JP6542014B2 - シリンダブロックを連行する連行ジョイントを備えた斜軸構造のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械 - Google Patents

シリンダブロックを連行する連行ジョイントを備えた斜軸構造のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械 Download PDF

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Description

本発明は、斜軸構造のハイドロスタティック式(流体静力学式)のアキシャルピストン機械であって、所定の回転軸線周りに回転可能にハウジング内に配置された、伝動フランジを備えた伝動軸と、所定の回転軸線周りに回転可能に当該アキシャルピストン機械のハウジング内に配置されたシリンダブロックとを備え、該シリンダブロックが、複数のピストン穴を備えており、該ピストン穴内に各1つのピストンが長手方向摺動可能に配置されており、該ピストンが、前記伝動フランジに枢着式に取り付けられており、前記伝動軸と前記シリンダブロックとの間に、該シリンダブロックを連行する連行ジョイントが配置されており、該連行ジョイントが、滑動体または転動体として形成された少なくとも1つの連行体を有し、該連行体が、前記伝動軸内と前記シリンダブロック内とに支持されている、斜軸構造のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械に関する。
斜軸構造のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械では、シリンダブロック内に長手方向摺動可能に配置されたピストンが、一般にボールジョイントによって伝動軸の伝動フランジに取り付けられている。ピストンの力はピストンを介して、伝動軸に設けられた伝動フランジに支持されて、トルクを発生させる。斜軸構造のアキシャルピストン機械では、原理的な理由から、回転時に、ピストンを内蔵したシリンダブロックの連行が行われない。シリンダブロックを連行するためには、連行ジョイントが必要となり、この連行ジョイントは伝動軸とシリンダブロックとの間に配置されている。この場合、ツェッパ(Rzeppa)原理またはトリポード(Tripoden)原理による連行ジョイントを使用することが既に知られている。このような連行ジョイントでは、シリンダブロックの連行が、転動体または滑動体として形成された少なくとも1つの連行体によって行われる。この連行体は、シリンダブロックを連行するために伝動軸とシリンダブロックとの間でトルクを伝達する。
このような形式の、斜軸構造のアキシャルピストン機械は、斜板構造のアキシャルピストン機械に比べて著しく高い最大許容回転数を有するので、斜軸構造のアキシャルピストン機械はハイドロモータとしての使用のために有利である。
ハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械では、一般に、回転する伝動軸と、回転するシリンダブロックとが内蔵されているハウジングが、圧力媒体、たとえばハイドロリックオイルで充填されており、これにより構成部分の冷却および潤滑が確保されている。これにより、アキシャルピストン機械の運転中に伝動軸が回転し、かつシリンダブロックが回転すると、撹拌損失(Planschverlust)が生じる。撹拌損失は、回転数が上昇するにつれて、過比例的に増大する。この撹拌損失は付加的なエネルギ消費となり、このような付加的なエネルギ消費は、ポンプとして形成されたアキシャルピストン機械の場合では、駆動装置によって望ましくない損失出力として提供されなければならず、またモータとして形成されたアキシャルピストン機械の場合では、アウトプット出力として利用されない。特に、回転する構成部分の高い回転数においては、この損失出力が、かなりの大きさを占める恐れがあり、これによりアキシャルピストン機械では、性能および使用能力が、高い回転数に向かって制限されている。
これらの不都合を回避するために、ハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械のハウジングから圧力媒体を排除し、これにより、回転する構成部分の撹拌により生ぜしめられる損失を減少させ、かつ高い回転数におけるアキシャルピストン機械の効率を向上させることが既に知られている。
しかし、圧力媒体排除されたハウジングを備えた斜軸構造のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械では、連行ジョイントの連行体の十分な冷却および潤滑がもはや与えられていない。
本発明の根底を成す課題は、冒頭で述べた形式のアキシャルピストン機械を改良して、圧力媒体排除されたハウジングを用いて運転可能となり、かつそれと同時に連行ジョイントの連行体の十分な冷却および潤滑を有するようなアキシャルピストン機械を提供することである。
この課題を解決するために本発明のアキシャルピストン機械の構成では、前記連行ジョイントのための潤滑装置が設けられており、該潤滑装置によって前記連行体に、前記連行体を冷却しかつ潤滑するための潤滑剤が、当該アキシャルピストン機械のハウジングに配置された潤滑剤接続部から供給可能であるようにした。
連行ジョイントのこのような潤滑装置を用いると、簡単にかつ僅かな構成手間をかけるだけで、連行ジョイントの連行体に潤滑剤、たとえばハイドロリックオイルを供給することができる。潤滑剤は、アキシャルピストン機械のハウジングに設けられた潤滑剤接続部を介して供給されるので、圧力媒体排除されたハウジングを有するアキシャルピストン機械の運転時に、潤滑装置を介して供給された潤滑剤によって連行ジョイントの連行体の、特に高い回転数における機械の運転のために十分となる冷却および潤滑が可能となる。
本発明の有利な実施態様では、潤滑装置が、伝動軸に配置されていて、該伝動軸内に配置された潤滑剤通路を有している。このように構成されていると、ハウジングに設けられた潤滑剤接続部を介して供給される潤滑剤の、連行ジョイントの連行体への供給が、僅かな構成手間をかけるだけで確保され得る。圧力媒体排除されたハウジングを有するアキシャルピストン機械の運転時では、伝動軸に配置された潤滑剤通路を介して、ハウジングに設けられた潤滑剤接続部から連行ジョイントの連行体へ潤滑剤が簡単に案内され得る。
本発明の別の有利な実施態様では、前記潤滑剤通路が、伝動軸に配置された、前記潤滑剤接続部に接続されている1つの潤滑剤供給孔と、伝動軸に配置された少なくとも1つの潤滑孔とを有しており、該潤滑孔が、前記潤滑剤供給孔に接続されており、さらに前記潤滑孔が、伝動軸の周面にまで延びていて、該周面に開口を備えており、前記潤滑孔の前記開口は、伝動軸の回転時に前記潤滑剤供給孔と前記潤滑孔とを介して供給された潤滑剤が、遠心力の発生に基づいて前記連行体に向かって流れるように前記周面に配置されている。したがって、連行ジョイントの連行体に潤滑剤を供給するために、アキシャルピストン機械の伝動軸に潤滑剤供給孔が加工成形されている。この潤滑剤供給孔には、各連行体のために、潤滑孔としてそれぞれ1つの横方向孔が接続されている。この横方向孔は伝動軸に配置されていて、伝動軸の外周面に開口を備えており、潤滑剤供給孔を介して供給された潤滑剤は、この開口を通じて流出して、直接に、連行ジョイントの対応する連行体へ向かって流れることができる。潤滑剤供給孔および横方向として形成された対応する潤滑孔は、アキシャルピストン機械の伝動軸に、僅かな構成手間をかけるだけで製作され得る。したがって、伝動軸の回転時には、潤滑剤が遠心力作用に基づいて連行体に向かって流れるので、連行体が、回転する伝動軸において、潤滑剤供給孔と潤滑孔とを介して供給されかつ連行体を流過する潤滑剤によって簡単に潤滑され、かつ冷却され得ることが達成される。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、連行体が、伝動軸に設けられたベッド部(支持台)と、シリンダブロックに設けられたベッド部とに収容されている。この場合、本発明における潤滑装置を用いると、両ベッド部の範囲における連行体への潤滑剤の的確な供給が可能になる。
