JP6547418B2 - 圧電素子、圧電アクチュエータ、圧電センサ、ハードディスクドライブ、及びインクジェットプリンタ装置 - Google Patents

圧電素子、圧電アクチュエータ、圧電センサ、ハードディスクドライブ、及びインクジェットプリンタ装置 Download PDF

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Description

本発明は、圧電素子、その圧電素子を備えた圧電アクチュエータ、及び圧電センサ、並びにその圧電アクチュエータを備えたハードディスクドライブ、及びインクジェットプリンタ装置に関し、特に圧電素子は圧電体層を用いた圧電素子に関する。
圧電材料の利用について、バルク圧電材料に代わって、薄膜圧電材料を用いた圧電素子の実用化が進んでいる。一例としては圧電体層に加えられた力を電圧に変換する圧電効果を利用したジャイロセンサ、ショックセンサなど、あるいは圧電体層に電圧を印加した際に圧電体層が変形する逆圧電効果を利用したアクチュエータ、インクジェットヘッド、スピーカー、ブザー、レゾネータなどが挙げられる。
圧電材料を薄膜化すると、素子の小型化が可能になり、応用できる分野が広がるとともに、基板上に多数の素子を一括して作製することができるため量産性が増す。またセンサにした場合の感度の向上など性能面での利点も多い。
圧電材料を使用するうえでの指標として、圧電定数であるd31や、e31が挙げられる。これらの値の絶対値が大きいほど、良好な圧電効果、逆圧電効果を示すといわれている。
圧電材料は絶縁性が高いほど、信頼性が高まる傾向にある。絶縁性を示す指標として、リーク電流密度が挙げられる。リーク電流密度が低いほど、絶縁性は高いと言える。
また、既存の圧電材料にはチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)に代表されるように、鉛を含んでいる場合が多い。環境問題の観点より、鉛を使用しない圧電材料の開発が求められている。
特開2011−109037号公報 特開2009−200468号公報
S.H.Baek et al.: Science 334(2011)958 X.Wu et al. : Ferroelectrics 367(2008)61
非特許文献1では、SrRuO薄膜上に鉛系圧電材料Pb(Mg1/3Nb2/3)O−PbTiO (PMN−PT)を薄膜化し、良好な圧電性が得られるという報告がある。しかし、環境への配慮から、鉛を含まない材料を利用することが実用上好ましい。
特許文献1では、非鉛系圧電材料ニオブ酸カリウムナトリウム((K、Na)NbO(以下、KNNともいう))薄膜のリーク電流密度を抑え、良好な圧電特性を得たという報告がある。しかしながら、電極界面との結晶性の乱れにより、生産性、歩留りの低下が懸念される。
特許文献2では、KNN薄膜で良好な圧電特性をえるため、(001)面方位の配向率を80%以上することで、印加電界30kV/cmでの圧電定数|d31|≧80pm/Vが得られると報告がある。しかし、KNNが本来もっている単位格子の自発分極の向きと、印加電圧方向とが平行でないため、ドメインの動きによる信頼性の低下やリーク電流の増加が懸念される。
非特許文献2では、(111)方位に配向したPt膜上に、MOD法を用いて(110)配向強度の強いKNN薄膜を成膜した報告がある。しかし、(001)面の回折強度が大きいため、結晶の乱れによるリーク電流の増加が懸念される。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、KNN薄膜を用いた圧電素子であって、生産性が高く、リーク電流密度を小さい圧電素子を提供することを目的とするものである。
圧電素子のリーク電流密度が小さいということは、信頼性が高まるということなので、圧電効果を用いた圧電素子の場合には、故障が起きにくいセンサ等の用途に応用でき、逆圧電効果を用いた圧電素子の場合でも、耐久性の高いアクチュエータ等の用途に応用することができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る圧電素子は、下部電極と、一般式ABOで表されるペロブスカイト型化合物であるニオブ酸カリウムナトリウムからなる圧電体層と、上部電極とを有する圧電素子であって、前記圧電体層は前記下部電極と前記上部電極との間に存在し、前記圧電体層は、X線回折パターン(2θ/θ)における回折ピークの2θの角度が21.1°≦2θ≦23.4°の範囲にある強度の最大値を、30.1°≦2θ≦33.3°の範囲にある回折ピークの強度で割った値が0以上0.04以下であることを特徴とする圧電素子である。
圧電素子は、基板と、基板上に設けられた酸化物層と、酸化物層上に設けられた下部電極と、下部電極上に形成された圧電体層、とを備えてよい。
酸化物層は、ZrO 、Y 、MgO、SiO 、LaNiO 、SrRuO 、BaTiO 及びSrTiO からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよい。
圧電素子は、基板と、基板上に設けられた下部電極と、下部電極上に形成された圧電体層、とを備えてもよい。
基板は、(100)面方位又は(110)面方位を有してよい。
基板は、Si基板、MgO基板、SrTiO 基板又はLaAlO 基板であってよい。
ニオブ酸カリウムナトリウムからなる圧電体層のX線回折パターン(2θ/θ)における回折ピークは、2θの角度が21.1°≦2θ≦23.4°の範囲にあるピークを疑似立方晶における{001}面による回折ピーク、30.1°≦2θ≦33.3°の範囲にあるピークを疑似立方晶における{110}面による回折ピークとした。ピークの同定には以下の式で表わされるブラックの回折条件を参考にした。
