JP6541556B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のアンテナを備え、特に、MIMO(multiple-input and multiple-output)に適用して好適なアンテナ装置に関するものである。
無線通信において、送信機と受信機の双方で複数のアンテナを使い、通信品質を向上させることができるMIMOが知られている。MIMOでは、帯域幅や送信出力を強化しなくともデータのスループットやリンクできる距離を改善することができることから、周波数帯域の利用効率が高く、リンクの信頼性または多様性を高めることができるため、無線通信業界で注目されている技術である。MIMOは空間多重通信の一種であり、無線モジュールも多重化され、複数のアンテナが同時に使用されることから複数のアンテナを必要としている。
MIMOに適用できる従来のアンテナ装置が特許文献1に記載されている。この従来のアンテナ装置では、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制しながら、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることが可能なマルチアンテナ装置を提供するために、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子と、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に配置される非接地の無給電素子とを備えている。この無給電素子は、第1アンテナ素子に対向して配置される第1対向部と、第2アンテナ素子に対向して配置される第2対向部と、第1対向部と第2対向部とを連結する連結部からなり、第1アンテナ素子との直接的な結合に起因して第2アンテナ素子に流れる電流の向きと、無給電素子の第2対向部の電流による間接的な結合に起因して第2アンテナ素子に流れる電流の向きとを反対方向にすることができる。これにより、直接的な結合に起因する電流と間接的な結合に起因する電流とが互いに相殺されるので、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との相互結合を小さくすることができる。
また、MIMOに適用できる従来のアンテナ装置が特許文献2に記載されている。この従来のアンテナ装置は、基板上に位置した複数のアンテナ素子と、基板上において複数のアンテナ素子の間に位置し、所定の接地部に接地されるアイソレーション素子とを備えている。そして、アイソレーション素子により複数のアンテナ素子から放射され、他のアンテナへ伝播される電磁波を互いに相殺させることができ、アンテナ素子間の干渉を防止することができる。
特許5532847号公報 特開2002−141732号公報
MIMOに適用できるアンテナ装置には、アンテナを複数本搭載していても、設置場所の小スペース化、デザイン性におけるアンテナの小型化、アンテナ間の利得差及び指向性偏差の低減が求められている。しかしながら、従来のアンテナ装置では、アンテナの小型化、アンテナ間の利得差及び指向性偏差を向上するために、平均化利得における指向性を改善することについて、十分な達成を期待することができなかった。
また、MIMOに適用できる従来のアンテナ装置が提案されている。この従来のアンテナ装置100の構成を示す上面図を図20に示す。
この図に示す従来のアンテナ装置100は、第1アンテナ110と第2アンテナ120とを備え、第1アンテナ110と第2アンテナ120とは高周波特性の良好な絶縁性の第1基板111の表面110aと第2基板121の表面120aにそれぞれ形成されたダイポールアンテナから構成されている。この第1アンテナ110と第2アンテナ120とを距離L101を隔てて裏面110b,120b同士が対面するよう配置して、従来のアンテナ装置100が構成されている。
第1アンテナ110と第2アンテナ120とは同じ構成とされており、例えば、後述する図2に示す第1アンテナ10と同じ構成とすることができる。すなわち、第1アンテナ110と第2アンテナ120とのアンテナ基板111,121の表面110a,120aにはホット素子とアース素子とからなるダイポールアンテナが形成されており、ダイポールアンテナにアンテナ基板111,121の裏面110b,120bに形成された給電部から給電されている。それぞれの給電部には、給電用の同軸ケーブル119,129が接続されている。
従来のアンテナ装置100の適用周波数を2000MHz、距離L101を15mmとして立設した時の、第1アンテナ110の水平面内の放射パターンを図21(a)に、第2アンテナ120の水平面内の放射パターンを図21(b)に示す。また、第1アンテナ110と第2アンテナ120の電圧定在波比(VSWR)の周波数特性を図22に、第1アンテナ110と第2アンテナ120との間のアイソレーションの周波数特性を図23に示す。
図21(a)を参照すると、−90°〜0°〜90°の方向において、利得が低下していることが分かる。また、第1アンテナ110の放射パターンでは偏差が6.1dB、−90°〜0°〜90°の方向において正規化した平均化利得が−4.9dB、第1アンテナ110と第2アンテナ120との利得差が4.8dBとなっている。また、図21(b)を参照すると、−90°〜180°〜90°の方向において、利得が低下していることが分かる。また、第2アンテナ120の放射パターンでは偏差が6.9dBとなっている。
