JP6535251B2 - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、トレッド部に、主溝と主溝よりも浅い浅溝を備えた自動二輪車用タイヤに関する。
自動二輪車用タイヤでは、旋回時の傾き(キャンバー角)に応じて、種々の性能が要求され、キャンバー角が比較的小さい低キャンバー時には、乗員の操作に対する応答性能とウエット路面におけるウエット性能も要求される。これに対し、従来、複数の主溝と複数の副凹部を所定のパターンで配置して、ステアリング性能と排水性能等を維持するタイヤが知られている(特許文献1参照)。
ところが、特許文献1に記載された従来のタイヤでは、主溝の周辺の副凹部が主溝に比べて短過ぎるため、副凹部により主溝の排水を充分に補助できないことがある。また、主溝の旋回内側となる接地部分の剛性が高く、低キャンバー時に、タイヤの横方向の滑りを抑制する効果が小さくなる虞がある。そのため、従来のタイヤでは、低キャンバー時の応答性能とウエット性能とを共に向上させて両性能を両立させるのは難しい。
特表2012−513930号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、低キャンバー時に、自動二輪車用タイヤの応答性能とウエット性能とを向上させて両性能を両立させることである。
本発明は、トレッド部の踏面に、主溝と主溝よりも浅い浅溝を備えた自動二輪車用タイヤである。タイヤ赤道とトレッド端の間のトレッド部の踏面を、タイヤ赤道側のセンター領域とトレッド端側のショルダー領域とに2等分したときに、自動二輪車用タイヤは、センター領域に、タイヤ周方向に対して傾斜して延びる傾斜主溝を備える。傾斜主溝に沿って延びる部分を有する傾斜浅溝が、傾斜主溝のタイヤ幅方向外側に形成される。傾斜浅溝のタイヤ周方向の長さが、傾斜主溝のタイヤ周方向の長さの50〜100%の長さである。センター領域をタイヤ幅方向内側の内側センター領域とタイヤ幅方向外側の外側センター領域とに2等分し、ショルダー領域をタイヤ幅方向内側の内側ショルダー領域とタイヤ幅方向外側の外側ショルダー領域とに2等分したときに、各領域における浅溝のネガティブ比が、外側センター領域で最も大きくなる。
本発明によれば、低キャンバー時に、自動二輪車用タイヤの応答性能とウエット性能とを向上させて両性能を両立させることができる。
本実施形態の自動二輪車用タイヤのタイヤ幅方向の断面図である。 本実施形態の自動二輪車用タイヤのトレッドパターンを示す平面図である。 本実施形態の自動二輪車用タイヤにおけるネガティブ比の分布を示すグラフである。
本発明の自動二輪車用タイヤの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の自動二輪車用タイヤ(以下、タイヤという)は、自動二輪車に装着される空気入りタイヤであり、種々の自動二輪車のリム(前輪リム、後輪リム)に装着される。
図1は、本実施形態のタイヤ1のタイヤ幅方向Hの断面図であり、正規状態のタイヤ1をタイヤ幅方向Hに切断した断面を示している。
ここでは、正規状態とは、タイヤ1を正規リムに装着して、タイヤ1に正規内圧を充填し、タイヤ1を無負荷にしたときの状態である。タイヤ1に関する寸法、位置、領域等は、正規状態のタイヤ1における寸法、位置、領域等である。また、正規リムと正規内圧は、タイヤ1に適用される規格により規定される。例えば、JATMA YEAR BOOK(日本自動車タイヤ協会規格)では、正規リムは標準リムであり、正規内圧は最高空気圧である。タイヤ1の使用地又は製造地において、他の規格が適用されるときには、各々の規格に従って、タイヤ1の正規状態が規定される。他の規格は、例えば、アメリカ合衆国ではTRA(The Tire and Rim Association Inc.)のYEAR BOOKであり、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organization)のSTANDARDS MANUALである。
