JP6532663B2 - 揮発性有機化合物の吸着材 - Google Patents

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本発明は、吸着材、特に、揮発性有機化合物の吸着材に関する。
屋外や屋内の環境大気は、各種の工場からの排出ガスや建築素材からの揮発ガスにより汚染され、微量の揮発性有機化合物を含むことがあり、生体は、そのような環境大気に長期間曝されることで慢性障害や癌などの疾病を発症する場合がある。そこで、揮発性有機化合物による環境大気の汚染評価が求められている。
揮発性有機化合物による環境大気の汚染評価では、環境大気に含まれる揮発性有機化合物を採取し、それを各種の方法により定性的または定量的に分析する必要がある。揮発性有機化合物を比較的高濃度に含む気体の場合、当該気体の適量を分析試料として採取し、この分析試料をガスクロマトグラフィー法などの高感度分離分析法に直接に適用することで揮発性有機化合物を分析することも可能であるが、環境大気に含まれる揮発性有機化合物は一般にμg/mレベルの極微量であることから、環境大気を高感度分離分析法に直接に適用しても、揮発性有機化合物の分析は極めて困難であるか、分析が可能であったとしても分析精度に疑いが残る可能性がある。
そこで、環境大気中の揮発性有機化合物の分析では、通常、環境大気中の揮発性有機化合物を捕集し、この揮発性有機化合物を分析する手法が採られている。例えば、特許文献1には、多孔性カーボン吸着剤を充填した多孔質フイルターを大気中に放置し、多孔質フイルターを通過する大気に含まれる揮発性有機化合物を多孔性カーボン吸着剤により受動的に吸着して捕集した後、捕集された揮発性有機化合物を吸着剤から分離、抽出して分析する方法が記載されている。
多孔性カーボン吸着剤は、揮発性有機化合物を吸着可能であるものの、吸着した揮発性有機化合物の一部を容易に解き離してしまうことから保持しにくいものや、吸着した揮発性有機化合物の一部を分離、抽出時に離脱させにくいものがあったりする等、揮発性有機化合物の種類に応じて異なる吸着能を示す場合がある。したがって、環境大気中に含まれる多種類の揮発性有機化合物を総体的に特許文献1に記載の方法により分析、評価しようとすると、特性の異なる多種類の多孔性カーボン吸着剤を用意し、その種類毎に揮発性有機化合物を選択的に捕集する必要があり、揮発性有機化合物の捕集作業と、捕集した揮発性有機化合物の分離、抽出作業が複雑で煩雑になる。
特開2002−357517号公報
本発明は、多孔質炭素材を用い、環境大気に含まれる多種類の揮発性有機化合物を総体的に吸着することができ、また、吸着した多種類の揮発性有機化合物を容易に分離できるようにしようとするものである。
本発明は、揮発性有機化合物の吸着材に関するものであり、この吸着材は、平均細孔径が2.0nmから5.0nmでありかつ多孔質炭素材の比表面積に対するメソ孔面積の割合であるメソ孔割合が30%から70%の多孔質炭素材を用いたものである。
他の観点に係る本発明は、環境大気中に含まれる揮発性有機化合物の採取器に関するものであり、この採取器は、開口部を有する通気性容器と、通気性容器内に充填された吸着材と、開口部を閉鎖するための蓋体とを備えている。ここで用いられる吸着材は、本発明に係る揮発性有機化合物の吸着材である。
この採取器は、例えば、通気性容器を気密に収容するための外容器をさらに備えている。
本発明の吸着材は、メソ孔割合が特定範囲の多孔質炭素材を用いたものであることから、環境大気に含まれる多種類の揮発性有機化合物を総体的に吸着することができ、また、吸着した多種類の揮発性有機化合物を容易に分離することができる。
本発明の採取器は、本発明の吸着材を利用したものであることから、環境大気に含まれる多種類の揮発性有機化合物を総体的に捕集することができ、また、捕集した多種類の揮発性有機化合物を容易に分離することができる。
本発明の実施の一形態に係る採取器の縦断面図。 実施例で用いた吸着材カラムの縦断面図。
図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る採取器を説明する。採取器1は、環境大気に含まれる揮発性有機化合物を分析、評価するために、環境大気から揮発性有機化合物を採取するためのものであり、図において、捕集器20と、捕集器20を収容するための外容器30とを主に備えている。
捕集器20は、開口部22を有する通気性容器21、第1蓋体23および通気性容器21内に充填された吸着材10を備えている。
