JP5978494B2 - 油圧式無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧ポンプ用シリンダブロックおよび油圧モータ用シリンダブロックが一つのシリンダブロックで構成される油圧式無段変速機に関し、特にシリンダブロックの冷却構造に特徴を有するものに関する。
従来、下記特許文献1〜3に開示されている油圧式無段変速機(HST;Hydraulic Static Transmission)が、無段変速機の一種として知られている。
特許文献1,2に開示されている静油圧式無段変速機は、可変容量型の油圧ポンプおよび油圧モータとからなり、これらの油圧ポンプおよび油圧モータの間に両者に兼用されるシリンダブロックが介設されている。上記シリンダブロックの軸線方向一方には、油圧ポンプ用構成部材として、シリンダブロック内に往復摺動可能に嵌入された油圧ポンプ用プランジャ、該油圧ポンプ用プランジャの端部に摺接する油圧ポンプ用斜板、該油圧ポンプ用斜板の傾斜量を変化させる油圧サーボなどが備わっている。また、上記シリンダブロックの軸線方向他方には、油圧モータ用構成部材として、シリンダブロック内に往復摺動可能に嵌入された油圧モータ用プランジャ、該油圧モータ用プランジャの端部に摺接する固定傾斜角の油圧モータ用斜板などが備わっている。
シリンダブロックは入力軸と一体に回転し、このシリンダブロックに嵌入された油圧ポンプ用プランジャが軸線方向に対して傾斜した油圧ポンプ用斜板等によって往復動されて、油圧を発生させる。この発生した油圧が油圧モータ用プランジャを往復動させることで、当該油圧モータ用プランジャに押圧される油圧モータ用斜板に回転動力が伝達される。
特許文献3に開示されている油圧式無段変速機は、上記特許文献1,2と同様に油圧ポンプと油圧モータとを組み合わせた構成とされている。この油圧式無段変速機では、入力軸からの油圧及び遠心力によって飛散させた潤滑油を用いてドーム状に形成されたシリンダの頭部を潤滑させている。また、遠心力等によって飛散させた潤滑油をベアリング外周側の部材によって受け取ることにより、アンギュラベアリング及びラジアルベアリングを潤滑させている。
特開2008−185111号公報 特開2010−264809号公報 特開2004−301285号公報
しかしながら、上述した特許文献3のような潤滑構造は、シリンダの頭部に摺接する部材をアンギュラベアリングやラジアルベアリング等のベアリングの内周側に配置することにより構成できる。従って、シリンダの頭部に摺接する部材と、ベアリングとの配置が逆転した場合には、上記特許文献3のような潤滑構造を採用することができず、潤滑不良による焼き付きが発生する懸念がある。
そこで本発明は、潤滑不良によりプランジャとこれが摺接する斜板本体との間等において焼き付きが発生することを抑制可能な油圧式無段変速機の提供を目的とした。
上述した課題を解決すべく提供される本発明の油圧式無段変速機は、内部に圧油が供給される油路を備えておりエンジンの回転動力が入力される入力軸と、前記入力軸に対して動力伝達可能に接続された油圧式無段変速部と、前記入力軸に沿うように配され、前記油圧式無段変速部の出力側に動力伝達可能に接続された出力軸とを有し、前記油圧式無段変速部が、前記入力軸に対して回転一体に同軸線上に設けられたシリンダブロックと、前記シリンダブロックの軸線方向一方において、同軸線周りの円周上に間隔をあけて往復摺動可能に挿入された複数の油圧ポンプ用のプランジャと、前記油圧ポンプ用プランジャの先端に摺接する油圧ポンプ用の斜板と、前記シリンダブロックの軸線方向他方において、同軸線周りの円周上に間隔をあけて往復摺動可能に挿入された油圧モータ用のプランジャと、前記油圧モータ用のプランジャの先端が摺接する油圧モータ用の斜板とを有し、前記油圧ポンプ用の斜板及び油圧モータ用の斜板のいずれか一方又は双方の斜板が、前記プランジャが摺接する斜板本体を有し、前記斜板本体が、前記プランジャが摺接する摺接部と、前記摺接部に対して内径側において前記斜板本体の外周側から軸心側に向けて延びるように形成されたフランジと、前記摺接部に対して内径側であって前記フランジに隣接する位置に形成された集油空間と前記摺接部とを連通させる連通孔とを有するものである。
