JP6545517B2 - ブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6545517B2
JP6545517B2 JP2015090064A JP2015090064A JP6545517B2 JP 6545517 B2 JP6545517 B2 JP 6545517B2 JP 2015090064 A JP2015090064 A JP 2015090064A JP 2015090064 A JP2015090064 A JP 2015090064A JP 6545517 B2 JP6545517 B2 JP 6545517B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration absorbing
absorbing member
brake fluid
fluid pressure
support structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015090064A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016203880A (ja
Inventor
貴紀 坂本
貴紀 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Robert Bosch GmbH
Original Assignee
Robert Bosch GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Robert Bosch GmbH filed Critical Robert Bosch GmbH
Priority to JP2015090064A priority Critical patent/JP6545517B2/ja
Publication of JP2016203880A publication Critical patent/JP2016203880A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6545517B2 publication Critical patent/JP6545517B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

本発明は、ブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置に関するものである。
従来、モータサイクル(自動二輪車又は自動三輪車)などの車両等の制動装置は、車両の搭乗者がブレーキレバーを操作すると、ブレーキ液が充填されているブレーキ液回路内の作動液の圧力が増加し、車輪に制動力を発生させることができる。また、制動操作の安全性を高めるために、制動力を調整するブレーキ液圧ユニットとして、ABS(Antilock Brake System)ユニットを採用することが知られている。
ブレーキ液圧ユニットは、ブレーキ液回路内の作動液の圧力を増減させ、車輪に発生する制動力を調整することが可能である。
このようなブレーキ液圧ユニットは、車両側に設けたブラケットに対して防振ゴム等を介した支持構造により取り付けられている(特許文献1等を参照)。
特開2002−370635号公報
ブレーキ液圧ユニットの振動系が有する固有振動数に近い周波数の振動が車両側から与えられた場合、共振現象が発生しブレーキ液圧ユニットが大きく振動する。
従来のブレーキ液圧ユニットの支持構造では、単一硬度の防振ゴムがブレーキ液圧ユニットとブラケットとの間に介在し、ブレーキ液圧ユニットを支持している。
そして、共振現象が発生してしまうことを抑制するために、単一硬度の防振ゴムを設計変更したり、ブレーキ液圧ユニットの構造やその支持構造を設計変更したりして、対応する必要があった。
本発明は、上記のような課題を背景としてなされたものであり、車両側から与えられる振動の周波数がブレーキ液圧ユニットの振動系が有する固有振動数と重ならないように調整して、ブレーキ液圧ユニットの共振現象の発生を抑制することができるブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置を得ることを目的とする。
本発明に係るブレーキ液圧ユニットの支持構造は、ブレーキ液の液圧を制御するブレーキ液圧ユニットを、車両にブラケットを介して取り付けるブレーキ液圧ユニットの支持構造であって、前記ブレーキ液圧ユニットと前記ブラケットとの間に、弾性を有する複数の振動吸収部材を重ねて配置した第1振動吸収体が介在し、前記複数の振動吸収部材の少なくとも1つは、該1つの振動吸収部材以外の振動吸収部材と異なった硬度で構成されるものである。
本発明に係るブレーキ液圧制御装置は、上記のようなブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたものである。
本発明に係るブレーキ液圧ユニットの支持構造によれば、ブレーキ液圧ユニットの振動系が有する固有振動数を避けるように硬度の異なる振動吸収部材を自在に組み合わせ、支持構造の動バネ定数を簡易に調整してブレーキ液圧ユニットの共振現象の発生を抑制することができる。
実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1を含むブレーキ液圧制御システム100の概要構成図である。 実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40を示す斜視図である。 実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る第1支持部42及び第2支持部43の組み付け完了時の軸心Cを通る断面図である。 実施の形態1に係る第1支持部42及び第2支持部43の図5におけるA−A断面図である。 実施の形態1に係る第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。 実施の形態1に係る変形例(1)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。 実施の形態1に係る変形例(2)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。 実施の形態1に係る変形例(3)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。 実施の形態1に係る変形例(4)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。 実施の形態1に係る変形例(5)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。 実施の形態1に係る変形例(6)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。 実施の形態2に係る第1支持部242及び第2支持部243の分解断面図である 実施の形態3に係る第1支持部342及び第2支持部343の分解断面図である。 実施の形態3に係る第2振動吸収部材352の上面図である。
以下、本発明に係るブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置ついて、図面を用いて説明する。なお、本発明に係るブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置は、モータサイクル以外の車両(例えば、四輪自動車、トラック等)に用いられてもよい。また、以下で説明する構成、動作などは、一例であり、本発明に係るブレーキ液圧ユニットの支持構造は、そのような構成、動作などである場合に限定されない。例えば、本発明に係るブレーキ液圧ユニットは、ポンプ装置を有しなくてもよい。例えば、本発明に係るブレーキ液圧ユニットは、ABSとしての動作以外を行うものであってもよい。
また、各図において、詳細部分の図示が適宜簡略化または省略されている。また、重複する説明については、適宜簡略化または省略されている。
実施の形態1.
以下に、本実施の形態に係るブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を説明する。
<ブレーキ液圧制御システム100の全体構成>
はじめに、ブレーキ液圧制御システム100の全体構成について説明する。
図1は、実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1を含むブレーキ液圧制御システム100の概要構成図である。
