JP6544677B2 - 蛍光体ホイール及びそれを用いた光源装置並びに投写型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蛍光体ホイール及びそれを用いた光源装置並びに投射型表示装置に関する。
様々な映像をスクリーンに投写する光投影装置(プロジェクタ)が広く普及している。プロジェクタは、映像信号に応じて、光源から出射された光を、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)又は液晶表示素子といった空間光変調素子で変調させ、スクリーン上に表示させる。
従来、プロジェクタの光源には、明るく且つ大画面の映像を投影するために、高輝度の高圧水銀ランプが使用されてきた。しかしながら、高圧水銀ランプは、消費電力が多い上に、光源の寿命が短く、メンテンスが煩雑になる問題があった。そこで、近年では、レーザ光及び蛍光体を用いた光源装置を備えた投写型映像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この投写型映像装置は、円板状の基材上に蛍光体を層状に形成した、いわゆる蛍光体ホイールに、高密度に集光可能なレーザ光を励起光として出射して、蛍光体の蛍光により発光した光を用いることで、発光面積の小さい高輝度光を得ることができる。
一般的に、蛍光体ホイールは、透光性樹脂から成るバインダ材料に蛍光体粒子を分散させた混合材料を基材上に塗布して形成された蛍光体層を有する。この構成では、励起光が蛍光体層中の各蛍光体粒子に照射された励起光により励起された蛍光が各蛍光体粒子の外部に出射される。このとき、各蛍光体粒子はその周囲をバインダ材料に囲まれているので、蛍光体粒子から放射状に出射された光のうち、バインダ材料と空気との界面での臨界角以上で反射した光が全半射して、蛍光体層中を基材と平行な方向へ伝播する。その結果、外部への光取り出し効率が低下すると共に、蛍光体層での発光面積が広がるので、プロジェクタの光利用効率が低下する。
そこで、蛍光体層の基材とは反対側の面において、蛍光体粒子の表面の一部がバインダ材料から露出した蛍光体ホイールを用いたプロジェクタが知られている(例えば、特許文献2参照)。この構成によれば、蛍光体粒子から発せられた光のうち、バインダ材料を介さずに蛍光体層の外部に射出される成分が増加するので、蛍光体層内を基材と平行な方向に伝播する成分を低減することができる。
特開2012−212129号公報 特開2012−185402号公報
しかしながら、上述したような蛍光体ホイールにおいて、蛍光体層の蛍光体粒子が、励起光である高出力のレーザ光が照射されて持続的に発光すると、熱を発生し、発光効率が低下する。
本発明は、上記課題を解決するものであり、放熱性を向上することができ、高い発光効率を有する蛍光体ホイール及びそれを用いた光源装置並びに投写型表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、励起光によって励起されて蛍光を発する蛍光体ホイールであって、基材と、前記基材上に形成された蛍光体層と、を備え、前記蛍光体層は、蛍光体粒子と、前記蛍光体粒子の平均粒径の1/10以下の粒径である微粒子と、前記蛍光体粒子及び微粒子を保持するバインダ材料と、を有し、前記微粒子は、前記蛍光体層の表面側よりも前記基材側の濃度が高くなるように前記蛍光体層に含有されていることを特徴とする。
本発明によれば、蛍光体粒子同士の隙間を微粒子で埋めて、蛍光体粒子で発生した熱が、他の蛍光体粒子を介して基材に伝わり易くすることで、放熱性を高めることができ、これにより、蛍光体粒子の温度上昇を抑えることで、発光効率を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る投写型表示装置の外観斜視図。 上記投写型表示装置及びそれに用いられる光源装置の光学構成を示す構成図。 上記光源装置に用いられる蛍光体ホイールの外観斜視図。 上記蛍光体ホイールの側断面図。 上記蛍光体ホイールの変形例を示す側断面図。
