JP6540616B2 - 車両用認証システム - Google Patents

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Description

本発明は、ユーザに携帯される携帯機と車両に搭載される車載装置との間で無線通信を利用したコード照合を実施する車両用認証システムに関する。
従来、車載装置と携帯機との間で無線通信によるコード照合が成立したことに基づいて、車両ドアの施解錠、エンジン始動等の車両制御を可能にする車両用認証システムが知られている。この無線通信が可能となる距離範囲は、車両内、または車両周辺の近距離に制限されているので、通常、無線通信を利用したコード照合は、携帯機が車両内、または車両の近傍に位置する場合に限って可能となる。
しかしながら、悪意を持った第3者が、リレーアタック装置などと呼ばれる中継器を用いて携帯機と車載装置との通信を間接的に実現させることでコード照合を成立させるリレーアタックが懸念されている。
このリレーアタックを防止するために、特許文献1では、リクエスト信号を出力するアンテナを車体の異なる位置に複数配置する。そして、車両に設置されたリクエストスイッチが操作された場合、それら複数の出力アンテナの出力順をリクエストスイッチの操作ごとに変化させる。携帯機は、リクエスト信号に応答して送信するアンサー信号にリクエスト信号の受信強度情報を含める。アンサー信号を受信した車両側装置は、受信強度情報が出力アンテナの出力順に基づく参照データに対応することを確認してから、ドアロック駆動を行う。
特開2016−35133号公報
特許文献1に開示されている手法は受信強度の変化を用いるため、電波環境が悪い場合には、コード照合が成立しない可能性もある。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、電波環境の影響を受けずにリレーアタックを抑制できる車両用認証システムを提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための本発明は、車両(4)で用いられ、無線通信によってコード照合のためのIDコードの送信を要求するリクエスト信号を送信する車載装置(1)と、
ユーザに携帯され、リクエスト信号を受信した場合に、IDコードを含んでいるレスポンス信号を送信する携帯機(2)とを含み、
車載装置は、携帯機から送信されたレスポンス信号に含まれるIDコードを用いたコード照合が成立したことに基づいて、車両のドアのアンロックを許可する許可部(S5、S7、S25、S26)を備える車両用認証システムであって、
車載装置および携帯機は、それぞれ気圧センサ(18、23)を備え、
車載装置および携帯機のいずれか一方である第1装置は、
第1装置が備える気圧センサが検出した気圧を表す信号である気圧信号を、車載装置および携帯機の他方である第2装置へ送信する第1装置送信部(25、121)を備え、
第2装置は、
第1装置が送信した気圧信号を受信する第2装置受信部(124、21)と、
第2装置受信部が受信した気圧信号が表す第1装置の気圧が、第2装置が備える気圧センサが検出した第2装置の気圧と同レベルであるか否かを判断する気圧比較部(S6、S6A、S33)とを備え、
許可部は、気圧比較部が、第1装置の気圧と第2装置の気圧が同レベルであると判断し、かつ、コード照合が成立したことに基づいて、車両のドアのアンロックを許可する。
この発明によれば、車載装置と携帯機はいずれも気圧センサを備え、第1装置は、第1装置が備える気圧センサが検出した気圧を表す信号である気圧信号を第2装置へ送信する。これにより、第2装置は、第1装置の気圧と第2装置の気圧とを比較することができるようになるので、第2装置が備える気圧比較部は、第1装置の気圧が第2装置の気圧と同レベルであるか否かを判断する。
そして、許可部は、コード照合が成立しただけでなく、第1装置の気圧と第2装置の気圧が同レベルであると判断することを条件として、車両のドアのアンロックを許可する。
リレーアタック装置によりコード照合が成立してしまう場合、携帯機は車載装置から離れた場所にあり、典型的には、車両が家の車庫にあるのに対して、携帯機は家の中にある。家は車庫よりも高い位置に建てられていることも多いことに加えて、家には床下があることから、家の中に携帯機が保管されている場合、携帯機は車載装置よりも高い位置にあることが多い。これに対して、携帯機を所持したユーザが車両のドアを開錠させる場合には、携帯機と車載装置は、似た高さにある。
よって、許可部が、コード照合が成立しただけでなく、第1装置の気圧と第2装置の気圧が同レベルであると判断することを条件としてアンロックを許可することで、リレーアタック装置によって悪意の第3者が照合を成立させてしまうことを抑制できる。また、気圧を用いてリレーアタックを抑制することから、電波環境の影響を受けない。