ブレーキ液圧制御システム100は、たとえばモータサイクルなどの車両に搭載され、モータサイクルの車輪に制動力を変化させるブレーキ液圧ユニット1を備えている。本実施の形態では、ブレーキ液圧制御システム100がモータサイクルに搭載されている場合を例に説明する。モータサイクルは、前輪20及び後輪30と、モータサイクルを運転するユーザー等が操作するハンドルレバー24及びフットペダル34とを備えている。このハンドルレバー24を操作すると前輪20の制動力が変化し、フットペダル34を操作すると後輪30の制動力が変化する。
ブレーキ液圧制御システム100は、前輪20の制動力の発生に利用されるブレーキ液が流れる前輪液圧回路C1と、後輪30の制動力の発生に利用されるブレーキ液が流れる後輪液圧回路C2とを含む。前輪液圧回路C1及び後輪液圧回路C2は、後述するブレーキ液圧ユニット1内の内部流路4を含む。また、ブレーキ液には、各種のブレーキオイルを用いることができる。
ブレーキ液圧制御システム100は、前輪20に制動力を発生させる機構等として次の構成を備えている。すなわち、ブレーキ液圧制御システム100は、前輪20に付設されるフロントブレーキパッド21と、フロントブレーキパッド21を作動させるフロントブレーキピストン(図示省略)が摺動自在に設けられているフロントホイールシリンダ22と、フロントホイールシリンダ22に接続されたブレーキ液管23とを備えている。なお、フロントブレーキパッド21は、前輪20とともに回転するフローティングロータ(図示省略)を挟みこむように設けられている。そして、フロントブレーキパッド21は、フロントホイールシリンダ22内のフロントブレーキピストンに押されるとフローティングロータに当接して摩擦力が発生し、フローティングロータとともに回転する前輪20に制動力が発生する。
ブレーキ液圧制御システム100は、ハンドルレバー24に付設される第1マスターシリンダ25と、ブレーキ液を貯留する第1リザーバ26と、第1マスターシリンダ25に接続されたブレーキ液管27とを備えている。なお、第1マスターシリンダ25には、マスターシリンダピストン(図示省略)が摺動自在に設けられている。ハンドルレバー24が操作されると、第1マスターシリンダ25内のマスターシリンダピストンが動く。マスターシリンダピストンの位置によって、フロントブレーキピストンにかかるブレーキ液の圧力が変わるため、フロントブレーキパッド21がフローティングロータを挟み込む力が変わり、前輪20の制動力も変わる。
ブレーキ液圧制御システム100は、後輪30に制動力を発生させる機構等として次の構成を備えている。すなわち、ブレーキ液圧制御システム100は、後輪30に付設されるリアブレーキパッド31と、リアブレーキパッド31を動かすリアブレーキピストン(図示省略)が摺動自在に設けられているリアホイールシリンダ32と、リアホイールシリンダ32に接続されたブレーキ液管33とを備えている。なお、リアブレーキパッド31は、後輪30とともに回転するフローティングロータ(図示省略)を挟みこむように設けられている。そして、リアブレーキパッド31は、リアホイールシリンダ32内のリアブレーキピストンに押されるとフローティングロータに当接して摩擦力が発生し、フローティングロータとともに回転する後輪30に制動力が発生する。
ブレーキ液圧制御システム100は、フットペダル34に付設される第2マスターシリンダ35と、ブレーキ液を貯留する第2リザーバ36と、第2マスターシリンダ35に接続されたブレーキ液管37とを備えている。なお、第2マスターシリンダ35には、マスターシリンダピストン(図示省略)が摺動自在に設けられている。フットペダル34が操作されると、第2マスターシリンダ35内のマスターシリンダピストンが動く。マスターシリンダピストンの位置によって、リアブレーキピストンにかかるブレーキ液の圧力が変わるため、リアブレーキパッド31がフローティングロータを挟み込む力が変わり、後輪30の制動力も変わる。
<ブレーキ液圧ユニット1の構成>
図2は、実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1を示す分解斜視図である。
図1、図2に示すように、ブレーキ液圧ユニット1は、たとえば、自動二輪車などの車両に組み込まれるものである。ブレーキ液圧ユニット1は、ブレーキ液が流れる内部流路4と、内部流路4内のブレーキ液を第1マスターシリンダ25および第2マスターシリンダ35側に搬送するのに用いられるポンプ装置2と、前輪液圧回路C1および後輪液圧回路C2に設けられた開閉自在の調整弁3と、を備えている。なお、調整弁3は、第1増圧弁3Aおよび第1減圧弁3Bと、第2増圧弁3Cおよび第2減圧弁3Dと、を含む。
また、ブレーキ液圧ユニット1は、ブレーキ液管23などの対応する液管に接続される各種ポートPと、内部流路4を流れるブレーキ液の流量を規制する第1フロートリストリクタ5Aおよび第2フロートリストリクタ5Bと、ブレーキ液を貯留可能な第1アキュムレータ部6Aおよび第2アキュムレータ部6Bと、を備えている。なお、各種ポートPは、第1ポートP1、第2ポートP2、第3ポートP3および第4ポートP4を含む。
さらに、ブレーキ液圧ユニット1は、調整弁3の開閉などを制御する電子制御基板を有する電子制御ユニット7と、フロントホイールシリンダ22の圧力を検出する第1圧力センサ8Aおよびリアホイールシリンダ32の圧力を検出する第2圧力センサ8Bなどを含む検出部8と、を備えている。
ブレーキ液圧ユニット1は、金属製の基体10に内部流路4とポンプ装置2と調整弁3と各種ポートPと第1フロートリストリクタ5Aおよび第2フロートリストリクタ5Bと第1アキュムレータ部6Aおよび第2アキュムレータ部6Bとを一体化させている。
(内部流路4)
内部流路4は、基体10に形成され、前輪液圧回路C1の一部を構成する第1内部流路4A、第2内部流路4Bおよび第3内部流路4Cと、後輪液圧回路C2の一部を構成する第4内部流路4D、第5内部流路4Eおよび第6内部流路4Fと、を含む。
第1内部流路4Aは、ポンプ装置2のブレーキ液の流出側と、第1増圧弁3Aと、第1ポートP1とに接続されている。また、第1内部流路4Aには、第1フロートリストリクタ5Aが設けられている。第2内部流路4Bは、第1増圧弁3Aと、第1減圧弁3Bと、第3ポートP3とに接続されている。また、第2内部流路4Bには、第1圧力センサ8Aが設けられている。第3内部流路4Cは、ポンプ装置2のブレーキ液の流入側と、第1減圧弁3Bとに接続されている。また、第3内部流路4Cには、第1アキュムレータ部6Aが設けられている。
第4内部流路4Dは、ポンプ装置2のブレーキ液の流出側と、第2増圧弁3Cと、第2ポートP2とに接続されている。また、第4内部流路4Dには、第2フロートリストリクタ5Bが設けられている。第5内部流路4Eは、第2増圧弁3Cと、第2減圧弁3Dと、第4ポートP4とに接続されている。また、第5内部流路4Eには、第2圧力センサ8Bが設けられている。第6内部流路4Fは、ポンプ装置2のブレーキ液の流入側と、第2減圧弁3Dとに接続されている。また、第6内部流路4Fには、第2アキュムレータ部6Bが設けられている。
(ポンプ装置2)
ポンプ装置2は、たとえばDCモータなどで構成することができる駆動機構2Aと、駆動機構2Aによって駆動力が与えられる2つのポンプエレメント2Bとを含む。駆動機構2Aは、固定子および回転子などを含み、回転数が電子制御ユニット7によって制御される。一方のポンプエレメント2Bは、前輪液圧回路C1内のブレーキ液の搬送に用いられる。また、一方のポンプエレメント2Bは、第3内部流路4C内のブレーキ液を第1内部流路4A側に搬送する。他方のポンプエレメント2Bは、後輪液圧回路C2内のブレーキ液の搬送に用いられる。また、他方のポンプエレメント2Bは、第6内部流路4F内のブレーキ液を第4内部流路4D側に搬送する。
(調整弁3)
調整弁3は、内部流路4に設けられた弁である。調整弁3は、電子制御ユニット7によって開閉が制御される。調整弁3は、第1増圧弁3A、第1減圧弁3B、第2増圧弁3Cおよび第2減圧弁3Dを含む。調整弁3は、たとえば、ソレノイドを備えた電磁弁を用いて構成することができ、電子制御ユニット7によって通電が制御されて開閉状態が切り替えられる。
第1増圧弁3Aは、一方が第1内部流路4Aに接続され、他方が第2内部流路4Bに接続されている。第1増圧弁3Aは、ABS作動時において、フロントホイールシリンダ22内のブレーキ液の圧力を増圧するときに開かれる弁である。すなわち、第1増圧弁3Aが開かれると、第1マスターシリンダ25および第1マスターシリンダ25に対応する一方のポンプエレメント2Bの作用によって第1内部流路4A側のブレーキ液が第2内部流路4B側に押し込まれる。その結果、フロントホイールシリンダ22の圧力が上昇し、フロントブレーキパッド21の開きが小さくなり、前輪20の制動力が上昇する。
