酸化ジルコニウムが用いられているため、膜内に均一に酸化ジルコニウムが充填され、膜内の空隙が少ない。そのため、例えば、屈折率が1.9以上の酸化ジルコニウムを用いて屈折率を向上させたい場合に、従来よりも屈折率を向上させるのに必要な酸化ジルコニウムの量を減らすことができる。従って、10nm〜200nmのような薄膜であっても、塗膜全体に均質に酸化ジルコニウムが充填されて、均質に膜内の空隙を減らすことができるため、塗膜の屈折率を向上させることができる。
また、本実施形態の塗膜では、膜面内の全ての箇所での性能が均一となるため、膜厚が1μm以上の厚膜にしても、光学ムラの発生を抑制することができる。特にケイ素化合物が重合性不飽和基を有する官能基を有する場合、金属酸化物粒子が硬化時に樹脂と結合するため、硬化時に膜中で凝集したり、膜の表面と内部で粒子分布が異なることが抑制されるので好適であり、1μm以上の厚膜の場合は特に好適である。
すなわち、本実施形態の塗膜は、屈折率を調整するための薄膜であってもよく、屈折率を調整でき、かつ、ハードコート性も有する厚膜であっても、用途に応じて適宜選択して用いることができる。
本実施形態の塗膜は、本実施形態の酸化ジルコニウム含有組成物を用いて形成されているため、透明性と成膜性に優れた塗膜を得ることができる。
[塗膜付きプラスチック基材]
本実施形態の塗膜付きプラスチック基材は、樹脂材料を用いて形成された基体本体(プラスチック基材)と、基体本体の少なくとも一面に設けられた本実施形態の塗膜とを有する。
塗膜付きプラスチック基材は、本実施形態の酸化ジルコニウム含有組成物を、公知の塗工法を用いて基体本体上に塗工することで塗膜を形成し、その塗膜を硬化させることにより得られる。
基材本体は、プラスチック基材であれば特に限定されない。例えば、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、アクリル、アクリル−スチリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、および塩化ビニル等のプラスチックから形成されたものが用いられる。
表示装置用途で用いる場合には、基材本体としては、光透過性を有するプラスチック基材を用いることが好ましい。
基材本体は、シート状であってもよく、フィルム状であってもよいが、フィルム状であることが好ましい。
本実施形態の塗膜付きプラスチック基材は、空気を基準として測定した場合に、ヘーズ値が1.4%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがより好ましい。
ここで、「ヘーズ値」とは、全光線透過光に対する拡散透過光の割合(%)のことであり、空気を基準として、ヘイズメーターNDH−2000(日本電色社製)を用い、日本工業規格JIS−K−7136に基づいて測定した値を意味する。
本実施形態の塗膜付きプラスチック基材は、プラスチック基材と塗膜の間にハードコート膜を設けてもよい。さらに、塗膜は屈折率等の性能が異なる膜をさらに積層させてもよい。
本発明の塗膜付きプラスチック基材は、本実施形態の塗膜を具備するため、透明性と成膜性とに優れる。
[表示装置]
本実施形態の表示装置は、本実施形態の塗膜および本実施形態の塗膜付きプラスチック基材のいずれか一方または両方を備える。
表示装置は、特に限定されないが、本実施形態ではタッチパネル用の液晶表示装置について説明する。
[タッチパネル]
タッチパネルにおいて、ITO電極と透明基材(ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック基材)との屈折率差が大きい場合には、ITO電極部分が見え易くなる、いわゆる骨見え現象が起こる。
そのため、屈折率が1.9以上の酸化ジルコニウムを選択した本実施形態の塗膜を、透明基材とITO電極との間の層として設けることにより、透明基材とITO電極の屈折率差を緩和して、骨見え現象を抑制することができる。
本実施形態の塗膜および本実施形態の塗膜付きプラスチック基材のいずれか一方または両方をタッチパネルに設ける方法は、特に限定されず、公知の方法により実装すればよい。例えば、本実施形態の塗膜付きプラスチック基材の塗膜面に、ITO電極をパターニングし、配向膜、液晶層を積層した構造等が挙げられる。