潤滑孔が、連行体に向けられていると特に有利である。これにより、潤滑剤供給孔と潤滑孔とを介して供給された潤滑剤が、遠心力作用により直接に連行体に向かって流れるので、連行体が合目的的に潤滑剤によって流過され、そして少量の潤滑剤によって的確に冷却されかつ潤滑され得ることが簡単に達成される。
シリンダブロックを連行するための、伝動軸とシリンダブロックとの間で伝達したい連行トルクに相応して、伝達したい連行トルクが小さい場合には、唯一つの連行体を設けるだけで十分となり得る。伝動軸とシリンダブロックとの間で伝達したい連行トルクが比較的高い場合には、連行体の数を増やすことができる。全周にわたって分配されて配置された複数の連行体が設けられている場合には、各連行体のためにそれぞれ1つの潤滑孔が設けられていることが有利である。これにより、各連行体に、対応する潤滑孔を介して冷却および潤滑のための潤滑剤流が的確に供給され得るので、連行ジョイントの複数の連行体が少量の潤滑剤によって信頼性良く冷却されかつ潤滑され得ることが簡単に達成される。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、潤滑剤供給孔が、伝動軸の回転軸線に対して同軸に配置された長手方向孔として伝動軸に形成されている。伝動軸に同軸に、つまり中心孔として形成された長手方向孔は、僅かな構成手間をかけるだけで製作され得る。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、潤滑剤供給孔が、伝動軸をハウジング内に回転可能に支承している軸受装置に向かって延びている。これにより、潤滑剤供給孔と、ハウジングに配置された潤滑剤接続部との接続を簡単に形成することができる。
本発明のさらに別の特に有利な実施態様では、伝動軸が、ハウジング内にシリンダブロックの両側で支承されており、ハウジングにおける伝動軸の支承部が、伝動フランジ側の軸受装置と、シリンダブロック側の軸受装置とを有しており、前記潤滑剤供給孔が、シリンダブロック側の軸受装置に向かって延びている。斜軸構造のアキシャルピストン機械では、一般に、アキシャルピストン機械の入力トルクもしくは出力トルクが、伝動軸の、伝動フランジ側の軸受装置を介してハウジング内に支承されている伝動フランジ側の範囲を介して供給もしくは導出されるので、伝動軸の、シリンダブロック側の軸受装置を介してハウジング内に支承されているシリンダブロック側の範囲は、伝動フランジ側の範囲よりも小さな負荷しか加えられない。したがって、伝動軸のシリンダブロック側の範囲に潤滑剤通路を配置することにより、利点が得られる。なぜならば、その場合には、伝動軸が、入力トルクもしくは出力トルクの伝達特性の点で、潤滑剤供給孔と潤滑孔とによって弱められることはなく、また伝動軸の直径を拡径する必要もないからである。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、潤滑剤供給孔が、前記シリンダブロック側の軸受装置の範囲に供給開口を備えており、該供給開口が、当該アキシャルピストン機械のハウジングに配置された潤滑剤接続部に接続されている。このような供給開口を用いると、潤滑剤供給孔は、潤滑装置に潤滑剤を供給するために、アキシャルピストン機械のハウジングに配置された潤滑剤接続部に簡単に接続され得る。
僅かな構成手間の点では、前記供給開口が、伝動軸の軸方向の一方の端面に形成されていると有利である。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、シリンダブロック側の軸受装置と、伝動軸の前記端面と、ハウジングとの間に、潤滑剤室が形成されており、該潤滑剤室が、前記潤滑剤接続部に接続されている。これにより、ハウジングに設けられた潤滑剤接続部を介して供給された潤滑剤が、連行ジョイントの連行体の潤滑および冷却のためにも、伝動軸のシリンダブロック側の軸受装置の潤滑および冷却のためにも使用され得ることが簡単に可能となる。したがって、圧力媒体排除されたハウジングを有するアキシャルピストン機械の運転時では、僅かな構成手間をかけるだけで、伝動軸のシリンダブロック側の軸受装置と、連行ジョイントの連行体との冷却および潤滑を得ることができる。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、各連行体が、2つの半割体を備えた連行体対もしくは連行体ペアとして形成されており、前記半割体が、伝動軸とシリンダブロックとに交互に配置されていて、接触面によって互いに接触している。この場合、連行体ペアは、シリンダブロックに所属のシリンダブロック側の半割体と、伝動軸に所属の伝動軸側の半割体とを有しており、連行体ペアのシリンダブロック側の半割体は、シリンダブロックに設けられたベッド部内に収容されており、連行体ペアの伝動軸側の半割体は、伝動軸に設けられたベッド部内に収容されている。
この場合、本発明のさらに別の有利な実施態様では、前記潤滑装置によって、前記半割体に、前記接触面の範囲でかつ/または前記ベッド部の範囲で、潤滑剤が供給可能である。したがって、連行体ペアの半割体は、本発明における潤滑装置によって接触面と、半割体がベッド部内に配置されている側の面とにおいて簡単に冷却されかつ潤滑され得る。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、連行ジョイントが、シリンダブロックと伝動軸とを回転同期的に回転させるための回転同期式の連行ジョイントとして形成されている。シリンダブロックの回転同期的な連行によって、伝動軸における一様の入力トルクもしくは出力トルクが得られ、そしてアキシャルピストン機械の構成部分に対する負荷が低減され得る。さらに、回転同期式の連行ジョイントによって、アキシャルピストン機械の騒音や、アキシャルピストン機械に連結されたパワートレーンの騒音が減じられる。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、連行ジョイントが、コーンビーム型半割ローラジョイント(Kegelstrahl-Halbwalzengelenk)として形成されており、該コーンビーム型半割ローラジョイントが、半割体として2つの半円筒状の半割ローラを備えた連行体ペアとしての少なくとも1つのローラペアを有しており、この場合、半円筒状の半割ローラは、所定の回転軸線にまで平坦にされており、前記半割ローラは、平坦にされた側で平坦な滑り面を接触面として形成しており、該接触面において、前記ローラペアの前記半割ローラが、互いに接触して面接触を形成している。コーンビーム型半割ローラジョイントとして形成された連行ジョイントを用いると、連行ジョイントのために僅かな構成手間をかけるだけで、斜軸構造のアキシャルピストン機械におけるシリンダブロックの連行を達成することができる。伝動軸とシリンダブロックとの間のこのようなコーンビーム型半割ローラジョイントは、相応する幾何学的な設計により、ホモキネティック(homokinetisch)式の等速ジョイントとして簡単に形成され得る。