第1実施形態の車両用認証システム3の構成を説明する図である。 図1の車載照合ユニット1の構成を示す図である。 図1の携帯機2の構成を示す図である。 図2の照合ECU14が実行するアンロック処理を説明するフローチャートである。 図3の制御部26が実行する処理を示すフローチャートである。 車両4のドアのロックがアンロック状態になる場合のシーケンス図の一例である。 リレーアタック装置RAが介在した場合のシーケンス図の一例である。 第2実施形態において照合ECU14が図4に代えて実行する処理を示すフローチャートである。 第2実施形態において携帯機2の制御部26が図5に代えて実行する処理を示すフローチャートである。 第2実施形態において、車両4のドアのロックがアンロック状態になる場合のシーケンス図の一例である。 第2実施形態において、リレーアタック装置RAが介在した場合のシーケンス図の一例である。 第3実施形態において、照合ECU14が図4に示した処理に代えて実行する処理を示すフローチャートである。 第3実施形態において、照合ECU14が、図12に示す処理とともに実行する処理を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。まず、第1実施形態を説明する。図1に示すように、車両用認証システム3は、車両4で用いられ、請求項の車載装置に相当する車載照合ユニット1と、ユーザに携帯される携帯機2とを含んでいる。また、第1実施形態では、車載照合ユニット1が請求項の第1装置として機能し、携帯機2が請求項の第2装置として機能する。
車両用認証システム3は、携帯機2を操作しなくても携帯機2と車載照合ユニット1との間で通信を行ってコード照合を行い、コード照合が成立したことに基づいて、所定の車載機器の作動を許可するシステムである。所定の車載機器は、コード照合を行う条件により定まり、たとえば、車両4のドアに設けられたアンロックセンサ15が操作された場合には、所定の車載機器はドアロック機構になり、ドアのアンロックが許可される。また、車室内に設けられたスタートボタンが操作された場合には、所定の車載機器は、エンジン、モータなどの原動機になる。
[車載照合ユニット1の構成]
図2に示すように、車載照合ユニット1は、送信信号生成部11、通信部12、受信データ解析部13、照合ECU14、アンロックセンサ15、ロックセンサ16、プッシュスタートボタン17、気圧センサ18を備える。
送信信号生成部11は、携帯機2に送信する信号を生成する。この信号は、たとえば、携帯機2に応答を要求するリクエスト信号である。送信信号生成部11が生成した信号は、通信部12に供給される。
通信部12は、LF送信部121、車外アンテナ122、車内アンテナ123、RF受信部124を備える。LF送信部121は、送信信号生成部11が生成したリクエスト信号などの信号を、LF帯(たとえば135kHz)の搬送波で変調して車外アンテナ122、あるいは、車内アンテナ123から送信させる。車外アンテナ122、車内アンテナ123のいずれから信号を送信させるかは、送信信号生成部11が信号を生成するトリガが何であるかにより定まる。たとえば、アンロックセンサ15あるいはロックセンサ16がユーザ操作を検知した場合には車外アンテナ122が用いられ、プッシュスタートボタン17が操作された場合には、車内アンテナ123が用いられる。
なお、アンロックセンサ15は、車両4のドアハンドルあるいはその付近に設置され、車両4のドアのロックを解錠させる際にユーザが触れるセンサである。ロックセンサ16は、車両4のドアハンドルあるいはその付近に設置され、車両4のドアをロックさせる際にユーザが触れるセンサである。プッシュスタートボタン17は、車両4の駆動源を駆動状態あるいは駆動許可状態にする際にユーザが操作するボタンであり、車両4の車室に配置される。車両4の駆動源は、たとえば、エンジンおよびモータの一方または両方である。
車外アンテナ122は、車両4のドアハンドル内などに設けられ、車両4の外部へ電波を送信する。車内アンテナ123は、車室内などに設けられ、車両4の内部に電波を送信する。
車外アンテナ122から車両4の外部へリクエスト信号が送信された場合、リクエスト信号を受信できる範囲は、車両4の周囲の1m程度である。携帯機2は、リクエスト信号を受信すると、RF帯の電波でレスポンス信号を返信する。
RF受信部124は、携帯機2が送信した信号を受信して復調する。第1実施形態では、このRF受信部1224が、請求項の第2装置受信部、車載装置受信部に相当する。
受信データ解析部13は、RF受信部124が復調した信号を解析する。具体的には、復調した信号が、携帯機2が送信した信号であって、かつ、その信号にIDコードが含まれており、そのIDコードが、正規のIDコードと一致するか否か(つまり、照合成立か否か)を判定する。そして、判定結果を照合ECU14に出力する。
照合ECU14は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータであり、CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMなどの実体的な記録媒体に記憶されているプログラムを実行する。これにより、照合ECU14は、後述する図4に示す処理を実行する。図4に示している処理は、アンロックセンサ15がオンになった場合の処理であるので、以下では、アンロック処理と記載することもある。照合ECU14は、ロックセンサ16がオンなった場合、プッシュスタートボタン17が押されたことを検知した場合には、アンロック処理とは異なる処理を実行する。また、送信信号生成部11、受信データ解析部13が実行する処理も、照合ECU14が実行するようにしてもよい。
CPUが、上記プログラムを実行することは、プログラムに対応する方法が実行されることを意味する。また、照合ECU14が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
照合ECU14は、ドアロックECU5、電源ECU6と接続されており、アンロック処理、ロックセンサ16がオンなった場合の処理、プッシュスタートボタン17が押されたことを検知した場合の処理、いずれの処理においても、コード照合を実施する。
