JP6545531B2 - 磁気印刷方法 - Google Patents
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本発明で使用する第一のインクは、磁性顔料を含有する油性の磁性インクであり、非水性溶媒中に磁性顔料が分散されたものであれば特に限定されない。なお、第一のインクは、上記成分以外に、顔料分散剤等の他の成分を含有してもよい。
磁性顔料としては、コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛、ストロンチウム、バリウム等の金属酸化物を含んだ複合フェライトの粉体を用いることができる。これらの材料は、バルクでは黒に近い色をしているが、μmまたはnmサイズにまで小さくした場合、茶褐色を示す。これらのうち、磁性特性(残留磁化や保持力)やインク適性の点から、特開2012−233053号公報などに開示されるような、コバルトマンガンフェライト、コバルトフェライトが好適である。磁性顔料の平均粒径は、インクジェットインクに関しては数十nmが好適であり、具体的には5nm〜50nmが好ましい。この平均粒径は、走査型電子顕微鏡で観察して求めた算術平均径として求めることができる。磁性顔料の含有量は、インク全量を100質量%として、15〜40質量%であることが好ましい。
本発明で使用する第二のインクは、着色剤を含有する色インクであれば特に限定されず、水性溶媒中又は非水性溶媒中に着色剤を含有するものであれば特に限定されず、各種市販の印刷用色インクを用いることができる。なお、第二のインクは、上記成分以外に、顔料分散剤等の他の成分を含有してもよい。
上記着色剤としては、通常の印刷方法に使用されている染料及び顔料の何れも使用できるが、にじみ等の画像品質の点から、顔料が好ましい。なお、第二のインクの着色剤には、上記磁性顔料は包含されない。着色剤の含有量は、インク全量を100質量%として、5〜40質量%であることが好ましい。
本発明の印刷方法では、第一のインクを用いて基材上に画像を印刷した後、第二のインクを用いて前記画像に重ねて前記基材上に前記画像と同じ画像を印刷することが要求され、この印刷順序は非常に重要である。すなわち、初めに磁性インクである第一のインクを印刷した後に、色彩を調整するための色インクである第二のインクを印刷することが本発明の効果を達成するために重要である。詳細なメカニズムは不明であるが、最初に印刷したインクの顔料が紙の表面近くに定着する傾向があり、後から印刷されるインクの顔料は紙の内部に入り込む傾向があるためと考えられる。特に、インクジェット印刷に用いるインクのような低粘度インク(23℃において2〜20mPa・s程度)の場合、この傾向が顕著である。また、磁性信号検出器の読み取りヘッドは紙表面をこすりながら検出するため、紙の中での磁性顔料の定着位置が、紙表面に近い方が、読み取りヘッドと磁性顔料の距離が短くなり、磁性信号が強くなる傾向があることも一因と考えられる。
インクジェットインク用に市販されているDiversified Nano Solutions Corporation製「HD-2a(商品名)」水性分散体を高温乾燥させて磁性顔料粉体を取り出した。この顔料の平均粒径はSEM(scanning electron microscope)観察の結果より約28nmであり、組成はEDX(Energy dispersive X-ray spectrometry)分析よりコバルトマンガンフェライト(Mn0.40Co0.60Fe2O4)であった。
印刷用紙を、理想科学工業株式会社製のマット紙「理想用紙IJマット(商品名)」に変えた他は、実施例1および比較例1、2と同様の条件で印刷したところ、実施例2で色味が良く且つ磁力信号強度も高い印刷画像(比較例3に対する変化率95%)が得られた。結果を表1に示す。
磁性顔料として特開2012−233053号公報の段落0080〜0084(ii)に開示された方法で得られたMnxCoyFe2O4磁性粉体(x/y=0.7、つまりMn0.41Co0.59Fe2O4、平均粒径23nm)を使った他は、実施例1および比較例1、2と同様の条件で印刷したところ、実施例3で色味が良く且つ磁力信号強度も高い印刷画像(比較例5に対する変化率95%)が得られた。結果を表1に示す。
磁性顔料として特開2012−233053号公報の段落0080〜0084(vi)に開示された方法で得られたMnxCoyFe2O4磁性粉体(x/y=0.8、つまりMn0.44Co0.56Fe2O4、平均粒径27nm)を使った他は、実施例1および比較例1、2と同様の条件で印刷したところ、実施例4で色味が良く且つ磁力信号強度も高い印刷画像(比較例7に対する変化率95%)が得られた。結果を表1に示す。
磁性インクとして、水性の磁性インクを用い、エプソン社製インクジェットプリンタ「PX-045A(商品名)」を用いて印刷したこと以外は、実施例1および比較例1、2と同様の条件で印刷した。詳細には、上記水性の磁性インクは、Diversified Nano Solutions Corporation製「HD-2a(商品名)」水性分散体80質量部に水20質量部を加えて調製した。
油性黒色インクの代わりに、水性黒色インク(セイコーエプソン株式会社製「ICBK69(商品名)」)を用い、セイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンター「カラリオPX-045A(商品名)」を用いて印刷した以外は、実施例1および比較例1、2と同様の条件で印刷したところ、実施例5で色味が良く且つ磁力信号強度も高い印刷画像(比較例1に対する変化率90%)が得られた。結果を表1に示す。
磁性インクに比較例9と同じ水性インク、黒色インクに実施例5と同じ水性黒色インクを用い、何れのインクもセイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンター「カラリオPX-045A(商品名)」を用いて印刷した。水性磁性インクを印刷した後、水性黒色インクを印刷した比較例13では、水性磁性インクのみを印刷した比較例10よりも色味は向上したが、磁気信号強度が大幅に低下し(比較例10に対する変化率69%)、比較例13と印刷順を逆にして、水性黒色インクを印刷した後、水性磁性インクを印刷した比較例14では更に大幅に磁気信号強度が低下した。結果を表1に示す。
・磁力信号強度:グローリー株式会社製リーダースキャナー「FFB−20(商品名)」を用いて、プログラム「FB20MTR(商品名)」にて、磁力信号を読み、比較例1の磁性インクの強度を100として相対比較した。
・印刷物外観(色味):印刷されたバーコード状の画像の色味を目視で観察し、下記基準に従い評価した。
A:黒
B:黒褐
C:褐
Claims (4)
- 第一のインクを用いて基材上に画像を印刷した後、第二のインクを用いて前記画像に重ねて前記基材上に前記画像と同じ画像を印刷することを含み、前記第一のインクは、非水性溶媒中に磁性顔料が分散された油性の磁性インクであり、前記第二のインクは、水性溶媒中又は非水性溶媒中に着色剤を含有する色インクである、磁気印刷方法。
- 前記色インクが油性インクである、請求項1に記載の磁気印刷方法。
- 前記基材が普通紙である、請求項1または2に記載の磁気印刷方法。
- 前記第一のインク及び第二のインクを用いた印刷は何れもインクジェット印刷により行われる、請求項1乃至3の何れか1項に記載の磁気印刷方法。
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