JP6539166B2 - 操作者判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操作者判定装置に関する。
従来の技術として、駆動源の始動や停止を指令する始動スイッチと、駆動源を始動させる始動手段と、指紋を読み取る指紋センサと、指紋センサ、始動スイッチからの入力に基づいて始動手段の作動を制御する始動処理を実行する制御手段と、を備えた始動制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この始動制御装置の制御手段は、始動スイッチにより始動が指令されたときに、始動手段による始動を実行する前に、指紋センサが読み取った指紋と予め登録された登録指紋とによる指紋照合を行い、一致判定がなされると、利用者が正当な利用者であると認証して始動手段による始動を許可する。
特開2008−174095号公報
複数の利用者を登録することができる場合、新たな利用者が既に登録されていた利用者の登録指紋を上書きすると、既に登録されていた利用者は、再度指紋を登録しなければならない。
従って、本発明の目的は、既に登録されている登録者の情報を誤って上書きする登録操作がなされても当該登録者の情報を上書きせずに保存しておく操作者判定装置を提供することにある。
本発明の一態様は、スイッチが操作された際に操作者の操作指の生体情報を読み取る生体情報読取部と、操作者の登録ボタンを用いた登録操作を受け付け、操作者が選択した登録ボタンに関連付けられた登録者と生体情報読取部に読み取られた当該操作者の生体情報とを関連付けた登録生体情報を登録させる登録部と、登録生体情報を記憶する記憶部と、操作者が既に登録されている第1の登録ボタンを操作して登録操作を行った場合、既に登録されている第1の登録ボタンに関連する第1の登録者の第1の登録生体情報を記憶部から削除せずに継続して保存させ、当該操作者の生体情報に基づいて新たに生成した第1の登録者の第1の登録生体情報を記憶部に記憶させる制御部と、を備えた操作者判定装置を提供する。
本発明によれば、既に登録されている登録者の情報を誤って上書きする登録操作がなされても当該登録者の情報を上書きせずに保存しておくことができる。
図1(a)は、実施の形態に係る車両設定装置のブロック図の一例であり、図1(b)は、車両設定装置の生体情報読取部の配置の一例を示す概略図である。 図2(a)は、実施の形態に係る車両設定装置の上書き登録操作の後に再登録操作がなされなかった場合の処理の一例を示す概略図であり、図2(b)は、上書き登録操作の後に再登録操作が行われた場合の処理の一例を示す概略図であり、図2(c)は、制御部が類似度の算出に利用する指紋パターンの特徴点の一例について説明するための概略図である。 図3は、実施の形態に係る車両設定装置が含まれる車両の車両設定システムのブロック図の一例である。 図4は、実施の形態に係る車両設定装置の車両設定テーブル生成部が生成する車両設定テーブルの一例を示す概略図である。 図5は、実施の形態に係る車両設定装置の動作の一例を示すフローチャートである。
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る操作者判定装置は、スイッチが操作された際に操作者の操作指の生体情報を読み取る生体情報読取部と、操作者の登録ボタンを用いた登録操作を受け付け、操作者が選択した登録ボタンに関連付けられた登録者と生体情報読取部に読み取られた当該操作者の生体情報とを関連付けた登録生体情報を登録させる登録部と、登録生体情報を記憶する記憶部と、操作者が既に登録されている第1の登録ボタンを操作して登録操作を行った場合、既に登録されている第1の登録ボタンに関連する第1の登録者の第1の登録生体情報を記憶部から削除せずに継続して保存させ、当該操作者の生体情報に基づいて新たに生成した第1の登録者の第1の登録生体情報を記憶部に記憶させる制御部と、を備えて概略構成されている。
この操作者判定装置は、操作者が、既に登録されている第1の登録ボタンを操作して登録操作を行った場合、既に登録されている第1の登録ボタンに関連する第1の登録者の第1の登録生体情報を記憶部から削除せずに継続して保存するので、既に登録されている登録者の情報を誤って上書きする登録操作がなされても当該登録者の情報を上書きせずに保存しておくことができる。
[実施の形態]
(車両設定装置1の全体構成)