ドアロックECU5は、車両4のドアのロック機構がロック状態になっているかアンロック状態になっているかを検出する。また、そのロック機構が備えるロックモータおよびアンロックモータを駆動して、ロック機構をロック状態からアンロック状態へ、または、アンロック状態からロック状態に切り替える。電源ECU6は、エンジンなどの駆動源を制御するECUに対して、始動要求信号を送信する。
ロックセンサ16がオンなったことに基づいて実行したコード照合が成立した場合、照合ECU14は、ドアロックECU5へ、車両4のドアのロック機構をロック状態とすることを指示する信号を出力する。プッシュスタートボタン17が押されたことに基づいて実行したコード照合が成立した場合、照合ECU14は、電源ECU6へ、駆動源の始動を指示する信号を出力する。
気圧センサ18は、車両4に固定されており、気圧センサ18が固定されている場所の気圧を検出する。気圧センサ18が固定される場所は、車両4のいずれかの部位であって、密閉空間でなければ、他の制限はない。たとえば、気圧センサ18は車室内に設置される。車両4に固定されている気圧センサ18が検出する気圧を、以下、車両気圧Pcとする。
[携帯機2の構成]
図3に示すように、携帯機2は、LF受信部21、受信データ解析部22、気圧センサ23、送信信号生成部24、RF送信部25、制御部26、メカニカルキー27を備えている。携帯機2の構成は、気圧センサ23、および、制御部26のうち気圧センサ23を利用する制御以外は、電子キーやスマートキーと称されることもある公知の携帯機と同じである。
LF受信部21は、車載照合ユニット1から送信されたリクエスト信号を復調するための構成であり、LF帯の電波を受信し、その電波を復調して、リクエスト信号を取り出す。このLF受信部21は請求項の携帯機受信部に相当する。
受信データ解析部22は、LF受信部21が復調した信号を解析して、その信号がリクエスト信号であるか否かを判定する。また、リクエスト信号であると判定した場合には、リクエスト信号を受信したことを意味する信号を制御部26に出力する。
気圧センサ23は、携帯機2の筐体内に収容され、気圧センサ23の存在している位置の気圧を検出する。気圧センサ23が検出する気圧は、携帯機2が存在している位置の気圧を意味する。なお、気圧センサ23が携帯機2の筐体内の気圧を検出する配置になっている場合、筐体内と筐体外とを連通させる穴を筐体に設けるようにしてもよい。気圧センサ23が検出する気圧を、以下、キー気圧Pkとする。
送信信号生成部24は、制御部26から送信信号の生成を指示する信号を取得した場合に、その指示に基づいて定まる信号を生成し、生成した信号をRF送信部25に出力する。生成する信号は、たとえば、リクエスト信号に応答して送信するレスポンス信号である。レスポンス信号には、予め記憶されているIDコードと、気圧センサ23が検出したキー気圧Pkを表すキー気圧信号を含ませる。
RF送信部25は、送信信号生成部24が生成したリクエスト信号などの信号をRF帯の搬送波(たとえば315MHz)で変調して送信する。第1実施形態では、このRF送信部25が、請求項の第1装置送信部、携帯機送信部に相当する。
制御部26は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータであり、CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMなどの実体的な記録媒体に記憶されているプログラムを実行する。これにより、制御部26は、図5に示す処理を実行する。なお、制御部26が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
メカニカルキー27は、携帯機2の筐体に収容されており、かつ、その筐体から取り出し可能になっている。メカニカルキー27は、車両4のドアに設けられたキーシリンダーに差し込まれた後、キーシリンダーの軸周りに回転させられることで、ドアのロック機構をアンロック状態あるいはロック状態とする。
[アンロック処理]
次に、照合ECU14が実行するアンロック処理を、図4を用いて説明する。図4に示す処理は、照合ECU14に電源が供給されている場合に実行する。ステップ(以下、ステップを省略する)S1では、アンロックセンサ15がオンになったか否かを判断する。S1の判断がNOであれば、このS1の判断を繰り返し、YESになればS2へ進む。
S2では、送信信号生成部11に指示してリクエスト信号を生成させ、かつ、生成したリクエスト信号を車外アンテナ122から送信させる。S3では、気圧センサ18から車両気圧Pcを取得する。
S4では、受信データ解析部13による解析結果をもとに、レスポンス信号を受信したか否かを判断する。この判断がNOであれば、再度、S4の判断を行う。なお、図示は省略しているが、一定時間内にレスポンス信号を受信しない場合には、図4の処理を一旦終了して、再度、S1を実行する。一方、S4の判断がYESになった場合にはS5に進む。
S5では、レスポンス信号に含まれているIDコードと、車載照合ユニット1が予め記憶しているIDコードとのコード照合を行い、照合が成立するか否かを判断する。照合が不成立である場合には、図4の処理を終了する。図4の処理を終了した場合には、再びS1から実行する。
