JP6534078B1 - 固体電解質の製造方法、固体電解質、活物質層、活物質層の形成方法、セパレータ層、セパレータ層の形成方法及び全固体電池 - Google Patents

固体電解質の製造方法、固体電解質、活物質層、活物質層の形成方法、セパレータ層、セパレータ層の形成方法及び全固体電池 Download PDF

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Abstract

【課題】流動性に優れ、電池の特性を向上させる固体電解質の製造方法及び固体電解質を提供する。【解決手段】固体電解質80の製造方法は、リチウム元素又はナトリウム元素と、硫黄元素、リン元素、アンチモン元素、窒素元素、酸素元素、水素元素、ハロゲン元素、及びマグネシウム元素のうち1種類以上の元素と、を含む固体電解質の原料60を準備し、前記準備した原料60を熱プラズマに導入して蒸発させ、前記蒸発させた原料60を冷却することにより、球形状の微粒子であり、かつ、平均粒子径が10nm以上300nm以下である固体電解質80を生成することを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、固体電解質の製造方法、固体電解質、活物質層、活物質層の形成方法、セパレータ層、セパレータ層の形成方法及び全固体電池に関する。
現行のリチウムイオン二次電池には、電解質として有機系電解液が用いられている。有機系電解液は高いイオン伝導度を示し二次電池としての性能は優れるものの、電解液が液体でかつ可燃性であるため、漏洩、発火等の安全性に問題がある。そこで、電池の安全性を高めるため、電解質として、固体電解質を用いた全固体電池が望まれている。
現在、全固体電池用の固体電解質を製造する方法として、メカニカルミリング法等の機械粉砕による製造方法が知られている。
例えば、特許文献1には、LiS:P=68〜74モル%:26〜32モル%の組成からなる硫化物系ガラスを、特定温度で焼成処理するリチウムイオン伝導性硫化物系結晶化ガラスの製造方法が開示されている。
この特許文献1には、出発原料の混合物を硫化物系ガラスとする方法として、メカニカルミリング処理が開示されている。具体的には、実施例では遊星型ボールミルが用いられ、白黄色の粉末である硫化物ガラスを得ている。この製造方法で得られる硫化物系固体電解質は、概ね平均粒子径が数〜数十μm程度、形状も角を有する不定形である。
特開2005−228570号公報
特許文献1に記載の固体電解質は、機械的粉砕法を用いているため、原材料と、ビーズ又はボールなどのメディア材料との物理的衝突により微細化される。そのため、微細化された固体電解質は、角を有し、表面に凹凸があるすべりの悪い形状となる。また、機械的破砕法では、固体電解質をサブミクロン以下に粉砕することが困難である。そのため、従来の固体電解質と電池の活物質との合剤層を形成する際に、固体電解質が均一に分散されず、活物質が不均一な分布になり、活物質の充填率が小さくなってしまう。また、固体電解質のみで構成されるセパレータ層形成時にも隙間ができてしまい、固体電解質の充填率が小さくなってしまう。
そこで、本発明は、流動性に優れた固体電解質及びその製造方法を提供することを目的とする。また、材料分散性が高められ、充填率が向上された活物質層及びセパレータ層並びにそれらの製造方法を提供することを目的とする。また、電池特性が向上された全固体電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法は、リチウム元素又はナトリウム元素と、硫黄元素、リン元素、アンチモン元素、窒素元素、酸素元素、水素元素、ハロゲン元素、及びマグネシウム元素のうち1種類以上の元素と、を含む固体電解質の原料を準備し、準備した原料を熱プラズマに導入して蒸発させ、蒸発させた材料を冷却することにより、球形状の微粒子であり、かつ、平均粒子径が10nm以上300nm以下である固体電解質を生成する、ことを含む。
また、上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る固体電解質は、平均粒子径が10nm以上300nm以下の微粒子であり、式(1)に示すように、前記微粒子の表面に内接する最小球面の半径Bと、前記最小球面の中心から前記微粒子の表面までの距離の最大値Aとの差分が前記最大値Aの10分の1以下の球形状である。
(A−B)≦ 0.1×A ・・・式(1)
本発明によれば、流動性に優れた固体電解質及びその製造方法を提供できる。また、材料分散性が高められ、充填率が向上された活物質層及びセパレータ層並びにそれらの製造方法を提供できる。また、電池特性が向上された全固体電池を提供できる。
図1は、実施の形態に係る固体電解質の製造方法のフローの一例を説明する図である。 図2は、熱プラズマ装置の概略構成図である。 図3は、実施の形態に係る固体電解質の製造方法により得られた固体電解質の反射電子像である。 図4は、図3の拡大図である。 図5は、従来の製造方法により得られた固体電解質の反射電子像である。 図6は、図5の拡大図である。 図7は、焼成前後における固体電解質のRaman測定の結果を示す図である。 図8は、実施の形態に係る全固体電池の製造方法のフローの一例を説明する図である。 図9は、実施の形態に係る全固体電池の一例を示す概略断面図である。
本発明の一態様の概要は以下の通りである。
本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法は、リチウム元素又はナトリウム元素と、硫黄元素、リン元素、アンチモン元素、窒素元素、酸素元素、水素元素、ハロゲン(F、Cl、Br又はI)元素、及びマグネシウム元素のうち1種類以上の元素と、を含む固体電解質の原料を準備し、準備した原料を熱プラズマに導入して蒸発させ、蒸発させた原料を冷却することにより、球形状の微粒子であり、かつ、平均粒子径が10nm以上300nm以下である固体電解質を生成する、ことを含む。
上記製造方法によれば、流動性に優れた固体電解質を得ることができる。そのため、この固体活物質は、例えば活物質などの他の電池材料と混合する際に、滑りが良いため、混合しやすい。また、この固体活物質は、充填された活物質間の隙間に入ることができるため、活物質層の充填率を向上させることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、さらに、前記原料は、ゲルマニウム、珪素、錫、ホウ素、イットリウム、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、亜鉛、ガリウム、バリウム、インジウム、ニオブ、タンタル及び鉄のうち1種類以上の金属元素を含んでもよい。
上記製造方法によれば、イオン伝導性の高い固体活物質を得ることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、前記原料は、モル比で硫黄元素を、リン元素及びアンチモン元素の和の4倍以上含んでもよい。
