JP6533133B2 - 検査キット - Google Patents
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Description
一般的には、検査キットは、検体を導入する導入部及び検体を検出する検出部を備え、ここで、導入部において、化学反応により発生したガス、工場廃液、体液等といった検体を導入し、検出部において、上記検体とインジケータとを相互作用(例えば、呈色反応)させることによって、生成物や有害物質の検出やウイルス感染の診断等の所望の検査を行っている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
本発明の検査キットは、表面フィルムと、裏面フィルムと、これらの間に挟まれた、その長手方向長さが前記表面フィルム及び前記裏面フィルムの長手方向長さと比較して小さい内側フィルムと、前記表面フィルムと前記内側フィルムとの間に設けられたインジケータと、前記内側フィルムと前記裏面フィルムとの間に設けられた収縮性の多孔体とを含み、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムと前記内側フィルムとについては、これらの幅方向両端縁でシールされており、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムとについては、これらの長手方向両端縁で更にシールされており、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムの長手方向一方端縁近くの幅方向両端縁には、開封するための切り込み部が設けられており、
前記裏面フィルムと前記内側フィルムとについては、前記内側フィルムの長手方向の前記切り込み部側の端縁で更にシールがされており、
前記内側フィルムの長手方向長さが前記多孔体の長手方向長さと比較して大きく、前記多孔体が前記内側フィルムの長手方向両端間に位置し、
少なくとも前記表面フィルム及び前記内側フィルムのいずれか一方の少なくとも一部には、フィルムの厚さ方向について最外面側に位置する部分である凹部と、フィルムの厚さ方向について最内面側に位置する部分を有する凸部とを形成するエンボス加工が施されており、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムとにより区画される空間内は脱気され、多孔体が圧縮された状態で収納されている、
ことを特徴とする。
前記表面フィルムと前記裏面フィルムと前記内側フィルムとについては、これらの幅方向両端縁でシールされており、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムとについては、これらの長手方向一方端縁で開口部を構成し、他方端縁で更にシールされており、
前記裏面フィルムと前記内側フィルムとについては、前記内側フィルムの長手方向の前記開口部側の端縁で更にシールがされており、
前記内側フィルムの長手方向長さが前記多孔体の長手方向長さと比較して大きく、前記多孔体が前記内側フィルムの長手方向両端間に位置し、
少なくとも前記表面フィルム及び前記内側フィルムのいずれか一方の少なくとも一部には、フィルムの厚さ方向について最外面側に位置する部分である凹部と、フィルムの厚さ方向について最内面側に位置する部分を有する凸部とを形成するエンボス加工が施されていることを特徴とする。
なお、図面の説明において同一又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1(a)に、開封前の本実施形態の検査キットの一例を示す上面図で示し、図1(b)に、図1(a)に示す検査キットを、線X−Xに沿う面により切断したときの断面図で示す。
本実施形態の検査キット1は、表面フィルム2aと、裏面フィルム2bと、これらの間に挟まれた、内側フィルム2cとを含む(以下、これらのフィルムを総称して「フィルム2」ともいう。)。更に、検査キット1は、表面フィルム2aと内側フィルム2cとの間に設けられたインジケータ4と、内側フィルム2cと裏面フィルム2bとの間に設けられた収縮性の多孔体5とを更に含む。
また、図1に示す例では、表面フィルム2aのみにエンボス加工が施されているが、本実施形態の検査キット1では、これに限定されることなく、表面フィルム2a及び内側フィルム2cのいずれか一方に、エンボス加工が施されていれば、後述の本発明の効果を得ることができる。