図示のように、タイヤ1は、路面に接する環状のトレッド部2と、トレッド部2のタイヤ半径方向Kの内側に位置する一対のビード部3と、トレッド部2の端部とビード部3の間に位置する一対のサイドウォール部4を備えている。また、タイヤ1は、ビード部3に配置された環状のビードコア5と、カーカス6と、トレッド部2に配置されたベルト7と、トレッドゴム8を備えている。カーカス6は、1層以上のカーカスプライにより形成され、一方のビードコア5から他方のビードコア5まで配置される。ベルト7は、複数並列するコードを有し、カーカス6のタイヤ半径方向Kの外側に配置される。
トレッドゴム8は、トレッド部2の路面に接する部分(トレッド部2の外周部)であり、ベルト7のタイヤ半径方向Kの外側に配置される。トレッドゴム8はトレッド部2の外周全体に配置されており、トレッドゴム8の外周面はトレッド部2の踏面9になっている。トレッド部2の踏面9は、トレッド部2の路面に接する接地面(トレッド部2の外周の表面)であり、両トレッド端TEの間に位置する。トレッド端TEは、踏面9のタイヤ幅方向Hの両端であり、トレッド部2(踏面9)のタイヤ幅方向Hの最外側に位置する。タイヤ赤道CLは、トレッド部2の踏面9のタイヤ幅方向Hの中心に位置する。
トレッド部2のタイヤ幅方向Hの断面において、トレッド部2の表面(踏面9)に沿うトレッド部2の幅(トレッド幅)をW、トレッド部2の表面に沿うトレッド部2の半分の幅(トレッド半幅)をLとする。トレッド幅Wは、両トレッド端TEの間のトレッド部2の表面に沿う距離(ペリフェリ長)である。トレッド半幅Lは、タイヤ赤道CLとトレッド端TEの間のトレッド部2の表面に沿う距離であり、トレッド幅Wの半分の値(W/2)になっている。
図2は、本実施形態のタイヤ1のトレッドパターンを示す平面図であり、トレッド部2のタイヤ周方向Sの一部を展開して示している。
図示のように、タイヤ1は、トレッド部2の踏面9に、複数の主溝21〜23と複数の浅溝31、32を備えている。浅溝31、32は、主溝21〜23よりも浅い副溝であり、主溝21〜23と浅溝31、32は、トレッド部2のトレッドゴム8に形成されている。
全ての浅溝31、32の深さは、全ての主溝21〜23の深さよりも浅く、全ての浅溝31、32の幅は、全ての主溝21〜23の幅よりも狭い。例えば、主溝21〜23の深さは2〜7mmであり、浅溝31、32の深さは0.1〜1mmである。浅溝31、32により、トレッド部2の剛性を確保しつつ、タイヤ1の排水性能が向上する。
複数の主溝21〜23は、それぞれタイヤ赤道CL側の一端からトレッド端TE側の他端に向かって、タイヤ周方向Sに対して傾斜して延びる。また、主溝21〜23は、第1主溝21、第2主溝22、及び、第3主溝23からなり、タイヤ周方向Sに対して同じ方向に傾斜する。第1主溝21は、主溝21〜23のうち最もタイヤ赤道CLに近く、湾曲形状に形成されている。第2主溝22は、第1主溝21のタイヤ幅方向Hの外側に位置し、第1主溝21とトレッド端TEの間に形成される。
タイヤ赤道CLの両側で、第1、第2主溝21、22は、2つの第3主溝23の間に形成され、第1、第2主溝21、22と第3主溝23は、タイヤ周方向Sに沿って交互に配置される。第2主溝22と第3主溝23は、直線状に形成され、並列して配置される。第1主溝21の一端は、第2主溝22の一端よりもタイヤ幅方向Hの内側(タイヤ赤道CL側)に位置し、第2主溝22の他端は、第1主溝21の他端よりもタイヤ幅方向Hの外側(トレッド端TE側)に位置する。
浅溝31、32は、第1浅溝31と第2浅溝32からなり、第1浅溝31と第2浅溝32は、タイヤ赤道CLの両側で、タイヤ周方向Sに沿って交互に配置される。第1浅溝31は、第1主溝21のタイヤ幅方向Hの外側に位置し、第1主溝21と第2主溝22の間に形成される。また、第1浅溝31は、第1主溝21の全体に亘って第1主溝21に隣接し、第1主溝21の他端と第2主溝22の一端との間で第1主溝21に沿って延びる。第2浅溝32は、第1主溝21からトレッド端TEまで延びるように、第1主溝21と第3主溝23の間に形成される。
