JP6542578B2 - 給電システム、給電方法およびサーバ - Google Patents

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Description

本発明は、負荷に対して電力を供給する給電システム、給電方法およびサーバに関する。
複数のICT機器や空調機器などの負荷装置、および、この負荷装置に電力を供給する給電装置を備えた給電システムにおいて、現状では、ICT機器などの負荷装置の動作状況に無関係に給電が行われている。近年の消費電力低減の要望の高まりに伴い、上述の給電システムを構成する給電装置等においても、消費電力の低減を図る種々の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、効率の悪い軽負荷状態で給電装置が運転されると、給電装置における損失が大きくなり消費電力の増大を招くため、効率の良い高負荷状態で給電装置が運転されるように制御する技術が開示されている。
特開2010−154613号公報
上述の特許文献1に記載の技術では、給電装置における電力損失の低減を図ることはできても、給電システムを構成する他の要素、例えばICT機器などの負荷装置に対しては、電力損失の低減を図ることができないという問題があった。
その一方で、近年の情報処理技術の進歩に伴い、仮想化技術を用いて情報処理を行うICT機器の台数を削減する技術が、ICT機器における消費電力を削減する方法として着目されつつある。しかしながら、仮想化技術により情報の処理量が減少した、または処理量が無くなったICT機器における消費電力の削減量は小さい、言い換えると、電力損失の低減を図ることが難しいという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、電力損失の低減を図ることができる給電システム、給電方法およびサーバを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の第1の態様に係る給電システムは、所定電流を出力する複数の給電機器を有する給電装置と、複数の負荷装置のそれぞれに対して前記給電装置から出力された前記所定電流の供給と非供給とを切替える切替え部と、前記複数の負荷装置のそれぞれに対して作動状態を制御する作動信号、および、前記切替え部に対して前記複数の負荷装置のそれぞれに対する前記所定電流の供給と非供給とを制御する切替え信号を生成する演算処理部と、が設けられ、前記演算処理部には、前記負荷装置において処理される作動負荷を表す負荷情報を取得する取得部が更に設けられ、前記演算処理部は、取得した前記負荷情報に基づいて、一部の負荷装置(以下、「移行元の負荷装置」と表記する。)において処理される前記作動負荷を、残りの負荷装置の少なくとも一部(以下、「移行先の負荷装置」と表記する。)で処理する移行処理が可能と判定した場合には、前記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を停止させる前記作動信号を出力し、前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を、前記移行元の負荷装置へ出力し、前記移行元の負荷装置に対して前記所定電流を非供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力することを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る給電方法は、所定の電流を出力する複数の給電機器を有する給電装置の出力を、複数の負荷装置に供給する給電方法であって、前記負荷装置において処理される作動負荷を表す負荷情報を取得し、取得した前記負荷情報に基づいて、一部の負荷装置(以下、「移行元の負荷装置」と表記する。)において処理される前記作動負荷を、残りの負荷装置の少なくとも一部(以下、「移行先の負荷装置」と表記する。)で処理する移行処理が可能か否かを判定する移行判定ステップと、前記移行処理が可能と判定した場合には、前記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を停止させる前記作動信号を出力する移行ステップと、前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を前記移行元の負荷装置へ出力する負荷停止ステップと、前記移行元の負荷装置に対して前記所定電流を非供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力する非供給ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の第3の態様に係るサーバは、複数の負荷装置のそれぞれに対して作動状態を制御する作動信号、および、前記複数の負荷装置のそれぞれに対して給電装置から出力される所定電流の供給と非供給とを制御する切替え部に対して前記複数の負荷装置のそれぞれに対する前記所定電流の供給と非供給とを制御する切替え信号を生成する演算処理部と、前記負荷装置において処理される作動負荷を表す負荷情報を取得する取得部と、が設けられ、前記演算処理部は、取得した前記負荷情報に基づいて、一部の負荷装置(以下、「移行元の負荷装置」と表記する。)において処理される前記作動負荷を、残りの負荷装置の少なくとも一部以下、「移行先の負荷装置」と表記する。)で処理する移行処理が可能と判定した場合には、前前記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を停止させる前記作動信号を出力し、前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を、前記移行元の負荷装置へ出力し、前記移行元の負荷装置に対して前記所定電流を非供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力することを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る給電システム、第2の態様に係る給電方法、および、第3の態様に係るサーバによれば、移行元の負荷装置において処理される作動負荷を、移行先の負荷装置で処理する際に、移行元の負荷装置を停止させた後に、移行元の負荷装置に対して所定電流を非供給とすることにより、所定電流を供給し、かつ、移行元の負荷装置を停止させない場合と比較して電力損失の低減を図ることができる。
上記発明の第1の態様において前記演算処理部は、前記給電装置に対して前記複数の給電機器の出力と停止とを制御する出力信号を生成するものであり、前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を出力した後に、更に、前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる前記出力信号を前記給電装置へ出力することが好ましい。
上記発明の第2の態様においては、前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる出力信号を前記給電装置へ出力する給電停止ステップを更に有することが好ましい。
上記発明の第3の態様において前記演算処理部は、前記所定電流を出力する複数の給電機器を有する前記給電装置に対して前記複数の給電機器の出力と停止とを制御する出力信号を生成するものであり、前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を出力した後に、前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる前記出力信号を前記給電装置へ出力することが好ましい。
このように移行元の負荷装置を停止させた後、これに対応する給電機器を停止させることにより、給電機器を停止させない場合と比較して、給電機器において消費される電力を削減することができ、更に電力損失の低減を図ることができる。
上記発明の第1の態様において前記演算処理部は、予め定められたスケジュールで定められたタイミングに従い、前記移行処理が可能か否かの判定を行うことが好ましい。
上記発明の第2の態様においては、前記移行判定ステップの前に、予め定められたスケジュールを起動させる開始ステップが更に設けられ、前記開始ステップにおいて、処理の開始時点に達していると判定された場合には、前記移行判定ステップへ移ることが好ましい。
上記発明の第3の態様において前記演算処理部は、予め定められたスケジュールで定められたタイミングに従い、前記移行処理が可能か否かの判定を行うことが好ましい。
このように、予め定められたスケジュールで定められたタイミングに従って、移行処理の判定を行うことにより、所望のタイミングで移行処理の判定を行うことができる。所望のタイミングとしては、例えば、平日の夜間や、土曜や、日曜や、休日などのように作動負荷の低下が予想される時間帯の始まりを挙げることができる。その結果、的確な電力損失の低減を図ることができる。
上記発明の第1の態様において前記演算処理部は、前記複数の負荷装置において消費される電力を削減させるデマンドレスポンスが外部から入力されると、前記デマンドレスポンスに応じて前記作動信号、前記切替え信号、および、前記出力信号の出力を制御することが好ましい。
上記発明の第3の態様において前記演算処理部は、前記複数の負荷装置において消費される電力を削減させるデマンドレスポンスが外部から入力されると、前記デマンドレスポンスに応じて前記作動信号、前記切替え信号、および、前記出力信号の出力を制御することが好ましい。
このように、デマンドレスポンスに応じて作動信号、切替え信号、および、出力信号の出力が制御されるため、デマンドレスポンスの要求レベルにあわせて削減される消費電力を増減することができる。
上記発明の第1の態様において前記演算処理部は、前記移行処理が可能と判定した場合に、前記移行処理を行った後の前記複数の負荷装置で消費される電力である移行後電力が、前記移行処理を行わない場合に消費される電力である未移行電力未満と判定したときには、前記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を停止させる前記作動信号を出力し、前記移行先の負荷装置に対して前記所定電流を非供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる前記出力信号を前記給電装置へ出力することが好ましい。