本発明の一実施形態に係る蛍光体ホイール及びそれを用いた光源装置並びに光投影装置について、図1乃至図4を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の光投影装置1は、任意の空間内に明るい映像を投写影することで、照明として機能させることができる。光投影装置1は、光投影装置1を制御するための制御装置PCと共に、照明システム100に組み込まれる。また、光投影装置1は、制御信号や画像データを送受信するために、制御装置PCと無線又は有線により接続されている。図例では、光投影装置1が、壁面Wに投影光Lを投影して、木漏れ日の映像を投写している。
図2に示すように、光投影装置1は、光源装置2と、光源装置2で発光した光を反射することで映像を生成するデジタルミラーデバイス(映像生成部、以下DMDと称する)3と、生成した映像をスクリーンに投写する投写レンズ4と、を備える。また、光投影装置1は、光源装置2から出射された光を、DMD3へ反射する集光ミラー5を備える。
光源装置2は、赤色光源2Rと、緑色光源2Gと、青色光源2Bと、を有する。赤色光源2Rは、赤色光を出射する赤色LEDユニット21Rと、赤色LEDユニット21Rが発した熱を放熱するヒートシンク22Rと、赤色LEDユニット21Rが出射した赤色光を集光する集光レンズ23Rと、を有する。青色光源2Bは、青色光を出射する青色LEDユニット21Bと、青色LEDユニット21Bが発した熱を放熱するヒートシンク22Bと、青色LEDユニット21Bが出射した青色光を集光する集光レンズ23Bと、を有する。また、青色光源2Bは、赤色LEDユニット21Rが出射した赤色光を選択的に透過し、青色LEDユニット21Bが出射した青色光を反射するダイクロイックミラー24Bを有する。
本実施形態の光源装置2では、緑色光源2Gは、青色半導体レーザ21BLと、青色半導体レーザ21BLから出射された青色レーザ光を励起光として励起して蛍光により緑光を発する蛍光体ホイール10と、を有する。青色半導体レーザ21BLは、高輝度の光を出射するために、複数の青色半導体レーザ素子により構成されている。また、緑色光源2Gは、青色半導体レーザ21BLが発した熱を放熱するヒートシンク22BLと、複数の青色半導体レーザ21BLから出射された各青色レーザ光を平行光とするコリメータレンズ23BLと、を有する。また、緑色光源2Gは、コリメータレンズ23BLから出射された青色レーザ光を選択的に透過するダイクロイックミラー24Gを有する。
図3に示すように、蛍光体ホイール10は、円板状の基材11と、基材11の円周に沿って環状に設けられた蛍光体層12と、基材11を回転させるモータMとを有する。蛍光体層12には、ダイクロイックミラー24Gを透過した青色レーザ光を励起光として励起して蛍光により緑光を発する緑色蛍光体が含有されている。基材11の表面は反射性を有しており、蛍光体層12で発した緑色光は、基材11で反射され、集光レンズ23G(再び図2参照)により集光され、ダイクロイックミラー24Gで反射される。
また、光源装置2は、赤色光源2R、緑色光源2G及び青色光源2Bから出射された光を集光する集光レンズ25と、出射光の照度分布を均一化させるロッドインテグレータ26と、複数の集光レンズで構成されるリレーレンズ27と、を有する。
DMD3は、2次元的に配置された微小ミラーから成り、各微小ミラーを、赤、緑、青の映像入力信号に応じてその傾きを変化させることで、時間的に変調させた信号光を形成する。例えば、DMD3が赤の映像信号によって駆動されているとき、光源装置2において赤色光が出力されるように制御される。同様に、DMD3が緑、青の映像信号によって駆動されるときは、光源装置2において緑、青光が出力されるように制御される。DMD3で変調された投影光は、投写レンズ4によって、任意の投影面へ投写される。
図4に示すように、基材11上には、反射層13が設けられ、反射層13の上に蛍光体層12が設けられている。基材11には、例えば、ガラス、水晶、サファイア等の結晶性基板、スピネル等の焼結体基板等が用いられる。水晶、サファイア等の材料は熱伝導性が高く、放熱性に優れるので、特に好適に用いられる。反射層13は、例えば、基材11上に酸化チタンをコーティングすることにより形成される。なお、本例では、蛍光体ホイール10は、緑色光源2G(上記図2も参照)に用いられる。従って、蛍光体層12で発光した緑色光を選択的に反射できるように、反射層13は、例えば、酸化シリコン及び酸化チタンを複数層交互に積層した誘電体多層膜から構成される緑色光反射ダイクロイック膜として構成されていてもよい。