通気性容器21は、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂またはフッ素樹脂などの樹脂粒子の集合体を樹脂粒子相互が接着し得る程度に焼結させて成形することにより得られる、底部を有する円筒状の弾性部材であり、通常、成形時に用いる樹脂粒子の径を制御することで気孔率が30〜80%程度になるよう空隙を形成し、それによって通気性が付与されている。
ここで、気孔率は、通気性容器21を製造するために用いられる樹脂粒子の集合体の比重(A)と、その個々の樹脂粒子の比重の平均値(B)とから、次の式により求められる。
Figure 0006532663
通気性容器21の開口部22は、通気性容器21に対して吸着材10を出し入れするためのものであり、第1蓋体23は、この開口部22を閉鎖するためのものである。第1蓋体23は、ガラス、フッ素樹脂またはこれらを組み合わせた材料を用いて形成された円柱状の部材であり、開口部22に挿入すると通気性容器21の弾性により開口部22を密栓することができる。
第1蓋体23を形成するために用いられるフッ素樹脂としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、三フッ化エチレン樹脂、三フッ化エチレン・エチレン共重合体樹脂およびフッ化ビニル樹脂などが挙げられる。
吸着材10は、メソ孔割合、すなわち直径2〜50nmの細孔の割合が30%から70%に制御された多孔質炭素材を用いたものである。メソ孔割合が30%未満の場合、環境大気に含まれる揮発性有機化合物のうち、極性が比較的に高い揮発性有機化合物類およびスチレンの吸着性または分離性が低下する。逆に、メソ孔割合が70%を超えると、沸点が比較的に低い揮発性有機化合物類の吸着性または分離性が低下する。
なお、多孔質炭素材のメソ孔割合(%)は、多孔質炭素材の比表面積X(m/g)とメソ孔面積Y(m/g)とをそれぞれ求め、比表面積Xに対するメソ孔面積Yの割合((Y/X)×100)を算出することで求められる。
多孔質炭素材の比表面積およびメソ孔面積等の特性は、気相吸着法、液相吸着法または浸せき熱法等(好ましくは気相吸着法。)により多孔質炭素材の細孔特性を測定し、その測定結果から算出することができる。多孔質炭素材の比表面積の算出方法としては、例えば、BET法またはLangmuir法等を採用することができるが、BET法によるのが好ましい。一方、メソ孔面積の算出方法としては、例えば、BJH法、CI法またはDH法等を採用することができるが、BJH法によるのが好ましい。
多孔質炭素材は、例えば、ポリアクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、フェノール樹脂、レーヨン、石炭ピッチ、石油ピッチ、オイルカーボン、マツなどの木材、竹材、椰子殻または胡桃殻などの炭素質原料を炭化した後、水蒸気賦活することで製造することができ、その製造工程において公知の細孔制御方法(例えば、特開平10−297912号公報や特開2004−345921号公報等に記載の方法)を適用することでメソ孔割合を上記のように制御したものを吸着材10として用いることができる。吸着材10として用いられる多孔質炭素材は、メソ孔割合が上記範囲のものであれば、上述の方法とは別の方法により製造されたものであってもよい。
多孔質炭素材は、粉末状、粒子状または繊維状のいずれの形状のものであってもよく、異なる形状のものの混合物であってもよい。
多孔質炭素材は、平均細孔径が2.0nmから5.0nmのものが好ましい。平均細孔径がこの範囲外の場合は、環境大気に含まれる揮発性有機化合物のうち、一部の揮発性有機化合物の吸着性または分離性が低下する可能性がある。
平均細孔径の測定方法(算出方法)としては、例えば、BET法またはBJH法等を採用することができるが、BET法によるのが好ましい。
外容器30は、捕集器20を内部に収容可能な、底部を有する円筒状の本体31と、第2蓋体32とを有している。本体31は、捕集器20を出し入れするための開口部33を有している。第2蓋体32は、開口部33との間にOリング等のパッキン(図示省略)を介在させることで、開口部33を気密に閉鎖可能である。
外容器30を構成する本体31および第2蓋体32は、いずれも、第1蓋体23と同様の材料を用いて形成された非通気性のものである。
採取器1を用いて環境大気中の揮発性有機化合物を捕集するときは、外容器30から第2蓋体32を取り外し、捕集器20を本体31から取り出す。そして、取り出した捕集器20を第1蓋体23を装着したままの状態で環境大気中に所要時間放置する。放置された捕集器20は、通気性容器21において、環境大気が自然に通過する。この際、通気性容器21内に充填された吸着材10は、通過する環境大気に含まれる揮発性有機化合物を吸着する。これにより、環境大気中の揮発性有機化合物が吸着材10に捕集される。