また、S5の判断がYESすなわちコード照合が成立したと判断しても、本実施形態では、それだけでは車両4のドアをアンロックしない。S5の判断がYESになった場合に実行するS6では、レスポンス信号に含まれているキー気圧信号が表しているキー気圧Pkと、S3で取得した車両気圧Pcとを比較して、両気圧が同レベルであるか否かを判断する。同レベルは、たとえば、車両気圧Pcとキー気圧Pkのいずれか一方を基準として、他方の気圧が基準とした側の気圧の一定比率内にあることを意味する。一定比率は、たとえば、90%〜110%である。同レベルであることの他の具体例は、車両気圧Pcとキー気圧Pkの差が一定圧力以内であることである。一定比率や一定圧力は、予め設定されている。このS6は請求項の気圧比較部に相当する。
S6の判断がYESである場合にはS7に進む。S7では、アンロック信号をドアロックECU5へ出力する。アンロック信号を出力することは、車両4のドアのロックをアンロックにすることを許可することを意味しており、S5およびS7は請求項の許可部に相当する。
ドアロックECU5はこのアンロック信号を受信すると、ドアロック機構を制御して、ロック機構をアンロック状態にする。一方、S6の判断がNOである場合にはS7へ進むことなく、図4の処理を終了する。よって、本実施形態では、車両気圧Pcとキー気圧Pkが同レベルでないと判断した場合には、車両4のドアがアンロックされない。
[携帯機2の制御部26の処理]
次に携帯機2の制御部26の処理を図5を用いて説明する。制御部26は、図5に示す処理を周期的に実行する。S11では、リクエスト信号を受信したか否かを判断する。この判断がNOであれば図5の処理を終了し、YESであればS12へ進む。
S12では、気圧センサ23からキー気圧Pkを取得する。このS12は請求項の携帯機気圧取得部に相当する処理である。S13は請求項のレスポンス信号生成部としての処理を含んでおり、送信信号生成部24に指示して、IDコードおよびS12で取得したキー気圧Pkを含むレスポンス信号を生成させて、RF送信部25へ出力させる。これにより、レスポンス信号が車載照合ユニット1へ送信される。
[アンロック時のシーケンス]
次に、車両4のドアのロックがアンロック状態になる場合のシーケンスを、図6を用いて説明する。図6では時刻t1において、アンロックセンサ15がオンになる。これにより、照合ECU14は、S1の判断がYESになりS2を実行するので、時刻t2において、リクエスト信号を送信する。続いて、S3を実行するので、時刻t3で車両気圧Pcを取得している。
携帯機2は、リクエスト信号を受信するとS11の判断がYESになりS12を実行するので、時刻t4においてキー気圧Pkを取得する。そして、時刻t5において、S13を実行することで、レスポンス信号を送信する。
車載照合ユニット1のRF受信部124がそのレスポンス信号を受信すると、S4の判断がYESになるので、時刻t6から、S5の処理を実行して、照合が成立するか否かを判断する。照合が成立した場合には、S6においてキー気圧Pkと車両気圧Pcとを比較して、両気圧が同レベルであるか否かを判断する。
正規の携帯機2を所持したユーザがアンロックセンサ15に触れたことによりアンロックセンサ15がオンになった場合、携帯機2と車両4は同レベルの高さにある。したがって、キー気圧Pkと車両気圧Pcは同レベルであると判断される。また、もちろんコード照合も成立する。
よって、時刻t7に示すように、アンロック信号をドアロックECU5に出力する。ドアロックECU5は、このアンロック信号を取得すると、時刻t8において、アンロックモータを駆動させる。これにより、車両4のドアのロックがアンロック状態になる。
[リレーアタック装置RAが介在した場合のシーケンス]
次に、リレーアタック装置RAが介在した場合のシーケンスを、図7を用いて説明する。図7では時刻t11において、アンロックセンサ15がオンになる。これにより、照合ECU14は、時刻t12において、リクエスト信号を送信する。続いて、S3を実行するので、時刻t15で車両気圧Pcを取得している。
図7の例では、このリクエスト信号をリレーアタック装置RAが受信している。リクエスト信号を受信したリレーアタック装置RAは、時刻t13において、リクエスト信号を送信し、このリクエスト信号を携帯機2が受信している。
リクエスト信号を受信した携帯機2は、時刻t14においてS12を実行してキー気圧Pkを取得する。そして、時刻t16において、キー気圧Pkを含んだレスポンス信号を送信する。リレーアタック装置RAは、そのレスポンス信号を受信する。そして、時刻t17において、レスポンス信号を送信する。このレスポンス信号を、車載照合ユニット1のRF受信部124が受信し、照合ECU14は、受信データ解析部13を介してRF受信部124からレスポンス信号を取得する。
したがって、時刻t18において、コード照合と気圧比較を行う。リレーアタック装置RAを介しているけれども、リクエスト信号に含まれているIDコードは、正規のIDコードである。したがって、コード照合は成立する。
しかし、リレーアタック装置RAは、悪意のある第3者が使用する装置であるので、リレーアタック装置RAが使用される状況では、携帯機2は車両4の近くには位置していない。典型的には、リレーアタック装置RAが使用される状況では、携帯機2は家の中にある。家は車庫よりも高い位置に建てられていることも多いことに加えて、家には床下があることから、家の中に携帯機2が保管されている場合、携帯機2は車両4よりも高い位置にあることが多い。
