JP6545993B2 - リグニン誘導体の製造方法 - Google Patents
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しかし、従来の方法では、芳香環含有側鎖を導入したリグニン誘導体の製造においては、リグニンや芳香族化合物の種類によっては、得られるリグニン誘導体の収率が充分でなく、リグニンや芳香族化合物の種類によらず高い収率でリグニン誘導体が得られる方法が求められていた。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
上記アルカリ性条件下でリグニンに極性基を導入する第1工程は、酸性条件下で水溶性のリグニンに対して行ってもよく、後述する種々のリグニンに対して行うことができるが、酸性条件下で水溶性が極めて低いリグニンに対して行う場合に、特に、本発明の技術的意義が発揮される。
上記極性基がアミノ基等のカチオン性の基である場合、塩としては、例えば、塩酸塩等のハロゲン化水素との塩等が挙げられる。上記極性基がカルボン酸基等のアニオン性の基である場合、塩としては、例えば、アルカリ金属塩等が挙げられる。
上記第2、3級アミノ基、第4級アンモニウム塩の基が有する炭化水素基は、炭素数1〜12の1価の炭化水素基が挙げられる。炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜12のアリール基が好ましい。
また、極性基としては、上述のように特定のリグニンに対して酸性条件下での溶解性を付与することができるものであればよく、上述した基のうち、第2、3級アミノ基、第4級アンモニウム塩の基以外の基についても基の構造の一部が、他の基で置換されたものや基の構造に他の基が付加されたものであってもよい。基の構造の一部を置換し、又は、基の構造に付加する他の基としては、上記と同様の1価の炭化水素基から水素原子を1つ除いた2価の炭化水素基が好ましい。
例えば、上記基の構造の一部が他の基で置換されたものとしては、カルボン酸基、スルホン酸基及びリン酸基等のエステルが挙げられる。エステルとしては、例えば、炭素数1〜8のアルキルエステル等が挙げられる。
上記基の構造に他の基が付加されたものとしては、2価の炭化水素基が結合したカルボン酸基、スルホン酸基及びリン酸基等が挙げられる。例えば、2価の炭化水素基が結合したカルボン酸基としては、炭素数2〜7の脂肪酸の基、炭素数7〜13の芳香族カルボン酸の基等が挙げられる。
本発明のリグニン誘導体における2価の連結基は、2価の炭化水素基であることが好ましい。
2価の炭化水素基としては、炭素数1〜18の2価の炭化水素基が好ましい。より好ましくは、炭素数1〜4の2価の炭化水素基であり、更に好ましくは、炭素数1の2価の炭化水素基、すなわち、メチレン基である。
上記Zの1価の官能基としては、水酸基、スルホン酸基、カルボン酸基等のアニオン性官能基;アミノ基等のカチオン性官能基のいずれかが好ましい。より好ましくは、水酸基、スルホン酸基、カルボン酸基のいずれかである。
上記極性基を有する化合物は、極性基を少なくとも1つ有する限り特に制限されないが、アルカリ性条件下におけるリグニンとの反応性の観点から、例えば、アミン化合物、フェノール性水酸基と上述の極性基とを有する化合物等が挙げられる。上記極性基を有する化合物としては、アミン化合物及びフェノール性水酸基と上述の極性基とを有する化合物のいずれにも該当する化合物であってもよい。
上記カルボン酸基含有フェノール性化合物としては、サリチル酸、ヒドロキシフェニル酢酸が好ましい。上記芳香環の具体例及び好ましい形態は上述のとおりである。
上記フェノール性水酸基とリン酸基とを有する化合物(以下、リン酸基含有フェノール性化合物ともいう)としては、例えば、ヒドロキシフェニルリン酸等が挙げられる。
(1)極性基を有する化合物がリグニンと反応することができる反応性基を有している場合には、そのまま、リグニンと極性基を有する化合物とを反応させる。これにより、リグニンと極性基を有する化合物とが反応性基を介して結合することとなる。
(2)リグニンと極性基を有する化合物とを、リグニンと反応することができる反応性基を有する化合物(以下、反応性基含有化合物ともいう)を介して、反応させる。この場合、極性基を有する化合物は、リグニンと反応することができる反応性基を有していてもいなくてもよい。また、リグニンと極性基を有する化合物と反応性基含有化合物とを同時に反応させてもよく、極性基を有する化合物又はリグニンと反応性基含有化合物とを予め反応させた後、得られた反応生成物とリグニン又は極性基を有する化合物とを反応させてもよい。
上記極性基を有する化合物が塩基性の化合物である場合、極性基を有する化合物を添加することにより反応溶液のpHを塩基性領域とすることができるが、反応に使用する極性基を有する化合物以外の塩基性物質を用いてpHを調節してもよい。上記極性基を有する化合物以外の塩基性物質としては、特に制限されないが、例えばナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物等が挙げられる。反応溶液のpHは、pHメーター(pHメーターD−51:堀場製作所製)により測定することができる。
上記反応性基含有化合物としては、アルデヒド化合物が好ましい。
上記アルデヒド化合物は、下記式(2);