上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質とともにナノ微粒子の硫黄含有物質を得ることができる。ここで、硫黄含有物質とは、硫黄元素を構成元素として含む物質であり、例えば、単体硫黄、硫化リチウム(LiS)、又は硫化ナトリウム(NaS)などが挙げられる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、前記原料は、モル比で硫黄元素をリン元素、アンチモン元素、及び前記1種類以上の金属元素の和の4倍以上含んでもよい。
上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質とともにナノ微粒子の硫黄含有物質を得ることができる。ここで、硫黄含有物質とは、硫黄元素を構成元素として含む物質であり、例えば、単体硫黄、硫化リチウム(LiS)、又は硫化ナトリウム(NaS)などが挙げられる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、前記原料は、さらにNHF、NHCl、NHBr又はNHIを含んでもよい。
上記製造方法によれば、原料中のハロゲンをリッチにすることで、反応性を向上させ、ハロゲン不足を防止することができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、さらに、ナノ微粒子のLiS、NaS、P及びSbの少なくとも一つを生成する、ことを含んでもよい。
上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質と、ナノ微粒子のLiS、P及びSbの少なくとも一つとの混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融したLiS、P及びSbの少なくとも一つが活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。また、例えば、この混合物を固体電解質材料と混合し、セパレータ層を形成する場合においても、同様に、セパレータ層における固体電解質材料間の隙間及び界面の割合が少なくなり、セパレータ層の充填率を向上させることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、さらに、ナノ粒子のSiS、SiS、GeS、GeS、SnS及びSnSの少なくとも一つを生成する、ことを含んでもよい。
上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質と、ナノ微粒子のSiS、SiS、GeS、GeS、SnS及びSnSの少なくとも一つとの混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融したSiS、SiS、GeS、GeS、SnS及びSnSの少なくとも一つが活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間又及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、さらに、ナノ微粒子の単体硫黄を生成する、ことを含んでもよい。
上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質と、ナノ微粒子の単体硫黄との混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融した単体硫黄が活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間又及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、さらに、ナノ微粒子のLiF、LiCl、LiBr及びLiIのうち少なくとも一つを生成、ことを含んでもよい。
上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質と、ナノ微粒子のYLiX(但し、Xは、F、Cl、Br又はIである。)との混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融したLiX(但し、Xは、F、Cl、Br又はIである。)が活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、さらに、ナノ微粒子のYCl、ZrCl、TiCl、HfCl及びAlClの少なくとも一つを生成する、ことを含んでもよい。
上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質と、ナノ微粒子のYCl、ZrCl、TiCl、HfCl及びAlClの少なくとも一つとの混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融したYCl、ZrCl、TiCl、HfCl及びAlClの少なくとも一つが活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、前記熱プラズマに導入するガス、前記熱プラズマを発生させるガス及び前記熱プラズマの下流に導入する冷却ガスの少なくとも一つのガスは、水素ガス又は炭素系ガスを含むガスであってもよい。
上記製造方法によれば、水素ガス又は炭酸系ガスが固体電解質の原料に含有される酸素及び残留酸素と反応するため、余分な酸素を除去することができる。これにより、導電性に優れた固体電解質を得ることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、前記熱プラズマに導入するガス、前記熱プラズマを発生させるガス及び前記熱プラズマの下流に導入する冷却ガスの少なくとも一つのガスは、Sを含むガスであってもよい。
上記製造方法によれば、反応に必要な硫黄を過剰にし、硫黄不足を防止することができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、前記熱プラズマに導入するガス、前記熱プラズマを発生させるガス及び前記熱プラズマの下流に導入する冷却ガスの少なくとも一つのガスは、F、Cl、Br又はIを含むガスであってもよい。
上記製造方法によれば、不活性ガスに、ハロゲン系のガスを添加することにより、反応に必要なハロゲンを過剰にし、ハロゲン不足を防止することができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、さらに、前記原料は、炭素元素を含む物質を混合する、ことを含んでもよい。
上記製造方法によれば、固体電解質の原料に含まれる炭素元素が酸素と反応するため、余分な酸化が生じることを低減することができる。これにより、導電性に優れた固体電解質を得ることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法では、さらに、上記のいずれかの固体電解質の製造方法により得られる固体電解質を110℃以上で焼成する、ことを含んでもよい。
上記製造方法によれば、例えば、微粒子化された固体電解質と、ナノ微粒子のLiS、P又は単体硫黄との混合物を活物質と混合し、焼成する際に、硫黄元素が溶融し、LiPSなどの硫化物固体電解質が合成される。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質の製造方法は、前記固体電解質を真空下又は不活性ガス存在下で焼成する、ことを含んでもよい。