携帯機2が置いてある高さと、車両4が駐車している高さとの違いにより、キー気圧Pkと車両気圧Pcが同レベルにない場合には、S6の判断がNOになるので、アンロック信号は出力されない。これにより、リレーアタック装置RAにより、不正に車両4のドアのロックがアンロック状態になってしまうことが抑制される。
[第1実施形態のまとめ]
以上、説明した第1実施形態では、車載照合ユニット1と携帯機2はいずれも気圧センサ18を備え、携帯機2は、キー気圧Pkを表すキー気圧信号を含んだレスポンス信号を、車載照合ユニット1へ送信する。これにより、車載照合ユニット1は、キー気圧Pkと車両気圧Pcとを比較することができるようになるので、S6において、キー気圧Pkが車両気圧Pcと同レベルであるか否かを判断する。
そして、コード照合が成立しただけでなく、車両気圧Pcとキー気圧Pkが同レベルであると判断することを条件として、車両4のドアのアンロックを許可する。これにより、携帯機2が車両4とは同レベルの高さにない場合には、車両4のドアがアンロックされないことから、リレーアタック装置RAによって悪意の第3者が照合を成立させてしまうことを抑制できる。また、気圧を用いてリレーアタックを抑制することから、電波環境の影響を受けない。
また、第1実施形態では、リクエスト信号は従来と同様であり、レスポンス信号にキー気圧Pkを表すキー気圧信号が含まれている。レスポンス信号はRF帯の電波で送信されるので、LF帯の電波で送信する信号よりもデータ量を多くしやすい。よって、レスポンス信号にキー気圧信号を含ませることは、LF帯の電波で送信されるリクエスト信号に車両気圧Pcを表す信号を含ませて送信する場合に比較して、容易である利点もある。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
第2実施形態の車両用認証システムは、ハードウェア構成は第1実施形態と同じであり、車載照合ユニット1の照合ECU14が実行する処理と、携帯機2の制御部26が実行する処理が第1実施形態と相違する。
具体的な相違は、第1実施形態では、車載照合ユニット1がキー気圧Pkと車両気圧Pcを比較していたのに対して、第2実施形態では、携帯機2がキー気圧Pkと車両気圧Pcを比較する点である。そのため、第2実施形態では、車載照合ユニット1が第1装置として機能し、携帯機2が第2装置として機能する。
[照合ECU14の処理]
第2実施形態では、照合ECU14は、図4に示す処理に代えて図8に示す処理を実行する。S21の処理はS1と同じであり、アンロックセンサ15がオンになったか否かを判断する。S21の判断がNOであれば、このS21の判断を繰り返し、YESになればS22へ進む。
S22では、気圧センサ18から車両気圧Pcを取得する。このS22の処理は請求項の車載装置気圧取得部に相当する。S23では、送信信号生成部11に指示してリクエスト信号を生成させ、かつ、生成したリクエスト信号をLF送信部121に出力し、車外アンテナ122から送信させる。
第2実施形態で生成させるリクエスト信号には、S22で取得した車両気圧Pcを表す車両気圧信号を含ませる。よって、第2実施形態では、リクエスト信号を送信するLF送信部121が第1装置送信部、車載装置送信部に相当し、S23の処理は請求項のリクエスト信号生成部に相当する。なお、S22の処理を送信信号生成部11が実行してもよい。
S24では、レスポンス信号を受信したか否かを判断する。なお、一定時間内にレスポンス信号を受信しない場合には、図8の処理を一旦終了して、再度、S1を実行する。一方、S24の判断がYESになった場合にはS25に進む。
S25では、レスポンス信号に含まれているIDコードと、車載照合ユニット1が予め記憶しているIDコードとのコード照合を行い、照合が成立するか否かを判断する。S25の判断がNOすなわち照合が不成立である場合には、図8の処理を終了する。図8の処理を終了した場合には、再びS1から実行する。
S25の判断がYESすなわちコード照合が成立したと判断した場合にはS26へ進み、アンロック信号をドアロックECU5へ出力する。第2実施形態では、携帯機2は、車両気圧Pcとキー気圧Pkとが同レベルであると判断しなければ、レスポンス信号を送信しない。つまり、レスポンス信号を受信した場合には、すでに、車両気圧Pcとキー気圧Pkとが同レベルであると判断されていることになる。
したがって、コード照合が成立したと判断した場合には、車両気圧Pcとキー気圧Pkとが同レベルであり、かつ、コード照合が成立したことになる。そこで、照合ECU14は、コード照合が成立したと判断した場合には、車両気圧Pcとキー気圧Pkとが同レベルであるか否かの判断を行わずに、アンロック信号をドアロックECU5へ出力するのである。なお、第2実施形態では、S25、S26が請求項の許可部に相当する。
[携帯機2の制御部26の処理]
第2実施形態では、携帯機2の制御部26は、図5に代えて図9に示す処理を実行する。S31では、LF受信部21がリクエスト信号を受信したか否かを判断する。この判断がNOであれば図9の処理を終了し、YESであればS32へ進む。なお、第2実施形態では、LF受信部21が請求項の第2装置受信部、携帯機受信部として機能する。
S32では、気圧センサ23からキー気圧Pkを取得する。このS32は請求項の携帯機気圧取得部に相当する処理である。
S33では、リクエスト信号に含まれている車両気圧信号が表す車両気圧Pcと、S32で取得したキー気圧Pkとが同レベルであるか否かを判断する。同レベルであるか否かの判断は第1実施形態と同じである。このS33の処理は気圧比較部としての処理である。