上記発明の第3の態様において前記演算処理部は、前記移行処理が可能と判定した場合に、前記移行処理を行った後の前記複数の負荷装置で消費される電力である移行後電力が、前記移行処理を行わない場合に消費される電力である未移行電力未満と判定したときには、前記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作業負荷の処理を停止させる前記作動信号を出力し、前記移行元の負荷装置に対して前記所定電流を非供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる前記出力信号を前記給電装置へ出力することが好ましい。
このように移行後電力と未移行電力とを比較して、移行後電力が未移行電力未満のときに移行処理を実行することにより、移行処理により消費電力が増加することが抑制され、より確実に電力損失の低減を図ることができる。
上記発明の第1の態様において前記演算処理部は、前記移行元の負荷装置のうちの前記作動負荷の処理を再開する前記負荷装置(以下、「再開負荷装置」と表記する。)について再開が可能か否かを判定し、再開が可能と判定された場合には、前記再開負荷装置に対応する前記所定電流を供給する前記給電機器を動作させる前記出力信号を出力し、前記再開負荷装置に対して前記所定電流を供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、前記再開負荷装置で前記作動負荷の処理を再開させる前記作動信号を出力することが好ましい。
上記発明の第2の態様においては、前記給電停止ステップの後に、前記移行元の負荷装置のうち前記作動負荷の処理を再開させる前記負荷装置(以下、「再開負荷装置」と表記する。)について再開が可能か否か判定する再開判定ステップと、前記再開負荷装置に対応する前記所定電流を供給する前記給電機器を動作させる前記出力信号を出力する出力再開ステップと、前記再開負荷装置に対して前記所定電流を供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力する供給再開ステップと、前記再開負荷装置で前記作動負荷の処理を再開させる前記作動信号を出力する動作再開ステップと、を更に有することが好ましい。
上記発明の第3の態様において前記演算処理部は、前記移行元の負荷装置のうちの前記作動負荷の処理を再開させる前記負荷装置(以下、「再開負荷装置」と表記する。)について再開が可能か否か判定し、再開が可能と判定された場合には、前記再開負荷装置に対応する前記所定電流を供給する前記給電機器を動作させる前記出力信号を出力し、前記再開負荷装置に対して前記所定電流を供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、前記再開負荷装置で前記作動負荷の処理を再開させる前記作動信号を出力することが好ましい。
このように停止した移行元の負荷装置のうちの負荷装置について、作動負荷の処理を再開させる際に、対応する給電機器、切替え部、負荷装置の順に動作を再開させることにより、負荷装置における作動負荷の処理を安定して再開させることができる。
上記発明の第1の態様においては、記複数の負荷装置から発生した熱を取り除く冷却装置が更に設けられ、前記演算処理部は、前記移行元の負荷装置が停止している場合には、前記移行元の負荷装置に対応する前記冷却装置の作動状態を停止させる冷却信号を出力することが好ましい。
上記発明の第2の態様においては、前記給電停止ステップの後に、前記移行元の負荷装置が停止している場合には、前記複数の負荷装置から発生した熱を取り除く冷却装置のうち、前記移行元の負荷装置に対応する前記冷却装置を停止させる冷却信号を出力する冷却装置停止ステップを更に有することが好ましい。
上記発明の第3の態様において前記演算処理部は、前記移行元の負荷装置が停止している場合には、前記複数の負荷装置から発生した熱を取り除く冷却装置のうち、前記移行元の負荷装置に対応する前記冷却装置を停止させる冷却信号を出力することが好ましい。
このように、停止した移行元の負荷装置に対応する冷却装置を停止させることにより、冷却装置を停止させない場合と比較して、給電システムの全体において消費電力が増加することが抑制され、より確実に電力損失の低減を図ることができる。
上記発明の第1の態様において、前記演算処理部は、前記取得部により取得された前記負荷情報、および、予測される前記負荷装置において処理される作動負荷を表す予測負荷情報の少なくとも一方に基づいて前記移行元の負荷装置において処理される前記作動負荷を、前記移行先で処理する移行処理が可能か判定するものであり、前記予測負荷情報は、平日か休日かを示すカレンダ情報、1日を複数の時間帯に分けた時間帯情報、前記負荷装置を利用する利用者における利用状況に関連する期間および行事の少なくとも一方を示すイベント情報、前記負荷装置を利用する利用者の数を示す利用者数情報、および、気象情報の少なくとも1つに基づいて予測されることが好ましい。
上記発明の第2の態様においては、前記移行判定ステップにおいて、前記取得部により取得された前記負荷情報、および、予測される前記負荷装置において処理される作動負荷を表す予測負荷情報の少なくとも一方に基づいて前記移行元の負荷装置において処理される前記作動負荷を、前記移行先で処理する移行処理が可能か判定し、前記予測負荷情報は、平日か休日かを示すカレンダ情報、1日を複数の時間帯に分けた時間帯情報、前記負荷装置を利用する利用者における利用状況に関連する期間および行事の少なくとも一方を示すイベント情報、前記負荷装置を利用する利用者の数を示す利用者数情報、および、気象情報の少なくとも1つに基づいて予測されることが好ましい。
上記発明の第3の態様において、前記演算処理部は、前記取得部により取得された前記負荷情報、および、予測される前記負荷装置において処理される作動負荷を表す予測負荷情報の少なくとも一方に基づいて前記移行元の負荷装置において処理される前記作動負荷を、前記移行先で処理する移行処理が可能か判定するものであり、前記予測負荷情報は、平日か休日かを示すカレンダ情報、1日を複数の時間帯に分けた時間帯情報、前記負荷装置を利用する利用者における利用状況に関連する期間および行事の少なくとも一方を示すイベント情報、前記負荷装置を利用する利用者の数を示す利用者数情報、および、気象情報の少なくとも1つに基づいて予測されることが好ましい。
このように、予測負荷情報に基づいて移行処理が可能か否かを判定することにより、負荷装置における実際の負荷情報に基づく場合と比較して、より早いタイミングで判定を行うことができる場合がある。そのため、給電システムの全体において消費電力の増加を抑制しやすくなる場合がある。
本発明の給電システム、給電方法およびサーバによれば、移行元の負荷装置において処理される作動負荷を、移行先の負荷装置で処理する際に、移行元の負荷装置を停止させるとともに、移行元の負荷装置に対して所定電流を非供給とするため、電力損失の低減を図ることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る給電システムの概略構成を説明する図である。 図1の給電システムにおいて分散運転されている状態を説明する模式図である。 分散運転されている状態での消費電力構成を説明する図である。 縮退運転を実行する際の制御を説明するフローチャートである。 縮退運転へ移行した場合の消費電力の解析結果を示す図である。 図1の給電システムにおいて縮退運転されている状態を説明する模式図である。 縮退運転から分散運転へ移行する際の制御を説明するフローチャートである。 ICT装置のCPU使用率および消費電力の時間変化を説明する図である。 ICT装置の電力消費量の負荷依存性を示すグラフである。 縮退運転モードにおける消費電力の変化を示すグラフである。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る給電システムについて、図1から図7を参照しながら説明する。本実施形態では、本発明の給電システム1を、情報処理や情報通信などの処理を行うICT装置(負荷装置)25、および、空調機(冷却装置)35や照明機器(負荷装置)45などのICT装置25に付随する周辺機器へ電力を供給するシステムである例に適用して説明する。
給電システム1は、図1に示すように、給電装置10と、電流分配装置15と、給電制御装置(サーバ)20と、ICT装置25と、ICT制御装置(サーバ)30と、空調機35と、空調制御装置(サーバ)40と、照明機器45と、照明制御装置(サーバ)50と、統合制御装置(サーバ)60と、監視制御装置70と、から主に構成されている。
給電装置10は、ICT装置25に電力を供給するものであり、商用電力の供給を受けて直流電流(所定電流)を出力する複数の電源ユニット(給電機器)11が設けられたものである。電源ユニット11は、給電制御装置20から入力される指令(出力信号)に基づき、直流電流の出力/停止が制御されるように構成されている。また、給電装置10は、複数の電源ユニット11の運転情報を取得し、後述する給電制御装置20へ取得した情報を出力する機能を有している。
なお、電源ユニット11における商用電力を直流電流に変換する方式や、電源ユニット11における直流電流の出力/停止の具体的な制御方法や、給電装置10における複数の電源ユニット11の接続方法などについては、公知の方法を用いることができ特に限定するものではない。また、本実施形態では、電源ユニット11が交流電流である商用電力から、ICT装置25の動作に用いられる所望電圧の直流電流に変換する例に適用して説明するが、電力の供給先である負荷装置の特性に応じて直流電流の代わりに所望電圧の交流電流を供給してもよく、特に電流の態様を限定するものではない。
電流分配装置15は、給電装置10から供給された直流電流を、ICT装置25が格納される複数のICTラック26へ分配するものである。電流分配装置15には、給電制御装置20からの指令(切替え信号)に従い、ポスト毎に直流電流の供給/非供給制御(以下、「ON/OFF制御」とも表記する。)を行うスイッチ(切替え部)16が搭載されている。スイッチ16は、それぞれのポストに接続されたICTラック26に格納されたICT装置25における消費電力を測定する機能も設けられている。スイッチ16で測定された消費電力は、給電制御装置20に出力される。なお、スイッチ16の形式としては、公知の形式のものを用いることができ、特に限定するものではない。