また、図22を参照すると、約830MHz〜約1510MHzおよび約1790MHz〜2700MHzにおいて3以下のVSWRが得られている。さらに、図23を参照すると、約1970MHz〜約2130MHzにおいて−10dB以下のアイソレーションが得られている。
そして、従来のアンテナ装置100の適用周波数を2000MHz、距離L101を80mmとすると、第1アンテナ110および第2アンテナ111の上記した各電気的特性が改善されるようになる。しかしながら、アンテナ間の利得差及び指向性偏差を向上するための、平均化利得における指向性の改善はされるものの、大型となりアンテナ装置を小型化することができないという問題点があった。
そこで、本発明は、アイソレーション特性を良好として、アンテナを小型化できると共にアンテナ間の利得差及び指向性偏差を向上するために、平均化利得における指向性を改善することができるアンテナ装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のアンテナ装置は、無線通信において、同時に同じ周波数帯域で使用される第1ダイポールアンテナと第2ダイポールアンテナとを備えるアンテナ装置であって、前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとは、T型エレメントが内部に形成されたループエレメントを少なくとも備えるホット素子とアース素子とを備えており、長軸がほぼ平行に配置された前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとがV字形に配置されて、前記第1ダイポールアンテナおよび前記第2ダイポールアンテナにおける前記ホット素子と前記アース素子とがV字形に配置されることを最も主要な特徴としている。
また、本発明のアンテナ装置は、無線通信において、同時に同じ周波数帯域で使用される第1ダイポールアンテナと第2ダイポールアンテナとを備えるアンテナ装置であって、前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとは、T型エレメントが内部に形成されたループエレメントを少なくとも備えるホット素子とアース素子とを備えており、長軸がほぼ平行に配置された前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとがV字形に配置されて、前記第1ダイポールアンテナおよび前記第2ダイポールアンテナにおける前記ホット素子と前記アース素子とがV字形に配置され、V字形に配置されている前記第1ダイポールアンテナおよび前記第2ダイポールアンテナにおける前記ホット素子と前記アース素子との間に無給電素子が配置されていることを最も主要な特徴としている。
本発明のアンテナ装置は、第1ダイポールアンテナと、第2ダイポールアンテナとをV字形に配置することにより、第1ダイポールアンテナと第2ダイポールアンテナとのアイソレーションが良好となり、アンテナを小型化できると共にアンテナ間の利得差及び指向性偏差を向上するために、平均化利得における指向性を改善することができる。さらに、第1ダイポールアンテナと第2ダイポールアンテナとの間に無給電素子を配置することにより、さらにアイソレーションが良好となり、アンテナを小型化できると共にアンテナ間の利得差及び指向性偏差を向上するために、平均化利得における指向性をより改善することができる。
本発明の第1実施例のアンテナ装置の構成を示す上面図、正面図である。 本発明の第1実施例のアンテナ装置における第1アンテナを構成する第1基板の表面および裏面の構成を示す図である。 本発明の第1実施例のアンテナ装置における第1アンテナと第2アンテナの放射パターンを示す図である。 本発明の第1実施例のアンテナ装置における第1アンテナと第2アンテナのVSWRの周波数特性を示す図である。 本発明の第1実施例のアンテナ装置における第1アンテナと第2アンテナのアイソレーションの周波数特性を示す図である。 本発明の第2実施例のアンテナ装置の構成を示す上面図、正面図である。 本発明の第2実施例のアンテナ装置における無給電基板の構成を示す図である。 本発明の第2実施例のアンテナ装置における第1アンテナと第2アンテナの放射パターンを示す図である。 本発明の第2実施例のアンテナ装置における第1アンテナと第2アンテナのVSWRの周波数特性を示す図である。 本発明の第2実施例のアンテナ装置における第1アンテナと第2アンテナのアイソレーションの周波数特性を示す図である。 本発明の第2実施例のアンテナ装置において、第1アンテナと第2アンテナとの角度に対する平均化利得、第1アンテナと第2アンテナと無給電基板との距離の偏差に対する平均化利得、無給電素子の長さに対する平均化利得を示す図である。 本発明の第3実施例のアンテナ装置の構成を示す上面図である。 本発明の第4実施例のアンテナ装置の構成を示す上面図である。 本発明の第5実施例のアンテナ装置の構成を示す上面図である。 本発明の第6実施例のアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第6実施例のアンテナ装置におけるカバーの構成を示す斜視図である。 本発明の第6実施例のアンテナ装置におけるベース部の構成を示す斜視図である。 本発明の第6実施例のアンテナ装置における基台の構成を示す斜視図である。 本発明の第6実施例のアンテナ装置の組立を示す斜視図である。 従来のアンテナ装置の構成を示す上面図である。 従来のアンテナ装置における第1アンテナと第2アンテナの放射パターンを示す図である。 従来のアンテナ装置における第1アンテナと第2アンテナのVSWRの周波数特性を示す図である。 従来のアンテナ装置における第1アンテナと第2アンテナのアイソレーションの周波数特性を示す図である。