タイヤ赤道CLの両側のそれぞれにおいて、タイヤ赤道CLとトレッド端TEの間のトレッド部2の踏面9(トレッド半幅Lの領域)を、タイヤ赤道CL側のセンター領域M(タイヤ赤道側領域)と、トレッド端TE側(ショルダー部側)のショルダー領域P(トレッド端側領域)とに2等分する。タイヤ赤道CLとトレッド端TEの間で、トレッド部2の踏面9が、トレッド部2の表面に沿うトレッド半幅Lの半分の位置(L/2の位置)でタイヤ幅方向Hに2等分されて、センター領域Mとショルダー領域Pが、トレッド部2の踏面9に区画される。トレッド部2のタイヤ幅方向Hの断面において、センター領域Mとショルダー領域Pのトレッド部2の表面に沿う幅は、同じ幅であり、センター領域Mとショルダー領域Pの境界は、タイヤ赤道CLからトレッド部2の表面に沿ってL/2離れた位置に配置される。
タイヤ1は、踏面9のセンター領域Mに、タイヤ周方向Sに対して傾斜して延びる傾斜主溝24と、各傾斜主溝24のタイヤ幅方向Hの外側に形成された少なくとも1つの傾斜浅溝33を備える。ここでは、第1主溝21が、センター領域Mに配置された傾斜主溝24であり、第1浅溝31の一部が、タイヤ周方向Sに対して傾斜して延びる傾斜浅溝33である。第1浅溝31は、2つの傾斜浅溝33と他の部分からなる。2つの傾斜浅溝33は、傾斜主溝24のタイヤ幅方向Hの外側に位置して、傾斜主溝24に沿って延びる。傾斜主溝24と傾斜浅溝33は、タイヤ周方向Sに対して同じ方向に傾斜し、傾斜浅溝33の一部は、傾斜主溝24の一部と平行に形成される。
傾斜浅溝33は、傾斜主溝24のタイヤ幅方向Hの外側に隣接し、傾斜主溝24の一端と他端の間の領域に配置される。傾斜浅溝33のタイヤ周方向Sの長さG1は、傾斜主溝24のタイヤ周方向Sの長さG2の50〜100%の長さであり、長さG1は、(0.5×G2)以上(1.0×G2)以下の長さになっている。傾斜浅溝33の長さG1は、傾斜浅溝33のタイヤ周方向Sに最も離れた2箇所の間のタイヤ周方向Sの距離であり、傾斜主溝24の長さG2は、傾斜主溝24のタイヤ周方向Sに最も離れた2箇所の間のタイヤ周方向Sの距離である。2つの傾斜浅溝33は、傾斜主溝24(第1主溝21)と第2主溝22の間に位置し、互いに隣接して、平行に形成されている。
センター領域Mを、タイヤ幅方向Hの内側の内側センター領域M1とタイヤ幅方向Hの外側の外側センター領域M2とに2等分し、ショルダー領域Pを、タイヤ幅方向Hの内側の内側ショルダー領域P1とタイヤ幅方向Hの外側の外側ショルダー領域P2とに2等分する。タイヤ赤道CLとトレッド端TEの間で、トレッド部2の踏面9が、トレッド部2の表面に沿うトレッド半幅Lの1/4の距離(L/4)で順に区画されて、タイヤ幅方向Hに4等分される。これにより、4つの領域M1、M2、P1、P2が、トレッド部2の踏面9に、同じ幅に区画される。各領域M1、M2、P1、P2における浅溝31、32のネガティブ比を比較すると、ネガティブ比は、外側センター領域M2で最も大きくなる。
各領域M1、M2、P1、P2における浅溝31、32のネガティブ比は、各領域M1、M2、P1、P2の面積に対する、各領域M1、M2、P1、P2内に位置する浅溝31、32の面積の比である。各領域M1、M2、P1、P2の面積は、トレッド部2にトレッドパターンの要素(溝、凸部、凹部等)がない状態での領域M1、M2、P1、P2のそれぞれの面積である。また、浅溝31、32の面積は、各領域M1、M2、P1、P2の踏面9における浅溝31、32の開口部の総面積(開口面積)である。各領域M1、M2、P1、P2の面積と各領域M1、M2、P1、P2内に位置する浅溝31、32の面積とから、浅溝31、32のネガティブ比が領域M1、M2、P1、P2毎に算出される。
トレッド部2の踏面9を更に細分して、浅溝31、32と主溝21〜23のネガティブ比を比較する。ここでは、タイヤ赤道CLの両側のそれぞれにおいて、タイヤ赤道CLとトレッド端TEの間のトレッド部2の踏面9を、タイヤ赤道CLからトレッド端TEに向かって第1〜第8領域F1〜F8に8等分する。