2dsinθ=nλ
ここで、d:格子面間隔、θ:入射X線と格子面のなす角度、λ:入射X線の波長(0.15418nm)、n:整数 である。
ここで、{001}面とは、(001)面、(010)面、(100)面の何れかを指す。同様に{110}面は、(110)面、(101)面、(011)面の何れかを指す。
本発明に係る圧電素子の圧電体層において、{001}面による回折強度が小さいほど、下部電極の格子による拘束により起こる圧電体層のリーク電流が低減されて、信頼性の高い良好な圧電特性を得ることができる。
また、{110}優先配向になると、圧電体層の単位格子の自発分極の向きである{110}方向と平行に電界を印加することができる。それにより、電圧印加によるドメインや結晶粒の動きが低減され、リーク電流低下が起き、信頼性の高い良好な圧電特性を得ることができる。
圧電体層において、X線回折パターン(2θ/θ)における回折ピークの2θの角度が21.1°≦2θ≦23.4°の範囲にある{001}面による回折ピークの強度の最大値を、30.1°≦2θ≦33.3°の範囲にある{110}面による回折ピークの強度で割った値が0.04を超えると、下部電極の格子定数と圧電体層の格子とのミスフィット増大により、圧電体層の応力が増大し、圧電体層にクラックが入るおそれがある。また、圧電体層の単位格子の自発分極の向きと印加される電界の向きとが平行でないため、ドメインや結晶粒の動きが増大し、リーク電流の増大につながり、信頼性の低下を招く。
なお、本発明に係る圧電素子の圧電体層において、X線回折パターン(2θ/θ)における回折ピークの2θの角度が21.1°≦2θ≦23.4°の範囲にある強度の最大値を、30.1°≦2θ≦33.3°の範囲にある{110}面による回折ピークの強度で割った値には下限はなく、0に近い、即ち圧電体層が{110}面による回折ピークを示す格子のみからなることが好ましい。
また、本発明に係る圧電素子では、前記下部電極は、{001}面配向している導電性物質からなり、前記圧電体層に接していることができる。この構成とすることにより、圧電体層と下部電極との界面に起こるストレスが軽減され、圧電素子の信頼性向上につながる。ここで、導電性物質とはPt(白金)、Ni(ニッケル)、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)、Ir(イリジウム)、SrRuO、LaNiO、Pt0.8Ir0.2が挙げられる。
その中でも、下部電極は導電性物質として白金を用いることが望ましい。このことにより、圧電体層に効率よく電界を印加することができる。
また、この圧電体層は、種々の目的に応じてLi(リチウム)、Ta(タンタル)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Zr(ジルコニウム)、Mn(マンガン)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)、から選ばれる少なくとも1種類以上の添加物を含んでも良い。
一般に、配向性の高い圧電体層を形成するには、圧電体層の形成に先だって、配向制御層を形成しておくことが有効であるとされているが、本発明に係る圧電素子における圧電体層の形成においては、圧電体層の配向を制御するための配向制御層を用いなくても配向性が高く、優れた圧電特性を示す圧電体層が得られるため、工程の簡略化、材料費の削減をすることができる。
本発明に係る圧電アクチュエータは、上記の構成で表される圧電素子を有している。圧電アクチュエータとして具体的には、ハードディスクドライブのヘッドアセンブリ、インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータなどが挙げられる。
また、本発明に係る圧電センサは、上記の構成で表される圧電素子を有している。圧電センサとして具体的には、ジャイロセンサ、圧力センサ、脈波センサなどが挙げられる。
そして、本発明に係るハードディスクドライブ、及びインクジェットプリンタ装置には上記の圧電アクチュエータが用いられている。
本発明に係わる圧電素子によれば、従来のKNN薄膜を用いた圧電素子よりも、圧電特性や信頼性を向上させることができる。また、本発明に係る圧電アクチュエータ、及び圧電センサにおいても圧電特性や信頼性の向上を図ることができ、高性能なハードディスクドライブ、及びインクジェットプリンタ装置を提供することができる。
本発明の一実施態様に係わる圧電素子の構成図である。 本発明に係わる圧電素子における圧電体層と下部電極とに対するX線回折パターン(2θ/θ)である。 本発明に係わる圧電アクチュエータの構造図である。 本発明に係わる圧電アクチュエータの構造図である。 本発明に係わる圧電センサの構造図である。 本発明に係わる圧電センサの構造図である。 本発明に係わる圧電センサの構造図である。 本発明に係わる圧電センサの構造図である。 本発明に係わるハードディスクドライブの構造図である。 本発明に係わるインクジェットプリンタ装置の構造図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な一実施形態について詳細に説明する。なお、図面において、同一又は同等の要素については同一の符号を付す。また、上下左右の位置関係は図面に示す通りである。また、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
(圧電素子)
図1に本実施形態に係る圧電素子100を示す。圧電素子100は、基板4と、基板4上に設けられた酸化物層6と下部電極8と、下部電極8上に形成された圧電体層10と上部電極14とを備える。
基板4には、シリコン基板、MgO基板、SrTiO基板などを用いることができる。基板4は、一例として、50μm以上1000μm以下の厚さを有する。