本発明の第1実施例のアンテナ装置1の構成を示す上面図を図1(a)に、第1実施例のアンテナ装置1の構成を示す正面図を図1(b)に示す。
これらの図に示す本発明の第1実施例のアンテナ装置1は、2本のアンテナを備えMIMOに適用して好適な小型のアンテナ装置とされている。第1実施例のアンテナ装置1は、第1アンテナ10と第2アンテナ20とを備え、第1アンテナ10と第2アンテナ20とはテフロン基板やガラスエポキシ基板等の高周波特性の良好な絶縁性の第1基板11の表面10aと第2基板21の表面20aにそれぞれ形成されたダイポールアンテナから構成されている。この第1アンテナ10と第2アンテナ20とは、ダイポールアンテナが形成されている第1基板11と第2基板21とのなす角度がθ1で対向してV字形になるように配置されている。角度θ1は、例えば90°とされる。この場合、第1基板11の裏面10bと第2基板21の裏面20bとが角度θ1で対向しており、第1基板11の表面10aと第2基板21の表面20aとが極力離れるように配置される。第1基板11の表面10aに形成されたダイポールアンテナは、ホット素子12と表面アース素子13から構成され、裏面10bに配置された同軸ケーブル19から給電される。また、第2基板21の表面20aに形成されたダイポールアンテナは、ホット素子22と表面アース素子23からなり、裏面20bに配置された同軸ケーブル29から給電される。
第1基板11と第2基板21との構成は同じ構成とされていることから、第1基板11のみの説明を以下に行うことで、第2基板21の説明も行うこととする。第1基板11の表面10aの構成を図2(a)に、裏面10bの構成を図2(b)に示す。
これらの図に示すように、第1基板11は縦に細長い長方形とされており、表面10aの上半分にホット素子12がエッチングや貼着等により形成されており、下半分に表面アース素子13がエッチングや貼着等により形成されている。ホット素子12は、第1基板11のほぼ中央のスルーホール12aが形成されているホット側給電点から拡がるテーパ部を有しほぼ第1基板11の上半分の周縁に沿って形成されている第1ループエレメントと、この第1ループエレメントの内部に形成されたT字状の第1T型エレメントとから構成されている。第1T型エレメントはホット側給電点から延伸された直線部と、直線部の先端に形成された直線部にほぼ直交する頭部とから構成されている。
また、表面アース素子13はホット素子12と類似した形状で線対称に形成されており、第1基板11のほぼ中央のスルーホール13aが形成されているアース側給電点から拡がるテーパ部を有しほぼ第1基板11の下半分の周縁に沿って形成されている第2ループエレメントと、この第2ループエレメントの内部に形成されたT字状の第2T型エレメントとから構成されている。第2T型エレメントは給電点から延伸された幅広の直線部と、直線部の先端に形成された直線部にほぼ直交する頭部とから構成されている。
図2(b)に示すように、第1基板11の裏面10bには縦方向に細長く延伸され中途にスタブが形成された第1無給電素子15と、縦方向に細長く形成された第2無給電素子16とが、ほぼ一直線に並んでエッチングや貼着等により形成されている。第1無給電素子15は、第1基板11を挟んでホット素子12に対面するよう配置されており、第2無給電素子16は、第1基板11を挟んで表面アース素子13に対面するよう配置されている。また、第1基板11の裏面10bにおけるほぼ中央から下部に渡る左側に、第2無給電素子16に一部が沿うように裏面アース素子14がエッチングや貼着等により形成されている。さらに、裏面10bの中央部には給電部18がエッチングや貼着等により形成されており、給電部18にはコ字状に屈曲されている給電パターンが形成され、この給電パターンの一端にホット素子12のホット側給電点に形成されているスルーホール12aが接続されている。給電パターンの他端には、同軸ケーブル19の中心導体19aがハンダ付けされ、給電パターンの中途にはスタブ17が形成されている。さらに、表面アース素子13のアース側給電点に形成されているスルーホール13aが、裏面アース素子14に接続されている。この裏面アース素子14には、同軸ケーブル19の編組線19cがハンダ付けされる。中心導体19aと編組線19cとは、絶縁体19bを介して同軸構造とされている。これにより、表面10aに形成されたホット素子12と表面アース素子13とから構成されるダイポールアンテナが、裏面10bに配置された同軸ケーブル19から給電部18を介して給電されるようになる。
第2基板21の表面20aおよび裏面20bの構成も、上記した構成と同じになっており、表面20aに形成されたホット素子22と表面アース素子23とから構成されるダイポールアンテナが、裏面20bに配置された同軸ケーブル29から図示しない給電部を介して給電されるようになる。
第1実施例のアンテナ装置1の寸法の一例を説明する。この場合、第1基板11および第2基板21の厚みtは約1.6mmで比誘電率εrが約4.6であり、第1基板11および第2基板21の面上の実効波長λは、次式(1)で表される。
λ=λ’/√((εr+1)/2) (1)
(1)式において、λ’は適用周波数の自由空間の波長であり、実効波長λを算出すると約0.6λ’に短縮されることがわかる。