かかる構成とした場合、フランジに隣接する位置に形成された集油空間において斜板本体に対して内周側から供給された油を受け止め、連通孔を介して摺接部に供給することができる。これにより、プランジャと摺接部との間を十分潤滑させ、焼き付きの発生を抑制できる。
上述した本発明の油圧式無段変速機は、前記油圧ポンプ用の斜板及び油圧モータ用の斜板のいずれか一方又は双方の斜板が、前記斜板本体と、当該斜板本体をベアリングを介して回転可能に支持するクレードルとを備えたものであり、前記連通孔が、前記集油空間と前記摺接部とを連通させるものであることが望ましい。
本発明の油圧式無段変速機においては、フランジが、斜板本体に対して内周側から供給された油を受け止めるための集油空間を形成するための機能に加え、ベアリングの抜け止めとしての機能も有する。そのため、本発明によれば、潤滑油の供給不良に伴う焼き付きを抑制しつつ、ベアリングの脱落に伴う不具合についても抑制することができる。
また、上述した本発明の油圧式無段変速機は、前記集油空間に対して径方向内側の位置に、前記入力軸の油路と連通し、前記集油空間に向けて油を放出可能な油放出路が設けられたものであることが望ましい。
かかる構成とした場合、入力軸の油路を介して供給された油を集油空間に向けて放出させることが可能となる。これにより、集油空間に対する潤滑油の供給経路を確実に確保することが可能となり、焼き付きの発生をより一層低減させることができる。
本発明によれば、潤滑不良によりプランジャとこれが摺接する斜板本体との間等において焼き付きが発生することを抑制可能な油圧式無段変速機を提供することができる。
油圧式無段変速機を搭載した車両のドライブトレーンを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る油圧式無段変速機10について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示した油圧式無段変速機10は、いわゆるHMTあるいはこれに類するものである。油圧式無段変速機10は、入力軸20、シリンダブロック30、油圧ポンプ用プランジャ40、油圧ポンプ用斜板50、油圧モータ用プランジャ60、及び油圧モータ用斜板70等を主要な構成部材として備えている。
油圧式無段変速機10は、シリンダブロック30に対して可変容量型の油圧ポンプPおよび油圧モータMを配置することにより構成された油圧式無段変速部Xを有する。油圧式無段変速部Xは、入力軸20とシリンダブロック30とが一体的に回転することにより油圧ポンプPにおいて発生する油圧を油圧モータMに供給し、回転動力を出力側に出力させることが可能とされている。以下、油圧式無段変速部Xを中心として構成される油圧式無段変速機10の各部の構成について、さらに詳細に説明する。
入力軸20は、ボールベアリング22,24を介してトランスミッションケース16内において回転自在に支持されている。具体的には、トランスミッションケース16は、入力軸20の先端側(動力伝達の下流側)に壁面16aを有する。壁面16aにおいて入力軸20に対応する位置には、入力軸用ボス部16bが設けられている。入力軸20は、入力軸用ボス部16b内に設けられたボールベアリング22により、先端部が回転自在に支持されている。また、入力軸20の基端側(動力伝達の上流側)は、ボールベアリング24により回転自在に支持されている。入力軸20には、エンジン(図示せず)の回転動力が、ダンパー(図示せず)、オイルポンプ14等を介して伝達される。
