JP6535567B2 - ゴムローラの再生方法 - Google Patents

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本発明は、例えば、印刷機で使用されるゴムローラの再生方法に関するものである。
例えば、印刷機は、給紙装置と印刷装置と排紙装置とから構成されている。そして、給紙装置は印刷媒体を供給し、印刷装置は印刷媒体に対して印刷を行い、排紙装置は印刷済の印刷媒体を重ね合わせて排紙する。このような印刷機の印刷装置は、多数のインキローラ、湿し装置の各ローラ、版胴、ブランケット胴などを回転することでインキを供給し、印刷媒体に対して印刷を行う。この多数のインキローラの一部や湿し装置の各ローラ、ブランケット胴は、周面にゴムが巻き付けられたゴムローラにより構成されている。
このゴムローラは、巻き付けられるゴムとして合成ゴム、例えば、ニトリルゴム(NBR)が使用され、一定期間の使用によりインキと反応し、ゴム固体内の可塑剤が抽出されることで、ゴム硬度が初期設定硬度よりも上昇し、ローラの直径が小さくなる。すると、適正量のインキを供給することが困難となり、また、均一なインキ膜厚を形成することが困難となり、印刷品質が低下してしまう。この場合、一定期間使用されたゴムローラに対して、周面のゴムを交換することが実施されている。しかし、ゴムローラにおけるゴムの巻き替え作業には、莫大な部品コストと作業コストが発生してしまう。
このような問題を解決するものとして、例えば、下記特許文献1−3に記載されたものがある。特許文献1に記載されたインキ着けローラは、ローラ芯金上にウレタンゴム単層を形成し、このウレタンゴム単層のゴム硬度をその単層表面温度が25℃の時に40度〜45度に設定したものである。特許文献2に記載されたゴムロールの再生補修方法は、ゴムロールの表面を最小の削り代で研磨した後、未加硫の新ゴムを巻いて金型プレスにより加硫成形するものである。特許文献3に記載されたオフセット印刷法は、印刷ロールから外したシリコーンゴム・ブランケットを液体収容容器に収容された印刷インク中の溶剤であるブチルカルビトールに混和性を示す液体中に所定時間浸漬して、ブランケットに含有されているブチルカルビトールを液体中へ抽出するものである。
特開平10−272765号公報 特開平09−155427号公報 特開平09−254365号公報
ところが、上述した特許文献1のインキ着けローラのように、ローラ芯金上のウレタンゴム単層のゴム硬度を温度に対して特定の硬度に形成することは困難であり、製造コストが増加してしまう。また、特許文献2のゴムロールの再生補修方法のように、ゴムロールの表面を研磨した後に新ゴムを加硫成形すると、製造コストが増加してしまう。更に、特許文献3のオフセット印刷法のように、印刷ロールから外したシリコーンゴム・ブランケットを液体中に浸漬すると、ブランケットに対して使用しない裏面や端面に対して液体が作用することとなり、ブランケットの厚さが不均一となってしまうおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、再生コストの増加を抑制しながらゴムの硬度を適正に低下させて再生することができるゴムローラの再生方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のゴムローラの再生方法は、ゴムローラの表面に可塑剤が含まれる溶剤を供給する工程と、前記ゴムローラの表面に押圧力を付与する工程と、を有することを特徴とするものである。
従って、ゴムローラの表面に可塑剤が含まれる溶剤を供給し、ゴムローラの表面に押圧力を付与すると、この押圧によるゴムローラの表面の収縮時に溶剤に含まれる可塑剤が表面から内部に入り込んで膨張する。すると、ゴムローラのゴム硬度が低下すると共に、外径が大きくなって初期に近い状態に戻る。その結果、ゴムローラに対する高価な再生処理を行う必要がなく、再生コストの増加を抑制することができ、ゴムの硬度を適正に低下させて再生することができる。