適用周波数を2000MHzとした際に、角度θ1は約90°、角度θ1でV字形に対向する図1(a)に示す第1基板11および第2基板21の下端間の間隔L1(両基板に形成されているダイポールアンテナの下端間の間隔になる)は、約0.1λ’(約15mm)となる。また、図2(a)に示す第1アンテナ10におけるホット素子12および表面アース素子13の幅L2は約0.356λ(約32mm)、ホット素子12の上端から表面アース素子13の下端までの長さL3は約1.32λ(約119mm)とされる。第2アンテナ20における各寸法も第1アンテナ10の上記寸法と同じとされている。なお、間隔L1は波長が短縮される基板上の長さでないことから自由空間の波長λ’で表している。
第1実施例のアンテナ装置1が立設されて配置され、上記寸法とされた時の第1アンテナ10の水平面内の放射パターンを図3(a)に、第2アンテナ20の水平面内の放射パターンを図3(b)に示す。また、第1アンテナ10と第2アンテナ20の電圧定在波比(VSWR)の周波数特性を図4に、第1アンテナ10と第2アンテナ20との間のアイソレーションの周波数特性を図5に示す。
図3(a)を参照すると、第1アンテナ10の放射パターンでは、90°〜180°〜−90°の方向において、良好な利得が得られており、−90°〜0°〜90°の方向において偏差が見られるが、従来のアンテナ装置100に比べて+90°および−90°の方向において、約2〜3dBの改善が見られる。また、第1アンテナ10の放射パターンでは偏差が6.0dB、−90°〜0°〜90°の方向において正規化した平均化利得が−4.5dB、第1アンテナ10と第2アンテナ20との利得差が5.0dBとなっている。また、図3(b)を参照すると、第2アンテナ20の放射パターンでは、−90°〜0°〜90°の方向において、良好な利得が得られており、−90°〜0°〜90°の方向において偏差が見られるが、従来のアンテナ装置100に比べて+90°および−90°の方向において、約2〜3dBの改善が見られる。また、第2アンテナ20の放射パターンでは偏差が7.0dBとなっている。
また、図4を参照すると、約800MHz〜約2700MHzの周波数帯域において3以下のVSWRが得られており、約810MHz〜約1140MHzおよび約1820MHz〜約2360MHzの周波数帯域において2.1以下のVSWRが得られている。さらに、図5を参照すると、700MHz〜2700MHzの広帯域の周波数帯域において−10dB以下となるアイソレーションが得られており、約850MHz〜約960MHzおよび約1320MHz〜2700MHzの周波数帯域において−12dB以下となるアイソレーションが得られている。
このように、第1実施例のアンテナ装置1は、従来のアンテナ装置100に比べて、水平面内の放射パターンが改善されていると共に、VSWRの周波数特性およびアイソレーションの周波数特性が格段に改善されていることがわかる。このため、第1実施例のアンテナ装置1は、アイソレーション特性を良好として、アンテナを小型化できると共にアンテナ間の利得差及び指向性偏差を向上するために、平均化利得における指向性を改善することができるようになる。
次に、本発明の第2実施例のアンテナ装置2について説明する。第2実施例のアンテナ装置2の構成を示す上面図を図6(a)に、第2実施例のアンテナ装置2の構成を示す正面図を図6(b)に示す。
これらの図に示す本発明の第2実施例のアンテナ装置2は、2本のアンテナを備えMIMOに適用して好適な小型のアンテナ装置とされている。第2実施例のアンテナ装置2は、第1実施例のアンテナ装置1において、角度θ1でV字形に配置された第1アンテナ10と第2アンテナ20との間に無給電基板30を配置した構成において異なり、他の構成は同じ構成とされていることから、異なる構成について説明するものとする。第1アンテナ10と第2アンテナ20とは、第1基板11の表面10aと第2基板21の表面20aにそれぞれ形成されたダイポールアンテナから構成されている。この第1アンテナ10と第2アンテナ20とは、ダイポールアンテナが形成されている第1基板11と第2基板21とのなす角度がθ1で対向してV字形になるように配置されている。角度θ1は、例えば90°とされる。この場合、第1基板11の裏面10bと第2基板21の裏面20bとが角度θ1で対向しており、第1基板11の表面10aと第2基板21の表面20aとが極力離れるように配置される。第1基板11の表面10aに形成されたダイポールアンテナは、ホット素子12と表面アース素子13から構成され、裏面10bに配置された同軸ケーブル19から給電される。また、第2基板21の表面20aに形成されたダイポールアンテナは、ホット素子22と表面アース素子23からなり、裏面20bに配置された同軸ケーブル29から給電される。第1基板11と第2基板21との構成は上記説明したとおりであるので、その説明は省略する。
無給電基板30の構成を図7に示す。図7(a)は、無給電基板30の一面の構成を示す正面図であり、図7(b)は無給電基板30の他面の構成を示す正面図である。
これらの図に示すように、無給電基板30は縦に細長い長方形状とされ、無給電基板30の上部よりに長さL5の細長い長方形状の無給電素子31a、31bが一面および他面にそれぞれエッチングや貼着等により形成され、無給電素子31a、31bは無給電基板30を挟んで重なるように形成されている。
第2実施例のアンテナ装置2の寸法の一例を説明する。この場合、無給電基板30の比誘電率εrは、第1基板11および第2基板21と同じで約4.6とされていることから、上記したように、第1基板11および第2基板21、無給電基板30の面上の実効波長λは、約0.6λ’に短縮される。