第1減圧弁3Bは、一方が第3内部流路4Cに接続され、他方が第2内部流路4Bに接続されている。第1減圧弁3Bは、ABS作動時において、フロントホイールシリンダ22内のブレーキ液の圧力を減圧するときに開かれる弁である。すなわち、第1減圧弁3Bが開かれると、一方のポンプエレメント2Bの作用によって、ブレーキ液管23および第2内部流路4B内のブレーキ液が第3内部流路4C側に引き込まれる。その結果、フロントホイールシリンダ22の圧力が低下し、フロントブレーキパッド21の開きが大きくなり、前輪20の制動力が低下する。
ABS作動時において、第1減圧弁3Bを開く場合には、第1増圧弁3Aを閉じ、第1増圧弁3Aを開く場合には、第1減圧弁3Bを閉じる。
第2増圧弁3Cも、第1増圧弁3Aに対応する構成および機能を備えている。第2増圧弁3Cは、一方が第4内部流路4Dに接続され、他方が第5内部流路4Eに接続されている。第2増圧弁3Cは、ABS作動時において、リアホイールシリンダ32内のブレーキ液の圧力を増圧するときに開かれる弁である。すなわち、第2増圧弁3Cが開かれると、第2マスターシリンダ35および第2マスターシリンダ35に対応する他方のポンプエレメント2Bの作用によって第4内部流路4D側のブレーキ液が第5内部流路4E側に押し込まれる。その結果、リアホイールシリンダ32の圧力が上昇し、リアブレーキパッド31の開きが小さくなり、後輪30の制動力が上昇する。
第2減圧弁3Dも、第1減圧弁3Bに対応する構成および機能を備えている。第2減圧弁3Dは、一方が第6内部流路4Fに接続され、他方が第5内部流路4Eに接続されている。第2減圧弁3Dは、ABS作動時において、リアホイールシリンダ32内のブレーキ液の圧力を減圧するときに開かれる弁である。すなわち、第2減圧弁3Dが開かれると、他方のポンプエレメント2Bの作用によって、ブレーキ液管33および第5内部流路4E内のブレーキ液が第6内部流路4F側に引き込まれる。その結果、リアホイールシリンダ32の圧力が低下し、リアブレーキパッド31の開きが大きくなり、後輪30の制動力が低下する。
ABS作動時において、第2減圧弁3Dを開く場合には、第2増圧弁3Cを閉じ、第2増圧弁3Cを開く場合には、第2減圧弁3Dを閉じる。
(各種ポートP)
各種ポートPは、ハンドルレバー24などの駆動機構に対応する第1ポートP1と、フットペダル34などの駆動機構に対応する第2ポートP2と、フロントブレーキパッド21などの駆動機構に対応する第3ポートP3と、リアブレーキパッド31などの駆動機構に対応する第4ポートP4とを含む。第1ポートP1は、ブレーキ液管27と第1内部流路4Aとに接続されている。第2ポートP2は、ブレーキ液管37と第4内部流路4Dとに接続されている。第3ポートP3は、第2内部流路4Bとブレーキ液管23とに接続されている。第4ポートP4は、第5内部流路4Eとブレーキ液管33とに接続されている。
(第1フロートリストリクタ5A及び第2フロートリストリクタ5B)
第1フロートリストリクタ5Aは、第1内部流路4Aのうち一方のポンプエレメント2Bのブレーキ液の流出側の部分に設けられている。第2フロートリストリクタ5Bは、第4内部流路4Dのうち他方のポンプエレメント2Bのブレーキ液の流出側の部分に設けられている。第1フロートリストリクタ5Aの作用により、ブレーキ液が、一方のポンプエレメント2B側から第1マスターシリンダ25側に流出し、第1マスターシリンダ25のブレーキ液の圧力が急激に上昇することを抑制することができる。第2フロートリストリクタ5Bも、第1フロートリストリクタ5Aに対応する作用を有し、第2マスターシリンダ35のブレーキ液の圧力が急激に上昇することを抑制することができる。
(第1アキュムレータ部6A及び第2アキュムレータ部6B)
第1アキュムレータ部6Aは、第3内部流路4Cに設けられている。第1アキュムレータ部6Aは、たとえば前輪液圧回路C1のブレーキ液の液圧の保持などに用いられる。第2アキュムレータ部6Bは、第6内部流路4Fに設けられている。第2アキュムレータ部6Bは、後輪液圧回路C2のブレーキ液の液圧の保持などに用いられる。
(電子制御ユニット7及び検出部8)
電子制御ユニット7は、検出部8からの信号を受けて、ポンプ装置2の駆動機構2Aの回転数および調整弁3の開閉などを制御するものである。電子制御ユニット7は、ABS作動時において、調整弁3の開閉を制御して、フロントホイールシリンダ22及びリアホイールシリンダ32内のブレーキ液圧を調整し、前輪20および後輪30がロックしてしまうことを回避している。
<ブレーキ液圧ユニット1の支持構造40>
次に、ブレーキ液圧ユニット1の支持構造40について説明する。
図3は、実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40を示す斜視図である。
図4は、実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40を示す分解斜視図である。
ブレーキ液圧ユニット1は、図3に示すように、ブレーキ液圧ユニット1の支持構造40によって車両側ブラケット60、61に取付けられる。ブレーキ液圧ユニット1を支持構造40に組み付けた構成を本発明のブレーキ液圧制御装置80とする。
支持構造40は、板状部材で構成されたブラケット41と、弾性を有するマウントラバー50等により構成された第1支持部42及び第2支持部43と、により構成されている。
<ブラケット41>
ブラケット41は、ブレーキ液圧ユニット1の基体10を支持する。
ブラケット41は、例えば鋼板等の平板部材を折り曲げて形成され、第1板状部41aと、第1板状部41aに略垂直に形成された第2板状部41bとにより大きく構成されている。
第1板状部41aと第2板状部41bは、基体10における駆動機構2Aが取り付けられたモータ取付面部10aに対して、略垂直に構成された下面部10bと側面部10cとをそれぞれ支持している。
第1板状部41aは、第1支持部42を介して下面部10bを支持し、第2板状部41bは、第2支持部43を介して側面部10cを支持する。
第1板状部41aには、図4に示すように第1支持部42を組み付けるための円形の第1開口41dが第1板状部41aの厚さ方向に貫通して形成されている。
また、第1板状部41aの一端には、第1板状部41aに対して略垂直に曲折された取付片41cが形成されている。取付片41cには、ブラケット41を車両側ブラケット60、61にボルト等で接続するための第1固定孔41fが、取付片41cの厚さ方向に貫通して形成されている。
第2板状部41bには、第2支持部43を組み付けるための円形の第2開口41eが第2板状部41bの厚さ方向に貫通して形成されている。
さらに、第2板状部41bには、ブラケット41を車両側ブラケット60、61にボルト等で接続するための第2固定孔41gが第2板状部41bの厚さ方向に貫通して形成されている。
<第1支持部42及び第2支持部43>
図5は、実施の形態1に係る第1支持部42及び第2支持部43の組み付け完了時の軸心Cを通る断面図である。
図6は、実施の形態1に係る第1支持部42及び第2支持部43の図5におけるA−A断面図である。
図7は、実施の形態1に係る第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。
図4〜7を用いて第1支持部42の構成を説明する。
なお、第2支持部43の構成は、第1支持部42の構成と同一のため説明を省略する。
第1支持部42及び第2支持部43は、本発明の第1振動吸収体に相当する。
第1支持部42は、図4、5に示すようにマウントラバー50、スペーサ46、ワッシャ48及びボルト(固定部材)49を備えている。マウントラバー50は、弾力性を有するゴムや樹脂、またはシリコン等で形成された円筒形状の振動吸収部材である。マウントラバー50は、第1支持部42が組み上がった状態で、ボルト49によりスペーサ46とワッシャ48との間に固定される。
なお、以下に記載の第1支持部42及び第2支持部43において、説明の便宜上、図5、7に示すスペーサ46側(紙面上側)を第1支持部42及び第2支持部43の上面側とし、ワッシャ48側(紙面下側)を第1支持部42及び第2支持部43の下面側として説明する。
ブレーキ液圧ユニット1の基体10を支持構造40の第1支持部42で支持する際には、図5に示すようにマウントラバー50の上面側にスペーサ46を配置し、下面側にワッシャ48を配置する。そして、マウントラバー50の下面側からワッシャ48とスペーサ46とを貫通してボルト49を挿通し、基体10に形成したねじ穴10dにボルト49を締め付ける。ねじ穴10dの開口位置は、例えば、ねじ穴10dの中心軸がブレーキ液圧ユニット1の重心を通る位置とすることが支持構造40として望ましい。