蛍光体層12は、蛍光体粒子14と、蛍光体粒子14の平均粒径の1/10以下の粒径である微粒子19と、蛍光体粒子14及び微粒子19を保持するバインダ材料15と、を有する。また、蛍光体層12は、蛍光体粒子14よりも屈折率の低い透光性材料から構成された低屈折率層16により被覆されている。本例では、蛍光体粒子14には、緑色の蛍光光を出射するものが用いられる。
ここで、蛍光体層12の作製手順を説明する。まず、所定粒径の蛍光体粒子14と、微粒子19と、バインダ材料15となる珪酸塩化合物とを、所定の濃度で混合し、蛍光体ペーストを作成する。微粒子19は、バインダ材料15よりも熱伝導性が高い材料であり、アルミナ等の金属、又はナノシリカといった珪酸塩化合物から成るナノ粒子、又は微小な蛍光体粒子を用いることができる。また、珪酸塩化合物は、無機成分の比率が有機成分の比率の50%以上の材料であることが好ましい。バインダ材料15に対する蛍光体粒子14の添加量は、蛍光体層12が形成された状態で、固成分においてバインダ材料15よりも蛍光体粒子14の体積率が高くなるように調整される。
次に、作成した蛍光体ペーストを、脱泡攪拌機を用いて撹拌し、撹拌された蛍光体ペーストを、スクリーン印刷機により、反射層13が形成された基材11上に、膜状となるように印刷する。本例のように、蛍光光を反射する蛍光体ホイールでは、膜厚は50〜250μmであることが好ましい。続いて、蛍光体ペーストがスクリーン印刷された基材11を乾燥機又はアニール炉に入れて蛍光体ペーストを乾燥、硬化させる。
蛍光体層12は、固成分においてバインダ材料15よりも蛍光体粒子14の体積率が高くなるように設定されている。具体的には、蛍光体粒子14に吸着した珪酸塩化合物が、電解質の作用によりゲル化(珪酸重合)する際、架橋反応が生じ、蛍光体粒子14相互間及び蛍光体粒子14と基材11(反射層13)との間に、架橋体が形成される。蛍光体ペーストを乾燥、硬化させて硬化膜12aが形成されたとき、ゲル化した架橋体の体積収縮が生じるので、バインダ材料15は、蛍光体粒子14の周囲を全て覆うのではなく、基材11側の蛍光体粒子14の間の領域に入り込む。その結果、図4に示したように、基材11から離れた位置にある蛍光体粒子14の表面がバインダ材料15から露出する。
また、上記の硬化膜12a上に、低屈折率の透光性材料が、例えば、スクリーン印刷により塗布され、これにより低屈折率層16が形成される。低屈折率層16に用いられる透光性材料の屈折率は、1.4〜1.45であることが好ましく、バインダ材料15の屈折率(例えば、屈折率1.5)よりも低く設定される。
蛍光体層12の蛍光体粒子14は、励起光である高出力のレーザ光が照射されて持続的に発光すると、熱を発生するので、適切な発光効率を維持するには、蛍光体粒子14で発生した熱を放熱する必要がある。しかしながら、蛍光体粒子14は、略球形状なので、バインダ材料15に分散された状態では、蛍光体粒子14同士の接触箇所が限定的であり、それらの間の隙間も多い。そのため、従来の構成では、蛍光体粒子14で発生した熱を十分に放熱できないことがある。
本実施形態では、蛍光体層12に微粒子19を含有させることで、蛍光体粒子14同士の隙間を微粒子19で埋めて、蛍光体粒子14で発生した熱が、他の蛍光体粒子14を介して基材11に伝わり易くする。これにより、放熱性を高めることができ、蛍光体粒子14の温度上昇を抑えて、発光効率を高めることができる。
また、微粒子19は、蛍光体層12の表面側よりも基材11側の濃度が高くなるように蛍光体層12に含有されている。上述した蛍光体層12の作製手順において、バインダ材料15が硬化する前に、粒径の小さい微粒子19は、粒径の大きい蛍光体粒子14よりも基材11側に蓄積し易い。こうすれば、より多くの微粒子19が基材11と接触し、蛍光体粒子14から伝わった熱が、微粒子19を介して、より基材11に伝わり易くなり、放熱性を更に高めることができる。また、微粒子19に、蛍光体粒子14よりも比重の重い材料を用いれば、微粒子19は、より基材11側の濃度が高くすることができる。