このような等速ジョイントでは、シリンダブロックの正確でかつ一様な、つまり回転同期的な連行が行われる。さらに、シリンダブロックを連行するための連行ジョイントとして伝動軸とシリンダブロックとの間にコーンビーム型半割ローラジョイントが配置されると、伝動軸がシリンダブロックもしくはアキシャルピストン機械を貫いて軸方向で貫通案内され得るようになり、これによりシリンダブロックの両側で伝動軸を支承することができる。コーンビーム型半割ローラジョイントでは、各ローラペアの半割ローラがそれぞれペアになって配置されている。コーンビーム型半割ローラジョイントの各ローラペアの半割ローラは、ほぼ回転軸線にまで、ひいては長手方向軸線を含む平面において、平坦にされた円筒状の物体によって形成されている。平坦化により、半割ローラの平坦にされた側には、平坦な滑り面が接触面として形成される。この接触面においてローラペアの両半割ローラが互いに接触し、この接触面において、両平坦な面の間での面接触を介して力伝達が行われる。ローラペアはそれぞれ2つの半円筒状の半割ローラから成り、そしてこれらの半割ローラは所定の回転軸線にまで、ひいては半割ローラの長手方向軸線を含む平面において、平坦にされており、さらに平坦にされた側において互いに接触して面接触を形成し、これにより平坦な滑り面を形成している。このようなローラペアを用いると、シリンダブロックを連行するための力、ひいてはシリンダブロックを連行するためのトルクが、僅かな構成手間をかけるだけで伝達され得る。なぜならば、半割ローラが簡単にかつ廉価に製造可能となるからである。1つのローラペアの両半割ローラの間の接触面が平坦な滑り面として形成されており、そして力伝達のために1つのローラペアの両半割ローラの間に面接触が生じることにより、シリンダブロックの連行時に伝達したい力が高い場合でも、小さなヘルツ応力しか生じない。したがって、相応するローラペアにより形成されたコーンビーム型半割ローラジョイントは、さらに、たとえば高い回転加速度により生じる恐れのある過剰負荷に対して頑丈となる。したがって、本発明によるアキシャルピストン機械がハイドロモータとして構成される場合、本発明によるアキシャルピストン機械は、高い回転速度を有する使用においても使用され得る。本発明における潤滑装置を用いると、圧力媒体排除されたハウジングを有するアキシャルピストン機械の運転時に、両半割ローラに、平坦な滑り面として形成された接触面の範囲において、冷却および潤滑のための潤滑剤が供給され得る。
本発明のさらに別の特に有利な実施態様では、連行体、特に前記半割ローラが、半径方向でピストンよりも内側でかつ伝動軸およびシリンダブロックの回転軸線から間隔を置いて配置されている。したがって、好適にはコーンビーム型半割ローラジョイントとして形成された連行ジョイントは、ピストンを結ぶ輪およびピッチ円よりも内側に配置されており、これにより、アキシャルピストン機械の構成スペース節約的な構成が得られ、そして伝動軸に形成された潤滑剤通路を介して遠心力作用により連行体に的確に潤滑剤が冷却および潤滑のために供給され得る。さらに、連行体、たとえばローラペアの半割ローラが、伝動軸の回転軸線とシリンダブロックの回転軸線とに対して垂直の間隔を有しているので、平坦な滑り面により形成された接触面において、シリンダブロックを連行するためのトルクが伝達され得る。連行ジョイントの連行体、特にコーンビーム型半割ローラジョイントの半割ローラのこのような配置により、やはり、連行ジョイントに、シリンダブロックの回転軸線に対して同心に配置された長手方向穴を設け、これにより伝動軸を、シリンダブロックに通して両側の軸受部にまで貫通案内し、かつ連行体に、伝動軸に配置された潤滑剤通路によって遠心力作用により冷却および潤滑のための潤滑剤を供給することが簡単に可能となる。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、各ローラペアが、シリンダブロックに所属のシリンダブロック側の半割ローラと、伝動軸に所属の伝動軸側の半割ローラとを有しており、各ローラペアのシリンダブロック側の半割ローラが、ベッド部としての円筒状、特に部分円筒状の、シリンダブロック側の収容部内に収容されており、各ローラペアの伝動軸側の半割ローラが、ベッド部としての円筒状、特に部分円筒状の、伝動軸側の収容部内に収容されている。このようなローラペアを用いると、シリンダブロックを連行するための力およびトルクを簡単に伝達することができる。相応する半割ローラが収容され、かつ支持されている円筒状の収容部は、僅かな構造手間をかけるだけで簡単に製作され得る。これにより、簡単かつ廉価に製作され得る半割ローラと相まって、シリンダブロックを連行するための連行ジョイントは、僅かな製造手間しか生ぜしめない。本発明における潤滑装置を用いると、圧力媒体排除されたハウジングを有するアキシャルピストン機械の運転時に、両半割ローラに、やはり伝動軸およびシリンダブロックに設けられたベッド部の範囲において、冷却および潤滑のための潤滑剤が供給され得る。
本発明によるアキシャルピストン機械は、一方の回転方向でのみ運転され得る。この場合、この回転方向のために、伝動軸とシリンダブロックとの間の所望の回転方向において連行トルクの伝達を可能にする1つまたは複数の連行体を設けるだけで十分となる。
本発明の有利な実施態様では、アキシャルピストン機械が両回転方向で運転可能であり、この場合、各回転方向のために、シリンダブロックを回転同期的に連行するためのそれぞれ少なくとも1つの連行体が設けられている。これにより、伝動軸とシリンダブロックとの間の両回転方向において連行トルクの伝達が簡単に得られる。
本発明によるアキシャルピストン機械は、固定の押しのけ容積を有する定容量型機械として形成されていてよい。
さらに、シリンダブロックを連行するために、連行ジョイントが、等速ジョイントとして簡単に形成され得るコーンビーム型半割ローラジョイントとして形成されている場合には、旋回角度の変更、つまり伝動軸の回転軸線とシリンダブロックの回転軸線との互いに相対的な旋回角度の変更が可能になるので、僅かな構成手間をかけるだけで、アキシャルピストン機械を、可変の押しのけ容積を有する可変容量型機械として形成することが可能になる。
斜軸構造の本発明によるアキシャルピストン機械の縦断面図である。 図1に示したアキシャルピストン機械の、連行ジョイントの範囲の拡大図である。 図2のA−A線に沿った断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態を図面につき詳しく説明する。
図1〜図3に示した、斜軸機械として形成された本発明によるハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械1は、ハウジング2を有する。このハウジング2は、ハウジングポット2aとハウジングカバー2bとから成っている。ハウジング2内には、伝動フランジ3を備えた伝動軸4が、軸受装置5a,5bによって回転軸線R周りに回転可能に支持されている。図示の実施形態では、伝動フランジ3が伝動軸4に一体成形されている。
伝動フランジ3に対して軸方向で隣接して、ハウジング2内にはシリンダブロック7が配置されている。シリンダブロック7は回転軸線R周りに回転可能に配置されていて、複数のピストン穴8を備えている。これらのピストン穴8は図示の実施形態では、シリンダブロック7の回転軸線Rに対して同心に配置されている。各ピストン穴8内には、1つのピストン10が長手方向摺動可能に配置されている。
伝動軸4の回転軸線Rは交点Sにおいてシリンダブロック7の回転軸線Rと交差している。