本実施形態の表示装置は、透明性と成膜性とに優れる、本実施形態の塗膜および本実施形態の塗膜付きプラスチック基材のいずれか一方または両方を備えている。このため、塗膜面内における光学特性のばらつきがほとんどないため、視認性に優れた表示装置を得ることができる。
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
「酸化ジルコニウム」
85℃に加熱した0.6Mオキシ塩化ジルコニウム水溶液(700ml)に、15質量%硫酸アンモニウム水溶液を、5分間かけて添加した。
オキシ塩化ジルコニウム水溶液に対する硫酸アンモニウム水溶液の添加量を、モル比で、硫酸アンモニウム:オキシ塩化ジルコニウム=0.45:1となる量にした。
硫酸アンモニウム水溶液を添加した後、オキシ塩化ジルコニウム水溶液は白濁したことから、水に対して不溶性の塩基性硫酸ジルコニウムが生成したことを確認した。
硫酸アンモニウム水溶液を添加した、オキシ塩化ジルコニウム水溶液を30分間攪拌した後、その混合溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液を添加して、混合溶液のpHを9〜10に調整した。
その後、混合溶液を固液分離して、固形分を回収した。ついで、再び、その固形分を1N水酸化ナトリウム水溶液に添加して、固形分から硫酸イオンを除去した。この固液分離と、水酸化ナトリウムによる硫酸イオンを除去する処理とを1セット行った。
その後、回収した固形分を純水により洗浄する処理を1回行って水酸化ジルコニウムを得た。
得られた水酸化ジルコニウムを乾燥した後、430℃で1時間焼成し、その後、焼成物を粉砕して、実施例1の酸化ジルコニウムを得た。
「酸化ジルコニウムの評価」
得られた酸化ジルコニウムのBET比表面積を、比表面積計(BelsorpII、日本ベル社製)を用いて、窒素吸着法によるBET多点法により測定した。結果を表1に示す。
また、酸化ジルコニウムにおける硫酸イオン(SO 2−)の含有量およびナトリウム(Na)の含有量を、燃焼式イオンクロマトグラフィーにより測定した。具体的には、純水に酸化ジルコニウムを懸濁させて、100℃で30分保持した後、その懸濁液の上澄み液を、燃焼式イオンクロマトグラフィーにより評価した。
得られた硫酸イオンの含有量とナトリウムとの含有量から、硫酸イオンの含有量と、ナトリウムの含有量との比である(硫酸イオンの含有量(mg/kg))/(ナトリウムの含有量(mg/kg))を算出した。結果を表1に示す。
「酸化ジルコニウム分散液」
得られた酸化ジルコニウムを30質量%、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを4.5質量%、アミン系分散剤を0.4質量%、メチルイソブチルケトン(MIBK)を65.1質量%混合した後、ビーズミルを用いて、分散処理を行って、実施例1の酸化ジルコニウム分散液を得た。
「酸化ジルコニウム分散液の評価」
得られた酸化ジルコニウム分散液の液ヘーズ値を、2mmキュベットを用いて、ヘーズメーター(商品名:HAZE METER TC−H3DP、東京電色社製)で測定した。結果を表1に示す。
[実施例2]
固液分離処理と、硫酸イオン除去処理とを5セット繰り返し、混合溶液から回収した固形分を純水により洗浄する処理を2回繰り返して水酸化ジルコニウムを得た以外は実施例1と同様にして、実施例2の酸化ジルコニウムを得た。
得られた酸化ジルコニウムのBET比表面積、硫酸イオンの含有量、ナトリウムの含有量、硫酸イオンの含有量とナトリウムの含有量との比を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、実施例2の酸化ジルコニウム分散液を得た。
得られた酸化ジルコニウム分散液の液ヘーズ値を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
[実施例3]
固液分離と、硫酸イオン除去処理とを3セット繰り返し、混合溶液から回収した固形分を純水により洗浄する処理を3回繰り返して水酸化ジルコニウムを得た以外は実施例1と同様にして、実施例3の酸化ジルコニウムを得た。
得られた酸化ジルコニウムのBET比表面積、硫酸イオンの含有量、ナトリウムの含有量、硫酸イオンの含有量とナトリウムの含有量との比を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、実施例3の酸化ジルコニウム分散液を得た。
得られた酸化ジルコニウム分散液の液ヘーズ値を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