S33の判断がYESであればS34へ進む。S34では、送信信号生成部24に指示して、レスポンス信号を生成させて、RF送信部25へ出力させる。これにより、RF送信部25からレスポンス信号が送信される。第2実施形態ではRF送信部25は請求項の携帯機送信部に相当する。
なお、第1実施形態と異なり、このレスポンス信号には、キー気圧Pkは含まれていない。すでに、携帯機2において、車両気圧Pcとキー気圧Pkとが同レベルであるか否かの判断を行っているからである。
S33の判断がNOであれば、S34へ進むことなく図9の処理を終了する。よって、車両気圧Pcとキー気圧Pkとが同レベルでないと判断した場合には、レスポンス信号を送信しないことになる。
[アンロック時のシーケンス]
次に、第2実施形態において、車両4のドアのロックがアンロック状態になる場合のシーケンスを、図10を用いて説明する。図10では時刻t21において、アンロックセンサ15がオンになり、これにより照合ECU14はS22を実行するので、時刻t22において、車両気圧Pcを取得する。続いてS23を実行するので、時刻t23において、車両気圧Pcを表す車両気圧信号を含むリクエスト信号を送信する。
携帯機2は、リクエスト信号を受信するとS31の判断がYESになりS32を実行するので、時刻t24においてキー気圧Pkを取得し、時刻t25においてS33を実行して、車両気圧Pcとキー気圧Pkが同一であるか否かを判断する。車両気圧Pcとキー気圧Pkが同一であると判断すると、時刻t26においてS34を実行してレスポンス信号を生成して送信する。
このレスポンス信号を受信した照合ECU14は時刻t27においてコード照合を行う。このコード照合が成立すると、時刻t28において、S26を実行してアンロック信号をドアロックECU5に出力する。ドアロックECU5は、このアンロック信号を取得すると、時刻t29において、アンロックモータを駆動させる。これにより、車両4のドアのロックがアンロック状態になる。
[リレーアタック装置RAが介在した場合のシーケンス]
次に、第2実施形態において、リレーアタック装置RAが介在した場合のシーケンスを、図11を用いて説明する。図11では時刻t31において、アンロックセンサ15がオンになる。これにより、照合ECU14は、時刻t32において車両気圧Pcを取得し、時刻t33において、車両気圧Pcを表す車両気圧信号を含むリクエスト信号を送信する。
図11の例では、このリクエスト信号をリレーアタック装置RAが受信している。リクエスト信号を受信したリレーアタック装置RAは、時刻t34において、リクエスト信号を送信し、このリクエスト信号を携帯機2が受信している。
リクエスト信号を受信した携帯機2は、時刻t35においてS32を実行してキー気圧Pkを取得する。そして、時刻t36において、リクエスト信号に含まれている車両気圧Pcと、時刻t35で取得したキー気圧Pkとが同レベルであるか否かを判断する。リレーアタック装置RAを介してリクエスト信号が送信されてきた場合、車両4が駐車している高さと携帯機2が置いてある高さとが同レベルでない場合が多い。携帯機2が置いてある高さと、車両4が駐車している高さとの違いにより、キー気圧Pkと車両気圧Pcが同レベルにない場合には、S33の判断がNOになるので、レスポンス信号は出力されない。
[第2実施形態のまとめ]
第2実施形態では、車載照合ユニット1が車両気圧Pcを送信し、携帯機2がキー気圧Pkと車両気圧Pcを比較する。このようにしても、キー気圧Pkと車両気圧Pcが同レベルにない場合には、車両4のドアがアンロックされない点では第1実施形態と同じである。よって、第2実施形態でも、リレーアタック装置RAにより、不正に車両4のドアのロックがアンロック状態になってしまうことが抑制される。
<第3実施形態>
第3実施形態では、照合ECU14は、図4に示した処理に代えて図13に示す処理を実行する。また、図12に示す処理も実行する。図12は、照合ECU14に電源が供給されている場合に周期的に実行する。
図12において、S41ではプッシュスタートボタン17が押されたか否かを判断する。この判断がNOであれば図12の処理を終了する。S41の判断がYESであればS42へ進む。
S42では送信信号生成部11に指示してリクエスト信号を生成させ、かつ、生成したリクエスト信号を車内アンテナ123から送信させる。このリクエスト信号を携帯機2が受信した場合、第1実施形態と同様、図5の処理を実行してレスポンス信号を送信する。よって、レスポンス信号には、キー気圧Pkを表すキー気圧信号が含まれている。
S43では、レスポンス信号を受信したか否かを判断する。この判断がNOであれば、再度、S43の判断を行う。なお、一定時間内にレスポンス信号を受信しない場合には、図12の処理を終了する。S43の判断がYESになった場合にはS44に進む。
S44では、コード照合が成立したか否かを判断する。コード照合が成立と判断した場合、コード照合が車室内で成立した、つまり、車室内に携帯機2が存在していることになる。S44の判断がYESであればS45に進み、NOであれば図12の処理を終了する。S45では、駆動源の始動を指示する信号を電源ECU6に出力する。