酸化物層6にはZrO、Y、YSZ(7mol%Y−ZrO)、MgO、LaNiO、SrRuO、BaTiO、SrTiO等を用いることができる。酸化物層6は、スパッタリング法、真空蒸着法、熱酸化法、印刷法、スピンコート法、ゾルゲル法などにより形成することができる。酸化物層6は、一例として、5nm以上1000nm以下の厚さを有する。基板4にMgO基板やSrTiO基板などの酸化物基板を用いた場合、酸化物層6は用いなくてもよい場合もある。
下部電極8として可能な材料としては、Pt(白金)、Ni(ニッケル)、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)、Ir(イリジウム)、SrRuO、LaNiO、Pt0.8Ir0.2等から選ばれる1つもしくは複数の組み合わせが挙げられる。下部電極8は、スパッタリング法、真空蒸着法などにより形成することができる。例えばPtを用いる場合、{001}面方位に配向されたPt電極を得ることができる。下部電極8は、一例として、0.01μm以上1.0μm以下の厚さを有する。
下部電極8には、酸素プラズマを用いたアッシングや、アルゴンプラズマを用いたエッチング等の表面処理を加えることができる。これにより、下部電極8の表面状態が変化し、良好な圧電体層10を形成することができる。
圧電体層10は一般式ABOで表されるペロブスカイト型化合物であるニオブ酸カリウムナトリウムからなり、スパッタリング法、真空蒸着法、印刷法、スピンコート法、ゾルゲル法などにより形成することができる。
この圧電体層10は、Li(リチウム)、Ta(タンタル)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Zr(ジルコニウム)、Mn(マンガン)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)、から選ばれる少なくとも1種類以上の添加物を含んでも良い。これにより、素子の圧電特性をさらに高めることができる。
圧電体層10の膜厚は、特に限定されず、例えば、0.5〜10μm程度とすることができる。
この圧電体層10についてX線回折パターン(2θ/θ)測定を行うと、2θの角度が21.1°≦2θ≦23.4°の範囲にある疑似立方晶における(001)面による回折ピークの強度の最大値を、30.1°≦2θ≦33.3°の範囲にある疑似立方晶における{110}面による回折ピークの強度で割った値が0.04以下であり、これは、圧電体層10が{110}面方位に優先配向していることを示している。その結果の一例として、本発明に係わる圧電素子100における圧電体層10と下部電極8とに対するX線回折パターン(2θ/θ)を図2に示す。図2において、2θの角度が21.1°≦2θ≦23.4°の範囲にある強度の最大値を、30.1°≦2θ≦33.3°の範囲にある(110)面による回折ピークの強度で割った値は0.0064であった。
図2において、46.1°≦2θ≦46.7°の範囲にあるピークはPt(白金)の(002)面によるものである。これは、白金は{001}面に配向していることを示している。
圧電体層10の配向性を確認する他の方法としては、TEM(透過電子顕微鏡)やEBSD(電子線後方散乱回折法)を用いて、サンプルの電子線回折像を見る方法などが挙げられる。
上部電極14は、一例として、Ptから形成される。上部電極14は、一例として、0.02μm以上1.0μm以下の厚さを有する。また、上部電極14として、Pd(パラジウム)、Rh(ロジウム)、Au(金)、Cu(銅)、Ni(ニッケル)、Ru(ルテニウム)、Ir(イリジウム)、Mo、Ti(チタン)、Ta(タンタル)、Al(アルミニウム)等の金属材料、又はSrRuO、LaNiO等の導電性金属酸化物を用いることもできる。上部電極14は、スパッタリング法、真空蒸着法、印刷法、スピンコート法、ゾルゲル法などにより形成することができる。
上部電極14を形成後、フォトリソグラフィおよびドライエッチング、ウエットエッチングにより圧電体層10を含む積層体をパターニングし、基板4を切断加工することで、例えば可動部分寸法が5mm×15mmである圧電素子100を得ることができる。
なお、圧電素子100から基板4及び/又は酸化物層6を除去してもよい。これにより、圧電素子の変位量や感度を高めることができる。
また、圧電素子100を保護膜によりコーティングしてもよい。これにより、信頼性をより高めることができる。
(圧電アクチュエータ)
図3Aは、これらの圧電素子を用いた圧電アクチュエータの一例としてのハードディスクドライブ(以下HDDとも呼ぶ)に搭載されたヘッドアセンブリの構成図である。この図に示すように、ヘッドアセンブリ200は、その主なる構成要素として、ベースプレート9、ロードビーム11、フレクシャ17、駆動素子である第1及び第2の圧電素子13、及びヘッド素子19aを備えたスライダ19を備えている。
そして、ロードビーム11は、ベースプレート9に例えばビーム溶接などにより固着されている基端部11bと、この基端部11bから先細り状に延在された第1及び第2の板バネ部11c及び11dと、第1及び第2の板バネ部11c及び11dの間に形成された開口部11eと、第1及び第2の板バネ部11c及び11dに連続して直線的かつ先細り状に延在するビーム主部11fと、を備えている。
第1及び第2の圧電素子13は、所定の間隔をもってフレクシャ17の一部である配線用フレキシブル基板15上にそれぞれ配置されている。スライダ19はフレクシャ17の先端部に固定されており、第1及び第2の圧電素子13の伸縮に伴って回転運動する。
第1及び第2の圧電素子13は、下部電極と、上部電極と、この下部電極および上部電極に挟まれた圧電体層から構成されており、本発明の圧電アクチュエータに用いる圧電素子として、リーク電流密度が小さい圧電素子を用いることで、信頼性が高めることができる。