図1(a)は、実施の形態に係る車両設定装置のブロック図の一例であり、図1(b)は、車両設定装置の生体情報読取部の配置の一例を示す概略図である。図2(a)は、実施の形態に係る車両設定装置の上書き登録操作の後に再登録操作がなされなかった場合の処理の一例を示す概略図であり、図2(b)は、上書き登録操作の後に再登録操作が行われた場合の処理の一例を示す概略図であり、図2(c)は、制御部が類似度の算出に利用する指紋パターンの特徴点の一例について説明するための概略図である。図3は、実施の形態に係る車両設定装置が含まれる車両の車両設定システムのブロック図の一例である。なお、以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率は、実際の比率とは異なる場合がある。また図1(a)及び図3では、主な情報の流れを矢印で示している。
判定装置としての車両設定装置1は、図1(a)及び図1(b)に示すように、スイッチとしてのスタートスイッチ5が操作された際に操作者の操作指の生体情報100を読み取る生体情報読取部10と、操作者の登録ボタンを用いた登録操作を受け付け、操作者が選択した登録ボタンに関連付けられた登録者と生体情報読取部10に読み取られた当該操作者の生体情報100とを関連付けた登録生体情報140を登録させる登録部としての登録読出部12と、登録生体情報140を記憶する記憶部14と、操作者が既に登録されている第1の登録ボタンを操作して登録操作を行った場合、既に登録されている第1の登録ボタンに関連する第1の登録者の第1の登録生体情報を記憶部14から削除せずに継続して保存させ、当該操作者の生体情報100に基づいて新たに生成した第1の登録者の第1の登録生体情報を記憶部14に記憶させる制御部18と、を備えて概略構成されている。
この第1の登録ボタンとは、一例として、図1(b)に示す登録ボタン121〜登録ボタン123のいずれかである。
また制御部18は、スタートスイッチ5が操作された際に読み取られた操作者の生体情報100と記憶部14に記憶された登録者の登録生体情報140との類似度を算出し、この類似度が予め定められたしきい値としての識別しきい値180より大きい場合、当該操作者を当該登録者であると判定する。
さらに車両設定装置1は、車両に搭載された複数の車載装置ごとに行われた設定(車両設定)とこの設定を行った登録者とを関連付けた車両設定テーブル160を生成する車両設定テーブル生成部16を備えている。制御部18は、スタートスイッチ5を操作した操作者が登録者であると判定した場合、車両設定テーブル160に基づいて当該登録者が登録した設定を読み出して車両設定情報Sとして出力する。
またさらに制御部18は、操作者が既に登録されている第1の登録ボタンを操作して登録操作を行った場合、既に登録されている第1の登録ボタンに関連する第1の登録者の第1の登録生体情報を記憶部14から削除せずに継続して保存させると共に当該第1の登録者が登録した設定を削除せずに継続して保存させる。
制御部18は、操作者が既に登録されている第1の登録ボタンを操作して登録操作を行った後、登録されていない第2の登録ボタンを操作して登録操作を再度行った場合、新たに生成した第1の登録者の第1の登録生体情報を第2の登録ボタンに関連した第2の登録者の第2の登録生体情報とし、削除されずに保存されていた第1の登録者の第1の登録生体情報を新たに第1の登録者の第1の登録生体情報として記憶部14に記憶させる。
また制御部18は、上記のような場合、削除されずに保存されていた第1の登録者の第1の登録生体情報を新たに第1の登録者の第1の登録生体情報とすると共に、さらに当該第1の登録者が登録した設定を新たに第1の登録者が登録した設定とした車両設定テーブル160を生成させる。
この車両設定装置1は、一例として、電子キーなどによる無線通信に基づく認証によってドアが開錠された後、車両のバッテリーから駆動電圧が供給され、生体情報読取部10による生体情報の取得が行える状態となる。なお車両設定装置1は、無線通信に基づく認証によるドアの開錠ではなく、物理キーによるドアの開錠、又はドアが開けられたことによって駆動電圧が供給されるように構成されても良い。
(スタートスイッチ5の構成)
スタートスイッチ5は、例えば、運転席に着座する操作者の前方や運転席と助手席の間に位置するフロアコンソールなどに配置されている。このスタートスイッチ5は、操作面50になされたプッシュ操作(オン操作)により、車両の駆動装置の始動、又は始動準備を車両に指示し、その後になされたプッシュ操作(オフ操作)により、駆動装置の停止を指示する。