更に、図1に示す例では、内側フィルム2cにはエンボス加工は施されていないが、本実施形態の検査キット1では、これに限定されることなく、内側フィルム2cにエンボス加工が施されていてもよく、この場合、表面フィルム2a及び裏面フィルム2bにはエンボス加工が施されることなく、内側フィルム2cに、裏面フィルム2bから表面フィルム2a側に向かって凸部3eが形成されるように、エンボス加工が施されてよい。
また、表面フィルム2aと裏面フィルム2bとについては、これらの長手方向一方端縁(図1では、長手方向一方端を、Ee1で表す)と長手方向他方端縁(図1では、長手方向他方端を、Ee2で表す)とで、すなわち、これらの長手方向両端縁で、更にシールされている。
更に、裏面フィルム2bと内側フィルム2cとについては、内側フィルム2cの長手方向一方端縁Ee3で更にシールがされている。
なお、切り込み部6が設けられる長手方向での位置は、表面フィルム2aと裏面フィルム2bの長手方向一方端縁と、内側フィルム2cの長手方向一方端縁との間にある限り、特に限定されない。
また、切り込み部6の形状は、易開封性を与え得るものである限り、特に限定されない。なお、易開封性を高める観点から、表面フィルム2aと裏面フィルム2bとの幅方向両端縁に多数の穿孔加工を施しておいてもよい。
図2(a)に、開封直後の本実施形態の検査キットの一例を示す上面図で示し、図2(b)に、図2(a)に示す検査キットを、線X−Xに沿う面により切断したときの断面図で示す。
より具体的には、本実施形態の検査キット1は、図2に示す通り、切り込み部6a、6b間で、表面フィルム2aと裏面フィルム2bと内側フィルム2cとが、幅方向にカットされる。
このとき、検査キット1の長手方向一方端Ee1において、開口部1opが形成され、表面フィルム2aと裏面フィルム2bとの間に、検査キット1の長手方向一方端Ee1から内側フィルム2cの長手方向一方端縁に向かう流路が形成されることとなる。
図3(a)に、開封後所定時間経過後の本実施形態の検査キットの一例を示す上面図で示し、図3(b)に、図3(a)に示す検査キットを、線X−Xに沿う面により切断したときの断面図で示す。
使用者は、検査キット1の開封直後に、開口部1opを検体に付けてもよい。この操作によれば、開封直後における検査キット1内外での圧力差により、検査キット1内に検体を導入することが可能となる。
また、使用者は、検査キット1を開封した後に、表面フィルム2aと裏面フィルム2bとを指で押圧する等によって収縮性の多孔体5を圧縮してよく、その後、開口部1opを検体に付けながら、多孔体5を開放してよい。この操作により、圧縮された多孔体5が形状復元のために膨張し、この膨張により検査キット1に吸引力が生まれるため、検査キット1内に検体を導入することができる。
検査の実施に際しては、初めに、検体が開口部1opから検査キット1内に導入される。
導入された検体は長手方向一方端Ee1側から長手方向他方端Ee2側に向かって検査キット1内を移動する。このとき、少なくとも表面フィルム2a(及び内側フィルム2cのいずれか一方の少なくとも一部)にエンボス加工が施されているため、検体は、凸部3eと凹部3iとにより形成される流路の存在により、表面フィルム2aと内側フィルム2cとが密着して流路が塞がれることなく、検体は、表面フィルム2aと内側フィルム2cとの間を迅速に移動することができる。
検査キット1内を一方端Ee1側から他方端Ee2側に向かって移動する検体は、インジケータに到達する。ここで、検体とインジケータ4との間で相互作用(例えば、呈色反応等)が生じ、インジケータ4において検査結果(例えば、ウイルス感染について陽性等)が示される。
インジケータ4を通過した検体は、その後、表面フィルム2aと内側フィルム2cとの間を長手方向一方端Ee1側から長手方向他方端Ee2側に向かって更に移動して、検査キット1の長手方向他方側端縁に到達し、そして、長手方向他方側端縁で折り返して、今度は、内側フィルム2cと裏面フィルム2bとの間に滞留する。
このとき、内側フィルム2cと裏面フィルム2bとの間に設けられた収縮性の多孔体5が復元した形状を保つため、表面フィルム2aと内側フィルム2cとの間の流路に検体が逆流し難くなり、更には、開口部1opから吸引された検体が検査キット1の内部から外部へ漏洩し難くなる。