図3Bは、上記の圧電素子を用いた圧電アクチュエータの他の例としてのインクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの構成図である。
圧電アクチュエータ300は、基材20上に、絶縁膜23、下部電極24、圧電体層25および上部電極26を積層して構成されている。
所定の吐出信号が供給されず下部電極24と上部電極26との間に電圧が印加されていない場合、圧電体層25には変形を生じない。吐出信号が供給されていない圧電素子が設けられている圧力室21には、圧力変化が生じず、そのノズル27からインク滴は吐出されない。
一方、所定の吐出信号が供給され、下部電極24と上部電極26との間に一定電圧が印加された場合、圧電体層25に変形を生じる。吐出信号が供給された圧電素子が設けられている圧力室21ではその絶縁膜23が大きくたわむ。このため圧力室21内の圧力が瞬間的に高まり、ノズル27からインク滴が吐出される。
ここで、本発明の圧電アクチュエータに用いる圧電素子として、リーク電流密度が小さい圧電素子を用いることで信頼性が高めることができる。
(圧電センサ)
図4Aは、上記の圧電素子を用いた圧電センサの一例としてのジャイロセンサの構成図(平面図)であり、図4Bは図4AのA−A線矢視断面図である。
ジャイロセンサ400は、基部110と、基部110の一面に接続する二つのアーム120、130を備える音叉振動子型の角速度検出素子である。このジャイロセンサ400は、上述の圧電体素子を構成する圧電体層30、上部電極31、及び下部電極32を音叉型振動子の形状に則して微細加工して得られたものであり、各部(基部110、及びアーム120、130)は、圧電素子によって一体的に形成されている。
一方のアーム120の第一の主面には、駆動電極層31a、31b、及び検出電極層31dがそれぞれ形成されている。同様に、他方のアーム130の第一の主面には、駆動電極層31a、31b、及び検出電極層31cがそれぞれ形成されている。これらの各電極層31a、31b、31c、31dは、上部電極31を所定の電極形状にエッチングすることにより得られる。
なお、基部110、及びアーム120、130のそれぞれの第二の主面(第一の主面の裏側の主面)にべた状に形成されている下部電極32は、ジャイロセンサ400のグランド電極として機能する。
ここで、それぞれのアーム120、130の長手方向をZ方向とし、二つのアーム120、130の主面を含む平面をXZ平面とした上で、XYZ直交座標系を定義する。
駆動電極層31a、31bに駆動信号を供給すると、二つのアーム120、130は、面内振動モードで励振する。面内振動モードとは、二つのアーム120、130の主面に平行な向きに二つのアーム120、130が励振する振動モードのことを称する。例えば、一方のアーム120が−X方向に速度V1で励振しているとき、他方のアーム130は+X方向に速度V2で励振する。
この状態でジャイロセンサ400にZ軸を回転軸として角速度ωの回転が加わると、二つのアーム120、130のそれぞれについて振動方向に垂直にコリオリ力が作用し、面外振動モードで励振し始める。面外振動モードとは、二つのアーム120、130の主面に直交する向きに二つのアーム120、130が励振する振動モードのことを称する。例えば、一方のアーム120に作用するコリオリ力F1が−Y方向であるとき、他方のアーム130に作用するコリオリ力F2は+Y方向である。
コリオリ力F1、F2の大きさは、角速度ωに比例するため、コリオリ力F1、F2によるアーム120、130の機械的な歪みを圧電体層30によって電気信号(検出信号)に変換し、これを検出電極層31c、31dから取り出すことにより角速度ωを求めることができる。
本発明の圧電センサに用いる圧電素子として、リーク電流密度が小さい圧電素子を用いることで、安定した検出感度を得ることができる。
図4Cは、上記の圧電素子を用いた圧電センサの第二の例としての圧力センサの構成図である。
圧力センサ500は、圧力を受けたときに対応するための空洞45を有するとともに、圧電素子40を支える支持体44と、電流増幅器46と、電圧測定器47とから構成されている。圧電素子40は共通電極層41と圧電体層42と個別電極層43とからなり、この順に支持体44に積層されている。ここで、外力がかかると圧電素子40がたわみ、電圧測定器47で電圧が検出される。
本発明の圧電センサに用いる圧電素子として、リーク電流密度が小さい圧電素子を用いることで、安定した検出感度を得ることができる。
図4Dは、上記の圧電素子を用いた圧電センサの第三の例としての脈波センサの構成図である。
は、基材51上に送信用圧電素子、及び受信用圧電素子を搭載した構成となっており、ここで、送信用圧電素子では送信用圧電体層52の厚み方向の両面には電極層54a、55aが形成されており、受信用圧電素子では受信用圧電体層53の厚み方向の両面にも電極層54b、55bが形成されている。また、基材51には、電極56、上面用電極57が形成されており、電極層54a、54bと上面用電極57とはそれぞれ配線58で電気的に接続されている。
生体の脈を検出するには、先ず脈波センサ600の基材裏面(圧電素子が搭載されていない面)を生体に当接させる。そして、脈の検出時に、送信用圧電素子の両電極層54a、55aに特定の駆動用電圧信号を出力させる。送信用圧電素子は両電極層54a、55aに入力された駆動用電圧信号に応じて励振して超音波を発生し、該超音波を生体内に送信する。生体内に送信された超音波は血流により反射され、受信用圧電素子により受信される。受信用圧電素子は、受信した超音波を電圧信号に変換して、両電極層54b、55bから出力する。