さらに、電流分配装置15には、短絡事故などによる過電流を防止するためにポスト毎にヒューズやブレーカなどの保護素子(図示せず。)が搭載されている。この保護素子を搭載することにより、短絡事故が発生したICT装置25を含む系統(以下、「事故系」とも表記する。)の影響が、それ以外の通常の運転を継続するICT装置25を含む系統(以下、「健全系」とも表記する。)へ波及することを防止できる。
給電制御装置20は、統合制御装置60からの指令に基づき、電流分配装置15の1ポスト毎の給電ON/OFFを制御する指令、コンセントバー27のコンセント口毎の給電ON/OFFを制御する指令、給電装置10の電源ユニット11の運転/停止を制御する指令、給電装置10の運転/停止を制御する指令を出力するものである。
給電制御装置20は、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、ハードディスク、入出力インタフェース等を有するコンピュータシステムである。ROM等に記憶されている制御プログラムは、CPUを少なくとも演算処理部21として機能させるものであり、入出力インタフェース等を少なくとも取得部22として機能させるものである。
演算処理部21は、給電装置10、並びに、電流分配装置15のスイッチ16およびコンセントバー27内部に設けられたスイッチ(切替え部)27Aの動作を制御する演算処理を行うと共に、当該動作を制御する指令を生成するものでもある。演算処理部21における演算処理等の詳細については後述する。
取得部22は、給電装置10から出力される複数の電源ユニット11の運転情報、および、電流分配装置15から出力される1ポスト毎の消費電力情報、および、コンセントバー27の1口毎の消費電力情報が入力されるインタフェースである。また、取得部22は、演算処理部21において生成された各種の指令を出力するインタフェースでもある。
ICT装置25は、演算等の情報処理や、情報の受信/送信などの通信処理等を行うものである。ICT装置25における処理などの動作は、ICT制御装置30から入力される指令に基づいて制御される。ICT装置25は、ICTラック26に1台以上が搭載され、ICTラック26に設けられたコンセントバー(切替え部)27から直流電流が給電されている。なお、上述の情報処理や通信処理などが特許請求の範囲における作業負荷に相当するものである。
コンセントバー27は、電流分配装置15にて分配された配線が接続されたものである。コンセントバー27内部のスイッチ27Aには、給電制御装置20から入力される指令に基づいて、コンセント口毎にICT装置25への給電のON/OFFを制御する機能が搭載されている。さらに、コンセント口毎に消費電流・電力を計測する機能が搭載され、計測された消費電流・電力の情報は、給電制御装置20へ出力されている。このように、コンセントバー27は、いわゆるインテリジェントコンセントとして機能するものを用いている。
図2に示すように、複数のICTラック26は、一列に配置されることにより架列28A,28B,28C,28D,28E,28Fのそれぞれを構成する。さらに、これら架列28A,28B,28C,28D,28E,28Fは並列に並んで配置される。
ICT制御装置30は、統合制御装置60からの指令に基づき、ICT装置25へ集約運転を指示する縮退指令、分散運転を指示する復元指令、ICT装置25の停止を指示する停止指令、ICT装置25の起動を指示する起動指令を出力するものである。
ICT制御装置30は、図1に示すように、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、ハードディスク、入出力インタフェース等を有するコンピュータシステムである。ROM等に記憶されている制御プログラムは、CPUを少なくとも演算処理部31として機能させるものであり、入出力インタフェース等を少なくとも取得部32として機能させるものである。
演算処理部31は、ICT装置25の動作を制御する演算処理を行うと共に、当該動作を制御する指令を生成するものでもある。演算処理部31における演算処理等の詳細については後述する。
取得部32は、コンセントバー27から出力されるコンセント口毎の消費電流・電力情報、ICT装置25から出力される業務処理量や、装置内部温度や、消費電力などの運転情報が入力されるインタフェースである。また、取得部32は、演算処理部31において生成された各種の指令を出力するインタフェースでもある。
空調機35は、図2に示すように、ICT装置25が配置されたサーバルームSRの室内空気を介してICT装置25を冷却するものである。つまり、ICT装置25において発生した熱は、ICT装置25を通過するサーバルームSRの室内空気に放出され、サーバルームSRの室内空気の温度が上昇する。空調機35は、この温度が上昇した室内空気を吸入して熱を奪い、所望の温度に冷却した後にサーバルームSR内に送り出すものである。室内空気から奪った熱は、サーバルームSRの外側に配置された室外機(図示せず。)において、外部へ放出される。この空調機35における動作は、空調制御装置40から出力される指令(動作信号)に基づいて制御されている。
本実施形態では、中央に架列28A,28B,28C,28D,28E,28Fが並列に並んで配置されているサーバルームSRにおいて、架列28A,28B,28C,28D,28E,28Fの端部近傍に、空調機35が並んで配置されている例に適用して説明する。また、空調機35における室内空気を冷却する形式や、冷却した空気をサーバルームSR内へ送り出す形式としては、公知の形式をもちいることができ、特に限定するものではない。
空調制御装置40は、統合制御装置60からの指令に基づき、空調機35の起動を制御する指令、空調機35の停止を制御する指令、空調機35の運転条件を制御する指令を出力するものである。
空調制御装置40は、図1に示すように、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、ハードディスク、入出力インタフェース等を有するコンピュータシステムである。ROM等に記憶されている制御プログラムは、CPUを少なくとも演算処理部41として機能させるものであり、入出力インタフェース等を少なくとも取得部42として機能させるものである。
演算処理部41は、空調機35の動作を制御する演算処理を行うと共に、当該動作を制御する指令を生成するものでもある。演算処理部41における演算処理等の詳細については後述する。取得部42は、空調機35から出力される運転状況を示す運転情報が入力されるインタフェースである。
照明機器45は、ICT装置25などが配置されたサーバルームSR等における照明を行うものである。照明機器45には、人の存在を感知する人感センサ(図示せず。)が設けられている。サーバルームSRに人が立ち入った場合のように、人感センサが人を感知した際に照明機器45は照明を行う。また、空調機35における照明/非照明の制御は、空調制御装置40から出力される指令(動作信号)に基づいても行われる。なお、照明機器45としては、公知の機器を用いることができ、特に限定するものではない。
照明制御装置50は、統合制御装置60からの指令に基づき、照明機器45における点灯・消灯を制御する指令、照明機器45の運転条件を制御する指令を出力するものである。
照明制御装置50は、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、ハードディスク、入出力インタフェース等を有するコンピュータシステムである。ROM等に記憶されている制御プログラムは、CPUを少なくとも演算処理部51として機能させるものであり、入出力インタフェース等を少なくとも取得部52として機能させるものである。
演算処理部51は、照明機器45の動作を制御する演算処理を行うと共に、当該動作を制御する指令を生成するものでもある。演算処理部51における演算処理等の詳細については後述する。取得部52は、照明機器45から出力される動作状況を示す運転情報が入力されるインタフェースであり、さらに、照明機器45に付随する人感センサの測定情報などが入力されるインタフェースでもある。
上述の給電制御装置20、ICT制御装置30、空調制御装置40、および照明制御装置50は、統合制御装置60との間の通信が途絶えて指令が入力されない場合や、統合制御装置60から出力された指令が異常値である場合には、統合制御装置60が故障したと判断し、それぞれの制御装置が自立した運転状態に遷移する。
統合制御装置60は、監視制御装置70から入力される故障情報や運転異常情報、BEMSやBASなどの外部EMS(エネルギ・マネジメント・システム)、DCIM(データセンタ・インフラストラクチャ・マネジメント)などから入力される情報や指令に基づいて、給電制御装置20、ICT制御装置30、空調制御装置40、および照明制御装置50に対する制御内容を判断する処理や、出力する指令を生成する処理を行うものである。
統合制御装置60は、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、ハードディスク、入出力インタフェース等を有するコンピュータシステムである。ROM等に記憶されている制御プログラムは、CPUを少なくとも演算処理部61として機能させるものであり、入出力インタフェース等を少なくとも取得部62として機能させるものである。
取得部62は、給電制御装置20、ICT制御装置30、空調制御装置40、照明制御装置50、および、統合制御装置60から出力される情報、ICTラック26の配置位置およびICTラック26におけるICT装置の搭載位置の情報、並びに、外部から入力される指令情報を取得するインタフェースである。取得部62は、さらに、外部EMSシステム、DCIMなどへ情報や指令を出すことができるよう外部とのインタフェースでもある。
演算処理部61は、取得部62で取得した情報をROM等に蓄積する処理、蓄積した情報等の集計処理、および、集計処理した情報等の分析処理を行うものである。さらに演算処理部61は、分析処理の結果に基づき、外部へ出力する情報や指令を生成するものである。
監視制御装置70は、CPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、ハードディスク、入出力インタフェース等を有するコンピュータシステムである。ROM等に記憶されている制御プログラムは、CPUを少なくとも演算処理部71として機能させるものであり、入出力インタフェース等を少なくとも取得部72として機能させるものである。