また、入力軸20内には、油路21が形成されており、オイルポンプ14から圧油が供給される。油路21は、入力軸20の略軸心位置において軸線方向に延びるように形成された主油路21aと、主油路21aの中途において径方向に分岐するように副油路21bとを有する。油路21に供給された圧油は、各部の潤滑や、油圧式無段変速機10の作動用オイルの補充用として供給されるほか、シリンダブロック30の冷却用として利用される。
入力軸20において、シリンダブロック30に対して軸線方向一方側(エンジン側)に隣接する位置にはスリーブ26が装着されている。スリーブ26には、入力軸20の油路21と連通した油放出路26aが形成されている。油放出路26aは、入力軸20の軸線方向に延びる油路21に対して交差する方向、すなわち径方向に延びるように形成された孔である。油放出路26aは、油路21を流れる圧油の一部を入力軸20側から径方向外側に向けて放出させることができる。
シリンダブロック30は、略円柱状の形状とされており、入力軸20の途中位置に一体的に設けられている。入力軸20は、シリンダブロック30の略軸心位置を通るように設けられている。シリンダブロック30の軸線方向一方側(エンジン側)には、油圧ポンプPが構成され、他方側には油圧モータMが構成されている。
具体的には、油圧ポンプPは、シリンダブロック30の一方側に設けられた油圧ポンプ用プランジャ40、及び油圧ポンプ用斜板50によって主要部が構成されている。油圧ポンプ用プランジャ40は、シリンダブロック30の一方側(エンジン側)に、軸線周りの円周上に等間隔をあけて複数設けられたポンプ用プランジャボア42のそれぞれに、往復摺動可能なように挿入されている。油圧ポンプ用プランジャ40は、スプリングによって油圧ポンプ用斜板50側に付勢されている。なお、本実施形態では油圧ポンプ用プランジャ40は3個以上の奇数個とされている。
油圧ポンプ用斜板50は、ポンプ用クレードル52(第一クレードル)、ポンプ用斜板本体54、及びベアリング56,58によって主要部が構成されている。油圧ポンプ用斜板50は、ポンプ用クレードル52に対し、ポンプ用斜板本体54を装着した構成とされている。
ポンプ用クレードル52は、入力軸20の軸線回りに回転不能に支持されている。ポンプ用クレードル52は、入力軸20においてシリンダブロック30に対して軸線方向一方側(エンジン側)に隣接する位置には装着されているスリーブ26の外周側に配置されている。また、ポンプ用クレードル52は、斜板傾斜調整機構(図示せず)に対して接続されており、斜板傾斜調整機構を作動させ、ポンプ用クレードル52を揺動させることにより、ポンプ用斜板本体54の入力軸20の軸線に対する傾斜量を任意に調整することができる。
ポンプ用斜板本体54は、ポンプ用クレードル52に対してベアリング56,58を介して装着されている。これにより、ポンプ用斜板本体54は、ポンプ用クレードル52に対して回転自在に支持されている。また、ポンプ用斜板本体54には、油圧ポンプ用プランジャ40の先端部が摺接している。
ポンプ用斜板本体54は、摺接部54aと、フランジ54bと、集油空間54cと、連通孔54dとを有する。摺接部54aは、油圧ポンプ用プランジャ40が摺接する部分であり、油圧モータ用プランジャ60の先端形状に合わせて半球状に湾曲した凹部とされている。フランジ54bは、摺接部54aに対してポンプ用斜板本体54の内径側(軸心側)において、ポンプ用斜板本体54の外周側から軸心側に向かう方向、すなわちポンプ用斜板本体54の径方向外側から内側に向けて延びるように形成されている。すなわち、フランジ54bは、ポンプ用斜板本体54において、油圧ポンプ用プランジャ40が摺接する側(摺接部54a側)の開口部分において径方向内側に延びるように形成されている。これにより、ベアリング56,58とフランジ54bとの間に、集油空間54cが形成されている。
集油空間54cは、入力軸20側から飛散してきた潤滑油を受け入れ可能な空間である。集油空間54cは、上述したスリーブ26に設けられている油放出路26aに対して径方向外側の位置に存在している。そのため、油放出路26aから放出された圧油を集油空間54cにおいて受け入れることができる。