本発明のゴムローラの再生方法では、前記ゴムローラの表面に対して押圧力を付与した状態で前記ゴムローラの表面に前記溶剤を供給することを特徴としている。
従って、ゴムローラの表面に対して押圧力を付与した状態で溶剤を供給することで、押圧によるゴムローラの表面の収縮時に溶剤に含まれる可塑剤を容易に内部に入り込ませることができる。
本発明のゴムローラの再生方法では、表面に前記溶剤が供給された前記ゴムローラの表面に対して押圧力を付与することを特徴としている。
従って、表面に溶剤が供給されたゴムローラの表面に対して押圧力を付与することで、押圧によるゴムローラの表面の収縮時に溶剤に含まれる可塑剤を容易に内部に入り込ませることができる。
本発明のゴムローラの再生方法では、前記ゴムローラの表面に対して押圧力を断続的に付与することを特徴としている。
従って、ゴムローラの表面に対して押圧力を断続的に付与することで、押圧によるゴムローラの表面の収縮が繰り返されることとなり、溶剤に含まれる適量の可塑剤を内部に入り込ませることができる。
本発明のゴムローラの再生方法では、前記ゴムローラの表面と押圧用ローラの表面とを密着させることで、前記押圧用ローラにより前記ゴムローラの表面に押圧力を付与することを特徴としている。
従って、押圧用ローラとゴムローラとを密着させることで、押圧用ローラによりゴムローラの表面に押圧力を付与するため、ゴムローラの軸心方向に対して均一な押圧力を付与することができ、ゴムローラの軸心方向の全ての領域にわたってその硬度を均一に低下させることができる。
本発明のゴムローラの再生方法では、前記ゴムローラまたは前記押圧用ローラを回転させることで、前記ゴムローラの表面の全周にわたって押圧力を付与することを特徴としている。
従って、ゴムローラまたは押圧用ローラを回転させてゴムローラの全周にわたって押圧力を付与するため、ゴムローラの周方向に対して均一な押圧力を付与することができ、ゴムローラの周方向の全ての領域にわたってその硬度を均一に低下させることができる。
本発明のゴムローラの再生方法では、前記ゴムローラと前記押圧用ローラを軸心方向に往復相対移動させることを特徴としている。
従って、ゴムローラと押圧用ローラを軸心方向に往復相対移動させると、溶剤がゴムローラの軸心方向の領域に対して均一に供給されることとなり、ゴムローラの軸心方向の全ての領域にわたってその硬度を均一に低下させることができる。
本発明のゴムローラの再生方法では、前記ゴムローラの回転方向における押圧力の付与位置より下流側に位置する前記ゴムローラの表面に対してグレーズ除去部材を接触させることを特徴としている。
従って、ゴムローラの表面に対してグレーズ除去部材を接触させることで、溶剤によりゴムローラの表面から剥離されたグレーズを容易に除去することができる。
本発明のゴムローラの再生方法では、前記グレーズ除去部材を前記ゴムローラの軸心方向に往復移動させることを特徴としている。
従って、グレーズ除去部材をゴムローラの軸心方向に往復移動させると、溶剤がゴムローラの軸心方向の領域に対して均一に供給されることとなり、ゴムローラの軸心方向の全ての領域にわたって溶剤によりゴムローラの表面から剥離されたグレーズを除去することができる。
本発明のゴムローラの再生方法によれば、ゴムローラの表面に可塑剤が含まれる溶剤を供給する工程と、ゴムローラの表面に押圧力を付与する工程とを設けるので、再生コストの増加を抑制しながらゴムの硬度を適正に低下させて再生することができる。
図1は、第1実施形態のゴムローラの再生方法を表す概略図である。 図2は、第1実施形態のゴムローラの再生方法を表す斜視図である。 図3は、第1実施形態のゴムローラの再生結果を表すグラフである。 図4は、第2実施形態のゴムローラの再生方法を表す斜視図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るゴムローラの再生方法の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のゴムローラの再生方法を表す概略図、図2は、第1実施形態のゴムローラの再生方法を表す斜視図である。