本発明の圧電センサに用いる圧電素子として、リーク電流密度が小さい圧電素子を用いることで、高い信頼性と安定した検出感度を得ることができる。
(ハードディスクドライブ)
図5は、図3Aに示したヘッドアセンブリを搭載したハードディスクドライブの構成図である。
ハードディスクドライブ700は、筐体60内に、記録媒体としてのハードディスク61と、これに磁気情報を記録及び再生するヘッドスタックアセンブリ62とを備えている。ハードディスク61は、図示を省略したモータによって回転させられる。
ヘッドスタックアセンブリ62は、ボイスコイルモータ63により支軸周りに回転自在に支持されたアクチュエータアーム64と、このアクチュエータアーム64に接続されたヘッドアセンブリ65(200)とから構成される組立て体を、図の奥行き方向に複数個積層したものである。ヘッドアセンブリ65の先端部には、ハードディスク61に対向するようにヘッドスライダ19が取り付けられている(図3A参照)。
ヘッドアセンブリ65は、ヘッド素子19a(図3A参照)を2段階で変動させる形式を採用している。ヘッド素子19aの比較的大きな移動はボイスコイルモータ63によるヘッドアセンブリ65、及びアクチュエータアーム64の全体の駆動で制御し、微小な移動はヘッドアセンブリ65の先端部によるヘッドスライダ19の駆動により制御する。
このヘッドアセンブリ65に用いられる圧電素子において、リーク電流密度が小さい圧電素子を用いることで、高い信頼性と安定したアクセス性を得ることができる。
(インクジェットプリンタ装置)
図6は、図3Bに示したインクジェットプリンタヘッドを搭載したインクジェットプリンタ装置の構成図である。
は、主にインクジェットプリンタヘッド70、本体71、トレイ72、ヘッド駆動機構73を備えて構成されている。圧電アクチュエータ300はインクジェットプリンタヘッド70内に搭載されている。
インクジェットプリンタ装置800は、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの計4色のインクカートリッジを備えており、フルカラー印刷が可能なように構成されている。また、このインクジェットプリンタ装置800は、内部に専用のコントローラボード等を備えており、インクジェットプリンタヘッド70のインク吐出タイミング及びヘッド駆動機構73の走査を制御する。また、本体71は背面にトレイ72を備えるとともに、その内部にオートシートフィーダ(自動連続給紙機構)76を備え、記録用紙75を自動的に送り出し、正面の排出口74から記録用紙75を排紙する。
このインクジェットプリンタヘッド70の圧電アクチュエータに用いられる圧電素子において、リーク電流密度が小さい圧電素子を用いることで、高い信頼性と高い安全性を有するインクジェットプリンタ装置を提供することができる。
例えば、本発明の圧電素子は、ジャイロセンサ、ショックセンサ、マイクロフォンなどの圧電効果を利用したアプリケーション、あるいはアクチュエータ、インクジェットヘッド、スピーカー、ブザー、レゾネータなどの逆圧電効果を利用したアプリケーションに用いることができるが、逆圧電効果を利用したアプリケーションに特に好適である。
以上、本発明の圧電素子などの好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。圧電性の下位概念である強誘電性を用いて使用したアプリケーションも、本発明の圧電素子に含まれる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(圧電素子の作製と配向性測定)
(実施例1)
本実施例において、「基体」とは、各工程における被成膜体を意味する。
(100)面方位を有する直径3インチのシリコンウエハ(基板4)を真空蒸着装置の真空チャンバ内に設置し、真空排気を行ったのちに、酸化物層6として、YSZ(7mol%Y−ZrO)、下部電極8としてPtを成膜した。成膜時の基体温度はYSZのときは900℃、Ptのときは700℃とした。酸化物層6の厚さは10nm、下部電極8の厚さは200nmとした。
下部電極8を成膜後、下部電極8の面直方向の配向性を確認するためにout−of−plane XRD(X−Ray Diffraction:X線回折)測定を行った。out−of−plane XRD測定は、試料表面に対して平行な格子面を測定する対称反射測定(2θ/θ測定)と、表面に斜交する格子面を測定する非対称反射測定に分けられる。本実施例においては、2θ/θ測定を行った。2θ/θ測定の結果より、Ptが{001}面方位に配向していることを確認した。
続いて、基体をエッチングチャンバーに移し、アルゴンイオンで下部電極8の表面を3回エッチングした。このときアルゴンガスを電離させるための電力は、1回目は20W、2回目は100W、3回目は20Wとした。エッチング時間は、1回目、2回目、3回目とも、25秒とした。そして、酸素プラズマで下部電極8の表面に60秒間アッシングを施した。
続いて、基体を複数のスパッタリングターゲットを装着したRFスパッタリング装置のチャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層10として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとしてはMn(マンガン)を1mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層10の厚さは3200nmとした。
圧電体層10を成膜後、圧電体層10の面直方向の配向性を確認するためにXRD測定を行った。結果は図2に示したようなXRDパターンとなり、本実施例では、2θの角度が21.1°≦2θ≦23.4°の範囲にある{001}面による回折ピークの強度の最大値を、30.1°≦2θ≦33.3°の範囲にある{110}面による回折ピークの強度で割った値が0.0064であり、0.04以下であることが示された。なお、図2において、46.1°≦2θ≦46.7°の範囲にあるピークはPt(白金)の(002)面によるものである。これは、白金は{001}面に配向していることを示している。