適用周波数を2000MHzとした際に、角度θ1は約90°、角度θ1でV字形に対向する図6(a)に示す第1基板11および第2基板21の下端間の間隔L1(両基板に形成されているダイポールアンテナの下端間の間隔になる)は約0.1λ’(約15mm)、第1基板11および第2基板21の上端間を結ぶライン(両基板に形成されているダイポールアンテナの上端間を結ぶラインになる)から無給電基板30の中心までの距離L4は約0.05λ’(約7.5mm)となる。また、第1アンテナ10におけるホット素子12および表面アース素子13の幅L2は約0.356λ(約32mm)、ホット素子12の上端から表面アース素子13の下端までの長さL3は約1.32λ(約119mm)とされ、無給電基板30に形成されている無給電素子31a,31bの長さL5は約0.48λ(約43mm)とされている。第2アンテナ20における各寸法も第1アンテナ10の上記寸法と同じとされている。なお、間隔L1と距離L4は波長が短縮される基板上の長さでないことから自由空間の波長λ’で表している。
第2実施例のアンテナ装置2が立設されて配置され、上記寸法とされた時の第2アンテナ10の水平面内の放射パターンを図8(a)に、第2アンテナ20の水平面内の放射パターンを図8(b)に示す。また、第1アンテナ10と第2アンテナ20の電圧定在波比(VSWR)の周波数特性を図9に、第1アンテナ10と第2アンテナ20との間のアイソレーションの周波数特性を図10に示す。
図8(a)を参照すると、第1アンテナ10の放射パターンでは、90°〜180°〜−90°の方向において良好な利得が得られており、−90°〜0°〜90°の方向において、第1実施例のアンテナ装置1の第1アンテナ10より利得が改善されていることが分かる。また、第1アンテナ10の放射パターンでは偏差が5.9dB、−90°〜0°〜90°の方向において正規化した平均化利得が−3.1dB、第1アンテナ10と第2アンテナ20との利得差が4.7dBと向上している。また、図8(b)を参照すると、第2アンテナ20の放射パターンでは、−90°〜0°〜90°の方向において良好な利得が得られており、90°〜180°〜−90°の方向において、第1実施例のアンテナ装置1の第2アンテナ20より利得が改善されていることが分かる。また、第2アンテナ20の放射パターンでは偏差が6.9dBとなっている。
また、図9を参照すると、約800MHz〜約2700MHzの周波数帯域(約2370MHz〜約2410MHzを除く)において3以下のVSWRが得られており、約810MHz〜約1140MHzおよび約1800MHz〜約2330MHz、約2530MHz〜2700MHzの周波数帯域において2.0以下のVSWRが得られている。さらに、図10を参照すると、700MHz〜2700MHzの広帯域の周波数帯域において−10dB以下となるアイソレーションが得られており、約860MHz〜約960MHzおよび約1660MHz〜1800MHzの周波数帯域において−12dB以下となるアイソレーションが得られている。
このように、第2実施例のアンテナ装置2は、第1実施例のアンテナ装置1に比べて水平面内の放射パターンが改善されていると共に、VSWRの周波数特性が改善されている。また、従来のアンテナ装置100に比べて、水平面内の放射パターンが改善されていると共に、VSWRの周波数特性およびアイソレーションの周波数特性が格段に改善されていることがわかる。このため、第2実施例のアンテナ装置2は、アイソレーション特性を良好として、アンテナを小型化できると共にアンテナ間の利得差及び指向性偏差を向上するために、平均化利得における指向性を改善することができるようになる。
第1実施例のアンテナ装置1および第2実施例のアンテナ装置2において、最適なアンテナ特性を得るためには、水平面内の放射パターンにおける+60°〜+90°の平均化利得が−4dB以上あればよい。この場合の放射パターンは、第1アンテナ10の放射パターンでも第2アンテナ20の放射パターンのいずれでも成立する。ここで、第1アンテナ10と第2アンテナ20とのなす角度θ1を30°〜180°に変化した時の水平面内の放射パターンにおける+60°〜+90°の平均化利得を、図11(a)に示す。図11(a)を参照すると角度θ1が約72°以上となった時に平均化利得が−4dB以上となることが分かる。
また、第1基板11および第2基板21の上端間を結ぶライン(両基板に形成されているダイポールアンテナの上端間を結ぶラインになる)から無給電基板30の中心までの距離L4における基準位置からの偏差に応じた水平面内の放射パターンにおける+60°〜+90°の平均化利得を、図11(b)に示す。この場合、基準位置は上記した距離L4の寸法である0.05λ’であり、この基準位置から距離L4を−0.15λ’〜0.10λ’までの偏差で変化させている。図11(b)を参照すると距離L4が基準位置から約0.066λ’以下となった時に平均化利得が−4dB以上となることが分かる。なお、基準位置からの偏差が負の方向は第1アンテナ10と第2アンテナ20とから無給電基板30が遠ざかる方向であり、図11(b)は無給電基板30の作用がなくても平均化利得が−4dB以上であることを示していることから、距離L4の偏差の下限はない。
さらに、無給電素子31a、31bの長さL5を0.00λ〜1.40λに変化した時の水平面内の放射パターンにおける+60°〜+90°の平均化利得を、図11(c)に示す。図11(c)を参照すると長さL5が約0.48λ〜約0.59λとなった時に平均化利得が−4dB以上となることが分かる。