印刷機は、給紙装置と印刷装置と排紙装置とから構成されており、印刷装置は、インキ供給装置としてのインキ供給源、インキ元ローラ、インキライダーローラと、湿し装置としての水着けローラ、水往復ローラ、水ライダーローラ、水練りローラ、インキ受渡しローラ、インキ練りローラ、インキ往復ローラ、インキ着けローラと、版胴と、ブランケット胴などにより構成されている。この場合、インキライダーローラ、インキ練りローラ、インキ着けローラ、水着けローラ、水ライダーローラ、水練りローラは、ゴムローラであって、金属製(または、カーボン製)のローラ本体の外周面に合成ゴム、例えば、ニトリルゴム(NBR)製のゴムが巻付けられて形成されている。
ところで、このゴムローラは、一定期間の使用によりインキと反応し、このインキに含まれる可塑剤抽出成分によりゴム固体内の可塑剤が抽出されることで、ゴム硬度が上昇し、ローラの直径が小さくなる。第1実施形態のゴムローラの再生方法は、一定期間の使用によりゴム硬度が上昇し、ローラの直径が小さくなり、表面にグレーズが付着したゴムローラを初期に近い状態に戻すものである。
第1実施形態のゴムローラの再生方法は、ゴムローラの表面に可塑剤が含まれる溶剤を供給する工程と、このゴムローラの表面に押圧力を付与する工程とを有している。
第1実施形態において、図1及び図2に示すように、ゴムローラ11は、軸心方向における各端部に設けられた各支持軸12により回転自在に支持されている。押圧用ローラ21は、ゴムローラ11に隣接して配置され、軸心方向における各端部に設けられた各支持軸22により回転自在に支持されている。押圧用ローラ21は、ゴムローラ11を押圧したときに、このゴムローラ11を弾性変形させることができるものであればよく、表面の硬度がゴムローラ11の硬度と同等、または、ゴムローラ11の硬度より高い硬度のローラであることが望ましい。
グレーズ除去部材としての除去プレート31は、ゴムローラ11の表面に接触する除去面32が設けられている。
溶剤Sは、可塑剤が含まれる溶液であって、ゴムローラ11の表面に供給可能となっている。可塑剤は、ゴムローラ11の表面配置されたゴム層に柔軟性を与える物質である。例えば、この溶剤Sは、脂肪酸エステル類適用される。例えば、下記のものである。
ジカルボン酸エステル R1OOC−(CH2)n−COOR2
ここで、R1及びR2はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、nは1〜8の整数である。
そして、ジカルボン酸エステルは、エステル溶剤とプロピルアルコールの混合液である。
エステル溶剤
グルタル酸ジメチルエステル CH3OOC−(CH2)3−COOCH3
n−プロピルアルコール CH3CH2CH2OH
また、ゴムローラ11に対して、ゴムの硬度を低下させる役目と、ローラ径を回復させる役目としては、エステル溶剤が有効的であり、グレーズを剥離させる役目としては、アルコールが有効的である。
以下、第1実施形態のゴムローラの再生方法について具体的に説明する。まず、ゴムローラ11の表面と押圧用ローラ21の表面とを密着させることで、この押圧用ローラ21によりゴムローラ11の表面に押圧力Cを付与する。次に、この状態で、ゴムローラ11または押圧用ローラ21を所定速度で回転することで、対接しているゴムローラ11と押圧用ローラ21を連れ回りさせ、押圧用ローラ21によりゴムローラ11の表面の全周にわたって押圧力Cを付与する。このとき、ゴムローラ11は、図1にて、中心O1を中心に反時計回り方向(矢印A)に回転し、押圧用ローラ21は、図1にて、中心O2を中心に時計回り方向(矢印B)に回転する。
そして、ゴムローラ11が回転し、押圧用ローラ21により表面の全周にわたって押圧力Cが付与された状態で、可塑剤を含む溶剤Sを上方からゴムローラ11の表面に滴下する。すると、ゴムローラ11が矢印A方向に回転し、押圧用ローラ21が矢印B方向に回転するため、ゴムローラ11と押圧用ローラ21との対接位置に溶剤Sが溜まり、この溶剤Sがゴムローラ11の軸心方向に広がることで、ゴムローラ11の軸心方向における全ての表面に溶剤Sが塗布されることとなる。また、ゴムローラ11と押圧用ローラ21が対接した状態で回転することで、溶剤Sがゴムローラ11の周方向における全ての表面に塗布されることとなる。なお、ゴムローラ11と押圧用ローラ21とは、同期回転であってもよく、異速(スリップ)回転であってもよい。