ここで、吸着材10は、特定のメソ孔割合の多孔質炭素材を用いたものであるため、吸着可能な揮発性有機化合物の種類を選ばず、環境大気中に含まれる多種類の揮発性有機化合物、特に、総揮発性有機化合物(一般には、沸点が69℃程度の有機化合物(例えばヘキサン。)から280℃程度の有機化合物(例えばヘキサデカン。)を指す用語である。)を総体的に吸着することができる。したがって、捕集器20は、揮発性有機化合物による汚染評価が必要な環境大気中に含まれる多種類の揮発性有機化合物、特に、総揮発性有機化合物を同時に採取することができる。
所要時間放置後の捕集器20は、外容器30の本体31内に収容する。そして、本体31の開口部33を第2蓋体32により閉鎖すると、捕集器20は、環境大気との接触が断たれた状態、すなわち、環境大気中の揮発性有機化合物が吸着材10に吸着せず、また、吸着材10に捕集された揮発性有機化合物が環境大気中に気散するのを防止された状態で、捕集した揮発性有機化合物の分析時まで保存することができる。
なお、捕集器20および外容器30は、それら自体が実質的に揮発性有機化合物を発散しないことから、吸着材10に吸着された揮発性有機化合物の組成や量に対し、実質的に影響しない。
採取器1により採取した揮発性有機化合物を分析し、評価するときは、外容器30から第2蓋体32を取り外し、本体31から捕集器20を取り出す。そして、第1蓋体23を取り外して通気性容器21から吸着材10を取り出し、捕集された揮発性有機化合物を吸着材10から分離して分析する。
吸着材10から揮発性有機化合物を分離する方法は特に限定されるものではないが、溶媒抽出法または熱脱着法を採用するのが好ましい。溶媒抽出法による場合、二硫化炭素、メタノール、アセトン、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、ジエチルエーテルまたはジメチルエーテル等の溶媒を用いて公知の抽出法により吸着材10から揮発性有機化合物を抽出し、この抽出液を必要により適宜濃縮して高感度検出器を備えた液体クロマトグラフやガスクロマトグラフにより分析する。一方、熱脱着法による場合、高感度検出器を備えたガスクロマトグラフの試料導入部に対して接続した熱脱着装置に吸着材10を導入して加熱し、吸着材10から揮発する揮発性有機化合物をそのままガスクロマトグラフに導入して分析する。
ここで、吸着材10は特定のメソ孔割合の多孔質炭素材を用いたものであるため、吸着された多種類の揮発性有機化合物、特に、総揮発性有機化合物は、総体的に吸着材10から分離されやすい。したがって、吸着材10から分離された揮発性有機化合物を分析することで、揮発性有機化合物による環境大気の汚染状況、特に、総揮発性有機化合物による環境大気の汚染状況を高精度に評価することができる。
上述の実施の形態に係る採取器1は、低部を有する円筒状に形成された通気性容器21を用いているが、通気性容器21は、両端が開口する円筒状に形成し、その両開口を第1蓋体23によりそれぞれ閉鎖するように変更することができる。
表1に示す六種類の多孔質炭素材A〜Fを用意し、これらの多孔質炭素材について特性が異なる揮発性有機化合物の混合物の吸着性および分離性を評価した。表1において、平均細孔径、比表面積およびメソ孔面積は、それぞれ、BET法、BET法およびBJH法により測定したものである。
ここで使用した揮発性有機化合物の混合物は、1,1,1−トリクロロエタン、ベンゼンおよび2,4−ジメチルペンタン(いずれも比較的低沸点の揮発性有機化合物:低沸点VOC)、ノナナールおよびデカナ−ル(いずれも比較的高極性の揮発性有機化合物:極性VOC)並びにスチレンを含むもの、すなわち、総揮発性有機化合物を含む、濃度が200ng/μLの揮発性有機化合物混合標準液(関東化学株式会社の商品名「VOCs混合標準液」(コード:44091−93):以下、「VOC混合標準液」と称する。)である。
評価方法は次の通りである。
図2に示す吸着材カラム50を用意した。この吸着材カラム50は、両端が開口した内径4.5mmのガラス製円筒51内において、通気性を有するセパレータ52を挟んで吸着部53と破過部54とを設けたものである。吸着部53は、評価対象となる多孔質炭素材を100mg充填することで形成されたものであり、また、破過部54は、同じく評価対象となる多孔質炭素材を50mg充填することで形成されたものである。吸着部53の上端には第1通気層55が配置されており、また、破過部54の下端には第2通気層56が配置されている。セパレータ52、第1通気層55および第2通気層56は、ポリウレタン製、ポリエチレン製またはポリプロピレン製のスポンジを用いたものであり、これら自体は実質的に揮発性有機化合物を発散しない。