タイヤ赤道CLとトレッド端TEの間で、トレッド部2の踏面9が、トレッド部2の表面に沿うトレッド半幅Lの1/8の距離(L/8)で順に区画されて、タイヤ幅方向Hに8等分される。これにより、第1〜第8領域F1〜F8が、トレッド部2の踏面9に、同じ幅に区画される。第1〜第4領域F1〜F4は、踏面9のセンター領域Mをタイヤ幅方向Hに4等分した領域であり、第5〜第8領域F5〜F8は、踏面9のショルダー領域Pをタイヤ幅方向Hに4等分した領域である。
各領域F1〜F8における浅溝31、32のネガティブ比は、各領域F1〜F8の面積に対する、各領域F1〜F8内に位置する浅溝31、32の面積の比である。各領域F1〜F8の面積は、トレッド部2にトレッドパターンの要素(溝、凸部、凹部等)がない状態での第1〜第8領域F1〜F8のそれぞれの面積である。また、浅溝31、32の面積は、各領域F1〜F8の踏面9における浅溝31、32の開口部の総面積(開口面積)である。各領域F1〜F8の面積と各領域F1〜F8内に位置する浅溝31、32の面積とから、浅溝31、32のネガティブ比が領域F1〜F8毎に算出される。
各領域F1〜F8における主溝21〜23のネガティブ比は、各領域F1〜F8の面積に対する、各領域F1〜F8内に位置する主溝21〜23の面積の比である。主溝21〜23の面積は、各領域F1〜F8の踏面9における主溝21〜23の開口部の総面積(開口面積)である。各領域F1〜F8の面積と各領域F1〜F8内に位置する主溝21〜23の面積とから、主溝21〜23のネガティブ比が領域F1〜F8毎に算出される。
図3は、本実施形態のタイヤ1におけるネガティブ比の分布を示すグラフであり、第1〜第8領域F1〜F8における浅溝31、32のネガティブ比N1(%)と主溝21〜23のネガティブ比N2(%)を示している。
図示のように、各領域F1〜F8における浅溝31、32のネガティブ比N1を比較すると、ネガティブ比N1は、第3領域F3で最も大きくなる(図3では、9%)。また、各領域F1〜F8における浅溝31、32のネガティブ比N1は、第8領域F8で2番目に大きくなる(図3では、3%)。
第3、第8領域F3、F8以外の領域F1、F2、F4〜F7では、浅溝31、32のネガティブ比N1は、第3、第8領域F3、F8の浅溝31、32のネガティブ比N1よりも小さく、略一定の値である。領域F1、F2、F4〜F7では、浅溝31、32のネガティブ比N1の変動が小さく、浅溝31、32のネガティブ比N1が所定の許容範囲内の値である。より具体的には、本実施形態では、領域F1、F2、F4〜F7の浅溝31、32のネガティブ比N1は0〜2%の値である。第1、第2領域F1、F2に浅溝31、32は形成されていないため、第1、第2領域F1、F2の浅溝31、32のネガティブ比N1は0%である。
各領域F1〜F8における主溝21〜23のネガティブ比N2を比較すると、ネガティブ比N2は、第2領域F2で最も大きくなる(図3では、18%)。また、各領域F1〜F8における主溝21〜23のネガティブ比N2は、第4領域F4で2番目に大きく(図3では、11%)、第6領域F6から第8領域F8に向かって次第に小さくなる。第3〜第6領域F3〜F6では、主溝21〜23のネガティブ比N2は、第2領域F2の主溝21〜23のネガティブ比N2よりも小さく、略一定の値である。第3〜第6領域F3〜F6では、主溝21〜23のネガティブ比N2の変動が小さく、主溝21〜23のネガティブ比N2が所定の許容範囲内の値である。より具体的には、本実施形態では、第3〜第6領域F3〜F6の主溝21〜23のネガティブ比N2は7〜11%の値である。第8領域F8に主溝21〜23は形成されていないため、第8領域F8の主溝21〜23のネガティブ比N2は0%である。
タイヤ1は、第8領域F8(図2参照)に、タイヤ周方向Sに延びる複数の周方向浅溝34を備える。ここでは、第2浅溝32の一部が、第8領域F8に形成された周方向浅溝34であり、第2浅溝32が、2つの周方向浅溝34と他の部分からなる。複数の周方向浅溝34は、タイヤ幅方向Hに離間して並列し、タイヤ周方向Sに直線状に延びる。複数の周方向浅溝34のタイヤ周方向Sの長さは、同じ長さである。