このとき、ゴムローラ11は、溶剤Sが塗布されるだけでなく、押圧力Cが付与されることから、可塑剤がゴムローラ11内に入り込みやすくなる。即ち、ゴムローラ11は、押圧用ローラ21の対接位置だけに押圧力Cが付与されるため、ゴムローラ11の表面に対して押圧力Cが断続的に付与されることとなる。そのため、ゴムローラ11は、押圧用ローラ21による押圧力Cにより収縮し、特に、その押圧力Cが開放されるときに溶剤Sに含まれる可塑剤が表面から内部に入り込んで膨張する。すると、ゴムローラ11は、ゴムの硬度が低下すると共に、外径が大きくなって初期に近い状態に戻る。
また、ゴムローラ11は、表面に溶剤Sが付着した状態で押圧力Cを付与することから、表面に付着しているグレーズが剥離されやすくなる。ここで、除去プレート31の除去面32をゴムローラ11の表面に接触させると共に、この除去プレート31をゴムローラ11の軸心方向(矢印D)に往復移動させる。すると、ゴムローラ11の表面に浮き出したグレーズが除去プレート31により除去される。この場合、ゴムローラ11の表面に溶剤Sが十分に塗布されてから、除去プレート31をゴムローラ11の表面に接触させることが望ましい。
図3は、第1実施形態のゴムローラの再生結果を表すグラフである。この図3のグラフは、ゴムローラを再生処理した後のゴム硬度の変化を表すものである。このゴムローラ11は、未使用のゴムローラにおける初期のゴム硬度30であり、一定期間にわたって使用することで、ゴム硬度35まで上昇したものである。そして、この図3にて、一点鎖線で表すものは、ゴムローラに対して押圧力を付与しないゴムローラの再生方法で処理したゴムローラのゴム硬度を表し、実線で表すものは、ゴムローラに対して押圧力を付与する第1実施形態のゴムローラの再生方法で処理したゴムローラのゴム硬度を表す。ここで、押圧力を付与しないゴムローラの再生方法とは、ゴムローラ11に対して所定時間にわたって可塑剤を含む溶剤Sを滴下するだけで押圧力を付与しない方法である。但し、溶剤S種類や処理時間などは、第1実施形態のゴムローラの再生方法と同様である。また、ゴムローラのゴム硬度は、軸方向の異なる4個所での計測値を平均したものである。なお、このゴム硬度は、日本工業規格JIS K 6253で規定された規格である。
この図3のグラフからわかるように、再生前、ゴム硬度35であったゴムローラに対して、一点鎖線で表す押圧力を付与しないゴムローラの再生方法で処理したゴムローラは、再生直後にゴム硬度30付近まで低下するが、時間の経過と共にゴム硬度が上昇し、15日を経過したとき、ゴム硬度33近傍まで上昇した。一方、再生前、ゴム硬度35であったゴムローラに対して、実線で表す押圧力を付与する第1実施形態のゴムローラの再生方法で処理したゴムローラは、再生直後にゴム硬度29付近まで低下し、時間の経過と共にゴム硬度が上昇するが、15程度日を経過したとき、初期のゴム硬度30に近いゴム硬度30.3までの上昇で維持された。このように押圧力を付与する第1実施形態のゴムローラの再生方法は、押圧力を付与しないゴムローラの再生方法に対して、ゴムの硬度を低下させる効果が十分に高いことがわかる。
このように第1実施形態のゴムローラの再生方法にあっては、ゴムローラ11の表面に可塑剤が含まれる溶剤Sを供給する工程と、ゴムローラ11の表面に押圧力を付与する工程とを有している。
従って、ゴムローラ11の表面に可塑剤が含まれる溶剤Sを供給し、ゴムローラ11の表面に押圧力Cを付与すると、この押圧によるゴムローラ11の表面の収縮時に溶剤Sに含まれる可塑剤が表面から内部に入り込んで膨張する。すると、ゴムローラ11のゴムの硬度が低下すると共に、外径が大きくなって初期に近い状態に戻る。その結果、ゴムローラ11に対する高価な再生処理を行う必要がなく、再生コストの増加を抑制することができ、ゴムの硬度を適正に低下させて再生することができる。