上記した平均化利得が-4dB以上となる角度θ1、距離L4および長さL5の範囲において、第1実施例のアンテナ装置1および第2実施例のアンテナ装置2はMIMOに適用して好適なアンテナ装置となる。
次に、本発明の第3実施例のアンテナ装置3の構成を示す上面図を図12に示す。
この図に示す本発明の第3実施例のアンテナ装置3は、2本のアンテナを備えMIMOに適用して好適な小型のアンテナ装置とされている。第3実施例のアンテナ装置3は、第2実施例のアンテナ装置2において、角度θ1でV字形に配置された第1アンテナ10の裏面10bと第2アンテナ20の表面20aとを対向させて配置した構成において異なっている。すなわち、第3実施例のアンテナ装置3は、第2基板21の表面20aと裏面20bとを逆にして配置して、角度θ1でV字形に配置された第1基板11と第2基板21との間に無給電素子を備える無給電基板30を配置した構成とされており、他の構成は第2実施例のアンテナ装置2と同じ構成とされている。第3実施例のアンテナ装置3の寸法は、第2実施例のアンテナ装置2の寸法と同様とされて、電気的特性も同様となるので、その説明は省略する。
次に、本発明の第4実施例のアンテナ装置4の構成を示す上面図を図13に示す。
この図に示す本発明の第4実施例のアンテナ装置4は、4本のアンテナを備えMIMOに適用した際に、より周波数帯域の利用効率を向上してスループットを向上することができる小型のアンテナ装置とされている。第4実施例のアンテナ装置4は、W字形に配置された第1アンテナ41、第2アンテナ42、第3アンテナ44、第4アンテナ47とを備えている。そして、角度θ1でV字形に配置された第1アンテナ41の裏面41bと第2アンテナ42の裏面42bとを対向させて配置して、角度θ1でV字形に配置された第1アンテナ41と第2アンテナ42との間に無給電素子を備える無給電基板43を配置し、角度θ1で逆V字形に配置された第2アンテナ42の表面42aと第3アンテナ44の表面44aとを対向させて配置して、角度θ1で逆V字形に配置された第2アンテナ42と第3アンテナ44との間に無給電素子を備える無給電基板45を配置し、角度θ1でV字形に配置された第3アンテナ44の裏面44bと第4アンテナ47の裏面47bとを対向させて配置して、角度θ1でV字形に配置された第3アンテナ44と第4アンテナ47との間に無給電素子を備える無給電基板46を配置した構成とされている。第1アンテナ41ないし第4アンテナ47は、図2に示す第1アンテナ10と同様の構成とされていると共に、無給電基板43,45,46は図7に示す無給電基板30と同様の構成とされており、その寸法も同様とされていることから、その説明は省略する。また、第1アンテナ41ないし第4アンテナ47の水平面内の放射パターン、VSWRの周波数特性、アイソレーションの周波数特性は上記した第2実施例のアンテナ装置2における第1アンテナ10あるいは第2アンテナ20と同様とされていることから、その説明は省略する。
次に、本発明の第5実施例のアンテナ装置5の構成を示す上面図を図14に示す。
この図に示す本発明の第5実施例のアンテナ装置5は、4本のアンテナを備えMIMOに適用した際に、より周波数帯域の利用効率を向上してスループットを向上することができる小型のアンテナ装置とされている。第5実施例のアンテナ装置5は、◇字形(ひし形)に配置された第1アンテナ51、第2アンテナ52、第3アンテナ54、第4アンテナ55とを備えている。そして、角度θ1で逆V字形に配置された第1アンテナ51の裏面51bと第2アンテナ52の裏面52bとを対向させて配置して、角度θ1で逆V字形に配置された第1アンテナ51と第2アンテナ52との間に無給電素子を備える無給電基板53を配置している。また、角度θ1でV字形に配置された第3アンテナ54の裏面54bと第4アンテナ55の裏面55bとを対向させて配置して、角度θ1でV字形に配置された第3アンテナ54と第4アンテナ55との間に無給電素子を備える無給電基板56を配置している。そして、逆V字形に配置された第1アンテナ51と第2アンテナ52とに対向するように、V字形に配置された第3アンテナ54と第4アンテナ55とを配置することにより、◇字形にアンテナが配置されたアンテナ装置5とされている。第1アンテナ51ないし第4アンテナ55は、図2に示す第1アンテナ10と同様の構成とされていると共に、無給電基板53,56は図7に示す無給電基板30と同様の構成とされており、その寸法も同様とされていることから、その説明は省略する。また、第1アンテナ51ないし第4アンテナ55の水平面内の放射パターン、VSWRの周波数特性、アイソレーションの周波数特性は上記した第1アンテナ10あるいは第2アンテナ20と同様とされていることから、その説明は省略する。なお、◇字形に配置された第5実施例のアンテナ装置5は、90°回転することで□字形(正方形)に配置されることから、正方形に配置することと同義になる。
次に、本発明の第6実施例のアンテナ装置6の構成を示す斜視図を図15に、第6実施例のアンテナ装置6におけるカバー60の構成を示す斜視図を図16に、第6実施例のアンテナ装置6におけるベース部70の構成を示す斜視図を図17に、第6実施例のアンテナ装置6における基台80の構成を示す斜視図を図18に示す。