(マウントラバー50)
マウントラバー50は、軸心Cを中心軸とする略円筒形状で形成されている。マウントラバー50の軸心C方向の中央近傍には、凹形状の環状溝部50aが形成されている。環状溝部50aの外径は、ブラケット41に開口した第1開口41dの内径と略同じ大きさとなるよう形成されており、ブラケット41の第1開口41dの周縁は環状溝部50a内に収納される。
マウントラバー50は、硬度の異なる2つの部材である第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52とを組み合わせることで構成されている。
第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52とは、環状溝部50aを境界として上下方向に分割された構成となっている。
なお、第1振動吸収部材51は、本発明の振動吸収部材Bに相当する。また、第2振動吸収部材52は、本発明の振動吸収部材Aに相当する。
(第1振動吸収部材51)
第1振動吸収部材51は、軸心Cを中心軸とする略円筒形状に形成された本体部51aを有している。本体部51aの軸心Cの周囲には、後述するスペーサ46が挿通する円柱状の貫通孔51dが開口している。
第1振動吸収部材51は、本体部51aの外径が環状溝部50aの外径(ブラケット41の第1開口41dの内径)よりも大きく構成されている。また、貫通孔51dの内径が環状溝部50aの外径(ブラケット41の第1開口41dの内径)よりも小さくなるように構成されている。
第1振動吸収部材51は、ブラケット41の第1開口41dに引っ掛かる第1爪部51bを有している。この第1爪部51bは、環状溝部50aの下方に第1開口41dの周縁の全周に対応して円形に形成されている。なお、第1爪部51bは、軸心Cを中心とした円周に沿って部分的に形成されていてもよい。
環状溝部50a内には、第1爪部51bと本体部51aとの間に第1開口41dの周縁が挟持された状態で嵌合するため、第1振動吸収部材51がブラケット41から脱落しないように構成されている。
(第2振動吸収部材52)
第2振動吸収部材52は、軸心Cを中心軸とする略円筒形状に形成されている。第2振動吸収部材52の軸心Cの周囲には、後述するボルト49が挿通する円柱状の貫通孔52dが開口している。
また、第2振動吸収部材52は、その外径が環状溝部50aの外径(ブラケット41の第1開口41dの内径)よりも大きくなるように構成されている。また、貫通孔52dの内径が環状溝部50aの外径(ブラケット41の第1開口41dの内径)よりも小さくなるように構成されている。
また、第2振動吸収部材52の外周部52fは、第1振動吸収部材51の第1爪部51bの外周側で第1爪部51bを覆うようにマウントラバー50の上面方向に突設され、ブラケット41に当接する。
よって、 第2振動吸収部材52は、第1振動吸収部材51に組み付けられると、第1振動吸収部材51との間に第1板状部41aの第1開口41dの周縁を挟むように構成されている。
このとき、第1振動吸収部材51と、第2振動吸収部材52とは、組み付けたままでもよいし、接着剤等により接着されて一体化されてもよい。
なお、 第1振動吸収部材51に、ブラケット41の第1開口41dに引っ掛かる第1爪部51b配置し、第2振動吸収部材52を第1振動吸収部材51に組み付けるマウントラバー50の例を示したが、反対に第2振動吸収部材52に、ブラケット41の第1開口41dに引っ掛かる爪部を配置し、第1振動吸収部材51を第2振動吸収部材52に組み付ける構成としてもよい。
(スペーサ46)
スペーサ46は、図4〜7に示すように、円筒形状のスリーブ部46aと円板形状の座面部46bとで構成されている。
座面部46bは、スリーブ部46aの一端側に配置され、スリーブ部46aよりも大径に形成されている。また、スリーブ部46aと座面部46bとは、同軸上に形成されている。
スペーサ46のスリーブ部46aは、第1振動吸収部材51側から貫通孔51d内に挿入される。スリーブ部46aの外径は、第1振動吸収部材51及び第2振動吸収部材52の貫通孔51d、52dの内径よりも若干大径に形成されている。
これにより、スリーブ部46aが、第1振動吸収部材51内に組み付けられると、第1振動吸収部材51がブラケット41の第1板状部41aに沿って外方に押し広げるため、第1振動吸収部材51の第1爪部51bがブラケット41から抜け難くなる。
スペーサ46の座面部46bは、第1支持部42に組み付けられた状態で、第1振動吸収部材51の上面と面接触して配置される。また、座面部46bは、ブレーキ液圧ユニット1の基体10の下面部10bに面接触した状態で取り付けられる。
(ワッシャ48)
ワッシャ48は、円板形状であり、第2振動吸収部材52の第2嵌合部52aよりも大径で構成されている。また、ワッシャ48は、第1支持部42に組み付けられた状態で、第2振動吸収部材52の下面と面接触して配置される。
(ボルト49)
ボルト49は、第1支持部42に組み付けられた状態で、先端がワッシャ48及びスペーサ46を貫通する構成となる。
ボルト49は、ブレーキ液圧ユニット1に支持構造40が取付けられる際に、ワッシャ48、スペーサ46の順に貫通し、ブレーキ液圧ユニット1の基体10の下面部10bに形成されたねじ穴10dにねじ込まれて固定されるようになっている。このとき、ブレーキ液圧ユニット1は、基体10がスペーサ46に固定され、弾力性を有するマウントラバー50を介してブラケット41に支持される。
<ブレーキ液圧ユニット1の支持構造40の組み立て手順>
ここで、第1支持部42をブラケット41に取り付けるとともに、ブレーキ液圧ユニット1の支持構造40を車両に取り付けるときの手順について説明する。
はじめに、ブラケット41の第1開口41dに第1振動吸収部材51を組み付ける。第1爪部51bは、ブラケット41の第1開口41dに第1振動吸収部材51が一方側から組み付けられるときに弾性変形し、第1開口41dを通って第1板状部41aの他方側に突出する。そして、第1爪部51bは、第1振動吸収部材51の軸心Cから離間する方向に変形が解除され、第1板状部41aを挟む形状となる。
このとき、第1振動吸収部材51の第1爪部51bは、第1開口41dの周縁に引っ掛かるため、第1開口41dに組み付けられた第1振動吸収部材51は、容易に脱落しないようになっている。
次に、第1振動吸収部材51の第1嵌合部51cに第2振動吸収部材52の第2嵌合部52aを組み付けてマウントラバー50を組み立てる。
そして、マウントラバー50の貫通孔51d、52dに対してマウントラバー50上面側からスペーサ46のスリーブ部46aを挿入し、下面側からワッシャ48が組み付けられたボルト49をスリーブ部46a内に挿入する。
次に、スペーサ46の座面部46b上にブレーキ液圧ユニット1の基体10を支持しながら、ボルト49を基体10のねじ穴10dにねじ込んで締め付け、ブレーキ液圧ユニット1に支持構造40が取り付けられる。
最後に、支持構造40のブラケット41を車両側ブラケット60、61に対してボルト止めを行い、ブレーキ液圧ユニット1を車両に取り付ける。
<支持構造40の共振周波数の調整>
実施の形態1に係る第1支持部42及び第2支持部43の有するマウントラバー50は、硬度の異なる2つの部材である第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52とを組み合わせることで構成されている。
硬度の異なる第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52とを組み合わせることにより、支持構造40の持つ動バネ定数Kcを調整し、ブレーキ液圧ユニット1の振動系が持つ固有振動数を避けるように支持構造40を設計することで共振現象の発生を抑制することが可能となる。
以下に、単一硬度のマウントラバー50と、実施の形態1に係る異なる硬度の振動吸収部材を組み合わせたマウントラバー50と、をそれぞれ使用した支持構造40の固有振動数の違いを演算により算出した例を示す。
はじめに、図3に示す実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40における振動試験の結果から最大変位量σ(mm)をX軸方向(σx)、Y軸方向(σy)、Z軸方向(σz)でそれぞれ計測する。
マウントラバー50(第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52)の硬度を、JISスプリング式硬度におけるHS40とHS60とで2種類用意する。