R2−CHO (2)
(式中、R2は、水素原子又は1価の炭化水素基を表す。)で表されることが好ましい。上記反応性基含有化合物としてこのような構造の化合物を用いると、リグニン又は極性基を有する化合物に下記式(3);
式(2)のR2が水素原子である場合、式(2)のアルデヒド化合物はホルムアルデヒドとなる。式(2)のR2が炭素数1〜3の炭化水素基である場合、式(2)のアルデヒド化合物は、それぞれアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブタナールとなる。
上記第1工程において、リグニン、極性基を有する化合物及び反応性基含有化合物を同時に反応させる場合、反応温度は、20〜120℃であることが好ましい。より好ましくは、50〜90℃である。
またこの場合の反応時間は、0.5〜40時間であることが好ましい。より好ましくは、1〜20時間である。
上記溶媒の使用量としては、特に制限されないが、リグニン100質量%に対して、20〜10000質量%であることが好ましい。より好ましくは、100〜3000質量%であり、更に好ましくは、200〜2000質量%である。
上記反応系のpHは、アルカリ性領域である限り特に制限されないが、pH8〜14であることが好ましい。より好ましくはpH9〜13であり、更に好ましくはpH10〜13である。上記反応系のpHの調製方法は特に制限されないが、反応系に塩基性物質を添加することによりpHを調節することができる。
また反応時間は、0.5〜10時間であることが好ましい。より好ましくは、1〜4時間である。
上記極性基を有する化合物と反応性基含有化合物との反応に用いる溶媒は、特に制限されず、具体例及び好ましい例は、上述のとおりである。
重量平均分子量は、GPC分析法を用い、後述する実施例に記載の条件により測定することができる。
また、反応後に必要に応じて反応溶液を中和する工程を含んでいてもよい。
反応溶液のpHは、pHメーター(pHメーターD−51:堀場製作所製)により測定することができる。
上記式(4)のR3におけるアルコキシ基、2価の連結基、極性基は、上記式(1)におけるアルコキシ基、2価の連結基、極性基と同様である。
上記式(5)のY2における2価の連結基が由来する極性基は、上記式(1)における極性基と同様である。
この場合、変性リグニンと芳香族化合物とがR2より炭素数が1多い2価の炭化水素基を介して結合した構造を有するリグニン誘導体となる。
上記フェノール類としては、芳香族化合物のベンゼン環の水素原子が水酸基で置換された化合物であれば特に制限されない。なお、上記アミン化合物、カルボン酸基含有化合物、スルホン酸基含有化合物、リン酸基含有化合物及び(ポリ)アルキレングリコール化合物のいずれかに該当する化合物であっても、フェノール性水酸基を有する化合物は、フェノール類に含まれるものとする。
上記フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、サリチル酸、ヒドロキシフェニル酢酸、ヒドロキシナフトエ酸、ヒドロキシナフタレン酢酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ヒドロキシフェニルリン酸、(ポリ)アルキレングリコール含有フェノール性化合物等が挙げられる。
上記フェノール類としては、第1工程において極性基を有する化合物として用いた化合物と同一の化合物でない限り、上述のフェノール性水酸基と極性基とを有する化合物を用いてもよい。
上記(ポリ)アルキレングリコール含有フェノール性化合物としては、フェノール性水酸基と(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基とを有する限り特に制限されないが、例えば、下記式(8)で表される芳香族(ポリ)アルキレングリコール化合物のR11がヒドロキシ基である化合物等が挙げられる。
上記スルホン酸基を有する非フェノール性芳香族化合物としては、例えば、ベンゼンスルホン酸等が挙げられる。
上記リン酸基を有する非フェノール性芳香族化合物としては、例えば、フェニルリン酸等が挙げられる。
(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基は、下記式(6);
−X3−[(R4O)n−R5]m (6)
(式中、X3は、酸素原子、硫黄原子、2価の連結基又は3価の連結基を表す。R5は、水素原子又は1価の有機基を表す。R4は、同一又は異なって、アルキレン基を表す。mは、1又は2の数である。nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の数である。)で表すことができる。
なお、上記式(6)中、R4は、「同一又は異なって、」アルキレン基を表すが、これは、(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基中にn個存在するR4Oのアルキレン基が全て同一であってもよく、異なっていてもよいことを意味する。
上記X3が3価の連結基である場合、3価の連結基としては、窒素原子が挙げられる。
上記式(6)中、nは、1〜300であることが好ましい。より好ましくは、2〜200であり、更に好ましくは、5〜100である。