本実施形態では、少なくとも表面フィルム2a及び内側フィルム2cのいずれか一方の少なくとも一部にエンボス加工が施されているため、検体吸引の際、表面フィルム2aと内側フィルム2cが密着して流路が塞がれることなく、検体が、表面フィルム2aと内側フィルム2cとの間を停滞することなく移動することができ、開口部1opからインジケータ4に到達することが可能となる。
呈色反応体としては、検査キットの用途や検査の目的に応じて適宜選択されてよく、特に限定されないが、例えば、ウイルス感染診断、妊娠検査、疾病診断の場合、金属コロイドやポリスチレン由来の着色ラテックスからなる発色微粒子で標識した抗体又は抗原(リガンド);違法薬物診断の場合、エールリッヒ、マルキス、シモン試薬;飲酒診断の場合、重クロム酸ナトリウム−硫酸混合溶液;水質検査の場合、2,2’−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸) ;有害物質の液体・ガス検出の場合、pH指示薬、モリブデン酸アンモニウム等が挙げられる。
かかる立体編物は、柱・筋違構造を有する3次元立体構造物であり、弾力性、形態安定性、通水・通気性に優れる。
この性質のため、脱気状態の検査キット1の切り込み部6のカットにより、開口部1opが開口され、検査キット1が開放系になることで、脱気により収縮していた多孔体5が形状復元のための膨張を始める(このとき、検体導入のためのドライビングフォース(駆動力)が生じる)。また、表面フィルム2a及び裏面フィルム2bを両側から、例えば、指で摘んで、圧力を負荷・開放することが可能になり、検査キット1自体を、簡易的なスポイトとすることができる。そのため、多孔体5に上記立体織物を用いれば、検体を開口部1opから検査キット1内に容易に導入することができる。
また、脱気状態で、多孔体5が存在する位置で、表面フィルム2a及び裏面フィルム2bを両側から指で摘みつつ、検査キット1の切り込み部6をカットすることによって、検体が開口部1opから検査キット1内に導入されないようにし、そして、指での摘みによる圧力を開放することよって、検体を検査キット1内に導入することも可能である。
そして、立体編物は、柱・筋違構造により形態安定性に優れるため、収縮状態から元の形状に復元した時に、形状が崩れにくい。このため、内側フィルム2cと裏面フィルム2bとの間に設けられた収縮性の多孔体5は、復元した形状を保つために、表面フィルム2aと内側フィルム2cとの間の流路に検体が逆流し難くなり、更には、開口部1opから吸引された検体が検査キット1の内部から外部へ漏洩し難くなる。
更に、立体編物は、通水・通気性に優れるため、形状復元の際、内側フィルム2cと裏面フィルム2bとの間に滞留する検体の影響を受けにくい。
また、多数の検査キット1を箱等に梱包する際には、検査キット1の長手方向一方側端縁をシールしつつ、袋状の検査キット1内を真空にした状態の製品を製造した場合に、検査キット1の厚さを抑えることができるため、製品の箱等に包装するときのパッキング性を高めることができる。
連結糸に用いられる繊維としては、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエステル系エラストマー繊維等の合成繊維等が挙げられる。
が好ましい。
表裏の編地に用いられる繊維としてポリエステル系繊維を用い、また、連結糸に用いられる繊維として、ポリアミド系繊維を用いた立体織物の市販品としては、旭化成せんい(株)の「FUSION(登録商標)」等が挙げられる。
多孔体5に吸水性を備えるものを用いれば、検体の検査キット1内での逆流を防止して、検体の遺漏・散逸を抑制することができるため、検査の安定性及び衛生性を更に高めることができる。
なお、図4〜図6には、図4に示す例の検査キット1のフィルム2にエンボス加工を施すことによって形成されるエンボスパターンの一例、別の例、更なる例を示しているが、本実施形態の検査キット1にエンボス加工を施すことによって形成されるエンボスパターンとしては、図4〜図6に示すものに限定されるものではなく、前述の本発明の効果を得ることができる限り、あらゆるものとしてよい。
なお、「凸部3e間の間隔(凹部3iの幅)」とは、隣接する凸部3e間の最短距離を指し、隣接する凸部3e間が複数ある場合にはその最短距離のうち最短のものを指す。