上記製造方法によれば、焼成の際に、固体電解質が余分な酸化を受けることを抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る固体電解質は、平均粒子径が10nm以上300nm以下の微粒子であり、式(1)に示すように、前記微粒子の表面に内接する最小球面の半径Bと、前記最小球面の中心から前記微粒子の表面までの距離の最大値Aとの差分が前記最大値Aの10分の1以下の球形状である。
(A−B)≦ 0.1×A ・・・式(1)
上記特徴を有することにより、固体電解質は流動性に優れる。そのため、固体電解質は、例えば活物質などの他の電池材料と混合する際、又は、固体電解質のみで混合する際に、材料分散性を向上させることができる。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質は、リチウム元素又はナトリウム元素と、硫黄元素、リン元素、アンチモン元素、窒素元素、酸素元素、水素元素、ハロゲン(F、Cl、Br又はI)元素、及びマグネシウム元素のうち1種類以上の元素と、を含んでもよい。
上記特徴を有することにより、固体電解質は、大気安定性及びイオン伝導性が向上される。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質は、さらに、ゲルマニウム、珪素、錫、ホウ素、イットリウム、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、亜鉛、ガリウム、バリウム、インジウム、ニオブ、タンタル及び鉄のうち1種類以上の金属元素を含んでもよい。
上記特徴を有することにより、固体電解質は、イオン伝導性が向上される。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質は、さらに、前記固体電解質は表面酸化層を有し、前記表面酸化層は0.5nm以上20nm以下の平均厚さを有し、前記固体電解質は0.05質量%以上3質量%以下の酸素元素を有してもよい。
上記特徴を有することにより、固体電解質は、大気中の酸素により表面が酸化されにくくなるため、大気安定性が向上する。
例えば、本発明の一態様に係る固体電解質は、結晶度が50%以下であってもよい。
上記特徴を有することにより、固体電解質は、成形時により低圧力、低温で焼結、緻密化することが可能になる。
本発明の一態様に係る活物質層は、全固体電池の正極層又は負極層を構成する活物質層であって、上記のいずれかの固体電解質と、正極活物質及び負極活物質のいずれか一方の活物質とを含んでもよい。
上記構成を有することにより、活物質層は、充填率が向上される。
本発明の一態様に係る活物質層は、さらに、平均粒子径が300nm以上1000nm以下である固体電解質を含んでもよい。
上記構成を有することにより、活物質層は、さらに充填率が向上される。そのため、活物質層を低圧で成形することができる。
本発明の一態様に係る活物質層の形成方法は、上記の活物質層の形成方法であって、前記活物質層を形成するための材料を混合し、前記混合した材料の熱処理を行ってもよい。
上記製造方法によれば、材料粒子間の結着性を向上することができる。
本発明の一態様に係るセパレータ層は、全固体電池のセパレータ層であって、上記のいずれかの固体電解質を含んでもよい。
上記構成を有することにより、セパレータ層は、充填率が向上される。
本発明の一態様に係るセパレータ層は、さらに、平均粒子径が300nm以上1000nm以下である固体電解質を含んでもよい。
上記構成を有することにより、セパレータ層は、さらに充填率が向上される。
本発明の一態様に係るセパレータ層の形成方法は、上記のセパレータ層の形成方法であって、前記セパレータ層を形成するための材料を混合し、前記混合した材料の熱処理を行ってもよい。
上記製造方法によれば、材料粒子間の結着性を向上することができる。
本発明の一態様に係る全固体電池は、上記のいずれかの活物質層及び上記のいずれかのセパレータ層を備えてもよい。
上記構成を有することにより、全固体電池は、充放電容量及びサイクル特性などの電池特性が向上される。
以下、図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳細に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。各図において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化することがある。
また、図面に示す各種の要素は、本発明の理解のために模式的に示したにすぎず、寸法比及び外観などは実物とは異なり得る。
(実施の形態)
[固体電解質の製造方法]
まず、本実施の形態に係る固体電解質の製造方法について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る固体電解質80の製造方法のフローの一例を説明する図である。図2は、熱プラズマ装置100の概略構成図である。
本実施の形態に係る固体電解質80の製造方法は、原料を熱プラズマ70(図2参照)に導入して蒸発混合し、冷却することにより、球形状の微粒子であり、かつ、平均粒子径が10nm以上300nm以下である固体電解質80を製造する。
上記固体電解質80は、アルカリ金属(Li又はNa)元素と、硫黄(S)元素、リン(P)元素、アンチモン(Sb)元素、窒素(N)元素、酸素(O)元素、水素(H)元素、ハロゲン(F、Cl、Br又はI)元素、及びマグネシウム(Mg)元素のうち1種類以上の元素と、を含んでいる。
さらに、上記原料は、ゲルマニウム、珪素、錫、ホウ素、イットリウム、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、亜鉛、ガリウム、バリウム、インジウム、ニオブ、タンタル及び鉄のうち1種類以上の金属元素を含んでもよい。これにより、イオン伝導性の高い固体活物質80を得ることができる。
固体電解質80は、例えばリチウム(Li)源、リン(P)源及び硫黄(S)源となる原料から製造される。Li源としては、金属Li又はLiCO等のLi含有化合物を用いることもできる。また、Li源の代わりにナトリウム(Na)源を用いてもよい。P源としては、単体P又はP含有化合物を用いてもよく、S源としては、単体S又はS含有物を用いてもよい。なお、Pの一部をSbに置き換えてもよい。このとき、Sb源として単体Sb又はSb含有化合物を用いてもよい。
さらに、固体電解質80は、上記Li源、P源、及びS源に加えて、酸素(O)及び/又は窒素(N)、水素(H)を含む原料から製造されてもよい。また、金属材料としてゲルマニウム、珪素、錫、ホウ素、イットリウム、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、亜鉛、ガリウム、バリウム、インジウム、ニオブ、タンタル及び鉄の単体及びその含有化合物のいずれかを加えてもよい。また、ハロゲン源として、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)又はヨウ素(I)を含む、LiF、LiCl、LiBr又はLiI等を加えてもよい。これらの各元素の比率は、処理条件によって最適化できる。これにより、固体電解質80の大気安定性及びイオン伝導性を向上させることができる。