具体的には、駆動装置が内燃機関(エンジン)である場合、シフト装置やブレーキ装置の操作条件が満足された状態でなされたプッシュ操作によりエンジンが始動する。また駆動装置がモータである場合、上記の操作条件が満足された状態でなされたプッシュ操作によりモータに電流を供給する始動準備が行われる。さらに駆動装置がエンジンとモータのハイブリッドである場合、上記の操作条件が満足された状態でなされたプッシュ操作により、始動時に優先される駆動装置に対応して始動又は始動準備が行われる。このオン操作の後に行われたオフ操作によって、駆動装置の停止が指示される。なおスタートスイッチ5、シフト装置、ブレーキ装置及び駆動装置は、例えば、図3に示す車両制御部22に接続されている。
(生体情報読取部10の構成)
生体情報読取部10は、スタートスイッチ5の操作面50の下方に配置され、操作面50に接触する操作指の生体情報100を読み取るように構成されている。この生体情報100は、一例として、操作指の指紋パターン及び静脈パターンの少なくとも一方のパターンの情報を含んでいる。
この生体情報読取部10は、例えば、指紋パターンを読み取る場合、光学式、静電容量方式、電界強度測定方式、感圧式及び感熱式などの指紋パターンを読み取るように構成されたセンサが用いられる。
また生体情報読取部10は、例えば、静脈パターンを読み取る場合、照射した近赤外線の反射に基づいて静脈パターンを読み出すように構成されたセンサが用いられる。
さらに生体情報読取部10は、例えば、指紋パターンと静脈パターンの両方を読み取る場合、可視光を照射して撮像した画像を画像処理して指紋パターンと静脈パターンを抽出するように構成されたセンサが用いられる。
本実施の形態の生体情報読取部10は、一例として、指紋パターンを読み取る静電容量方式のセンサであるものとする。生体情報読取部10は、読み取った指紋パターンの情報である生体情報100を制御部18に出力する。
(登録読出部12の構成)
登録読出部12は、一例として、図1(b)に示すように、スタートスイッチ5の近傍に配置されたセットボタン120、登録ボタン121〜登録ボタン123を備えて概略構成されている。このセットボタン120、登録ボタン121〜登録ボタン123は、例えば、プッシュボタンとして構成されているがこれに限定されず、タッチスイッチであっても良い。
セットボタン120、登録ボタン121〜登録ボタン123は、操作者が自分好みに調整した車載装置ごとの設定、つまり車両設定を登録する際、及び登録した車両設定を呼び出す際に押されるボタン群である。
車載装置は、一例として、図3に示すように、ステアリング調整装置24、シート調整装置26、ミラー調整装置28、車両周囲撮像装置30、衝突警告装置32、タッチパネル34、表示装置36、タッチパッド38、空調装置40、ナビゲーション装置42、音楽再生装置44及び映像再生装置46などである。また車両設定装置1は、例えば、車両制御部22が表示装置36に表示させるメニューの項目数や種類などの設定を設定できる場合、当該設定を車両設定として車両設定テーブル160に登録する。
セットボタン120には、一例として、「SET」の文字が印刷されている。登録ボタン121〜登録ボタン123には、一例として、「A」〜「C」の文字が印刷されている。この「A」〜「C」は、登録者A〜登録者Cを示している。なお登録ボタンの数や登録可能な登録者の数は、任意である。
ここで操作者が現在の車両設定を登録する場合、一例として、セットボタン120を押した後、当該車両設定を登録したい登録ボタンを押すことで登録される。この登録操作では、スタートスイッチ5をオン操作した際の生体情報100が登録生体情報140として記憶される。そして登録の後、操作者が車両に乗り込んでスタートスイッチ5をオン操作すると、操作者の生体情報100と登録生体情報140とが照合され、例えば、操作者が登録者Aであった場合、登録者Aが設定した車両設定が読み出される。
なお登録読出部12の操作によって以前登録した車両設定を読み出したい場合、一例として、当該車両設定を登録した登録ボタンを押した後、セットボタン120を押すことで押された登録ボタンに関係する登録者の車両設定が読み出される。
セットボタン120、登録ボタン121〜登録ボタン123は、例えば、点灯又は点滅するように構成される。制御部18は、例えば、操作者が未登録者である場合、登録操作を報知するため、車両設定が登録されていない登録ボタンを点灯又は点滅させる。また制御部18は、例えば、登録された車両設定が読み出される場合、既に登録されている登録ボタンを点灯又は点滅させる。この報知は、例えば、車両のスピーカから出力される音声メッセージによりなされても良いし、表示装置にメッセージ画像を表示させることによってなされても良いし、点灯又は点灯と組み合わせて行われても良い。