その後、基体を再びRFスパッタリング装置の別チャンバに移し、真空排気を行った後に、上部電極14としてPtを成膜した。成膜時の基体温度は200℃、上部電極14の厚さは200nmとした。
上部電極14を形成後、フォトリソグラフィおよびドライエッチング、ウエットエッチングにより圧電体層10を含む積層体をパターニングし、ウエハを切断加工することで、可動部分寸法が5mm×15mmである圧電素子100を得た。
(実施例2)
実施例1において、下部電極を成膜後、アッシングやエッチングを施さずに、基体をRFスパッタリング装置の別チャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとしてはMnを0.8mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層の厚さは3200nmとした。圧電体層の配向性の確認、圧電素子の作製は、実施例1と同様に行った。
(実施例3)
(100)面方位を有する、サイズ15mm×15mm×0.5mmのMgO基板(基板4)をRFスパッタリング装置の真空チャンバ内に設置し、下部電極8としてPtを成膜した。成膜時の基体温度は700℃で成膜をした。下部電極8の厚さは200nmとした。
下部電極8を成膜後、下部電極8の面直方向の配向性を確認するためにout−of−plane XRD測定を行った。out−of−plane XRD測定とは、試料表面に対して平行な格子面を測定する対称反射測定(2θ/θ測定)と、表面に斜交する格子面を測定する非対称反射測定に分けられる。本実施例においては、2θ/θ測定を行った。2θ/θ測定の結果より、Ptが(002)面方位に配向していることを確認した。これは、白金が{001}面に配向していることを示している。
続いて、基体表面に酸素プラズマで60秒間アッシングを施した。その後、基体をエッチングチャンバーに移し、アルゴンイオンで下部電極8の表面を3回エッチングした。このときアルゴンガスを電離させるための電力は、1回目は20W、2回目は50W、3回目は20Wとした。エッチング時間は、1回目、2回目、3回目とも、25秒とした。そして、再度酸素プラズマで60秒間アッシングを施した。
続いて、基体を複数のスパッタリングターゲットを装着したRFスパッタリング装置のチャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層10として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとして、Mnを1mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層10の厚さは3200nmとした。圧電体層10の配向性の確認、圧電素子100の作製は、実施例1と同様に行った。
(実施例4)
(110)面方位を有する、サイズ15mm×15mm×0.5mmのMgO基板(基板4)をRFスパッタリング装置の真空チャンバ内に設置し、下部電極8としてPtを成膜した。成膜時の基体温度は700℃で成膜をした。下部電極8の厚さは200nmとした。
下部電極8を成膜後、下部電極8の面直方向の配向性を確認するためにout−of−plane XRD測定を行った。out−of−plane XRD測定とは、試料表面に対して平行な格子面を測定する対称反射測定(2θ/θ測定)と、表面に斜交する格子面を測定する非対称反射測定に分けられる。本実施例においては、2θ/θ測定を行った。2θ/θ測定の結果より、Ptが{110}面方位に配向していることを確認した。
その後、基体をエッチングチャンバーに移し、アルゴンイオンで下部電極8の表面を3回エッチングした。このときアルゴンガスを電離させるための電力は、1回目は50W、2回目は55W、3回目は50Wとした。エッチング時間は、1回目、2回目、3回目とも、25秒とした。
続いて、基体を複数のスパッタリングターゲットを装着したRFスパッタリング装置のチャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層10として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとして、Mnを1mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層10の厚さは3200nmとした。圧電体層10の配向性の確認、圧電素子100の作製は、実施例1と同様に行った。
(実施例5)
(100)面方位を有する、サイズ15mm×15mm×0.5mmのLaAlO基板(基板4)をRFスパッタリング装置の真空チャンバ内に設置し、下部電極8としてLaNiOを成膜した。成膜時の基体温度は700℃で成膜をした。下部電極8の厚さは120nmとした。
下部電極8を成膜後、下部電極8の面直方向の配向性を確認するためにout−of−plane XRD測定を行った。out−of−plane XRD測定は、試料表面に対して平行な格子面を測定する対称反射測定(2θ/θ測定)と、表面に斜交する格子面を測定する非対称反射測定に分けられる。本実施例においては、2θ/θ測定を行った。2θ/θ測定の結果より、下部電極8は{001}面に配向していることを確認した。
続いて、基体表面に酸素プラズマでアッシングを60秒間施した。その後、基体をエッチングチャンバーに移し、アルゴンイオンで下部電極8の表面を3回エッチングした。このときアルゴンガスを電離させるための電力は、1回目は100W、2回目は40W、3回目は10Wとした。エッチング時間は、1回目、2回目、3回目とも、25秒とした。そして、再度酸素プラズマでアッシングを60秒間施した。