固体電解質80は、角がない球形状であり、かつ、平均粒子径が10nm以上300nm以下の微粒子である。この固体活物質80は、表面が滑らかで、流動性に優れる。この固体電解質80を例えばコバルト酸リチウム等の正極活物質、又は、炭素及び珪素などの負極活物質と混合させる場合、すべりがよく活物質と混合しやすい。そのため、活物質などの他の電池材料の分散性を向上させることができる。また、活物質の粒子径は、数μm以上である。活物質と混合される固体電解質は、平均粒径が300nm以下であれば、充填の際に、活物質間の隙間に入ることができ、充填率を上げることができる。
なお、上記原料は、モル比で硫黄元素を、リン元素及びアンチモン元素の和の4倍以上含んでもよい。また、上記原料は、モル比で硫黄元素をリン元素、アンチモン元素、及び上記1種類以上の金属元素の和の4倍以上含んでもよい。このように原料に含まれる硫黄元素の割合を多くすることにより、固体電解質80(以下、微細化された固体電解質80と称する場合がある。)とともに、例えば、ナノ微粒子の単体硫黄、硫化リチウム(LiS)、又は硫化ナトリウム(NaS)などの硫黄含有物質を得ることができる。
また、本実施の形態では、上記固体電解質の製造方法により、さらに、ナノ微粒子のKS(但し、Kは、Li又はNaである。)、P及びSbの少なくとも一つを製造してもよい。上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質80と、ナノ微粒子のLiS、P及びSbの少なくとも一つとの混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融したLiS、P及びSbの少なくとも一つが活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。
また、上記固体電解質の製造方法により、さらに、ナノ微粒子のSiS、SiS、GeS、Ge2、SnS及びSnSの少なくとも一つを製造してもよい。上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質と、ナノ微粒子のSiS、SiS、GeS、GeS、SnS及びSnSの少なくとも一つとの混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融したSiS、SiS、GeS、GeS、SnS及びSnSの少なくとも一つが活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間又及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。
また、上記固体電解質の製造方法により、さらに、ナノ微粒子の単体硫黄を製造してもよい。上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質80と、ナノ微粒子の単体硫黄との混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融した単体硫黄が活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間又及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。
また、本実施の形態では、上記固体電解質の製造方法により、さらに、ナノ微粒子のLiX(但し、Xは、F、Cl、Br又はIである。)を製造してもよい。上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質80と、ナノ微粒子のLiX(但し、Xは、F、Cl、Br又はIである。)との混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融したLiX(但し、Xは、F、Cl、Br又はIである。)が活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。
また、上記固体電解質の製造方法により、さらに、ナノ微粒子のYCl、ZrCl、TiCl、HfCl及びAlClの少なくとも一つを製造してもよい。上記製造方法によれば、微粒子化された固体電解質80と、ナノ微粒子のYCl、ZrCl、TiCl、HfCl及びAlClの少なくとも一つとの混合物が得られる。例えば、この混合物を活物質と混合し、活物質層の成形後に焼成することにより、溶融したYCl、ZrCl、TiCl、HfCl及びAlClの少なくとも一つが活物質間の隙間に入り込み、隙間を埋める。これにより、活物質層における活物質間の隙間又及び界面の割合が少なくなり、活物質層の充填率を向上させることができる。
なお、上記混合物は、固体電解質材料のみから構成されるセパレータ層についても同様に、充填率を向上させることができる。
なお、上記製造方法により得られる固体電解質80の詳細については、後述する。
以下、本実施の形態に係る固体電解質80の製造方法について、一例を挙げて説明する。
図1に例示するように、本実施の形態に係る固体電解質80の製造方法は、原料(ここでは、LiS及びP)を所定の粒子径になるように粉砕混合する混合工程(ステップS1)と、ステップS1により得られた原料を熱プラズマ装置により微粒子化する微粒子化工程(ステップS2)とを含む。
以下、より具体的に、固体電解質80の微粒子を製造する方法について説明する。固体電解質80は、例えば、硫化物系固体電解質である。
混合工程(ステップS1)では、LiS及びPを所定の粒子径になるように粉砕混合する。例えば、LiS及びPをモル比で75:25となるように調製し、乳鉢で粉砕混合する。これにより混合原料60が得られる。熱プラズマによる処理条件にも依存するが、熱プラズマに導入する混合原料60は、粒子径が100μm以下であれば、蒸発が可能であり、粒子径が小さく、かつ、粒子径のばらつきが小さい微粒子を製造することができる。そのため、平均粒子径が100μm以下になるように、原料を粉砕し、均一に混合する。なお、原料の混合方法は、これに限られず、粉砕混合できる別の方法でも可能である。
微粒子化工程(ステップS2)では、混合工程(ステップS1)により得られた混合原料60を熱プラズマ法により微粒子化する。混合原料60の微粒子化には、図2に示す熱プラズマ装置100を使用する。この熱プラズマ装置100は、少なくとも、真空チャンバーの一例としての反応室20と、材料供給器10と、例えば複数本の電極を含む熱プラズマ発生部(不図示)と、生成した微粒子を回収する回収装置の一例としての微粒子回収部(ここでは、バグフィルタ50)とを備える。
反応室20は、接地された円筒状の反応室壁13で囲まれて構成されている。材料供給器10は、混合原料60を反応室20内に供給する。
熱プラズマ発生部(不図示)は、高周波、直流又は交流電力を用いて約10000℃の熱プラズマを発生させる。プラズマ発生部は、複数本の電極が、反応室20の中央部の側部に、外側から内部に貫通させて各電極の先端が内部空間に突出するように所定間隔をあけて配置される。
バグフィルタ50は、ドライポンプ50よりも反応室20側に配置され、反応室20で生成された微粒子80を回収している。