(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基以外の置換基としては、アルコキシ基、アミノ基、スルホン酸基、カルボン酸基等が挙げられ、これらの置換基は、芳香環に1つ結合していてもよく、2つ以上結合していてもよい。
芳香環として、ベンゼン環を有する非フェノール性芳香族(ポリ)アルキレングリコール化合物は、下記式(8);
上記R11が(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基以外の置換基である場合、該置換基の結合位置は特に制限されないが、(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基のメタ位であることが好ましい。
上記式(8)において、X3が式(7−1)で表される2価の窒素原子含有基である(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基は、ジアルキルアミノフェニルアルカノールに(ポリ)アルキレングリコールを付加させること等で製造することができる。
上記式(8)において、X3が式(7−2)で表される2価の窒素原子含有基である(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基は、N−アルキルアニリンに(ポリ)アルキレングリコールを付加させること等で製造することができる。
上記式(8)において、X3が式(7−3)である構造の(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基は、フェノールの水酸基に対し、末端にエポキシ基を有する(ポリ)アルキレングリコールを反応させること等で製造することができる。
上記式(8)において、X3が式(7−4)である構造の(ポリ)アルキレングリコール鎖含有基は、ベンジルアルコールとエチレンオキシドとを反応させること等で製造することができる。
芳香環として、ベンゼン環以外の構造を有する化合物についても、同様の方法により製造することができる。
また反応時間は、0.5〜40時間であることが好ましい。より好ましくは、1〜20時間である。
リグニン誘導体の重量平均分子量は、GPCを用い、後述する実施例に記載の条件により測定することができる。
リグニン系セメント混和剤を用いた場合、セメント組成物中の連行空気量が多いことが問題点として挙げられる。それに対し、本発明のリグニン誘導体は、アミノ基等の極性基を有するため、極性基によりリグニンの親水性が向上し、連行空気量を低減することができる。
上記骨材としては、砂利、砕石、水砕スラグ、再生骨材等以外に、珪石質、粘土質、ジルコン質、ハイアルミナ質、炭化珪素質、黒鉛質、クロム質、クロマグ質、マグネシア質等の耐火骨材等が挙げられる。
リグニン誘導体の重量平均分子量は、以下の測定方法により測定した。
装置:Waters Alliance 2695(Waters社製)
解析ソフト:Empowerプロフェッショナル+GPCオプション(Waters社製)
カラム:TSKgel ガードカラムα(内径6.0×40mm)+α5000+α4000+α3000(各内径7.8×長さ300mm)(東ソー社製)
カラム温度:40℃
溶媒:100mMホウ酸水溶液14371gに水酸化ナトリウム29gとアセトニトリル3600gを混合した溶液
流速:1.0ml/min
試料導入量:100μl
試料濃度:0.5質量%
検出器:示差屈折率計(RI)検出器(Waters社製、Waters 2414)
較正曲線:標準物質として東ソー社製ポリエチレングリコール(Mp=300000、200000、107000、50000、27700、11840、6450、1470、1010、400)を使用し、Mpと溶出時間を基礎に3次式で作成
実施例で得られたアミン変性リグニン、リグニン誘導体の電荷特性は、以下の測定方法により測定した。
装置:P/ACE システムMDQ(ベックマン・コールター社製)
解析ソフト:32Karat(ベックマン・コールター社製)
カラム:フューズドシリカキャピラリーカラム P/N=338454(内径75μm×長さ500mm)(ベックマン・コールター社製)
カラム温度:25℃
電圧:20kV
溶媒:50mMホウ酸水溶液
試料濃度:2質量%
検出器:UV、Hgランプ210nm
[反応1−1]:2−アミノエタノールとホルムアルデヒドとの反応
2−アミノエタノール181.0g及び脱イオン水28.5gをセパラブルフラスコへ仕込み、セパラブルフラスコを40℃に昇温し、撹拌しながら37%ホルムアルデヒド液240.5gを1時間かけて滴下した。反応系のpHは10.8であった。滴下終了後、40℃でさらに1時間撹拌し、2−(ヒドロキシメチル)アミノエタノール(2HMAE)を得た。
リグニンスルホン酸ナトリウム(重量平均分子量48830、ALDRICH製)6.0g、脱イオン水 32.8g、30%NaOH水溶液 0.4g及び反応1−1で得られた2−(ヒドロキシメチル)アミノエタノールの溶液0.8gをセパラブルフラスコへ仕込み、セパラブルフラスコを70℃に昇温し、6時間撹拌した。反応系のpHは11.0であった。その後、冷却し、アミン変性リグニン(1)を得た。得られた生成物(アミン変性リグニン(1))の重量平均分子量は45600であった。