[実施例4]
固液分離と、硫酸イオン除去処理とを4セット繰り返し、混合溶液から回収した固形分を純水により洗浄する処理を3回繰り返して水酸化ジルコニウムを得た以外は実施例1と同様にして、実施例4の酸化ジルコニウムを得た。
得られた酸化ジルコニウムのBET比表面積、硫酸イオンの含有量、ナトリウムの含有量、硫酸イオンの含有量とナトリウムの含有量との比を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、実施例4の酸化ジルコニウム分散液を得た。
得られた酸化ジルコニウム分散液の液ヘーズ値を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1では固液分離処理と、水酸化ナトリウムによる硫酸イオン除去処理とを1セット行った後、純水洗浄処理を1回行ったのに対して、純水洗浄処理を2回行った以外は実施例1と同様にして、比較例1の酸化ジルコニウムを得た。
得られた酸化ジルコニウムのBET比表面積、硫酸イオンの含有量、ナトリウムの含有量、硫酸イオンの含有量とナトリウムの含有量との比を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、比較例1の酸化ジルコニウム分散液を得た。
得られた酸化ジルコニウム分散液の液ヘーズ値を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1では固液分離処理と、水酸化ナトリウムによる硫酸イオン除去処理とを1セット行った後、純水洗浄処理を1回行ったのに対して、固液分離処理と、水酸化ナトリウムにより硫酸イオン除去処理とを2セット行った後、純水洗浄処理を3回行った以外は実施例1と同様にして、比較例2の酸化ジルコニウムを得た。
得られた酸化ジルコニウムのBET比表面積、硫酸イオンの含有量、ナトリウムの含有量、硫酸イオンの含有量とナトリウムの含有量との比を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
また、実施例1と同様にして、比較例2の酸化ジルコニウム分散液を得た。
得られた酸化ジルコニウム分散液の液ヘーズ値を、実施例1と同様に測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006547749

表1の結果から、実施例1〜4と、比較例1および2とを比較すると、実施例1〜4の酸化ジルコニウムは、硫酸イオンの含有量と、ナトリウムの含有量との比である(硫酸イオンの含有量(mg/kg))/(ナトリウムの含有量(mg/kg))を4.6以下としたので、液ヘーズ値が低く、透明性が高く、分散安定性に優れた酸化ジルコニウム分散液が得られることが分かった。
また、実施例1〜4の酸化ジルコニウム分散液を、25℃にて90日保管した後、液ヘーズ値を測定したところ、保管前の値とほぼ同一であり、実施例1〜4の酸化ジルコニウム分散液は、長期保管の安定性に優れることが確認された。
[実施例5]
「酸化ジルコニウム含有組成物」
実施例1の酸化ジルコニウム分散液を82.7質量%、ウレタンアクリレート(重量平均分子量(MW)20,000〜40,000)を10.6質量%、重合開始剤を0.6質量%、重合促進剤を0.1質量%、イソプロピルアルコールを6質量%混合して、実施例5の酸化ジルコニウム含有組成物を得た。この組成物は、溶剤以外の成分、すなわち、固形分が40質量%であり、固形分100質量%中の酸化ジルコニウムの含有量は62質量%であった。
「塗膜および塗膜付きプラスチック基材」
得られた酸化ジルコニウム含有組成物を50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、乾燥膜厚が1μmとなるようにバーコーティング法で塗布し、90℃ にて1分間加熱して乾燥させ、塗膜を形成した。
次いで、高圧水銀灯(120W/cm)を用い、塗膜に紫外線を250mJ/cmのエネルギーとなるように露光し、塗膜を硬化させて、実施例5の塗膜付きプラスチック基材を得た。
「塗膜付きプラスチック基材の評価」
「全光線透過率、ヘーズ値」
塗膜付きプラスチック基材の全光線透過率とヘーズ値とを、空気を基準として、ヘーズメーターNDH−2000(日本電色社製)を用い、日本工業規格JIS−K−7136に基づいて測定した。全光線透過率とヘーズ値との測定には、作製した塗膜付きプラスチック基材から100mm×100mmの試験片を作製し、その試験片を用いた。