振動試験では、マウントラバー50全体(第1振動吸収部材51及び第2振動吸収部材52)の硬度をHS40(単一硬度)とした時の最大変位量σ40(mm)が、X方向σx=1.06(mm)、Y軸方向σy=0.19(mm)、Z軸方向σz=0.01(mm)となった。
また、マウントラバー50全体(第1振動吸収部材51及び第2振動吸収部材52)の硬度をHS60(単一硬度)とした時の最大変位量σ60(mm)は、X方向σx=0.76(mm)、Y軸方向σy=0.22(mm)、Z軸方向σz=0.01(mm)となった。
次に、支持構造40の各座標軸の最大変位量σ(mm)からマウントラバー50の硬度がHS40の時と、HS60の時のそれぞれにおいて動バネ定数Kc(N/mm)を算出する。動バネ定数Kcは、下式で算出される。
[数1]
Kc(N/mm)=m(N)÷σ(mm)
各座標軸の最大変位量σ(mm)は、上記試験結果からHS40及びHS60共にX軸方向のσxにて最大値を示している。
また、図3に示す実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40の場合、ブレーキ液圧ユニットの重量は、0.64(kg)であり、支持点数は、第1支持部42と第2支持部43の2点である。このため、支持点1点あたりの支持質量mを求めると、下式のようになる。
[数2]
m=0.64(kg)×9.8(m/s)÷2(支持点数)=3.316(N)
そのため、マウントラバー50(第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52)が全てHS40で形成された場合には、下式のようになる。
[数3]
Kc40(N/mm)=3.136(N)÷1.06(mm)=2.924(N/mm)
また、マウントラバー50(第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52)が全てHS60で形成された場合には、下式のようになる。
[数4]
Kc60(N/mm)=3.136(N)÷0.76(mm)=4.078(N/mm)
次に、ブレーキ液圧ユニット1を備えた支持構造40の振動系における固有振動数fを算出する。固有振動数fは、下式で算出される。
[数5]
固有振動数f(Hz)=(Kc×1000/m)0.5
そのため、マウントラバー50の硬度がHS40(単一硬度)の場合には、下式のようになる。
[数6]
40=((2.924×1000)÷3.136)0.5=30(Hz)
また、マウントラバー50の硬度がHS60(単一硬度)の場合には、下式のようになる。
[数7]
60=((4.078×1000)÷3.136)0.5=36(Hz)
ここで、実施の形態1に係る第1振動吸収部材51をHS40の硬度で構成し、第2振動吸収部材52をHS60の硬度で構成した支持構造40の固有振動数f40+60を検討する。このときの動バネ定数Kc40+60は、下式を用いて求まる。
[数8]
1/Kc40+60=1/Kc40+1/Kc60
[数9]
Kc40+60=(Kc40×Kc60)÷(Kc40+Kc60)=(2.924×4.078)÷(2.924+4.078)=1.703(N/mm)
よって、固有振動数fは、下式のようになる。つまり、各固有振動数f40と、f60と、f40+60とは、互いに異なる値になる。
[数10]
40+60=((1.703×1000)÷3.136)0.5=23(Hz)
このように、硬度の異なる第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52とを組み合わせることにより、支持構造40の持つ動バネ定数Kcを調整し、ブレーキ液圧ユニット1の振動系が有する固有振動数を避けるように支持構造40を設計することで共振現象の発生を抑制することが可能となる。
マウントラバー50を構成する第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52とは、ゴムや樹脂、シリコン等で形成されており、同一の材質を使用してそれぞれの硬度の調整をすることが可能である。また、異なる材質を組み合わせて使用し、硬度を調整することも可能である。
<効果>
実施の形態1に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40では、当該振動系が有する固有振動数を避けるように硬度の異なる振動吸収部材を自在に組み合わせ、支持構造40の動バネ定数Kcを簡易に調整してブレーキ液圧ユニット1の共振現象の発生を抑制することができる。よって、ブレーキ液圧ユニット1の故障を回避することができるとともに、ブレーキ液圧の正確な調整や計測を実現することが可能となる。
なお、上記実施の形態1では、第1振動吸収部材51をHS40とし、第2振動吸収部材52をHS60として、ブレーキ液圧ユニット1と第2振動吸収部材52との間に介在する第1振動吸収部材51を相対的に柔らかい材質としたが、反対に第1振動吸収部材51をHS60とし、第2振動吸収部材52をHS40としても第1支持部42及び第2支持部43の持つ振動特性を変更し、支持構造40の動バネ定数Kcを調整することが可能である。
ブレーキ液圧ユニット1の重量が小さい場合には、実施の形態1のように第1振動吸収部材51を相対的に柔らかい材質とする方が、突発的な振動の入力に対してブレーキ液圧ユニット1を保護することができる。また、ブレーキ液圧ユニット1の重量が大きい場合には、第1振動吸収部材51を相対的に堅い材質とする方が、突発的な振動の入力に対して振幅を抑え、ブレーキ液圧ユニット1を保護することができる。
また、上記実施の形態1に係る支持構造40では、第1支持部42及び第2支持部43は、両方共硬度の異なる2つの部材である第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52とを組み合わせることで構成されているが、支持部の一方のみを硬度の異なる2つの部材で構成し、他方は同一硬度の第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52とを組み合わせて構成してもよい。この場合でも支持構造40の動バネ定数Kcを簡易に調整してブレーキ液圧ユニット1の共振現象の発生を抑制することができる。
さらに、上記実施の形態1に係る支持構造40では、ブラケット41の第1板状部41aと第2板状部41bのそれぞれに第1支持部42と第2支持部43を配置したが、ブレーキ液圧ユニット1の重量によっては、例えば第1板状部41aに複数の第1支持部42を配置してもよい。
このように第1支持部42と第2支持部43の配置数量はそれぞれ1つに限定されるわけではなくそれぞれ複数個を配置することも可能である。
次に、第1支持部42及び第2支持部43における、第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52との組み付け構造の変形例について説明する。
<実施の形態1に係る変形例(1)>
図8は、実施の形態1に係る変形例(1)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。
実施の形態1に係る変形例(1)のブレーキ液圧ユニット1の支持構造40は、マウントラバー50の一部の構成のみが実施の形態1に係る支持構造40とは異なっている。
以下、実施の形態1と略同様の構成は同一符号を付して重複する説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
変形例(1)に係る第1支持部42及び第2支持部43のマウントラバー50は、第1振動吸収部材51に、第2振動吸収部材52が嵌め合わされる第1嵌合部51cが第1爪部51bの内周側に形成されている。第1嵌合部51cは、第1振動吸収部材51の本体部51aが軸心Cの上方向に凹んだ円柱状の凹部として形成されている。
また、第2振動吸収部材52には、第1振動吸収部材51の第1嵌合部51c内に嵌め合わされる第2嵌合部52aが軸心Cの上方向に突出した円柱形状として形成されている。
<効果>
変形例(1)に係る第1支持部42及び第2支持部43は、第2振動吸収部材52の第2嵌合部52aが第1振動吸収部材51の第1嵌合部51cに挿入、嵌合されるように形成されている。これにより、第2振動吸収部材52を第1振動吸収部材51に組み付けたときに、第2振動吸収部材52が脱落し難くなっている。このため、第2振動吸収部材52を第1振動吸収部材51に組み付けたときに、第2振動吸収部材52を支持する必要がなく、ボルト49等をマウントラバー50に挿入する作業を容易に行うことができる。
<実施の形態1に係る変形例(2)>
図9は、実施の形態1に係る変形例(2)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。