下記表1は、本実施形態の蛍光体ホイール10の実施例1〜3と、これら実施例と対比される比較例1、2の材料構成と、作製された蛍光体ホイールの特性を示す。なお、表1では、実施例1〜3には、微粒子19として平均粒径16nmのアルミナを用い、微粒子19の添加量は、蛍光体層12に含有される蛍光体粒子14に対する質量%(wt%)で示している。また、放熱性能は、150Wのレーザーパワーを照射した際の比較例1のサンプルの温度を1.00として、各実施例と対比した。また、光取り出し効率は、比較例1のサンプルに150Wレーザーパワーを照射した際に得られたエネルギーを1.00として、各実施例と対比した。更に、光利用効率は、比較例1のサンプルに、150Wのレーザーパワーを照射した際に得られた発光のレンズへの取り込み効率を、各実施例と対比した。
上記の比較例1、実施例1〜3、比較例2を対比すると、ナノ粒子の添加量が多くなるほど、各サンプルの温度が低下している、つまり、放熱性能が向上する。その一方で、ナノ粒子の添加量が5wt%を超えると、光取り出し効率が低下した。すなわち、ナノ粒子の添加量が多くなると、多数のナノ粒子の表面で光が反射して、バインダ材料15を基材11と平行な方向に光が導波されるので、バインダ材料15からの光取り出し効率が低下する。従って、これらの結果から、微粒子19は、蛍光体粒子14の容量に対して1〜5wt%で蛍光体層12に含有されることが好ましいことが示された。
下記表2は、本実施形態の蛍光体ホイール10の実施例4〜6と、これら実施例と対比される比較例3〜5の材料構成と、作製された蛍光体ホイールの特性を示す。なお、表2では、実施例4〜6には、微粒子19として平均粒径が1〜3μmの微小な蛍光体を用い、微粒子19の添加量は、蛍光体層12に含有される蛍光体粒子14の容量に対する割合(vol%)で示している。
上記の実施例4〜6、比較例3〜5を対比すると、微小な蛍光体の添加量が多くなるほど、放熱性能が向上する。一方で、微小な蛍光体の添加量が5vol%以上になると、上記ナノ粒子と同様に、光取り出し効率が低下した。また、ナノ粒子と微小な蛍光体の両方を含有させた場合も、光取り出し効率が低下した。従って、これらの結果から、微粒子19は、蛍光体粒子14の容量に対して1〜3vol%で蛍光体層12に含有されることが好ましいことが示された。
また、低屈折率層16は、硬化膜12a上に概ね均一の厚さで塗布される。硬化膜12aは、蛍光体粒子14がバインダ材料15から露出しているので、その表面が凹凸状となっており、その上に概ね均一な厚さで低屈折率層16が塗布されると、低屈折率層16の表面もまた、蛍光体粒子14の粒形状に由来する凹凸構造を有する。なお、低屈折率層16は、低屈折率の透光性材料をスクリーン印刷する、又は蒸着、スパッタ等により形成されてもよい。
このように構成された蛍光体ホイール10によれば、蛍光体層12が、蛍光体粒子14よりも屈折率の低い低屈折率層16により被覆されているので、蛍光体粒子14の表面における屈折率差が、蛍光体粒子14が外部に露出している場合に比べて、小さくなる。そのため、蛍光体粒子14内で蛍光により発した光が、粒子外へ取り出され易くなるので、高い光取り出し効率を有する蛍光体ホイールを得ることができる。
また、蛍光体層12は、固成分においてバインダ材料15よりも蛍光体粒子14の体積率が高いので、バインダ材料15は、基材11側の蛍光体粒子14の間の領域に入り込み、より多くの蛍光体粒子14が低屈折率層16と直接的に接触する。そのため、蛍光体粒子14内で蛍光により発した光を、より効果的に低屈折率層16側に取り出すことができる。
また、バインダ材料15は、珪酸塩化合物を多く含む。これにより、蛍光体層12は、劣化し易い有機成分よりも、無機成分が多くなるので、蛍光体層12に、より高出力の励起光を射出することができ、光源装置2を高出力化することができる。
更に、低屈折率層16の表面が、凹凸構造なので、蛍光体粒子14から低屈折率層16に取り出された光の、低屈折率層16の表面に対する入射角は、小さくなり易く、全反射を抑制して、低屈折率層16からの光取り出し効率を高めることができる。
次に、上記実施形態の蛍光体ホイール10の変形例について、図5を参照して説明する。本変形例では、低屈折率層16の表面が、ナノスケールのモスアイ構造になっている。具体的には、本変形例の低屈折率層16は、蛍光体粒子14の凹凸を埋める平滑化層17と、平滑化層17上に設けられたモスアイ型の低反射フィルム18と、を有する。平滑化層17及び低反射フィルム18は、上述した低屈折率層16と同じく、蛍光体粒子14よりも屈折率の低い透光性材料から形成されている。