一定期間にわたって使用したゴムローラ11は、表面が硬化すると共に直径が収縮し、表面にグレーズが付着して堆積してしまう。このゴムローラ11の表面に可塑剤が含まれる溶剤Sを単に塗布するだけでは、一時的にゴムの硬度が低下するものの、すぐに元の硬度まで戻ってしまう。そこで、第1実施形態のように、ゴムローラ11の表面に可塑剤が含まれる溶剤Sを塗布した状態で押圧力Cを付与すると、ゴムローラ11の収縮時にスポンジ効果により溶液Sが内部に入り込みやすくなり、可塑剤が内部に停留しやすくなる。そのため、ゴムローラ11のゴムの硬度を効果的に低下させて再生することができる。
第1実施形態のゴムローラの再生方法では、ゴムローラ11の表面に対して押圧力Cを付与した状態でゴムローラ11の表面に溶剤Sを供給している。従って、ゴムローラ11の表面に押圧力Cを付与した状態で溶剤Sを供給することで、押圧によるゴムローラ11の表面の収縮時に溶剤Sに含まれる可塑剤を容易に内部に入り込ませることができる。
第1実施形態のゴムローラの再生方法では、表面に溶剤Sが供給されたゴムローラ11の表面に対して押圧力Cを付与している。従って、表面に溶剤Sが供給されたゴムローラ11の表面に対して押圧力Cを付与することで、押圧によるゴムローラ11の表面の収縮時に溶剤Sに含まれる可塑剤を容易に内部に入り込ませることができる。
第1実施形態のゴムローラの再生方法では、ゴムローラ11の表面に対して押圧力Cを断続的に付与している。従って、ゴムローラ11の表面に対して押圧力Cを断続的に付与することで、押圧によるゴムローラ11の表面の収縮が繰り返されることとなり、溶剤Sに含まれる適量の可塑剤を内部に入り込ませることができる。
第1実施形態のゴムローラの再生方法では、ゴムローラ11の表面と押圧用ローラ21の表面とを密着させることで、押圧用ローラ21によりゴムローラ11の表面に押圧力Cを付与している。従って、ゴムローラ11の軸心方向に対して均一な押圧力Cを付与することができ、ゴムローラ11の表面が凹凸形状となることなく、ゴムローラ11の軸心方向の全ての領域にわたってその硬度を均一に低下させることができる。
第1実施形態のゴムローラの再生方法では、ゴムローラ11または押圧用ローラ21を回転させることで、ゴムローラ11の表面の全周にわたって押圧力Cを付与している。従って、ゴムローラ11の周方向に対して均一な押圧力Cを付与することができ、ゴムローラ11の周方向の全ての領域にわたってその硬度を均一に低下させることができる。
第1実施形態のゴムローラの再生方法では、ゴムローラ11の回転方向における押圧力Cの付与位置より下流側に位置するゴムローラの表面に対して除去プレート31を接触させている。従って、溶剤Sによりゴムローラ11の表面から剥離されたグレーズを容易に除去することができる。
第1実施形態のゴムローラの再生方法では、除去プレート31をゴムローラの軸心方向に往復移動させている。従って、除去プレート31をゴムローラ11の軸心方向に往復移動させると、溶剤Sがゴムローラ11の軸心方向の領域に対して均一に供給されることとなり、ゴムローラ11の軸心方向の全ての領域にわたって溶剤Sによりゴムローラ11の表面から剥離されたグレーズを除去することができる。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態のゴムローラの再生方法を表す斜視図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態のゴムローラの再生方法は、ゴムローラの表面に可塑剤が含まれる溶剤を供給する工程と、このゴムローラの表面に押圧力Cを付与する工程とを有している。