登録読出部12は、例えば、押されたボタンの組み合わせに応じた登録読出情報Sを生成し、制御部18に出力する。制御部18は、登録読出情報Sに基づいて車両設定の登録操作がなされたのか、読出操作がなされたのかを判断して適切な処理を行う。
なお登録読出部12は、例えば、登録ボタン121が押された場合、登録ボタン121を押した操作者を登録者Aとして登録読出情報Sを生成する。同様に、登録読出部12は、例えば、登録ボタン122が押された場合、登録ボタン122を押した操作者を登録者Bとして登録読出情報Sを生成し、登録ボタン123が押された場合、登録ボタン123を押した操作者を登録者Cとして登録読出情報Sを生成する。
変形例として車両設定装置1は、例えば、複数の登録ボタンを操作することにより、押された登録ボタンの組み合わせに応じて3人より多くの登録者の車両設定の登録、及び読出しを行うことができるように構成されても良い。
(記憶部14の構成)
記憶部14は、一例として、半導体メモリである。この記憶部14は、登録者ごとの登録生体情報140を記憶している。なお記憶部14は、例えば、制御部18が備えるRAM(Random Access Memory)であっても良い。
この登録生体情報140は、登録操作の直前になされたオン操作の際に読み取られた生体情報100である。より具体的には、登録生体情報140は、例えば、読み取られた生体情報100と、登録操作の際に押された登録ボタンが示す登録者と、を関連付けた情報である。
なお生体情報読取部10が静脈パターンを読み取る場合は、登録生体情報140が登録を指示された静脈パターンの情報となり、指紋パターン及び静脈パターンを読み取る場合は、登録を指示された指紋パターン及び静脈パターンの情報となる。
(車両設定テーブル生成部16の構成)
図4は、実施の形態に係る車両設定装置の車両設定テーブル生成部が生成する車両設定テーブルの一例を示す概略図である。図4に示す設定は、登録可能な設定の一部を図示している。
車両設定テーブル生成部16は、車載装置ごとの設定とこの設定を登録した登録者とを関連付けた車両設定テーブル160を生成する。図4に示す車両設定テーブル160には、車両制御部22〜映像再生装置46の設定の一部が図示されている。
図4に示す車両設定テーブル160の車両制御部22に関する項目は、一例として、表示装置36に表示される基準画面のメニュー項目に関する設定の項目であり、設定範囲が詳細メニュー、標準メニュー、簡易メニュー、初期設定が標準メニューである。なお他の設定可能な設定は、一例として、メニュー項目の配置などに関する設定である。
ステアリング調整装置24に関する項目は、一例として、ステアリングの上下角に関する設定の項目であり、設定範囲が10段階、初期設定が5である。なお他の設定可能な設定は、一例として、ステアリングの長さ調整などに関する設定である。
シート調整装置26に関する項目は、一例として、シートの前後位置に関する設定の項目であり、設定範囲が30段階、初期設定が15である。なお他の設定可能な設定は、一例として、シートの倒れる角度、シートの高さなどに関する設定である。
ミラー調整装置28に関する項目は、一例として、ミラーの左右角度に関する設定の項目であり、設定範囲が30段階、初期設定が15である。なお他の設定可能な設定は、一例として、上下角度などに関する設定である。
車両周囲撮像装置30に関する項目は、一例として、表示装置36に表示させる車両の周囲の画像範囲に関する設定の項目であり、設定範囲が全方向、後方、左方向、初期設定が全方向である。なお他の設定可能な設定は、一例として、予測される軌道の表示などに関する設定である。
衝突警告装置32に関する項目は、一例として、警告音に関する設定の項目であり、設定範囲が20段階、初期設定が10である。なお他の設定可能な設定は、一例として、障害物を検知する感度などに関する設定である。
タッチパネル34に関する項目は、一例として、操作指の検出感度に関する設定の項目であり、設定範囲が20段階、初期設定が10である。このタッチパネル34は、表示装置36に重ねて設置されている。なお他の設定可能な設定は、一例として、自動感度調節のON、OFFなどに関する設定である。