このような熱プラズマ装置100では、反応室20内で熱プラズマ70を発生させ、発生させた熱プラズマ70により材料供給器10から供給された混合材料60が瞬時に蒸発され、気相中で急冷されることで、球形状の微粒子80を製造することができる。
微粒子化工程(ステップS2)は、例えば、(1)原料導入及び真空引きと、(2)ガス導入及び圧力調整と、(3)放電開始及びプラズマ発生と、(4)原料供給と、(5)微粒子形成と、(6)放電停止及び微粒子の回収とのステップで構成される。
(1)まず、原料導入及び真空引きを行う。具体的には、LiS及びPを混合させた混合原料60を、材料供給器10に導入する。続いて、反応室20と、微粒子回収部(不図示)が配置された配管内と、材料供給器10内とをドライポンプ30によって真空引きすることにより、在留する酸素の影響を低減させる。なお、図示しないが、微粒子回収部は、任意の粒子径以上を分級できるサイクロンと、所望の微粒子80を回収できるバグフィルタ50とを含む。
(2)次いで、ガス導入及び圧力調整を行う。具体的には、複数のガス供給装置A及びBのそれぞれから、材料供給器10とガス供給管40及び41とにガスを流量調整しながら供給し、コンダクタンスバルブ31で反応室20が所定の圧力となるように調整する。本実施の形態では、放電ガスとしてアルゴンガスを導入した。
(3)次いで、放電を開始し、プラズマを発生させる。具体的には、プラズマ発生部(不図示)の複数本の電極(不図示)に所定の電圧を印加して放電(アーク放電)させる。そして、アーク放電に着火させることにより、熱プラズマ70を発生させる。アーク放電が着火した後、それぞれの電極にかかる電流が安定化したところで、材料供給器10から混合原料60を反応室20に供給する。
(4)混合原料60は、平均粒子径が100μm以下に粉砕混合された粒子である。この混合材料60を材料供給器20に導入する。プラズマの条件に依存するが、1μmより大きく、かつ、100μm以下の粒子径であれば、熱プラズマにて蒸発し、ナノメートルオーダーの粒子径の微粒子80を製造することができる。100μmより大きい粒子径の粒子を混合原料60として使用すると、混合原料60を完全に蒸発されることができず、生成される微粒子80が大きくなる場合がある。
混合材料60は、複数のガス供給装置A及びBのそれぞれから材料供給器10にガスを供給し、ガスとともに混合原料60を反応室20に供給する。具体的には、混合原料60は、材料供給器20からガスとともに材料供給管42に送られ、材料供給管42から反応室20にガスとともに導入される。混合材料60を反応室20に供給するためのキャリアガスとして、例えば、アルゴンガスが用いられる。
なお、材料供給管42の周囲には、混合原料60及び放電によって形成された微粒子80を一定方向(図2中、紙面の縦方向の下側)に送るための複数本のガス供給管40及び41が設けられている。このガス供給管40及び41からガスを上記の一定方向に供給している。
(5)次いで、微粒子80を形成する。ガスとともに反応室20に供給された混合原料60は、高温の熱プラズマ70が発生した領域(以下、熱プラズマ70)の中を通過する際に、蒸発又は気化(以下、蒸発)して、混合原料60はガス化する。この混合原料ガスは、ガス供給管40及び41からのガスの流れによって、上記の一定方向に流れ、熱プラズマ70から出た瞬間、混合材料ガスは、気相中で急冷されて凝固し、球形状の微粒子80が生成される。
(6)次いで、放電を停止し、微粒子80を回収する。熱プラズマ70により生成された微粒子80は、ガス供給管40及び41から微粒子回収部(不図示)に向かうガス(キャリアガス及び放電ガス)の流れにより、バグフィルタ50によって回収される。図2に示すように、バグフィルタ50は、排気用ドライポンプ30の前に設置されている。
所望量の混合原料60の処理が終了したら、放電を停止し、熱プラズマ70の発生を停止する。そして、バグフィルタ50により回収された微粒子80を取り出す。このとき、微粒子80は、例えばアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で取り出される。本実施の形態では、微粒子80は、原料LiS及びPから製造される。これらの原料及びこれらの原料から得られた微粒子80は、大気中の水分と反応して硫化水素を発生し、劣化する。そのため、図示していないが、LiS及びPを混合させた混合原料60を、材料供給器10導入する際も、例えばアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で行う。
本実施の形態では、固体電解質80の原料として、LiS及びPを用いる例について説明したが、固体電解質80の原料として、さらに単体硫黄を加えてもよい。このように、混合原料60に単体硫黄を加えて原料中の硫黄(S)元素をリッチにすることで、ナノ微粒子の単体硫黄(S)が分散混合された硫化物系固体電解質を合成することができる。また、熱プラズマ生成時の圧力、電力、ガス流量、材料供給条件、及び冷却ガス条件を最適化することにより、混合原料60の一部が固体電解質80にならずに生成した単体のナノ微粒子であるLiS及びPを含有した複合微粒子を形成することができる。さらに、得られた固体電解質に未反応のSが残存する場合は、その固体電解質を減圧状態で焼成することにより、比較的低温で未反応のSを蒸発させ、除去することもできる。
また、ハロゲンを含有した固体電解質80の原料として、金属ハロゲン化物にハロゲン含有材料(例えば、NHX(X=F、Cl、Br、I)を加えてもよい。例えば、上記原料は、さらにNHF、NHCl、NHBr又はNHIを含んでもよい。このように、混合原料60にNHXを加えて原料中のハロゲンをリッチにすることで、反応性を向上させ、ハロゲン不足を防止することができる。さらに、得られた固体電解質に未反応のNHXが残存する場合は、その固体電解質を減圧状態で焼成することにより、比較的低温で未反応のNHXを蒸発させ、除去することもできる。
なお、本実施の形態に係る固体電解質80の製造方法では、熱プラズマ法を使用したが、LiS、Pなどの混合材料60を蒸発させ、急冷することにより、平均粒子径が300nm以下の微粒子を製造できれば他の方法でもよい。熱プラズマ法では、高周波熱プラズマ、直流アークプラズマ、又は交流アークプラズマを使用してもよく、熱プラズマ法以外の方法としては、バーナーを用いた火炎法、レーザアブレーション法、又は高周波加熱法などを利用した熱分解法を用いてもよい。
なお、ガスとしてアルゴンガスのみを使用する例を説明したが、これに限られない。材料供給ガス(キャリアガス)、放電ガス及び冷却ガスなどのガスの少なくとも一つのガスは、アルゴンガスなどの不活性ガスに、水素ガス又は炭素系のガス、ハロゲン系のガス(例えば、F、Cl、Br又はIを含むガス)、硫黄系のガス、もしくは、酸素系のガスを添加して使用されてもよい。不活性ガスに、水素ガス又は炭素系のガスを添加することにより、原料に含有されている酸素元素及び反応室20の雰囲気中に残留する酸素と、水素又は炭素系のガスとが反応する。これにより、余分な酸素を除去することができる。また、不活性ガスに、ハロゲン系のガスを添加することにより、反応に必要なハロゲンを過剰にし、ハロゲン不足を防止することができる。また、不活性ガスに、硫黄系のガスを添加することにより、反応に必要な硫黄を過剰にし、硫黄不足を防止することができる。また、不活性ガスに、酸素系のガスを添加することにより、任意に酸化量を調整することができる。