連通孔54dは、集油空間54cと摺接部54aとが連通するように形成された連通孔である。そのため、集油空間54cに集められた潤滑油を、連通孔74dを介して摺接部74a側に供給し、油圧モータ用プランジャ60と摺接部74aとの接触部分における潤滑に用いることができる。また、集油空間74cに集められた潤滑油の一部は、ベアリング76,78にも供給され、これらの潤滑に用いられる。
油圧ポンプPは、入力軸20の回転に伴ってシリンダブロック30及びこれに装着されている油圧ポンプ用プランジャ40が軸線回りに回転することにより、ポンプ作用を発動する。具体的には、入力軸20に連動してシリンダブロック30が入力軸20の軸線回りに一周する間に、シリンダブロック30とポンプ用斜板本体54との間において各油圧ポンプ用プランジャ40がストローク可能な長さが増減する。そのため、入力軸20の回転に伴い、シリンダブロック30及びこれに装着されている油圧ポンプ用プランジャ40が入力軸20の軸線回りに回転すると、ポンプ用斜板本体54に摺接している油圧ポンプ用プランジャ40が往復動し、ポンプ作用を発動する。油圧ポンプPにおいて発生する油圧は、油圧ポンプ用斜板50の傾斜量に応じて調整できる。油圧ポンプPにおいて発生した油圧は、油圧モータM側(油圧モータ用プランジャ60の基部を押圧するシリンダブロック30内の油圧室)に供給される。
油圧モータMは、シリンダブロック30の軸線方向他方側(エンジン及び油圧ポンプPとは反対側)に設けられた油圧モータ用プランジャ60、及び油圧モータ用斜板70によって主要部が構成されている。油圧モータ用プランジャ60は、入力軸20の軸線周りの円周上に等間隔をあけて複数設けられたモータ用プランジャボア62のそれぞれに、往復摺動可能なように挿入されている。油圧モータ用プランジャ60は、スプリングによって油圧モータ用斜板70側に付勢されている。油圧ポンプ用プランジャ40と油圧モータ用プランジャ60とはシリンダブロック30内での周方向位置を違えている。なお、本実施形態では油圧モータ用プランジャ60は3個以上の奇数個とされている。
油圧モータ用斜板70は、モータ用クレードル72(第二クレードル)、モータ用斜板本体74、及びベアリング76,78によって主要部が構成されている。油圧モータ用斜板70は、モータ用クレードル72に対し、モータ用斜板本体74を装着した構成とされている。モータ用クレードル72とモータ用斜板本体74との間には、ベアリング76,78が介在している。これにより、モータ用斜板本体74は、モータ用クレードル72に対して回転可能に支持されている。
モータ用クレードル72は、上述したポンプ用クレードル52とは異なり角度調整不可能とされている。具体的には、モータ用クレードル72は、ボールベアリング80を介して入力軸20に対して相対回転自在に支持されている。また、油圧モータ用斜板70は、モータ用クレードル72の端部において外周側に装着されたアンギュラボールベアリング88により、トランスミッションケース16内に回転自在に支持されている。
モータ用クレードル72には、入力軸20の油路21と連通した油放出路72aが形成されている。油放出路72aは、入力軸20の軸線方向に延びる油路21に対して交差する方向、すなわち径方向に延びるように形成された孔である。油放出路72aは、油路21を流れる圧油の一部を入力軸20側から径方向外側に向けて放出させることができる。
モータ用斜板本体74は、上述したモータ用クレードル72に対して装着されている。そのため、油圧モータ用斜板70は、上述した油圧ポンプ用斜板50のポンプ用斜板本体54とは異なり、モータ用斜板本体74の傾斜量を変化させることができない。また、モータ用斜板本体74には、油圧モータ用プランジャ60の先端部が摺接している。
モータ用斜板本体74は、摺接部74aと、フランジ74bと、集油空間74cと、連通孔74dとを有する。摺接部74aは、油圧モータ用プランジャ60が摺接する部分であり、油圧モータ用プランジャ60の先端形状に合わせて半球状に湾曲した凹部とされている。