表示装置36に関する項目は、一例として、明度に関する設定の項目であり、設定範囲が50段階、初期設定が25である。なお他の設定可能な設定は、一例として、コントラストなどに関する設定である。
タッチパッド38に関する項目は、一例として、操作指の検出感度に関する設定の項目であり、設定範囲が20段階、初期設定が10である。このタッチパッド38は、例えば、運転席と助手席の間のフロアコンソールに配置されている。なお他の設定可能な設定は、一例として、自動感度調節のON、OFFなどに関する設定である。
空調装置40に関する項目は、一例として、設定温度に関する設定の項目であり、設定範囲が18〜30℃、初期設定が20℃である。なお他の設定可能な設定は、一例として、運転席、助手席、後部座席ごとの設定温度、吹出口、自動温度調整のON、OFFなどに関する設定である。
ナビゲーション装置42に関する項目は、一例として、表示装置36に表示される地図画像の縮尺に関する設定の項目であり、設定範囲が25m(1/2500)〜200km(1/2048万)、初期設定が100m(1/1万)である。なお他の設定可能な設定は、一例として、目的地の選択、駐車場などのアイコンの表示・非表示などに関する設定である。
音楽再生装置44に関する項目は、一例として、曲のシャッフルに関する設定の項目であり、設定範囲がONとOFF、初期設定がOFFである。なお他の設定可能な設定は、一例として、音量、音質などに関する設定である。
映像再生装置46に関する項目は、一例として、再生位置に関する設定の項目であり、設定範囲が前回再生位置及びメインメニュー、初期設定が前回再生位置である。なお他の設定可能な設定は、一例として、音量、音質などに関する設定である。
なお他の車載装置としては、ワイパ装置(例えば、自動ワイパ機能のON・OFF)、ヘッドライト(例えば、自動ライト機能のON・OFF)、無線ネットワーク装置(例えば、携帯電話及びスマートフォンなどとの接続・非接続)、アイドリングストップ装置(例えば、アイドリングストップのON・OFF)、駆動方法切替装置(例えば、2WDと4WDの切り替え)、走行モード切替装置(例えば、ノーマルモード、スポーツモード、オールウェザーモード)、横滑り安全装置(例えば、機能のON・OFF)などがある。
車両設定テーブル生成部16は、例えば、現在の車両設定の登録操作が行われた場合、現在の車両設定に関する設定情報Sを車両制御部22から取得すると共に制御部18から登録者を識別する識別情報Sを取得し、登録者と車両設定とを関連付けて車両設定テーブル160を作成する。この設定情報Sは、例えば、制御部18が登録読出情報Sに基づいて登録操作が行われたと判定し、車両制御部22に設定情報Sの出力を依頼することで得られる。
また車両設定テーブル生成部16は、例えば、車両設定の読み出しが行われる場合、制御部18が出力した識別情報Sが示す登録者の車両設定を車両設定テーブル160から読み出し、車両設定情報Sとして出力する。
(制御部18の構成)
制御部18は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM18a及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部18が動作するためのプログラムが格納されている。RAM18aは、例えば、識別しきい値180やオン操作時に取得した生体情報100を記憶すると共に、一時的に演算結果などを記憶する記憶領域として用いられる。
制御部18は、生体情報読取部10から取得した生体情報100と記憶部14から取得した登録生体情報140とを照合し、車両の操作者がいずれの登録者であるか、又は未登録者であるかを識別するように構成されている。
制御部18は、一例として、生体情報100に基づく操作者の指紋パターンの特徴点と、登録生体情報140に登録された登録者の指紋パターンの特徴点と、の類似度が予め定められたしきい値としての識別しきい値180より大きい場合、操作者が登録者であると判定する。
この特徴点とは、例えば、図2(c)に示すように、中心点110、分岐点111、端点112及び三角州113と呼ばれる4つの点である。中心点110とは、図2(c)に示す指紋パターン90の中心となる点である。分岐点111とは、指紋の隆線が分岐している点である。端点112とは、隆線が切れている点である。三角州113とは、三方向から隆線が集まった点である。なお制御部18は、特徴点の位置、特徴点間の距離などに基づいて照合し、類似度を算出する。