これらの図に示す本発明の第6実施例のアンテナ装置6は、第2実施例のアンテナ装置2をアンテナケースに収納した構成とされている。アンテナケースはベース部70と、ベース部70に嵌着されたカバー60と、カバー60が嵌着されたベース部70が取り付けられる基台80とから構成されている。ベース部70、カバー60、基台80とは、電磁波に対して透明な素材とされる合成樹脂製とされている。カバー60は、図16に示すように断面が2つの斜辺と底辺とからなる2等辺三角形状とされ、その頂部に弧状の凹部が形成されている。カバー60は、本体部61と下部62とから構成され、その内部は収納空間とされている。また、下部62の周面には横方向に細長い矩形状の係合孔62aが2つの斜辺に一つづつと底辺に2つ図示していないが、合計4つ形成されている。
ベース部70には、図17に示すように第2実施例のアンテナ装置2が取り付けられている。すなわち、ベース部70の嵌入部73は断面が2つの斜辺と底辺とからなる2等辺三角形状とされ、その頂部に弧状の凹部が形成されている。嵌入部73の周面には先端部が下に向かう斜面とされた横方向に細長く矩形状に突出している係合爪71が2つの斜辺に一つづつと底辺に2つ図示していないが、合計4つ形成されている。4つの係合爪71の形成位置は、カバー60に形成された係合孔62aの形成位置と同じとされている。嵌入部73の上面には、立設した所定高さの壁部からなり2つの斜辺と底辺とからなる2等辺三角形状とされ、その頂部が弧状の凹部とされた基板保持部72が形成されている。基板保持部72には、第1アンテナ10の下部が嵌着される長孔とされる第1保持溝と、この第1保持溝と角度θ1でV字形に配置された第2アンテナ20の下部が嵌着される長孔とされる第2保持溝と、角度θ1でV字形に形成された第1保持溝と第2保持溝との間に無給電基板30の下部が嵌着される図示しない第3保持溝とが形成されている。図17では、第1保持溝に第1アンテナ10の下部が嵌着され、第2保持溝に第2アンテナ20の下部が嵌着されると共に、第3保持溝に無給電基板30の下部が嵌着されて、第1アンテナ10と第2アンテナ20とが角度θ1でV字形に配置され、その間に無給電基板30が配置された第2実施例のアンテナ装置2の具体的構成が示されている。
基台80は、矩形状の底面と、底面の3辺から立設された周壁部と、この周壁部の内側に形成され、底面上に立設した所定高さの壁部からなり2つの斜辺と底辺とからなる2等辺三角形状とされ、その頂部が弧状の凹部とされた立設部81とから構成されている。周壁部は、矩形状に立設された背面側壁部と、背面側壁部にほぼ直交して両側に形成された側面側壁部からなり、側面側壁部は段差を持つ斜面とされて次第に高さが低く形成されている。背面側壁部と底面には、アンテナ装置6を垂直な面や水平な面に取り付けるためのネジ等を挿通する取付穴が複数形成されている。また、立設部81は、ベース部70の嵌入部73の内側に形成されている2等辺三角形状の凹部とほぼ同じ形状とされている。
ここで、第6実施例のアンテナ装置6の組立を示す斜視図を図19に示す。第6実施例のアンテナ装置6を組み立てるには、図19に示すように、まず、第2実施例のアンテナ装置2が取り付けられているベース部70の上からカバー60を被せていく。そして、カバー60の下部62がベース部70の嵌入部73に嵌入されていくと、嵌入部73の周面に形成されている4つの係合爪71が、カバー60の下部62に形成されている4つの係合孔62aに嵌入されて、ベース部70にカバー60が固着されるようになる。この時に、ベース部70に取り付けられている第2実施例のアンテナ装置2は、カバー60の収納空間に収納されるようになる。次いで、カバー60が固着されたベース部70を、基台70の上から取り付けていくと、ベース部70の底面内側の凹部に基台70の立設部81が嵌合されていき、図15に示すように第6実施例のアンテナ装置6が組み立てられる。
なお、ベース部70には第2実施例のアンテナ装置2が取り付けられると説明したが、ベース部70に第1実施例のアンテナ装置1を取り付けるようにしても良い。
以上説明した本発明にかかるアンテナ装置では、ダイポールアンテナを図2に示す構成のダイポールアンテナとしたが、これに限ることはなく通常に知られているダイポールアンテナとしてもよい。また、ダイポールアンテナを基板に形成するパターンは、図2に示す構成に限るものではなく、ダイポールアンテナとして機能する他のパターンとすることができる。さらに、同軸ケーブルは裏面に配置したが、表面に配置するようにしても良く、給電部の構成は図示する構成以外の知られている構成としても良い。
本発明にかかるアンテナ装置は、上記説明したように、同時に使用される第1ダイポールアンテナ(第1アンテナ)と第2ダイポールアンテナ(第2アンテナ)とがV字形に配置されていることを特徴としており、V字形に配置されている第1ダイポールアンテナと、第2ダイポールアンテナとの間に無給電素子を配置しても良いものである。そして、V字形の角度は約72°〜約180°の範囲とすることができ、無給電素子は、第1ダイポールアンテナと第2ダイポールアンテナとの開いた先端間を結ぶラインから約0.066λ’以内に配置することができ、無給電素子の長さは、約0.48λ〜約0.59λとすることができる。ただし、適用周波数の波長がλ’とされ、無給電基板上の短縮された波長がλとされている。