実施の形態1に係る変形例(2)のブレーキ液圧ユニット1の支持構造40は、マウントラバー50の一部の構成のみが実施の形態1に係る支持構造40とは異なっている。
以下、実施の形態1と略同様の構成は同一符号を付して重複する説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
変形例(2)に係る第1支持部42及び第2支持部43のマウントラバー50は、第2振動吸収部材52が第1振動吸収部材51に組み付けられたときに、第2振動吸収部材52の円筒形状の第2嵌合部52aが第1振動吸収部材51の第1嵌合部51c内を上面まで貫通するように形成されている。
円筒形状である第1嵌合部51cの内径は、第2振動吸収部材52に形成された第2嵌合部52aの外径と略同径に形成されている。すなわち、マウントラバー50がブラケット41に組み付けられたときに、第2振動吸収部材52の第2嵌合部52aとブラケット41との間に第1振動吸収部材51が介在するようになっている。このため、スペーサ46のスリーブ部46aは、第2振動吸収部材52の貫通孔52dみに接するようにマウントラバー50内に挿入されるようになっている。
<効果>
変形例(2)に係る第1支持部42及び第2支持部43は、第2振動吸収部材52の第2嵌合部52aが第1振動吸収部材51の上面側に奥深くまで挿入されるように形成されている。これにより、第2振動吸収部材52を第1振動吸収部材51に組み付けたときに、第2振動吸収部材52が脱落し難くなっている。このため、第2振動吸収部材52を支持する必要がなく、ボルト49等をマウントラバー50に挿入する作業を容易に行うことができる。
<実施の形態1に係る変形例(3)>
図10は、実施の形態1に係る変形例(3)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。
実施の形態1に係る変形例(3)のブレーキ液圧ユニット1の支持構造40は、マウントラバー50の一部の構成のみが実施の形態1に係る支持構造40とは異なっている。
以下、実施の形態1と略同様の構成は同一符号を付して重複する説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
変形例(3)に係る第1支持部42及び第2支持部43のマウントラバー50は、上記変形例(2)と同様に、第2振動吸収部材52が第1振動吸収部材51に組み付けられたときに、第2振動吸収部材52の第2嵌合部52aが第1振動吸収部材51の上面側まで貫通するように形成されている。
第2振動吸収部材52の第2嵌合部52aの上端には、第1振動吸収部材51に引っ掛かる第2爪部52bが形成されている。第2爪部52bは、第1振動吸収部材51に第2振動吸収部材52が組み付けられるときに、軸心Cから離れる方向に突出している。なお、第2爪部52bは、円筒形状の第2嵌合部52aの外周に沿って全周に形成されているが、第2嵌合部52aの外周に部分的に形成されていてもよい。
<効果>
変形例(3)に係る第1支持部42及び第2支持部43は、第2振動吸収部材52が第2爪部52bを有している。これにより、第2振動吸収部材52が第1振動吸収部材51に組み付けられるときに、第2振動吸収部材52の第2爪部52bが第1振動吸収部材51の第1嵌合部51cに引っ掛かるようになっている。このため、第2振動吸収部材52が第1振動吸収部材51から脱落し難くなるとともに、第2振動吸収部材52が第1振動吸収部材51に適切に組み付けられたことの判断がし易くなる。
<実施の形態1に係る変形例(4)>
図11は、実施の形態1に係る変形例(4)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。
実施の形態1に係る変形例(4)のブレーキ液圧ユニット1の支持構造40は、マウントラバー50の一部の構成のみが実施の形態1に係る支持構造40とは異なっている。
以下、実施の形態1と略同様の構成は同一符号を付して重複する説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
変形例(4)に係る第1支持部42及び第2支持部43のマウントラバー50は、第1振動吸収部材51の第1嵌合部51cが円筒状に形成されて第2振動吸収部材52側(上面側)に突出するとともに、第2振動吸収部材52の第2嵌合部52aが第1振動吸収部材51の第1嵌合部51cを受けるように円形状に凹んで形成されている。
<効果>
変形例(4)に係る第1支持部42及び第2支持部43は、第1振動吸収部材51が軸心C方向において第2振動吸収部材52よりも肉厚に形成されており、第1振動吸収部材51の容積を大きくすることで重量が大きいブレーキ液圧ユニット1を支持することが可能になる。また、第1振動吸収部材51と第2振動吸収部材52との接触面がブラケット41の第1開口41dから離れているため、第1支持部42及び第2支持部43の変形を抑制することができる。
<実施の形態1に係る変形例(5)>
図12は、実施の形態1に係る変形例(5)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。
実施の形態1に係る変形例(5)のブレーキ液圧ユニット1の支持構造40は、マウントラバー50の一部の構成のみが実施の形態1に係る支持構造40とは異なっている。
以下、実施の形態1と略同様の構成は同一符号を付して重複する説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
変形例(5)に係る第1支持部42及び第2支持部43のマウントラバー50は、第2振動吸収部材52における下側の外面である下面部52c、及び、下面部52cから立ち上がる側面部52eに押し当てられる椀形の補強部材53を備えている。
この補強部材53は、圧延鋼板をプレスして成形されており、第2振動吸収部材52の変形を抑えるためのものである。
補強部材53の両端部は、ブラケット41と接触しないようにブラケット41との間に隙間が形成されて配置される。また、補強部材53は、ワッシャ48との接触面が平面で形成されている。
<効果>
変形例(5)に係る第1支持部42及び第2支持部43は、第2振動吸収部材52の外面に補強部材53を備えている。これにより、ボルト49を締め付けると、マウントラバー50を下面部52c側から全体的に締め付けることができるため、マウントラバー50の剛性が向上し、重量の大きいブレーキ液圧ユニット1を支持することができる。
<実施の形態1に係る変形例(6)>
図13は、実施の形態1に係る変形例(6)の第1支持部42及び第2支持部43の分解断面図である。
実施の形態1に係る変形例(6)のブレーキ液圧ユニット1の支持構造40は、マウントラバー50の一部の構成のみが実施の形態1に係る支持構造40とは異なっている。
以下、実施の形態1と略同様の構成は同一符号を付して重複する説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
変形例(6)に係る第1支持部42及び第2支持部43のスペーサ46は、スリーブ部46aと座面部46bとの境界にテーパ部46cを有している。すなわち、スリーブ部46aの外径が座面部46bの向きにテーパ状に拡がって形成されている。すると、スペーサ46を通してボルト49をブレーキ液圧ユニット1の基体10にねじ込むときに、スリーブ部46aはマウントラバー50を押し広げながら貫通孔51d、52d内に挿入される。すなわち、スペーサ46は、第1振動吸収部材51内に押し込まれるにしたがって、テーパ部46cが貫通孔51d周囲の上面領域dを軸心Cの下部方向、及び、軸心Cと離れる方向に押し広げるようになっている。
<効果>
変形例(6)に係る第1支持部42及び第2支持部43は、スペーサ46がテーパ状に拡がったテーパ部46cを有している。これにより、スペーサ46がマウントラバー50に挿入されたときに、テーパ部46cが第1振動吸収部材51の上面領域dを押し広げてマウントラバー50を圧縮することができる。このため、マウントラバー50と、ブラケット41とがより密着して接触し、振動及び衝撃に対するブレーキ液圧ユニット1の保持力を向上させることができる。
なお、 実施の形態1に係る変形例(1)〜(6)では、第1振動吸収部材51に、ブラケット41の第1開口41dに引っ掛かる第1爪部51b配置し、第2振動吸収部材52を第1振動吸収部材51に組み付けるマウントラバー50の例を示したが、反対に第2振動吸収部材52に、ブラケット41の第1開口41dに引っ掛かる爪部を配置し、第1振動吸収部材51を第2振動吸収部材52に組み付ける構成としてもよい。
実施の形態2.