シリンダブロック7は、シリンダブロック7の回転軸線Rに対して同心に配置された中央の1つの長手方向穴11を備えている。この長手方向穴11を貫いて伝動軸4が差し通されて延びている。アキシャルピストン機械1を貫いて貫通案内された伝動軸4は、シリンダブロック7の両側で軸受装置5a,5bによって支承されている。このためには、伝動軸4が、伝動フランジ側の軸受装置5aによってハウジングポット2aに支承されていて、シリンダブロック側の軸受装置5bによってハウジングカバー2bに支承されている。
伝動軸4の伝動フランジ側の端部は、入力トルクの導入もしくは出力トルクの取出しのためのトルク伝達手段12、たとえばスプラインを備えて形成されている。アキシャルピストン機械1を貫いて貫通案内された伝動軸4の反対の側の端部、つまりシリンダブロック側の端部は、ハウジングカバー2bの範囲で終わっている。ハウジングカバー2bには、伝動軸4と軸受装置5bとを収容するために、伝動軸4の回転軸線Rに対して同心に配置された孔14が形成されている。この孔14は図示の実施形態では、貫通孔として形成されている。
シリンダブロック7は、ピストン穴8とピストン10とにより形成された押しのけ室Vに対する圧力媒体の供給および導出を制御するために、制御面15に接触している。この制御面15は、図示されていない腎臓形の制御切欠き(キドニポート)を備えている。これらの制御切欠きは、アキシャルピストン機械1の流入接続部16と流出接続部とを形成している。ピストン穴8とピストン10とにより形成された押しのけ室Vを制御切欠きに接続するためには、シリンダブロック7が、各ピストン穴8に制御開口18を備えている。
図1に示したアキシャルピストン機械1は、可変の押しのけ容積を有する可変容量型機械として形成されている。可変容量型機械では、伝動軸4の回転軸線Rに関するシリンダブロック7の回転軸線Rの傾斜角度α、ひいては旋回角度が、押しのけ容積を変えるために調節可能である。このためには、シリンダブロック7が接触している制御面15が、揺動自在のクレードル体100に形成されている。クレードル体100はハウジング2内に、伝動軸4の回転軸線Rとシリンダブロック7の回転軸線Rとの交点Sに位置しかつ両回転軸線R,Rに対して直角に配置されている旋回軸線周りに旋回可能に配置されている。
クレードル体100の位置に応じて、伝動軸4の回転軸線Rに対するシリンダブロック7の回転軸線Rの傾斜角度αが変化する。シリンダブロック7は、シリンダブロック7の回転軸線Rが伝動軸4の回転軸線Rに対して同軸となるゼロ位置へ旋回され得る。このゼロ位置を起点として、シリンダブロック7を片側または両側に旋回させることができるので、図1に示したアキシャルピストン機械1は、片側に旋回可能な可変容量型機械または両側に旋回可能な可変容量型機械として構成され得る。クレードル体100を旋回させ、ひいてはシリンダブロック7を旋回させるための装置は、図1には図示されていない。
ピストン10は、それぞれ伝動フランジ3に枢着式に取り付けられている。このためには、各ピストン10と伝動フランジ3との間に、球面ジョイントとして形成された各1つのジョイント結合部20が形成されている。ジョイント結合部20は図示の実施形態では、ボールジョイントとして形成されている。このボールジョイントはピストン10のボールヘッド10aと、伝動フランジ3に設けられた凹球面3aとによって形成されており、この凹球面3a内にピストン10のボールヘッド10aが取り付けられている。
ピストン10は、それぞれ1つのつば区分10bを有する。このつば区分10bによってピストン10はピストン穴8内に配置されている。このつば区分10bは、ピストン10のピストンロッド10cによってボールヘッド10aに結合されている。
シリンダブロック7の回転時におけるピストン10の補償運動を可能にするために、ピストン10のつば区分10bは遊びを持ってピストン穴8内に配置されている。このためには、ピストン10のつば区分10bが球面状に形成されていてよい。ピストン10をピストン穴8に対してシールするためには、ピストン10のつば区分10bにシール手段21、たとえばピストンリングが配置されている。
シリンダブロック7を支承しかつセンタリングするためには、シリンダブロック7と伝動軸4との間に球面状のガイド25が形成されている。この球面状のガイド25は、伝動軸4に設けられた球面状の区分26によって形成されており、この球面状の区分26には、シリンダブロック7の、中央の長手方向穴11の範囲に配置された中空凹球面状の区分27が配置されている。両区分26,27の中心点は、伝動軸4の回転軸線Rとシリンダブロック7の回転軸線Rとの交点Sに位置している。
アキシャルピストン機械1の運転時にシリンダブロック7の連行を得るためには、伝動軸4とシリンダブロック7との間に連行ジョイント30が配置されている。この連行ジョイント30は伝動軸4とシリンダブロック7とを回転方向で連結する。
連行ジョイント30は、滑動体として形成された少なくとも1つの連行体M1〜M4を有する。連行体M1〜M4は伝動軸4とシリンダブロック7とに支持されている。このためには、各連行体M1〜M4が、図3に詳しく図示されているように、それぞれ伝動軸4に設けられたベッド部B1内と、シリンダブロック7に設けられたベッド部B2内とに収容されている。
連行体M1〜M4は、図示の実施形態では、それぞれ2つの半割体M1a,M1b〜M4a,M4bを備えた連行体ペアP1〜P4として形成されている。これらの連行体ペアP1〜P4は、伝動軸4とシリンダブロック7とに交互に配置されていて、接触面BFによって互いに接触している。各連行体ペアP1〜P4は、シリンダブロック7に所属のシリンダブロック側の半割体M1a,M2a,M3a,M4aと、伝動軸4に所属の伝動軸側の半割体M1b,M2b,M3b,M4bとを有する。この場合、連行体ペアP1〜P4のシリンダブロック側の半割体M1a,M2a,M3a,M4aはシリンダブロック7に設けられたベッド部B2内に収容されており、連行体ペアP1〜P4の伝動軸側の半割体M1b,M2b,M3b,M4bは伝動軸4に設けられたベッド部B1内に収容されている。
連行ジョイント30は図示の実施形態では、等速ジョイントとして形成されている。この等速ジョイントは、伝動軸4とのシリンダブロック7の回転同期的な連行を可能にするので、シリンダブロック7と伝動軸4との均一な同期的な回転が生ぜしめられる。
等速ジョイントとして形成された連行ジョイント30は、図示の実施形態ではコーンビーム型半割ローラジョイント(Kegelstrahl-Halbwalzengelenk)31として形成されている。
以下に、図2および図3につき、シリンダブロック7と伝動軸4とを回転同期的に連結するコーンビーム型半割ローラジョイント31の構造を詳しく説明する。
コーンビーム型半割ローラジョイント31は、伝動軸4と、シリンダブロック7に相対回動不能に結合されたスリーブ状の連行エレメント40との間に配置されている連行体ペアP1,P2,P3,P4としての複数のローラペア50,51,52,53により形成される。
スリーブ状の連行エレメント40は、シリンダブロック7の中央の長手方向穴11内に配置されている。連行エレメント40は、シリンダブロック7にシリンダブロック7の長手方向において軸方向で、かつ周方向で位置固定されている。軸方向位置固定のためには、連行エレメント40の一方の端面が、長手方向穴11に設けられた直径段部11aに接触している。周方向位置固定、つまり回動防止は、位置固定手段45によって行われる。この位置固定手段45は図示の実施形態では、スリーブ状の連行エレメント40とシリンダブロック7との間に配置された結合ピンによって形成されている。アキシャルピストン機械1を貫いて貫通案内された伝動軸4は、同じくスリーブ状の連行エレメント40を貫いて延びている。このためには、スリーブ状の連行エレメント40の内径が、シリンダブロック7の長手方向穴11と整合した輪郭を備えている。