なお、「凸部3eの面積の表面フィルム2aの面積に対する割合(凸部3eの面積割合)」とは、平面視における面積により求められる割合を指し、「表面フィルム2a(2)の面積」とは、表面フィルム2a(2)端にあるシール部分を除いた表面フィルム2a(2)部分の面積を指す。
なお、「凸部3eの幅」とは、平面視における凸部3eの最大幅を指す。
なお、図4に示す一例のエンボスパターン、及び図5に示す別の例のエンボスパターンは、凸部3eの面積割合、凸部3eの個数密度、凸部3eの幅、エンボス深さについての前述の好適範囲を満たす例であり、一方、図6は示す更なる例のエンボスパターンは、上記好適範囲を満たさない例である。
また、各凸部3eの平面視形状としては、正方形、長方形、平行四辺形、菱形、台形、三角形等の矩形系形状としてもよく、流路が外圧により潰れない程度の凹凸の物理的強度を得る観点から、正方形、長方形が好ましい。なお、矩形系形状は、図4(a)に示すように、その角部において若干の丸みを帯びていてもよい。
因みに、図4に示す一例のエンボスパターンでは、3種類の凸部3eの平面視形状は、それぞれ、円形(凸部3ec1)、正方形(凸部3er1)、長方形(凸部3er2)である。
また、上記第一断面形状としては、正方形、長方形、台形、三角形等の矩形系形状としてよく、流路をなす凹凸の物理的強度を得る観点から、正方形、長方形、台形が好ましい。なお、矩形系形状は、図4(a)に示すように、その角部において若干の丸みを帯びていてもよい。
因みに、図4に示す一例のエンボスパターンでは、3種類の凸部3eの三次元形状は、球の一部(凸部3ec1)、直方体(凸部3er1)、直方体(凸部3er2)である。
一例のエンボスパターンにおける単位ユニットUは、図4(a)に示すように、三次元形状が球の一部である凸部3ec1を、単位ユニットUの4隅に1/4個ずつ及び中央に1個、すなわち5箇所に2個、三次元形状が大きめの直方体である凸部3er1を、単位ユニットUの4辺上に1/2個ずつ、すなわち4箇所に2個、三次元形状が小さめの直方体である凸部3er2を、単位ユニットUの2本の対角線上にそれぞれ2個ずつ、すなわち4箇所に4個、有している。
また、凸部3er1の平面視形状の正方形の中心が、単位ユニットUを示す正方形の4つの辺の4つの中点に位置するように、且つ、各正方形の対角線の1本が辺と一致するように、凸部3er1は配置されている。
更に、凸部3er2の平面視形状の長方形が、長方形自体がその上に位置している単位ユニットUの対角線により、長手方向に二等分割されるように、凸部3er2は配置されている。
別の例のエンボスパターンは、三次元形状が大きめの直方体である凸部3er1を有しない点以外は、一例のエンボスパターンと同様である。
なお、図5(a)中に記載される諸寸法は、実施例2(後述)における寸法を示し、本実施形態における諸寸法は、これらの特定の寸法に限定されない。
なお、図6(a)中に記載される諸寸法は、実施例3(後述)における寸法を示し、本実施形態における諸寸法は、これらの特定の寸法に限定されない。
フィルム2としては、ヒートシール層を含み、必要に応じて、基材層、ヒートシール層と基材層との間に含められる中間層等のその他の層を含むことが好ましい。フィルム2は、ヒートシール層からなる単層としてもよく、ヒートシール層と、基材層やその他の層とを含む複数層としてもよい。特に、内側フィルム1cは、ヒートシール層を両最外層として含むことが好ましい。また、表面フィルム2a及び裏面フィルム2bは、袋状に加工した際に、基材層が外側に位置しヒートシール層が内側に位置するように、用いることができる。
基材層及び中間層の素材としては、例えば、ポリプロピレン製延伸フィルム;ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)等のポリアミドの二軸延伸フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂の二軸延伸フィルム等が好適に用いられる。また、必要に応じて、基材層及び中間層として、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)等のフィルム;アルミニウム箔;シリカ、アルミナ、アルミニウム等の蒸着層やPVDCの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等のガスバリアー性フィルム等も用いてよい。これらの中でも、基材層及び中間層としては、屈曲によるピンホールの発生を防ぐ観点から、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)等のポリアミドの二軸延伸フィルム、PVDCの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルムが好ましい。