取得部72は、給電装置10、電流分配装置15、ICT装置25、および、空調制御装置40などの給電システム1を構成する機器から出力される故障状態や、運転異常に関する情報を取得するインタフェースである。演算処理部71は、取得部72により取得された故障状態や運転異常に関する情報に基づいて、給電システム1を構成する装置の故障状態・運転異常を監視するものである。
次に、上記の構成からなる給電システム1における制御について説明する。まず、スケジュールに基づく給電システム1の運用について説明する。
まず、ICT装置25が分散運転されている通常の運用状態について、図2を参照しながら説明する。分散運転とは、給電システム1における全てのICT装置25、または、大半のICT装置25において情報処理などの演算処理が行われる状態のことである。
図2においてICT装置25(ICTラック26)に記載されたパーセントは、該当するICT装置の負荷率を示している。また、サーバルームSRにおけるハッチングは、サーバルームSRの室内空気の温度を示すものであり、ハッチングが濃くなるに伴い温度が高くなっていることを示している。
サーバルームSR内には、給電装置10、空調機35およびICT装置25が配置されている。また、消費電力ベースに基づくICT装置25における構成の内訳は、サーバ系の機器が8割、スイッチ、ルータなどのネットワーク系機器が2割となる。本実施形態では、ICT装置25の最大消費電力の合計が300kWである例に適用して説明する。
図2では、ICT装置25の平均稼働率は20%程度である例が示されている。この場合の電力消費量の解析結果は図3に示す通りであり、ICT装置25の消費電力が163kW、空調電力が62kW、給電損失が21kW、総計246kWとなる。
次に、上記の構成からなる給電システム1に対して本発明に関する統合連係制御を実施した場合の説明を行う。本説明において統合制御装置60は、平日の夜間や、土曜や、日曜や、休日などのようにICT装置25における負荷が低下する時間帯に、ICT装置25における負荷を集約する縮退運転を行う指令を出力する。縮退運転を行っている最中にICT装置25の負荷が増加すると、統合制御装置60は事前に縮退運転を解放する指令を出力し、その後に通常の分散運転に戻す指令を出力する。
ここで、縮退運転を実行する際の制御処理について図4のフローチャートを参照しながら説明する。はじめに統合制御装置60は、通常運転時に取得して蓄積したICT運転状況、給電装置情報、および空調装置情報に基づいて縮退運転の可否を判定する処理を行う。
具体的には、統合制御装置60は縮退運転制御のタイミングを定めたスケジュールを起動する処理を行い、当該スケジュールが起動したか否かを判定する処理を行う(S11:開始ステップ)。スケジュールの起動が失敗と判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。
スケジュールの起動が成功した判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、ICT装置25等に障害が発生していないか否か、または運用に支障が出るか否かを判定する処理を行う(S12:移行判定ステップ)。具体的には、監視制御装置70が、演算処理の移行元であるICT装置25(以後、「縮退元ICT装置25」と表記する。)および演算処理の移行先であるICT装置25(以後、「縮退先ICT装置25」と表記する。)や、空調機35や、給電装置10において異常が発生したことを示す情報を受け取っているか否かに基づいて、上述の判定処理を行う。障害が発生している、あるいは運用に支障が出ると判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。なお、縮退元ICT装置25は、特許請求の範囲における移行元の負荷装置に相当し、縮退先ICT装置25は、特許請求の範囲における移行先の負荷装置に相当する。
障害が発生していないと判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、ICT装置25のリソースに余裕があるか否かを判定する処理を行う(S13:移行判定ステップ)。つまり、統合制御装置60は縮退先ICT装置25のリソースに余裕があるか否かを判定する。より具体的には、縮退元ICT装置25の演算処理を縮退先ICT装置25に移行させても、縮退先ICT装置25におけるCPU使用率が所定値(例えば80%)未満であること、メモリの使用率が所定値(例えば80%)未満であること、ハードディスク(HDD)の使用率が所定値(例えば80%)未満であること、の全てを満たすか否かを判定する。リソースに余裕がないと判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。
ICT装置25のリソースに余裕があるか否かを判定で用いられるCPU使用率は、取得部72により取得された全ICT装置25におけるCPU使用率(作動負荷を表す負荷情報)に基づいて算出してもよいし、演算処理部61により予測した全ICT装置25におけるCPU使用率(予測負荷情報)に基づいて算出してもよい。
予測した全ICT装置25におけるCPU使用率は、カレンダ情報、時間帯情報、イベント情報、ICT装置25を利用する利用者の数を示す利用者数情報、および、気象情報の少なくとも1つに基づいて予測される。
カレンダ情報は、上述の判定を行う日が平日か休日かを示す情報である。判定が行う日が休日(例えば、土曜日、日曜日、祝祭日などカレンダ記載される休日)である場合には、平日である場合と比較して、予測される全ICT装置25におけるCPU使用率は低くなる。つまり、利用者によるICT装置25の利用予測状況に応じてCPU使用率が変動する。
時間帯情報は、上述の判定を行う時間が1日を複数に分けた時間帯のいずれに属するかを示す情報である。複数に分けた時間帯としては、深夜、早朝、朝、昼および晩などを例示することができる。判定を行う時間が、ICT装置25の利用が予想される時間帯(例えば、昼、晩および深夜など)に属する場合には、そうでない場合と比較して、予測される全ICT装置25におけるCPU使用率は低くなる。
イベント情報は、上述の判定を行う時期がICT装置25を利用する利用者における利用状況に関連する期間および行事の少なくとも一方と合致するかを示す情報である。上記の期間としては、期首、期末、夏季、年末年始などを例示することができ、行事としては株主総会、プレスリリース、社内の業績報告会などを例示することができる。判定を行う時期が、ICT装置25の利用が予想される期間に合致する場合には、そうでない場合と比較して、予測される全ICT装置25におけるCPU使用率は低くなる。
利用者数情報は、ICT装置25を利用する利用者の数を示す情報である。利用者数情報としては、ICT装置25を実際に利用している者の人数情報や、ICT装置25を利用可能な状況にある者までを含めた人数情報などを例示することができる。利用者数情報が増加すると、利用者数情報が少ない場合と比較して、予測される全ICT装置25におけるCPU使用率は高くなる。
気象情報は、気温、気圧、湿度、風速、日照時間、晴れ、曇り、雨等の一般的な気象情報の他に、台風、地震、津波、雷などの天災情報も含むものである。
リソースに余裕があると判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、給電装置10やスイッチ16やスイッチ27Aの容量に余裕があるか否かを判定する処理を行う(S14:移行判定ステップ)。つまり、縮退先ICT装置25に直流電流を供給する給電装置10やスイッチ16やスイッチ27Aなどの容量に余裕があるか否かを判定する処理を行う。より具体的には、縮退元ICT装置25の演算処理を縮退先ICT装置25に移行させても、給電装置10の出力が定格容量の所定値(例えば80%)未満であること、スイッチ16およびやスイッチ27Aの電流が定格容量の所定値(80%)未満であること、の全てを満たすか否かを判定する。容量に余裕がないと判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。
容量に余裕があると判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、空調能力に余裕があるか否かを判定する処理を行う(S15:移行判定ステップ)。つまり、縮退先ICT装置25の冷却を行う空調機35の冷房能力に余裕があるか否かを判定する処理を行う。より具体的には、縮退元ICT装置25の演算処理を縮退先ICT装置25に移行させても、空調機35の定格冷房能力の所定値(例えば80%)未満であることを満たすか否かを判定する。空調能力に余裕がないと判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。
空調能力に余裕があると判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、ICT制御装置30へ集約処理を行う指令を出力する。ICT制御装置30は対象となるICT装置25へ縮退運転に移行するための集約処理(特許請求の範囲における移行処理に相当する。)を実行する指令を出力する(S21:移行ステップ、負荷停止ステップ)。集約処理が仮想化による場合には、縮退元ICT装置25は、縮退先ICT装置25へのライブマイグレーションを実行する。移行が完了した後、縮退元ICT装置25は休止状態へ移行する。集約処理が余剰ICT装置25の運転休止である場合には対象装置を休止状態へ移行する。
なお、休止状態へ移行する縮退元ICT装置25、負荷の増加する縮退先ICT装置25の選定にあたっては、統合制御装置60においてICT装置25の位置情報、消費電力情報、空調ゾーン情報に基づいた選定が行われる。具体的には、ICT装置25の位置情報、消費電力情報、空調ゾーン情報に基づく分析によって、効率的な冷却ができるような判定が行われる。例えば、発熱量の大きなICT装置25を優先して移行する選定や、空調ゾーンを考慮してゾーン全体を移行して空調を停止する方法などが挙げられる。
本実施形態では、図6に示すように、架列28A,28B,28E,28Fに搭載されたICT装置25を縮退元ICT装置25とし、架列28C,28Dに搭載されたICT装置25を縮退先ICT装置25とした例に適用して説明する。