コーンビーム型半割ローラジョイント31の複数のローラペア50,51,52,53のそれぞれは、半割体M1a,M1b,M2a,M2b,M3a,M3b,M4a,M4bとして、それぞれ2つの、つまりそれぞれ一対の半円筒状の半割ローラ50a,50b,51a,51b,52a,52b,53a,53bから成っている。半円筒状の半割ローラ50a,50b,51a,51b,52a,52b,53a,53bは、それぞれほぼ回転軸線RR,RRにまで平坦にされた円筒状の物体によって形成されている。平坦にされた側において、それぞれペアになって配置された半割ローラ50a,50b,51a,51b,52a,52b,53a,53bは接触面BFとして滑り面GFを形成しており、この接触面BFにおいて、各ローラペア50,51,52,53の両半割ローラ50a,50b,51a,51b,52a,52b,53a,53bが、互いに接触して面接触を形成している。
半割ローラ50a,50b,51a,51b,52a,52b,53a,53b、ひいては半割体M1a,M1b,M2a,M2b,M3a,M3b,M4a,M4bは、半径方向でピストン10のピッチ円よりも内側でかつ回転軸線R,Rから間隔を置いて配置されている。したがって、連行ジョイント30はピストン10のピッチ円の内側に構成スペース節約的に配置され得るとともに、伝動軸4はコーンビーム型半割ローラジョイント31の半割ローラの半径方向内側で貫通案内され得る。
各ローラペア50,51,52,53は、それぞれシリンダブロック7に所属のシリンダブロック側の半割ローラ50a,51a,52a,53aと、伝動軸4に所属の伝動軸側の半割ローラ50b,51b,52b,53bとを有し、両半割ローラは、平坦な滑り面GFにおいて互いに接触している。
相応するローラペア50,51,52,53のシリンダブロック側の半割ローラ50a,51a,52a,53aは、それぞれベッド部B2であるシリンダブロック側の円筒状の、特に部分円筒状の収容部55a,56a,57a,58a内に収容されており、ローラペア50,51,52,53の伝動軸側の半割ローラ50b,51b,52b,53bは、それぞれベッド部B1である伝動軸側の円筒状の、特に部分円筒状の収容部55b,56b,57b,58b内に収容されている。
半割ローラ50a,51a,52a,53a,50b,51b,52b,53bは、各円筒状の収容部55a,56a,57a,58a,55b,56b,57b,58b内で、相応する回転軸線の長手方向において位置固定されている。
このためには、各半割ローラ50a,51a,52a,53a,50b,51b,52b,53bが、円筒状の区分につば60を備えており、このつば60は、対応する収容部55a,56a,57a,58a,55b,56b,57b,58bに設けられた溝61内に係合している。
図2には、ローラペア50について、太線により伝動軸側の半割ローラ50bが描かれており、細線により、伝動軸側の半割ローラ50bに載置されたシリンダブロック側の半割ローラ50aが描かれている。さらに、ローラペア51については、太線によりシリンダブロック側の半割ローラ51aが描かれており、細線により、このシリンダブロック側の半割ローラ51aに載置された伝動軸側の半割ローラ51bが描かれている。半割ローラ50b,51aについては、図2の切断平面に位置する、平坦にされた平坦な滑り面GFが描かれている。
コーンビーム型半割ローラジョイント31では、図2に示したように、伝動軸側の半割ローラ50b,51b,52b,53bの回転軸線RRが、伝動軸4の回転軸線Rに対して所定の傾斜角γだけ傾けられている。伝動軸側の半割ローラ50b,51b,52b,53bの回転軸線RRは、交点Sにおいて伝動軸4の回転軸線Rと交差している。
したがって、複数の伝動軸側の半割ローラ50b,51b,52b,53bの個々の回転軸線RRは、交点Sに先端を有する伝動軸4の回転軸線R周りのいわば「コーンビーム(円錐形ビーム)」を形成する。
相応して、シリンダブロック側の半割ローラ50a,51a,52a,53aの回転軸線RRは、シリンダブロック7の回転軸線Rに対して所定の傾斜角γだけ傾けられている。シリンダブロック側の半割ローラ50a,51a,52a,53aの回転軸線RRは、交点Sにおいてシリンダブロック7の回転軸線Rと交差している。したがって、複数のシリンダブロック側の半割ローラ50a,51a,52a,53aの個々の回転軸線RRは、交点Sに先端を有するシリンダブロック7の回転軸線R周りのいわば「コーンビーム」を形成する。
シリンダブロック7の回転軸線Rに対するシリンダブロック側の半割ローラ50a,51a,52a,53aの回転軸線RRの傾斜角度γの大きさと、伝動軸4の回転軸線Rに対する伝動軸側の半割ローラ50b,51b,52b,53bの回転軸線RRの傾斜角度γの大きさとは、互いに等しい。したがって、互いに連結させたい伝動軸4とシリンダブロック7との半割ローラの回転軸線RR,RRの傾斜角度γは互いに等しい。これにより、相応するローラペア50〜53においてそれぞれペア毎に、各1つのローラペアを形成する両半割ローラの、伝動軸4に所属の回転軸線RRと、シリンダブロック7に所属の回転軸線RRとが、伝動軸4の回転軸線Rとシリンダブロック7の回転軸線Rとの間の、角の二等分線に相当する平面Eにおいて交差することが得られる。この平面Eに位置する交点SPにおいて、ペア毎に、各1つのローラペアを形成する2つの半割ローラの、伝動軸4に所属の各回転軸線RRと、シリンダブロック7に所属の各回転軸線RRとが交差している。この交点SPは図2に示されている。したがって、平面Eは、伝動軸4の回転軸線Rに対して直角に位置する平面E1と、シリンダブロック7の回転軸線Rに対して直角に位置する平面E2とに関して、傾斜角度の1/2もしくは旋回角度αの1/2の角度で傾けられている。平面Eは回転軸線R,Rの交点Sを通って延びている。
各ローラペア50,51,52,53の半割ローラ50a,50b,51a,51b,52a,52b,53a,53bは、回転軸線RR,RRの交点SPの範囲に配置されている。これにより、各ローラペア50,51,52,53の両半割ローラの交点SPでは、シリンダブロック7の連行のために平坦な滑り面GFの間での力伝達が行われる。
各ローラペア50,51,52,53の両半割ローラの交点SPが、両回転軸線R,Rの間の角度を二等分した平面Eに位置することに基づき、伝動軸4の回転軸線Rおよびシリンダブロック7の回転軸線Rに対する交点SPの垂直な半径方向の間隔r,rの大きさが互いに等しくなることが得られる。交点SPの、半径方向の間隔r,rによって形成された互いに等しい大きさのてこ腕により、伝動軸4とシリンダブロック7との互いに等しい角速度が生じる。これにより、コーンビーム型半割ローラジョイント31は、シリンダブロック7の、回転同期的でかつ均一な正確な連行および回転を可能にする等速ジョイントを形成する。
アキシャルピストン機械1の運転中に伝動軸4が回転する際に、伝動軸4の回転軸線Rに対してシリンダブロック7の回転軸線Rが傾斜角度もしくは旋回角度αで傾けられていると、各ローラペア50,51,52,53の両半割ローラの両滑り面GFの相互滑りが行われる。さらに、相応する半割ローラの、円筒状の収容部55a,56a,57a,58a,55b,56b,57b,58bによって形成されたベッド部B1,B2内で、各半円筒状の半割ローラの、各回転軸線RR;RR周りの回転が行われる。それぞれペアになって配置された半割ローラ50a,50b,51a,51a,51b,52a,52b,53a,53bの回転軸線RR,RRの相互傾斜に基づき、相応する収容部55a,56a,57a,58a,55b,56b,57b,58b内での回転によって、互いに接触した半割ローラの平坦な面、ひいては滑り面GFが、互いに対して位置調整され得る。