続くS46では、気圧センサ18から車両気圧Pcを取得する。S47では、S46で取得した車両気圧Pcとレスポンス信号に含まれているキー気圧信号が表すキー気圧Pkとの気圧差ΔPを算出し、所定のメモリに記憶する。この気圧差ΔPは、たとえば、Pc−Pkであり、次に説明する図13のS5Aにおいて用いる補正値である。このS47は請求項の補正値決定部に相当する。なお、すでにメモリに気圧差ΔPが記憶されている場合、メモリに記憶されている気圧差ΔPの値を、新たに算出した値に更新する。
次に図13を説明する。図13において、S1〜S5は図4と同じである。S5において照合成立と判断した場合、S5Aに進む。S5Aでは、気圧補正を行う。気圧補正は、メモリに記憶されている気圧差ΔPを用いて、キー気圧Pkおよび車両気圧Pcのうち、予め定めた側を補正する。補正計算は、たとえば、Pc−ΔPである。この補正を行うことにより、気圧センサ18と気圧センサ23の個体差により生じる車両気圧Pcとキー気圧Pkの差を軽減できる。なお、メモリに気圧差ΔPが記憶されていない場合には、気圧補正を行わずに、S6Aに進む。
S6Aでは、キー気圧Pkおよび車両気圧Pcのうちの一方はS5Aで補正した気圧を用い、車両気圧Pcとキー気圧Pkとが同レベルにあるか否かを判断する。S6Aの処理は、S5Aで補正した気圧を用いる以外は、S6と同じである。
S6Aの判断がYESであれば、第1実施形態と同様、S7に進む。一方、S6Aの判断がS8へ進む。S8では、一定時間内にメカニカルキー27で解錠されたか否かを判断する。一定時間は、携帯機2を携帯したユーザが、アンロックセンサ15に触れたにも関わらず、車両4のドアのロックがアンロックされないことに気づいた後、メカニカルキー27でドアのロックを解錠するまでに要する時間を想定して設定される。具体的には、一定時間は、たとえば1分程度である。この判断がNOであれば、そのまま図13の処理を終了する。
一方、S8の判断がYESであればS9に進む。S9は請求項の判断基準更新部に相当しており、同レベルであると判断する基準を、それまでよりも緩和する。たとえば、同レベルであると判断する一定比率あるいは一定圧力を、それまでよりも、一定値大きくする。S9を実行したら図13の処理を終了する。
[第3実施形態のまとめ]
第3実施形態では、S44にてコード照合が車室内で成立したと判断した場合に、S46で車両気圧Pcを取得し、S47でレスポンス信号に含まれているキー気圧信号が表すキー気圧Pkとの気圧差ΔPを算出する。コード照合が車室内で成立したと判断した場合、リレーアタック装置RAは介在しておらず、携帯機2が実際に車室内に存在している可能性が非常に高い。本実施形態では、このときに気圧差ΔPを算出してメモリに記憶する。
そして、S6Aにて車両気圧Pcとキー気圧Pkを比較する際には、S5Aを実行して、メモリに記憶されている気圧差ΔPで車両気圧Pcおよびキー気圧Pkのうち予め定めた側を補正する。これにより、より正確に、車両4の気圧と携帯機2の気圧とを比較できる。
また、本実施形態では、キー気圧Pkと車両気圧Pcとが同レベルにないと判断した後に、メカニカルキー27でアンロックされた場合には、同レベルと判断する判断基準をそれまでよりも緩和する。
メカニカルキー27でアンロックされた場合、リレーアタック装置RAによるアンロックではない。メカニカルキー27でアンロックされる状況として、正規の携帯機2が用いられたにも関わらず、キー気圧Pkと車両気圧Pcとが同レベルにないと判断されたために、正規のユーザがメカニカルキー27でアンロックした状況が考えられる。そこで、本実施形態では、メカニカルキー27でアンロックされた場合には、同レベルと判断する判断基準をそれまでよりも緩和する。これにより、正規の携帯機2が用いられたにも関わらず、アンロック信号が出力されない事態を少なくすることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
第3実施形態では、照合ECU14が気圧差ΔPの算出と気圧補正とを行っていた。そして、照合ECU14が気圧比較も行っていた。しかし、第4実施形態のように、携帯機2が気圧比較を行う場合に、携帯機2の制御部26が気圧差ΔPの算出と気圧補正とを行ってもよい。
<変形例2>
また、照合ECU14が気圧比較を行う場合においても、携帯機2の制御部26が気圧差ΔPの算出と気圧補正を行ってもよい。この場合、車室内照合が成立したときに、車両気圧Pcを携帯機2に送信する。また、携帯機2の制御部26が気圧比較を行う場合に、照合ECU14が気圧差ΔPの算出と気圧補正とを行ってもよい。
<変形例3>
第1実施形態では、コード照合が成立したか否かの判断の後に、車両気圧Pcとキー気圧Pkとが同レベルであるか否かを判断していたが、先に、車両気圧Pcとキー気圧Pkとが同レベルであるか否かを判断してもよい。
<変形例4>
第3実施形態では、プッシュスタートボタン17が押された後に車室内でコード照合が成立した場合に、補正値を算出していた。しかし、車室内でコード照合が成立するその他のタイミングで補正値を算出してもよい。たとえば、車両4のドアを開けたときにも、車内アンテナ123からリクエスト信号が送信されるようになっている場合がある。この場合、車両4のドアを開けた後に車室内でコード照合が成立した場合に、補正値を算出してもよい。
<変形例5>
前述の実施形態では、レスポンス信号、リクエスト信号に気圧信号を含ませて送信していた。しかし、レスポンス信号、リクエスト信号とは独立した信号で気圧信号を送信してもよい。