また、混合原料60に単体炭素又は炭素元素を含む物質(つまり、炭素含有化合物)を加えておくことにより、酸素と反応し、余分な酸化を低減することができる。このとき、炭素系のガスを、プラズマの下流(ガスの流動方向の下流)から導入することにより、微粒子化された固体電解質80の表面を炭素で被覆することができる。これにより、固体電解質80の導電性を向上させることができるため、微粒子化された固体電解質80を全固体電池に用いると、電池特性が向上する。
本実施の形態に係る固体電解質80の製造方法では、上記の熱プラズマ法により得られた固体電解質80を、さらに110℃以上で焼成してもよい。上記製造方法によれば、例えば、微粒子化された固体電解質80と、ナノ微粒子のLiS、P又は単体硫黄との混合物を活物質と混合し、焼成する際に、硫黄元素が溶融し、LiPSなどの硫化物固体電解質が合成される。
このとき、上記固体電解質80を真空下又は不活性ガス存在下で焼成してもよい。上記製造方法によれば、焼成の際に、固体電解質80が余分な酸化を受けることを抑制することができる。
[固体電解質]
続いて、本実施の形態に係る固体電解質について図3及び図4を用いて説明する。図3は、本実施の形態に係る固体電解質80の製造方法により得られた固体電解質80(以下、実施例1の固体電解質)の反射電子像である。図4は、図3の拡大図である。
また、本実施の形態に係る固体電解質80と、従来の固体電解質とを比較するために、図5及び図6を用いて説明する。図5は、従来の製造方法により得られた固体電解質(以下、比較例1の固体電解質)の反射電子像である。図6は、図5の拡大図である。
なお、図3及び図4は、実施例1の実験結果を示しており、図5及び図6は、比較例1の実験結果を示している。また、実施例1の固体電解質は、[固体電解質の製造方法]の項にて説明した方法により得られた。比較例1の固体電解質は、メカニカルミリング法により得られた。
本実施の形態に係る固体電解質80は、平均粒子径が10nm以上300nm以下の微粒子であり、二つの面が交差して生じるとがった部分である角がなく、式(1)に示すように、上記微粒子の表面に内接する最小球面の半径Bと、最小球面の中心から微粒子の表面までの距離の最大値Aとの差分が最大値Aの10分の1以下の球形状である。
(A−B)≦ 0.1×A ・・・式(1)
上記特徴を有することにより、固体電解質80は、流動性が向上されるため、例えば、固体電解質80を活物質などの他の電池材料と混合して成形する際、又は、固体電解質80のみを混合して成形する際に、材料の分散性を向上させることができる。そのため、本実施の形態に係る固体電解質80を用いると、電池材料が均一に分散された活物質層及びセパレータ層を得ることができる。
以下、実施例1及び比較例1の固体電解質の評価結果を示し、本実施の形態に係る固体電解質をより具体的に説明する。上述のとおり、これらの固体電解質の材料は、LiS及びPを用いた。
図3に示すように、実施例1の固体電解質は、平均粒子径が10nm以上100nm以下であり、かつ、球形状の微粒子である。さらに、図4に示すように、実施例1の固体電解質は、表面が滑らかで、かつ、略真球形状である。つまり、実施例1の固体電解質は、二つの面が交差して生じるとがった部分である角がなく、球形状の微粒子である。また、微粒子の表面に内接する最小球面の半径Bと、最小球面の中心から微粒子の表面までの距離の最大値Aとの差分(A−B)が、0.045であった。さらに、実施例1で得られた固体電解質の複数の微粒子を評価した結果、いずれも(A―B)/Aの値が0.1以下であった。したがって、実施例1の固体電解質は、流動性がよいため、活物質と混合して活物質層を成形する際、又は、固体電解質のみでセパレータ層を成形する際に、材料の分散性が高く、層内に材料を均一に分散させることが可能である。
一方、図5に示すように、比較例1の固体電解質は、平均粒子径が数μ〜数十μmであり、かつ、表面の凹凸が大きく歪な不定形状の粒子である。また、粒子径のばらつきが大きい。さらに、図6に示すように、比較例1の固体電解質は、二つの面が交差して生じるとがった部分である角があり、粒子の表面に内接する最小球面の半径Bと、最小球面の中心から粒子の表面までの距離の最大値Aとの差分(A−B)が、0.55であった。したがって、比較例1の固体電解質は、表面凹凸が大きいため、流動性が悪い。
固体電解質80は、アルカリ金属(Li又はNa)元素と、硫黄元素、リン元素、アンチモン元素、窒素元素、酸素元素、水素元素、ハロゲン(F、Cl、Br又はI)元素、及びマグネシウム元素のうち1種類以上の元素と、を含む。これにより、固体電解質80は、大気安定性及びイオン伝導性が向上される。
さらに、固体電解質80は、ゲルマニウム、珪素、錫、ホウ素、イットリウム、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、亜鉛、ガリウム、バリウム、インジウム、ニオブ、タンタル及び鉄のうち1種類以上の金属元素を含む。これにより、固体電解質80は、イオン伝導性が向上される。
さらに、固体電解質80は表面に表面酸化層を有する。表面酸化層は0.5nm以上20nm以下の平均厚さを有する。固体電解質は0.05質量%以上3質量%以下の酸素元素を有する。これにより、固体電解質80は、大気中の酸素により表面が酸化されにくくなるため、大気安定性が向上される。
さらに、固体電解質80の結晶化度は、50%以下が好ましく、より好ましくは40%以下である。これにより、後工程で成形時により低圧力、低温で焼結、緻密化することが可能になる。
上記結晶化度は、例えば、硫化物系固体電解質ではNMR(Nuclear Magnetic Resonance)スペクトル装置を用いることにより測定できる。具体的には、硫化物系固体電解質の固体31P−NMRスペクトルを測定し、得られたスペクトルについて、70ppm以上120ppm以下の範囲に観測される共鳴線を、非線形最少二乗法を用いたガウス曲線に分離し、各曲線の面積比を求めることにより測定できる。その他、DSC(Differential Scanning Calorimetry)、又は、XRD(X−Ray Diffraction)等により結晶化度を求めることができる。
上述のとおり、実施例1の固体電解質は、LiS及びPを用いた。実施例1の固体電解質のイオン伝導度を測定したところ、25℃において、2.0×10−5S/cmであった。次いで、この固体電解質を不活性ガス雰囲気下にて200℃で焼成したところ、イオン伝導度(25℃)は、1.5×10−4S/cmに向上した。
また、図7は、固体電解質80に、LiSとP及びSが残存している場合に、焼成処理前後における固体電解質80(粉末試料)のラマン分光法の測定結果を示す。図7に示すように、焼成処理を行うことでS、Pのピークが消失しており、LiPSが生成している。
以下、本実施の形態に係る固体電解質80の製造方法により得られた固体電解質80の微粒子を用いて、正極層又は負極層を構成する活物質層、セパレータ層、及び全固体電池について説明する。図8は、本実施の形態に係る全固体電池300の製造方法のフローの一例を説明する図である。図9は、本実施の形態に係る全固体電池300の一例を示す概略断面図である。