1〜6 アンテナ装置、10 第1アンテナ、10a 表面、10b 裏面、11 第1基板、12 ホット素子、12a スルーホール、13 表面アース素子、13a スルーホール、14 裏面アース素子、15 第1無給電素子、16 第2無給電素子、17 スタブ、18 給電部、19 同軸ケーブル、19a 中心導体、19b 絶縁体、19c 編組線、20 第2アンテナ、20a 表面、20b 裏面、21 第2基板、22 ホット素子、23 表面アース素子、29 同軸ケーブル、30 無給電基板、31a 無給電素子、41 第1アンテナ、41b 裏面、42 第2アンテナ、42a 表面、42b 裏面、43 無給電基板、44 第3アンテナ、44a 表面、44b 裏面、45 無給電基板、46 無給電基板、47 第4アンテナ、47b 裏面、51 第1アンテナ、51b 裏面、52 第2アンテナ、52b 裏面、53 無給電基板、54 第3アンテナ、54b 裏面、55 第4アンテナ、55b 裏面、56 無給電基板、60 カバー、61 本体部、62 下部、62a 係合孔、70 ベース部、70 基台、71 係合爪、72 基板保持部、73 嵌入部、80 基台、81 立設部、100 アンテナ装置、110 第1アンテナ、110a,120a 表面、110b,210b 裏面、111 第2アンテナ、111 第1基板、119,129 同軸ケーブル、120 第2アンテナ、121 第2基板

Claims (7)

  1. 無線通信において、同時に同じ周波数帯域で使用される第1ダイポールアンテナと第2ダイポールアンテナとを備えるアンテナ装置であって、
    前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとは、T型エレメントが内部に形成されたループエレメントを少なくとも備えるホット素子とアース素子とを備えており、長軸がほぼ平行に配置された前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとがV字形に配置されて、前記第1ダイポールアンテナおよび前記第2ダイポールアンテナにおける前記ホット素子と前記アース素子とがV字形に配置されることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 無線通信において、同時に同じ周波数帯域で使用される第1ダイポールアンテナと第2ダイポールアンテナとを備えるアンテナ装置であって、
    前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとは、T型エレメントが内部に形成されたループエレメントを少なくとも備えるホット素子とアース素子とを備えており、長軸がほぼ平行に配置された前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとがV字形に配置されて、前記第1ダイポールアンテナおよび前記第2ダイポールアンテナにおける前記ホット素子と前記アース素子とがV字形に配置され、V字形に配置されている前記第1ダイポールアンテナおよび前記第2ダイポールアンテナにおける前記ホット素子と前記アース素子との間に無給電素子が配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとが配置されるV字形の角度が、約72°〜約180°とされることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 適用周波数の波長をλ’とした時に、V字形に配置されている前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとの間に配置される前記無給電素子が、前記第1ダイポールアンテナと前記第2ダイポールアンテナとの開いた先端間を結ぶラインから約0.066λ’以内に配置されることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  5. 適用周波数の波長をλ’とし、前記無給電素子が形成されている無給電基板上の短縮された波長をλとした時に、V字形に配置されている前記第1ダイポールアンテナと、前記第2ダイポールアンテナとの間に配置される前記無給電素子の長さが、約0.48λ〜約0.59λとされることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  6. 無線通信において、同時に同じ周波数帯域で使用される第1ダイポールアンテナないし第4ダイポールアンテナからなる4つのダイポールアンテナを備えるアンテナ装置であって、
    前記第1ダイポールアンテナないし前記第4ダイポールアンテナとは、T型エレメントが内部に形成されたループエレメントを少なくとも備えるホット素子とアース素子とを備えており、長軸がほぼ平行に配置された前記第1ダイポールアンテナないし前記第4ダイポールアンテナがW字形に配置されて、前記第1ダイポールアンテナないし前記第4ダイポールアンテナにおける前記ホット素子と前記アース素子がW字形に配置されることを特徴とするアンテナ装置。
  7. 無線通信において、同時に同じ周波数帯域で使用される第1ダイポールアンテナないし第4ダイポールアンテナからなる4つのダイポールアンテナを備えるアンテナ装置であって、
    前記第1ダイポールアンテナないし前記第4ダイポールアンテナとは、T型エレメントが内部に形成されたループエレメントを少なくとも備えるホット素子とアース素子とを備えており、長軸がほぼ平行に配置された前記第1ダイポールアンテナないし前記第4ダイポールアンテナが正方形の各辺に沿って配置されて、前記第1ダイポールアンテナないし前記第4ダイポールアンテナにおける前記ホット素子と前記アース素子が正方形の各辺に沿って配置されることを特徴とするアンテナ装置。
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