実施の形態2に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40の構成は基本的に実施の形態1と同様であるため、実施の形態1と略同様の構成は同一符号を付して重複する説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
実施の形態1では、2つの振動吸収部材を重ねてマウントラバー50を構成したが、実施の形態2では、3つの振動吸収部材を重ねてマウントラバー250を構成する。
(第1支持部242及び第2支持部243)
図14は、実施の形態2に係る第1支持部242及び第2支持部243の分解断面図である。
図14を用いて第1支持部242の構成を説明する。
なお、第2支持部243の構成は、第1支持部242の構成と同一のため説明を省略する。
第1支持部242は、図14に示すようにマウントラバー250、スペーサ46、ワッシャ48及びボルト49(固定部材)を備えている。マウントラバー250は、弾力性を有するゴムや樹脂、またはシリコン等で形成された円筒形状の振動吸収部材である。マウントラバー250は、第1支持部42が組み上がった状態で、ボルト49によりスペーサ46とワッシャ48との間に固定される。
実施の形態2では、マウントラバー250は、硬度の異なる3つの部材である第1振動吸収部材251と、第2振動吸収部材252と、第3振動吸収部材253とを組み合わせることで構成されている。
第3振動吸収部材253は軸心Cを中心軸とした円筒形状であり、第1振動吸収部材251の円筒形状に形成された本体部51aに密着して配置される。第3振動吸収部材253の外径は第1振動吸収部材251の外径と同一に形成されている。また、第3振動吸収部材253の軸心Cの周囲には、スペーサ46が挿通する円柱状の貫通孔53dが開口している。
第3振動吸収部材253は、その外径が環状溝部50aの外径(ブラケット41の第1開口41dの内径)よりも大きく構成されている。また、貫通孔53dの内径が環状溝部50aの外径(ブラケット41の第1開口41dの内径)よりも小さくなるように構成されている。
このように構成された第1振動吸収部材251と、第2振動吸収部材252と、第3振動吸収部材253とをスペーサ46とボルト49にて一体化し、実施の形態1と同様にブレーキ液圧ユニット1の支持構造40として使用する。
<効果>
このように、硬度の異なる第1振動吸収部材251と、第2振動吸収部材252と、第3振動吸収部材253とを組み合わせることにより、実施の形態1よりもさらにバリエーション豊かに第1支持部242及び第2支持部243の持つ動バネ定数Kcを調整することが可能となる。よって、ブレーキ液圧ユニット1の振動系が持つ固有振動数を避けるように支持構造40を設計することで共振現象の発生を抑制することが可能となる。
すると、ブレーキ液圧ユニット1の故障を回避することができるとともに、ブレーキ液圧の正確な調整や計測を実現することができる。
なお、実施の形態2では、3つの振動吸収部材を重ねてマウントラバー250を構成した例を示したが、硬度の異なる4つ以上の振動吸収部材を重ねてマウントラバーを構成してもよい。硬度の異なる多数の振動吸収部材を積層してマウントラバーを構成することで、より多くの組み合わせのバリエーションを有し、第1支持部242及び第2支持部243の持つ動バネ定数Kcを調整することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40の構成は、基本的に実施の形態1と同様であるため、実施の形態1と略同様の構成は同一符号を付して重複する説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
実施の形態1では、2つの振動吸収部材を重ねてマウントラバー50を構成したが、実施の形態3では、第1振動吸収部材351と第2振動吸収部材352との間の一部に、空気等の流体が流通する隙間が形成された構成となっている。
(第1支持部342及び第2支持部343)
図15は、実施の形態3に係る第1支持部342及び第2支持部343の分解断面図である。
図16は、実施の形態3に係る第2振動吸収部材352の上面図である。
図15、16を用いて第1支持部342の構成を説明する。
なお、第2支持部343の構成は、第1支持部342の構成と同一のため説明を省略する。
第1支持部342は、図15に示すようにマウントラバー350、スペーサ46、ワッシャ48及びボルト49(固定部材)を備えている。マウントラバー350は、弾力性を有するゴムや樹脂、またはシリコン等で形成された円筒形状の振動吸収部材である。マウントラバー350は、第1支持部42が組み上がった状態で、ボルト49によりスペーサ46とワッシャ48との間に固定される。
実施の形態1では、第1振動吸収部材51と、第2振動吸収部材52とは、隙間のない面接触により組み合わされていたが、実施の形態3では、第1振動吸収部材351と、第2振動吸収部材352との接触面の一部に例えば空気等の流体が流通する冷却流路55a、55bが形成されている。
冷却流路55aは、例えば図16に示すように第2振動吸収部材352における上面(第1振動吸収部材351との接触面)に放射線状で形成されている。また、各放射状の冷却流路55a同士は、貫通孔52dの周囲に形成された円形形状の冷却流路55bにより互いに連通している。冷却流路55a、55bは、例えば溝形形状であり、例えば外気が流通するようにマウントラバー350の外面に連通している。
冷却流路55aは、マウントラバー350の外面に連通しているため、車両の走行風等が流通する。
なお、冷却流路55a、55bは、第1振動吸収部材351と、第2振動吸収部材352との接触面に外気が流通する隙間としての流路であれば様々な形状を採用することができる。例えば、第1振動吸収部材351と、第2振動吸収部材352との少なくとも一方の接触面を凹凸形状として外気が流通する隙間を形成してもよいし、平行な溝形流路を形成してもよい。また、第1振動吸収部材351と第2振動吸収部材352との接触面の一面に溝部や凹凸部が形成されてもよいし、接触面の両面に溝部や凹凸部が形成されていてもよい。
<効果>
このように、第1振動吸収部材351と、前記第2振動吸収部材352と、の間の一部に空気や冷却水等の流体が流通する隙間(例えば、冷却流路55a、55b)が形成されることによって、振動が継続して入力したときに第1振動吸収部材351と、第2振動吸収部材352との接触面で発生した摩擦熱をマウントラバー350の外部に排熱することが可能になる。よって、第1振動吸収部材351と、第2振動吸収部材352との接触面を冷却し、摩擦熱で接触面が融解してマウントラバー350の形状が崩壊することを防止することができる。
なお、外気を冷却流路55a、55b内に導くために、走行風をマウントラバー50側に誘導する風向板をブラケット41等に取り付けることが可能である。風向板を利用して冷却流路55a、55b内を流通する外気量を増やすことで、第1振動吸収部材351と第2振動吸収部材352との接触面の冷却量を増強することができる。
また、外気を冷却流路55a、55bに流通させる例を示したが、第1振動吸収部材351と第2振動吸収部材352との接触面を冷却することができれば、外気以外の熱媒体を使用することが可能である。例えば、冷却流路55a、55bに外部から冷却水を流通させる水冷方式を採用してもよいし、冷媒を流通させてもよい。
以上、実施の形態1〜3に係るブレーキ液圧ユニット1の支持構造40を説明したが、これら各実施の形態の各構成を、それぞれ部分的に選択して組み合わせて、本発明の支持構造40を構成することが可能である。
1 ブレーキ液圧ユニット、2ポンプ装置、2A 駆動機構、2B ポンプエレメント、3 調整弁、3A 第1増圧弁、3B 第1減圧弁、3C 第2増圧弁、3D 第2減圧弁、4 内部流路、4A 第1内部流路、4B 第2内部流路、4C 第3内部流路、4D 第4内部流路、4E 第5内部流路、4F 第6内部流路、5A 第1フロートリストリクタ、5B 第2フロートリストリクタ、6A 第1アキュムレータ部、6B 第2アキュムレータ部、7 電子制御ユニット、8 検出部、8A 第1圧力センサ、8B 第2圧力センサ、10 基体、10a モータ取付面部、10b 下面部、10c 側面部、10d ねじ穴、20 前輪、21 フロントブレーキパッド、22 フロントホイールシリンダ、23 ブレーキ液管、24 ハンドルレバー、25 第1マスターシリンダ、26 第1リザーバ、27 ブレーキ液管、30 後輪、31 リアブレーキパッド、32 リアホイールシリンダ、33 ブレーキ液管、34 フットペダル、35 第2マスターシリンダ、36 第2リザーバ、37 ブレーキ液管、40 支持構造、41 ブラケット、41a 第1板状部、41b 第2板状部、41c 取付片、41d 第1開口、41e 第2開口、41f 第1固定孔、41g 第2固定孔、42 第1支持部、43 第2支持部、46 スペーサ、46a スリーブ部、46b 座面部、46c テーパ部、48 ワッシャ、49 ボルト、50 マウントラバー、50a 環状溝部、51 第1振動吸収部材(本発明の振動吸収部材Bに相当)、51a 本体部、51b 第1爪部、51c 第1嵌合部(本発明の嵌合凸部に相当)、51d 貫通孔、52 第2振動吸収部材(本発明の振動吸収部材Aに相当)、52a 第2嵌合部(本発明の受部に相当)、52b 第2爪部、52c 下面部、52d 貫通孔、52e 側面部、52f 外周部、53 補強部材、53d 貫通孔、55a 冷却流路、55b 冷却流路、60 車両側ブラケット、61 車両側ブラケット、80 ブレーキ液圧制御装置、100 ブレーキ液圧制御システム、242 第1支持部、243 第2支持部、250 マウントラバー、251 第1振動吸収部材(本発明の振動吸収部材Bに相当)、252 第2振動吸収部材(本発明の振動吸収部材Aに相当)、253 第3振動吸収部材(本発明の振動吸収部材Aに相当)、342 第1支持部、343 第2支持部、350 マウントラバー、351 第1振動吸収部材(本発明の振動吸収部材Bに相当)、352 第2振動吸収部材(本発明の振動吸収部材Aに相当)、C1 前輪液圧回路、C2 後輪液圧回路、Kc 動バネ定数、P ポート、P1 第1ポート、P2 第2ポート、P3 第3ポート、P4 第4ポート、f 固有振動数、m 支持質量、σ 最大変位量。