図1〜図3に示したアキシャルピストン機械1は、両回転方向で運転可能である。両回転方向においてシリンダブロック7の回転同期的な連行を得るためには、各回転方向のために、ひいてはシリンダブロック7を連行するための連行トルクの各トルク方向のために、それぞれ少なくとも1つの連行体M1〜M4もしくはローラペア50〜53が設けられている。
図示の実施形態では、逆時計周り方向における伝動軸4の回転時に、連行体M1,M2が、ひいてはローラペア50,51が、シリンダブロック7を連行するために働く。伝動軸4のこの回転方向では、ローラペア50,51の半割ローラ50a,50bおよび半割ローラ51a,51bの平坦な滑り面GFにおいて、シリンダブロック7を連行するための連行トルクを発生させる力が伝達される。
図示の実施形態では、伝動軸4の逆向きの回転時、つまり時計周り方向における回転時に、連行体M3,M4が、ひいてはローラペア52,53が、シリンダブロック7を連行するために働く。ローラペア52,53の半割ローラ52a,52bおよび半割ローラ53a,53bの平坦な滑り面GFにおいて、シリンダブロック7を連行するための連行トルクを発生させる力が伝達される。
図示の実施形態では、いずれの回転方向に対しても、それぞれ2つのローラペア50,51;52,53が、ひいては2つの連行体M1,M2;M3,M4が、設けられている。この場合、第1の回転方向のための連行体M1,M2もしくはローラペア50,51および第2の回転方向のための連行体M3,M4もしくはローラペア52,53は、全周にわたって均一に分配されている。これにより、半径方向の力補償を得ることができる。1回転方向当たり2つのローラペアを用いる図示の実施形態では、ローラペア50,51が180°の回転角度だけ互いにずらされて配置されており、ローラペア52,53が180°の回転角度だけ互いにずらされて配置されている。第1の回転方向のためのローラペア50,51は、第2の回転方向のためのローラペア52,53に対して90°の回転角度だけずらされている。
図示の実施形態では、伝動軸側の半割ローラ50b,51b,52b,53bのための伝動軸側の収容部55b,56b,57b,58bが、ひいては連行体M1,M2,M3,M4のベッド部B1が、伝動軸4に形成されている。このためには、球面状の区分26の範囲に伝動軸4がポケット状の切欠き70,71,72,73を備えており、これらの切欠き70,71,72,73の側面に、それぞれ1つの伝動軸側の収容部55b,56b,57b,58bが、ひいてはベッド部B1が、形成されている。
図示の実施形態では、シリンダブロック側の半割ローラ50a,51a,52a,53aのためのシリンダブロック側の収容部55a,56a,57a,58aが、ひいては連行体M1,M2;M3,M4のベッド部B2が、スリーブ状の連行エレメント40に形成されている。このためには、スリーブ状の連行エレメント40がフィンガ状の隆起部41,42,43,44を備えている。これらのフィンガ状の隆起部41,42,43,44は、伝動軸4の方向に延びている。フィンガ状の隆起部41,42,43,44には、それぞれ1つのシリンダブロック側の収容部55a,56a,57a,58aが、ひいてはベッド部B2が、形成されている。スリーブ状の連行エレメント40はさらに、球面状のガイド25の中空球面状の区分27を備えている。
スリーブ状の連行エレメント40のフィンガ状の隆起部41,42,43,44はそれぞれ、伝動軸4に設けられた、対応するポケット状の収容部70,71,72,73内に係合する。
本発明によるアキシャルピストン機械1は、圧力媒体排除されたハウジング2を用いた運転のために形成されている。圧力媒体排除されたハウジング2を用いた運転とは、アキシャルピストン機械の運転時における回転する伝動装置構成部分の撹拌損失を回避するために、回転する伝動装置構成部分が圧力媒体中に浸漬していないか、もしくは極めて僅かにしか浸漬しないような低い圧力媒体充填レベルしかハウジング2内に形成されていない状態でのアキシャルピストン機械1の運転を意味する。
連行ジョイント30の連行体M1〜M4において潤滑剤を用いた潤滑および冷却を可能にするために、本発明によれば、連行ジョイント30のための潤滑装置80が設けられている。この潤滑装置80によって、各連行体M1〜M4には、アキシャルピストン機械1のハウジング2に配置された潤滑剤接続部81から、相応する連行体M1〜M4の冷却および潤滑のための潤滑剤、たとえばハイドロリックオイルが供給可能である。
本発明における潤滑装置80は、伝動軸4に配置されていて、伝動軸4内に配置された潤滑剤通路82を有する。
潤滑剤通路82は、伝動軸4に配置された潤滑剤供給孔83により形成されている。この潤滑剤供給孔83は潤滑剤接続部81に接続されている。さらに、連行ジョイント30の各連行体M1〜M4のための潤滑剤通路82は、伝動軸4に配置された潤滑孔84〜87を有する。潤滑孔84〜87はそれぞれ潤滑剤供給孔83に接続されていて、伝動軸4の周面に向かって延びている。伝動軸4の周面では、潤滑孔84〜87がそれぞれ1つの開口90〜93を備えている。潤滑孔84〜87の開口90〜93は、図示の実施形態では、ポケット状の収容部70,71,72,73内に配置されていて、伝動軸4の周面において、伝動軸4の回転時に潤滑剤供給孔83と潤滑孔84〜87とを介して供給された潤滑剤が、遠心力の発生によって対応する連行体M1〜M4へ流れるように配置されている。
潤滑孔84〜87は図示の実施形態では、それぞれ伝動軸4内に傾けられて配置されていて、開口90〜93がシリンダブロック7の方向に傾けられているので、潤滑孔84〜87は半径方向外側から、たとえば穿孔によって伝動軸4に加工成形され得る。したがって、潤滑孔84〜87は伝動軸4に簡単に製作され得る。伝動軸4内では、潤滑剤供給孔83が、半径方向外側から所望の角度で伝動軸4のベッド部B1の傍らを通って穿孔される。
潤滑孔84〜87の傾斜角度は好適には、潤滑孔84〜87の長手方向軸線が、図2から判るように、伝動軸側の半割体M1b,M2b,M3b,M4bの軸方向の中央範囲に向けられるように設定されている。したがって、伝動軸側の半割体M1b,M2b,M3b,M4bが半円筒状の半割ローラ50b,51b,52b,53bとして形成されていると、潤滑孔84〜87の長手方向軸線は、半割ローラ50b,51b,52b,53bの軸方向の長手方向で見て、半割ローラの軸方向の中央範囲に向けられている。したがって、潤滑孔84〜87およびその開口90〜93は、それぞれ対応する連行体M1〜M4に向けられている。
したがって、遠心力作用により開口90〜93から流出した潤滑剤は、直接に対応する連行体M1〜M4へ流れる。したがって、各連行体ペアP1〜P4の両半割体M1a,M1b〜M4a,M4bの接触面BFならびに半割体M1a,M1b〜M4a,M4bがベッド部B1,B2内に配置される際の面は、遠心力作用により開口90〜93から流出した潤滑剤によって直接に流過されるので、僅かな潤滑剤量を用いるだけで連行体M1〜M4の確実な冷却および潤滑が得られる。
潤滑剤供給孔83は図示の実施形態では、伝動軸4の回転軸線Rに対して同軸に配置された長手方向孔として伝動軸4内に形成されている。
長手方向孔として形成された潤滑剤供給孔83は図示の実施形態では、シリンダブロック側の軸受装置5bに向かって延びている。