次に、キャンバー角が比較的小さい低キャンバー時のタイヤ1の作用・効果について説明する。なお、低キャンバー時とは、垂直方向に対して傾けたタイヤ1のキャンバー角が15°までのときのことである。低キャンバー時に、タイヤ1は、垂直方向に対して、0°より大きく15°以下のキャンバー角で傾く。
旋回に伴い、タイヤ1が傾けられて、タイヤ1のキャンバー角が次第に大きくなる。低キャンバー時には、接地長が最も長くなるセンター領域Mに傾斜主溝24が配置されて、傾斜主溝24により、タイヤ1に要求される排水性能が確保される。また、傾斜主溝24に沿って延びる部分を有する傾斜浅溝33により、排水が補助されて、タイヤ1のウエット性能が向上する。傾斜浅溝33は、傾斜主溝24のタイヤ幅方向Hの外側に形成されており、タイヤ1の旋回内側において、トレッド部2の接地部分の剛性を低下させる。これにより、タイヤ1の旋回内側において、前後方向の力がトレッド部2に発生するのが抑制されて、タイヤ1の横方向の滑りが抑制される。その結果、乗員の操作に対するタイヤ1の応答性能(初期応答性能)が向上する。
例えば、傾斜浅溝33に替えて主溝を形成した場合には、トレッド部2の接地部分内で、主溝同士が近接して、剛性が過度に低下する虞がある。これに対し、傾斜浅溝33を傾斜主溝24のタイヤ幅方向Hの外側に形成することで、剛性の過度な低下が抑制され、剛性が適度に緩和される。その結果、タイヤ1の応答性能が確実に向上する。
傾斜浅溝33のタイヤ周方向Sの長さG1が傾斜主溝24のタイヤ周方向Sの長さG2の50%の長さ(0.5×G2)より短いときには、傾斜浅溝33による排水の補助と剛性の緩和に影響が生じる虞がある。また、傾斜浅溝33の長さG1が傾斜主溝24の長さG2の100%の長さ(1.0×G2)より長いときには、トレッド部2の剛性が必要以上に緩和される虞がある。傾斜浅溝33の長さG1が傾斜主溝24の長さG2の50〜100%の長さであるときには、傾斜浅溝33により、排水がスムースに行われて、タイヤ1のウエット性能が確実に向上する。同時に、傾斜浅溝33により、トレッド部2の接地部分の剛性が調整されて、タイヤ1の応答性能が確実に向上する。
以上説明したように、本実施形態のタイヤ1では、低キャンバー時に、タイヤ1の応答性能とウエット性能とを向上させて、両性能を両立させることができる。
外側センター領域M2における浅溝31、32のネガティブ比は、他の領域M1、P1、P2における浅溝31、32のネガティブ比よりも大きく、浅溝31、32は、最もウエット性能が要求される外側センター領域M2に最も多く配置される。外側センター領域M2の浅溝31、32により、センター領域M2に要求される剛性を確保しつつ、排水を確実に補助することができる。これに伴い、低キャンバー時におけるタイヤ1の応答性能とウエット性能をより向上させることができる。
タイヤ1の耐摩耗性能への影響を低減するため、内側センター領域M1における浅溝31、32のネガティブ比は、他の領域M2、P1、P2における浅溝31、32のネガティブ比より小さくするのが好ましい。また、内側ショルダー領域P1と外側ショルダー領域P2に対しては、ウエット性能の要求が小さく、多くの浅溝31、32を形成する必要はない。
第3領域F3は、外側センター領域M2をタイヤ幅方向Hに2等分した領域のうちのタイヤ幅方向Hの内側の領域である。第3領域F3における浅溝31、32のネガティブ比が他の領域F1、F2、F4〜F8における浅溝31、32のネガティブ比より大きいときには、低キャンバー時に、浅溝31、32により、排水がより確実に補助される。そのため、各領域F1〜F8における浅溝31、32のネガティブ比を第3領域F3で最も大きくするのが好ましい。これにより、タイヤ1のウエット性能を一層向上させることができる。
タイヤ1の耐摩耗性能への影響を低減するため、第1領域F1における主溝21〜23のネガティブ比は、他の領域F2〜F8における主溝21〜23のネガティブ比より小さくするのが好ましい。また、第3領域F3から第8領域F8に対しては、ウエット性能の要求が小さく、多くの主溝21〜23を形成する必要はない。従って、第2領域F2における主溝21〜23のネガティブ比を、他の領域F1、F3〜F8における主溝21〜23のネガティブ比より大きくするのが好ましい。この場合には、タイヤ1の耐摩耗性能を向上できるとともに、主溝21〜23が第2領域F2に最も多く配置されるため、タイヤ1のウエット性能をより向上させることができる。