圧電体層10として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとして、Mnを0.5mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は750℃、圧電体層10の厚さは3200nmとした。圧電体層10の配向性の確認、圧電素子100の作製は、実施例1と同様に行った。
(実施例6)
熱酸化膜(SiO:酸化物層6)付きの直径3インチのシリコンウエハ(基板4)を真空蒸着装置の真空チャンバ内に設置し、真空排気を行ったのちに、下部電極8としてNiを成膜した。成膜時の基体温度は500℃とした。下部電極8の厚さは100nmとした。
下部電極8を成膜後、下部電極8の面直方向の配向性を確認するためにout−of−plane XRD測定を行った。out−of−plane XRD測定は、試料表面に対して平行な格子面を測定する対称反射測定(2θ/θ測定)と、表面に斜交する格子面を測定する非対称反射測定に分けられる。本実施例においては、2θ/θ測定を行った。2θ/θ測定の結果より、Niは配向性を有しないことを確認した。
続いて、基体表面に酸素プラズマでアッシングを60秒間施した。その後、基体をエッチングチャンバーに移し、アルゴンイオンで下部電極8の表面を3回エッチングした。このときアルゴンガスを電離させるための電力は、1回目は20W、2回目は10W、3回目は25Wとした。エッチング時間は、1回目、2回目、3回目とも、25秒とした。そして、再度酸素プラズマで60秒間アッシングを施した。
続いて、基体を複数のスパッタリングターゲットを装着したRFスパッタリング装置のチャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層10として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとして、Mnを1mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層10の厚さは3200nmとした。圧電体層10の配向性の確認、圧電素子100の作製は、実施例1と同様に行った。
(実施例7)
熱酸化膜(SiO:酸化物層6)付きの直径3インチのシリコンウエハ(基板4)を真空蒸着装置の真空チャンバ内に設置し、真空排気を行ったのちに、下部電極8としてPtを成膜した。成膜時の基体温度は700℃とした。下部電極8の厚さは200nmとした。
下部電極8を成膜後、下部電極8の面直方向の配向性を確認するためにout−of−plane XRD測定を行った。out−of−plane XRD測定は、試料表面に対して平行な格子面を測定する対称反射測定(2θ/θ測定)と、表面に斜交する格子面を測定する非対称反射測定に分けられる。本実施例においては、2θ/θ測定を行った。2θ/θ測定の結果より、下部電極8は(111)面に配向をしていることが確認された。
続いて、基体表面に酸素プラズマでアッシングを60秒間施した。その後、基体をエッチングチャンバーに移し、アルゴンイオンで下部電極8の表面を3回エッチングした。このときアルゴンガスを電離させるための電力は、1回目は10W、2回目は75W、3回は90Wとした。エッチング時間は、1回目、2回目、3回目とも、25秒とした。そして、再度酸素プラズマでアッシングを60秒間施した。
続いて、基体を複数のスパッタリングターゲットを装着したRFスパッタリング装置のチャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層10として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとして、Mnを0.7mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層10の厚さは3200nmとした。圧電体層10の配向性の確認、圧電素子100の作製は、実施例1と同様に行った。
(比較例1)
実施例4において、下部電極を成膜後、酸素プラズマによるアッシングを60秒間施した後、アルゴンイオンを用いたエッチングを行わなかった。
基体をRFスパッタリング装置の別チャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとしては、Mnを0.1mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層の厚さは3200nmとした。圧電体層の配向性の確認、圧電素子の作製は、実施例1と同様に行った。
(比較例2)
実施例6において、下部電極を成膜後、アッシングを施さずに、基体をエッチングチャンバーに移し、アルゴンイオンで下部電極の表面を3回エッチングした。このときのアルゴンガスを電離させるための電力は、1回目50W、2回目10W、3回目50Wとした。エッチング時間は、1回目、2回目、3回目とも、25秒とした。その後も、酸素プラズマによる下部電極の表面にアッシングは施さなかった。
基体をRFスパッタリング装置の別チャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとしては、添加物を含まないニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層の厚さは3200nmとした。圧電体層の配向性の確認、圧電素子の作製は、実施例1と同様に行った。
(比較例3)