次いで、図4のフローチャートに戻り、ICTリソースの移動(Guestマシンの移動)が成功したか否かを判定する処理を行う(S22)。具体的には、次の5条件が満たされるか否かに基づいて判定が行われる。1つ目が、縮退先ICT装置25でハードウエア障害(以下「H/W障害」と表記する。)が発生していないこと。2つ目が、縮退元ICT装置でH/W障害が発生していないこと。3つ目が、仮想化管理ソフト上で、縮退元の仮想Guestマシンが正常であること。4つ目が縮退元の仮想化ソフト上で、移動対象となる仮想Guestマシンが正常であること。5つ目が、縮退先のICTリソースに余裕があること。より具体的には、縮退元ICT装置25の演算処理を縮退先ICT装置25に移行させても、縮退先ICT装置25におけるCPU使用率が所定値(例えば80%)未満であること、メモリの使用率が所定値(例えば最大容量の80%)未満であること、ハードディスク(HDD)の使用率が所定値(例えば最大容量の80%)未満であることを満たすこと。
ICTリソースの移動が失敗したと判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。ICTリソースの移動が成功したと判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、ICT制御装置へ縮退元のICT装置25へ対して休止指示を出し、当該ICT装置25への休止処理が成功したか否かを判定する処理を行う(S23)。具体的には、次の4条件が満たされるか否かに基づいて判定が行われる。1つ目が、休止対象ICT装置25においてCPU使用率が所定値(例えば5%)以下であり、かつ、メモリ使用率が所定値(例えば5%)以下であること。2つ目が、仮想化管理ソフト上で、休止対象ICT装置25上に仮想Guestマシンが存在しないこと。3つ目が、休止対象ICT装置25の仮想化ソフト上で、仮想Guestマシンが存在しないこと。4つ目が、休止対象ICT装置25と接続しているスイッチ16およびスイッチ27Aのアウトレット(Outlet)の消費電流が所定値(例えば定格電流の3割)以下であること。
ICT装置25の休止が失敗したと判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。ICT装置25の休止が成功したと判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、ICT制御装置30から出力されるICT装置25の休止状態情報を確認する。確認後に、ICT制御装置30に対して、休止済みのICT装置25に対して停止(シャットダウン)指令を出す。統合制御装置はICT装置の停止を確認した後、給電制御装置に対し給電ルート上にあるコンセントバー27、または電流分配装置15のスイッチ16またはスイッチ27Aに対して給電OFFとする指令を出力する(S31:非供給ステップ)。
次いで、図4のフローチャートに戻り、停止済みのICT装置25に対応するスイッチ16またはスイッチ27Aにおいて給電OFFされているか否かを判定する処理を行う(S32)。具体的には、次の2条件が満たされているか否かを判定する処理を行う。1つ目は、接続しているICT装置25が停止していること。より具体的に説明すると次の3つの内容が満たされていること。対象のICT装置25にピン(Ping)接続しても応答がないこと、対象のICT装置25の仮想化ソフトに接続できないこと、対象のICT装置25に管理用ネットワーク(NW)で接続し、電源がオフ(OFF)となっていること。2つ目は、対象のICT装置25に接続しているスイッチ16またはスイッチ27Aのアウトレット(Outlet)の消費電流値が所定値(例えば定格電流の1割)以下であること。
給電OFFされていないと判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。
次いで、給電OFFされていると判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、停止済みのICT装置25に対応する電源ユニット11を停止させる指令を出力する(S41:給電停止ステップ)。言い換えると、ICT装置25の停止に伴い給電装置10の運転負荷率が低下するため、余剰となった電源ユニット11を停止させる指令を給電制御装置20に出力する。
具体的には、給電装置10に搭載されている電源ユニット11の台数と、出力電流値とを比較し、以下の式で求められる台数の電源ユニット11を停止する指令を出力する。なお、停止する電源ユニット11の台数は、電源ユニット11の故障や負荷急増時の対応等を考慮して、必要な電源ユニット11の台数に冗長分を考慮した台数としてもよい。
[(給電装置10に搭載された電源ユニット11の台数)×(電源ユニット11単体の容量)−{(出力電流)+(電源ユニット11単体の容量)}]÷(電源ユニット11単体の容量)≧停止可能な電源ユニット11の台数
次いで、停止済みのICT装置25に対応する電源ユニット11が停止しているか否かを判定する処理を行う(S42)。電源ユニット11が停止していないと判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。
次いで、電源ユニット11が停止していると判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、停止済みのICT装置25の温度が低下する余裕をもって、停止済みのICT装置25に対応する空調機35を停止させる指令(冷却信号)を空調制御装置40に出力する(S51:冷却装置停止ステップ)。空調制御装置40は停止済みのICT装置25に対応する空調機35を停止させる指令を当該空調機35に出力する。
本実施形態では、図6に示すように、架列28A,28B,28E,28Fに対応する空調機35が停止されている例に適用して説明する。図6では、対応する空調機35に斜線を入れることにより、給電OFFを表している。
なお、停止済みのICT装置25に対応する空調機35を停止したことにより、縮退先のICT装置25が属する空調ゾーンの温度が上昇した場合、空調制御装置40は、必要に応じて停止した空調機35の運転を再開する指令を出力してもよい。
次いで、図4のフローチャートに戻り、休止済みのICT装置25に対応する空調機35が停止しているか否かを判定する処理を行う(S52)。具体的には、次の4条件が満たされているか否かを判定する処理を行う。1つ目は、停止対象以外のICT装置25に対応する空調機35が正常であること(言い換えると、障害が発生していないこと。)。2つ目は、停止対象以外のICT装置25に対応する空調機35において冷房能力に余裕があり、定格能力の所定値(90%)未満であること。3つ目は、停止対象以外の空調機35が管轄するICT装置25の吸込み部付近(または、架列の間の一部であるコールドアイル(Cold Aisle))の温度が所定温度以下であること。4つ目は、停止対象となる空調機35が管轄するICT装置25は稼働していないこと。より具体的には、ICT装置25が停止していること、かつ、ICT装置25と接続しているスイッチ16またはスイッチ27AのアウトレットがOFFとなっていること。
空調機35が停止していないと判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。空調機35が停止していると判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、照明機器45を消灯する指令を出力する処理を行う(S61)。言い換えると、不要となった照明機器45を消灯するため、照明制御装置50へ消灯指令を出力する。照明制御装置50は、必要に応じて作業者の不在を確認した後、該当部分の消灯を実行する。
次いで、照明機器45が消灯されたか否かを判定する処理を行う(S62)。具体的には、次の3条件を満たすか否かを判定する処理を行う。1つ目は、ICT装置25が正常に停止したこと。2つ目は、対応するスイッチ16またはスイッチ27Aが全てOFFになっていること。3つ目は、対応する空調機35が停止していること。
照明機器45が消灯されていないと判定された場合(NOの場合)には、縮退運転の可否を判断する処理を中止する。また、照明機器45が消灯されていると判定された場合(YESの場合)、縮退運転の可否を判断する処理を終了する。
なお、上述のように縮退運転への移行処理を実行するにあたり、必要に応じてSDN(software defined network)技術、NFV(Network Function Virtualization)技術やロードバランサーなどのネットワーク制御、負荷制御を行う場合もある。
上述のように、給電システム1が通常運転から縮退運転へ移行した場合の消費電力の解析結果を、図5および図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、縮退運転を行うことにより運転中のICT装置25の平均稼働率は60%程度と高まる。平均稼働率が高まりエネルギー利用効率が上がったことから、図5に示すように、ICT装置25の消費電力の合計は分散運転時に比べて5割強が削減されている。また、空調電力においても総発熱量の減少ならびに運転負荷率が向上したことから、6割強が削減されている。給電においてもICT装置25の消費電力が減少し、運転負荷率が向上したことから6割強の削減が図られ、総消費電力も6割近く削減されている。さらに、照明機器45を制御することにより、より効果的な省電力化が図られている。
次いで、縮退運転から分散運転への復元を実行する際の制御処理について図7のフローチャートを参照しながら説明する。
はじめに、統合制御装置60は分散運転への移行判断のタイミングを定めたスケジュールを起動する処理を行い、当該スケジュールが起動したか否かを判定する処理を行う(S111)。ここで、移行判断のタイミングとしては、例えば、平日の夜間や、土曜や、日曜や、休日などのように情報処理や通信処理などの低下が予想される時間帯の終わりを挙げることができる。スケジュールの起動が失敗と判定された場合(NOの場合)には、移行の可否を判断する処理を中止する。
スケジュールの起動が成功した判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、ICT装置25等に障害が発生していないか否か、または運用に支障が出るか否かを判定する処理を行う(S112:再開判定ステップ)。具体的には、監視制御装置70が、分散元ICT装置25および分散先ICT装置25や、空調機35や、給電装置10において異常が発生したことを示す情報を受け取っているか否かに基づいて、上述の判定処理を行う。障害が発生している、あるいは運用に支障がでる判定された場合(NOの場合)には、移行の可否を判断する処理を中止する。