吸着材カラム50の第1通気層55側の開口からにVOC混合標準液50μL(揮発性有機化合物換算で10μg)を添加した後、第2通気層56側の開口にポンプを接続することで湿度50%の空気を100mL/分で吸引し、吸着材カラム50に第1通気層55側から第2通気層56側へ計4Lの同空気を通過させた。これにより、添加したVOC混合標準液に含まれる二硫化炭素を除去するとともに、同標準液に含まれる揮発性有機化合物を吸着部53に吸着させた。
吸着材カラム50に空気を通過させた後、吸着部53を形成する多孔質炭素材を吸着材カラム50から取出し、試験管に入れた。この試験管に抽出溶媒としての二硫化炭素900μLと、回収率算出用の内標準物質(CIL社の商品名「Toluene−d8」(コード:537−74531):内標準物質濃度200ng/L)50μLとを加え、これに20分間超音波を適用することで多孔質炭素材に吸着された揮発性有機化合物を抽出した。そして、試験管内の上澄み液(約100μL)をガラスウールでろ過してバイアル管に分取し、これをガスクロマトグラフ質量分析器(GC−MS)により分析した。得られたクロマトグラムより、吸着部53から抽出された総総揮発性有機化合物量(μg)を求め、添加したVOC混合標準液に含まれる総揮発性有機化合物の回収率を求めた。
結果を表1に示す。回収率は、多孔質炭素材において総揮発性有機化合物の吸着性および分離性の両方が優れている場合に高くなることから、75〜120%の範囲が合格である。
Figure 0006532663
表1によると、メソ孔割合が30%未満の多孔質炭素材DおよびEは極性VOCおよびスチレンの回収率が低く、また、同割合が70%を超える多孔質炭素材Fは低沸点VOCの回収率が低い。これに対し、同割合が30%から70%の範囲の多孔質炭素材A、BおよびCは、総揮発性有機化合物の各種について、回収率がいずれも合格範囲内である。
一方、破過部54を形成する多孔質炭素材を吸着材カラム50から取出し、別の試験管に入れた。この試験管に対して抽出溶媒としての二硫化炭素450μLと、回収率算出用の内標準物質(CIL社の商品名「Toluene−d8」(コード:537−74531):内標準物質濃度200ng/L)50μLとを加え、これに20分間超音波を適用することで多孔質炭素材に吸着された揮発性有機化合物を抽出した。そして、試験管内の上澄み液(約100μL)をガラスウールでろ過してバイアル管に分取し、これをガスクロマトグラフ質量分析器(GC−MS)により分析した。得られたクロマトグラムより、破過部54から抽出された総揮発性有機化合物量(μg)を求め、添加したVOC混合標準液に含まれる総揮発性有機化合物の回収率を求めた。
多孔質炭素材A〜Eについては、いずれの総揮発性有機化合物についても回収率が5%未満であった。表1に示した回収率に照らすと、多孔質炭素材A〜Cは、添加したVOC混合標準液に含まれる総揮発性有機化合物の全てを吸着しやすいとともに抽出時に溶出させやすいことがわかる。また、多孔質炭素材DおよびEについては、添加したVOC混合標準液に含まれる総揮発性有機化合物の全てを吸着しやすいものではあるが、抽出持に極性VOCおよびスチレンを溶出させにくいことがわかる。
一方、多孔質炭素材Fについては、低沸点VOCの回収率は5%以上であったのに対し、極性VOCおよびスチレンの回収率は5%未満であった。表1に示した回収率に照らすと、多孔質炭素材Fは、極性VOCおよびスチレンを吸着しやすいとともに抽出時に溶出させやすいが、低沸点VOCについては吸着しにくいか、或いは、抽出時に溶出させにくいことがわかる。
1 採取器
10 吸着材
21 通気性容器
22 開口部
23 第1蓋体
30 外容器

Claims (3)

  1. 平均細孔径が2.0nmから5.0nmでありかつ多孔質炭素材の比表面積に対するメソ孔面積の割合であるメソ孔割合が30%から70%の多孔質炭素材を用いた、揮発性有機化合物の吸着材。
  2. 環境大気中に含まれる揮発性有機化合物の採取器であって、
    開口部を有する通気性容器と、
    前記通気性容器内に充填された、請求項1に記載の吸着材と、
    前記開口部を閉鎖するための蓋体と、
    を備えた揮発性有機化合物の採取器。
  3. 前記通気性容器を気密に収容するための外容器をさらに備えている、請求項2に記載の揮発性有機化合物の採取器。
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