制御部18は、生体情報100及び登録生体情報140の指紋パターンの特徴点を照合し、一致する特徴点の数に応じて類似度を判定し、操作者が登録者のいずれなのか、それとも未登録者なのかを識別する。
具体的には制御部18は、一例として、登録生体情報140に基づく登録者A〜登録者Cの指紋パターンの特徴点がそれぞれ50箇所であり、操作者の指紋パターンの特徴点との一致点が、登録者Aが40箇所、登録者Bが20箇所、登録者Cが33箇所である場合、登録者Aとの類似度が80(%)、登録者Bとの類似度が40(%)、及び登録者Cとの類似度が66(%)と算出する。制御部18は、一例として、識別しきい値180が70(%)である場合、操作者が登録者Aであると判定する。
上述したように、制御部18は、登録操作時に、既に登録された登録ボタンが押された場合、当該登録ボタンに関連付けられた登録生体情報140や登録者の車両設定を上書きせずに継続的に保存する。
具体的には、図2(a)に示すように、制御部18は、登録操作時に、既に登録されている登録ボタンが押される、つまり上書き登録操作が行われた場合、当該登録ボタンに登録されている上書き対象の登録生体情報140及び車両設定を継続して保存する。この上書き対象の登録生体情報140及び車両設定は、例えば、図2(a)に示すように、再登録操作されずにスタートスイッチ5がオフ操作されると消去される。なお記憶部14や車両設定テーブル生成部16の記憶容量に余裕がある場合は、オフ操作後も記憶されても良い。
また図2(b)に示すように、制御部18は、上書き登録操作が行われた後、同じ操作者によって別の登録ボタンに再登録操作がなされた場合、継続的に保存していた上書き対象の登録生体情報140及び車両設定を元の登録ボタンの登録者の登録生体情報140及び車両設定として復旧し、再登録操作を行った操作者の生体情報100を新たに操作された登録ボタンの登録者に関連付けた登録生体情報140及び車両設定として登録する。
この上書き登録操作が行われた後、同じ操作者によって別の登録ボタンに再登録操作がなされた場合とは、例えば、登録ボタン122及び登録ボタン123が未登録であり、セットボタン120、登録ボタン121と順番に押して上書き登録操作がなされた後に、同じ操作者によってセットボタン120、登録ボタン122又は登録ボタン123と順番に押して再登録操作が行われた場合を示している。
制御部18は、当該再登録操作時にスタートスイッチ5に接触させて新たに生体情報100を取得する場合、当該再登録操作の際に読み取られた生体情報100に対して類似度が識別しきい値180より大きい登録生体情報140があると、再登録操作と判断する。制御部18は、同じ操作者による登録操作ではない場合、上述の復旧を行わない。なおこの再登録操作の判断は、一例として、オン操作とオフ操作の間に登録操作が複数回行われた場合になされる。
また制御部18は、当該再登録操作時に新たに生体情報100を取得しない場合、一例として、スタートスイッチ5がオン操作されてからオフ操作されるまでに登録操作が複数回行われると、オン操作時に取得された生体情報100を複数登録することになるので、同じ操作者によって再登録操作がなされたと判断する。
なお上書き対象の登録生体情報140の保存は、例えば、それまで記憶されていた記憶部14の領域とは別の領域に保存されても良いし、登録生体情報140のヘッダのみを書き換えて行われても良く、これに限定されない。同様に上書き対象の車両設定の保存は、例えば、車両設定テーブル160の外で保存されても良いし、車両設定テーブル160の登録者の項目を書き換えて行われても良く、これに限定されない。
また制御部18は、例えば、図3に示すように、車両LAN(Local Area Network)20に電磁気的に接続されている。制御部18は、例えば、車両LAN20を介して車両制御部22などと接続され、相互に情報などを交換している。この車両LAN20は、一例として、車両設定装置1と車載装置などと共に車両設定システム2を構成している。以下では、この車両設定システム2について説明する。
(車両設定システム2の構成)
車両設定システム2は、一例として、図3に示すように、車両設定装置1と、複数の車載装置と、車両設定装置1から出力された車両設定情報Sに基づいて複数の車載装置を制御する制御装置としての車両制御部22と、を備えている。
車両制御部22は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU、半導体メモリであるRAM及びROMなどから構成されるマイクロコンピュータである。