フランジ74bは、摺接部74aに対してモータ用斜板本体74の内径側(軸心側)において、モータ用斜板本体74の外周側から軸心側に向かう方向、すなわちモータ用斜板本体74の径方向に延びるように形成されている。すなわち、フランジ74bは、モータ用斜板本体74において、油圧モータ用プランジャ60が摺接する側(摺接部74a側)の開口部分において径方向内側に延びるように形成されている。これにより、ベアリング76,78とフランジ74bとの間に、集油空間74cが形成されている。集油空間74cは、入力軸20側から飛散してきた潤滑油を受け入れることができる。集油空間74cは、上述したモータ用クレードル72に設けられた油放出路72aに対して径方向外側の位置に存在している。そのため、油放出路72aから放出された圧油を集油空間74cにおいて受け入れることができる。
連通孔74dは、集油空間74cと摺接部74aとが連通するように形成された連通孔である。そのため、集油空間74cに集められた潤滑油は、連通孔74dを介して摺接部74a側に供給され、油圧モータ用プランジャ60と摺接部74aとの接触部分における潤滑に用いられる。また、集油空間74cに集められた潤滑油の一部は、ベアリング76,78にも供給され、これらの潤滑に用いられる。
油圧モータMは、入力軸20の回転に伴ってシリンダブロック30及びこれに装着されている油圧モータ用プランジャ60が入力軸20の軸線回りに回転することにより、モータとしての機能を発揮する。具体的には、油圧モータ用プランジャ60は、油圧ポンプ側から供給される圧油によって往復動摺動し、油圧モータ用斜板70にスラスト荷重を与えつつ、シリンダブロック30と共に入力軸20の軸線回りに回転する。これにより、油圧モータMがモータとしての機能を発揮し、出力側に向けて回転動力を出力させることができる。油圧モータMから出力される回転速度(減速比)は、上述した油圧ポンプPから供給される油圧に応じて変化する。そのため、斜板傾斜調整機構(図示せず)を作動させて油圧ポンプ用斜板50の傾斜を変化させることにより、出力側に出力される回転速度(減速比)を調整することができる。
上述した油圧ポンプP及び油圧モータMにおける作動油の流出入経路は、シリンダブロック30内に設けられたポンプ用スプールバルブ90及びモータ用スプールバルブ92によって切り替えられる。ポンプ用スプールバルブ90及びモータ用スプールバルブ92は、それぞれ対応するプランジャ40,60の回転位置に応じ、シリンダブロック30内に形成された作動油の流出入経路を開閉する弁動作をし、プランジャ40,60によって吸入又は排出される作動油の流れを切り換える。
上述した油圧モータMの出力は、モータ用クレードル72の外周部に一体的に設けられた第一平行軸ギア94、及び出力軸100の一端側に設けられた第二平行軸ギア96を介して出力軸100に伝達される。出力軸100に伝達された動力は、図示しない差動ギア及びこれに接続されたドライブシャフトに向けて出力される。
上述したように、油圧式無段変速機10は、油圧ポンプ用斜板50及び油圧モータ用斜板70をなすポンプ用斜板本体54及びモータ用斜板本体74が、フランジ54b,74bに隣接する位置に形成された集油空間54c,74cにおいてポンプ用斜板本体54及びモータ用斜板本体74に対して内周側から供給された油を受け止め、連通孔54d,74dを介して摺接部54a,74aに供給可能な構成とされている。そのため、摺接部54a,74aを十分潤滑させ、焼き付きの発生を抑制できる。
また、油圧式無段変速機10は、集油空間54c,74cに対して径方向内側の位置に、入力軸20の油路21と連通し、集油空間54c,74cに向けて油を放出可能な油放出路26a,72aを有する。これにより、入力軸20の油路21を介して供給された油を集油空間54c,74cに向けて放出させ、集油空間54c,74cに対する潤滑油の供給経路を確実に確保することが可能となり、焼き付きの発生をより一層低減させることができる。