低反射フィルム18は、幅100〜300nmの微小突起が面的に多数設けられたフィルムであり、フィルムの厚み方向の反射率が1%以下となるように形成されている。なお、モスアイとは、蛾の目の構造に由来する。上記実施形態では、低屈折率層16の表面の凹凸構造が、蛍光体粒子14の粒形状に由来していたので、凹凸構造の幅は平均15〜35μmであり、全反射の抑制効果は限定的である。一方、この変形例によれば、凹凸構造の幅がナノオーダーなので、全反射を効果的に抑制することができ、低屈折率層16からの光取り出し効率を高めることができる。また、平滑化層17を設けたことで、蛍光体粒子14と低反射フィルム18との間に空気層が混入することを抑制することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。例えば、上記光投影装置1では、緑色光源2Gに対して、青色半導体レーザ21BLを用い、青色レーザ光を蛍光体ホイール10の蛍光体層12で緑色光に変換し、赤色光源2R及び青色光源2Bについては、自発光LEDを夫々用いた構成を示した。これは、一般的な緑色LEDは、他の光色のLEDに比べて高出力化が難しいことから、高出力化できる青色半導体レーザ21BLの青色レーザ光を変換して緑色光を生成した。しかしながら、赤色光源2R及び青色光源2Bについても、より高出力化する場合には、青色半導体レーザ21BLの青色レーザ光を変換、又はそれを透過して映像生成部へ射出する光を生成してもよい。この場合、蛍光体ホイール10には、複数種類の蛍光体層、又は反射層若しくは透過層が形成され、ミラーやレンズといった各光学系部材の配置を適宜に変更すればよい。
1 光投影装置
10 蛍光体ホイール
11 基材
12 蛍光体層
14 蛍光体粒子
15 バインダ材料
16 低屈折率層
18 低反射フィルム(モスアイ構造)
19 微粒子
2 光源装置
2G 緑色光源(光源)
3 DMD(映像生成部)

Claims (8)

  1. 励起光によって励起されて蛍光を発する蛍光体ホイールであって、
    基材と、前記基材上に形成された蛍光体層と、を備え、
    前記蛍光体層は、蛍光体粒子と、前記蛍光体粒子の平均粒径の1/10以下の粒径である微粒子と、前記蛍光体粒子及び微粒子を保持するバインダ材料と、を有し、
    前記微粒子は、前記蛍光体層の表面側よりも前記基材側の濃度が高くなるように前記蛍光体層に含有されていることを特徴とする蛍光体ホイール。
  2. 前記微粒子は、金属又は珪酸塩化合物から成るナノ粒子であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体ホイール。
  3. 前記微粒子は、前記蛍光体粒子に対して1〜5質量%で前記蛍光体層に含有されていることを特徴とする請求項に記載の蛍光体ホイール。
  4. 前記微粒子は、微小な蛍光体粒子であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光体ホイール。
  5. 前記微粒子は、前記蛍光体粒子の容量に対して1〜%で前記蛍光体層に含有されていることを特徴とする請求項に記載の蛍光体ホイール。
  6. 前記蛍光体層は、前記蛍光体粒子よりも屈折率の低い透光性材料から構成された低屈折率層により被覆されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の蛍光体ホイール。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の蛍光体ホイールと、前記蛍光体ホイールの蛍光体粒子を励起させる励起光を出射する光源と、を備えることを特徴とする光源装置。
  8. 請求項に記載の光源装置と、前記光源装置から出射される光を変調することによって映像を生成する映像生成部と、前記映像生成部にて生成した映像を投写する投写レンズと、を備えることを特徴とする投写型表示装置。
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