検査キット1を構成する表面フィルム2a及び裏面フィルム2bの長手方向(De)長さとしては、30mm以上としてよく、150mm以下としてよい。
検査キット1を構成する内側フィルム2cの長手方向(De)長さとしては、15mm以上としてよく、130mm以下としてよい。
検査キット1を構成する表面フィルム2a及び裏面フィルム2bの幅方向(Dw)長さとしては、15mm以上としてよく、70mm以下としてよい。
表面フィルム、裏面フィルム、内側フィルムとして、いずれも、基材層にポリアミドの二軸延伸フィルム(ON)を、中間層に低密度ポリエチレン(LDPE)、ヒートシール層に直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)を用いた、厚さ75μmの積層フィルムを用いた。
内側フィルムの長手方向長さが多孔体の長手方向長さより長くなるようにし、多孔体が内側フィルムの長手方向両端の内側に位置するようにした。
特に、表面フィルムのみに、エンボスロールを備えるエンボス機を用いて、図4に示すパターンのエンボス加工を全面に施し、内側フィルム及び裏面フィルムには、エンボス加工を施さなかった(鏡面フィルムとした)。
インジケータ(呈色反応体)としてpH試験紙を用いた。
多孔体として、立体編物(商品名:FUSION 品番:AKE64334、目付:185g/m2、厚み:2.4mm、旭化成せんい(株)製)、表裏の編地:ポリエステル系繊維、連結糸:ポリアミド系繊維)を用いた。
実施例1の検査キットの詳細を表1に示す。
実施例2の検査キットを、表面フィルムに施すエンボスパターンを図4に示すものから図5に示すものに代えた点以外は実施例1と同様にして、作製した。その他の諸元は表1に記載の通りとした。
実施例3の検査キットを、表面フィルムに施すエンボスパターンを図4に示すものから図6に示すものに代えた点以外は実施例1と同様にして、作製した。その他の諸元は表1に記載の通りとした。
実施例4の検査キットを、図4に示すエンボスパターンを施したフィルムを表面フィルムから内側フィルムに代えた点以外は実施例1と同様にして、作製した。その他の諸元は表1に記載の通りとした。
実施例5の検査キットを、多孔体を立体織物から市販のポリウレタンスポンジに代えた点以外は実施例4と同様にして、作製した。その他の諸元は表1に記載の通りとした。
比較例1の検査キットを、表面フィルムにエンボス加工を施さなかった(エンボス加工を施したフィルムを全く用いなかった)点以外は実施例1と同様にして、作製した。その他の諸元は表1に記載の通りとした。
比較例2の検査キットを、実施例1の検査キットにおいて長手方向両端の位置が多孔体の長手方向両端より内側に位置するようにした点以外は比較例1と同様にして、作製した。その他の諸元は表1に記載の通りとした。
実施例及び比較例の検査キットを各4セット作成し、2週間室温で保管した後に、検査に使用した。検体には食酢を用いた。各検体が検体液の呈色反応を示すまでにかかる時間を測定しながら、検査を所定時間で安定に行うことができるかを評価した。評価は下記評価基準に従って行った。
<評価基準(評価:観察結果)>
A:優れている(検査キット開封後、速やかに検体が導入(吸引)され、検体導入開始から呈色反応までの時間にバラツキが少ない)
B:ふつう(検査キット開封後、検体が導入(吸引)され、呈色反応を示す)
C:悪い(検査キット開封後、検体が導入(吸引)されない)
評価結果を表1に示す。
作製した実施例及び比較例の検査キットを用いて、検査キットに検体である食酢を導入した。検査を実施後、検査キットの開口部を下に向け、導入した検体が外部に遺漏・散逸することがないかを観察して、検査が衛生的に行われたかどうかを評価した。評価は下記評価基準に従って行った。
<評価基準(評価:観察結果)>
A:優れている(導入した検体が、検査キット内を逆流せず、外部に漏れ出さない)
B:悪い(導入した検体が、検査キット内を逆流し、外部に漏れ出す)
評価結果を表1に示す。