図9に示すように、全固体電池300は、正極集電体93及び正極活物質層210から構成される正極層と、セパレータ層200と、負極活物質層220及び負極集電体94から構成される負極層と、を備える。以下、各構成層について説明する。
[活物質層及び活物質層の製造方法]
活物質層は、全固体電池300の正極層を構成する正極活物質層210と、負極層を構成する負極活物質層220とを含む。
本実施の形態に係る活物質層は、上記固体電解質80と、正極活物質91及び負極活物質92のいずれか一方の活物質とを含む。正極活物質層210は、正極活物質91と固体電解質80とを含む。負極活物質層220は、負極活物質92と固体電解質80とを含む。
正極活物質91及び負極活物質92については、特に限定されず、所望の設計に応じて使用する材料を選択してもよい。本実施の形態では、例えば、正極活物質層210には、正極活物質91として平均粒子径が約5μmのLiNiCoMnOと固体電解質80とを重量比80:20で混合した合剤を用いる。また、負極活物質層220には、例えば、負極活物質93としてインジウム金属又はグラファイトを用いる。
また、正極活物質として単体硫黄又はLiSを用いることができる。例えば、固体電解質合成時の原料として、単体硫黄又はLiSが固体電解質の組成に対して過剰量になるように、原料の配合比率を調整してもよい。このとき、原料は、モル比で硫黄元素がリン元素、アンチモン元素、及び金属元素の和の4倍以上含まれるように混合されてもよい。このように硫黄元素を多く含む混合原料60を用いて、固体電解質80を製造することにより、微粒子化された固体電解質80が合成されるとともに、活物質としてナノ微粒子の単体硫黄又はLiSが分散された正極合材を得ることができる。さらに、上記混合原料60に、導電材として炭素系の材料を混合するとなお良い。
また、上記活物質層は、さらに、平均粒子径が300nm以上1000nm以下である固体電解質を含んでもよい。これにより、活物質層の充填率が向上される。
なお、本実地の形態では、固体電解質は、硫化物系固体電解質を例に挙げたが、これに限られない。固体電解質及び組み合わせる活物質は、設計に応じて、適宜選択して使用され得る。
本実施の形態に係る活物質層の形成方法は、活物質を形成するための材料を混合し、熱処理を行う。具体的には、図8に示すように、活物質層は、固体電解質80と正極活物質91又は負極活物質92の活物質とを混合し(ステップS10)、正極合剤又は負極合剤を調製する。次いで、仮成形(ステップS21)では、合剤を粉体のまま容器に加え、プレスしてもよく、合剤に溶媒を添加してスラリーとし、合剤スラリーを箔などに塗工して自然乾燥させてもよい。そして、プレス後又は自然乾燥後に、焼成し、活物質層を形成する。上記形成方法により、活物質層を構成する材料粒子間の結着性を向上することができ、電池特性を向上させることができる。
[セパレータ層及びセパレータ層の製造方法]
本実施の形態に係るセパレータ層200は、上記固体電解質80を含む。これにより、セパレータ層は、充填率が向上される。
また、上記セパレータ層は、さらに、平均粒子径が300nm以上1000nm以下である固体電解質を含んでもよい。これにより、微粒子化された固体電解質80のみでセパレータ層を成形する場合に比べて、固体電解質同士の接触面が少なくなるため、低圧で成形が可能である。なお、プレス圧は、材料の混合比、粒子径及びセパレータ層の厚み等により、最適化される。
本実施の形態に係るセパレータ層200の形成方法は、セパレータ層200を形成するための材料を混合し、熱処理を行う。セパレータ層200は、微細化された固体電解質80のみを用いてもよいし、微細化されていない固体電解質を混合して使用してもよい。
図9に示すように、仮成形(ステップS22)では、固体電解質80を容器に加え、所定の圧力でプレスしてもよく、スラリーを調製して、箔などに塗工して自然乾燥させてもよい。微細化されていない固体電解質を混合して使用する場合は、混合後に仮成形(ステップS22)を行う。そして、プレス後又は自然乾燥後に、焼成し、セパレータ層を形成する。上記形成方法により、セパレータ層を構成する材料粒子間の結着性を向上することができ、電池特性を向上させることができる。
[全固体電池]
本実施の形態に係る全固体電池300は、上述の活物質層及びセパレータ層200を備える。これにより、全固体電池300は、充放電容量及びサイクル特性などの電池特性が向上される。
全固体電池300は、上述のとおり、正極活物質層、負極活物質層及びセパレータ層を仮成形し、仮成形された各層を正極活物質層、セパレータ層、負極活物質層の順に積層させる(ステップS30)。次いで、積層体を所定の圧力でプレスした(ステップS40)後、焼成する(ステップS50)。そして、正極集電体93及び負極集電体94、ここでは、インジウム箔をそれぞれ正極活物質層210及び負極活物質層220上に配置する(ステップS60)。
以下、正極活物質層、セパレータ層、負極活物質層を準備し、評価用の電池を作製した。使用した正極活物質は、平均粒子径が約5μmのLiNiCoMnOと固体電解質80とを重量比80:20で混合した合剤を用いた。また、負極活物質層220には、例えば、負極活物質93としてインジウム金属を用いた。なお、実施例1及び比較例1の固体電解質は、正極活物質層にのみ使用した。
以下、実施例1の固体電解質を正極活物質層に用いた全固体電池を実施例1の全固体電池とする。また、比較例1の固体電解質を正極活物質層に用いた全固体電池を比較例1の全固体電池とする。
0.05Cで定電流放電測定を行ったところ、実施例1の全固体電池は、比較例1の全固体電池に比べ、高い充放電容量を得ることができた。固体電解質を微粒子化することにより、材料の分散性が向上し、充放電に寄与しない活物質の量を低減できたためであると考えられる。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であるとともに、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明に係る固体電解質の製造方法により得られる固体電解質は、平均粒子径が10nm以上300nm以下の微粒子であり、かつ、角のない滑らかな球形状であるため、分散性及び充填率が向上される。そのため、当該固体電解質を全固体電池の活物質層及びセパレータ層の材料として用いると、電池特性が向上される。また、本発明に係る固体電解質の製造方法によれば、製造時に不純物の混入が少なく、短時間で大量に固体電解質の微粒子を製造することできる。そのため、全固体電池用の固体電解質及びその製造方法として有用である。
10 材料供給器
20 反応室
30 ポンプ
31 コンダクタンスバルブ
40、41 ガス供給管
42 材料供給管
50 バグフィルタ
60 混合原料
70 熱プラズマ
80 固体電解質(微粒子)
91 正極活物質
92 負極活物質
93 正極集電体
94 負極集電体
200 セパレータ層
210 正極活物質層
220 負極活物質層
300 全固体電池

Claims (28)

  1. リチウム元素又はナトリウム元素と、