その結果、全光線透過率は89.3%であり、ヘーズ値は0.73%であった。
「耐擦傷性」
塗膜付きプラスチック基材の耐擦傷性を評価した。
塗膜付きプラスチック基材の塗膜面に対して、#0000のスチールウールを装着したラビングテスター(太平理化工業社製)を用いて、250g/cmの荷重を掛け、10往復させた。次いで、目視で傷の本数を数えたところ、10本以下であった。
「酸化ジルコニウム含有組成物の保管安定性の評価」
得られた組成物の保管安定性は、5℃、25℃、35℃の恒温漕でそれぞれ保管し、30日後、60日後、90日後に、実施例5と同様の方法で塗膜を作製し、その塗膜の全光線透過率およびヘーズ値を測定することにより評価した。
その結果、それぞれの温度で30日間、60日間または90日間保管後、塗膜の全光線透過率は、89.3%〜89.6%、塗膜のヘーズ値は、0.63%〜0.86%であり、ほとんど差異がなかった。従って、実施例5の酸化ジルコニウム含有組成物は、保管安定性に優れることが確認された。
また、上記と同様にして、それぞれの温度で30日間、60日間または90日間保管後の塗膜の耐擦傷性を評価した。その結果、目視で傷の本数を数えたところ、10本以下であった。
[実施例6]
「酸化ジルコニウム分散液」
実施例1の酸化ジルコニウムを40質量%、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを6質量%、アミン系分散剤を0.4質量%、メチルイソブチルケトン(MIBK)を53.6質量%混合した後、ビーズミルを用いて、分散処理を行って、実施例5の酸化ジルコニウム分散液を得た。
得られた酸化ジルコニウム分散液の液ヘーズ値を、実施例1と同様に測定した結果、18.6%であった。
「酸化ジルコニウム含有組成物」
実施例6の酸化ジルコニウム分散液を71.3質量%、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを16.2質量%、重合開始剤を0.6質量%、重合促進剤を0.1質量%、イソプロピルアルコールを5質量%、メチルイソブチルケトンを6.8質量%混合して、実施例6の酸化ジルコニウム含有組成物を得た。この組成物は、溶剤以外の成分、すなわち、固形分が50質量%であり、固形分100質量%中の酸化ジルコニウムの含有量は57質量%であった。
「塗膜付きプラスチック基材」
実施例5の酸化ジルコニウム含有組成物の替わりに、実施例6の酸化ジルコニウム含有組成物を用いた以外は実施例5と同様にして、実施例6の塗膜付きプラスチック基材を得た。
実施例5と同様にして、この塗膜付きプラスチック基材の全光線透過率とヘーズ値を評価した。その結果、全光線透過率は89.5%であり、ヘーズ値は0.85%であった。
また、実施例5と同様にして、実施例6の塗膜付きプラスチック基材の耐擦傷性を評価した。その結果、目視で傷の本数を数えたところ10本以下であった。
本発明の酸化ジルコニウムは、従来、酸化ジルコニウム分散液が使用されている全ての工業用途に適用することができ、例えば、光学フィルム用途、住宅外装用途、熱線遮蔽用途等に適用することができる。

Claims (6)

  1. 硫酸イオンとナトリウムとを含み、硫酸イオンの含有量と、ナトリウムの含有量との比である(硫酸イオンの含有量(mg/kg))/(ナトリウムの含有量(mg/kg))が6以下であり、前記硫酸イオンの含有量が1ppm以上かつ250ppm以下であり、比表面積が75m /g以上かつ90m /g以下であることを特徴とする酸化ジルコニウム。
  2. 請求項1に記載の酸化ジルコニウムが、分散媒に分散されてなることを特徴とする酸化ジルコニウム分散液。
  3. 前記酸化ジルコニウムの含有率を30質量%とし、かつ光路長を2mmとしたときの液ヘーズ値が50%以下であることを特徴とする請求項に記載の酸化ジルコニウム分散液。
  4. 請求項またはに記載の酸化ジルコニウム分散液と、バインダー成分とを含有してなることを特徴とする酸化ジルコニウム含有組成物。
  5. 請求項に記載の酸化ジルコニウム含有組成物を用いて形成されたことを特徴とする塗膜。
  6. 請求項に記載の塗膜を備えたことを特徴とする表示装置。
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