反応1−2で得られたアミン変性リグニン(1)水溶液36.0g、PhO−EO20(フェノールのエチレンオキシド20モル付加物)3.6g、及び37%ホルムアルデヒド水溶液0.9gをセパラブルフラスコへ仕込み、そこに硫酸1.1gを添加して反応系内をpH=1に調整した。次にセパラブルフラスコを100℃に昇温し、6時間攪拌した。その後、セパラブルフラスコを室温まで冷却し、30%水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応液をpH=10に調整し、リグニン誘導体(1)を得た。得られた生成物(リグニン誘導体(1))の重量平均分子量は51200であった。
[反応2−1]:2HMAEとクラフトリグニンとの反応
クラフトリグニン(重量平均分子量17700、ALDRICH製)48.0g、脱イオン水 138.8g、30%NaOH水溶液 16.8g及び反応1−1で得られた2−(ヒドロキシメチル)アミノエタノールの溶液36.4gをセパラブルフラスコへ仕込み、セパラブルフラスコを70℃に昇温し、6時間撹拌した。反応系のpHは11.0であった。その後、冷却し、アミン変性リグニン(2)を得た。得られた生成物(アミン変性リグニン(2))の重量平均分子量は24800であった。
反応2−1で得られたアミン変性リグニン(2)水溶液26.7g、PhO−EO20(フェノールのエチレンオキシド20モル付加物)12.4g、及び37%ホルムアルデヒド水溶液3.1gをセパラブルフラスコへ仕込み、そこに硫酸3.0gを添加して反応系内をpH=1に調整した。次にセパラブルフラスコを100℃に昇温し、6時間攪拌した。その後、セパラブルフラスコを室温まで冷却し、30%水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応液をpH=10に調整し、リグニン誘導体(2)を得た。得られた生成物(リグニン誘導体(2))の重量平均分子量は35100であった。
モルタル試験は、温度が20℃±1℃、相対湿度が60%±15%の環境下で行った。
モルタル配合は、C/S/W=500/1350/250(g)とした。
ただし、
C:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
S:セメント強さ試験用標準砂(セメント協会製)
W:試料と消泡剤のイオン交換水溶液
とし、Wについては消泡剤MA−404(BASFジャパン社製)を各試料の固形分に対して40質量%加え、更にイオン交換水を加えて所定量とし、充分に均一溶解させた。表1において、各試料の添加量は、セメント質量に対する各試料の固形分の質量%で表されている。
モルタルの調製はJIS−R5201−1997に準拠して次のように行った。ホバート型ミキサー(型番N−50;ホバート社製)を用い、C、Wを投入し、1速で30秒間混練した。更に1速で混練しながら、Sを30秒かけて投入した。
S投入終了後、2速で30秒間混練した後、ミキサーを停止し、15秒間モルタルの掻き落としを行い、その後、75秒間静置した。75秒間静置後、更に2速で60秒間混練を行い、モルタルを調製した。
得られたモルタルを混練容器からポリエチレン製1L容器に移し、スパチュラで左右各10回かき混ぜた後、直ちにフロー測定板(30cm×30cm)に置かれたミニスランプコーン(JISマイクロコンクリートスランプコーン、上端内径50mm、下端内径100mm、高さ150mm)に半量詰めて15回突き棒で突き、更にモルタルをミニスランプコーンのすりきりいっぱいまで詰めて15回突き棒で突き、最後に不足分を補い、ミニスランプコーンの表面をならした。その後、最初にミキサーを始動させてから5分30秒後にミニスランプコーンを垂直に引き上げ、広がったモルタルの直径(最も長い部分の直径(長径)及び前記長径に対して90度をなす部分の直径)を2箇所測定し、その平均値をモルタルフロー値とした。なお、モルタルフロー値は、数値が大きいほど流動性が高いこと、すなわち施工性が良好であることを示し、分散剤としての評価においては、分散性能が優れていることを示す。
Claims (2)
- リグニン誘導体の製造方法であって、
該製造方法は、アルカリ性条件下でリグニンに極性基を導入する第1工程と、酸性条件下で第1工程の反応生成物に芳香族化合物由来の基を導入する第2工程を含み、
該第1工程は、アルカリ性条件下でリグニンと極性基を有する化合物とを反応させることにより行い、
該リグニンは、アルカリリグニン、クラフトリグニン、酢酸リグニン及びリグニンスルホン酸からなる群より選択される少なくとも1種であり、
該極性基を有する化合物は、アミン化合物、並びに/又は、フェノール性水酸基と、更に、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基及びこれらの塩の基からなる群より選択される少なくとも1種の基とを有する化合物であることを特徴とするリグニン誘導体の製造方法。 - 前記第1工程は、アルカリ性条件下でリグニンと極性基を有する化合物とを反応させることにより行い、
前記第2工程は、酸性条件下で第1工程の反応生成物と芳香族化合物とアルデヒド化合物とを反応させることにより行うことを特徴とする請求項1に記載のリグニン誘導体の製造方法。
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