以下、第2実施形態のゴムローラの再生方法について具体的に説明する。図4に示すように、まず、ゴムローラ11の表面と押圧用ローラ21の表面とを密着させることで、この押圧用ローラ21によりゴムローラ11の表面に押圧力Cを付与する。次に、この状態で、ゴムローラ11または押圧用ローラ21を所定速度で回転することで、対接しているゴムローラ11と押圧用ローラ21を連れ回りさせ、押圧用ローラ21によりゴムローラ11の表面の全周にわたって押圧力Cを付与する。このとき、ゴムローラ11は、図3にて、反時計回り方向(矢印A)に回転し、押圧用ローラ21は、図1にて、時計回り方向(矢印B)に回転する。
また、このとき、ゴムローラ11をその軸心方向(矢印E)に往復移動させると共に、除去プレート31の除去面32をゴムローラ11の表面に接触させる。即ち、ゴムローラ11を押圧用ローラ21と除去プレート31に対して軸心方向に往復相対移動させる。そして、ゴムローラ11が回転すると共に揺動し、押圧用ローラ21により表面の全周にわたって押圧力Cが付与された状態で、可塑剤を含む溶剤Sを上方からゴムローラ11の表面に滴下する。すると、ゴムローラ11が矢印A方向に回転し、押圧用ローラ21が矢印B方向に回転するため、ゴムローラ11と押圧用ローラ21との対接位置に溶剤Sが溜まり、且つ、ゴムローラ11と押圧用ローラ21が軸心方向に往復相対移動するため、溶剤Sがゴムローラ11の軸心方向に広がりやすくなり、ゴムローラ11の軸心方向における全ての表面に溶剤Sが塗布されることとなる。また、ゴムローラ11と押圧用ローラ21が対接した状態で回転することで、溶剤Sがゴムローラ11の周方向における全ての表面に塗布されることとなる。
このとき、ゴムローラ11は、押圧用ローラ21の対接位置だけに押圧力Cが付与されることから、ゴムローラ11の表面に対して押圧力Cが断続的に付与されることとなる。そのため、ゴムローラ11は、押圧用ローラ21による押圧力Cが開放されるときに溶剤Sに含まれる可塑剤が表面から内部に入り込んで膨張する。すると、ゴムローラ11は、ゴムの硬度が低下すると共に、外径が大きくなって初期に近い状態に戻る。
また、ゴムローラ11は、表面に溶剤Sが付着した状態で押圧力Cを付与することから、表面に付着しているグレーズが剥離されやすくなる。ここで、除去プレート31の除去面32がゴムローラ11の表面に接触し、且つ、ゴムローラ11と除去プレート31が軸心方向に往復相対移動していることから、ゴムローラ11と除去プレート31とは、ゴムローラ11の交差する2方向に相対移動することとなり、ゴムローラ11の表面の全域に浮き出したグレーズが除去プレート31により均一に除去される。
このように第2実施形態のゴムローラの再生方法にあっては、ゴムローラ11の表面に対して押圧力Cを付与した状態でゴムローラ11の表面に溶剤Sを供給し、押圧用ローラ21に対してゴムローラ11を軸心方向に往復移動させることで、ゴムローラ11と押圧用ローラ21とを軸心方向に往復相対移動させている。
従って、押圧用ローラ21の押圧によるゴムローラ11の表面の収縮時に、溶剤Sに含まれる可塑剤を容易に内部に入り込ませることができる。また、ゴムローラ11と押圧用ローラ21を軸心方向に往復相対移動させることで、溶剤Sがゴムローラ11の軸心方向の領域に対して均一に供給されることとなり、ゴムローラ11の軸心方向の全ての領域にわたってその硬度を均一に低下させることができる。
なお、本発明のゴムローラの再生方法は、ゴムローラ11の表面に可塑剤が含まれる溶剤Sを供給する工程と、このゴムローラ11の表面に押圧力Cを付与する工程とを有するものであり、各実施形態では、ゴムローラ11と押圧用ローラ21を密着させて押圧力Cを付与した後に各ローラ11,21を回転し、溶剤Sをゴムローラ11の表面に滴下したが、この方法に限定されるものではない。例えば、ゴムローラ11または押圧用ローラ21を回転した後に密着させ、溶剤Sをゴムローラ11の表面に滴下してもよい。更に、溶剤Sをゴムローラ11または押圧用ローラ21の表面に滴下した後、ゴムローラ11と押圧用ローラ21を密着させて押圧力Cを付与した後に各ローラ11,21を回転してもよい。この順序は、いずれでもよく、最終的に、溶剤Sがゴムローラ11の表面に塗布された状態でゴムローラの表面に押圧力Cが付与されればよい。