なお、分散元ICT装置25は上述の縮退先ICT装置25であり、分散先ICT装置25は上述の縮退元ICT装置25である。さらに分散先ICT装置25は、特許請求の範囲における再開負荷装置である。
障害が発生していないと判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、給電装置10の容量に余裕があるか否かを判定する処理を行う(S113:再開判定ステップ)。つまり、統合制御装置60は、現在の消費電流、起動対象のICT装置25の定格電流が、給電装置10の出力可能電流値を超えていないか否かを判定する。容量に余裕がないと判定された場合(NOの場合)には、移行の可否を判断する処理を中止する。
容量に余裕があると判定された場合(YESの場合)、起動対象に関する空調機35を起動させる指令を出力する処理を行う(S121)。言い換えると、運転を再開するICT装置25の空調ゾーンの空調機35を制御する空調制御装置40に対して、予冷のための運転を開始する指令を出力する。空調制御装置40は、該当する空調機35に対して起動指令を出力する。
次いで、起動対象に関する空調機35が起動したか否かを判定する処理を行う(S122)。起動対象に関する空調機35が起動していないと判定された場合(NOの場合)には、移行の可否を判断する処理を中止する。
起動対象に関する空調機35が起動したと判定された場合(YESの場合)には、統合制御装置60は、ICT装置25の周辺の温度が所定温度以下であるか否かを判定する処理を行う(S123)。ICT装置25の周辺の温度としては、例えば、ICT装置25の周辺の空気温度、または、空調機35における吸込み空気温度を例示することができる。この判定では、具体的には次の2条件が満たされているか否かが判定される。1つ目は、起動した空調機35に異常が発生していないこと。2つ目は、起動した空調機35が管轄するICT装置25の吸込み部付近(または、架列の間の一部であるコールドアイル(Cold Aisle))の温度が、所定温度以下となっていること。
ICT装置25の周辺の温度が所定温度以下になっていないと判定された場合(NOの場合)には、再びS123の判定が行われる。ICT装置25の周辺の温度が所定温度以下になっていると判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、運転を再開するICT装置25へ電力を供給する電源ユニット11を起動する指令を出力する処理を行う(S131:出力再開ステップ)。具体的には、給電制御装置20へ電源ユニット11を起動する指令を出力する。給電制御装置20は、当該電源ユニット11を起動させる。
次いで、統合制御装置60は、電源ユニット11が起動したか否かを判定する処理を行う(S132)。判定は次の3条件を満たすか否かにより行われる。1つ目は、給電装置10に異常が発生していないこと。2つ目は、電源ユニット11が正常に起動していること。3つ目は、起動後も電源ユニット11に異常が発生していないこと。電源ユニット11が起動していないと判定された場合(NOの場合)には、アラートを出力する処理が行われる。
電源ユニット11が起動していると判定された場合(YESの場合)には、スイッチ16およびスイッチ27AをON状態にする指令を出力する処理が行われる(S141:供給再開ステップ)。具体的には、給電制御装置20へ運転を再開するICT装置25への給電経路上に位置するスイッチ16およびスイッチ27Aに対して、OFF状態からON状態へ移行させる指令を出力する。
次いで、統合制御装置60は、スイッチ16およびスイッチ27AがON状態へ移行したか否かを判定する処理を行う(S142)。判定は次の3条件を満たしているか否かにより行われる。1つ目は、スイッチ16およびスイッチ27Aに異常が発生していないこと。2つ目は、スイッチ16およびスイッチ27Aのアウトレットが正常に電源ONになっていること。アウトレットがONになった後も異常が発生していないこと。スイッチ16またはスイッチ27AがOFF状態のままと判定された場合(NOの場合)には、アラートを出力する処理が行われる。
スイッチ16およびスイッチ27AがON状態へ移行したと判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、ICT装置25への起動指令を出力する処理を行う(S151:動作再開ステップ)。指令が入力されたICT制御装置30は、ICT装置25の仕様に合わせた起動手順を踏んでICT装置25を起動させる処理を行う。統合制御装置60は、引き続き、縮退運転から分散運転へ移行させるためにICT制御装置30に対して復元処理の開始指示を出力する。ICT制御装置30は、縮退運転から分散運転に必要な手順を踏んで分散運転状態へ移行させる処理を行う。
次いで、統合制御装置60は、ICT装置25(Hostマシン)が起動したか否かを判定する処理を行う(S152)。判定は次の3条件が満たされているか否かにより行われる。1つ目は、対象のICT装置25に管理用NWで接続でき、異常が発生していないこと。2つ目は、対象ICT装置25に管理用NWで接続でき、電源投入が行えること。3つ目は、電源がONされた後も異常が発生することなく起動すること。ICT装置25が起動していないと判定された場合(NOの場合)には、アラートを出力する処理が行われる。
ICT装置25が起動していると判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、ICTリソースの移動(Guestマシンの移動)が行われたか否かを判定する処理を行う(S153)。判定は次の5条件を満たすか否かにより行われる。1つ目は、切替(移動)先のICT装置25である分散先ICT装置25でH/W障害が発生していないこと。2つ目は、切替(移動)元のICT装置25である分散元ICT装置25でH/W障害が発生していないこと。3つ目は、仮想化管理ソフト上で、分散元の仮想Guestマシンが正常であること。4つ目は、分散元の仮想化ソフト上で、移動対象となる仮想Guestマシンが正常であること。5つ目は、分散先のICTリソースに余裕があること。具体的には、CPU使用率が所定値(例えば80%)未満であること、メモリ使用率が所定値(例えば80%)未満であること、および、ハードディスク(HDD)の使用率が所定値(例えば80%)未満であること。
ICTリソースの移動が行われていないと判定された場合(NOの場合)には、アラートを出力する処理が行われる。ICTリソースの移動が行われていると判定された場合(YESの場合)、統合制御装置60は、照明機器45を点灯させる指令を出力する処理を行う(S161)。
次いで、統合制御装置60は、照明機器45が点灯されたか否かを判定する処理を行う(S162)。判定は、給電装置10、ICT装置25、および空調機35が正常に起動し、異常が発生していないか否かにより行われる。
照明機器45が点灯されていないと判定された場合(NOの場合)には、アラートを出力する処理が行われる。照明機器45が点灯されていると判定された場合(YESの場合)、縮退運転から分散運転への復元を実行する処理は終了される。上述のように、給電システム1が分散運転状態へ移行した際の消費電力は、図3に示した縮退運転前の消費電力に戻った状態になる。
なお、縮退運転から分散運転へ移行する復元処理においては、必要に応じてSDN(software defined network)技術、NFV(Network Function Virtualization)技術やロードバランサーなどのネットワーク制御、負荷制御を行う場合もある。また、移行プロセス途中において、不要な警報が発生する場合には、警報を一時的にマスクする措置を講ずることも可能である。
図8は、本実施形態の給電システム1におけるICT装置25のCPU使用率、および、消費電力の時間経過に伴う変化の一例を説明するグラフである。横軸は、1日の時間経過を表す時間軸であり、縦軸はCPUの使用率、および、消費電力を示すものである。
CPUの使用率は棒グラフで表示しており、深夜から早朝にわたる時間帯(0時から9時頃まで、および、18時頃から24時まで)は比較的使用率が低く(例えば7%弱)、昼間の時間帯(9時頃から18時頃まで)は比較的使用率が高い(例えば25%前後)ことが分かる。
図8に示すケースでは、深夜から早朝にわたる時間帯では縮退率を3(例えば、稼働するICT装置25の台数を3台から1台の割合で減らす)とし、昼間の時間帯では縮退率を2(例えば、稼働するICT装置25の台数を2台から1台の割合で減らす)とした場合を表している。なお、図8には、縮退率が3となる深夜から早朝にわたる時間帯に高縮退率運転との表示を、縮退率が2となる昼間の時間帯に低縮退率運転との表示を入れている。
従来の給電システムにおける消費電力は破線の折れ線グラフで示し、本実施形態の給電システム1における消費電力は実線の折れ線グラフで示している。両折れ線グラフを比較すると、本実施形態の給電システム1における消費電力が大幅に削減されていることが分かる。特に、CPUの使用率が比較的低い時間帯(0時から9時頃まで、および、18時頃から24時まで)では、消費電力が顕著に削減されていることが分かる。そして、CPUの使用率が比較的高い時間帯(9時頃から18時頃まで)になると、使用率の上昇に応じて消費電力が増加するが、従来の給電システムと比較すると、消費電力は削減されていることが分かる。
上記の構成の給電システム1によれば、縮退元ICT装置25における情報処理や通信処理などを、縮退先ICT装置25で処理する際に、縮退元ICT装置25を停止させるとともに、縮退元ICT装置25に対して直流電流をOFFすることにより、直流電流を供給し、かつ、縮退元ICT装置25を停止させない場合と比較して電力損失の低減を図ることができる。
さらに縮退元ICT装置25を停止させた後、これに対応する電源ユニット11を停止させることにより、電源ユニット11を停止させない場合と比較して、電源ユニット11において消費される電力を削減することができ、更に電力損失の低減を図ることができる
予め定められたスケジュールで定められたタイミングに従って、集約処理の判定を行うことにより、所望のタイミングで集約処理の判定を行うことができる。所望のタイミングとしては、例えば、平日の夜間や、土曜や、日曜や、休日などのように情報処理や通信処理などの低下が予想される時間帯の始まりを挙げることができる。その結果、的確な電力損失の低減を図ることができる。