シリンダブロック側の軸受装置5bの範囲では、潤滑剤供給孔83が供給開口95を備えている。この供給開口95は、アキシャルピストン機械1のハウジング2に配置された潤滑剤接続部81に接続されている。供給開口95は図示の実施形態では、伝動軸4の軸方向の端面に形成されていて、潤滑剤供給孔83の穿孔開口によって形成されている。潤滑剤供給孔83は図示の実施形態では、盲孔として形成されており、この盲孔は伝動軸4のシリンダブロック側の端部から伝動軸4内に加工成形され得る。
潤滑剤供給孔83を、ハウジング2に設けられた潤滑剤接続部81に接続するために、軸受装置5bと、伝動軸4の端面と、ハウジング2との間には、潤滑剤室96が形成されている。この潤滑剤室96は潤滑剤接続部81に接続されている。このためには、貫通孔として形成された孔14内に、カバー97が配置されている。このカバー97は潤滑剤室96を周辺に対してシールする。図示の実施形態では、潤滑剤接続部81がカバー97に形成されている。このためにはカバー97が、たとえばねじ山付孔98を備えており、このねじ山付孔98には、潤滑剤管路が接続可能である。
さらに、潤滑剤室96を介して、潤滑剤接続部81において供給された潤滑剤によってシリンダブロック側の軸受装置5bの冷却および潤滑が可能となる。
本発明における潤滑装置80は、圧力媒体排除されたハウジング2を有するアキシャルピストン機械1の運転時に、シリンダブロック7を連行するための連行ジョイント30の連行体M1〜M4を、ハウジング側の潤滑剤接続部81においてアキシャルピストン機械1に供給される潤滑剤によって簡単に冷却しかつ潤滑することを可能にする。本発明における潤滑装置80を用いると、付加的に、伝動軸4のシリンダブロック側の軸受装置5bが、ハウジング側の潤滑剤接続部81においてアキシャルピストン機械1に供給された潤滑剤によって冷却され、かつ潤滑され得る。
圧力媒体排除されたハウジング2を有するアキシャルピストン機械1の運転により、撹拌損失が低減され得るので、本発明によるアキシャルピストン機械1が、内燃機関式の駆動装置を備えた車両において使用される場合、内燃機関の燃料節約が得られる。
本発明は、図示の実施形態に限定されるものではない。本発明によるアキシャルピストン機械1は、可変容量型機械の代わりに択一的に定容量型機械として形成され得る。定容量型機械の場合には、伝動軸4の回転軸線Rに関するシリンダブロック7の回転軸線Rの傾斜角度αは一定でかつ固定となる。シリンダブロック7が接触する制御面15は、この場合、ハウジング2に形成されていてよい。
もちろん、連行エレメント40はシリンダブロック7に一体に形成され得る。
1 アキシャルピストン機械
2 ハウジング
3 伝動フランジ
4 伝動軸
5a,5b 軸受装置
7 シリンダブロック
8 ピストン穴
10 ピストン
30 連行ジョイント
31 コーンビーム型半割ローラジョイント
50,51,52,53 ローラペア
50a,50b;51a,51b;52a,52b;53a,53b 半割ローラ
55a,56a,57a,58a シリンダブロック側の収容部
55b,56b,57b,58b 伝動軸側の収容部
80 潤滑装置
81 潤滑剤接続部
82 潤滑剤通路
83 潤滑剤供給孔
84,85,86,87 潤滑孔
90,91,92,93 開口
95 供給開口
96 潤滑剤室
BF 接触面
B1,B2 ベッド部
GF 滑り面
M1,M2,M3,M4 連行体
M1a,M1b,M2a,M2b,M3a,M3b,M4a,M4b 半割体
P1,P2,P3,P4 連行体ペア
回転軸線
回転軸線

Claims (20)

  1. 斜軸構造のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械(1)であって、所定の回転軸線(R)周りに回転可能にハウジング(2)内に配置された、伝動フランジ(3)を備えた伝動軸(4)と、所定の回転軸線(R)周りに回転可能に当該アキシャルピストン機械(1)のハウジング(2)内に配置されたシリンダブロック(7)とを備え、該シリンダブロック(7)が、複数のピストン穴(8)を備えており、該ピストン穴(8)内に各1つのピストン(10)が長手方向摺動可能に配置されており、該ピストン(10)が、前記伝動フランジ(3)に枢着式に取り付けられており、前記伝動軸(4)と前記シリンダブロック(7)との間に、該シリンダブロック(7)を連行する連行ジョイント(30)が配置されており、該連行ジョイント(30)が、滑動体または転動体として形成された少なくとも1つの連行体(M1;M2;M3;M4)を有し、該連行体(M1;M2;M3;M4)が、前記伝動軸(4)内と前記シリンダブロック(7)内とに支持されている、斜軸構造のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械(1)において、前記連行ジョイント(30)のための潤滑装置(80)が設けられており、該潤滑装置(80)によって前記連行体(M1;M2;M3;M4)に、前記連行体(M1;M2;M3;M4)を冷却しかつ潤滑するための潤滑剤が、当該アキシャルピストン機械(1)のハウジング(2)に配置された潤滑剤接続部(81)から供給可能であり、前記連行体(M1;M2;M3;M4)が、前記伝動軸(4)に設けられたベッド部(B1)と、前記シリンダブロック(7)に設けられたベッド部(B2)とに収容されていることを特徴とする、斜軸構造のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  2. 前記潤滑装置(80)が、前記伝動軸(4)に配置されていて、該伝動軸(4)内に配置された潤滑剤通路(82)を有している、請求項1記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  3. 前記潤滑剤通路(82)が、前記伝動軸(4)に配置された、前記潤滑剤接続部(81)に接続されている1つの潤滑剤供給孔(83)と、前記伝動軸(4)に配置された少なくとも1つの潤滑孔(84;85;86;87)とを有しており、該潤滑孔(84;85;86;87)が、前記潤滑剤供給孔(83)に接続されており、さらに前記潤滑孔(84;85;86;87)が、前記伝動軸(4)の周面にまで延びていて、該周面に開口(90;91;92;93)を備えており、前記潤滑孔(84;85;86;87)の前記開口(90;91;92;93)は、前記伝動軸(4)の回転時に前記潤滑剤供給孔(83)と前記潤滑孔(84;85;86;87)とを介して供給された潤滑剤が、遠心力の発生に基づいて前記連行体(M1;M2;M3;M4)に向かって流れるように前記周面に配置されている、請求項2記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  4. 前記潤滑孔(84;85;86;87)が、前記連行体(M1;M2;M3;M4)に向けられている、請求項3載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  5. 全周にわたって分配されて配置された複数の連行体(M1;M2;M3;M4)が設けられていて、各連行体(M1;M2;M3;M4)のためにそれぞれ1つの潤滑孔(84;85;86;87)が設けられている、請求項3または4記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  6. 前記潤滑剤供給孔(83)が、前記伝動軸(4)の回転軸線(R)に対して同軸に配置された長手方向孔として前記伝動軸(4)に形成されている、請求項3からまでのいずれか1項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  7. 