実施例1〜5と比較例2とを比較することにより、多孔体を内側フィルムの長手方向両端間に配置することによって、内側フィルムの逆流防止効果が得られることが示された。
実施例1〜4と実施例5とを比較することにより、更に、立体編物の検査安定性の効果が高いことが示された。
本発明の検査キットは、ウイルス感染診断、妊娠検査、疾病診断、有害物質の検出等に好適に用いることができる。
1op 開口部
2a 表面フィルム
2b 裏面フィルム
2c 内側フィルム
3e 凸部
3ec1 凸部
3er1 凸部
3er2 凸部
3er3 凸部
3i 凹部
4 インジケータ
5 多孔体
6a 切り込み部
6b 切り込み部
De 長手方向
Dw 幅方向
DDe フィルムの長手方向
DDs フィルムに沿う方向
DDt フィルムの厚さ方向
DDw フィルムの幅方向
Ew1 幅方向一方端
Ew2 幅方向他方端
Ee1 長手方向一方端
Ee2 長手方向他方端
Ee3 内側フィルムの長手方向一方端
Ee4 内側フィルムの長手方向他方端
U 単位ユニット
Claims (3)
- 表面フィルムと、裏面フィルムと、これらの間に挟まれた、その長手方向長さが前記表面フィルム及び前記裏面フィルムの長手方向長さと比較して小さい内側フィルムと、前記表面フィルムと前記内側フィルムとの間に設けられたインジケータと、前記内側フィルムと前記裏面フィルムとの間に設けられた収縮性の多孔体とを含み、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムと前記内側フィルムとについては、これらの幅方向両端縁でシールされており、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムとについては、これらの長手方向両端縁で更にシールされており、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムの長手方向一方端縁近くの幅方向両端縁には、開封するための切り込み部が設けられており、
前記裏面フィルムと前記内側フィルムとについては、前記内側フィルムの長手方向の前記切り込み部側の端縁で更にシールがされており、
前記内側フィルムの長手方向長さが前記多孔体の長手方向長さと比較して大きく、前記多孔体が前記内側フィルムの長手方向両端間に位置し、
少なくとも前記表面フィルム及び前記内側フィルムのいずれか一方の少なくとも一部には、フィルムの厚さ方向について最外面側に位置する部分である凹部と、フィルムの厚さ方向について最内面側に位置する部分を有する凸部とを形成するエンボス加工が施されており、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムとにより区画される空間内は脱気され、多孔体が圧縮された状態で収納されている、
ことを特徴とする、検査キット。 - 表面フィルムと、裏面フィルムと、これらの間に挟まれた、その長手方向長さが前記表面フィルム及び前記裏面フィルムの長手方向長さと比較して小さい内側フィルムと、前記表面フィルムと前記内側フィルムとの間に設けられたインジケータと、前記内側フィルムと前記裏面フィルムとの間に設けられた収縮性の多孔体とを含み、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムと前記内側フィルムとについては、これらの幅方向両端縁でシールされており、
前記表面フィルムと前記裏面フィルムとについては、これらの長手方向一方端縁で開口部を構成し、他方端縁で更にシールされており、
前記裏面フィルムと前記内側フィルムとについては、前記内側フィルムの長手方向の前記開口部側の端縁で更にシールがされており、
前記内側フィルムの長手方向長さが前記多孔体の長手方向長さと比較して大きく、前記多孔体が前記内側フィルムの長手方向両端間に位置し、
少なくとも前記表面フィルム及び前記内側フィルムのいずれか一方の少なくとも一部には、フィルムの厚さ方向について最外面側に位置する部分である凹部と、フィルムの厚さ方向について最内面側に位置する部分を有する凸部とを形成するエンボス加工が施されている
ことを特徴とする、検査キット。 - 前記収縮性の多孔体が、表裏2層の編地と前記2層の編地を連結する連結糸とから構成された立体編物を含む、請求項1又は2に記載の検査キット。
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