また、上述した実施形態では、ゴムローラ11と押圧用ローラ21と除去プレート31をそれぞれ1個を組み合わせて構成したが、1個の押圧用ローラ21により複数のゴムローラ11を押圧するように構成してもよい。また、ゴムローラ11の外径と押圧用ローラ21の外径が同様である必要はなく、一方が大径または小径であってもよい。
また、上述した実施形態では、ゴムローラ11と押圧用ローラ21の回転方向を異なる方向とし、対接位置での移動方向を同方向としたが、ゴムローラ11と押圧用ローラ21の回転方向を同方向とし、対接位置での移動方向を異なる方向としてもよい。
また、上述した実施形態では、ゴムローラ11の表面の全面に溶剤Sを供給し、このゴムローラ11に押圧力Cを付与するように構成したが、ゴムローラ11に対して軸方向の長さの短い押圧用ローラを設け、ゴムローラ11の表面の一部の面に溶剤Sを供給し、このゴムローラ11に押圧力Cを付与するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、溶剤Sをゴムローラ11の表面に上方から滴下したが、側方や下方からスプレーして供給してもよい。
また、上述した実施形態では、押圧用ローラ21によりゴムローラ11の表面に押圧力Cを付与したが、この方法に限定されるものではなく、押圧用ローラではなく押圧面を有する別の押圧用部材によりゴムローラ11の表面に押圧力Cを付与してもよい。また、ゴムローラ11を押圧プレート上で転動させて表面に押圧力Cを付与してもよい。更に、ゴムローラ11に押圧力Cを付与するものとして、例えば、溶液の吐出圧によりゴムローラ11に押圧力を付与したり、圧力容器内に充填した溶液内にゴムローラ11を浸漬して内部に圧力を付与したりしてもよい。
また、上述した第2実施形態では、押圧用ローラ21に対してゴムローラ11を軸心方向に往復移動させたが、ゴムローラ11に対して押圧用ローラ21を軸心方向に往復移動させてもよい。
11 ゴムローラ
21 押圧用ローラ
31 除去プレート(グレーズ除去部材)
S 溶剤

Claims (9)

  1. ゴムローラの表面に可塑剤が含まれる溶剤を供給する工程と、
    前記ゴムローラの表面に押圧力を付与する工程と、
    を有することを特徴とするゴムローラの再生方法。
  2. 前記ゴムローラの表面に対して押圧力を付与した状態で前記ゴムローラの表面に前記溶剤を供給することを特徴とする請求項1に記載のゴムローラの再生方法。
  3. 表面に前記溶剤が供給された前記ゴムローラの表面に対して押圧力を付与することを特徴とする請求項1に記載のゴムローラの再生方法。
  4. 前記ゴムローラの表面に対して押圧力を断続的に付与することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のゴムローラの再生方法。
  5. 前記ゴムローラの表面と押圧用ローラの表面とを密着させることで、前記押圧用ローラにより前記ゴムローラの表面に押圧力を付与することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のゴムローラの再生方法。
  6. 前記ゴムローラまたは前記押圧用ローラを回転させることで、前記ゴムローラの表面の全周にわたって押圧力を付与することを特徴とする請求項5に記載のゴムローラの再生方法。
  7. 前記ゴムローラと前記押圧用ローラを軸心方向に往復相対移動させることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のゴムローラの再生方法。
  8. 前記ゴムローラの回転方向における押圧力の付与位置より下流側に位置する前記ゴムローラの表面に対してグレーズ除去部材を接触させることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のゴムローラの再生方法。
  9. 前記グレーズ除去部材を前記ゴムローラの軸心方向に往復移動させることを特徴とする請求項8に記載のゴムローラの再生方法。
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