Claims (12)

  1. ブレーキ液の液圧を制御するブレーキ液圧ユニットを、車両にブラケットを介して取り付けるブレーキ液圧ユニットの支持構造であって、
    前記ブレーキ液圧ユニットと前記ブラケットとの間に、弾性を有する複数の振動吸収部材を重ねて配置した第1振動吸収体が介在し、
    前記第1振動吸収体は、振動吸収部材Aと、該振動吸収部材Aと前記ブレーキ液圧ユニットとの間に介在し、該振動吸収部材と異なった硬度で構成される振動吸収部材Bと、を少なくとも含み、
    前記振動吸収部材Aと、前記振動吸収部材Bとの間の一部には、流体の流通する隙間が形成される、
    ブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  2. 記振動吸収部材Bの硬度は、前記振動吸収部材Aの硬度よりも小さい
    請求項1に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  3. 記振動吸収部材Bの硬度は、前記振動吸収部材Aの硬度よりも大きい
    請求項1に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  4. 前記振動吸収部材Aと前記振動吸収部材Bとの間には、前記ブラケットが挟まれて配置される
    請求項1〜のいずれか1項に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  5. 前記振動吸収部材Aと、前記振動吸収部材Bとは、該振動吸収部材Aと該振動吸収部材Bの一方に突設された嵌合凸部と、他方に形成され前記嵌合凸部が嵌合する受部とにより係合される
    請求項〜4のいずれか1項に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  6. 前記隙間は、前記振動吸収部材Aと、前記振動吸収部材Bとの接触面に形成され、流体が流通する溝形流路である
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  7. 前記第1振動吸収体の外面には、該第1振動吸収体の変形を抑制する補強部材が配置される
    請求項1〜のいずれか1項に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  8. 前記複数の振動吸収部材の一つは、前記ブラケットに開口した開口部の周縁が嵌合する環状溝部を有する
    請求項1〜のいずれか1項に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  9. 前記複数の振動吸収部材の一つは、前記環状溝部が形成され前記開口部の周縁を挟持する爪部を有する
    請求項に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  10. 前記ブラケットは、第1面部と、該第1面部に対して角度を付けて形成された第2面部とを有し、
    前記第1振動吸収体は、前記第1面部と前記第2面部とに配置される
    請求項1〜のいずれか1項に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  11. 前記ブラケットは、第1面部と、該第1面部に対して角度を付けて形成された第2面部とを有し、
    前記第1面部と前記第2面部の一方には、前記第1振動吸収体が配置され、
    前記第1面部と前記第2面部の他方には、単一硬度の振動吸収部材で形成された第2振動吸収体が配置される
    請求項1〜のいずれか1項に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えた
    ブレーキ液圧制御装置。
JP2015090064A 2015-04-27 2015-04-27 ブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置 Active JP6545517B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015090064A JP6545517B2 (ja) 2015-04-27 2015-04-27 ブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015090064A JP6545517B2 (ja) 2015-04-27 2015-04-27 ブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016203880A JP2016203880A (ja) 2016-12-08
JP6545517B2 true JP6545517B2 (ja) 2019-07-17

Family

ID=57486660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015090064A Active JP6545517B2 (ja) 2015-04-27 2015-04-27 ブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6545517B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019151229A (ja) 2018-03-05 2019-09-12 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh ブレーキ液圧制御装置
JP2019182182A (ja) 2018-04-10 2019-10-24 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh ブレーキ液圧制御装置
JP2019199226A (ja) 2018-05-18 2019-11-21 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh ブレーキ液圧制御装置
JP7157584B2 (ja) * 2018-08-01 2022-10-20 日立Astemo株式会社 ブレーキ制御装置
JP7404050B2 (ja) * 2019-12-06 2023-12-25 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 車両用のブレーキ液圧制御ユニット

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3720278B2 (ja) * 2001-06-13 2005-11-24 株式会社日立製作所 ブレーキ装置の液圧ユニット支持構造
JP2003194148A (ja) * 2001-12-25 2003-07-09 Nok Corp 防振支持脚
JP2013112054A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Bosch Corp ブレーキ液圧制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016203880A (ja) 2016-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6545517B2 (ja) ブレーキ液圧ユニットの支持構造、及び、そのブレーキ液圧ユニットの支持構造を備えたブレーキ液圧制御装置
JP6450619B2 (ja) 防振装置
JP6283375B2 (ja) サブフレーム構造
JP6427614B2 (ja) 減衰特性を調整可能な上部装着アッセンブリ
US20060266599A1 (en) Control of brake noise by tuned mass dampers
CN104019172A (zh) 用于具有震动减震器的阻尼器的系统和方法
US9803709B2 (en) Disk brake device and pair of brake pads
US11841035B2 (en) Apparatus and method for active vehicle suspension
JP2010269665A (ja) 車輪支持装置
JP2019100461A (ja) サブフレーム用のマウント
JP2017100697A (ja) サスペンション装置
CN112567096A (zh) 用于单偏心压实机滚筒的方向性振动控制设备
CN105026241B (zh) 方向盘振动衰减器
JP5188424B2 (ja) 液体封入式防振装置
JP5040291B2 (ja) 車両の運動制御装置の支持構造
KR101316458B1 (ko) 댐퍼장치
JP5143768B2 (ja) 液体封入式防振装置
JPWO2020162309A1 (ja) 車両用ステアリングホイールの振動低減構造
JP2019108054A (ja) ブレーキ液圧制御装置
JP2008240918A (ja) 減衰力発生装置
JP5045456B2 (ja) スピンドル装置
JP5066035B2 (ja) ダイナミックダンパ
JP2008051246A (ja) シリンダ装置
JP2007187176A (ja) 減衰力可変式ダンパおよび減衰力可変式ダンパ装着車両
JP5094767B2 (ja) 液体封入式防振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6545517

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250