このように停止した縮退元ICT装置25のうちのICT装置25について、情報処理や通信処理などを再開させる際に、対応する電源ユニット11、スイッチ16、スイッチ27A、ICT装置25の順に動作を再開させることにより、ICT装置25における作動負荷の処理を安定して再開させることができる。
なお、上述の実施形態では、S12からS15までの縮退運転の可否を判定する処理において、縮退運転の可否が可能と判定された場合に縮退運転に移行する集約処理を実行する例に適用して説明したが、さらに、縮退運転時に消費される電力である移行後電力が、集約処理前に消費される電力である未移行電力未満であると判定された場合に、縮退運転に移行する集約処理を実行するようにしてもよい。
このように移行後電力と未移行電力とを比較して、移行後電力が未移行電力未満のときに集約処理を実行することにより、集約処理により消費電力が増加することが抑制され、より確実に電力損失の低減を図ることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る給電システムついて図9および図10を参照しながら説明する。本実施形態の給電システムの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、外部からの電力需要削減要請(DR)にあわせて段階的に省電力運用を行う点が異なっている。より具体的には、第1の実施形態の運用モードと比較して、縮退運転時を3つのモードに細分化するとともにバックアップ用の蓄電池を活用したモードを実装している点が異なっている。
はじめに3つの縮退モードについて図9を参照しながら説明する。図9は、ICT装置25の電力消費量の負荷依存性を示すものであり、代表的なサーバ系装置の特性と、ルータなどのネットワーク系装置(以下「NW系装置」と表記する。)の特性とを示している。
サーバ系装置は、近年の低消費電力化技術の進展により、重負荷時に比べて軽負荷時の電力消費量が軽減される傾向が顕著である。その中で、負荷率が60%における消費電力は、最大消費電力の66%であるのに対し、負荷率が20%に下がった場合の消費電力は、最大消費電力の47%であり、アクティブアイドル状態(休止)状態の消費電力は、最大消費電力の20%〜30%であることが分かる。
さらにシャットダウンまで行うと、消費電力は最大消費電力の5%〜10%まで低下する。その一方で、NW系装置の消費電力には、負荷率の依存性がほとんどないことが分かる。NW系装置が処理を行っていない休止状態における消費電力は、最大消費電力の80%を超えることが分かる。
本実施形態では、上述のICT装置25の電力消費特性を考慮した省エネ運用制御を行う例に適用して説明する。第1の実施形態で説明した縮退運転は、停止したICT装置25への給電をOFFする縮退運転モードであるのに対して、本実施形態で説明する縮退運転は、デマンドレスポンスの要求レベルにあわせて商用電力の使用量を柔軟に制御するものである。
具体的には、デマンドレスポンスの要求レベルにあわせて、次の3段階のモードを使い分けすることにより、消費電力の削減を図る。これとともに、縮退運転に移行した後の集約されたICT装置25に対して、ICT装置25が保有する電力キャッピング機能をはじめとする省エネ運転モードを適用してもよい。
上述の3段階のモードの1つ目は、第1の実施形態における縮退運転移行時にICT装置25に対して仮想化などの集約処理だけの縮退運転を行い、消費電力を削減するレベル(停止可能なICT装置25はアイドリング状態:モード1)である。2つ目は、集約処理により停止可能となったICT装置25に対して、停止(シャットダウン)処理を行うレベル(モード2)である。3つ目は、第1の実施形態と同様に、停止状態となったICT装置25に対して給電を停止させるレベル(モード3)である。
さらに厳しい消費電力の削減要求に応える手段として、蓄電池からの電力供給によりICT装置25の運転を一定時間維持する手段を実装してもよい。蓄電池は給電装置10の一部を構成するものとして備えられ、停電時に電力を供給するバックアップ運転を行うために事前に蓄電が行われるものである。その他にも、非常時において商用電力の入力を停止し、別途備えられた非常用エンジンを用いて発電された電力を供給してもよい。
上述のモード1からモード3まで、および、蓄電池放電を行うモードにおける消費電力を対比すると図10に示す通りとなる。ここでは、分散運転である通常運転を基準として、モード1では、消費電力の削減量が35kWとなり、モード2では消費電力の削減量が43kW、モード3では消費電力の削減量が67kW、充電地放電を行うモードでは消費電力の削減量が78kWとなっている。
上記の構成の給電システム1によれば、デマンドレスポンスに応じて作動信号、切替え信号、および、出力信号の出力が制御されるため、デマンドレスポンスの要求レベルにあわせて3段階のモードが使い分けされ、削減される消費電力を増減することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記の実施形態では、給電制御装置20と、ICT制御装置30と、空調制御装置40と、照明制御装置50と、統合制御装置60と、がそれぞれ設けられている例に適用して説明しているが、一部の制御装置が1つの制御装置(サーバ)にまとめられていてもよいし、全ての制御装置が1つの制御装置(サーバ)にまとめられていてもよく、特に限定するものではない。
1…給電システム、11…電源ユニット(給電機器)、16…スイッチ(切替え部)、20…給電制御装置(サーバ)、21…演算処理部、22…取得部、25…ICT装置(負荷装置)、27…コンセントバー(切替え部)、30…ICT制御装置(サーバ)、31…演算処理部、32…取得部、35…空調機(冷却装置)、40…空調制御装置(サーバ)、41…演算処理部、42…取得部、45…照明機器(照明装置)、50…照明制御装置(サーバ)、51…演算処理部、52…取得部、60…統合制御装置(サーバ)、61…演算処理部、62…取得部、S11…開始ステップ、S12〜S15…移行判定ステップ、S21…移行ステップ,負荷停止ステップ、S31…非供給ステップ、S41…給電停止ステップ、S51…冷却装置停止ステップ、S61…照明機器消灯ステップ、S112〜S113…再開判定ステップ、S121…空調機起動ステップ、S131…出力再開ステップ、S141…供給再開ステップ、S151…動作再開ステップ

Claims (19)

  1. 所定電流を出力する複数の給電機器を有する給電装置と、
    複数の負荷装置のそれぞれに対して前記給電装置から出力された前記所定電流の供給と非供給とを切替えるとともに前記負荷装置へ供給される電流値を計測する切替え部と、
    前記複数の負荷装置のそれぞれに対して作動状態を制御する作動信号、および、前記切替え部に対して前記複数の負荷装置のそれぞれに対する前記所定電流の供給と非供給とを制御する切替え信号を生成する演算処理部と、
    が設けられ、
    前記演算処理部には、前記負荷装置において処理される作動負荷を表す負荷情報を取得する取得部が更に設けられ、
    前記演算処理部は、取得した前記負荷情報に基づいて、一部の負荷装置(以下、「移行元の負荷装置」と表記する。)において処理される前記作動負荷を、残りの負荷装置の少なくとも一部(以下、「移行先の負荷装置」と表記する。)で処理する移行処理が可能と判定した場合には、
    前記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を停止させる前記作動信号を出力し、
    前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を、前記移行元の負荷装置へ出力し、
    前記移行元の負荷装置に対して前記所定電流を非供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、
    前記演算処理部は、前記給電装置に対して前記複数の給電機器の出力と停止とを制御する出力信号を生成するものであり、前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を出力した後に、
    前記移行元の負荷装置に接続している前記切替え部から供給される電流値が所定値以下である場合には、前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる前記出力信号を前記給電装置へ出力することを特徴とする給電システム。
  2. 前記演算処理部は、予め定められたスケジュールで定められたタイミングに従い、前記移行処理が可能か否かの判定を行うことを特徴とする請求項1記載の給電システム。
  3. 前記演算処理部は、前記複数の負荷装置において消費される電力を削減させるデマンドレスポンスが外部から入力されると、前記デマンドレスポンスに応じて前記作動信号、前記切替え信号、および、前記出力信号の出力を制御することを特徴とする請求項記載の給電システム。
  4. 前記演算処理部は、前記移行処理が可能と判定した場合に、
    前記移行処理を行った後の前記複数の負荷装置で消費される電力である移行後電力が、前記移行処理を行わない場合に消費される電力である未移行電力未満と判定したときには、
    前記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を停止させる前記作動信号を出力し、
    前記移行先の負荷装置に対して前記所定電流を非供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、
    前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる前記出力信号を前記給電装置へ出力することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の給電システム。
  5. 前記演算処理部は、前記移行元の負荷装置のうちの前記作動負荷の処理を再開する前記負荷装置(以下、「再開負荷装置」と表記する。)について再開が可能か否かを判定し、
    再開が可能と判定された場合には、前記再開負荷装置に対応する前記所定電流を供給する前記給電機器を動作させる前記出力信号を出力し、