この車両制御部22は、図3に示すように、制御部18からの依頼によってステアリング調整装置24〜映像再生装置46の設定の情報である現在設定情報S10〜現在設定情報S21を、車両LAN20を介して取得する。そして車両制御部22は、取得した現在設定情報S10〜現在設定情報S21に基づいて設定情報Sを生成し、車両LAN20を介して車両設定装置1に出力する。
また車両制御部22は、車両設定装置1から車両LAN20を介して車両設定情報Sを取得する。車両制御部22は、取得した車両設定情報Sに基づいて車載装置ごとの設定の情報である個別設定情報S30〜個別設定情報S41を生成し、車両LAN20を介して対応する車載装置に出力する。車載装置は、自身に対応する個別設定情報に基づいて登録者が登録した設定に変更する。
以下に車両設定装置1の動作の一例について図5のフローチャートに従って説明する。ここでは、一例として、既に登録ボタン121に登録者Aの車両設定が登録されており、登録ボタン122及び登録ボタン123には、車両設定が登録されていないものとして説明する。
(動作)
車両設定装置1は、電子キーを携帯した操作者が車両のドアを開錠すると、車両から駆動電圧が供給され、生体情報読取部10が指紋パターンの読み取りが可能な状態となる。
制御部18は、操作者がスタートスイッチ5を操作すると、生体情報読取部10から生体情報100を取得し、一時的にRAM18aに保存する。
操作者は、現在の車両設定を登録しようと登録読出部12のセットボタン120を操作し、続いて登録したい登録ボタンを操作して登録操作を行う(Step1)。
制御部18は、登録読出部12から取得した登録読出情報Sに基づいて登録操作が登録済みの登録ボタン121になされた上書き登録操作であった場合(Step2:Yes)、既に登録されていた登録生体情報140と登録者Aに関連付けられた車両設定とを消去せずに継続的に保存し、スタートスイッチ5の操作時に取得した生体情報100と現在の車両設定とを、上書き登録操作を行った登録ボタン121の登録者Aの登録生体情報140及び車両設定として記憶部14及び車両設定テーブル160に保存する(Step3)。
制御部18は、上書き登録操作後に再登録操作が行われるか監視する。この再登録操作とは、車両設定が登録されていない登録ボタン122又は登録ボタン123に対して登録操作がなされることである。制御部18は、例えば、登録ボタン122に対して再登録操作が行われた場合(Step4:Yes)、上書き対象であり、継続して保存していた登録操作前の登録者Aの登録生体情報140及び車両設定を登録者Aの登録生体情報140及び車両設定として復旧し、再登録操作を行った操作者の登録生体情報140と現在の車両設定を別の登録者である登録者Bの登録生体情報140及び車両設定として登録して登録動作を終了する(Step5)。
ここでステップ2において、制御部18は、上書き登録操作ではなかった場合(Step2:No)、操作された登録ボタンの登録者とRAM18aに記憶されていた生体情報100とを関連付けた登録生体情報140を記憶部14に記憶させると共に、現在の車両設定を当該登録者と関連付けて車両設定テーブル160に登録する(Step6)。
またステップ4において、制御部18は、再登録操作がないまま(Step4:No)、オフ操作がなされた場合(Step7:Yes)、継続的に保存していた上書き対象の登録生体情報140及び車両設定を消去して動作を終了する(Step8)。
さらにステップ7において、制御部18は、オフ操作がない場合(Step7:No)、ステップ4に処理を進める。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る車両設定装置1は、既に登録されている登録者の情報を誤って上書きする登録操作がなされても当該登録者の情報を上書きせずに保存することができる。具体的には、車両設定装置1は、操作者が、既に登録されている登録ボタンを操作して登録操作を行った場合、当該登録ボタンに関連する登録者の登録生体情報140や車両設定を削除せずに継続して保存している。そして車両設定装置1は、再登録操作がなされた場合には、上書きせずに保存していた登録者の登録生体情報140及び車両設定を復旧させるので、誤って上書き登録操作を行っても再登録操作を行うことで、上書き対象だった登録生体情報140及び車両設定を登録者に再度登録させずに元の状態に復旧させることができる。