各領域F1〜F8における浅溝31、31のネガティブ比は、第8領域F8で2番目に大きくなる。そのため、タイヤ1のキャンバー角が大きくなったときに、トレッド部2のタイヤ幅方向Hの接地長を長くして、タイヤ1のグリップ性能を向上させることができる。複数の周方向浅溝34を第8領域F8に形成することで、タイヤ1のキャンバー角が大きくなったときに、トレッド部2の接地部分のタイヤ幅方向Hの剛性を低下させて、タイヤ1のグリップ性能をより向上させることができる。
第3、第8領域F3、F8以外の領域F1、F2、F4〜F7では、浅溝31、32のネガティブ比が所定の許容範囲内の値(ここでは、0〜2%の値)であり、浅溝31、32のネガティブ比の変動が抑制される。これにより、タイヤ1の傾きが次第に大きくなり、タイヤ1のキャンバー角が30°以上になったときに、タイヤ1の傾き速度の変動を小さくして、タイヤ1をスムースに傾けることができる。
1・・・タイヤ、2・・・トレッド部、3・・・ビード部、4・・・サイドウォール部、5・・・ビードコア、6・・・カーカス、7・・・ベルト、8・・・トレッドゴム、9・・・踏面、21・・・第1主溝、22・・・第2主溝、23・・・第3主溝、24・・・傾斜主溝、31・・・第1浅溝、32・・・第2浅溝、33・・・傾斜浅溝、34・・・周方向浅溝、CL・・・タイヤ赤道、H・・・タイヤ幅方向、K・・・タイヤ半径方向、L・・・トレッド半幅、M・・・センター領域、P・・・ショルダー領域、S・・・タイヤ周方向、TE・・・トレッド端、W・・・トレッド幅。

Claims (5)

  1. トレッド部の踏面に、主溝と主溝よりも浅い浅溝を備えた自動二輪車用タイヤであって、
    タイヤ赤道とトレッド端の間のトレッド部の踏面を、タイヤ赤道側のセンター領域とトレッド端側のショルダー領域とに2等分したときに、センター領域に、タイヤ周方向に対して傾斜して延びる傾斜主溝を備え、
    傾斜主溝に沿って延びる部分を有する傾斜浅溝が、傾斜主溝のタイヤ幅方向外側に形成され、
    傾斜浅溝のタイヤ周方向の長さが、傾斜主溝のタイヤ周方向の長さの50〜100%の長さであり、
    センター領域をタイヤ幅方向内側の内側センター領域とタイヤ幅方向外側の外側センター領域とに2等分し、ショルダー領域をタイヤ幅方向内側の内側ショルダー領域とタイヤ幅方向外側の外側ショルダー領域とに2等分したときに、各領域における浅溝のネガティブ比が、外側センター領域で最も大きくなる自動二輪車用タイヤ。
  2. 請求項1に記載された自動二輪車用タイヤにおいて、
    タイヤ赤道とトレッド端の間のトレッド部の踏面をタイヤ赤道からトレッド端に向かって第1〜第8領域に8等分したときに、各領域における浅溝のネガティブ比が、第3領域で最も大きくなる自動二輪車用タイヤ。
  3. 請求項1に記載された自動二輪車用タイヤにおいて、
    タイヤ赤道とトレッド端の間のトレッド部の踏面をタイヤ赤道からトレッド端に向かって第1〜第8領域に8等分したときに、各領域における溝のネガティブ比が、第領域で最も大きくなる自動二輪車用タイヤ。
  4. 請求項1に記載された自動二輪車用タイヤにおいて、
    タイヤ赤道とトレッド端の間のトレッド部の踏面をタイヤ赤道からトレッド端に向かって第1〜第8領域に8等分したときに、各領域における溝のネガティブ比が、第領域で最も大きくなり、第8領域で2番目に大きくなる自動二輪車用タイヤ。
  5. 請求項1に記載された自動二輪車用タイヤにおいて、
    タイヤ赤道とトレッド端の間のトレッド部の踏面をタイヤ赤道からトレッド端に向かって第1〜第8領域に8等分したときに、タイヤ周方向に延びる複数の周方向浅溝が、第8領域に形成された自動二輪車用タイヤ。
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