本実施形態においては、油圧ポンプ用斜板50及び油圧モータ用斜板70の双方にフランジ54b,74bや連通孔54d,74dを設け、集油空間54c,74cに集められた潤滑油を摺接部54a,74a等の潤滑に利用可能とした潤滑構造を採用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、油圧ポンプ用斜板50及び油圧モータ用斜板70のいずれか一方にのみこのような潤滑構造を形成した構成としても良い。
また、集油空間54c,74cに対する潤滑油の供給経路を確実に確保すべく、スリーブ26やモータ用クレードル72に油放出路26a,72aを設けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、油放出路26a,72aのいずれか一方又は双方を設けない構成としても良い。
本発明は、例えば、自動車、自動二輪車、トラクター等の作業用車両をはじめとする車両全般において搭載される油圧式無段変速機として利用可能であり、特に軽自動車等のコンパクトな構成の車両において好適に利用可能である。
10 油圧式無段変速機
20 入力軸
21 油路
26a 油放出路
30 シリンダブロック
40 油圧ポンプ用プランジャ
50 油圧ポンプ用斜板
54 ポンプ用斜板本体
54a 摺接部
54b フランジ
54c 集油空間
54d 連通孔
60 油圧モータ用プランジャ
70 油圧モータ用斜板
74 モータ用斜板本体
74a 摺接部
74b フランジ
74c 集油空間
74d 連通孔
100 出力軸
X 油圧式無段変速部X
M 油圧モータ
P 油圧ポンプ

Claims (3)

  1. 内部に圧油が供給される油路を備えておりエンジンの回転動力が入力される入力軸と、
    前記入力軸に対して動力伝達可能に接続された油圧式無段変速部と、
    前記入力軸に沿うように配され、前記油圧式無段変速部の出力側に動力伝達可能に接続された出力軸とを有し、
    前記油圧式無段変速部が、
    前記入力軸に対して回転一体に同軸線上に設けられたシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックの軸線方向一方において、同軸線周りの円周上に間隔をあけて往復摺動可能に挿入された複数の油圧ポンプ用のプランジャと、
    前記油圧ポンプ用プランジャの先端に摺接する油圧ポンプ用の斜板と、
    前記シリンダブロックの軸線方向他方において、同軸線周りの円周上に間隔をあけて往復摺動可能に挿入された油圧モータ用のプランジャと、
    前記油圧モータ用のプランジャの先端が摺接する油圧モータ用の斜板とを有し、
    前記油圧ポンプ用の斜板及び油圧モータ用の斜板のいずれか一方又は双方の斜板が、前記プランジャが摺接する斜板本体を有し、
    前記斜板本体が、
    前記プランジャが摺接する摺接部と、
    前記摺接部に対して内径側において前記斜板本体の外周側から軸心側に向けて延びるように形成されたフランジと、
    前記摺接部に対して内径側であって前記フランジに隣接する位置に形成された集油空間と前記摺接部とを連通させる連通孔とを有することを特徴とする油圧式無段変速機。
  2. 前記油圧ポンプ用の斜板及び油圧モータ用の斜板のいずれか一方又は双方の斜板が、前記斜板本体と、当該斜板本体をベアリングを介して回転可能に支持するクレードルとを備えたものであり、
    前記連通孔が、前記集油空間と前記摺接部とを連通させるものであることを特徴とする請求項1に記載の油圧式無段変速機。
  3. 前記集油空間に対して径方向内側の位置に、前記入力軸の油路と連通し、前記集油空間に向けて油を放出可能な油放出路が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧式無段変速機。
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