車両設定装置1は、誤って上書き登録操作をした後でも再登録操作を行うことで、上書き対象だった登録生体情報140及び車両設定を復旧することができるので、上書き対象であった登録者が車両を使用する際に、再度登録操作を行うことなく自身が登録した車両設定を使うことができる。
なお変形例として、車両設定装置1は、登録読出部12が再登録操作のためのボタンを有する構成であっても良い。この場合、制御部18は、当該ボタンが押されたことによって上書き対象の登録生体情報140及び車両設定を復旧させる。
上述の実施の形態及び変形例に係る車両設定装置1は、例えば、用途に応じて、その一部が、コンピュータが実行するプログラム、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)及びFPGA(Field Programmable Gate Array)などによって実現されても良い。
以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…車両設定装置、2…車両設定システム、5…スタートスイッチ、10…生体情報読取部、12…登録読出部、14…記憶部、16…車両設定テーブル生成部、18…制御部、18a…RAM、20…車両LAN、22…車両制御部、24…ステアリング調整装置、26…シート調整装置、28…ミラー調整装置、30…車両周囲撮像装置、32…衝突警告装置、34…タッチパネル、36…表示装置、38…タッチパッド、40…空調装置、42…ナビゲーション装置、44…音楽再生装置、46…映像再生装置、50…操作面、90…指紋パターン、100…生体情報、110…中心点、111…分岐点、112…端点、113…三角州、120…セットボタン、121…登録ボタン、122…登録ボタン、123…登録ボタン、133…登録ボタン、140…登録生体情報、160…車両設定テーブル、180…識別しきい値

Claims (5)

  1. 利用者の生体情報を読み取る生体情報読取部と、
    少なくとも1つのボタンに対して前記利用者の操作を受け付けると、当該ボタンと前記生体情報読取部に読み取られた当該利用者の生体情報とを対応付けた登録生体情報を登録させる登録部と、
    前記登録生体情報を記憶する記憶部と、
    前記登録生体情報を登録する処理において、前記生体情報と対応付けられている当該ボタンに対する操作を受け付けた場合、当該ボタンに対応する前記生体情報を含む登録生体情報である元登録生体情報を前記記憶部から削除せずに継続して保存させ、前記登録生体情報を登録する処理において、新たに取得した生体情報に基づいて新たに当該ボタンと対応付けて生成した登録生体情報である更新登録生体情報を前記記憶部に記憶させる制御部と、
    を備え
    前記制御部は、当該ボタンと異なる少なくとも1つのボタンに対して前記更新登録生体情報を登録した登録者による新たな前記登録生体情報を登録する処理が行われた場合、前記当該ボタンと前記元登録生体情報との対応付けを元に戻す、操作者判定装置。
  2. 前記制御部は、読み取られた利用者の生体情報と前記記憶部に記憶された登録者の登録生体情報との類似度を算出し、この類似度が予め定められたしきい値より大きい場合、当該利用者を当該登録者であると判定する、
    請求項1に記載の操作者判定装置。
  3. 車両に搭載された複数の車載装置ごとに行われた設定とこの設定を行った登録者とを対応付けた車両設定テーブルを生成する車両設定テーブル生成部を有し、
    前記制御部は、当該利用者が当該登録者であると判定した場合、前記車両設定テーブルに基づいて当該登録者が登録した設定を読み出して車両設定情報として出力する、
    請求項2に記載の操作者判定装置。
  4. 前記制御部は、前記更新登録生体情報を登録する処理において、前記元登録生体情報を前記記憶部から削除せずに継続して保存させると共に前記元登録生体情報を登録した登録者が登録した設定を削除せずに継続して保存させる、
    請求項3に記載の操作者判定装置。
  5. 前記制御部は、前記当該ボタンと異なる少なくとも1つのボタンに対して前記更新登録生体情報を登録した登録者による新たな前記登録生体情報を登録する処理が行われた場合、前記当該ボタンと前記元登録生体情報との対応付けを元に戻すと共に前記元登録生体情報を登録した登録者が登録した設定と当該登録者との対応付けを元に戻す
    請求項4に記載の操作者判定装置。
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