前記潤滑剤供給孔(83)が、前記伝動軸(4)をハウジング(2)内に回転可能に支承している軸受装置(5b)に向かって延びている、請求項3からまでのいずれか1項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  8. 前記伝動軸(4)が、ハウジング(2)内にシリンダブロック(7)の両側で支承されており、ハウジング(2)における前記伝動軸(4)の支承部が、伝動フランジ側の軸受装置(5a)と、シリンダブロック側の軸受装置(5b)とを有しており、前記潤滑剤供給孔(83)が、シリンダブロック側の軸受装置(5b)に向かって延びている、請求項3からまでのいずれか1項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  9. 前記潤滑剤供給孔(83)が、前記シリンダブロック側の軸受装置(5b)の範囲に供給開口(95)を備えており、該供給開口(95)が、当該アキシャルピストン機械(1)のハウジング(2)に配置された前記潤滑剤接続部(81)に接続されている、請求項8載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  10. 前記供給開口(95)が、前記伝動軸(4)の軸方向の一方の端面に形成されている、請求項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  11. 前記シリンダブロック側の軸受装置(5b)と、前記伝動軸(4)の前記端面と、ハウジング(2)との間に、潤滑剤室(96)が形成されており、該潤滑剤室(96)が、前記潤滑剤接続部(81)に接続されている、請求項10記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  12. 前記連行体(M1;M2;M3;M4)が、2つの半割体(M1a,M1b;M2a,M2b;M3a,M3b;M4a,M4b)を備えた連行体ペア(P1;P2;P3;P4)として形成されており、前記半割体が、前記伝動軸(4)と前記シリンダブロック(7)とに交互に配置されていて、接触面(BF)によって互いに接触しており、前記連行体ペア(P1;P2;P3;P4)が、前記シリンダブロック(7)に所属のシリンダブロック側の半割体(M1a;M2a;M3a;M4a)と、前記伝動軸(4)に所属の伝動軸側の半割体(M1b;M2b;M3b;M4b)とを有しており、前記連行体ペア(P1;P2;P3;P4)の前記シリンダブロック側の半割体(M1a;M2a;M3a;M4a)が、前記シリンダブロック(7)に設けられたベッド部(B2)内に収容されており、前記連行体ペア(P1;P2;P3;P4)の前記伝動軸側の半割体(M1b;M2b;M3b;M4b)が、前記伝動軸(4)に設けられたベッド部(B1)内に収容されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  13. 前記潤滑装置(80)によって、前記半割体(M1a,M1b;M2a,M2b;M3a,M3b;M4a,M4b)に、前記接触面(BF)の範囲でかつ/または前記ベッド部(B1,B2)の範囲で、潤滑剤が供給可能である、請求項12記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  14. 前記連行ジョイント(30)が、前記シリンダブロック(7)と前記伝動軸(4)とを回転同期的に回転させるための回転同期式の連行ジョイントとして形成されている、請求項1から13までのいずれか1項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  15. 前記連行ジョイント(30)が、コーンビーム型半割ローラジョイント(31)として形成されており、該コーンビーム型半割ローラジョイント(31)が、半割体(M1a,M1b;M2a,M2b;M3a,M3b;M4a,M4b)として2つの半円筒状の半割ローラ(50a,50b;51a,51b;52a,52b;53a,53b)を備えた連行体ペア(P1;P2;P3;P4)としての少なくとも1つのローラペア(50;51;52;53)を有しており、前記半円筒状の半割ローラ(50a,50b;51a,51b;52a,52b;53a,53b)が、所定の回転軸線(RR;RR)にまで平坦にされており、前記半割ローラ(50a,50b;51a,51b;52a,52b;53a,53b)が、平坦にされた側で平坦な滑り面(GF)を接触面(BF)として形成しており、該接触面(BF)において、前記ローラペア(50;51;52;53)の前記半割ローラ(50a,50b;51a,51b;52a,52b;53a,53b)が、互いに接触して面接触を形成している、請求項1から14までのいずれか1項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  16. 前記連行体(M1;M2;M3;M4)、特に前記半割ローラ(50a,50b;51a,51b;52a,52b;53a,53b)が、半径方向でピストン(10)よりも内側でかつ前記伝動軸(4)および前記シリンダブロック(7)の回転軸線(R,R)から間隔を置いて配置されている、請求項15記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  17. 各ローラペア(50;51;52;53)が、前記シリンダブロック(7)に所属のシリンダブロック側の半割ローラ(50a;51a;52a;53a)と、前記伝動軸(4)に所属の伝動軸側の半割ローラ(50b;51b;52b;53b)とを有しており、各ローラペア(50;51;52;53)の前記シリンダブロック側の半割ローラ(50a;51a;52a;53a)が、ベッド部(B2)としての円筒状、特に部分円筒状の、シリンダブロック側の収容部(55a;56a;57a;58a)内に収容されており、各ローラペア(50;51;52;53)の前記伝動軸側の半割ローラ(50b;51b;52b;53b)が、ベッド部(B1)としての円筒状、特に部分円筒状の、伝動軸側の収容部(55b;56b;57b;58b)内に収容されている、請求項15または16記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  18. 当該アキシャルピストン機械(1)が、両回転方向で運転可能であり、各回転方向のために、前記シリンダブロック(7)を回転同期的に連行するためのそれぞれ少なくとも1つの連行体(M1;M2;M3;M4)が設けられている、請求項1から17までのいずれか1項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  19. 当該アキシャルピストン機械(1)が、固定の押しのけ容積を有する定容量型機械として形成されている、請求項1から18までのいずれか1項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
  20. 当該アキシャルピストン機械(1)が、可変の押しのけ容積を有する可変容量型機械として形成されており、前記伝動軸(4)の回転軸線(R)に関する前記シリンダブロック(7)の回転軸線(R)の傾斜が可変である、請求項1から18までのいずれか1項記載のハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械。
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