    硫黄元素、リン元素、アンチモン元素、窒素元素、酸素元素、水素元素、ハロゲン元素、及びマグネシウム元素のうち1種類以上の元素と、
    を含む固体電解質の原料を準備し、
    前記準備した原料を熱プラズマに導入して蒸発させ、
    前記蒸発させた原料を冷却することにより、球形状の微粒子であり、かつ、平均粒子径が10nm以上300nm以下である固体電解質を生成する、
    ことを含む、固体電解質の製造方法。
  2. さらに、前記原料は、ゲルマニウム、珪素、錫、ホウ素、イットリウム、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、亜鉛、ガリウム、バリウム、インジウム、ニオブ、タンタル及び鉄のうち1種類以上の金属元素を含む、
    請求項1に記載の固体電解質の製造方法。
  3. 前記原料は、モル比で硫黄元素を、リン元素及びアンチモン元素の和の4倍以上含む、
    請求項1に記載の固体電解質の製造方法。
  4. 前記原料は、モル比で硫黄元素をリン元素、アンチモン元素、及び前記1種類以上の金属元素の和の4倍以上含む、
    請求項2に記載の固体電解質の製造方法。
  5. 前記原料は、さらにNHF、NHCl、NHBr又はNHIを含む、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  6. さらに、ナノ微粒子のLiS、NaS、P及びSbの少なくとも一つを前記固体電解質の生成と同時に生成する、
    ことを含む、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  7. さらに、ナノ微粒子のSiS、SiS、GeS、GeS、SnS及びSnSの少なくとも一つを前記固体電解質の生成と同時に生成する、
    ことを含む、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  8. さらに、ナノ微粒子の単体硫黄を前記固体電解質の生成と同時に生成する、
    ことを含む、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  9. さらに、ナノ微粒子のLiF、LiCl、LiBr及びLiIのうち少なくとも一つを前記固体電解質の生成と同時に生成する、
    ことを含む、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  10. さらに、ナノ微粒子のYCl、ZrCl、TiCl、HfCl及びAlClの少なくとも一つを前記固体電解質の生成と同時に生成する、
    ことを含む、
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  11. 前記熱プラズマに導入するガス、前記熱プラズマを発生させるガス及び前記熱プラズマの下流に導入する冷却ガスの少なくとも一つのガスは、水素ガス又は炭素系ガスを含むガスである、
    請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  12. 前記熱プラズマに導入するガス、前記熱プラズマを発生させるガス及び前記熱プラズマの下流に導入する冷却ガスの少なくとも一つのガスは、Sを含むガスである、
    請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  13. 前記熱プラズマに導入するガス、前記熱プラズマを発生させるガス及び前記熱プラズマの下流に導入する冷却ガスの少なくとも一つのガスは、F、Cl、Br又はIを含むガスである、
    請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  14. さらに、前記原料に、炭素元素を含む物質を混合する、
    ことを含む、
    請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  15. さらに、前記固体電解質を110℃以上で焼成する、
    ことを含む、
    請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の固体電解質の製造方法。
  16. 前記固体電解質を真空下又は不活性ガス存在下で焼成する、
    ことを含む、
    請求項15に記載の固体電解質の製造方法。
  17. 平均粒子径が10nm以上300nm以下の微粒子であり、式(1)に示すように、前記微粒子の表面に内接する最大球面の半径Bと、前記最大球面の中心から前記微粒子の表面までの距離の最大値Aとの差分が前記最大値Aの10分の1以下の球形状である、
    固体電解質。
    (A−B)≦ 0.1×A ・・・式(1)
  18. リチウム元素又はナトリウム元素と、
    硫黄元素、リン元素、アンチモン元素、窒素元素、酸素元素、水素元素、ハロゲン(F、Cl、Br又はI)元素、及びマグネシウム元素のうち1種類以上の元素と、
    を含む、
    請求項17に記載の固体電解質。
  19. さらに、ゲルマニウム、珪素、錫、ホウ素、イットリウム、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、亜鉛、ガリウム、バリウム、インジウム、ニオブ、タンタル及び鉄のうち1種類以上の金属元素を含む、
    請求項17又は請求項18に記載の固体電解質。
  20. さらに、前記固体電解質は表面酸化層を有し、
    前記表面酸化層は0.5nm以上20nm以下の平均厚さを有し、
    前記固体電解質は0.05質量%以上3質量%以下の酸素元素を有する、
    請求項17から請求項19のいずれか一項に記載の固体電解質。
  21. 結晶度が50%以下である、
    請求項17から請求項20のいずれか一項に記載の固体電解質。
  22. 全固体電池の正極層又は負極層を構成する活物質層であって、
    請求項17から請求項21のいずれか一項に記載の固体電解質と、正極活物質及び負極活物質のいずれか一方の活物質とを含む、
    活物質層。
  23. さらに、平均粒子径が300nm以上1000nm以下である固体電解質を含む、
    請求項22に記載の活物質層。
  24. 請求項22又は請求項23に記載の活物質層の形成方法であって、
    前記活物質層を形成するための材料を混合し、前記混合した材料の熱処理を行う、
    活物質層の形成方法。
  25. 全固体電池のセパレータ層であって、
    請求項17から請求項21のいずれか一項に記載の固体電解質を含む、
    セパレータ層。
  26. さらに、平均粒子径が300nm以上1000nm以下である固体電解質を含む、
    請求項25に記載のセパレータ層。
  27. 請求項25又は請求項26に記載のセパレータ層の形成方法であって、
    前記セパレータ層を形成するための材料を混合し、前記混合した材料の熱処理を行う、
    セパレータ層の形成方法。
  28. 請求項22又は請求項23に記載の活物質層及び請求項25又は請求項26に記載のセパレータ層を備える、
    全固体電池。
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