    前記再開負荷装置に対して前記所定電流を供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、
    前記再開負荷装置で前記作動負荷の処理を再開させる前記作動信号を出力することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の給電システム。
  6. 前記複数の負荷装置から発生した熱を取り除く冷却装置が更に設けられ、
    前記演算処理部は、前記移行元の負荷装置が停止している場合には、前記移行元の負荷装置に対応する前記冷却装置の作動状態を停止させる冷却信号を出力することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の給電システム。
  7. 前記演算処理部は、前記取得部により取得された前記負荷情報、および、予測される前記負荷装置において処理される作動負荷を表す予測負荷情報の少なくとも一方に基づいて前記移行元の負荷装置において処理される前記作動負荷を、前記移行先で処理する移行処理が可能か判定するものであり、
    前記予測負荷情報は、平日か休日かを示すカレンダ情報、1日を複数の時間帯に分けた時間帯情報、前記負荷装置を利用する利用者における利用状況に関連する期間および行事の少なくとも一方を示すイベント情報、前記負荷装置を利用する利用者の数を示す利用者数情報、および、気象情報の少なくとも1つに基づいて予測されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の給電システム。
  8. 所定の電流を出力する複数の給電機器を有する給電装置の出力を、複数の負荷装置に供給する給電方法であって、
    前記負荷装置において処理される作動負荷を表す負荷情報を取得し、取得した前記負荷情報に基づいて、一部の負荷装置(以下、「移行元の負荷装置」と表記する。)において処理される前記作動負荷を、残りの負荷装置の少なくとも一部(以下、「移行先の負荷装置」と表記する。)で処理する移行処理が可能か否かを判定する移行判定ステップと、
    前記移行処理が可能と判定した場合には、前記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を停止させる作動信号を出力する移行ステップと、
    前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を前記移行元の負荷装置へ出力する負荷停止ステップと、
    前記移行元の負荷装置に対して前記給電装置から出力された所定電流を非供給とする切替え信号を所定電流の供給と非供給とを切替える切替え部へ出力する非供給ステップと、
    前記切替え部から前記移行元の負荷装置に供給される前記所定電流の電流値が所定値以下である場合には、前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる出力信号を前記給電装置へ出力する給電停止ステップと、
    を有することを特徴とする給電方法。
  9. 前記移行判定ステップの前に、
    予め定められたスケジュールを起動させる開始ステップが更に設けられ、
    前記開始ステップにおいて、処理の開始時点に達していると判定された場合には、前記移行判定ステップへ移ることを特徴とする請求項記載の給電方法。
  10. 前記給電停止ステップの後に、前記移行元の負荷装置が停止している場合には、前記複数の負荷装置から発生した熱を取り除く冷却装置のうち、前記移行元の負荷装置に対応する前記冷却装置を停止させる冷却信号を出力する冷却装置停止ステップを更に有することを特徴とする請求項8または9に記載の給電方法。
  11. 前記給電停止ステップの後に、前記移行元の負荷装置のうち前記作動負荷の処理を再開させる前記負荷装置(以下、「再開負荷装置」と表記する。)について再開が可能か否か判定する再開判定ステップと、
    前記再開負荷装置に対応する前記所定電流を供給する前記給電機器を動作させる出力信号を出力する出力再開ステップと、
    前記再開負荷装置に対して前記所定電流を供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力する供給再開ステップと、
    前記再開負荷装置で前記作動負荷の処理を再開させる前記作動信号を出力する動作再開ステップと、
    を更に有することを特徴とする請求項から10のいずれか1項に記載の給電方法。
  12. 前記移行判定ステップにおいて、取得部により取得された前記負荷情報、および、予測される前記負荷装置において処理される作動負荷を表す予測負荷情報の少なくとも一方に基づいて前記移行元の負荷装置において処理される前記作動負荷を、前記移行先で処理する移行処理が可能か判定し、
    前記予測負荷情報は、平日か休日かを示すカレンダ情報、1日を複数の時間帯に分けた時間帯情報、前記負荷装置を利用する利用者における利用状況に関連する期間および行事の少なくとも一方を示すイベント情報、前記負荷装置を利用する利用者の数を示す利用者数情報、および、気象情報の少なくとも1つに基づいて予測されることを特徴とする請求項から11のいずれか1項に記載の給電方法。
  13. 複数の負荷装置のそれぞれに対して作動状態を制御する作動信号、および、前記複数の負荷装置のそれぞれに対して給電装置から出力される所定電流の供給と非供給とを制御するとともに前記負荷装置へ供給される電流値を計測する切替え部に対して前記複数の負荷装置のそれぞれに対する前記所定電流の供給と非供給とを制御する切替え信号を生成する演算処理部と、
    前記負荷装置において処理される作動負荷を表す負荷情報を取得する取得部と、
    が設けられ、
    前記演算処理部は、取得した前記負荷情報に基づいて、一部の負荷装置(以下、「移行元の負荷装置」と表記する。)において処理される前記作動負荷を、残りの負荷装置の少なくとも一部以下、「移行先の負荷装置」と表記する。)で処理する移行処理が可能と判定した場合には、
    記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を停止させる前記作動信号を出力し、
    前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を、前記移行元の負荷装置へ出力し、
    前記移行元の負荷装置に対して前記所定電流を非供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、
    前記演算処理部は、前記所定電流を出力する複数の給電機器を有する前記給電装置に対して前記複数の給電機器の出力と停止とを制御する出力信号を生成するものであり、前記移行元の負荷装置を停止させる前記作動信号を出力した後に、
    前記移行元の負荷装置に接続している前記切替え部から供給される電流値が所定値以下である場合には、前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる前記出力信号を前記給電装置へ出力することを特徴とするサーバ。
  14. 前記演算処理部は、予め定められたスケジュールで定められたタイミングに従い、前記移行処理が可能か否かの判定を行うことを特徴とする請求項13記載のサーバ。
  15. 前記演算処理部は、前記複数の負荷装置において消費される電力を削減させるデマンドレスポンスが外部から入力されると、前記デマンドレスポンスに応じて前記作動信号、前記切替え信号、および、前記出力信号の出力を制御することを特徴とする請求項13記載のサーバ。
  16. 前記演算処理部は、前記移行処理が可能と判定した場合に、
    前記移行処理を行った後の前記複数の負荷装置で消費される電力である移行後電力が、前記移行処理を行わない場合に消費される電力である未移行電力未満と判定したときには、
    前記移行処理を実行させるために、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を前記移行先の負荷装置で処理させ、前記移行元の負荷装置における前記作動負荷の処理を停止させる前記作動信号を出力し、
    前記移行元の負荷装置に対して前記所定電流を非供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、
    前記移行元の負荷装置に対応する前記所定電流を出力する前記給電機器を停止させる前記出力信号を前記給電装置へ出力することを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載のサーバ。
  17. 前記演算処理部は、前記移行元の負荷装置のうちの前記作動負荷の処理を再開させる前記負荷装置(以下、「再開負荷装置」と表記する。)について再開が可能か否か判定し、
    再開が可能と判定された場合には、前記再開負荷装置に対応する前記所定電流を供給する前記給電機器を動作させる前記出力信号を出力し、
    前記再開負荷装置に対して前記所定電流を供給とする前記切替え信号を前記切替え部へ出力し、
    前記再開負荷装置で前記作動負荷の処理を再開させる前記作動信号を出力することを特徴とする請求項13から16のいずれか1項に記載のサーバ。
  18. 前記演算処理部は、前記移行元の負荷装置が停止している場合には、前記複数の負荷装置から発生した熱を取り除く冷却装置のうち、前記移行元の負荷装置に対応する前記冷却装置を停止させる冷却信号を出力することを特徴とする請求項13から17のいずれか1項に記載のサーバ。
  19. 前記演算処理部は、前記取得部により取得された前記負荷情報、および、予測される前記負荷装置において処理される作動負荷を表す予測負荷情報の少なくとも一方に基づいて前記移行元の負荷装置において処理される前記作動負荷を、前記移行先で処理する移行処理が可能か判定するものであり、
    前記予測負荷情報は、平日か休日かを示すカレンダ情報、1日を複数の時間帯に分けた時間帯情報、前記負荷装置を利用する利用者における利用状況に関連する期間および行事の少なくとも一方を示すイベント情報、前記負荷装置を利用する利用者の数を示す利用者数情報、および、気象情報の少なくとも1つに基づいて予測されることを特徴とする請求項13から18のいずれか1項に記載のサーバ。
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