実施例7において、基体表面に酸素プラズマでアッシングを60秒間施した後、基体をエッチングチャンバーに移し、アルゴンイオンで下部電極の表面を3回エッチングした。このときアルゴンガスを電離させるための電力は、1回目は50W、2回目は55W、3回は45Wとした。エッチング時間は、1回目、2回目、3回目とも、25秒とした。
続いて、基体を複数のスパッタリングターゲットを装着したRFスパッタリング装置のチャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとして、Mnを0.7mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層の厚さは3200nmとした。圧電体層の配向性の確認、圧電素子の作製は、実施例1と同様に行った。
(比較例4)
実施例7において、基体表面に酸素プラズマでのアッシングや、アルゴンイオンによるエッチングは行わずに、基体を複数のスパッタリングターゲットを装着したRFスパッタリング装置のチャンバに移し、真空排気を行ったのちに、圧電体層として、ニオブ酸カリウムナトリウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットとして、Mnを0.7mol%含むニオブ酸カリウムナトリウム焼結体を用いた。成膜時の基体温度は950℃、圧電体層の厚さは3200nmとした。圧電体層の配向性の確認、圧電素子の作製は、実施例1と同様に行った。
(圧電素子の評価)
実施例1〜7、および比較例1〜4の各圧電素子のリーク電流密度を強誘電体評価システムTF−1000(aixACCT社製)を用いて評価した。印加電圧は15Vとし、測定で得られたリーク電流密度を表1に示す。ここで、実施例3における(100)面方位を有するMgO基板はA−MgOと表記し、実施例4における(110)面方位を有するMgO基板はB−MgOと表記している。
Figure 0006547418
比較例1〜4に比べ、実施例1〜7の圧電体層結晶方位比率{001}/{110}の値が小さく、それに伴い、リーク電流密度が低減したことが確認できた。
実施例1〜3、5と実施例4、6、7との比較より、下部電極8が{001}面方位になると、リーク電流密度がより小さくなることが確認できた。
また、実施例1〜3と実施例5との比較により、{001}面方位に配向している下部電極がPtになると、よりリーク電流密度が小さくなることが確認できた。
100 圧電素子
4 基板
6 酸化物層
8 下部電極
10 圧電体層10
14 上部電極
200 ヘッドアセンブリ
300 圧電アクチュエータ
400 ジャイロセンサ
500 圧力センサ
600 脈波センサ
700 ハードディスクドライブ
800 インクジェットプリンタ装置

Claims (14)

  1. 下部電極と、一般式ABOで表されるペロブスカイト型化合物であるニオブ酸カリウムナトリウムからなる圧電体層と、上部電極とを有する圧電素子であって、
    前記圧電体層は前記下部電極と前記上部電極との間に存在し、
    前記圧電体層は、X線回折パターン(2θ/θ)における回折ピークの2θの角度が21.1°≦2θ≦23.4°範囲にある強度の最大値を、30.1°≦2θ≦33.3°の範囲にある回折ピークの強度で割った値が0以上0.04以下であることを特徴とする圧電素子。
  2. 基板と、前記基板上に設けられた酸化物層と、前記酸化物層上に設けられた前記下部電極と、前記下部電極上に形成された前記圧電体層、とを備える、
    請求項1に記載の圧電素子。
  3. 前記酸化物層は、ZrO 、Y 、MgO、SiO 、LaNiO 、SrRuO 、BaTiO 及びSrTiO からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、
    請求項2に記載の圧電素子。
  4. 基板と、前記基板上に設けられた前記下部電極と、前記下部電極上に形成された前記圧電体層、とを備える、
    請求項1に記載の圧電素子。
  5. 前記基板は、(100)面方位又は(110)面方位を有する、
    請求項2〜4のいずれか一項に記載の圧電素子。
  6. 前記基板は、Si基板、MgO基板、SrTiO 基板又はLaAlO 基板である、
    請求項2〜5のいずれか一項に記載の圧電素子。
  7. 前記圧電体層は、Li、Ta、Sr、Ba、Zr、Mn、Sb及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種類の添加物を含む、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の圧電素子。
  8. 前記下部電極は{001}面方位に配向した導電性物質からなり、前記圧電体層と接していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の圧電素子。
  9. 前記下部電極が、Pt、Ni、Al、Cu、Mo、Ir、SrRuO 及びLaNiO からなる群より選ばれる少なくとも一種の導電性物質からなる、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の圧電素子。
  10. 前記導電性物質が、Ptであることを特徴とする請求項に記載の圧電素子。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の圧電素子を用いた圧電アクチュエータ。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の圧電素子を用いた圧電センサ。
  13. 請求項11に記載の圧電アクチュエータを備えたハードディスクドライブ。
  14. 請求項11に記載の圧電アクチュエータを備えたインクジェットプリンタ装置。
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