1:車載照合ユニット 2:携帯機 3:車両用認証システム 4:車両 5:ドアロックECU 6:電源ECU 11:送信信号生成部 12:通信部 13:受信データ解析部 14:照合ECU 15:アンロックセンサ 16:ロックセンサ 17:プッシュスタートボタン 18:気圧センサ 21:LF受信部 22:受信データ解析部 23:気圧センサ 24:送信信号生成部 25:RF送信部 26:制御部 27:メカニカルキー 121:LF送信部 122:車外アンテナ 123:車内アンテナ 124:RF受信部 1224:RF受信部

Claims (6)

  1. 車両(4)で用いられ、無線通信によってコード照合のためのIDコードの送信を要求するリクエスト信号を送信する車載装置(1)と、
    ユーザに携帯され、前記リクエスト信号を受信した場合に、前記IDコードを含んでいるレスポンス信号を送信する携帯機(2)とを含み、
    前記車載装置は、前記携帯機から送信された前記レスポンス信号に含まれる前記IDコードを用いたコード照合が成立したことに基づいて、前記車両のドアのアンロックを許可する許可部(S5、S7、S25、S26)を備える車両用認証システムであって、
    前記車載装置および前記携帯機は、それぞれ気圧センサ(18、23)を備え、
    前記車載装置および前記携帯機のいずれか一方である第1装置は、
    前記第1装置が備える前記気圧センサが検出した気圧を表す信号である気圧信号を、前記車載装置および前記携帯機の他方である第2装置へ送信する第1装置送信部(25、121)を備え、
    前記第2装置は、
    前記第1装置が送信した前記気圧信号を受信する第2装置受信部(124、21)と、
    前記第2装置受信部が受信した前記気圧信号が表す前記第1装置の気圧が、前記第2装置が備える前記気圧センサが検出した前記第2装置の気圧と同レベルであるか否かを判断する気圧比較部(S6、S6A、S33)とを備え、
    前記許可部は、前記気圧比較部が、前記第1装置の気圧と前記第2装置の気圧が同レベルであると判断し、かつ、前記コード照合が成立したことに基づいて、前記車両のドアのアンロックを許可する車両用認証システム。
  2. 請求項1において、
    前記携帯機が前記第1装置、前記車載装置が前記第2装置であり、
    前記携帯機は、
    前記リクエスト信号を受信する携帯機受信部(21)と、
    前記携帯機受信部が前記リクエスト信号を受信したことに基づいて、前記携帯機が備える前記気圧センサから前記携帯機の気圧を取得する携帯機気圧取得部(S12)と、
    前記携帯機気圧取得部が取得した前記気圧を表す前記気圧信号を含ませた前記レスポンス信号を生成するレスポンス信号生成部(S13)とを備え、
    かつ、前記第1装置送信部として、前記レスポンス信号を送信する携帯機送信部(25)を備え、
    前記車載装置は、前記第2装置受信部として、前記レスポンス信号を受信する車載装置受信部(124)を備える車両用認証システム。
  3. 請求項1において、
    前記車載装置が前記第1装置、前記携帯機が前記第2装置であり、
    前記車載装置は、
    前記車載装置が備える前記気圧センサから気圧を取得する車載装置気圧取得部(S22)と、
    前記車載装置気圧取得部が取得した前記気圧を表す前記気圧信号を含ませた前記リクエスト信号を生成するリクエスト信号生成部(S23)とを備え、
    かつ、前記第1装置送信部として、前記リクエスト信号を送信する車載装置送信部(121)を備え、
    前記携帯機は、
    前記第2装置受信部として、前記リクエスト信号を受信する携帯機受信部(21)を備え、かつ、
    前記携帯機受信部が前記リクエスト信号を受信したことに基づいて、前記携帯機が備える前記気圧センサから前記気圧を取得する携帯機気圧取得部(S32)と、
    前記気圧比較部が、前記第1装置の気圧である前記車載装置の気圧と、前記第2装置の気圧である、前記携帯機気圧取得部が取得した前記携帯機の気圧とが同レベルであると判断したことに基づいて、前記レスポンス信号を送信する携帯機送信部(25)を備える車両用認証システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記コード照合が前記車両の車室内で成立した場合に、前記第1装置が備える前記気圧センサが検出した前記第1装置の気圧と、前記第2装置が備える前記気圧センサが検出した前記第2装置の気圧の差に基づいて補正値を決定する補正値決定部(S47)を備え、
    前記気圧比較部(S6A)は、前記補正値決定部が決定した前記補正値に基づいて、前記第1装置の気圧および前記第2装置の気圧のうち予め定めた側の気圧を補正して、前記判断を行う車両用認証システム。
  5. 請求項4において、
    前記第2装置が前記補正値決定部を備える車両用認証システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、
    前記携帯機は、前記車両のドアに備えられたキーシリンダーに差し込んで前記ドアのロックを解錠するメカニカルキー(27)を備え、
    前記第2装置は、前記許可部が、前記コード照合が成立したが、前記第1装置の気圧と前記第2装置の気圧が同レベルでないと判断して、前記車両のドアのアンロックを許可しなかった後、一定時間内に、前記メカニカルキーにより前記ドアのロックが開錠されたことに基づいて、前記同レベルであると判断する基準を緩和する判断基準更新部(S9)を備える車両用認証システム。
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